JP2003163573A - 表面波装置及び通信機装置 - Google Patents

表面波装置及び通信機装置

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JP2003163573A
JP2003163573A JP2002306338A JP2002306338A JP2003163573A JP 2003163573 A JP2003163573 A JP 2003163573A JP 2002306338 A JP2002306338 A JP 2002306338A JP 2002306338 A JP2002306338 A JP 2002306338A JP 2003163573 A JP2003163573 A JP 2003163573A
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JP
Japan
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idt
propagation loss
film thickness
surface acoustic
acoustic wave
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JP2002306338A
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Michio Kadota
道雄 門田
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】精度良くIDTを作製することができ、IDT
及び圧電基板における伝搬損失がほぼ0である表面波装
置を提供する。 【解決手段】オイラー角(0°,125°〜144°,
0°±5°)であるLiTaO3基板上に、規格化膜厚
H/λ=0.001〜0.05のAuによりIDTを構
成して伝搬損失の少ないSH波を励振する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面波共振子、表
面波フィルタ、共用器等の表面波装置に関し、特にSH
波を用いた表面波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、移動体通信機器の帯域通過フ
ィルタ等に表面波共振子が広く用いられている。このよ
うな表面波共振子の一つとして、互いに電極指が交差す
るように配置された櫛形電極より成るIDT(インター
ディジタルトランスデューサ)を圧電基板上に形成した
構造を有する表面波共振子やこの表面波共振子を用いた
表面波フィルタ等の表面波装置が良く知られている。
【0003】このような表面波装置として、圧電基板に
オイラー角が(0°,−90°,0°)のLiTaO3
基板を伝搬する減衰の大きい漏洩弾性表面波を、その基
板表面にAuやTa,Wのように質量負荷の大きい金属
によって所定膜厚のIDTを構成することにより、伝搬
減衰の無いラブ波型の表面波に変換する技術が知られて
いる。
【0004】図11は、YカットX伝搬、すなわちオイ
ラー角が(0°,−90°,0°)のLiTaO3基板
上にAu電極を形成した場合、Au電極の膜厚H/λ
(電極膜厚/励振される表面波の波長)で電気機械結合
係数kがどのように変化するかを示した図である。
【0005】図11に示されているように、Au電極の
膜厚がH/λ=0.03以下では漏洩弾性表面波が生じ
ており、H/λ=0.04以上ではラブ波が生じている
ことがわかる。図12は、図11と同じ条件で、漏洩弾
性表面波の伝搬損失(減衰定数)を示した特性図であ
る。なお、実線は電極が電気的に短絡状態、点線は電極
が電気的に開放状態における伝搬損失を示している。図
12に示すように、電気的に短絡状態ではH/λ=0.
033辺りから、電気的に開放状態ではH/λ=0.0
44辺りから伝搬損失が0になっている。したがって、
伝搬損失の無いSH波型の表面波を用いるためには、I
DTのデューティ比にもよるが、最低でも、電気的に短
絡状態である場合のAu電極の膜厚をH/λ=0.03
3より厚くする必要があった。また、例えば、TaやW
等の材料の場合はAuよりも密度が小さいので、H/λ
=0.033よりさらに大きな膜厚が必要とされてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、IDT
の膜厚を厚くすれば厚くする程、作製精度が低下するた
めあまり膜厚を厚くすることはできなかった。膜厚をあ
る程度まで例えばAuであればH/λ=0.033より
厚くしない場合、表面波装置を伝搬損失の点から見る
と、伝搬損失は0にならないという問題があった。
【0007】また、IDTの膜厚として、一般的な精度
でIDTの電極指を形成することのできる膜厚H/λ
(電極厚み/励振されるSH波の波長)は0.05以内
であるとされているが、伝搬損失を0にしようとする
と、H/λ=0.033よりさらに大きな膜厚が必要で
あったため、高い精度でIDTの電極指を形成出来る膜
厚の範囲が狭かった。
【0008】さらに、Auより密度の小さい例えばTa
やW等を電極材料としてIDTを形成した場合、Auよ
りもさらに膜厚が必要となるため、作製可能な膜厚範囲
において伝搬損失を0にすることはできなかった。
【0009】また、Al等のように一般に表面波装置の
IDTに使用される電極材料に比べてAu等の密度の大
きい材料はIDTの膜厚や電極指幅や電極指ピッチのわ
ずかなバラツキで周波数がばらつくため、IDT作製
後、このIDTをトリミングして周波数を調整してい
る。しかしながら、例えば、AuでH/λ=0.034
程度のIDTを形成して所望の周波数より低かった場合
に、このような周波数調整を行った結果、膜厚がH/λ
=0.033より小さくなってしまい、伝搬損失が0で
はなくなるという問題もあった。
【0010】本発明は、以上の問題点に鑑みて、精度良
くIDTを作製することができ、IDT及び圧電基板に
おける伝搬損失がほぼ0で、周波数トリミングの調整幅
を大きくとることのできる表面波装置を提供することを
目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1に係る
表面波装置は、オイラー角が(0°,125°〜146
°,0°±5°)であるLiTaO3基板と、前記Li
TaO3基板上に形成されたIDTよりなり、前記ID
Tは、Auを主成分とする電極材料からなり、かつ規格
化膜厚H/λ=0.001〜0.05にて形成されてい
ることによりSH波を励振するものである。
【0012】請求項2に係る表面波装置は、オイラー角
が(0°,125°〜137°,0°±5°)であるL
iTaO3基板と、前記LiTaO3基板上に形成された
IDTよりなり、前記IDTは、Cuを主成分とする電
極材料からなり、かつ規格化膜厚H/λ=0.003〜
0.05にて形成されていることによりSH波を励振す
るものである。
【0013】請求項4に係る通信機装置は、請求項1〜
3記載の表面波装置を用いている。
【0014】以上のような構成により、漏洩弾性表面波
が少なく伝搬損失の小さい表面波装置及び通信機装置を
得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
用いて説明する。図1は本発明の第1の実施形態を示す
表面波装置として挙げた表面波共振子の平面図である。
図1に示すように、表面波共振子1は、例えば、オイラ
ー角(0°,126°,0°)であるLiTaO3単結
晶からなる圧電基板2上に1つのIDT3とその両側に
反射器4、4を形成することにより構成されている。
【0016】IDT3は、Au,Ag,Ta,Mo,C
u,Ni,Cr,Zn,Wのうち少なくともひとつを主
成分とする、一組の櫛形電極がそれぞれの櫛歯部分が互
いに対向するように配置されることにより構成されてい
る。
【0017】また、IDT3の櫛歯部分を構成する電極
指は、その規格化膜厚H/λが5%以内になるように設
定されている。すなわち、H/λ(電極厚み/励振され
るSH波の波長)≦0.05の範囲になるように設定さ
れている。これは、精度良く電極指を形成出来る範囲で
ある。
【0018】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。図2は本発明の第2の実施形態を示す表面波装
置として挙げた縦結合型表面波フィルタの平面図であ
る。図2に示すように、縦結合型表面波フィルタ11は
例えば、オイラー角(0°,126°,0°)であるL
iTaO3単結晶からなる圧電基板12上に2つのID
T13a、13b及びその両側に反射器14、14を形
成することにより構成されている。
【0019】IDT13は、Au,Ag,Ta,Mo,
Cu,Ni,Cr,Zn,Wのうち少なくともひとつを
主成分とする電極材料により形成されており、一組の櫛
形電極がそれぞれの櫛歯部分が互いに対向するように配
置されることにより構成されている。また、IDT13
a、13bは表面波伝搬方向に一定の間隔を隔てて平行
に並べられている。本実施の形態においても、第1の実
施の形態と同様にIDT13a、13bの櫛歯部分を構
成する電極指は、その規格化膜厚H/λが5%以内にな
るように設定されている。すなわち、H/λ(電極厚み
/励振されるSH波の波長)≦0.05の範囲になるよ
うに設定されている。これは、精度良く電極指を形成出
来る範囲である。
【0020】次に、本発明の第3の実施形態について説
明する。図3は本発明の第3の実施形態を示す横結合型
表面波フィルタの平面図である。図3に示すように、横
結合型表面波フィルタ21は、例えば、オイラー角(0
°,126°,0°)であるLiTaO3単結晶からな
る圧電基板22上に2つのIDT23a、23b及びそ
の両側に反射器24a、24bを形成することにより構
成されている。
【0021】IDT23a、23bは、Au,Ag,T
a,Mo,Cu,Ni,Cr,Zn,Wのうち少なくと
もひとつを主成分とする電極材料により形成されてお
り、一組の櫛形電極がそれぞれの櫛歯部分が互いに対向
するように配置されることにより構成されている。ま
た、IDT23a、23bは表面波伝搬方向に垂直な方
向に並べられている。本実施の形態においても、第1、
第2の実施の形態と同様にIDT23a、23bの櫛歯
部分を構成する電極指は、その規格化膜厚H/λが5%
以内になるように設定されている。すなわち、H/λ
(電極厚み/励振されるSH波の波長)≦0.05の範
囲になるように設定されている。これは、精度良く電極
指を形成出来る範囲である。
【0022】次に、本発明の第4の実施形態について説
明する。図4は本発明の第4の実施形態を示す表面波装
置として挙げたラダー型表面波フィルタの平面図であ
る。図4に示すように、ラダー型表面波フィルタ31
は、例えばオイラー角(0°,126°,0°)である
LiTaO3単結晶からなる圧電基板32上にIDT3
3a、33b及びその両側に反射器34a、34bを形
成することにより構成されている。
【0023】IDT33a、33bは、Au,Ag,T
a,Mo,Cu,Ni,Cr,Zn,Wのうち少なくと
もひとつを主成分とする電極材料により形成されてお
り、一組の櫛形電極がそれぞれの櫛歯部分が互いに対向
するように配置されることにより構成されている。ま
た、IDT33aは直列腕に配され、IDT33bは並
列腕に配されることにより、ラダー型に構成されてい
る。本実施の形態においても、第1〜3の実施の形態と
同様にIDT33a、33bの櫛歯部分を構成する電極
指は、その規格化膜厚H/λが5%以内になるように設
定されている。すなわち、H/λ(電極厚み/励振され
るSH波の波長)≦0.05の範囲になるように設定さ
れている。これは、精度良く電極指を形成出来る範囲で
ある。
【0024】次に、本発明の第5、第6の実施の形態に
ついて説明する。図5は本発明の第4の実施の形態を示
す共用器及び本発明の第5の実施形態を示す通信機装置
のブロック図である。
【0025】図5に示すように、通信機装置41は、受
信用の表面波フィルタ42と送信用の表面波フィルタ4
3を有する共用器44のアンテナ端子がアンテナ45に
接続され、出力端子が受信回路46に接続され、入力端
子が送信回路47に接続されることにより構成されてい
る。このような共用器44の受信用の表面波フィルタ4
2と送信用の表面波フィルタ43には、第2〜第4の実
施の形態の表面波フィルタ11〜21のいずれかまたは
その組み合わせを用いる。
【0026】次に本発明のIDTの規格化膜厚H/λ
(電極厚み/励振されるSH波の波長)について実施例
を用いて説明する。図6は、オイラー角(0°,126
°,0°)のLiTaO3単結晶圧電基板上に電極を形
成しない場合を含めて圧電基板上の規格化膜厚H/λ
(電極厚み/励振されるSH波の波長)を0.00〜
0.05間で変化させて伝搬損失の変位を見た図であ
る。なお、電極は電気的に短絡状態のものである。
【0027】図6に示すように、どの材料でも膜厚を厚
くしていくにつれて、徐々に伝搬損失が増えていく傾向
にあるが、図12に実線で示した従来のラブ波フィルタ
に比べて小さい値であることは明らかである。また、図
6に示すようにAuにおいてはH/λ=0.025の時
に最も伝搬損失が悪くなっているが、その場合であって
も、伝搬損失は0.04dB/λ程度であるため、図1
2に実線で示した従来のラブ波フィルタの伝搬損失がH
/λ=0.025時に0.32dB/λで、最大時0.
7dBの伝搬損失であることに比べれば、格段に伝搬損
失が良くなっている。
【0028】次に、図7は、オイラー角(0°,126
°,0°)のLiTaO3単結晶圧電基板上に電極を形
成しない場合を含めて圧電基板上の規格化膜厚H/λ
(電極厚み/励振されるSH波の波長)を0.00〜
0.05間で変化させて伝搬損失の変位を見た図であ
る。なお、電極は電気的に開放状態のものである。
【0029】図7に示すように、どの材料でも膜厚を厚
くしていくにつれて、徐々に伝搬損失が増えていく傾向
にあるが、図12に点線で示した従来のラブ波フィルタ
に比べて小さい値であることは明らかである。また、図
7に示すようにAuにおいてはH/λ=0.029の時
に最も伝搬損失が悪くなっているが、その場合であって
も、伝搬損失は0.142dB/λ程度であるため、図
12に点線で示した従来のラブ波フィルタの伝搬損失が
H/λ=0.029時に0.8dB/λで、最大時1.
18dBの伝搬損失であることに比べれば、格段に伝搬
損失が良くなっている。
【0030】これらは、従来のオイラー角(0°,−9
0°,0°)のLiTaO3基板ではラブ波が励振され
ているのに対して、本発明の表面波装置では伝搬損失が
非常に小さいSH波を用いているからである。ここでは
Auで説明したが、Auに限らず他のAg,Ta,M
o,Cu,Ni,Cr,Zn,Pt,W等においても同
様のSH波を用いることができるため、Auの場合と同
様に伝搬損失が改善される。
【0031】なお、本発明の表面波装置でSH波を良好
に使用出来る膜厚は、各電極材料で異なり、例えば、A
uの場合H/λ=0.001〜、Agの場合H/λ=
0.002〜、Taの場合H/λ=0.002〜、Mo
の場合H/λ=0.005〜、Cuの場合H/λ=0.
003〜、Niの場合H/λ=0.006〜、Crの場
合H/λ=0.003〜、Znの場合H/λ=0.00
3〜、Wの場合H/λ=0.002〜であり、伝搬損失
や電気機械結合係数を考慮すればこれらの値以上の膜厚
が適当である。
【0032】図8は各電極材料における電気機械結合係
数の膜厚による変化を示す特性図である。なお、基板材
料やカット角・伝搬方向については図6,7と同じ値の
ものを用いている。図8に示すように、どの金属材料を
用いても比較的大きい電気機械結合係数が得られている
ことがわかる。また、図8に示すように、Alのように
比重の小さい金属材料に比べて、他の比重の大きい金属
材料の方が電気機械結合係数が大きい。
【0033】図9及び図10は電極膜厚と伝搬損失が0
になるカット角θとを示す特性図である。図9は電極が
電気的に短絡状態、図10は電極が電気的に開放状態に
おける伝搬損失が0になるカット角θを示している。実
際のIDTは電極指のある部分と無い部分が存在し、そ
のメタライゼーション比によって図9と図10の間の特
性となる。なお、カット角はオイラー角表示(φ,θ,
ψ)で(0°,θ,0°±5°)にし、θを変化させて
いる。ψは伝搬方向を示しており、±5°程度の誤差は
伝搬損失で許容範囲内の誤差程度である。
【0034】図9及び図10から、IDT等の電極にA
uを用いた場合、伝搬損失0が実現出来るカット角はオ
イラー角表示(φ,θ,ψ)で(0°,125°〜14
6°,0°±5°)であることがわかる。
【0035】また、IDT等の電極にAgを用いた場
合、伝搬損失0が実現出来るカット角はオイラー角表示
(φ,θ,ψ)で(0°,125°〜140°,0°±
5°)であることがわかる。
【0036】IDT等の電極にTaを用いた場合は、伝
搬損失0が実現出来るカット角はオイラー角表示(φ,
θ,ψ)で(0°,125°〜140°,0°±5°)
であることがわかる。
【0037】IDT等の電極にMoを用いた場合は、伝
搬損失0が実現出来るカット角はオイラー角表示(φ,
θ,ψ)で(0°,125°〜134°,0°±5°)
であることがわかる。
【0038】IDT等の電極にCuを用いた場合は、伝
搬損失0が実現出来るカット角はオイラー角表示(φ,
θ,ψ)で(0°,125°〜137°,0°±5°)
であることがわかる。
【0039】IDT等の電極にNiを用いた場合は、伝
搬損失0が実現出来るカット角はオイラー角表示(φ,
θ,ψ)で(0°,125°〜133°,0°±5°)
であることがわかる。
【0040】IDT等の電極にCrを用いた場合は、伝
搬損失0が実現出来るカット角はオイラー角表示(φ,
θ,ψ)で(0°,125°〜147°,0°±5°)
であることがわかる。
【0041】IDT等の電極にZnを用いた場合は、伝
搬損失0が実現出来るカット角はオイラー角表示(φ,
θ,ψ)で(0°,125°〜137°,0°±5°)
であることがわかる。
【0042】IDT等の電極にWを用いた場合は、伝搬
損失0が実現出来るカット角はオイラー角表示(φ,
θ,ψ)で(0°,125°〜138°,0°±5°)
であることがわかる。
【0043】したがって、このような図9及び図10に
示されたカット角のLiTaO3基板及びこのような膜
厚の電極材料を用いることにより、伝搬損失がほぼ0で
ある表面波装置を得ることができる。
【0044】なお、本発明の第1〜第6の実施の形態で
は、反射器を有する表面波装置について説明したが、こ
れに限るものではなく、反射器の無い表面波装置にも適
用できるものである。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、適切な
オイラー角のLiTaO3基板上に、Au,Ag,T
a,Mo,Cu,Ni,Cr,Zn,Pt,W等の比重
の大きい電極材料を適切な膜厚でIDTを構成すること
により伝搬損失の少ないSH波を励振するようにしたの
で、漏洩弾性表面波成分が少なくなるため、伝搬損失が
小さい表面波装置が得られる。
【0046】また、膜厚が極薄い段階から伝搬損失がほ
ぼ0となるので、周波数調整のためにIDTをトリミン
グして膜厚が変動しても、従来技術のように伝搬損失が
大幅に劣化することが無く、周波数トリミングの調整幅
を大きくとることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態を説明するための表面波共振子
の平面図である。
【図2】第2の実施形態を説明するための縦結合型表面
波フィルタの平面図である。
【図3】第3の実施形態を説明するための横結合型表面
波フィルタの平面図である。
【図4】第4の実施形態を説明するためのラダー型表面
波フィルタの平面図である。
【図5】第5、第6の実施形態を説明するための通信機
装置のブロック図である。
【図6】本発明に係る表面波装置の電極が電気的に短絡
状態におけるIDTの規格化膜厚H/λと伝搬損失の関
係を示す特性図である。
【図7】本発明に係る表面波装置の電極が電気的に開放
状態におけるIDTの規格化膜厚H/λと伝搬損失の関
係を示す特性図である。
【図8】本発明に係る表面波装置のIDTの規格化膜厚
H/λと電気機械結合係数の関係を示す特性図である。
【図9】本発明に係る表面波装置の電極が短絡状態のI
DTの規格化膜厚H/λと伝搬損失が0になるカット角
の関係を示す特性図である。
【図10】本発明に係る表面波装置の電極が開放状態の
IDTの規格化膜厚H/λと電気機械結合係数の関係を
示す特性図である。
【図11】従来の表面波装置のIDTの規格化膜厚H/
λと電気機械結合係数kの関係を示す特性図である。
【図12】従来の表面波装置のIDTの規格化膜厚H/
λと伝搬損失の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 表面波共振子 2 圧電基板 3 IDT 4 反射器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイラー角が(0°,125°〜146
    °,0°±5°)であるLiTaO3基板と、前記Li
    TaO3基板上に形成されたIDTよりなり、前記ID
    Tは、Auを主成分とする電極材料からなり、かつ規格
    化膜厚H/λ=0.001〜0.05にて形成されてい
    ることによりSH波を励振するものであることを特徴と
    する表面波装置。
  2. 【請求項2】 オイラー角が(0°,125°〜137
    °,0°±5°)であるLiTaO3基板と、前記Li
    TaO3基板上に形成されたIDTよりなり、前記ID
    Tは、Cuを主成分とする電極材料からなり、かつ規格
    化膜厚H/λ=0.003〜0.05にて形成されてい
    ることによりSH波を励振するものであることを特徴と
    する表面波装置。
  3. 【請求項3】 前記規格化膜厚は、伝搬損失0が実現で
    きるオイラー角での規格化膜厚であることを特徴とする
    請求項1または2に記載の表面波装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載の表面波装置を用いた
    ことを特徴とする通信機装置。
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