JP2003166994A - アレルゲン特異的IgEの分析方法 - Google Patents
アレルゲン特異的IgEの分析方法Info
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- JP2003166994A JP2003166994A JP2001367230A JP2001367230A JP2003166994A JP 2003166994 A JP2003166994 A JP 2003166994A JP 2001367230 A JP2001367230 A JP 2001367230A JP 2001367230 A JP2001367230 A JP 2001367230A JP 2003166994 A JP2003166994 A JP 2003166994A
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Abstract
量を、複数のアレルゲンを対象に、同時且つ高感度に分
析する方法を提供する。 【解決手段】 前記分析方法は、(1)異なる色調を有
する複数種の着色ビーズに、その色調毎に異なるアレル
ゲンを結合させる工程;(2)アレルゲン結合着色ビー
ズと、各アレルゲンの少なくとも1種と特異的に反応す
るIgEを含む可能性のある被検試料とを、接触させる
工程;(3)アレルゲン結合着色ビーズを、その色調毎
に単離する工程;(4)単離した各アレルゲン結合着色
ビーズと、標識化抗IgE抗体とを、それぞれ接触させ
る工程;及び(5)各アレルゲン結合着色ビーズとアレ
ルゲン特異的IgEと標識化抗IgE抗体とからなる各
免疫複合体に含まれる標識物質に由来する各信号を、そ
れぞれ分析する工程を含む。
Description
免疫グロブリンE(IgE)の分析方法に関する。な
お、本明細書における前記「分析」には、分析対象であ
るアレルゲン特異的IgEの量を定量的又は半定量的に
決定する「測定」と、分析対象であるアレルゲン特異的
IgEの存在の有無を判定する「検出」との両方が含ま
れる。
6年石坂らによって発見された分子量約19万の抗体分
子でI型アレルギーに深く関わっていることが知られて
いる。I型アレルギーの代表的疾患として、例えば、ア
トピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、又は
じんましんを挙げることができ、これらの疾患におい
て、血清中のIgE濃度(総IgE濃度)はある程度病
状を反映していることが知られている。
対して高い特異結合性を有しており、この反応性は疾患
の原因抗原(アレルゲン)特定に利用されている。古典
的な方法として、皮膚テスト(例えば、スクラッチテス
ト、プリックテスト、皮内テスト、又はPrausni
tz−Kustnerテスト)がある。この方法は、ア
レルゲン溶液を、針で掻いた傷や皮内注射を通して患者
の皮膚に入れ、発赤又は膨疹のような生体反応の程度に
より、原因抗原を推定する方法である。また、アレルゲ
ンと思われる成分を少量吸入又は摂食することにより、
病状の度合を観察する誘発試験なども従来より行なわれ
ている。これらの試験は、いずれも患者自身の生体反応
を観察するものであり、患者に苦痛を与えるばかりでな
く、充分な管理の下に行なわれないと、しばしば危険を
伴う。
年、抗原抗体反応を応用したCAP−RAST(ファル
マシア社)又はAlaSTAT(DPC社)をはじめと
する、試験管内でアレルゲン特異的なIgE量を測定す
る方法(インビトロ検査)が広く行なわれるようになっ
てきている。すなわち、生体内に発現したIgEを各種
アレルゲン(例えば、ダニ、スギ、ダスト、又はミルク
等のアレルギー誘発物質)と反応させ、次いで、酵素又
は放射性物質等で標識した抗IgE抗体と前記複合体と
を反応させ、その標識物質由来の信号を検出すること
で、アレルゲン特異的IgE量を測定するものである。
なう測定系としては、いわゆる、MAST法(MAST
社)がある。例えば、MAST法を利用した市販の製品
(例えば、MAST26;MAST社)では、異なる2
6アレルゲンを、それぞれ別々に固相化したセルロール
糸を張った担体が専用反応容器に納められており、患者
血清中の対応する特異的IgEを同時に測定することが
できる。
レルギー疾患の代表的な疾患として、例えば、アトピー
性皮膚炎又は気管支喘息を挙げることができる。これら
の多くの症例は、生後数ヶ月から学童期を発症年齢とし
ており、ハウスダスト、チリダニ、若しくはカビなどの
吸入性抗原、又は卵白、牛乳、若しくは小麦などの食餌
性抗原がアレルゲンとして報告されている。自覚症状の
充分な伝達能力を持たない年齢層の患者において症状の
重篤化及び/又は長期化を避けるためにも、アレルゲン
を特定して早期に摂取制限することは治療上極めて重要
なことであり、インビトロ検査による血清中のアレルゲ
ン特異的IgE濃度の測定は、臨床上重要な意義をもつ
と考えられる。ところが、従来のインビトロ検査は、最
低数十〜数百μLの血清を必要とするため、小児(特に
乳幼児)からこのような大量のサンプルを回収すること
は困難で、しばしばインビボ検査に頼らざるを得ない状
況であった。
は、従来技術の前記の欠点を解消し、少量の被検試料
(例えば、血清又は乾燥ろ紙血など)中のアレルゲン特
異的IgE量を、複数のアレルゲンを対象に、同時且つ
高感度に分析(特には測定)する方法を提供することに
ある。
る、 (1)異なる色調を有する複数種の着色ビーズに、その
色調毎に異なるアレルゲンを結合させる工程(以下、ア
レルゲン結合工程と称する); (2)前記工程(1)で得られたアレルゲン結合着色ビ
ーズと、前記の各アレルゲンとそれぞれ特異的に反応す
る各免疫グロブリンEを含む可能性のある被検試料と
を、接触させる工程(以下、被検試料接触工程と称す
る); (3)前記アレルゲン結合着色ビーズを、その色調毎に
単離する工程(以下、単離工程と称する); (4)前記工程(3)で単離した各アレルゲン結合着色
ビーズと、標識物質で標識化した抗免疫グロブリンE抗
体とを、それぞれ接触させる工程(以下、標識化2次抗
体接触工程と称する);及び (5)各アレルゲン結合着色ビーズと、そのアレルゲン
に特異的に反応する免疫グロブリンEと、標識化抗免疫
グロブリンE抗体とからなる各免疫複合体に含まれる標
識物質に由来する各信号、あるいは、前記各免疫複合体
に含まれない未反応の標識化抗免疫グロブリンE抗体に
含まれる標識物質に由来する各信号を、それぞれ分析す
る工程(以下、分析工程と称する) を含むことを特徴とする、アレルゲン特異的免疫グロブ
リンEの分析方法によって解決することができる。ま
た、本発明は、 (1)異なる色調を有する複数種の着色ビーズに、その
色調毎に異なるアレルゲンを結合させる工程; (2)前記工程(1)で得られたアレルゲン結合着色ビ
ーズと、前記の各アレルゲンとそれぞれ特異的に反応す
る各免疫グロブリンEを含む可能性のある被検試料と
を、接触させる工程; (3)前記工程(2)で得られた混合物と、標識物質で
標識化した抗免疫グロブリンE抗体とを、それぞれ接触
させる工程; (4)前記アレルゲン結合着色ビーズを、その色調毎に
単離する工程;及び (5)前記工程(4)で単離した各アレルゲン結合着色
ビーズと、そのアレルゲンに特異的に反応する免疫グロ
ブリンEと、標識化抗免疫グロブリンE抗体とからなる
各免疫複合体に含まれる標識物質に由来する各信号を、
それぞれ分析する工程 を含むことを特徴とする、アレルゲン特異的免疫グロブ
リンEの分析方法に関する。更に、本発明は、 (1)異なる色調を有し、しかも、その色調毎に異なる
アレルゲンをその表面に担持する複数種の着色ビーズ
と; (2)標識物質で標識化した抗免疫グロブリンE抗体と
を含むことを特徴とする、前記の各アレルゲンのいずれ
か1種とのみ特異的に反応する免疫グロブリンEの分析
用キットに関する。
本発明の分析方法は、(1)アレルゲン結合工程、
(2)被検試料接触工程、 (3)単離工程、(4)標識化2次抗体接触工程、及び
(5)分析工程を含む。 本発明の分析方法は、前記工程(1)〜(5)をこの順
に実施することもできるし、あるいは、工程(3)及び
(4)の順序を逆にし、アレルゲン結合工程、被検試料
接触工程、標識化2次抗体接触工程、単離工程、及び分
析工程の順に実施することもできる。本発明の分析方法
では、アレルゲンを固相化した複数の着色ビーズを1つ
の反応チューブ中で被検試料と反応させた後、着色ビー
ズの色によって個々の反応槽に分け、ビーズ表面で形成
されたアレルゲンと特異的IgEとの免疫複合体を、標
識物質で標識された抗ヒトIgE抗体を使った検出系を
利用して、それぞれのアレルゲン特異的IgE抗体価を
同時に測定することができる。これにより、被検試料の
微量化が可能となり、従来乳幼児から充分量の採取が困
難であった血清、血液、又はろ紙血などを測定対象とす
ることができる。
色したビーズを用いる。多様に着色されたビーズは市販
されており、本発明の分析方法では、これらの市販ビー
ズを用いることができる。ビーズのサイズは、特に限定
されないが、例えば、直径2mm〜5mmであることが
好ましい。これより小粒径だと、分配操作が煩雑になる
ことがある。また、これより大粒径だと、試料の量が多
く必要になり、また、反応効率の面からも好ましくな
い。材質としては、反応系に不利益を生じさせなけれ
ば、無機物質又は有機物質のいずれも使用することがで
き、特に限定されるものではないが、好ましくは、高分
子物質、例えば、ポリスチレンビーズ又はポリプロピレ
ン、あるいは、ガラスなどを挙げることができる。
従来公知の方法により調製することもできる。例えば、
ビーズとして、ポリスチレンビーズ[イムノビーズA2
6(直径=3.2mm);イムノケミカル社]を用いる
場合には、例えば、適当な色素[例えば、メチルイエロ
ー(Methyl Yellow;東京化成工業)、ソ
ルベントブルー35(Solvent Blue 3
5;Aldrich Chemical Compan
y)、オイルオレンジSS(Oil Orange S
S;東京化成工業)、又はオイルレッドEGN(Oil
Red EGN;Aldrich Chemical
Company)等]を50%アセトン水溶液に溶解
した着色液中で撹拌した後、精製水で洗浄することによ
り、調製することができる。前記色素としては、油溶性
染料が使いやすいが、水溶性染料を用いることも可能で
ある。
定されるものではなく、従来公知の手段、例えば、いわ
ゆる物理的吸着又は化学結合法等により実施することが
できる。例えば、物理的吸着の場合には、着色ビーズ
を、各アレルゲンの抽出液を適当な濃度に希釈した水溶
液中で撹拌した後、緩衝液で洗浄し、乾燥することによ
り、アレルゲン結合着色ビーズを調製することができ
る。また、化学結合法としては、例えば、ビーズの表面
に予めビオチンを固相化しておき、同じくビオチンを結
合させたアレルゲンを、アビジンを介して結合させる方
法、あるいは、適当な官能基(例えば、カルボキシル
基、アミノ基、又はスルフヒドリル基等)の官能基修飾
を受けたビーズと、アレルゲンとを、架橋剤(例えば、
カルボジイミド又はN−ヒドロキシスクシンイミド等)
を介して結合させる方法などを挙げることができる。
ては、特に限定されるものではないが、例えば、ハウス
ダスト、チリダニ、食物、花粉、真菌、昆虫、寄生虫、
化学物質、又は薬物等、従来公知のアレルゲンを対象と
することができる。各アレルゲンとして、市販品[例え
ば、グリア(GREER)社などから入手可能]を用い
ることもできるし、あるいは、所望のアレルゲンを調製
することもできる。例えば、原料となる抗原物質をその
まま、あるいは、粉砕処理した後、場合によっては有機
溶剤(例えば、エーテル、アセトン、又はヘキサンな
ど)で脱脂処理を行なった後、緩衝液[例えば、リン酸
緩衝溶液(PBS)など]中で撹拌抽出し、遠心上清を
適当なタンパク濃度に希釈することにより、アレルゲン
を調製することができる。
前記アレルゲンに特異的に反応するIgEを含む可能性
のある試料である限り、特に限定されるものではなく、
臨床診断に一般的に用いられる生体由来液、例えば、血
清、血液、又はろ紙血などを挙げることができる。
は、公知の標識物質、例えば、酵素(例えば、アルカリ
ホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、パーオキシダ
ーゼ、又はルシフェラーゼ)、蛍光物質(例えば、ユー
ロピウム)、発光物質(例えば、アクリジニウム誘導
体、又はアダマンタン)、放射性物質(例えば、
125I)等を挙げることができる。また、標識物質に合
わせて、例えば、基質液又は発光誘発物質等を適宜選択
することができる。また、抗IgE抗体としては、分析
対象であるIgEと特異的に反応することができる限
り、ポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体のいず
れを用いることもできるし、あるいは、その断片、例え
ば、F(ab’)2、Fab、Fab’、又はFvを用
いることもできる。
工程、(3)単離工程、(4)標識化2次抗体接触工
程、及び(5)分析工程をこの順に実施する態様を例に
とって、本発明の分析方法を説明する。本発明の分析方
法におけるアレルゲン結合工程では、異なる色調を有す
る複数種の着色ビーズに、その色調毎に異なるアレルゲ
ンを結合させる。続く、本発明の分析方法における被検
試料接触工程では、前記アレルゲン結合工程で得られた
アレルゲン結合着色ビーズと、前記の各アレルゲンとそ
れぞれ特異的に反応するIgEを含む可能性のある被検
試料とを、接触させる。被検試料中に、アレルゲン結合
着色ビーズに結合させた或る特定のアレルゲンと特異的
に反応するIgEが存在する場合には、前記着色ビーズ
上で、前記アレルゲンと前記アレルゲン特異的IgEと
の免疫複合体がそれぞれ形成される。
程では、前記アレルゲン結合着色ビーズを、その色調毎
に単離する。アレルゲン結合着色ビーズを色調毎に単離
する方法は、特に限定されるものではないが、例えば、
目視により、単離手段(例えば、ピンセット又はアスピ
レータ)を用いて単離することができる。各アレルゲン
結合着色ビーズを単離した後、次の標識化2次抗体接触
工程に移る前に、所望により、各アレルゲン結合着色ビ
ーズの洗浄操作を実施することが好ましい。この洗浄操
作により、アレルゲン結合着色ビーズ上に非特異的に残
存する未反応物質を除去することができる。
接触工程では、前記工程で単離した各アレルゲン結合着
色ビーズと、標識物質で標識化した抗IgE抗体とを、
それぞれ接触させる。次の分析工程に移る前に、所望に
より、各アレルゲン結合着色ビーズの洗浄操作を実施す
ることが好ましい。この洗浄操作により、アレルゲン結
合着色ビーズ上に非特異的に残存する未反応物質を除去
することができる。
では、各アレルゲン結合着色ビーズと、そのアレルゲン
に特異的に反応するIgEと、標識化抗IgE抗体とか
らなる各免疫複合体に含まれる標識物質に由来する各信
号、あるいは、前記各免疫複合体に含まれない未反応の
標識化抗IgE抗体に含まれる標識物質に由来する各信
号を、それぞれ分析する。標識物質に由来する各信号の
分析方法は、使用する標識物質の種類に応じて、適宜選
択することができる。例えば、複数種のアレルゲンの
内、第1のアレルゲンを結合させた第1のアレルゲン結
合着色ビーズ上に形成される免疫複合体に含まれる標識
物質に由来する信号、あるいは、前記免疫複合体に含ま
れない未反応の標識化抗IgE抗体に含まれる標識物質
に由来する信号を分析することにより、第1のアレルゲ
ンに特異的に反応するIgE、すなわち、第1のアレル
ゲン特異的IgE量を決定することができる。同様にし
て、各アレルゲン結合着色ビーズ上に形成される各免疫
複合体に含まれる標識物質に由来する各信号、あるい
は、各免疫複合体に含まれない未反応の標識化抗IgE
抗体に含まれる標識物質に由来する各信号を、それぞれ
分析することにより、各アレルゲンに特異的に反応する
各IgE量を決定することができる。
程の順序を逆にし、アレルゲン結合工程、被検試料接触
工程、標識化2次抗体接触工程、単離工程、及び分析工
程の順に実施する場合には、前記分析工程では、各アレ
ルゲン結合着色ビーズと、そのアレルゲンに特異的に反
応するIgEと、標識化抗IgE抗体とからなる各免疫
複合体に含まれる標識物質に由来する各信号を分析する
ことにより、アレルゲン特異的IgE量を決定すること
ができる。
合工程、(2)被検試料接触工程、(3)単離工程、
(4)標識化2次抗体接触工程、及び(5)分析工程を
含む限り、特に限定されるものではないが、より具体的
には、例えば、以下の手順に従って、実施することがで
きる。
ず、複数種(例えば、7種)の異なるアレルゲンを、色
調の異なる複数種(例えば、7種)のビーズにそれぞれ
結合させる。 (第1反応)得られた複数種のアレルゲン結合着色ビー
ズが各々適当個数(例えば、1個)ずつ入ったサンプル
カップに、検体希釈液(兼抽出液)適当量(例えば、2
00μL)を分注し、被検試料(例えば、血清10μL
又は乾燥ろ紙血1パンチ)を加えて、室温で数時間〜一
晩の間、撹拌しながらインキュベートする。 (ビーズトランスファー)単離手段(例えば、ピンセッ
ト等)を用い、サンプルカップからマイクロタイタープ
レート(例えば、96穴マイクロタイタープレート)
に、1ビーズ/ウェルとなるように、アレルゲン結合着
色ビーズを分配する。 (第1洗浄)各ウェル中の未反応物質を除去する。例え
ば、自動洗浄機により、精製水又はPBS等(例えば、
300μLで5回)で洗浄する。 (標識化抗体の添加)標識物質を結合した抗IgE抗体
(例えば、アルカリホスファターゼ標識抗ヒトIgE抗
体)を適当量(例えば、100μL/ウェル)添加し、
室温で所定時間(例えば、1時間)撹拌しながらインキ
ュベートする。 (第2洗浄)再度、例えば、自動洗浄機により、精製水
又はPBS等(例えば、300μLで5回)で洗浄す
る。 (発光基質液添加)所望により、信号誘発物質を添加す
る。例えば、標識物質としてアルカリホスファターゼを
使用する場合には、信号誘発物質として、例えば、アダ
マンチルジオキセタン誘導体(AMPPD;例えば、1
00μL/ウェル)を添加し、室温で所定時間(例え
ば、30分間)撹拌しながらインキュベートする。 (測光)自動測光機(例えば、Luminous CT
−9000D;ダイアヤトロン)で各ウェル中のビーズ
の発光量を測定する。
調を有し、しかも、その色調毎に異なるアレルゲンをそ
の表面に担持する複数種の着色ビーズと、(2)標識物
質で標識化した抗IgE抗体とを含む。本発明の分析用
キットは、例えば、本発明の分析方法に用いることがで
きる。
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。
19例より血清を採取し、本発明の分析方法により、以
下に示す手順に従って、ヤケヒョウヒダニ、卵白、牛
乳、小麦、米、ピーナッツ、及び大豆に対する反応性を
測定し、発光量(cps)を観察した。また、対照とし
て、AlaSTATマイクロプレート(AlaSTAT
Microplate;Diagnostic Pro
ducts Corporation)の測定結果(I
U/mL)との比較を行なった。
[イムノビーズ;A−26、A−26 GREEN、A
−26 ORANGE、A−26 BLUE、A−26
PINK、A−26 RED、及びA−26 YEL
LOW;イムノケミカル(株)]を、20個/mLとな
るように、ヤケヒョウヒダニ、卵白、牛乳、小麦、米、
ピーナッツ、及び大豆の各アレルゲン固相液にそれぞれ
添加し、18時間撹拌した後、PBSで洗浄し、吸湿紙
上で室温乾燥させた。前記アレルゲン固相液としては、
グリア社より購入したアレルゲン抽出物(Allerg
en Extract)、すなわち、ヤケヒョウヒダニ
(Dermatophagoides pterony
ssinus)、卵白(Egg,Chicken,Wh
ite)、牛乳(Milk,Cow)、小麦(Whea
t)、米(Rice)、ピーナッツ(Peanut)、
及び大豆(Soybean)を使用した。
ズ各1個ずつ(計7ビーズ)を、反応チューブ(エッペ
ンドルフテストチューブ,Safe−Lock,2.0
mL)に、PBS[0.8%NaCl,0.02%KC
l,0.115%Na2HPO4,0.02%KH2PO4
(pH7.5)]190μLとともに入れ、患者19例
より採取した各血清10μLを添加した後、室温下18
時間撹拌した。ピンセットを用い、各ビーズを96穴マ
イクロタイタープレート(Roundbottom p
late,#3792;Coaster社)に、1ビー
ズ/ウェルとなるように分配し、自動洗浄機で洗浄(洗
浄液:PBS)した後、アルカリフォスファターゼ標識
抗ヒトIgEモノクローナル抗体(Diagnosti
c Products Corporation)溶液
(濃度=0.05μg/mL)100μL/ウェルを分
注して、室温1時間撹拌した。自動洗浄機で洗浄後、発
光基質(PPD試薬;Diagnostic Prod
ucts Corporation)100μL/ウェ
ルを分注した。30分室温下撹拌した後、測定機(Lu
minous CT−9000D;ダイアヤトロン)で
発光量を測定した。
9種類の血清について、従来法(AlaSTAT法)に
より特異的IgE濃度測定を実施した。図1〜図7に、
各アレルゲンに対する特異的IgE量について、本発明
の分析方法で得られた結果と従来法で得られた結果との
相関関係を、回帰直線及び相関係数(R)と共に示す。
図1〜図7において、横軸(x軸)は、従来法により得
られた特異的IgE濃度(単位:IU/mL)であり、
縦軸(y軸)は、本発明の分析方法により得られた発光
量(単位:cps)である。それぞれ、ヤケヒョウヒダ
ニ、卵白、牛乳、小麦、米、ピーナッツ、及び大豆に関
する結果である。いずれのアレルゲン及び総アレルゲン
についても、本発明の分析方法で得られた結果は、従来
法(AlaSTAT法)による特異的IgE濃度測定結
果と良好な相関を示した。
る特異的IgE回収率について検討した。健常者及びア
レルギー患者70例から血液を採取し、採血用ろ紙[採
血用濾紙ディスク型;東洋濾紙(株)製]に50μLず
つ滴下した後、室温下1時間放置して乾燥させた。乾燥
血部位の中心から直径7.5mmの円形に切り出したサ
ンプルを、PBS200μLとともにチューブに入れ、
以下、実施例1に記載の方法と同様にして、7種のアレ
ルゲン結合着色ビーズとの反応、ビーズの単離、標識化
抗ヒトIgE抗体との反応、及び発光量の測定を実施し
た。対照として、同時に採取分離した血清を、実施例1
に記載の方法と同様にして測定し、発光量の比較を行な
った。
E量について、血清サンプルから得られた結果と乾燥ろ
紙血サンプルから得られた結果との相関関係を回帰直線
及び相関係数(R)と共に示す。図8〜図14におい
て、横軸(x軸)は、血清サンプルから得られた発光量
(単位:cps)であり、縦軸(y軸)は、乾燥ろ紙血
から得られた発光量(単位:cps)である。また、図
8〜図14は、それぞれ、ヤケヒョウヒダニ、卵白、牛
乳、小麦、米、ピーナッツ、及び大豆に関する結果であ
る。いずれのアレルゲン及び総アレルゲンについても、
乾燥ろ紙血サンプルより得れらた発光量は、血清サンプ
ルから得られたものと良好な相関を示した。
法では充分に測定することができない特異的IgE濃度
を、複数の原因アレルゲンを対象として、同時に分析す
ることができる。
の分析方法で得られた結果と従来法で得られた結果との
相関関係を示すグラフである。
得られた結果と従来法で得られた結果との相関関係を示
すグラフである。
得られた結果と従来法で得られた結果との相関関係を示
すグラフである。
得られた結果と従来法で得られた結果との相関関係を示
すグラフである。
られた結果と従来法で得られた結果との相関関係を示す
グラフである。
方法で得られた結果と従来法で得られた結果との相関関
係を示すグラフである。
得られた結果と従来法で得られた結果との相関関係を示
すグラフである。
ンプルから得られた結果と乾燥ろ紙血サンプルから得ら
れた結果との相関関係を示すグラフである。
られた結果と乾燥ろ紙血サンプルから得られた結果との
相関関係を示すグラフである。
得られた結果と乾燥ろ紙血サンプルから得られた結果と
の相関関係を示すグラフである。
得られた結果と乾燥ろ紙血サンプルから得られた結果と
の相関関係を示すグラフである。
られた結果と乾燥ろ紙血サンプルから得られた結果との
相関関係を示すグラフである。
ルから得られた結果と乾燥ろ紙血サンプルから得られた
結果との相関関係を示すグラフである。
得られた結果と乾燥ろ紙血サンプルから得られた結果と
の相関関係を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 (1)異なる色調を有する複数種の着色
ビーズに、その色調毎に異なるアレルゲンを結合させる
工程; (2)前記工程(1)で得られたアレルゲン結合着色ビ
ーズと、前記の各アレルゲンとそれぞれ特異的に反応す
る各免疫グロブリンEを含む可能性のある被検試料と
を、接触させる工程; (3)前記アレルゲン結合着色ビーズを、その色調毎に
単離する工程; (4)前記工程(3)で単離した各アレルゲン結合着色
ビーズと、標識物質で標識化した抗免疫グロブリンE抗
体とを、それぞれ接触させる工程;及び (5)各アレルゲン結合着色ビーズと、そのアレルゲン
に特異的に反応する免疫グロブリンEと、標識化抗免疫
グロブリンE抗体とからなる各免疫複合体に含まれる標
識物質に由来する各信号、あるいは、前記各免疫複合体
に含まれない未反応の標識化抗免疫グロブリンE抗体に
含まれる標識物質に由来する各信号を、それぞれ分析す
る工程を含むことを特徴とする、アレルゲン特異的免疫
グロブリンEの分析方法。 - 【請求項2】 (1)異なる色調を有する複数種の着色
ビーズに、その色調毎に異なるアレルゲンを結合させる
工程; (2)前記工程(1)で得られたアレルゲン結合着色ビ
ーズと、前記の各アレルゲンとそれぞれ特異的に反応す
る各免疫グロブリンEを含む可能性のある被検試料と
を、接触させる工程; (3)前記工程(2)で得られた混合物と、標識物質で
標識化した抗免疫グロブリンE抗体とを、それぞれ接触
させる工程; (4)前記アレルゲン結合着色ビーズを、その色調毎に
単離する工程;及び (5)前記工程(4)で単離した各アレルゲン結合着色
ビーズと、そのアレルゲンに特異的に反応する免疫グロ
ブリンEと、標識化抗免疫グロブリンE抗体とからなる
各免疫複合体に含まれる標識物質に由来する各信号を、
それぞれ分析する工程を含むことを特徴とする、アレル
ゲン特異的免疫グロブリンEの分析方法。 - 【請求項3】 (1)異なる色調を有し、しかも、その
色調毎に異なるアレルゲンをその表面に担持する複数種
の着色ビーズと; (2)標識物質で標識化した抗免疫グロブリンE抗体と
を含むことを特徴とする、前記の各アレルゲンのいずれ
か1種とのみ特異的に反応する免疫グロブリンEの分析
用キット。
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