JP2003166777A - 保冷庫 - Google Patents

保冷庫

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JP2003166777A
JP2003166777A JP2001365939A JP2001365939A JP2003166777A JP 2003166777 A JP2003166777 A JP 2003166777A JP 2001365939 A JP2001365939 A JP 2001365939A JP 2001365939 A JP2001365939 A JP 2001365939A JP 2003166777 A JP2003166777 A JP 2003166777A
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cold
cold storage
cool
temperature
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Application number
JP2001365939A
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English (en)
Inventor
Takashi Yoshioka
俊 吉岡
Kazunari Kasai
一成 笠井
Haruo Nakada
春男 中田
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1種類の蓄冷剤で庫内温度の異なるモードの
保冷を行い得るようにする。 【解決手段】 断熱構造の保冷庫本体1内の保冷室3内
を、該保冷室3の上部に配設され、冷凍装置9の運転に
より冷却蓄冷される蓄冷器10により保冷するように構
成した保冷庫において、前記蓄冷器10の下方に、前記
保冷室3を上方の冷却室3Aと下方の荷物室3Bとに区
画し且つ前記冷却室3Aと荷物室3Bとを連通させる連
通面積を調整できるように開閉動作される冷気調節手段
Aを設けて、冷気調節手段Aを開閉動作させることによ
り、冷気調節手段Aにおける上下連通面積が調整され、
蓄冷器10からの冷気の荷物室3Bへの降下量が調整さ
れるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、トラック等に積
載して輸送される保冷庫に関し、さらに詳しくは複数の
保冷モードでの保冷が可能なように構成した保冷庫する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、トラック等に積載して輸送され
る保冷庫は、例えば冷凍装置と、該冷凍装置により冷却
蓄冷される蓄冷器とを備えており、前記冷凍装置は、配
送ターミナルの保管倉庫においてのみ運転され、輸送時
においては冷凍装置の運転を行わず、蓄冷器に蓄冷され
た冷熱により保冷庫内に収納された荷物の保冷を行うこ
ととなっている。
【0003】上記構成の保冷庫の場合、冷凍用の蓄冷剤
あるいは冷蔵用の蓄冷剤のいずれか一方のみしか使用さ
れていないので、保冷温度を可変とすることができない
という不具合があった、例えば、荷物の種類によって、
冷凍すべき場合と冷蔵すべき場合とがあるが、保冷温度
を可変とすることができないため、冷凍用保冷庫として
使用するか、冷蔵用保冷庫として使用するかを製作段階
で決定しなければならず、用途が限定されてしまう。
【0004】そこで、融解点の異なる2種類の蓄冷剤
(例えば、冷凍用蓄冷剤および冷蔵用蓄冷剤)を使用し
て、保冷室内温度を異なるモードに保持する保冷運転を
行い得るようにしたものが提案されている(例えば、特
開2000−356451公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公知例
の場合、融解点の異なる2種類の蓄冷剤(例えば、冷凍
用蓄冷剤および冷蔵用蓄冷剤)が必要となり、例えば冷
蔵保冷時には冷凍用蓄冷剤が無駄となり、冷凍保冷時に
は冷蔵用蓄冷剤が無駄となる。
【0006】また、蓄冷剤の融け具合や、外気温度が変
化した場合に、庫内の温度を一定に保持することが難し
くなるという不具合があった。
【0007】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、1種類の蓄冷剤で庫内温度の異なるモードの保冷
を行い得るようにすることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記課題を解決するための手段として、断熱構造の保冷庫
本体1内の保冷室3内を、該保冷室3の上部に配設さ
れ、冷凍装置9の運転により冷却蓄冷される蓄冷器10
により保冷するように構成した保冷庫において、前記蓄
冷器10の下方に、前記保冷室3を上方の冷却室3Aと
下方の荷物室3Bとに区画し且つ前記冷却室3Aと荷物
室3Bとを連通させる連通面積を調整できるように開閉
動作される冷気調節手段Aを設けている。
【0009】上記のように構成したことにより、冷気調
節手段Aを開閉動作させることにより、冷気調節手段A
における上下連通面積が調整されることとなり、蓄冷器
10からの冷気の荷物室3Bへの降下量が調整される。
従って、蓄冷器10に配設する蓄冷剤14を1種類(例
えば、融解点の低い冷凍用蓄冷剤)としても、荷物室3
Bの保冷温度を複数の保冷モードとする運転が可能とな
る。
【0010】請求項2の発明におけるように、請求項1
記載の保冷庫において、前記蓄冷器10に、融解点の低
い冷凍用蓄冷剤14を配設した場合、冷気調節手段Aの
開閉制御(換言すれば、上下連通面積制御)により、冷
凍保冷から冷蔵保冷までの複数の保冷モードでの運転が
可能となる。
【0011】請求項3の発明におけるように、請求項1
および2のいずれか一項記載の保冷庫において、前記冷
気調節手段Aを、複数に分割され且つ折り畳み可能とさ
れた調整板15,15・・により構成した場合、調整板
15,15・・の折り畳み度を変えることにより、冷気
調節手段Aの上下連通面積を制御することができること
となり、複数の保冷モードの設定が容易となる。
【0012】請求項4の発明におけるように、請求項1
および2のいずれか一項記載の保冷庫において、前記冷
気調節手段Aを、巻取ロール29に巻取可能とされたス
クリーン部材30により構成した場合、巻取ロール29
へのスクリーン部材30の巻取度を変えることにより、
冷気調節手段Aの上下連通面積を制御することができる
こととなり、複数の保冷モードの設定が容易となる。
【0013】請求項5の発明におけるように、請求項
1、2、3および4のいずれか一項記載の保冷庫におい
て、前記冷気調節手段Aに、前記荷物室3Bの保冷温度
に対応して動作する熱応動部材により開閉される微調整
用の開口24を形成した場合、荷物室3Bの保冷温度に
対応して動作する熱応動部材により微調整用の開口24
が開閉されることとなり、保冷温度を所定温度に長く保
持することができる。
【0014】請求項6の発明におけるように、請求項
1、2、3および4のいずれか一項記載の保冷庫におい
て、前記冷気調節手段Aの一部を、前記荷物室3Bの保
冷温度に対応して動作する熱応動部材により駆動させる
ように構成した場合、荷物室3Bの保冷温度に対応して
動作する熱応動部材により冷気調節手段Aの一部が駆動
されることとなり、保冷温度を所定温度に長く保持する
ことができる。
【0015】請求項7の発明におけるように、請求項5
および6のいずれか一項記載の保冷庫において、前記熱
応動部材の動作温度を冷蔵保冷温度とした場合、荷物室
3Bの保冷温度が冷蔵保冷温度に保持されることとな
り、冷蔵保冷に適したものとなる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
【0017】第1の実施の形態 図1ないし図8には、本願発明の第1の実施の形態にか
かる保冷庫が示されている。
【0018】この保冷庫は、トラック等に積載して輸送
されるものであり、図1に示すように、断熱構造の保冷
庫本体1と、該保冷庫本体1に配設された保冷手段2と
を備えて構成されている。
【0019】前記保冷庫本体1は、被保冷物を収納する
ための保冷室3と該保冷室3の天板3a上方に区画形成
され且つ蓋カバー5により覆われた機械室4とを備えて
いる。符号6は機械室4へ空気を吸い込むための空気吸
込口、7は機械室4から空気を吹き出すための空気吹出
口、8は保冷庫を移動させるためのキャスタである。
【0020】前記保冷手段2は、冷凍装置9と、該冷凍
装置9により冷却蓄冷される蓄冷器10とにより構成さ
れている。
【0021】前記冷凍装置9は、前記機械室4内に配設
された圧縮機11および凝縮器12と、前記保冷室4の
上部に配設された蓄冷器10を構成するとともに、前記
凝縮器12からの液冷媒が供給される冷却管(図示省
略)とからなっている。符号13は凝縮器12を冷却す
る室外ファンである。前記圧縮機11、凝縮器12およ
び蓄冷器10は、図示しない冷媒配管により順次接続さ
れており、圧縮機11で圧縮された冷媒を凝縮器12で
凝縮液化し、膨張弁(図示省略)により減圧した後、蓄
冷器10で蒸発させ、このときの蒸発潜熱により前記蓄
冷器10内に収納された蓄冷剤14を冷却することによ
り蓄冷することとなっている。なお、この冷凍装置9の
運転は、配送ターミナルにおける保管倉庫においてのみ
行われ、輸送時においては冷凍装置9の運転を行わず、
蓄冷器10に収納された蓄冷剤14に蓄冷された冷熱の
自然対流により保冷庫内に収納された被保冷物の保冷を
行うこととなっている。
【0022】前記蓄冷器10内には、例えば融解点の低
い冷凍用蓄冷剤14(例えば、融解点=−25℃)が収
納されている。
【0023】そして、前記蓄冷器10の下方には、前記
保冷室3を上方の冷却室3Aと下方の荷物室3Bとに区
画し且つ前記冷却室3Aと荷物室3Bとを連通させる連
通面積を調整できるように開閉動作される冷気調節手段
Aが設けられている。
【0024】本実施の形態においては、上記冷気調節手
段Aは、図2に示すように、複数に分割され且つ折り畳
み可能とされた調整板15,15・・により構成されて
いる。該調整板15,15・・は、例えば3枚1組とな
って折り畳まれる二つの調整板群B,Bと4枚1組とな
って折り畳まれる一つの調整板群Cとからなっており、
これらの調整板群B,B,Cは、一つの駆動手段Dによ
り連動して開閉駆動されることとなっている。該駆動手
段Dは、手動あるいは電動により回動されるダイヤル1
6と、該ダイヤル16に巻き取られるワイヤ17と、該
ワイヤ17と前記調整板群B,B,Cとを連結する連結
手段18とからなっている。該連結手段18は、前記ワ
イヤ17に連結される連結具18aと、該連結具18a
と前記調整板群B,B,Cにおける選ばれた調整板15
の端部とを連結するスプリング18bとにより構成され
ている。符号19はガイドローラ、20はリターンスプ
リング、21は各調整板15の中心を支持している軸2
2をガイドするガイトレールである。
【0025】上記のように構成された冷気調節手段A
は、次のように作用する。 (I) 冷蔵保冷時 図2(イ)に示すように、ダイヤル16を冷蔵モードを
選択する「冷蔵」の位置に合わせると、調整板群B,
B,Cは閉止状態とされ、前記冷却室3Aと荷物室3B
とは冷気調節手段Aによって区画され、蓄冷器10から
の冷気は遮断されることとなる。この状態で、冷凍装置
9の運転により蓄冷器10の蓄冷剤14,14・・を冷
却凍結させて蓄冷すると、荷物室3Bの温度が冷蔵保冷
に適した温度(例えば、5℃)となる。このようにする
ためには、各調整板15の熱伝導率を、蓄冷剤14の凍
結時に下方の荷物室3Bの温度が冷蔵保冷温度(例え
ば、5℃)となるように設定する必要がある。かくし
て、蓄冷器10への蓄冷運転が終了すると、冷凍装置9
の運転を停止して、蓄冷器10に蓄冷された冷熱の冷気
調節手段Aを介しての荷物室3Bへの伝播により荷物室
3Bに収納された被保冷物の冷蔵保冷が行われる。 (II) 冷蔵と冷凍の中間温度(チルド状態)での保
冷時 図2(ロ)に示すように、ダイヤル16をチルドモード
を選択する「冷蔵と冷凍の中間」の位置に合わせると、
ワイヤ17がダイヤル16に巻き取られて、調整板群
B,B,Cにおける調整板15,15・・がそれぞれ半
開状態とされ、冷却室3Aと荷物室3Bとが調整板1
5,15・・の間に形成される隙間を介して連通される
こととなる。この状態で、冷凍装置9の運転により蓄冷
器10の蓄冷剤14,14・・を冷却凍結させて蓄冷す
ると、冷気調節手段Aにおける上下連通面積に応じて蓄
冷器10から降下する冷気によって荷物室3Bの温度が
チルド保冷に適した温度(例えば、−5℃)となる。こ
のようにするためには、冷気調節手段Aにおける上下連
通面積(換言すれば、調整板15,15・・の開度)
を、蓄冷剤14の凍結時に下方の荷物室3Bの温度がチ
ルド保冷温度(例えば、−5℃)となるように設定する
必要がある。かくして、蓄冷器10への蓄冷運転が終了
すると、冷凍装置9の運転を停止して、蓄冷器10に蓄
冷された冷熱の冷気調節手段Aにおける上下連通面積を
介しての荷物室3Bへの降下により荷物室3Bに収納さ
れた被保冷物のチルド保冷が行われる。 (III) 冷凍保冷時 図2(ハ)に示すように、ダイヤル16を冷凍モードを
選択する「冷凍」の位置に合わせると、ワイヤ17がダ
イヤル16にさらに巻き取られて、調整板群B,B,C
における調整板15,15・・がそれぞれ全開状態とさ
れ(換言すれば、調整板15,15・・が折り畳ま
れ)、冷却室3Aと荷物室3Bとが調整板群B,B,C
間の隙間を介して連通されることとなる。この状態で、
冷凍装置9の運転により蓄冷器10の蓄冷剤14,14
・・を冷却凍結させて蓄冷すると、冷気調節手段Aにお
ける全開状態の連通面積を介して蓄冷器10から降下す
る冷気によって荷物室3Bの温度が冷凍保冷に適した温
度(例えば、−20℃)となる。このようにするために
は、冷気調節手段Aにおける全開上下連通面積を、蓄冷
剤14の凍結時に下方の荷物室3Bの温度が冷凍保冷温
度(例えば、−20℃)となるように設定する必要があ
る。かくして、蓄冷器10への蓄冷運転が終了すると、
冷凍装置9の運転を停止して、蓄冷器10に蓄冷された
冷熱の冷気調節手段Aにおける上下連通面積を介しての
荷物室3Bへの降下により荷物室3Bに収納された被保
冷物の冷凍保冷が行われる。
【0026】上記したように、本実施の形態において
は、冷気調節手段Aを開閉動作させることにより、冷気
調節手段Aにおける上下連通面積が調整されることとな
り、蓄冷器10からの冷気の荷物室3Aへの降下量が調
整される。従って、蓄冷器10に配設する蓄冷剤14を
1種類(例えば、融解点の低い冷凍用蓄冷剤)として
も、荷物室3Aの保冷温度を複数の保冷モード(例え
ば、冷蔵保冷、チルド保冷および冷凍保冷の3種類)と
する運転が可能となる。
【0027】ところで、上記したように、冷蔵保冷時に
おいては、冷気調節手段Aを構成する調整板15,15
・・が全閉状態となっているため、外気温度が高い場合
などにおいては、保冷庫本体1の断熱壁を介して侵入す
る熱の影響が大きくなるところから、荷物室3Aの温度
を冷蔵保冷温度に保持することが難しい場合が生ずるお
それがある。
【0028】そこで、図3に示すように、調整板15,
15・・を長手方向において二つに分割し、分割された
調整板15A,15A・・および15B,15B・・の
中央側を支持している軸をガイドするためのガイトレー
ル23に微調整用の開口24,24・・を形成してお
き、該各開口24を、保冷室3(具体的には、荷物室3
A)の保冷温度(例えば、5℃)に対応して動作する熱
応動部材により開閉できるようにする場合がある(図4
ないし図7参照)。
【0029】以下に、前記開口24の開閉制御の具体例
について説明する。
【0030】図4(イ)、(ロ)に示すように、熱応動
部材としてバイメタル25を採用し、該バイメタル25
の変形に連動する作動部材26によって開口24の弁2
7を開閉できるようにしてもよく、図5(イ)、(ロ)
に示すように、熱応動部材として気体を封入したシリン
ダ28を採用し、気体の膨張度に連動する作動部材26
によって開口24の弁27を開閉できるようにしてもよ
く、図6(イ)、(ロ)に示すように、熱応動部材とし
てバイメタル25を採用し、該バイメタル25を開口2
4の口縁に取り付けて、バイメタル25の変形により直
接開口24を開閉できるようにしてもよく、図7
(イ)、(ロ)に示すように、熱応動部材としてバイメ
タル25を採用し、該バイメタル25を開口24の口縁
に取り付けて、バイメタル25の変形により動作するシ
ャッター形状の弁27によって開口24を開閉できるよ
うにしてもよい。
【0031】また、図8(イ)、(ロ)に示すように、
熱応動部材であるバイメタル25の変形に連動する作動
部材26によって冷気調節手段Aを構成する調整板群
B,B,Cのいずれか一つを所定開度で開作動させるよ
うにしてもよい。
【0032】このようにすると、弁27(あるいは、調
整板群B,B,Cのいずれか一つ)の開度制御すること
により、図9に示すように、蓄冷剤14が融けてきて温
度が上昇したとしても、庫内温度(即ち、荷物室3Bの
温度)を一定(例えば、冷蔵保冷温度=5℃)に保持す
ることができる。即ち、保冷時間を延長できる。なお、
従来は、図10に示すように、蓄冷剤14が融けてきて
温度が上昇すると庫内温度も上昇し、保冷時間をあまり
長くすることができなかった。
【0033】第2の実施の形態 図11には、本願発明の第2の実施の形態にかかる保冷
庫における冷気調節手段が示されている。
【0034】この場合、冷気調節手段Aは、巻取ロール
29に巻取可能とされたスクリーン部材30により構成
されている。そして、冷蔵保冷時には、図11(イ)に
示すように、スクリーン部材30を全閉とした状態で蓄
冷および保冷を行い、チルド保冷時には、図11(ロ)
に示すように、巻取ロール29によってスクリーン部材
30を巻き取って半開状態として蓄冷および保冷を行
い、冷凍保冷時には、図11(ハ)に示すように、巻取
ロール29によりスクリーン部材30をさらに巻き取っ
て全開状態として蓄冷および保冷を行うこととなってい
る。このようにすると、巻取ロール29へのスクリーン
部材30の巻取度を変えることにより、冷気調節手段A
の上下連通面積を制御することができることとなり、複
数の保冷モード(例えば、冷蔵保冷、チルド保冷および
冷凍保冷の3種類の保冷モード)での運転が可能となる
のである。この場合にも、第1の実施の形態におけると
同様に、微調整用の開口の開閉制御により荷物室3Aの
温度制御を行うようにするのが望ましい。
【0035】その他の構成および作用効果は、第1の実
施の形態におけると同様なので説明を省略する。
【0036】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、断熱構造の保
冷庫本体1内の保冷室3内を、該保冷室3の上部に配設
され、冷凍装置9の運転により冷却蓄冷される蓄冷器1
0により保冷するように構成した保冷庫において、前記
蓄冷器10の下方に、前記保冷室3を上方の冷却室3A
と下方の荷物室3Bとに区画し且つ前記冷却室3Aと荷
物室3Bとを連通させる連通面積を調整できるように開
閉動作される冷気調節手段Aを設けて、冷気調節手段A
を開閉動作させることにより、冷気調節手段Aにおける
上下連通面積が調整され、蓄冷器10からの冷気の荷物
室3Bへの降下量が調整されるようになっているので、
蓄冷器10に配設する蓄冷剤14を1種類(例えば、融
解点の低い冷凍用蓄冷剤)としても、荷物室3Bの保冷
温度を複数の保冷モードとする運転が可能となるという
効果がある。
【0037】請求項2の発明におけるように、請求項1
記載の保冷庫において、前記蓄冷器10に、融解点の低
い冷凍用蓄冷剤14を配設した場合、冷気調節手段Aの
開閉制御(換言すれば、上下連通面積制御)により、冷
凍保冷から冷蔵保冷までの複数の保冷モードでの運転が
可能となる。
【0038】請求項3の発明におけるように、請求項1
および2のいずれか一項記載の保冷庫において、前記冷
気調節手段Aを、複数に分割され且つ折り畳み可能とさ
れた調整板15,15・・により構成した場合、調整板
15,15・・の折り畳み度を変えることにより、冷気
調節手段Aの上下連通面積を制御することができること
となり、複数の保冷モードの設定が容易となる。
【0039】請求項4の発明におけるように、請求項1
および2のいずれか一項記載の保冷庫において、前記冷
気調節手段Aを、巻取ロール29に巻取可能とされたス
クリーン部材30により構成した場合、巻取ロール29
へのスクリーン部材30の巻取度を変えることにより、
冷気調節手段Aの上下連通面積を制御することができる
こととなり、複数の保冷モードの設定が容易となる。
【0040】請求項5の発明におけるように、請求項
1、2、3および4のいずれか一項記載の保冷庫におい
て、前記冷気調節手段Aに、前記荷物室3Bの保冷温度
に対応して動作する熱応動部材により開閉される微調整
用の開口24を形成した場合、荷物室3Bの保冷温度に
対応して動作する熱応動部材により微調整用の開口24
が開閉されることとなり、保冷温度を所定温度に長く保
持することができる。
【0041】請求項6の発明におけるように、請求項
1、2、3および4のいずれか一項記載の保冷庫におい
て、前記冷気調節手段Aの一部を、前記荷物室3Bの保
冷温度に対応して動作する熱応動部材により駆動させる
ように構成した場合、荷物室3Bの保冷温度に対応して
動作する熱応動部材により冷気調節手段Aの一部が駆動
されることとなり、保冷温度を所定温度に長く保持する
ことができる。
【0042】請求項7の発明におけるように、請求項5
および6のいずれか一項記載の保冷庫において、前記熱
応動部材の動作温度を冷蔵保冷温度とした場合、荷物室
3Bの保冷温度が冷蔵保冷温度に保持されることとな
り、冷蔵保冷に適したものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態にかかる保冷庫の
縦断側面図である。
【図2】本願発明の第1の実施の形態にかかる保冷庫に
おける冷気調節手段の開度制御状態が示されており、
(イ)は全閉状態を、(ロ)は半開状態を、(ハ)は全
開状態をそれぞれ示している。
【図3】本願発明の第1の実施の形態にかかる保冷庫に
おける冷気調節手段を構成する調整板の平面図である。
【図4】本願発明の第1の実施の形態にかかる保冷庫に
おける微調整用開口の開閉状態の一例が示されており、
(イ)は閉状態を、(ロ)は開状態をそれぞれ示されて
いる。
【図5】本願発明の第1の実施の形態にかかる保冷庫に
おける微調整用開口の開閉状態の一例が示されており、
(イ)は閉状態を、(ロ)は開状態をそれぞれ示されて
いる。
【図6】本願発明の第1の実施の形態にかかる保冷庫に
おける微調整用開口の開閉状態の一例が示されており、
(イ)は閉状態を、(ロ)は開状態をそれぞれ示されて
いる。
【図7】本願発明の第1の実施の形態にかかる保冷庫に
おける微調整用開口の開閉状態の一例が示されており、
(イ)は閉状態を、(ロ)は開状態をそれぞれ示されて
いる。
【図8】本願発明の第1の実施の形態にかかる保冷庫に
おける調整板の微調整時の開閉状態が示されており、
(イ)は閉状態を、(ロ)は微調整開状態をそれぞれ示
されている。
【図9】本願発明の第1の実施の形態にかかる保冷庫に
おける蓄冷剤温度、庫内温度および弁開度の時間的経過
を示す特性図である。
【図10】従来の保冷庫における蓄冷剤温度および庫内
温度の時間的経過を示す特性図である。
【図11】本願発明の第2の実施の形態にかかる保冷庫
における冷気調節手段の開度制御状態が示されており、
(イ)は全閉状態を、(ロ)は半開状態を、(ハ)は全
開状態をそれぞれ示している。
【符号の説明】
1は保冷庫本体、3は保冷室、3Aは冷却室、3Bは荷
物室、9は冷凍装置、10は蓄冷器、14は冷凍用蓄冷
剤、15は調整板、29は巻取ロール、30はスクリー
ン部材、Aは冷気調節手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 春男 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 Fターム(参考) 3L045 AA04 BA02 CA02 DA02 EA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱構造の保冷庫本体(1)内の保冷室
    (3)内を、該保冷室(3)の上部に配設され、冷凍装
    置(9)の運転により冷却蓄冷される蓄冷器(10)に
    より保冷するように構成した保冷庫であって、前記蓄冷
    器(10)の下方には、前記保冷室(3)を上方の冷却
    室(3A)と下方の荷物室(3B)とに区画し且つ前記
    冷却室(3A)と荷物室(3B)とを連通させる連通面
    積を調整できるように開閉動作される冷気調節手段
    (A)を設けたことを特徴とする保冷庫。
  2. 【請求項2】 前記蓄冷器(10)には、融解点の低い
    冷凍用蓄冷剤(14)を配設したことを特徴とする前記
    請求項1記載の保冷庫。
  3. 【請求項3】 前記冷気調節手段(A)を、複数に分割
    され且つ折り畳み可能とされた調整板(15),(1
    5)・・により構成したことを特徴とする前記請求項1
    および2のいずれか一項記載の保冷庫。
  4. 【請求項4】 前記冷気調節手段(A)を、巻取ロール
    (29)に巻取可能とされたスクリーン部材(30)に
    より構成したことを特徴とする前記請求項1および2の
    いずれか一項記載の保冷庫。
  5. 【請求項5】 前記冷気調節手段(A)には、前記荷物
    室(3B)の保冷温度に対応して動作する熱応動部材に
    より開閉される微調整用の開口(24)を形成したこと
    を特徴とする前記請求項1、2、3および4のいずれか
    一項記載の保冷庫。
  6. 【請求項6】 前記冷気調節手段(A)の一部を、前記
    荷物室(3B)の保冷温度に対応して動作する熱応動部
    材により駆動させるように構成したことを特徴とする前
    記請求項1、2、3および4のいずれか一項記載の保冷
    庫。
  7. 【請求項7】 前記熱応動部材の動作温度を冷蔵保冷温
    度としたことを特徴とする前記請求項5および6のいず
    れか一項記載の保冷庫。
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