JP2003168680A - 気相堆積方法及び装置 - Google Patents

気相堆積方法及び装置

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JP2003168680A
JP2003168680A JP2001364835A JP2001364835A JP2003168680A JP 2003168680 A JP2003168680 A JP 2003168680A JP 2001364835 A JP2001364835 A JP 2001364835A JP 2001364835 A JP2001364835 A JP 2001364835A JP 2003168680 A JP2003168680 A JP 2003168680A
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vapor deposition
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gas supply
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JP2001364835A
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Hiroshi Nishisato
洋 西里
Nobuo Tokai
暢男 東海
Yuji Maeda
祐二 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CVD法によって窒化膜等の窒素原子を含む
膜を基体上に形成する際に、成膜温度の低下と成膜速度
の両方を達成でき、しかも、マイクロローディングを改
善できる気相堆積方法及び装置を提供する。 【解決手段】 CVD装置1は、ウェハWが収容される
チャンバ2に、ガス供給系30が接続され、さらに、マ
イクロ波放電によるRP方式の活性種生成部60を介し
てガス供給系40が接続されたものである。ガス供給系
40のガス供給源41から活性種生成部60のアプリケ
ータ61に供給されたNH3ガスは、マイクロ波放電に
よるプラズマで分解・解離され、NH3ガス由来の活性
種が生成する。この活性種を含むガスは、ガス供給系3
0のガス供給源32からのSiH4ガスと混合された
後、チャンバ2内のウェハW上に供給され、ウェハWの
加熱によってシリコン窒化膜が成膜される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気相堆積方法及び
装置に関し、詳しくは、化学的気相堆積(以下、「CV
D」という)法によって基体上に窒化膜等の窒素原子を
含む膜を形成する気相堆積方法及び気相堆積装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、半導体装置等の製造におい
ては、各種の機能膜や用途膜の形成が行われ、なかで
も、誘電体膜、絶縁膜、保護膜等は、特に薄膜とされる
傾向にある。近年、半導体装置等に対しては、これまで
以上の微細化、薄層化、或いは多層化が要求されてお
り、これらの薄膜についても更なる薄層化が熱望されて
いる。例えば、誘電体膜や保護膜としては、CVD法等
によって形成されるSi34等のシリコン窒化膜が広く
用いられており、微細化に伴ってメモリ素子のセル容量
を十分に確保する等のため、これらの誘電体膜等の極薄
化に加え、更なる膜厚均一性の向上が重要な課題となっ
ている。また、このような要求に加え、生産性の向上等
の観点から大口径の半導体ウェハの使用に対応すべく、
従前のバッチ処理に比して枚葉式処理による連続処理へ
の移行が進んでいる。
【0003】従来、半導体ウェハ等の基体上にシリコン
窒化膜を形成させる方法としては、モノシラン(SiH
4)ガス、ジクロロシラン(SiCl22)等、及び、
アンモニア(NH3)ガス、更には窒化酸化膜の形成用
に一酸化二窒素(N2O)ガス、等を用いた熱CVD
法、プラズマCVD法等が知られている。これらのなか
でも、枚葉式熱CVD法を用いた装置では、生産性を高
める観点からスループットの向上が熱望されており、こ
のためには良好な膜特性を維持しつつ成膜速度を増大さ
せることが急務である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような要求に対
し、本発明者らの知見によれば、例えば、SiH4ガス
とNH3ガスとを原料ガスとしてシリコン窒化膜を形成
する際に、その成膜速度を高める方法の一つとして、よ
り高い成膜温度で多流量のNH3ガスを使用することが
挙げられる。これは、熱CVD法においては、基板上で
SiH4及びNH3を熱分解させ、生じた化学種の化学反
応によって基板上にシリコン窒化膜を得るので、両ガス
のうち800℃を超える熱分解温度を有するNH3の分
解反応が成膜条件を決定する傾向にあることに依る。
【0005】しかし、800℃以上の高温熱工程を実施
した場合には、シリコン窒化膜の下層にドーパントがド
ープされている場合に、それらの拡散が顕著となって最
終的に製造される半導体デバイスの特性が劣化するおそ
れがある。また、熱履歴による基板の形状変化も懸念さ
れ、特に基板の大口径化に伴ってこのような形状変化の
発生を十分に抑える必要がある。さらに、SiH4ガス
及びNH3ガスから高温で成膜を行うと、条件によって
は、得られるシリコン窒化膜が多孔質(ポーラス)状の
膜となり易く、機能膜として成立し難いこともある。
【0006】またさらに、本発明者の研究によれば、原
料ガスを多量に供給すべく、単にガス流量を増大させた
場合には成膜反応が結果として供給律速の状態となり、
段差部分を有する基板上に膜形成を行う際に、段差間隔
(ギャップ)の疎密によって成膜速度が不均一となり易
いことが認められた。こうなると、他の成膜条件を十分
に最適化する必要があり、プロセス制御が困難となる傾
向にある。
【0007】そこで、本発明は、このような事情に鑑み
てなされたものであり、CVD法によって窒化膜等の窒
素原子を含む膜を基体上に形成する際に、成膜温度の低
下と成膜速度の両方を達成でき、しかも、成膜速度が不
均一となることを十分に防止しつつ良好な膜特性を有す
る膜を得ることが可能な気相堆積方法及び装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明による気相堆積方法は、CVD法によって基
体上に窒素原子を含む膜を形成する方法であって、
(1)NH3ガスを含有して成る第1のガスにエネルギ
ーを付与してNH3ガス由来の活性種を生成せしめる活
性種生成工程と、(2)基体上に、上記の活性種、及び
その活性種と反応し得る第2のガスを供給するガス供給
工程と、(3)基体を所定の温度に加熱する基体加熱工
程とを備えることを特徴とする。
【0009】このように構成された気相堆積方法におい
ては、活性種生成工程でNH3ガスを含む第1のガスに
エネルギーが付与されると、NH3の分解、解離等が生
じ、NH3ガス由来の化学的活性種が生じる。かかる活
性種としては、窒素原子及び水素原子の少なくともいず
れか一方を含むイオン種(電離種)、中性活性種(励起
種)等が挙げられる。次いで、ガス供給工程を実施し
て、これらのNH3ガス由来の活性種と、これらの活性
種と反応し得る(CVD法における気相反応によって基
体上で反応する、又は、潜在的な反応性を有する)第2
のガスとを基体上に供給する。
【0010】そして、ガス供給工程を実施しながら基体
加熱工程を実行すると、基体が所定温度に加熱され、第
2のガスの熱分解や熱解離が生じて第2のガス由来の活
性種が生じる。これらは、共に基体上に供給されたNH
3ガス由来の活性種と気相反応を生じ、窒素原子を含む
膜が基体上に堆積形成される。このように、NH3ガス
を基体上で熱分解させずに、予め分解又は解離させた状
態(活性種)で第2のガスと共に供給するので、基体加
熱工程における基体温度(成膜温度)をNH3の分解温
度以上にする必要がない。よって、従来の熱CVD法に
よる窒化膜等の成膜に比して、成膜温度を格段に下げる
ことができる。
【0011】また、第2のガスとして例えばシラン系ガ
ス等のNH3よりも分解温度が低いガスを用いた場合、
従来は、NH3の熱分解を行うために成膜温度を上げる
と、第2のガスの分解が過度に促進されてしまい、その
分解生成物又はそれらの反応生成物が窒化膜等の目的膜
の成膜を阻害することがあった。さらに、本発明者ら
は、SiH4ガスとNH3ガスとを用いたときに、上述し
た成膜速度の不均一性(マイクロローディング)を改善
すべく種々の検討を行ってきた。そのなかで、成膜速度
以外の条件をある所定条件とした状態で、シリコン窒化
膜の成膜反応を反応律速状態で実施すべく原料ガスの供
給流速を増大させたときに、マイクロローディングが十
分に改善されない現象が認められた。
【0012】これは、SiH4ガスがNH3ガスよりも低
温で熱分解し易く、Sij2等のいわゆるアイマー(i
−mer)といった中間体の生成確率が高められるため
に、SiH4の消費が激しくなり、原料ガスとしてのS
iH4が枯渇してしまい、結果としてシリコン窒化膜の
成膜反応が供給律速状態となってしまうことによると考
えられる。これに対し、NH3ガスを予め活性種の状態
とし、例えばSiH4ガスと共に基体上に供給する本発
明では、供給流速を極度に高めなくても、SiH4ガス
の反応相手であるNH3由来の活性種の供給を任意に調
節できる。よって、SiH4ガスを過度に分解させなく
てもよい。この場合、上記のアイマーの生成が抑制され
る一方で、例えばアミノシラン(Si(NH24)とい
ったアミノ中間体のようなケイ素(Si)原子と窒素
(N)原子を含む中間体やその励起種が生成し易くな
る。
【0013】また、アミノ中間体等は、基体上でのマイ
グレーションに優れ、基体上に定着又は被着し易い傾向
にある。よって、SiH4ガスといった第2のガスの枯
渇や減損が防止される。その結果、原料ガスの供給流速
及び成膜温度を過度に高めなくても、成膜反応を反応律
速状態に近づけることができる。逆に言えば、NH3
活性化させた状態(活性種)で基体上に供給することに
より、反応律速に近い反応状態においてNH3を反応過
程に取り込み易くなる。これにより、成膜速度のマクロ
ローディングを十分に解消し得る。なお、反応のメカニ
ズムは上述したものに限定されるものではない。
【0014】さらに、従来では、N2ガスやN2Oガス等
の窒素酸化物を窒素源として気相反応によって窒化物を
基体上に堆積させる方法がある。この方法は、膜中の水
素濃度を低減すべく、分子中に水素原子を含まない物質
ガスを原料として用いる方法である。これを考慮すれ
ば、N2ガス等をNH3ガスで代替することは適当ではな
いと考えられたが、本発明によって得られるシリコン窒
化膜は、従来のNH3ガス及びSiH4ガスを用いた熱C
VD法によって形成したシリコン窒化膜と同等又はそれ
以上の膜質を有することが確認された。
【0015】より具体的には、活性種生成工程におい
て、放電、例えば直流放電、高周波放電、マイクロ波放
電、ECR放電、及びこれらの任意の組み合わせ等によ
りNH 3ガス由来の活性種を生成せしめると好ましい。
このとき、各種放電形態でプラズマが形成された領域に
磁場を誘導すると、放電効率がより高められるので一層
好ましい。
【0016】放電によって第1のガスにエネルギーが付
与されると、第1のガスの一部が励起又は電離されてプ
ラズマが形成され、これによりNH3ガス由来の活性種
が高効率で生成される。また、上記各種の放電形態のな
かでは、放電効率及び活性種密度が高く且つ活性種のエ
ネルギー分布に優れる観点から、マイクロ波放電及び高
周波放電を用いると特に有用である。
【0017】すなわち、活性種生成工程においては、第
1のガスにマイクロ波を照射することにより放電を生起
させるとより好適である。マイクロ波放電によってプラ
ズマを形成させると、低圧化と活性種の高密度化とが達
成され易く、成膜効率の更なる向上が図られる。また、
基体上に供給される活性種としてラジカル(中性活性
種)の寄与が高められる傾向にあり、活性種に曝される
基体等の保護性が高められる。
【0018】或いは、活性種生成工程においては、第1
のガスに高周波を印加することにより放電を生起させて
もより好適である。さらに、高周波放電としては、容量
結合型及び誘導結合型のいずれを用いてもよいが、誘導
結合型(インダクションカップリング)が特に好まし
い。
【0019】より具体的には、ガス供給工程において
は、第2のガスとして、シラン系ガス、有機金属ガス、
又は、金属ハロゲン化物ガスを含有して成るガスを用い
た場合に、本発明は極めて有効である。第2のガスとし
てシラン系ガスを用いると、シリコン窒化膜が得られ、
例えばメチルアルミ等の有機金属ガスを用いれば窒化ア
ルミ膜等の金属窒化物膜が得られ、或いは、塩化タンタ
ル等の金属ハロゲン化物を使用すると窒化タンタル等の
金属窒化物膜が得られる。これらの第2のガスは、一般
に熱分解温度がNH3ガスよりも低い場合が多い。よっ
て、NH3ガスを活性種化してからこれらの第2のガス
と共に基体上に供給すれば、成膜温度の低温化及び成膜
速度の高速化が実現される。
【0020】また、その際の成膜温度つまり基体加熱工
程における基体の加熱温度としては、用いる第2のガス
の種類によって異なるものの、NH3ガスの熱分解温度
未満、より好ましくは750℃以下、更に好ましくは6
00〜700℃の範囲内の温度とすると一層好適であ
る。
【0021】この成膜温度が750℃を超えると、場合
によっては、基体への熱負荷を十分に低減し難い傾向に
ある。また、例えばSiH4ガス等を第2のガスとして
用いた場合に、第2のガスの熱分解が不都合な程に促進
されることがあり、こうなると、アイマーの生成を十分
に抑制できなかったり、得られた窒化膜等のストイキオ
メトリーの悪化を招くおそれがある。
【0022】また、本発明の気相堆積装置は、本発明の
気相堆積方法を有効に実施するためのものであり、CV
D法によって基体上に窒素原子を含む膜が形成される装
置であって、(1)基体が収容されるチャンバと、
(2)チャンバに接続されており、そのチャンバ内にN
3ガス由来の活性種、及びその活性種と反応し得る第
2のガスを供給するガス供給部と、(3)基体を所定の
温度に加熱する基体加熱部とを備えることを特徴とす
る。
【0023】具体的には、ガス供給部が、(i)NH3
スを含有して成る第1のガスが供給され、その第1のガ
スにエネルギーを付与するエネルギー付与手段が結合さ
れており、NH3ガス由来の活性種が生成される活性種
生成部と、(ii)活性種生成部に接続されており第1の
ガスを含む第1のガス供給源と、(iii)第2のガスを
含む第2のガス供給源とを有するものであると好まし
い。さらに、エネルギー付与手段が第1のガスにマイク
ロ波を照射するものであると好適であり、或いは、エネ
ルギー付与手段が第1のガスに高周波を印加するもので
あっても好ましい。より具体的には、第2のガス供給源
が、第2のガスとして、シラン系ガス、有機金属ガス、
又は、金属ハロゲン化物ガスを含有して成るガスを含む
ものであると有用である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付
し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置
関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づ
くものとする。また、図面の寸法比率は、図示の比率に
限られるものではない。
【0025】図1は、本発明による気相堆積装置の好適
な一実施形態を模式的に示す構成図(一部断面図)であ
る。気相堆積装置としてのCVD装置1は、シリコンウ
ェハW(基体)が収容されるチャンバ2に、ガス供給系
30が接続され、さらに、マイクロ波放電によるRP
(Remote Plasma)方式の活性種生成部60を介してガ
ス供給系40が接続されたものである。このように、ガ
ス供給系30,40及び活性種生成部60からガス供給
部が構成されている。
【0026】チャンバ2は、シリコンウェハWが載置さ
れるサセプタ5を有しており、このサセプタ5の上方に
は、中空の円盤状を成すシャワーヘッド4が設けられて
いる。また、サセプタ5は、Oリング、メタルシール等
により、チャンバ2に気密に設けられると共に、図示し
ない可動機構により上下駆動可能に設けられている。こ
の可動機構により、シリコンウェハWとシャワーヘッド
4との間隔が調整されるようになっている。さらに、サ
セプタ5にはヒーター51(基体加熱部)が内設されて
おり、これによりシリコンウェハWが所望の所定温度に
加熱される。
【0027】一方、シャワーヘッド4は、略円筒状を成
し且つガス供給口9が設けられたベースプレートを上壁
とする胴部41の下端部に、複数の貫通孔45aが穿設
された多孔板状のフェイスプレート45が結合されたも
のである。また、シャワーヘッド4の内部には、フェイ
スプレート45と略平行に、複数の貫通孔43aが穿設
された多孔板状のブロッカープレート43が設置されて
いる。そして、胴部41とブロッカープレート43によ
って空間部Saが画成されており、胴部41とフェイス
プレート45によって空間部Sbが画成されている。
【0028】さらに、チャンバ2の下部には、開口部7
が設けられている。この開口部7には、チャンバ2の内
部を減圧し、ガス供給系30,40からの後述する各ガ
スの供給流量に応じてチャンバ2内の圧力を所定の圧力
に維持可能な真空ポンプを有する排気系(図示せず)が
接続されている。
【0029】また、図示を省略したが、シリコンウェハ
Wの表面側のチャンバ2内空間と裏面側のチャンバ2内
空間とは、互いにガス封止されるようになっている。す
なわち、表面側には上記ガス供給系30,40からシャ
ワーヘッド4を通して後述する活性種を含む原料ガスが
供給され、裏面側には、図示しないバックサイドパージ
系からパージガスが供給されるようにされており、両ガ
スが互いに反対面側の空間領域へ混入しないようになっ
ている。
【0030】またさらに、ガス供給系30は、SiH4
ガス供給源32(第2のガス供給源)、及びヘリウム
(He)やアルゴン(Ar)といったキャリアガス又は
希釈ガス(以下、単に「キャリアガス」という)のガス
供給源34を有している。これらのガス供給源32,3
4は、各ガスの供給流量を制御するMFC(質量流量コ
ントローラ)32a,34aが設けられた配管10を介
して、シャワーヘッド4のガス供給口9の入口側に設置
されたガス混合器12に接続されている。
【0031】一方、活性種生成部60は、ガス供給系4
0から供給される後述の原料ガスGrが導入されるガス
供給口61aが設けられた空間部Scを有するアプリケ
ータ61を備えている。このアプリケータ61のガス供
給口61aに対向する位置には、配管11の一方端が接
続されたガス排出口61bが設けられており、配管11
の他方端がガス混合器12に接続されている。これによ
り、アプリケータ61の空間部Scとチャンバ2のシャ
ワーヘッド4内の空間部Sa,Sbとが連通するよう
に、活性種生成部60とチャンバ2とが接続されてい
る。さらに、アプリケータ61には、その外胴を貫通す
るように、略中空管状のマイクロ波ガイド62が接続さ
れており、その端部が空間部Scの隔壁に当接されてい
る。
【0032】また、マイクロ波ガイド62の他端部に
は、マグネトロンを有するマイクロ波発生部66が設け
られている。このマイクロ波発生部66から発生する所
定周波数のマイクロ波は、マイクロ波ガイド62内を導
波してアプリケータ61の空間部Sc内に導入される。
これにより、空間部Sc内に導入された原料ガスGrに
マイクロ波が照射されるようになっている。さらに、マ
イクロ波ガイド62の一部の周囲には、マイクロ波出力
のマッチング整合を行うためのチューナー63、マイク
ロ波の反射波を受けるダミーロード64、及び、マイク
ロ波の出力検出を行う出力検出部65が設置されてい
る。
【0033】他方、活性種生成部60に接続されたガス
供給系40は、NH3ガス供給源41(第1のガス供給
源)、及び、HeやAr等のキャリアガスのガス供給源
42を有するものである。これらのガス供給源41,4
2は、それぞれMFC41a,42aが設けられた配管
を介してアプリケータ61のガス供給口61aに接続さ
れている。また、MFC41a,42a、及び、前述の
MFC32a,34aは、電線ケーブルによって制御部
68に接続されている。
【0034】この制御部68は、CPU68aとこれに
接続され且つ双方向伝送が可能な入出力インターフェイ
ス68bを有している。これにより、MFC41a,4
2a,32a,34aからの流量信号が入出力インター
フェイス68bを介してCPU68aに入力され、CP
U68aからの制御信号が入出力インターフェイス68
bを介してMFC41a,42a,32a,34aへ出
力される。
【0035】このように構成されたCVD装置1を用い
た本発明による気相堆積方法の一例について説明する。
なお、CVD装置1の以下に述べる各動作は、自動又は
操作者による操作に基づき、図示しない制御装置(系)
又は手動で制御する。
【0036】まず、チャンバ2及びアプリケータ61を
封止した状態で排気系を運転し、チャンバ2及びアプリ
ケータ61の内部を減圧する。なお、以降の成膜処理プ
ロセスにおいては、排気系を常時運転して所定の減圧状
態を維持する。次いで、この減圧下において、シリコン
ウェハWを、ロードロックチャンバ、他のチャンバ、他
のウェハ準備室等の所定場所からチャンバ2内へと搬送
し、サセプタ5上に載置して収容する。
【0037】次に、制御部68からMFC42a,34
aの少なくともいずれか一方に流量調節信号を送出し、
ガス供給源34及び/又はガス供給源42から配管1
0,11を通してチャンバ2内へキャリアガスを供給す
ると共に、チャンバ2内及びアプリケータ61内が所定
の圧力となるように圧力調整を行う。
【0038】チャンバ2内の圧力が所定値で安定した
後、制御部68からMFC32a,34aに所定の成膜
レシピに従った流量設定信号を伝送し、ガス供給源3
2,34からチャンバ2内へSiH4ガス及びキャリア
ガスの供給を開始すると共に、ガス供給源41,42か
らアプリケータ61内へNH3ガス及びキャリアガスの
供給を開始する。
【0039】ガス供給系40からのNH3ガスとキャリ
アガスとは、アプリケータ61の前段で混合され、原料
ガスGrとしてアプリケータ61内へ連続的に供給され
る。それと共に、マイクロ波発生部66を運転してマイ
クロ波を発生させる。マイクロ波は、マイクロ波ガイド
62内を導波し、チューナー63によって出力及び周波
数の整合及び調整が施された後、空間部Scを画成する
隔壁を介して空間部Sc内へ導入される。また、マイク
ロ波の出力を出力検出部65で検出し、この検出信号に
基づいてマイクロ波の出力が適正値(設定値)となるよ
うにフィードバック制御を行ってもよい。
【0040】このとき、アプリケータ61内に導入され
たマイクロ波の一部は、特に導入初期にアプリケータ6
1内で反射されてマイクロ波ガイド62内を逆流するこ
とがあるが、このように生じた反射波はダミーロード6
4で受波され、マイクロ波発生部66へ流入することが
防止される。
【0041】アプリケータ61の空間部Sc内に導入さ
れたマイクロ波は原料ガスGrに照射され、空間部Sc
内においてマイクロ波放電が生じ、これによりプラズマ
が形成される。原料ガスGr中のNH3ガスの少なくと
も一部は、励起又は解離されてNH3ガス由来の活性種
が生じる(活性種生成工程)。かかる活性種としては、
例えば、窒素イオン、水素化窒素イオン等のイオン性活
性種、及び、N*、NH*、NH2 *、NH3 *ラジカル等の
励起種又は中性活性種、等が生成されると考えられる。
ただし、作用はこれに特定されるものではない。
【0042】そして、これらのNH3ガス由来の活性種
を含む反応ガスXが生成し、アプリケータ61から配管
11を通してガス混合器12へ送出される。このとき、
反応ガスX中に含まれるイオン性活性種や電子等の荷電
成分は、アプリケータ61からガス混合器12に至る行
程において再結合し、又は、エネルギー損失によって消
費される傾向にある。よって、ガス混合器12に到達し
た反応ガスX中の活性種は、励起種等の中性活性種の含
有割合が比較的高められたものとなる。
【0043】反応ガスXは、ガス混合器12において、
ガス供給系30からのSiH4ガス及びキャリアガスと
混合され、ガス供給口9からシャワーヘッド4内の空間
部Sa内に流入する。空間部Saへ導入された活性種を
含む原料ガスは、ブロッカープレート43により分散さ
れて十分に混合され、複数の貫通孔43aを通して空間
部Sbへ流出し、更にフェイスプレート45の複数の貫
通孔45aを通してシャワーヘッド4の下方に流出し、
シリコンウェハW上に供給される(ガス供給工程)。
【0044】このように、NH3ガス由来の活性種及び
SiH4ガスをシリコンウェハW上に供給しながら、サ
セプタ5のヒーター51に電力を供給し、サセプタ5を
介してシリコンウェハWが所定温度となるように加熱す
る。この場合、シリコンウェハWの温度(基板温度、成
膜温度)を、好ましくはNH3ガスの熱分解温度未満、
より好ましくは750℃以下、特に好ましくは600〜
700℃の範囲内の温度とする(基体加熱工程)。
【0045】これにより、シリコンウェハW上に達した
SiH4ガスの熱解離、熱分解等が生じると共に、NH3
ガス由来の活性種の活性(化学的な反応性)が十分に保
持される。シリコンウェハW上では、これらの化学種の
種々の素反応(熱化学反応)が生じて複雑に関与し、反
応場の状態に応じた平衡及び律速条件に応じた支配因子
が生成され得る。
【0046】これらの素反応によって生ずる反応生成物
としては、例えば、アイマー、アミノシラン等の言わば
アミノ中間体、シリレン系誘導体といった種々の反応中
間体が形成される。このとき、本発明の気相堆積方法に
おいては、NH3ガスがアプリケータ61内で予め分
解、活性化されて活性種の状態でシリコンウェハW上に
供給されるので、従来のSiH4ガスとNH3ガスとを供
給していた場合に比して、NH3ガスよりもSiH4ガス
が過剰に分解されることに起因するアイマーの生成が抑
制される一方で、Si原子及びN原子を含むアミノ中間
体等の生成が促進される。
【0047】そして、これらの中間体から、最終的にシ
リコンウェハW上にシリコン窒化膜が堆積成長する。次
いで、シリコン窒化膜の形成を所定時間、例えば数秒〜
数百秒程度の間実施した後、チャンバ2へのSiH4
スの供給、及び、アプリケータ61へのNH3ガスの供
給を停止して成膜を終了する。その後、必要に応じて、
チャンバ2内に残留するガスをパージした後、シリコン
窒化膜が形成されたシリコンウェハWをチャンバ2の外
部へ搬出する。
【0048】このように構成されたCVD装置1及びそ
れを用いた本発明の気相堆積方法によれば、NH3ガス
を予めアプリケータ61内でプラズマによって分解・解
離して活性種を生じせしめ、このNH3ガス由来の活性
種をSiH4ガスと共にシリコンウェハW上に供給して
シリコン窒化膜を形成するので、シリコンウェハWの加
熱温度(成膜温度)をNH3の分解温度以上にする必要
がない。よって、従来のNH3ガスとSiH4ガスとを共
にガスの状態でシリコンウェハW上に供給して熱CVD
法でシリコン窒化膜を成膜するのに比して、成膜温度を
格段に低下させることができる。
【0049】したがって、シリコンウェハWの基層や所
定の層がドーパントを含む場合に、それらの拡散を十分
に抑制でき、ひいては最終的に製造される半導体デバイ
スの特性劣化を防止できる。また、シリコンウェハWへ
印加される熱履歴を格段に軽減できるので、シリコンウ
ェハWの形状変化の発生を抑止できる。これは、シリコ
ンウェハWの大口径化に際して極めて好都合である。さ
らに、成膜温度を低下させることができるので、シリコ
ン窒化膜が多孔質(ポーラス)状の膜となることを防止
でき、良好な機能を発現できる機能膜としてのシリコン
窒化膜を確実に形成できる。その結果、歩留まりの低下
を防止して生産性の悪化を抑制できる。
【0050】またさらに、NH3ガス由来の活性種とS
iH4ガスとの反応によってアイマーの生成が抑えられ
ので、SiH4ガスが過剰に消費されることを防止で
き、反応ガスの枯渇状態を解消できる。よって、シリコ
ン窒化膜の成膜反応が、供給律速状態から反応律速状態
へ傾倒するので、SiH4ガス等の原料ガスの供給流速
を過度に高めなくても成膜速度のマイクロローディング
を改善できる。また、アイマーの生成が抑えられるだけ
でなく、Si原子とN原子を含む中間体(アミノ中間体
等)の生成が促進される。このアミノ中間体等は、シリ
コンウェハW上でのマイグレーション、更にはシリコン
ウェハW上への定着性又は被着性に優れるので、成膜速
度のマイクロローディングを一層改善できる。
【0051】さらにまた、SiH4ガスの過剰消費によ
る枯渇を防止できること、及び、原料ガスの供給流速
(すなわち供給量)を小さくできることにより、原料ガ
スの使用量を低減できる。よって、材料コストを軽減し
て経済性を向上できる。また、NH3ガスを活性種供給
用の原料ガスとして用いても、得られるシリコン窒化膜
中の水素濃度の上昇を十分に抑制できる。よって、水素
濃度の増大によるシリコン窒化膜の膜質の低下、ピンホ
ールやクラックの発生、残留応力の悪化等のおそれを防
止できる。
【0052】さらに、NH3ガスの分解・解離をマイク
ロ波放電で生起されるプラズマによって行うので、低圧
化を達成しつつ放電効率及び活性種密度がより高められ
る。よって、エネルギー使用量の低減による経済性の向
上、及び、成膜効率の増大による生産性の向上を図るこ
とができる。またさらに、シリコンウェハW上に供給さ
れるラジカル(中性活性種)の割合がイオン性活性種や
電子に比して高められるので、シリコンウェハW上に形
成された膜の損耗(エッチング)を十分に防止できる。
これにより、シリコン窒化膜の薄膜化に極めて好適であ
る。また、チャンバ2内の部材の損耗をも抑制できる利
点がある。
【0053】加えて、本発明によれば、上述の如く成膜
時の低温化を達成でき、具体的にはNH3ガスの熱分解
温度未満とすることができる。また、より好ましくは成
膜温度を750℃以下、更に好ましくは600〜700
℃の範囲内の温度とした場合には、シリコンウェハWの
熱負荷を更に十分に低減できる。また、SiH4ガスの
熱分解が過度に進行することを十分に防止できる。よっ
て、アイマーの生成を一層抑制してマイクロローディン
グを更に改善できると共に、生産性及び経済性をより向
上できる。さらに、シリコン窒化膜におけるストイキオ
メトリーを向上して所望の膜質を有するシリコン窒化膜
を得易くなり、或いは、誘電体膜としてシリコン窒化膜
を用いる場合に、これまで以上の低誘電率を実現でき、
半導体装置製造における寄生容量の低減を図り得る。
【0054】ここで、図3(A)及び(B)は、ウェハ
上にシリコン窒化膜を形成したときの成膜特性(膜厚の
面内分布)を等高線(等厚線)で示す図である。図3
(A)は、以下の条件下、RP方式によって活性化した
NH3ガスを使用する本発明を適用して成膜を行った結
果の一例を示す。 ・NH3流量:66sccm(RP)+2000scc
m ・RP出力:3000W ・Ar流量:3000sccm ・SiH4流量:10sccm ・チャンバ内圧:50Torr ・成膜温度(ヒーター温度):700℃ ・シャワーヘッド/ウェハ間隔:550mils ・成膜時間:60sec
【0055】一方、図3(B)は、RP方式によって活
性化したNH3ガスの供給を行わずNH3流量を2000
sccmとしたこと(よって、RP出力は0W)以外
は、図3(A)における上記条件と同様にして成膜を行
った一例を示す。
【0056】両図において、"+"は膜厚の平均値より厚
いことを意味し、"−"は膜厚の平均値より薄いことを意
味する。尚、両図の平均膜厚は略同じである。また、等
高線の1目盛りの間隔は2Åである。これらの比較よ
り、RPによって活性化させたNH3ガスを供給するこ
とにより、ウェハ中央部の膜厚が増大しており、成膜速
度の向上が認められた。なお、膜厚増加が中央部に偏っ
た結果となっているが、これは、NH3ガス由来の活性
種のウェハ側への流出条件が十分に最適化されていなか
ったためと推測される。
【0057】図2は、本発明による気相堆積装置の好適
な他の実施形態を模式的に示す構成図(一部断面図)で
ある。CVD装置20(気相堆積装置)は、活性種生成
部60の代りにプラズマ形成部21を備えること以外は
図1に示すCVD装置1と同様に構成されたものであ
る。このプラズマ形成部21は、配管13の一部の周囲
に配置されており、図示しないインピーダンス整合器を
介して高周波電源23へ接続されている。また、プラズ
マ形成部21内には、配管13の周囲を捲回する誘導結
合型(インダクションカップリング)の高周波コイル
(図示せず)が設けられている。このようにプラズマ形
成部21と高周波電源23とから活性種生成部が構成さ
れている。
【0058】このような構成を有するCVD装置20に
おいては、NH3ガス及びキャリアガスが配管13を通
してプラズマ形成部21へ導入される。このとき、プラ
ズマ形成部21内には、高周波電源23からの電力供給
によって放電が生起されプラズマが形成される。これに
より、NH3ガスが分解・解離されて活性種が生じ(活
性種生成工程)、活性種を含む反応ガスが配管13を通
してガス混合器12に供給される。一方、SiH4ガス
及びキャリアガスが、ガス供給系30からガス混合器1
2内に供給され、NH3ガス由来の活性種と混合され
る。この混合ガスは、シャワーヘッド4を通してシリコ
ンウェハW上へ供給され(ガス供給工程)、熱化学反応
によってシリコンウェハW上にシリコン窒化膜が形成さ
れる。
【0059】このようなCVD装置20及びそれを用い
た本発明の気相堆積方法によっても、シリコン窒化膜を
成膜する際の低温化、成膜速度の高速化、マイクロロー
ディングの改善を有効に実現できる。なお、主な作用に
ついては、先述したCVD装置1によって奏される作用
と同等であるので、ここでの説明は省略する。
【0060】なお、上述した各実施形態においては、第
2のガスはSiH4ガスに限られず、例えば、ジシラン
(Si26)ガス、SiCl22ガス等の他のシラン系
ガス、メチルアルミ等の有機金属ガス、又は、塩化タン
タル等の金属ハロゲン化物ガスを用いてもよい。これら
の場合、シリコン窒化膜の他に、窒化アルミ膜等の金属
窒化物膜、窒化タンタル等の金属窒化物膜を得ることが
できる。また、マイクロ波放電、又は容量結合型の高周
波放電の代りに、他の放電形態、つまり、直流放電、容
量結合型の高周波放電、マイクロ波放電、ECR放電等
を適用しても構わない。さらに、キャリアガスのガス供
給源34,42は、必ずしも必要ではない。
【0061】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明による気相堆
積方法及びその装置によれば、原料ガスであるNH3
スを分解・解離して活性種として基体上に供給するの
で、CVD法によって窒化膜等の窒素原子を含む膜を基
体上に形成する際に、成膜温度の低下と成膜速度の両方
を達成できる。しかも、成膜速度が不均一となること
(マイクロローディング)を十分に防止しつつ良好な膜
特性を有する膜を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による気相堆積装置の好適な一実施形態
を模式的に示す構成図(一部断面図)である。
【図2】本発明による気相堆積装置の好適な他の実施形
態を模式的に示す構成図(一部断面図)である。
【図3】図3(A)及び(B)は、ウェハ上にシリコン
窒化膜を形成したときの成膜特性(膜厚の面内分布)を
等高線(等厚線)で示す図である。
【符号の説明】
1,20…CVD装置(気相堆積装置)、2…チャン
バ、4…シャワーヘッド、5…サセプタ、12…ガス混
合器、21…プラズマ形成部(活性種生成部)、23…
高周波電源(活性種生成部)、30,40…ガス供給系
(ガス供給部)、32…ガス供給源(第2のガス供給
源)、41…ガス供給源(第1のガス供給源)、51…
ヒーター(基体加熱部)、60…活性種生成部、61…
アプリケータ、W…シリコンウェハ(基体)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西里 洋 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 (72)発明者 東海 暢男 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 (72)発明者 前田 祐二 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 Fターム(参考) 5F045 AA09 AB33 AC01 AC05 AC12 AC16 AC17 AD10 AE23 AF03 BB09 DP03 DQ10 EE06 EH14

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学的気相堆積法によって基体上に窒素
    原子を含む膜を形成する気相堆積方法であって、 アンモニアガスを含有して成る第1のガスにエネルギー
    を付与して該アンモニアガス由来の活性種を生成せしめ
    る活性種生成工程と、 前記活性種、及び該活性種と反応し得る第2のガスを前
    記基体上に供給するガス供給工程と、 前記基体を所定の温度に加熱する基体加熱工程と、を備
    えることを特徴とする気相堆積方法。
  2. 【請求項2】 前記活性種生成工程においては、放電に
    より前記アンモニアガス由来の活性種を生成せしめる、
    ことを特徴とする請求項1記載の気相堆積方法。
  3. 【請求項3】 前記活性種生成工程においては、前記第
    1のガスにマイクロ波を照射することにより前記放電を
    生起させる、ことを特徴とする請求項2記載の気相堆積
    方法。
  4. 【請求項4】 前記活性種生成工程においては、前記第
    1のガスに高周波を印加することにより前記放電を生起
    させる、ことを特徴とする請求項2記載の気相堆積方
    法。
  5. 【請求項5】 前記ガス供給工程においては、前記第2
    のガスとして、シラン系ガス、有機金属ガス、又は、金
    属ハロゲン化物ガスを含有して成るガスを用いる、こと
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の気相
    堆積方法。
  6. 【請求項6】 前記基体加熱工程においては、前記基体
    を750℃以下の温度に加熱する、ことを特徴とする請
    求項1〜5のいずれか一項に記載の気相堆積方法。
  7. 【請求項7】 化学的気相堆積法によって基体上に窒素
    原子を含む膜が形成される気相堆積装置であって、前記
    基体が収容されるチャンバと、 前記チャンバに接続されており、該チャンバ内にアンモ
    ニアガス由来の活性種、及び該活性種と反応し得る第2
    のガスを供給するガス供給部と、 前記基体を所定の温度に加熱する基体加熱部と、を備え
    ることを特徴とする気相堆積装置。
  8. 【請求項8】 前記ガス供給部が、 アンモニアガスを含有して成る第1のガスが供給され、
    該第1のガスにエネルギーを付与するエネルギー付与手
    段が結合されており、該アンモニアガス由来の活性種が
    生成される活性種生成部と、 前記活性種生成部に接続されており前記第1のガスを含
    む第1のガス供給源と、 前記第2のガスを含む第2のガス供給源と、を有するも
    のである、ことを特徴とする請求項7記載の気相堆積装
    置。
  9. 【請求項9】 前記エネルギー付与手段が前記第1のガ
    スにマイクロ波を照射するものである、ことを特徴とす
    る請求項7又は8に記載の気相堆積装置。
  10. 【請求項10】 前記エネルギー付与手段が前記第1の
    ガスに高周波を印加するものである、ことを特徴とする
    請求項7又は8に記載の気相堆積装置。
  11. 【請求項11】 前記第2のガス供給源が、前記第2の
    ガスとして、シラン系ガス、有機金属ガス、又は、金属
    ハロゲン化物ガスを含有して成るガスを含むものであ
    る、ことを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に
    記載の気相堆積装置。
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