JP2003168334A - 架橋剤の浸透方法 - Google Patents

架橋剤の浸透方法

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JP2003168334A
JP2003168334A JP2001366630A JP2001366630A JP2003168334A JP 2003168334 A JP2003168334 A JP 2003168334A JP 2001366630 A JP2001366630 A JP 2001366630A JP 2001366630 A JP2001366630 A JP 2001366630A JP 2003168334 A JP2003168334 A JP 2003168334A
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polyolefin
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crosslinking agent
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JP2001366630A
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English (en)
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Toshiaki Mabuchi
利明 馬淵
Atsushi Suzuki
淳 鈴木
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 架橋剤による架橋反応を進行させることな
く、架橋剤をポリオレフィンに浸透させ、かつその浸透
速度を上昇させる。 【解決手段】 化学架橋によって架橋した架橋ポリオレ
フィンによる絶縁層と、その外周に被覆される塩化ビニ
ルによるシースとから構成されるCVケーブルを製造す
るにあたって、前記架橋ポリオレフィンを取得するため
に架橋剤をポリオレフィンに浸透させるときに、架橋剤
の架橋反応が進行しない程度の温度環境下で架橋剤をポ
リオレフィンに浸透させ、かつ超臨界流体雰囲気下で架
橋剤をポリオレフィンに浸透させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、架橋剤をポリオ
レフィンに浸透させるための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】CVケーブルとは、架橋ポリオレフィン
による絶縁層の外周に塩化ビニルによるシースを設けた
ケーブルの略称であり、導体上に設けた絶縁層として架
橋したポリエチレンを使用することを特徴としている。
架橋ポリオレフィンからなる絶縁層を形成するにあたっ
て、導体上に被覆したポリオレフィンを架橋する方法と
しては、ジクミルパーオキサイド(以下、DCPとい
う。)に代表される過酸化物などの架橋剤を浸透させた
ポリオレフィンを高温高圧下で架橋反応させることによ
って架橋させる化学架橋と、電子線と照射することに
よって架橋させる電子線架橋と、有機シラン化合物を
グラフト化して触媒の存在下で水を外側から浸透させて
架橋を行うシラン架橋との、3つの架橋方法が知られて
いるが、電力用CVケーブルのようにケーブル径が3m
m以上であるCVケーブルの架橋には、架橋剤を浸透さ
せたポリオレフィンを高温高圧下で架橋させる化学架橋
が採用されている。従って、電力用CVケーブルを製造
するにあたっては、架橋剤であるDCPをポリオレフィ
ンに浸透させた後、この架橋剤を浸透させたポリオレフ
ィンを使用し、高温高圧下で架橋反応を進行させること
によって架橋させ、架橋ポリオレフィンからなる絶縁層
を形成していた。
【0003】架橋剤であるDCPを浸透させたポリオレ
フィンを取得するにあたって、従来の浸透方法では、低
温環境下(40℃程度)で、ポリオレフィンと架橋剤を
ミキサーで攪拌しながら混合し、架橋剤をポリオレフィ
ンに浸透させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】架橋剤のポリオレフィ
ンへの浸透速度は、浸透温度に依存し、そのため浸透温
度が高ければ高いほど浸透速度が早くなる。しかしなが
ら、浸透温度を上げると、架橋剤であるDCPの架橋反
応が進行してしまう虞があり、そのため架橋剤浸透時に
おける架橋反応の進行を防止するために、ポリオレフィ
ンへの架橋剤の浸透は低温環境下で行わなければならな
い。従って、架橋剤の架橋反応が進行しない程度の温度
環境下、つまり低温環境下で架橋剤をポリオレフィンに
浸透させた場合、架橋剤DCPの浸透速度が遅く、従来
技術によるポリオレフィンへの架橋剤の浸透方法では、
ポリオレフィンへの架橋剤の浸透に長時間を要してい
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明による
架橋剤の浸透方は、架橋剤の架橋反応が進行しない程度
の温度環境下、つまり低温環境下で架橋剤をポリオレフ
ィンに浸透させるときの浸透速度を上昇させて、架橋剤
の浸透にかかる時間を短縮させるものであって、超臨界
流体雰囲気下で架橋剤をポリオレフィンに浸透させるも
のである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、この発明による架橋剤の
浸透方法の好適な実施例について説明する。
【0007】この発明による架橋剤の浸透方法は、化学
架橋によって架橋した架橋ポリオレフィンによる絶縁層
と、その外周に被覆される塩化ビニルによるシースとか
ら構成されるCVケーブルを製造するにあたって、前記
架橋ポリオレフィンを取得するために架橋剤による架橋
反応を進行させることなく、架橋剤をポリオレフィンに
浸透させ、架橋剤が浸透したポリオレフィンを取得する
ためのものであって、架橋剤による架橋反応を進行させ
ることのない温度環境下で、架橋剤をポリオレフィンに
浸透させるとともに、架橋剤のポリオレフィンへの浸透
速度を上昇させるために、超臨界流体雰囲気下で架橋剤
をポリオレフィンに浸透させるものである。
【0008】超臨界流体とは、超臨界流体状態となるよ
うに、臨界温度(Tc)および臨界圧力(Pc)以上に
(即ち、臨界点(Cp)以上に)維持された材料であ
る。そしてこの超臨界流体は気体および液体の両方の性
質を示す。特に、超臨界流体は、液体の溶剤の性質を有
するとともに、気体の低い表面張力を有し、そのため超
臨界流体は、気体のように溶質材料(例えば、ポリオレ
フィン)のなかに容易に拡散される。つまり超臨界流体
雰囲気下で、ポリオレフィンと架橋剤を混合することに
よって、ポリオレフィンのなかへの架橋剤の拡散速度、
つまり浸透速度を上昇させることができる。
【0009】ポリオレフィンに架橋剤であるDCPを浸
透させる場合、超臨界二酸化炭素を使用することが好ま
しい。超臨界二酸化炭素の臨界温度(Tc)は31.1
℃であり、DCPによる架橋反応を進行させることのな
い温度環境下(40℃程度)において、臨界圧力(P
c)以上に設定することによって、超臨界流体(超臨界
二酸化炭素)の状態を維持することができる。なお超臨
界二酸化炭素の臨界圧力(Tc)は7・38MPaであ
る。また超臨界二酸化炭素雰囲気下で架橋剤をポリオレ
フィンに浸透させた、ポリオレフィンのなかに超臨界二
酸化炭素が残留しても、二酸化炭素ガスはポリオレフィ
ンの架橋や、CVケーブルに悪影響を与える心配がな
い。
【0010】表1に、架橋剤であるDCPによる架橋反
応を進行させることのない温度環境下(40℃)で、ポ
リエチレンペレットにDCPを浸透させるにあたって、
ヘンシェルミキサーで攪拌しながら浸透させた場合(従
来による浸透方法)と、超臨界二酸化炭素雰囲気下で浸
透させた場合(この発明による浸透方法)とにおける、
それぞれの浸透時間と浸透濃度について示す。
【0011】
【表1】
【0012】表1は、架橋剤であるDCPを浸透濃度2
wt%浸透させたポリオレフィンペレットを取得するま
での浸透時間について示すものである。なお、前記ポリ
エチレンペレットとしては、密度 0.918g/cm
、メルトインデックス(MI) 0.12(190
℃、2.16kg)、ペレットサイズ 4mmφ、であ
るものを使用した。
【0013】従来による浸透方法では、温度40℃に設
定したヘンシェルミキサーの中に、ポリエチレンペレッ
トとDCPを入れて攪拌しながらポリエチレンにDCP
を浸透させるものであって、ポリエチレンへのDCP浸
透濃度が2wt%に達するまでに8時間を要した。
【0014】一方、この発明による浸透方法の如く、ポ
リエチレンペレットとDCPを入れた容器内を40℃に
設定するとともに100気圧に維持することによって容
器内を超臨界二酸化炭素で充満させ、この超臨界二酸化
炭素雰囲気下でポリエチレンにDCPを浸透させた場
合、2時間でポリエチレンへのDCP浸透濃度が2wt
%に達し、従来技術による浸透方法よりも4倍以上の短
時間で所望とするDCP浸透濃度のポリエチレンペレッ
トを取得することができた。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、架橋剤による架橋反応を進行させることのない温度
環境下(40℃程度)、つまり低温環境下で架橋剤を浸
透させる場合であっても、超臨界二酸化炭素を使用し、
この超臨界二酸化炭素雰囲気下で架橋剤をポリオレフィ
ンに浸透させることによって、架橋剤の浸透速度が早く
なり、所望とする架橋剤浸透濃度のポリオレフィンを短
時間で取得することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA12 AA13 AC56 AE08 FA09 FB02 4J002 BB001 EK036 FD146 GQ01 5G325 GA22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学架橋によって架橋した架橋ポリオレ
    フィンによる絶縁層と、その外周に被覆される塩化ビニ
    ルによるシースとから構成されるCVケーブルを製造す
    るにあたって、前記架橋ポリオレフィンを取得するため
    に架橋剤をポリオレフィンに浸透させるときに、 架橋剤の架橋反応が進行しない程度の温度環境下で架橋
    剤をポリオレフィンに浸透させ、かつ超臨界流体雰囲気
    下で架橋剤をポリオレフィンに浸透させたことを特徴と
    する架橋剤の浸透方法。
  2. 【請求項2】 超臨界二酸化炭素雰囲気下で架橋剤をポ
    リオレフィンに浸透させたことを特徴とする請求項1に
    記載の架橋剤の浸透方法。
  3. 【請求項3】 架橋剤としてジクミルパーオキサイドを
    ポリオレフィンに浸透させたことを特徴とする請求項1
    または2に記載の架橋剤の浸透方法。
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