JP2003163569A - アンテナ共用器パッケージ - Google Patents

アンテナ共用器パッケージ

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JP2003163569A JP2001358784A JP2001358784A JP2003163569A JP 2003163569 A JP2003163569 A JP 2003163569A JP 2001358784 A JP2001358784 A JP 2001358784A JP 2001358784 A JP2001358784 A JP 2001358784A JP 2003163569 A JP2003163569 A JP 2003163569A
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acoustic wave
surface acoustic
ground
terminal
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Toru Sakuragawa
徹 櫻川
Hiroki Satou
祐己 佐藤
Kozo Murakami
弘三 村上
Ryoichi Takayama
了一 高山
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • H01L2224/48227Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation connecting the wire to a bond pad of the item

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾性表面波フィルタを用いたアンテナ共用器
パッケージにおいて、パッケージ内部と弾性表面波フィ
ルタのグランドとの間に介在する寄生インダクタを削減
し、良好な減衰特性を得る。 【解決手段】 周波数の異なる通過帯域を持つ送信用、
受信用の2つの弾性表面波フィルタで構成され、お互い
他方の通過帯域を減衰させるアンテナ共用器を実装する
パッケージであって、高域側に通過帯域を有する弾性表
面波フィルタの少なくとも一つのグランドパットとパッ
ケージの側面に配置されたグランド端子を接続するスル
ーホールを上記パッケージ内部に有することを特徴とす
るアンテナ共用器パッケージとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は移動体通信機器に用
いられる弾性表面波フィルタを用いたアンテナ共用器パ
ッケージに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の弾性表面波フィルタは急峻な減衰
量を得るフィルタとして使用されているが、800MH
zから2GHz程度の周波数帯域においては寄生素子に
よって大きく特性が変化し、設計した所望の特性を実現
することが難しい。寄生素子の解析については例えば橋
本他「ラダータイプSAWフィルタにおける寄生回路素
子の影響に関する一考察」(信学技報 US96−10
1 1997−02)に示されているようにワイヤボン
ディングやパッケージ配線による寄生インダクタンス、
パッケージや配線間の寄生キャパシタンスが特に減衰帯
域で大きく特性に影響を及ぼしていることが分かる。
【0003】ここで弾性表面波フィルタ4がラダー型の
構成で、高域側に通過帯域、低域側に減衰帯域を有する
弾性表面波フィルタにおいて、パッケージ内に寄生イン
ダクタンスが介在する場合を例にとって解説する。
【0004】図4における弾性表面波フィルタ4は圧電
性基板3上に形成された弾性表面波共振器41から45
と寄生インダクタンス5、入力端子6、出力端子7から
なり、入力端子6と弾性表面波共振器41、43の一方
の端子が接続され、弾性表面波共振器41の他方の端子
と弾性表面波共振器42、44の一方の端子が接続さ
れ、弾性表面波共振器42の他方の端子と弾性表面波共
振器45の一方の端子と出力端子7が接続され、弾性表
面波共振器43、44、45の他方の端子が寄生インダ
クタンス5の一方の端子に接続され、寄生インダクタン
ス5の他方の端子が接地されている。弾性表面波共振器
41、42、43、44、45のインピーダンスをそれ
ぞれZa1、Za2、Za3、Za4、Za5とし、寄
生インダクタンス5のインピーダンスをZa6とする。
寄生インダクタンス5はパッケージ内の引回しや入力端
子6、出力端子7を取り出す際の接地部分からの距離に
よって値が決まる。
【0005】図13は弾性表面波フィルタ4において寄
生インダクタンス5を除いた弾性表面波共振器41から
45の各インピーダンスZa1からZa5についてデル
タ・スター変換を行った回路である。入力端子6と回路
素子81の一方の端子が接続され、回路素子81の他方
の端子と回路素子82、83の一方の端子が接続され、
回路素子82の他方の端子と出力端子7が接続され、回
路素子83の他方の端子と寄生インダクタンス5の一方
の端子が接続され、寄生インダクタンス5の他方の端子
が接地されている。回路素子81から83のインピーダ
ンスをそれぞれZas1、Zas2、Zap1とする。
【0006】図14は弾性表面波フィルタ4の周波数特
性例を表したものである。周波数特性9は横軸に周波
数、縦軸に通過特性(dB)を示している。周波数特性
9において、通過帯域92、阻止帯域93、低域側減衰
極94、高域側減衰極95としている。
【0007】ここで弾性表面波フィルタ2の低域側減衰
極94は回路素子83のインピーダンスZap1と寄生
インダクタンス5のインピーダンスZa6を直列に合成
したインピーダンスをZapとすると図X1、図X2か
ら Zap=(Za3×Za4×Za5)/(Za4×(Za1+Za3)+(Za 1+Za3+Za4)×(Za2+Za5))+Za6 式(1) となり、弾性表面波フィルタ4の低域側減衰極94はi
mag(Zap)=0となる周波数付近において発生す
ることが分かる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記アンテナ共用器パ
ッケージにおいて問題となるのは、寄生インダクタンス
5の値が弾性表面波共振器43から45の各等価回路イ
ンピーダンスZa3からZa5のインダクタンス成分と
比較してある値となる場合に、低域側減衰極94の周波
数が大きく下がり阻止帯域93の減衰量を確保すること
が困難になることである。実験的な検討により1.9G
Hz帯で阻止帯域を50dB以上確保するためには寄生
インダクタンス5を0.1nHという非常に小さな値以
下にする必要があることが分かっている。
【0009】この寄生インダクタンス5は主にパッケー
ジ内の内部パターンで生じるが、パッケージの入出力端
子間の距離によっても生じる。パッケージに形状は弾性
表面波フィルタ4を形成している圧電基板3の大きさに
依存するため極端に距離を短くすることはできないし、
逆にその場合は入出力端子間のアイソレーションが劣化
する。
【0010】図15に従来のパッケージ構成の斜視図
を、図16に線分23でのグランドパットの断面図を示
し、寄生インダクタンス5について解説する。グランド
パット19b、グランド端子22j以外の説明は実施の
形態1で詳細に行うこととし、ここでは省略する。
【0011】図16に示すごとくグランド端子22jは
グランドパット19bとの接続パターン22jaと、パ
ターン22jaと接続され、パッケージ14の側面に形
成されたパターン22jbと、パターン22jbと接続
され、パッケージ14の裏面に形成されたパターン22
jcからなる。
【0012】ここでパッケージを実装した場合にはパタ
ーン22jcが実際のグランド面となるので、グランド
パット19bに接続された受信側弾性表面波フィルタの
グランドはパターン22ja、22jbを経てパターン
22jcで接地されるため、結果として寄生インダクタ
ンス5が大きくなってしまうのである。
【0013】本発明は、このようなアンテナ共用器パッ
ケージにおいて寄生インダクタンスを削減し、高域側に
通過帯域を有する弾性表面波フィルタの減衰量確保を図
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明のアンテナ共用器パッケージは周波数の異なる
通過帯域を持つ送信用、受信用の2つの弾性表面波フィ
ルタで構成され、お互い他方の通過帯域を減衰させるア
ンテナ共用器を実装するパッケージであって、高域側に
通過帯域を有する弾性表面波フィルタの少なくとも一つ
のグランドパットとパッケージの側面に配置されたグラ
ンド端子を接続するスルーホールを前記パッケージ内部
に有することを特徴とするアンテナ共用器パッケージと
するものである。
【0015】これによりパッケージ内に生じる弾性表面
波フィルタとグランドとの間に介在する寄生インダクタ
ンスを削減できるため、減衰量の良好なアンテナ共用器
が実現できるのである。
【0016】また、周波数の異なる通過帯域を持つ送信
用、受信用の2つの弾性表面波フィルタで構成され、お
互い他方の通過帯域を減衰させるアンテナ共用器を実装
するパッケージであって、高域側に通過帯域を有する弾
性表面波フィルタの少なくとも一つのグランドパットと
パッケージの裏面に配置され、側面グランド端子と外部
で分離されている裏面グランド端子とを接続するスルー
ホールを前記パッケージ内部に有することを特徴とする
アンテナ共用器パッケージとすることで、パッケージと
実装基板のグランドとの間の距離を短くして結果として
生じる寄生インダクタンスをより小さくすることができ
るため、より減衰量の良好なアンテナ共用器が実現でき
るのである。
【0017】さらに周波数の異なる通過帯域を持つ送信
用、受信用の2つの弾性表面波フィルタで構成され、お
互い他方の通過帯域を減衰させるアンテナ共用器を複数
個実装するパッケージであって、高域側に通過帯域を有
する前記複数の弾性表面波フィルタの各々少なくとも一
つのグランドパットとパッケージの側面に配置されたグ
ランド端子を接続するスルーホールを前記パッケージ内
部に有することを特徴とするアンテナ共用器パッケージ
とすれば、小型化を図りつつ減衰量の良好なアンテナ共
用器が実現できるのである。
【0018】また、周波数の異なる通過帯域を持つ送信
用、受信用の2つの弾性表面波フィルタで構成され、お
互い他方の通過帯域を減衰させるアンテナ共用器を複数
個実装するパッケージであって、高域側に通過帯域を有
する弾性表面波フィルタの少なくとも一つのグランドパ
ットとパッケージの裏面に配置され、側面グランド端子
と外部で分離されている裏面グランド端子とを接続する
スルーホールを前記パッケージ内部に有することを特徴
とするアンテナ共用器パッケージとすることで、パッケ
ージと実装基板のグランドの距離を短くでき、弾性表面
波フィルタとグランドとの間に生じる寄生インダクタン
スを削減することができるため、減衰量の良好なアンテ
ナ共用器が実現できるのである。
【0019】さらに、前記これらのスルーホールを、前
記パッケージ内部のグランドパットの先端部分に位置さ
せることを特徴とするアンテナ共用器パッケージとする
ことで、より弾性表面波フィルタとグランドとの距離を
短くすることができ前記寄生インダクタンスをより削減
できるため、減衰量の良好なアンテナ共用器が実現でき
るのである。
【0020】ここで、前記パッケージを使用したアンテ
ナ共用器を携帯機器に用いることで、良好な特性を簡単
に得られる携帯機器が実現できるのである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は
周波数の異なる通過帯域を持つ送信用、受信用の2つの
弾性表面波フィルタで構成され、お互い他方の通過帯域
を減衰させるアンテナ共用器を実装するパッケージであ
って、高域側に通過帯域を有する弾性表面波フィルタの
少なくとも一つのグランドパットとパッケージの側面に
配置されたグランド端子を接続するスルーホールを前記
パッケージ内部に有することを特徴とするアンテナ共用
器パッケージとすることにより、良好な減衰量のアンテ
ナ共用器を実現できる作用を有する。
【0022】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
発明において前記スルーホールを、前記パッケージのグ
ランドパットの先端部分に位置させることを特徴とする
請求項1記載のアンテナ共用器パッケージとすることに
より、より良好な減衰量のアンテナ共用器を実現できる
作用を有する。
【0023】請求項3に記載の発明は、周波数の異なる
通過帯域を持つ送信用、受信用の2つの弾性表面波フィ
ルタで構成され、お互い他方の通過帯域を減衰させるア
ンテナ共用器を実装するパッケージであって、高域側に
通過帯域を有する弾性表面波フィルタの少なくとも一つ
のグランドパットとパッケージの裏面に配置され、側面
グランド端子と外部で分離されている裏面グランド端子
とを接続するスルーホールを前記パッケージ内部に有す
ることを特徴とするアンテナ共用器パッケージとするこ
とにより、弾性表面波フィルタとグランドとの距離をよ
り短くして寄生インダクタンスを小さくできることによ
り、より良好な減衰量のアンテナ共用器を実現できる作
用を有する。
【0024】請求項4に記載の発明は、請求項3記載の
発明において、前記スルーホールを、前記パッケージの
グランドパットの先端部分に位置させることを特徴とす
るアンテナ共用器パッケージとすることにより、前記パ
ッケージ内部の引回しを短くして寄生インダクタンスを
削減でき、良好な減衰量のアンテナ共用器を実現できる
作用を有する。
【0025】請求項5に記載の発明は、周波数の異なる
通過帯域を持つ送信用、受信用の2つの弾性表面波フィ
ルタで構成され、お互い他方の通過帯域を減衰させるア
ンテナ共用器を複数個実装するパッケージであって、高
域側に通過帯域を有する前記複数の弾性表面波フィルタ
の各々少なくとも一つのグランドパットとパッケージの
側面に配置されたグランド端子を接続するスルーホール
を前記パッケージ内部に有することを特徴とするアンテ
ナ共用器パッケージとすることで、アンテナ共用器の小
型化と良好な減衰量の両方を同時に実現できる作用を有
する。
【0026】請求項6に記載の発明は、周波数の異なる
通過帯域を持つ送信用、受信用の2つの弾性表面波フィ
ルタで構成され、お互い他方の通過帯域を減衰させるア
ンテナ共用器を複数個実装するパッケージであって、高
域側に通過帯域を有する弾性表面波フィルタの少なくと
も一つのグランドパットとパッケージの裏面に配置さ
れ、側面グランド端子と外部で分離されている裏面グラ
ンド端子とを接続するスルーホールを前記パッケージ内
部に有することを特徴とするアンテナ共用器パッケージ
とすることで、前記パッケージ内部の引回しを短くして
寄生インダクタンスを削減でき、良好な減衰量のアンテ
ナ共用器を小型に実現できる作用を有する。
【0027】請求項7に記載の発明は、請求項5または
6記載の発明において、前記スルーホールを前記パッケ
ージのグランドパットの先端部分に位置させることを特
徴とするアンテナ共用器パッケージとすることで、前記
パッケージ内部の引回しを短くして寄生インダクタンス
を削減でき、良好な減衰量のアンテナ共用器を小型に実
現できる作用を有する。
【0028】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図12を用いて説明する。尚、図1から図12の中
で同一の構成要素には同一の番号を付加している。
【0029】(実施の形態1)図1は本発明の第1の実
施の形態のアンテナ共用器パッケージの構成を示す斜視
図、図2はその断面図、図3はその裏面通し図、図4は
その寄生インダクタンスを考慮した等価回路図、図5は
その周波数特性図である。
【0030】図1におけるアンテナ共用器パッケージは
圧電性基板上に形成された送信用弾性表面波フィルタ1
1、受信用弾性表面波フィルタ12と、位相基板13と
パッケージ14からなり、パッケージ14の外部にはア
ンテナ端子15、送信端子16、受信端子17とグラン
ド端子22a〜22mを、内部には接続パット18a〜
18cを有し、接続パット18a、18b、18cはそ
れぞれ送信端子16、受信端子17、アンテナ端子15
にパッケージ内で接続されている。
【0031】また送信用弾性表面波フィルタ11、受信
用弾性表面波フィルタ12、位相基板13はそれぞれ2
つの接続端子を有し、送信用弾性表面波フィルタ11の
一方の端子と接続パット18aがボンディングワイヤ2
0aで接続され、受信用弾性表面波フィルタ12の一方
の端子と接続パット18bがボンディングワイヤ20f
で、受信用弾性表面波フィルタ12の他方の端子と位相
基板13の一方の端子がボンディングワイヤ20eで接
続され、送信用弾性表面波フィルタ11の他方の端子と
位相基板13の他方の端子と接続パット18cがそれぞ
れボンディングワイヤ20c、20dで接続されてい
る。
【0032】また、送信用弾性表面波フィルタ11のグ
ランドはパッケージ14内部のグランドパット19aと
ボンディングワイヤ20bで、受信用弾性表面波フィル
タ12のグランドはパッケージ14内部のグランドパッ
ト19bとボンディングワイヤ20gで接続され、グラ
ンドパット19a、19bはパッケージ14内部で、パ
ッケージ14外部のグランド端子22a〜22mに接続
されている。グランドパット19bにはスルーホール2
1が設けられている。
【0033】図2は図1におけるアンテナ共用器パッケ
ージ14についての線分23での断面図であり、グラン
ド端子22jはグランドパット19bとパッケージ14
のレイヤー141で接続しているパッケージ22ja、
パッケージ14の側面部のパターン22jb、パッケー
ジ14裏面のパターン22jcからなり、パターン22
ja、22jb、22jcの順で電気的に接続されてい
る。
【0034】ここでスルーホール21はグランドパット
19bからパッケージ内部を通じてパターン22jcに
直接接続しており、スルーホール21とパターン22j
cとの接続点を24とし、パターン22jcはパッケー
ジ22jbから接続点24までのパターン22jdと接
続点24からパターン22jcの先端までのパターン2
2jeとする。
【0035】図3は図1におけるアンテナ共用器パッケ
ージの裏面図であり、グランド端子22jのパッケージ
側面におけるパターン22jbとパターン22jcの接
続点を25とし、接続点24とアンテナ端子15、受信
端子17の最も近接する部分との距離をそれぞれ端子間
隔26a、26b、接続点25とアンテナ端子15、受
信端子17の最も近接する部分との距離をそれぞれ端子
間隔26c、26dとする。
【0036】図4は図1におけるアンテナ共用器の回路
ブロック図であり、受信用弾性表面波フィルタのみパッ
ケージ内のグランドに対する寄生インダクタンスも考慮
した等価回路図としている。詳細について従来の技術で
解説した形の等価回路である。
【0037】図5は図1におけるアンテナ共用器の周波
数特性例であり、ここで送信用弾性表面波フィルタ1
1、受信用弾性表面波フィルタ12、位相基板13で構
成されるアンテナ共用器はそれぞれ通過帯域33、3
4、減衰帯域35、36を有する通過特性31、32で
表されるものである。特に受信用弾性表面波フィルタ1
2の減衰帯域36は通過帯域34に比べて低域側である
ため寄生インダクタンスの影響が大きい。寄生インダク
タンス5が大きい場合の受信用弾性表面波フィルタの通
過特性を32aで示す。(式1)より減衰極が2つに分
かれて減衰量も劣化していることが分かる。
【0038】上記図1から図5が示すようにパッケージ
14でのグランドパット19bとグランド端子22jに
スルーホール21を追加することで、パッケージ14で
のグランド端子22jの引回しをパターン22ja、2
2jdの長さだけ短くすることができ、またパターン2
2ja、22jb、22jdの経路とスルーホール21
の経路が並列に配置されているため、より寄生インダク
タンス5を削減することができる。よって本実施の形態
のアンテナ共用器パッケージを用いることで減衰量が良
好なアンテナ共用器が実現できるのである。
【0039】さらにアンテナ端子15、受信端子17そ
れぞれとの距離もグランドパット19b、パターン22
jbを経由して端子間隔26c、26dの距離であった
ものが、グランドパット19b、スルーホール21を経
由して端子間隔26a、26bの距離となるため、スル
ーホール21を配置した場合の距離の方が短くなり、結
果として寄生インダクタンス5を削減することができる
のである。経路が並列にもなるためより寄生インダクタ
ンス5を削減することができ、それによって減衰量が良
好なアンテナ共用器が実現できるのである。
【0040】また、グランドパット19b内でのスルー
ホール21の配置は前述のパターン距離をできるだけ短
くすることを考えればグランドパット19bの先端部に
近い位置に配置することが望ましいのは自明である。
【0041】(実施の形態2)図6は本発明の第2の実
施の形態が適応しなければならない場合のアンテナ共用
器パッケージ内部の構成を示す断面図、図7は第2の実
施の形態を適応した際のアンテナ共用器パッケージ内部
の構成を示す断面図、図8はその裏面通し図である。
【0042】図2、図3ではグランドパット19bとパ
ッケージ裏面のグランド端子22jcが図2の断面上で
垂直に配置されていたため、スルーホール21はパッケ
ージ内を一直線状に配置させることができていた。しか
し現実にはパッケージ設計上の制約により、図6のごと
く、グランドパット19bとグランド端子22jcを接
続させようとするとスルーホール21を例えばグランド
パット19b直下に配置するスルーホール21a、グラ
ンド端子22jcの直上に配置するスルーホール21c
をパッケージ内のレイヤー142で水平パターン21b
で電気的に接続させなければならない。その際にはグラ
ンドパット19b、パターン22ja、22jdを経由
した距離と、グランドパット19b、スルーホール21
a、21b、21cを経由した距離で大きな経路差が現
れない。そのような場合には図7に示すように、パッケ
ージ裏面にグランドパターン27を配置することでグラ
ンドパット19bとグランド端子22jcの位置関係に
よることなくスルーホール21を一直線状に配置するこ
とができ、スルーホール21の長さを短縮することがで
きる。また図8に示すように、グランドパターン27に
スルーホール21を接続させると、パッケージ裏面での
アンテナ端子15、受信端子17との距離もそれぞれ端
子距離26e、26fとなり短くすることができる。結
果として寄生インダクタンス5を削減できることで、減
衰量が良好なアンテナ共用器が実現できるのである。
【0043】尚、グランドパターン27の形状は本実施
の形態では問わないが、実装を行う場合を考え、グラン
ドパターン27はパッケージに上下左右に対して対称で
あることが望ましい。
【0044】(実施の形態3)図9は本発明の第3の実
施の形態のアンテナ共用器パッケージの構成を示す斜視
図、図10はその裏面通し図、図11は図9に示すアン
テナ共用器の回路ブロック図である。
【0045】図9におけるアンテナ共用器パッケージは
各々圧電性基板上に形成された送信用弾性表面波フィル
タ11a、11b、受信用弾性表面波フィルタ12a、
12bと、位相基板13a、13bとパッケージ14か
らなり、パッケージ14の外部にはアンテナ端子15
a、15b、送信端子16a、16b、受信端子17
a、17bとグランド端子22n〜22wを、内部には
接続パット18d〜18i、グランドパット19c〜1
9fを有し、接続パット18d、18e、18f、18
g、18h、18iはそれぞれ送信端子16a、16
b、アンテナ端子15a、15b、受信端子17a、1
7bにパッケージ内で接続されている。
【0046】また送信用弾性表面波フィルタ11a、1
1b、受信用弾性表面波フィルタ12a、12b、位相
基板13a、13bはそれぞれ2つの接続端子を有し、
送信用弾性表面波フィルタ11aの一方の端子と接続パ
ット18dがボンディングワイヤ20hで、送信用弾性
表面波フィルタ11bの一方の端子と接続パット18e
がボンディングワイヤ20iで接続され、送信用弾性表
面波11a、11bの他方の端子と接続パット18f、
18gがそれぞれボンディングワイヤ20l、20mで
接続され、受信用弾性表面波フィルタ12aの一方の端
子と接続パット18hがボンディングワイヤ20tで、
受信用弾性表面波フィルタ12bの一方の端子と接続パ
ット18iがボンディングワイヤ20uで接続され、受
信用弾性表面波フィルタ12a、12bの他方の端子と
位相基板13a、13bの一方の端子がそれぞれボンデ
ィングワイヤ20p、20qで接続され、位相基板13
a、13bの他方の端子と接続パット18f、18gが
それぞれボンディングワイヤ20n、20oで接続され
ている。
【0047】また、送信用弾性表面波フィルタ11a、
11bのそれぞれのグランドは各々グランドパット19
c、19dとボンディングワイヤ20j、20kで、受
信用弾性表面波フィルタ12a、12bのそれぞれのグ
ランドは各々グランドパット19e、19fとボンディ
ングワイヤ20r、20sで接続されており、グランド
パット19eにはスルーホール21dが、グランドパッ
ト19fにはスルーホール21eが設けられており、少
なくともパッケージ内部でグランドパット19eとグラ
ンド端子22tが、グランドパット19fとグランド端
子22rが電気的に接続されている。
【0048】図10は図9におけるアンテナ共用器パッ
ケージの裏面図であり、グランド端子22t、22rの
パッケージ側面パターンと裏面パターンの接続点をそれ
ぞれ25a、25bとし、スルーホール21d、21e
とグランド端子22t、22rのパッケージ裏面パター
ンとの各々の接続点を24a、24bとすると接続点2
4aとアンテナ端子15a、受信端子17aの最も近接
する部分との距離をそれぞれ端子間隔26g、26h、
接続点25aとアンテナ端子15a、受信端子17aの
最も近接する部分との距離をそれぞれ端子間隔26i、
26jとし、接続点24bとアンテナ端子15b、受信
端子17bの最も近接する部分との距離をそれぞれ端子
間隔26k、26l、接続点25bとアンテナ端子15
b、受信端子17bの最も近接する部分との距離をそれ
ぞれ端子間隔26m、26nとする。
【0049】図11は図9におけるアンテナ共用器の回
路ブロック図であり、基本的に実施の形態1で示されて
いる回路を2系統備えている。
【0050】上記図9から図11が示すようにパッケー
ジの内部構成如何にかかわらず、アンテナ端子15a、
受信端子17aそれぞれとの距離は端子間隔26i、2
6jの距離であったものが、スルーホール21dを配置
させることで接続点24aから端子間隔26g、26h
の距離に、アンテナ端子15b、受信端子17bそれぞ
れとの距離は端子間隔26m、26nの距離であったも
のが、スルーホール21eを配置させることで接続点2
4bから端子間隔26k、26lの距離となるため、結
果として寄生インダクタンス5を削減することができる
のである。
【0051】さらに図12に示すようにパッケージ裏面
にグランドパターン27aを設けることで、スルーホー
ル21d、21eの接続点24a、24bをグランドパ
ターン27aに設けることでアンテナ端子15a、15
b、受信端子17a、17bとのそれぞれの端子間隔が
26o、26q、26p、26rとなり、図10に示す
形態より寄生インダクタンス5を削減することができる
のである。
【0052】また、グランドパット19e、19f内で
のスルーホール21d、21eの配置は前述のパターン
距離をできるだけ短くすることを考えればそれぞれグラ
ンドパット19e、19fの先端部に近い位置に配置す
ることが望ましいのは自明である。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、周波数の
異なる通過帯域を持つ送信用、受信用の2つの弾性表面
波フィルタで構成され、お互い他方の通過帯域を減衰さ
せるアンテナ共用器を実装するパッケージであって、高
域側に通過帯域を有する弾性表面波フィルタの少なくと
も一つのグランドパットとパッケージの側面に配置され
たグランド端子を接続するスルーホールを上記パッケー
ジ内部に有することを特徴とするアンテナ共用器パッケ
ージとすることで、弾性表面波フィルタとグランドとの
間に生じる寄生インダクタンスを削減することができ、
減衰量の良好なアンテナ共用器が実現できるのである。
【0054】また、周波数の異なる通過帯域を持つ送信
用、受信用の2つの弾性表面波フィルタで構成され、お
互い他方の通過帯域を減衰させるアンテナ共用器を実装
するパッケージであって、高域側に通過帯域を有する弾
性表面波フィルタの少なくとも一つのグランドパットと
パッケージの裏面に配置され、側面グランド端子と外部
で分離されている裏面グランド端子とを接続するスルー
ホールを前記パッケージ内部に有することを特徴とする
アンテナ共用器パッケージとすることで、入出力端子と
グランドの距離をより短くすることができ、寄生インダ
クタンスを削減することができるため、より減衰量の良
好なアンテナ共用器が実現できるのである。
【0055】また、周波数の異なる通過帯域を持つ送信
用、受信用の2つの弾性表面波フィルタで構成され、お
互い他方の通過帯域を減衰させるアンテナ共用器を複数
個実装するパッケージであって、高域側に通過帯域を有
する前記複数の弾性表面波フィルタの各々少なくとも一
つのグランドパットとパッケージの側面に配置されたグ
ランド端子を接続するスルーホールを前記パッケージ内
部に有することを特徴とするアンテナ共用器パッケージ
とすることで、パッケージ内に複数のアンテナ共用器を
実装する場合においても減衰量が良好なアンテナ共用器
を実現することができるのである。
【0056】さらに、周波数の異なる通過帯域を持つ送
信用、受信用の2つの弾性表面波フィルタで構成され、
お互い他方の通過帯域を減衰させるアンテナ共用器を複
数個実装するパッケージであって、高域側に通過帯域を
有する弾性表面波フィルタの少なくとも一つのグランド
パットとパッケージの裏面に配置され、側面グランド端
子と外部で分離されている裏面グランド端子とを接続す
るスルーホールを前記パッケージ内部に有することを特
徴とするアンテナ共用器パッケージとすることで、入出
力端子とグランドの距離をより短くすることができ、寄
生インダクタンスを削減することができるため、より減
衰量の良好なアンテナ共用器が実現できるのである。
【0057】ここで、前記スルーホールを、前記パッケ
ージのグランドパットの先端部分に位置させることを特
徴とするアンテナ共用器パッケージとすることで、より
前記寄生インダクタンスを削減することができ、より減
衰量の良好なアンテナ共用器が実現できるのである。
【0058】以上の構成とすれば、容易に減衰量の良好
なアンテナ共用器が実現できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるアンテナ共用
器パッケージの構成を示す斜視図
【図2】同アンテナ共用器パッケージの断面図
【図3】同アンテナ共用器パッケージの裏面図
【図4】同アンテナ共用器の回路図
【図5】同アンテナ共用器の周波数特性図
【図6】本発明の第2の実施の形態を適応する場合のア
ンテナ共用器パッケージの断面図
【図7】本発明の第2の実施の形態によるアンテナ共用
器パッケージの断面図
【図8】同アンテナ共用器パッケージの裏面図
【図9】本発明の第3の実施の形態によるアンテナ共用
器パッケージの斜視図
【図10】同アンテナ共用器パッケージの裏面図
【図11】同アンテナ共用器の回路ブロック図
【図12】同アンテナ共用器パッケージの裏面図
【図13】従来のパッケージに実装された弾性表面波フ
ィルタの等価回路図
【図14】同弾性表面波フィルタの周波数特性図
【図15】従来のアンテナ共用器パッケージの斜視図
【図16】同アンテナ共用器パッケージの断面図
【符号の説明】
5 寄生インダクタンス 6 入力端子 7 出力端子 9、31、32、32a 弾性表面波フィルタ特性 11、11a、11b 送信用弾性表面波フィルタ 12、12a、12b 受信用弾性表面波フィルタ 13、13a、13b 位相基板 14 パッケージ 15、15a、15b アンテナ端子 16、16a、16b 送信端子 17、17a、17b 受信端子 18a〜18i 接続パット 19a〜19f グランドパット 20a〜20u ボンディングワイヤ 21a〜21e スルーホール 22a〜22w、22ja〜22je グランド端子 23 断面する線分 24、24a、24b 接続点 25、25a、25b 接続点 26a〜26n 端子距離 27、27a グランドパターン 33、34、92 同通過帯域 35、36、93 同阻止帯域 41〜45 弾性表面波共振器 81〜83 等価インピーダンス 94 弾性表面波フィルタの低域側減衰極 95 同高域側減衰極 141、142 パッケージ内層部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 弘三 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 高山 了一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5J097 AA16 AA29 BB15 JJ01 JJ07 KK04 KK10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数の異なる通過帯域を持つ送信用、
    受信用の2つの弾性表面波フィルタで構成され、お互い
    他方の通過帯域を減衰させるアンテナ共用器を実装する
    パッケージであって、高域側に通過帯域を有する弾性表
    面波フィルタの少なくとも一つのグランドパットとパッ
    ケージの側面に配置されたグランド端子を接続するスル
    ーホールを上記パッケージ内部に有することを特徴とす
    るアンテナ共用器パッケージ。
  2. 【請求項2】 前記スルーホールを、前記パッケージの
    グランドパットの先端部分に位置させることを特徴とす
    る請求項1記載のアンテナ共用器パッケージ。
  3. 【請求項3】 周波数の異なる通過帯域を持つ送信用、
    受信用の2つの弾性表面波フィルタで構成され、お互い
    他方の通過帯域を減衰させるアンテナ共用器を実装する
    パッケージであって、高域側に通過帯域を有する弾性表
    面波フィルタの少なくとも一つのグランドパットとパッ
    ケージの裏面に配置され、側面グランド端子と外部で分
    離されている裏面グランド端子とを接続するスルーホー
    ルを前記パッケージ内部に有することを特徴とするアン
    テナ共用器パッケージ。
  4. 【請求項4】 前記スルーホールを、前記パッケージの
    グランドパットの先端部分に位置させることを特徴とす
    る請求項3記載のアンテナ共用器パッケージ。
  5. 【請求項5】 周波数の異なる通過帯域を持つ送信用、
    受信用の2つの弾性表面波フィルタで構成され、お互い
    他方の通過帯域を減衰させるアンテナ共用器を複数個実
    装するパッケージであって、高域側に通過帯域を有する
    前記複数の弾性表面波フィルタの各々少なくとも一つの
    グランドパットとパッケージの側面に配置されたグラン
    ド端子を接続するスルーホールを前記パッケージ内部に
    有することを特徴とするアンテナ共用器パッケージ。
  6. 【請求項6】 周波数の異なる通過帯域を持つ送信用、
    受信用の2つの弾性表面波フィルタで構成され、お互い
    他方の通過帯域を減衰させるアンテナ共用器を複数個実
    装するパッケージであって、高域側に通過帯域を有する
    弾性表面波フィルタの少なくとも一つのグランドパット
    とパッケージの裏面に配置され、側面グランド端子と外
    部で分離されている裏面グランド端子とを接続するスル
    ーホールを前記パッケージ内部に有することを特徴とす
    るアンテナ共用器パッケージ。
  7. 【請求項7】 前記スルーホールを前記パッケージのグ
    ランドパットの先端部分に位置させることを特徴とする
    請求項5または6記載のアンテナ共用器パッケージ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007501545A (ja) * 2003-08-01 2007-01-25 ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー 内部アンテナとフラットパネル・スピーカーのアセンブリ及びそれを含む移動体端末
JP2008042609A (ja) * 2006-08-08 2008-02-21 Toshiba Corp 分波器および無線受信機
US8963652B2 (en) 2011-04-22 2015-02-24 Murata Manufacturing Co., Ltd. Duplexer and circuit module including the same

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