JP2003166419A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JP2003166419A JP2001366904A JP2001366904A JP2003166419A JP 2003166419 A JP2003166419 A JP 2003166419A JP 2001366904 A JP2001366904 A JP 2001366904A JP 2001366904 A JP2001366904 A JP 2001366904A JP 2003166419 A JP2003166419 A JP 2003166419A
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exhaust
exhaust gas
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Yasuyuki Irisawa
泰之 入澤
Hiroshi Tanaka
比呂志 田中
Kenji Harima
謙司 播磨
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンチングを生じることなく触媒温度を調節
する。 【解決手段】 内燃機関1の排気通路3にNOX吸蔵触
媒7を配置する。触媒7の入口部にループ状の排気管9
bを設け、排気切換弁9cにより、排気通路3から触媒
7の入口排気通路9aに直接排気を供給する通常排気通
路と、排気管9bを通過して排気温度を低下させてから
触媒7に排気を供給する冷却排気通路とを切換可能とす
る。電子制御ユニット(ECU)30は、触媒入口に配
置した排気温度センサ9dにより排気温度を検出し、排
気温度が第1の所定温度より高いときには冷却排気通路
に排気流を切換え、第2の所定温度より低いときには通
常排気通路に排気流を切換える。更に、ECUは冷却排
気通路を構成する排気管9bの温度が低い場合には第1
の所定温度を上昇させ、または第2の所定温度を低下さ
せることにより切換弁9のハンチングを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気浄
化装置に関し、詳細には機関排気系に配置した排気浄化
触媒により排気中の有害物を浄化する排気浄化装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気通路に排気浄化触媒を配
置し、排気中のHC、CO、NOXなどの有害物質を浄
化する排気浄化装置が知られている。一般に、排気浄化
触媒は触媒の種類に応じた固有の作動温度があり、触媒
温度がこの作動温度より低いと排気浄化性能を発揮でき
なくなる問題がある。また、例えばリーン空燃比の排気
中のNOXを吸蔵し、排気空燃比が低下したときに吸蔵
したNOXを還元するNO X吸蔵触媒などでは、触媒温度
がある上限温度より高くなると吸蔵されたNOXが還元
されずに放出されるようになり、浄化効率が大幅に低下
する。また、三元触媒などにおいても、触媒温度が高く
なると触媒が劣化してしまい触媒性能が低下する問題が
ある。
【0003】このため、排気を効率的に浄化し、触媒の
劣化を防止するためには機関の運転中触媒温度を一定の
範囲に維持することが必要となる。ところが、触媒温度
は機関の排気温度に大きな影響を受け、排気温度に応じ
て変化する。このため、機関冷間始動時などで機関排気
温度が比較的低い状態では触媒温度が低下して作動温度
以下になったり、逆に機関高負荷運転時等の排気温度が
高い状態では触媒温度が過度に上昇して触媒性能の低下
や触媒の劣化を生じる場合がある。
【0004】この問題を解決するために、例えば特開平
10−274035公報では、内燃機関と排気浄化触媒
とを、長い経路を有する排気管と短い経路を有する排気
管との両方を用いて接続し、いずれか一方の排気管を通
じて機関排気を排気浄化触媒に供給するようにした内燃
機関の排気浄化装置を提案している。
【0005】長い経路を有する排気管では、短い経路を
有する排気管より排気管の壁面面積が大きくなるため、
短い経路を有する排気管より管壁を通じて外部に放熱さ
れる熱量が大きくなる。このため、触媒に到達する排気
の温度は長い経路を通過した場合のほうが短い通路を通
過した場合より低くなる。
【0006】上記特開平10−274035公報の装置
では、排気浄化触媒の温度が予め選択した最高温度より
高い場合には、長い経路を有する排気管を通じて触媒に
排気を供給し、排気浄化触媒の温度が予め定めた最低温
度より低い場合には短い経路を有する排気管を通じて触
媒に排気を供給するようにしている。これにより、触媒
温度が高い場合には長い経路を有する排気管を通過して
温度が低下した排気が触媒に供給され、触媒の過熱が防
止されるとともに、触媒温度が低い場合には、短い経路
を有する排気管を通過した、温度低下の少ない排気が触
媒に供給され、触媒温度の低下が防止される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開平
10−274035公報の排気浄化装置のように、触媒
温度に応じて長い経路を有する排気管と短い経路を有す
る排気管との切換を行っていると問題を生じる場合があ
る。例えば、機関の冷間始動時等では触媒温度が低いた
め、排気は短い経路を有する排気管を通じて触媒に供給
される。この場合、機関始動後後比較的短時間で高負荷
運転を行ったような場合には、排気温度が上昇して触媒
温度も高くなるため、長い経路を有する排気管に排気流
が切換えられ、排気温度が低下する。
【0008】ところが、長い経路を有する排気管には機
関始動後一度も排気が流れていないため排気管の壁面温
度は低いままとなっている。このため、排気流が長い経
路を有する排気管に切換えられると触媒に流入する排気
温度が大幅に低下するため一旦上昇した触媒温度が排気
温度に応じて低下してしまい、切換を行う最低温度以下
になる場合が生じる。
【0009】この場合には、排気流は再度短い経路を有
する排気管に切換えられるため、再度排気温度は上昇し
て触媒温度が切換を行う最高温度に到達すると更に排気
管の切換が行われてしまう。このため、長い経路を有す
る排気管が充分に暖まっていない状態で排気通路の切換
が行われると、排気通路の切換が繰返される、いわゆる
ハンチングが生じる。
【0010】このようにハンチングが生じると触媒温度
が安定するのに長時間を要するようになり、その間充分
に排気浄化を行うことができなくなるのみならず、排気
通路の切換を行うための作動部品(例えば切換弁等)の
寿命低下などの問題が生じるおそれがある。上記問題に
鑑み、本発明は排気通路の切換により触媒温度を調節す
る際に、切換時のハンチングを防止し、作動部品の寿命
低下を防止するとともに触媒温度を短時間で安定させる
ことが可能な内燃機関の排気浄化装置をが提供すること
を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、内燃機関の排気を浄化する排気浄化触媒と、前
記機関と前記排気浄化触媒とを接続し機関の排気を比較
的温度降下の少ない状態で前記排気浄化触媒に供給する
通常排気通路と、前記機関と前記排気浄化触媒とを接続
し機関の排気を比較的温度降下の大きい状態で前記排気
浄化触媒に供給する冷却排気通路と、該触媒の温度を検
出する温度検出手段と、を備え、前記温度検出手段によ
り検出された温度が第1の所定温度以上である場合には
機関の排気を前記冷却排気通路を介して前記排気浄化触
媒に供給し、前記温度が前記第1の所定温度より低い第
2の所定温度以下である場合には機関の排気を前記通常
排気通路を介して前記排気浄化触媒に供給する内燃機関
の排気浄化装置において、更に、前記冷却排気通路が所
定の低温状態にあるか否かを判定する冷間時判定手段を
備え、前記冷却排気通路が前記所定の低温状態にあると
判定された場合には、前記第1の所定温度と第2の所定
温度との差が大きくなるように、前記第1と第2の所定
温度のうち少なくとも一方の値を変更することを特徴と
する、内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0012】すなわち、請求項1の発明では触媒温度に
応じて排気通路を切換えることにより触媒温度を作動に
好適な範囲に調整する。本発明においても触媒温度が第
一の所定温度以上になると排気流路が通常排気通路から
冷却排気通路に切換えられ、排気温度は低下する。この
場合、冷却排気通路が所定の低温状態、すなわち排気通
路壁面温度が低い状態にある場合には排気温度の低下幅
が大きくなり、第2の所定温度以下になって再度排気流
路が冷却排気通路から通常排気通路に切換えられ、ハン
チングを生じるおそれがある。本発明では、冷却排気通
路が所定の温度状態にあると判断された場合には、第1
と第2の所定温度との差が大きくなるように少なくとも
一方の温度が変更される。
【0013】ここで、「第1と第2の所定温度との差が
大きくなるように」とは、第2の所定温度を低下させる
こと、第1の所定温度を上昇させること及び、第2の所
定温度を低下させるととにも第1の所定温度を上昇させ
ること、の3つの場合を含んでいる。第2の所定温度を
低下させた場合には、冷却排気通路への切換後触媒温度
が比較的大きく低下した場合でも、第2の所定温度に到
達しなくなり、通常排気通路への再切換が生じないため
ハンチングが防止される。また、第1の所定温度を上昇
させた場合には、通常排気通路での運転中に触媒温度が
比較的大きく上昇しても第1の所定温度に到達しにくく
なり、冷却排気通路への切換が行われにくくなるためハ
ンチングが防止される。また、第1の所定温度と第2の
所定温度の両方を変更する場合も上記と同様である。
【0014】なお、触媒温度を検出する温度検出手段と
しては、触媒床に温度センサを配置して直接温度を検出
しても良いが、例えば触媒に流入する排気温度を検出し
近似的に触媒温度として使用することも可能である。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、前記冷却
排気通路は、前記通常排気通路より長い排気流路を備
え、排気通路壁面を通じた放熱により比較的大きな排気
の温度降下を得る、請求項1に記載の内燃機関の排気浄
化装置が提供される。
【0016】すなわち、請求項2の発明では冷却排気通
路は通常排気通路より長い排気流路を備えているため、
排気通路壁面面積も通常排気通路より大きくなってい
る。従って、冷却通路を流れる排気の排気通路壁面を通
じた放熱量は通常排気通路を流れる排気より大きくな
り、冷却通路を流れる排気の温度降下も大きくなる。こ
れにより、簡易に冷却排気通路を流れる排気の温度降下
を大きくすることができる。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、前記冷間
時判定手段は、機関運転状態に基づいて、前記冷却排気
通路を通り前記排気浄化触媒に到達する排気の温度が予
め定めた温度以下になると予測される場合に、前記冷却
排気通路が前記所定の低温状態にあると判定する、請求
項1に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0018】すなわち、請求項3の発明では冷間時判定
手段は冷却排気通路を通り排気浄化触媒に到達する排気
の温度が所定温度以下になると予測される場合、例えば
冷却排気通路に排気流を切換えた場合に触媒温度が第2
の所定値より低くなり再度通常排気通路への切換が生じ
ると予測される場合に冷却排気通路が所定の低温状態に
あると判定する。これにより排気の冷却排気通路への切
換によるハンチングが生じることが防止される。
【0019】請求項4に記載の発明によれば、前記冷間
時判定手段は、機関冷間始動時または機関負荷が所定値
以下の運転が所定時間以上継続した場合に前記冷却排気
通路が前記所定の低温状態にあると判定する、請求項3
に記載の内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0020】すなわち、請求項4の発明では機関が冷間
始動されたとき、または機関負荷が所定値以下の運転が
所定時間以上継続した場合に、冷却排気通路の壁面温度
が低く排気の温度降下が過大になると判断し、冷却排気
通路が所定の低温状態にあると判定する。これにより、
排気の冷却排気通路への切換によるハンチングが生じる
ことが防止される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。図1は、本発明を自動車用
内燃機関に適用した実施形態の概略構成を模式的に示す
図である。図1において、1は内燃機関本体、3は機関
1の排気が流れる排気管、3aは排気管3を機関1の各
気筒の排気ポートに接続する排気マニホルドをそれぞれ
示している。排気管3の比較的機関1に近い部分には、
排気空燃比が理論空燃比近傍にあるときに排気中のH
C、CO、NOXの三成分を同時に浄化可能な三元触媒
からなるスタートキャタリスト(SC)5が配置されて
いる。SC5は、比較的小容量の触媒とされ、機関冷間
始動時等に短時間で活性化温度まで昇温し排気浄化を開
始するようにされている。
【0022】本実施形態では、SC5下流の排気通路3
aには、NOX吸蔵触媒7が配置されている。NOX吸蔵
触媒7は、流入する排気の空燃比がリーンのときに排気
中のNOXを吸着、吸収またはその両方にて選択的に保
持し、流入する排気の空燃比が理論空燃比またはリッチ
空燃比となったときに、吸蔵したNOXを排気中の還元
成分を用いて還元浄化するものである。なお、本実施形
態では機関排気系にNOX吸蔵触媒を設けた場合を例に
とって説明しているが、本発明はNOX吸蔵触媒以外の
触媒、例えば三元触媒、酸化触媒、還元触媒等にも同様
に適用可能である。
【0023】図1に9bで示すのは、排気の温度を低下
させる冷却排気通路として機能するU字排気管である。
排気管9bは、U字型(正確にはループ状)の排気管の
両端を排気通路3のNOX吸蔵触媒7入口部分9aに接
続した構成とされる。排気管9aへのU字排気管9b接
続部9には切換弁9cが設けられている。切換弁9c
は、排気をU字排気管9bを通ってNOX吸蔵触媒7に
流入させる位置と、直接入口配管9aを通ってNOX
蔵触媒7に流入する位置との2つの位置に切換可能とさ
れ、後述するNOX吸蔵触媒7の温度調整に用いられ
る。
【0024】図1に30で示すのは、機関1の燃料噴射
制御、点火時期制御等の基本制御を行う電子制御ユニッ
ト(ECU)である。ECU30は、ランダムアクセス
メモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、中
央演算装置(CPU)を双方向性バスで互いに接続した
公知の形式のマイクロコンピュータとして構成され、本
実施形態では上記基本制御の他に後述するNOX吸蔵触
媒7の温度制御操作を行う。
【0025】これらの制御のため、ECU30の入力ポ
ートには機関1の吸気量、回転数、冷却水温度、等の運
転状態を表すパラメータがそれぞれ図示しないセンサか
ら入力されている他、NOX吸蔵触媒7に流入する排気
温度TEXに対応する信号がNOX吸蔵触媒7入口排気管
9aに配置された排気温度センサ9dから入力されてい
る。また、ECU30の出力ポートは、燃料噴射弁や点
火プラグ(図示せず)に接続されている他、上述の排気
切換弁9cのアクチュエータ(図示せず)に接続され、
切換弁9cの動作を制御している。
【0026】図2(A)、(B)は、切換弁9cを用い
たNOX吸蔵触媒7の温度制御の原理を説明する図であ
る。図2において図1と同じ参照符号は同様の要素を示
している。図2(A)は触媒7の温度が比較的低い場合
を示している。この場合にはECU30は切換弁9cを
図2(A)に示すように排気管3内の排気流に平行な位
置に保持する。これにより、機関1からSC5を通過し
た排気は、排気通路3から直接入口排気管9aを経てN
X吸蔵触媒7に流入するようになり、U字排気通路9
b内を流れない。従って、切換弁9cが図2(A)の位
置(以下、「通常位置」という)にある場合には、排気
管壁面を通じた外部への排気の熱放散は比較的少ない。
従って、この位置では排気は壁面を通じた熱放散のため
に温度が低下することなく比較的高い温度でNOX吸蔵
触媒7に流入する。
【0027】一方、図2(B)は触媒7の温度が比較的
高い場合を示している。この場合には、ECU30は切
換弁9cを図2(B)に示す位置に保持する。図2
(B)に示すように、この位置では、U字排気管9bの
一方の開放端Aは切換弁9cにより上流側の排気通路3
に連通し、もう一方の開放端BはNOX吸蔵触媒7入口
排気管9aに連通する。このため、切換弁9cが図2
(B)の位置にある場合には、排気通路3を通って流れ
てきた排気は、切換弁9cによりU字排気管9bの開放
端AからU字排気管9b内に流入し、排気管9bを通っ
て流れた後、U字排気管9bの開放端Bから入口排気管
9aを通ってNOX吸蔵触媒7に流入する。
【0028】従って、排気切換弁9cが図2(B)の位
置(以下「冷却位置」という)にある場合には、排気は
U字排気管9b内を流れる間に壁面からの放熱により温
度が低下し、比較的低温の排気としてNOX吸蔵触媒7
に流入する。前述したように、NOX吸蔵触媒7は温度
が作動温度より低い場合にはNOXを浄化することはで
きず、また温度が高すぎる場合には吸蔵したNOXが還
元されないまま放出されるようになる。すなわち、NO
X吸蔵触媒7の排気浄化性能は触媒温度がある温度領域
より高くても低くても低下する。このため、機関運転中
には、NOX吸蔵触媒7の温度を良好な排気浄化性能が
得られる領域(以下、「作動温度領域」と呼ぶ)に調整
する必要がある。
【0029】本実施形態では、機関運転時に触媒7温度
に応じて切換弁9cを図2(A)または図2(B)の位
置に切換えることによりNOX吸蔵触媒7の温度が作動
温度領域内になるように調節する。すなわち、ECU3
0は排気切換弁9cが図2(A)の状態(通常位置)に
あるときに排気温度センサ9dで検出した排気温度TEX
が予め定めた第1の所定温度以上になった場合には、排
気切換弁9cを図2(B)の位置(冷却位置)に切換え
てU字排気管9bを通して機関排気をNOX吸蔵触媒7
に供給する。これにより、排気の温度降下が大きくなり
NOX吸蔵触媒7に供給される排気の温度が低下するた
め、触媒温度が作動温度領域を越えて上昇することが防
止される。
【0030】また、ECU30は排気切換弁9cが図2
(B)の状態(冷却位置)にあるときに排気温度センサ
9dで検出した排気温度がTEXが、上記第1の所定温度
より低い第2の所定温度になった場合には、排気切換弁
9cを図2(B)の位置から図2(A)の位置(通常位
置)に切換えて、U字排気管9bを通さずに直接入口排
気管9aを通して排気をNOX吸蔵触媒7に供給する。
これにより、温度低下の少ない比較的高温の排気がNO
X吸蔵触媒7に供給されることになり、NOX吸蔵触媒7
温度が作動温度領域を越えて低下することが防止され
る。
【0031】なお、触媒7の温度は触媒7に流入する排
気温度に応じて変化するため、本実施形態では触媒7に
流入する排気温度、すなわち排気温度センサ9dで検出
した排気温度TEXを触媒温度を表すパラメータとして用
い、TEXに基づいて排気切換弁9cの切換を行っている
が、NOX吸蔵触媒7の触媒床に温度センサを設けて直
接検出した触媒温度に基づいて排気切換弁9cの切換制
御を行うようにすることも可能である。また、排気切換
弁9cの通常位置(図2(A))と冷却位置(図2
(B))との間の切換を行う設定温度(第1と第2の所
定温度)を切換動作方向に応じて異なる値としているの
は、頻繁な切換え操作が行われて排気切換弁9cの寿命
が短くなることを防止するために、切換の設定温度にヒ
ステリシスを持たせたものである。
【0032】図3は、通常運転時(例えば機関の暖機が
完了しており、U字排気管9b壁面が低温状態にない場
合)に排気温度の上昇により通常位置から冷却位置への
排気切換弁9cの切換が行われた場合の触媒7に流入す
る排気温度の変化を示す図である。図3に示すように触
媒7入口の排気温度が上昇して時点t1で第1の所定値
(図3にTAで示す)を越えると、排気切換弁9cが通
常位置から冷却位置に切換えられ、その後排気温度は緩
やかに低下して第1の所定温度近傍で安定する。
【0033】なお、第1の所定温度TAと第2の所定温
度TBとの設定は排気系の諸元、機関の種類などに応じ
て異なってくるため、詳細には実際の車両を用いた実験
により、高負荷運転時や低温時にもNOX吸蔵触媒7温
度が作動温度領域に入るように所定温度TAとTBとを
設定することがこのましい。
【0034】図3は、通常運転時の切換、すなわちU字
排気管9bが低温状態にない場合の切換え操作を示して
いるが、例えば機関冷間始動後短時間で高負荷運転が行
われ、U字排気管9bの壁面温度が低い状態で排気切換
弁9cが冷却位置に切換えられたような場合には、切換
の設定温度を図3のままに固定していると問題が生じる
場合がある。
【0035】図4はU字排気管9bが低温状態にある場
合に、切換設定温度を図3のTA、TBに固定したまま
で排気切換弁9cの通常位置から冷却位置への切換が行
われた場合の排気温度変化と切換弁9cの動作を示す図
である。
【0036】図4に示すように、この場合には時点t1
で排気温度が第1の所定温度TAを越えて切換弁9cが
通常位置から冷却位置に切換えられると、U字排気管9
bを通過する排気は低温の排気管壁面に熱を奪われるた
め温度降下が大きくなる。このため、触媒7入口での排
気温度は大幅に低下するようになる。この場合、排気温
度TEXが第2の所定温度TB以下に低下すると、今度は
排気切換弁9cが冷却位置から通常位置に切換えられる
(時点t2)。切換弁9cが通常位置になると排気の温
度降下は少なくなるため、再び排気温度TEXは上昇し、
時点t3では再び第1の所定温度TAに到達してしま
い、再度排気切換弁9cの冷却位置への切換が行われ
る。
【0037】すなわち、U字排気管9bが低温状態にあ
るときに排気切換弁9cが通常位置から冷却位置に切換
えられると、図4に示すように排気切換弁9cの冷却位
置と通常位置との間の切換が短い周期で繰返されるハン
チングが生じる。このハンチングは、U字排気管9bの
管壁が排気によりある程度暖まるまで繰返されることに
なり、その間触媒温度が安定しないのみならず頻繁な切
換え操作により排気切換弁9cの寿命低下や故障が生じ
るおそれがある。
【0038】そこで、本実施形態ではU字排気管9bが
低温状態にある場合には、第1の所定温度と第2の所定
温度との差が通常時より大きくなるように第1の所定温
度と第2の所定温度との一方または両方を変更するよう
にしている。第1と第2の所定温度の間隔を拡大するこ
とにより、第1の所定温度まで排気温度が上昇して切換
弁9cが冷却側に切換えられた後に排気温度が低下した
場合でも排気温度が第2の所定温度に到達することが防
止されるため、切換弁9cの冷却位置から通常位置への
切換が生じなくなりハンチングが防止されるようにな
る。
【0039】この場合、第1と第2の所定温度の差を増
大する際に、第2の所定温度は変更せずに第1の所定温
度を上昇させるようにしても良いし、逆に第1の所定温
度は変更せずに第2の所定温度を低下させるようにして
も良い。また、第1の所定温度を上昇させ、同時に第2
の所定温度を低下させるようにしてもよい。
【0040】図5(A)、(B)はU字排気管9bが低
温状態にある時に第1の所定温度を図3、4のTAから
TA′に上昇させた場合(図5(A))及び、第2の所
定温度をTBからTB′に低下させた場合(図5
(B))の、排気温度TEXと切換弁9cの動作を説明す
る図3、図4と同様な図である。図5(A)、(B)に
示すように、どちらの場合も排気切換弁9cが切換えら
れて排気温度が低下しても排気温度が第2の所定温度以
下になることはない。このため、一旦冷却位置に切換え
られた排気切換弁9cが再度通常位置に切換えられるこ
とがなく排気切換弁9cがハンチングを生じることが防
止され、触媒温度も短時間で安定するようになる。
【0041】また、図示していないが、第1と第2の所
定温度の両方を変更して第1と第2の所定温度の差を拡
大した場合も排気温度は図5(A)、(B)と同様に変
化し、切換弁9cのハンチングが防止される。
【0042】図6は、上述の排気切換弁9cの切換によ
る触媒温度制御操作を説明するフローチャートである。
本操作は、ECU30により一定時間毎に実行されるル
ーチンとして行われる。図6において操作がスタートす
ると、ステップ601では現在U字排気管9bが低温状
態にあるか否かが判定される。U字排気管9bが低温状
態にあるか否かの判定は、例えばU字排気管9bに温度
センサを配置して直接壁面温度を検出することにより行
うことも可能であるが、本実施形態では機関の運転状態
に基づいてU字排気管9bの低温状態を判定する。
【0043】すなわち、本実施形態では以下の条件が全
て成立した場合にU字排気管9bが低温状態であると判
断するようにしている。 1)機関始動後所定時間が経過していないこと 2)機関の冷却水温度または潤滑油温度が所定温度以下
であること ステップ601で、現在U字排気管9bが低温状態にな
いと判定された場合、すなわち現在機関が通常の運転状
態にあると判定された場合には、次にステップ603に
進み、第1と第2の所定温度T1とT2とを通常時の値
TAとTB(図3)に設定する。
【0044】一方、ステップ601で現在U字排気管9
bが低温状態にあると判定された場合には、第1と第2
の所定温度t1とt2とは、それぞれ低温用の値TA1
とTB1とに設定される。ここで、TA1とTB1と
は、TA1−TB1>TA−TBとなるように、すなわ
ちTA1>TAとTB1<TBの何れか一方または両方
が成立するように設定される。
【0045】ステップ603または605で所定温度T
1とT2とを設定した後、次にステップ607ではNO
X吸蔵触媒7入口排気温度センサ9dから排気温度TEX
を読込み、ステップ609から613で排気温度TEX
応じて排気切換弁9cを制御する。
【0046】すなわち、ステップ609から613で
は、排気温度TEXが上記により設定された第2の所定値
T2以下であった場合には、切換弁9cを通常位置に切
換える操作を行い(ステップ609、611)、排気温
度TEXが上記により設定された第1の所定値T1以上で
あった場合には、切換弁9cを冷却位置に切換える。ま
た、排気温度TEXが第1の所定温度T1と第2の所定温
度T2との間にある場合には、排気切換弁9cの切換は
行わず現在の位置を保持する。
【0047】これにより、NOX吸蔵触媒7の温度が作
動温度領域内になるように調節が行われると共に、U字
排気管9bが低温状態にある場合にもハンチングが生じ
ることが防止される。また、第1と第2の所定温度の差
が大きい状態での運転は、U字排気管9bの温度が上昇
すると停止され第1と第2の所定温度は通常の値に設定
されるようになるため、通常運転時にNOX吸蔵触媒7
の温度が作動温度領域から外れることが防止される。
【0048】
【発明の効果】各請求項に記載の発明によれば、排気温
度に応じて冷却排気通路と通常排気通路との間で排気流
路を切換えて触媒温度を調節する際に、切換時にハンチ
ングが生じることを防止し、作動部品の寿命低下を防止
するとともに触媒温度を短時間で安定させることが可能
となる共通の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を自動車用機関に適用した場合の実施形
態の概略構成を示す図である。
【図2】図1の装置の作動を説明する図である。
【図3】通常運転時の触媒温度調整操作を説明する図で
ある。
【図4】触媒温度調整におけるハンチングの発生を説明
する図である。
【図5】ハンチング発生抑止操作を説明する図である。
【図6】触媒温度制御操作を説明するフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1…内燃機関本体 3…排気通路 7…NOX吸蔵触媒 9a…触媒入口排気通路(通常排気通路) 9b…U字排気通路(冷却排気通路) 9c…排気切換弁 9d…排気温度センサ 30…電子制御ユニット(ECU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 播磨 謙司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G091 AA02 AB01 AB06 BA04 BA05 BA36 CA08 CA13 DB11 EA01 EA16 EA17 EA30 FB02 FB03 HA36 HB02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気を浄化する排気浄化触媒
    と、前記機関と前記排気浄化触媒とを接続し機関の排気
    を比較的温度降下の少ない状態で前記排気浄化触媒に供
    給する通常排気通路と、前記機関と前記排気浄化触媒と
    を接続し機関の排気を比較的温度降下の大きい状態で前
    記排気浄化触媒に供給する冷却排気通路と、該触媒の温
    度を検出する温度検出手段と、を備え、 前記温度検出手段により検出された温度が第1の所定温
    度以上である場合には機関の排気を前記冷却排気通路を
    介して前記排気浄化触媒に供給し、前記温度が前記第1
    の所定温度より低い第2の所定温度以下である場合には
    機関の排気を前記通常排気通路を介して前記排気浄化触
    媒に供給する内燃機関の排気浄化装置において、 更に、前記冷却排気通路が所定の低温状態にあるか否か
    を判定する冷間時判定手段を備え、前記冷却排気通路が
    前記所定の低温状態にあると判定された場合には、前記
    第1の所定温度と第2の所定温度との差が大きくなるよ
    うに、前記第1と第2の所定温度のうち少なくとも一方
    の値を変更することを特徴とする、内燃機関の排気浄化
    装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却排気通路は、前記通常排気通路
    より長い排気流路を備え、排気通路壁面を通じた放熱に
    より比較的大きな排気の温度降下を得る、請求項1に記
    載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記冷間時判定手段は、機関運転状態に
    基づいて、前記冷却排気通路を通り前記排気浄化触媒に
    到達する排気の温度が予め定めた温度以下になると予測
    される場合に、前記冷却排気通路が前記所定の低温状態
    にあると判定する、請求項1に記載の内燃機関の排気浄
    化装置。
  4. 【請求項4】 前記冷間時判定手段は、機関冷間始動時
    または機関負荷が所定値以下の運転が所定時間以上継続
    した場合に前記冷却排気通路が前記所定の低温状態にあ
    ると判定する、請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103443416A (zh) * 2011-03-28 2013-12-11 Hjs排放技术两合公司 用于将热能输入连接在内燃机的废气道内的废气净化设备内的方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103443416A (zh) * 2011-03-28 2013-12-11 Hjs排放技术两合公司 用于将热能输入连接在内燃机的废气道内的废气净化设备内的方法

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