JP2003163150A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2003163150A
JP2003163150A JP2001360599A JP2001360599A JP2003163150A JP 2003163150 A JP2003163150 A JP 2003163150A JP 2001360599 A JP2001360599 A JP 2001360599A JP 2001360599 A JP2001360599 A JP 2001360599A JP 2003163150 A JP2003163150 A JP 2003163150A
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resist pattern
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Shigeyasu Mori
重恭 森
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浩一郎 足立
Hiroshi Iwata
浩 岩田
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細な下地パターンでもアライメントずれが
起こらずにパターニングできる。 【解決手段】 凸部16が形成された下地に、ネガ型の
レジスト21を平坦に塗布し、上層反射防止膜22を均
一に塗布する。次に、所望のレジストパターン29の長
さよりも両端部に長い露光パターン25のマスク24を
用いてオーバーラップ露光する。PEBを行って上層反
射防止膜22中の塩基性化合物をレジスト上層26に拡
散させる。こうして、露光部上層27に発生した酸を失
活させて架橋を抑制する。そして、現像してレジストパ
ターン29を形成する。その場合、オーバーラップ露光
を行うことによって、両端が凸部16の側壁に密着した
レジストパターン29を形成できる。露光部上層27を
除去して露光部下層28を現像液に曝すことによって、
凸部16上に残るレジストパターン29の両端部を除去
して所望の長さのレジストパターン29を形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体装置の製
造方法に関し、特に、下地のパターンに対して自己整合
的にパターニングするリソグラフィ技術を用いた半導体
装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】微細加工技術のなかで、特にマスク間の
重ね合わせ精度を向上させる技術は大変重要な技術の一
つである。一般的に、重ね合わせ精度は最小寸法の20
%程度は必要であり、微細化が進むに連れて同時に重ね
合わせ精度も向上させて行く必要がある。
【0003】そこで、公知のアライメント方法において
は、現在露光装置として主流になっている縮小投影露光
装置に、テレビ画像を利用するものやレーザ光を使用す
るもの等がある。例えば、マスクとウエハとの相対的な
位置合わせは、性能向上を図る為の重要な一要素となっ
ている。特に、最近の露光装置における位置合わせにお
いては、半導体素子の高集積化の為に、例えばサブミク
ロン以下の位置合わせ精度を有するものが要求されてい
る。多くの位置合わせ装置においては、マスクおよびウ
エハ面上に位置合わせ用の所謂アライメントパターン
(「アライメントマーク」とも言う)を所謂スクライブライ
ン上に設け、上記マスクのアライメントマークおよびウ
エハのアライメントマークから得られる位置情報を利用
して、マスクおよびウエハのアライメントを行ってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のマスクとウエハとのアライメントマークを利用した
アライメント方法を用いる半導体装置の製造方法におい
ては、以下のような問題がある。すなわち、下地基板上
でのアライメント精度を高めるためには、アライメント
光学系の改良や検出装置の分解能を向上させること等が
必要である。しかしながら、未だ十分ではなく、図12
(a)に示すように、段差の上面1で周囲が囲まれた凹部
2内に、互いに対向する上面1間の幅一杯にレジストパ
ターン3をパターニングしようとしても、上面1が非常
に微細である場合には、図12(b)に示すようなアライ
メントのずれが生じてしまうのである。
【0005】そこで、この発明の目的は、微細な下地パ
ターンの場合であってもアライメントずれが起こらずに
パターニングできるリソグラフィ技術を用いた半導体装
置の製造方法方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明は、表面に段差が形成された下地におけ
る上記段差の下面上に上記段差の側壁に密着したレジス
トパターンを形成する工程を有する半導体装置の製造方
法であって、上記レジストパターンを形成する工程は、
上記下地の表面にレジストを平坦に塗布するレジスト塗
布工程と、上記塗布されたレジストの膜厚を薄くするた
めの前処理工程と、上記レジストパターンが上記段差の
側壁に密着する部分において上記段差の上面とオーバー
ラップするように形成された露光パターンあるいは遮光
パターンを有するマスクを用いてオーバーラップ露光を
行う露光工程と、後の現像によって上記レジストの膜厚
が薄くなるようにする薄膜化工程と、現像工程を含んで
いることを特徴としている。
【0007】上記構成によれば、前処理工程において、
塗布されたレジストの膜厚を薄くするための前処理が行
われ、現像前に、薄膜化工程において、後の現像によっ
て上記レジストの膜厚が薄くなるように薄膜化処理が行
われる。その際に、上記レジストが下地の段差上面まで
薄膜化されることによって、上記レジストが上記下地の
段差下面上のみに自己整合的に残される。したがって、
露光工程において、上記上面とオーバーラップするよう
にオーバーラップ露光を行うことによって、現像工程に
おいて、上記オーバーラップ露光が行われた個所で上記
段差の側壁に密着しているレジストパターンが上記下面
上に形成される。
【0008】また、1実施例では、上記第1の発明の半
導体装置の製造方法において、上記レジスト塗布工程に
おいてはネガ型レジストを塗布し、上記前処理工程にお
いては,上記ネガ型レジストの表面に,上記露光によって
ネガ型レジスト内に発生する酸を失活させる薬液を塗布
し、上記薄膜化工程においては,上記薬液を上記ネガ型
レジスト内における上記下地の段差上面近傍にまで均等
に拡散させる。
【0009】この実施例によれば、上記露光工程におい
て露光された部分のネガ型レジストであっても、現像工
程において上記下地の段差上面まで薄膜化される。した
がって、上記段差の下面上のみに、露光パターンの形状
を有して上記オーバーラップ露光が行われた個所で上記
段差の側壁に密着しているレジストパターンが形成され
る。尚、上記薬液の塗布は、上記露光工程の後であって
も差し支えない。
【0010】また、1実施例では、上記第1の発明の半
導体装置の製造方法において、上記レジスト塗布工程に
おいてはポジ型レジストを塗布し、上記前処理工程にお
いては,上記ポジ型レジストの表面に,上記ポジ型レジス
トに対して脱保護反応を起こさせる薬液を塗布し、上記
薄膜化工程においては,上記薬液を上記ポジ型レジスト
内における上記下地の段差上面近傍にまで均等に拡散さ
せる。
【0011】この実施例によれば、上記露光工程におい
て露光されなかった部分のポジ型レジストであっても、
現像工程において上記下地の段差上面まで薄膜化され
る。したがって、上記段差の下面上のみに、遮光パター
ンの形状を有して上記オーバーラップ露光が行われた個
所で上記段差の側壁に密着したレジストパターンが形成
される。尚、上記薬液の塗布は、上記露光工程の後であ
っても差し支えない。
【0012】ところで、上記第1の発明においては、上
記薬液を下地の段差上面近傍にまで拡散させる工程を
「薄膜化工程」としている。本来「レジストの薄膜化」と
は、「上記薬液の拡散」と「上記薬液が拡散された領域の
レジストの除去」とを言うべきではあるが、後者は現像
工程によってパターニングと同時に行われるため現像工
程に含め、前者のみを薄膜化工程としている。
【0013】また、第2の発明は、表面に段差が形成さ
れた下地における上記段差の下面上に上記段差の側壁に
密着したレジストパターンを形成する工程を有する半導
体装置の製造方法であって、上記レジストパターンを形
成する工程は、上記下地表面にポジ型レジストを平坦に
塗布するレジスト塗布工程と、上記レジストパターンが
上記段差の側壁に密着する部分において上記段差の上面
とオーバーラップするように形成された遮光パターンを
有するマスクを用いてオーバーラップ露光する第1露光
工程と、上記ポジ型レジスト内における上記下地の段差
上面近傍までを全面露光する第2露光工程と、現像工程
を含んでいることを特徴としている。
【0014】上記構成によれば、第1露光工程において
露光されていない部分のポジ型レジストが、第2露光工
程において下地の段差上面近傍まで全面露光される。し
たがって、現像工程において、上記第1露光工程におい
て露光されていない部分のポジ型レジストが上記上面ま
で薄膜化される。したがって、上記下地における段差の
下面上のみに、遮光パターンの形状を有して上記オーバ
ーラップ露光が行われた個所で上記段差の側壁に密着し
ているレジストパターンが形成される。上記第1露光工
程と第2露光工程とは、何れを先に行っても差し支えな
い。
【0015】また、第3の発明は、表面に段差が形成さ
れた下地における上記段差の上面上のみあるいは下面上
のみにレジストパターンを形成する工程を有する半導体
装置の製造方法であって、上記レジストパターンを形成
する工程は、上記下地の表面に,上記上面における膜厚
が下式(5)で得られるX値のうちの何れか一つになり,
上記下面における膜厚が下式(6)で得られるY値のうち
の何れか一つになるようにレジストを塗布するレジスト
塗布工程と、露光工程と、現像工程を含んでいることを
特徴としている。 X={(露光光波長)/4}/(レジストの屈折率)・(2n−1) …(5) Y={(露光光波長)/4}/(レジストの屈折率)・2m …(6) 但し、n,mは自然数
【0016】上記構成によれば、下地の段差における下
面での膜厚がレジストの感度が一番高い膜厚になるよう
に、また、上記段差における上面での膜厚がレジストの
感度が一番低い膜厚になるように上記レジストが塗布さ
れる。したがって、露光工程によって、感度が一番高い
上記下面上のレジストのみが感光する。その結果、ネガ
型レジストを用いた場合には、上記下面上のみに、上記
段差の側壁に密着したレジストパターンが自己整合的に
形成される。また、ポジ型レジストを用いた場合には、
上記上面上のみにレジストパターンが自己整合的に形成
される。
【0017】また、第4の発明は、表面に段差が形成さ
れた下地における上記段差の上面上のみあるいは下面上
のみにレジストパターンを形成する工程を有する半導体
装置の製造方法であって、上記レジストパターンを形成
する工程は、上記下地の表面に,上記上面における膜厚
が下式(7)で得られるX値のうちの何れか一つになり,
上記下面における膜厚が下式(8)で得られるY値のうち
の何れか一つになるようにレジストを塗布するレジスト
塗布工程と、露光工程と、現像工程を含んでいることを
特徴としている。 X={(露光光波長)/4}/(レジストの屈折率)・2n …(7) Y={(露光光波長)/4}/(レジストの屈折率)・(2m−1) …(8) 但し、n,mは自然数
【0018】上記構成によれば、下地の段差における上
面での膜厚がレジストの感度が一番高い膜厚になるよう
に、また、上記段差における下面での膜厚膜厚がレジス
トの感度が一番低い膜厚になるように上記レジストが塗
布される。したがって、露光工程によって、感度が一番
高い上面上のレジストのみが感光する。その結果、ネガ
型レジストを用いた場合には、上記上面上のみにレジス
トパターンが自己整合的に形成される。また、ポジ型レ
ジストを用いた場合には、上記下面上のみに、上記段差
の側壁に密着したレジストパターンが自己整合的に形成
される。
【0019】また、1実施例では、上記第3の発明ある
いは第4の発明の何れか一つの半導体装置の製造方法に
おいて、上記XおよびYの値の夫々は、±Z(Z={(露
光光波長)/8}/(レジストの屈折率))の範囲内にある。
【0020】この実施例によれば、上記段差の上面およ
び下面における膜厚に、レジストの感度が一番高い膜厚
と一番低い膜厚との差の1/2の誤差が許容される。し
たがって、上記レジストの塗布時における膜厚の制御が
容易になり、簡単に自己整合的にレジストパターンが形
成される。
【0021】また、第5の発明は、表面に段差が形成さ
れた下地における上記段差の上面上のみあるいは下面上
のみにレジストパターンを形成する工程を有する半導体
装置の製造方法であって、上記レジストパターンを形成
する工程は、上記下地の表面にレジストを塗布するレジ
スト塗布工程と、上記上面上あるいは下面上の何れか一
方に焦点を合わせて露光を行う露光工程と、現像工程を
含んでいることを特徴としている。
【0022】上記構成によれば、段差が形成された下地
上に塗布されたレジストに対して、上記段差の上面上ま
たは下面上の何れか一方に焦点を合わせて露光が行われ
る。したがって、ネガ型レジストを用いて、下地におけ
る上面上に焦点を合わせた場合には上記上面上にのみに
自己整合的にレジストパターンが形成される一方、下面
上に焦点を合わせた場合には上記下面上にのみに自己整
合的にレジストパターンが形成される。また、ポジ型レ
ジストを用いて、下地における上面上に焦点を合わせた
場合には上記下面上にのみに自己整合的にレジストパタ
ーンが形成される一方、上記下面上に焦点を合わせた場
合には上記上面上にのみに自己整合的にレジストパター
ンが形成される。
【0023】また、第6の発明は、表面に段差が形成さ
れた下地における上記段差の下面上に上記段差の側壁に
密着したレジストパターンを形成する工程を有する半導
体装置の製造方法であって、上記レジストパターンを形
成する工程は、上記下地の表面にレジストを塗布するレ
ジスト塗布工程と、上記下地の表面に対して斜め方向か
ら光をあてて露光を行う露光工程と、現像工程を含んで
いることを特徴としている。
【0024】上記構成によれば、段差が形成された下地
上に塗布されたレジストに、上記下地の表面に対して斜
め方向から光をあてて露光が行われる。その結果、上記
段差の下面上には上記段差の側壁の影になって光が当ら
ない部分が生ずる。したがって、ポジ型レジストを用い
ることによって、上記下面上には上記段差の側壁に密着
したレジストパターンが形成される。
【0025】また、1実施例では、上記第6の発明の半
導体装置の製造方法において、上記露光工程において
は、複数の方向から光をあてて露光を行う。
【0026】この実施例によれば、例えば、上記露光光
を当てる複数の方向に上記段差の側壁に対して相反する
2方向が含まれるようにすると共に、ポジ型レジストを
用いれば、互いに対向する2つの側壁に挟まれた下面上
における中央部に上記2つの側壁の影になって1回も露
光されない部分が生ずる。したがって、その場合は、現
像によって、上記下面上における中央部に両端が上記側
壁に密着したレジストパターンが形成される。
【0027】また、1実施例では、上記第6の発明の半
導体装置の製造方法において、上記複数の斜め方向から
光をあてて露光を行う露光工程においては、1回の露光
では上記レジストがパターニングされない程度の光量で
露光を行う。
【0028】この実施例によれば、例えば、上記段差の
側壁に対して相反する2方向から露光を行うと共に、ポ
ジ型レジストを用いれば、互いに対応する2つの側壁に
挟まれた下面上における上記2つの側壁に沿ってこの側
壁の影になって1回しか露光されない部分が生ずる。し
たがって、その場合には、現像によって、上記下面上に
おける上記2つの側壁に密着したレジストパターンが形
成される。
【0029】また、第7の発明は、表面に段差が形成さ
れた下地における上記段差の下面上のみに,レジストパ
ターンを形成する工程を有する半導体装置の製造方法で
あって、上記レジストパターンを形成する工程は、上記
下地の表面にネガ型レジストを平坦に塗布するレジスト
塗布工程と、上記ネガ型レジスト表面に,後の露光によ
って上記ネガ型レジスト内に発生する酸を失活させる薬
液を塗布する前処理工程と、上記ネガ型レジストの全面
に露光を行う露光工程と、上記薬液を上記ネガ型レジス
ト内における上記下地の段差上面近傍にまで均等に拡散
させて,後の現像によって上記ネガ型レジストの膜厚が
薄くなるようにする薄膜化工程と、現像工程を含んでい
ることを特徴としている。
【0030】上記構成によれば、前処理工程において塗
布されたネガ型レジスト内に発生する酸を失活させる薬
液が、全面露光を行った後に、薄膜化工程において、上
記ネガ型レジスト内における上記下地の段差上面近傍に
まで均等に拡散される。したがって、上記露光によって
発生した酸が失活されたネガ型レジストの部分が現像に
よって溶解・除去されて、上記ネガ型レジストの膜厚が
上記段差の上面まで薄くなる。こうして、上記ネガ型レ
ジストが上記下地における段差の下面上に残されて、レ
ジストパターンが上記下面上のみに自己整合的に形成さ
れる。
【0031】また、第8の発明は、表面に段差が形成さ
れた下地における上記段差の下面上のみに,レジストパ
ターンを形成する工程を有する半導体装置の製造方法で
あって、上記レジストパターンを形成する工程は、上記
下地の表面にポジ型レジストを平坦に塗布するレジスト
塗布工程と、上記ポジ型レジスト表面に,上記ポジ型レ
ジストに対して脱保護反応を起こさせる薬液を塗布する
前処理工程と、上記薬液を上記ポジ型レジスト内におけ
る上記下地の段差上面近傍にまで均等に拡散させて,後
の現像によって上記ポジ型レジストの膜厚が薄くなるよ
うにする薄膜化工程と、現像工程を含んでいることを特
徴としている。
【0032】上記構成によれば、前処理工程において塗
布されたポジ型レジストに脱保護反応を起こさせる薬液
が、薄膜化工程において、上記ポジ型レジスト内におけ
る上記下地の段差上面近傍にまで均等に拡散される。し
たがって、上記脱保護反応を起こしたポジ型レジストの
部分が現像によって溶解・除去されて、上記ポジ型レジ
ストの膜厚が上記段差の上面まで薄くなる。こうして、
上記ポジ型レジストが上記下地における段差の下面上に
残されて、レジストパターンが上記下面上のみに自己整
合的に形成される。
【0033】また、第9の発明は、表面に段差が形成さ
れた下地における上記段差の下面上のみに,レジストパ
ターンを形成する工程を有する半導体装置の製造方法で
あって、上記レジストパターンを形成する工程は、上記
下地の表面にポジ型レジストを平坦に塗布するレジスト
塗布工程と、上記ポジ型レジスト内における上記下地の
段差上面近傍までを全面露光する露光工程と、現像工程
を含んでいることを特徴としている。
【0034】上記構成によれば、露光工程において、塗
布されたポジ型レジスト内における上記下地の段差上面
近傍まで全面露光される。したがって、上記ポジ型レジ
ストにおける感光した部分が現像によって溶解・除去さ
れて、上記ポジ型レジストの膜厚が上記上面まで薄くな
る。こうして、上記ポジ型レジストが上記下地における
段差の下面上に残されて、レジストパターンが上記下面
上のみに自己整合的に形成される。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。 <第1実施の形態>図1は、本実施の形態の半導体装置
の製造方法によって途中まで形成されたトランジスタの
構造を示す図である。尚、図1(a)は断面図であり、図
1(b)は平面図である。ここで、図1(a)は、図1(b)に
おけるA‐A'矢視断面図である。
【0036】図1に示すトランジスタは、シリコン基板
11上に、絶縁膜12,0.25μm程度の膜厚の多結晶
シリコン膜13および0.20μm程度の膜厚のシリコン
酸化膜14を堆積する。次に、リソグラフィ技術を用い
てレジスト(図示せず)をパターニングし、そのレジスト
をマスクとしてシリコン酸化膜14を加工した後、レジ
ストを除去する。次に、パターニングされたシリコン酸
化膜14をマスクとして、多結晶シリコン膜13および
絶縁膜12を加工してゲート電極およびゲート酸化膜を
形成した後、シリコン窒化膜15を50nm程堆の膜厚で
全面に堆積させる。こうして、シリコン窒化膜15で覆
われた凸部16で成る段差を形成するのである。尚、以
下においては、説明の都合上、凸部16の側壁と凸部1
6で囲まれたシリコン窒化膜15とで形成された凸部1
6の上面よりも下側に在る領域を凹部17と言うことに
する。
【0037】ここで、上記ゲート電極である多結晶シリ
コン膜13は、長さが0.24μmで幅が2.5μmに加工
されている。また、凸部16の高さは0.45μmであ
る。以下、図1に示す状態に対して、引き続いて、上記
段差による凹部17内にのみ自己整合的にパターニング
する方法について説明する。その際に用いる図2におい
ては、シリコン基板11は省略すると共に、絶縁膜(ゲ
ート酸化膜)12,多結晶シリコン膜(ゲート電極)13,
シリコン酸化膜14およびシリコン窒化膜15の区別を
なくして、最外層に位置するシリコン窒化膜15の輪郭
のみで代表して表現している。尚、図2(a)から図2(e)
の各図における上段は断面図であり、下段は平面図であ
る。
【0038】本実施の形態においては、図2に示す様
に、段差のある下地にネガ型レジストを塗布し、その上
に塩基性化合物入りの上層反射防止膜を塗布し、露光し
て現像することによって、凹部17内にだけレジストを
パターニングする方法である。以下、図2に従って順次
説明する。
【0039】先ず、側鎖の30%にt‐ブトキシカルボ
ニル基を導入したポリビニルフェノールを基材樹脂と
し、この基材樹脂100部(重量部、以下同様)と、架橋
剤であるメチル化メチロールメラミン20部と、光酸発
生剤であるトリフェニルスルフォニウムトリフレート5
部とを、溶剤である乳酸エチル400部に溶解して、ネ
ガ型のレジストを作成する。そして、図2(a)に示すよ
うに、上記ネガ型のレジスト21を、凸部16が形成さ
れた下地に3000rpm以下の低回転で、表面が平坦に
なるようにスピン塗布する。
【0040】上記レジスト21を塗布する際に、上記レ
ジスト21は、低粘度(5cp以下)であるほど下地の段差
の影響を受けず平坦に塗布される。すなわち、低粘度,
低速回転によって、ストリエーション(ウエハの中心側
から外側に向に彗星が尾を引いたように発生する塗布む
ら)の発生を押さえることができ、非常に平坦に塗布で
きるのである。さらに、レジスト21をより厚く塗るほ
ど、より下地の段差の影響を受けず平坦にできる。しか
しながら、それでも、下地の段差が大き過ぎる場合や凹
凸が一定に存在しない等の理由によってレジスト21の
表面を平坦にするのが困難な場合は、下地にダミーパタ
ーンを入れること等によって下地自体の凹凸をできる限
り均一にすることが必要である。次に、レジスト21を
プリベークするのであるが、後の工程である薄膜化工程
での均一性やレートの安定を考慮すると上記プリベーク
の温度は110℃程度がベストである。しかしながら、
80℃から130℃の程度でも可能である。また、他の
レジストを使用する場合でも、通常のフォトリソグラフ
ィで使用するプリベーク温度よりも高めの温度が好まし
い。
【0041】次に、現像工程でレジスト膜厚を薄くする
ための前処理工程として、図2(b)に示すように、塩基
性化合物入りの上層反射防止膜22を、塗布むらが起こ
らないようになるべく均一に塗布する。その場合、塗布
むらが起こると、後に塩基を拡散させる際に拡散にむら
が生ずるので、なるべく5000rpm以上の高回転でス
ピン塗布することによって均一に塗布する。
【0042】尚、上記上層反射防止膜22としては、塩
基性化合物であるN‐メチルピロリドン(NMP)が5重
量%含まれたTSP9A(東京応化学工業(株)製)が適当
である。しかしながら、上記NMPの含有量は2重量%
〜15重量%であっても差し支えない。他に、上層反射
防止膜22としては、クラリアント(株)製のアクアター
ル等でも使用可能である。また、上層反射防止膜22に
含有される上記塩基性化合物としては、芳香族アミン
類,脂肪族アミン類,イソプロピルアミン,アルキルアミ
ン類,ジクロヘキシルアミン,アニソンおよびそれらの誘
導体等であってもよい。
【0043】ところで、上記レジストの膜厚は、例え
ば、上記プリベーク等で通常で5%程度塗布後の膜厚よ
りも薄くなる。また、現像工程においても、通常で5%
〜10%塗布後の膜厚よりも薄くなる。しかしながら、
上記「レジスト膜厚を薄くする」とは、上述のような膜減
りではなく、レジストの膜厚を塗布後の膜厚よりも積極
的に薄くすることを言う。こうして、凸部16上のレジ
ストが無くなるまで、あるいは凸部16の高さよりも薄
くして、凹部17内のみにレジストを残すのである。
【0044】その場合、上述のように、上記レジスト2
1表面を平坦にすることによって、レジスト21の膜厚
を凸部16の上面まで薄くしても、凹部17内にはレジ
スト21を厚く残すことができる。また、凹部17内の
広い個所にレジストパターンを形成できるのである。さ
らに、レジスト21を凹部17内にだけに残すことによ
って、後の露光工程において、アライメントずれの影響
を考慮することなく、確実に凹部17のみに自己整合的
にレジストパターンを形成することが可能になるのであ
る。
【0045】次に、図2(c)に示すように、KrFエキシ
マレーザ(波長248nm)ステッパを用いて、露光量が5
80J/m,開口数(NA)が0.6,コヒーレンシ(σ)が
0.65の条件で露光する。但し、23はレーザ光であ
り、24はマスクである。ここで、上記露光は、レジス
トパターンの密着させたい部分をオーバーラップさせて
行う。つまり、上記露光パターン25を、最終的に形成
したいレジストパターン29(図2(e)参照)の大きさよ
りも、密着させたい部分(この場合には、レジストパタ
ーン29の両端を凸部16に密着させたいのであるから
レジストパターン29の両端部)が0.05μm程度大き
くなるように設定する。こうして、密着させたい部分の
露光パターン25を凸部16にオーバーラップさせるの
である。その結果、露光パターン25における密着させ
る部分にアライメントずれ生じても露光することができ
るようになり、露光時のアライメントずれの影響を防止
できるのである。
【0046】上記露光の際に、長さが0.24μmのパタ
ーンを、より良い形状にパターニングするには、露光量
が580J/m、開口数(NA)が0.6、コヒーレンシ
(σ)が0.65程度の条件がベストである。上記条件
は、露光装置に依存する。また、上記オーバーラップ露
光させる場所やオーバーラップ量についても、アライメ
ントずれが考えられる範囲でよい。
【0047】次に、130℃,90秒の条件で、塩基性
化合物入りの上層反射防止膜22およびレジスト21に
対してPEB(露光後べーク)を行って、レジスト21の
薄膜化を行う。その際に、前処理において塗布された薬
液の効果によって、上層反射防止膜22中の塩基性化合
物を、図2(d)に示すように、レジスト21における凸
部16の上面よりも上層(レジスト上層)26に拡散させ
る。こうすることによって、拡散した塩基性化合物が、
上記露光によってレジスト上層26中の露光部(露光部
上層)27に発生した酸を失活させるのである。その結
果、酸が失活した露光部上層27におけるレジスト21
の架橋が抑制される。但し、露光領域における露光部上
層27の下側の露光部下層28には塩基性化合物が拡散
されておらず、上記露光によって発生した酸は失活して
いない。したがって、露光部下層28におけるレジスト
21の架橋は抑制されず、架橋が生じているのである。
【0048】次に、現像液(例えば、2.38%TMAH
(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)水溶
液:東京応化学工業株式会社製NMD‐W)で60秒間
現像する。この現像によって、上記露光の際に架橋が起
っていないレジスト21(つまり、露光部下層28以外
のレジスト21)が、現像液に溶解して除去される。こ
うして、図2(e)に示すように、露光部下層28のレジ
スト21のみが残って、レジストパターン29が形成さ
れのである。
【0049】その際に、図2(b)の前処理によって塗布
された薬液の効果によってレジストパターン29が薄膜
化される。詳しくは、露光部上層27のレジスト21に
対して膜減り量が大きくなるような影響が与えられる。
その結果、現像液処理時に、レジストパターン29のパ
ターニングと同時に、露光部上層27が溶解するのであ
る。次に、110℃で60秒間ポストベーク(現像液処
理後ベーク)を行う。
【0050】上述したように、上記露光時のアライメン
トずれの影響を防止するためにオーバーラップ露光を行
っている。そのために、露光パターン25を、最終的に
形成したいレジストパターン29の長さよりも両端部に
おいて長く設定している。その結果、露光部上層27
は、露光パターン25の両端部において凸部16の上面
に掛ることになる。ところが、上記薄膜化によって露光
部上層27が除去されるため、レジストパターン29の
両端部から凸部16上に延びる部分が除去され、所望の
長さを有し且つ両端が凸部16の側壁に密着したレジス
トパターン29が得られるのである。尚、その際におけ
るレジストパターン29の薄膜化は、上層反射防止膜中
22のアルカリの濃度やPEBの温度・時間等で制御可
能である。
【0051】上述のように、周囲が凸部16で囲まれた
凹部17内に、互いに対向する凸部16に両端を密着さ
せたレジストパターン29を形成する場合には、以下の
ようにする。すなわち、凸部16が形成された下地に、
ネガ型のレジスト21を表面が平坦になるように塗布
し、プリベークし、塩基性化合物入りの上層反射防止膜
22を均一に塗布する。そして、所望のレジストパター
ン29の長さよりも両端部において0.05μm程度長く
設定された露光パターン25を有するマスク24を用い
て露光する。こうして、露光時のアライメントずれの影
響を防止するためにオーバーラップ露光を行うのであ
る。
【0052】次に、PEBを行って上記上層反射防止膜
22中の塩基性化合物をレジスト21における凸部16
の上層であるレジスト上層26に拡散させる。こうし
て、拡散した塩基性化合物によって、上記露光で露光部
上層27に発生した酸を失活させてレジスト21の架橋
を抑制する。そして、現像することによって、露光部下
層28以外のレジスト21を溶解・除去してレジストパ
ターン29を形成するのである。
【0053】その場合、 (1)オーバーラップ露光を行うことによって露光パタ
ーン25のアライメントずれの影響が防止されて、両端
が凸部16の側壁に密着したレジストパターン29を形
成できる。 (2)露光部上層27の露光による架橋を上記薄膜化に
よって抑制して現像によって除去し、(1)のオーバーラ
ップ露光露の結果レジストパターン29の両端部から凸
部16上に延びる部分を除去することができ、所望の長
さのレジストパターン29を形成できる。
【0054】こうして、図2(e)に示すように、必要な
個所だけが凸部16に密着され且つその個所でアライメ
ントずれが無いレジストパターン29をパターニングす
ることができる。また、レジストパターン29の高さが
薄膜化によって低くなっており、且つ、レジストパター
ン29の底面が下地に密着しているだけでなく側面も密
着しているため、レジストパターン29の変形や倒壊を
防ぐことができるのである。さらに、下地パターンに対
するアライメントマージンを設ける必要が無くなるの
で、最終的に形成される半導体装置の微細化が可能にな
る。
【0055】尚、図2(b)の前処理工程においては、上
記ポジ型レジスト21上に上層反射防止膜22を塗布し
ているが、上層反射防止膜22に限定されるものではな
い。例えば、CEL(コントラスト・エンハンスト・レイ
ヤー)等の表面に塗布できる物であって塩基性化合物が
入っている物、あるいは、露光によってレジスト21中
に発生した酸を失活できる物であればよい。つまり、上
記酸を失活できる物としては、上記発生する酸の強度を
「X」とすれば、PH値が(14−X)である物であればよ
い。但し、上記PH値は、±10%程度誤差があっても
薄膜化は可能である。また、塩基性化合物の塗布は、露
光後であっても差し支えない。
【0056】<第2実施の形態>図3は、本実施の形態
における凸部を有する下地の凹部内にレジストをパター
ニングする方法を示す。尚、凸部を有する下地は、上記
第1実施の形態において図1に示す下地と同様である。
また、図3においても最外層に位置するシリコン窒化膜
15の輪郭のみで代表して表現しており、上段は断面図
であって下段は平面図である。
【0057】上記第1実施の形態においては、レジスト
としてネガ型レジストを用いたが、本実施の形態におい
ては、図3に示すように、段差のある下地にポジ型レジ
ストを塗布し、その上に酸性化合物入りの上層反射防止
膜を塗布し、露光して現像することによって、凹部17
内にだけレジストをパターニングする。以下、図3に従
って順次説明する。
【0058】先ず、図3(a)に示すように、ポジ型のレ
ジスト31を、凸部16が形成された下地に塗布する。
ここで、ポジ型レジスト31としては、ポリビニルフェ
ノール「Poly (4-vinylphenol)」の水酸基を溶解抑止基と
して酢酸ターシャリーブチル基「t-butoxycarbonylmetho
xy group」で一部置換したもの「Random copolymer ofpo
ly(p-t-butoxycarbonylmethoxystyrene) and poly(4-vi
nylphenol)」(BOCM‐PVP)を、レジスト用のポリ
マーとして用いた。上記ポリビニルフェノールとして
は、丸善石油化学のPHM‐C(Mw=5100)を用い
た。その場合の溶解抑止基の導入率は26mol%であ
る。酸発生剤としては、みどり化学製のオニウム塩「Tri
phenylsulphonium trifluoromethanesulphonate」(TP
S‐OTf)を用いた。図3(a)に示すように、BOCM
‐PVPとオニウム塩との200:1の混合物を、25
wt%の濃度でエチルセロソルブアセテート(ECA)に
溶解したものをレジスト31として、上記第1実施の形
態の場合と同様にスピン塗布する。そして、図3(b)に
示すように、酸性化合物入りの上層反射防止膜32をな
るべく均一にスピン塗布する。この図3(b)の工程が、
現像工程で薄膜化するための前処理工程となる。
【0059】その場合、上記第1実施の形態の場合と同
様に、塗布むらが起こると後の酸を拡散させる際に影響
が出てしまうので、なるべく高回転で塗布することによ
って均一に塗布する。上層反射防止膜32中の酸性化合
物は、トリフロロメタンスルフォン酸であり、5重量%
のものが適当であるが2重量%〜15重量%でも可能で
ある。また、上層反射防止膜32としては、クラリアン
ト(株)製のアクアタール等でも可能である。
【0060】次に、図3(c)に示すように露光を行う。
尚、33はレーザ光であり、34はマスクである。その
場合に、レジストとしてポジ型レジスト31を使用して
いるため、マスク34の露光パターンは第1実施の形態
における図2(c)の場合とは逆であり、光の透過領域・不
透過領域が逆になっている。そして、現像工程の1つの
ステップである露光後ベーク(PEB)が行われる。この
PEBによってレジスト31の薄膜化が行われ、図3
(d)に示すように、前処理工程として塗布された上層反
射防止膜32中の酸がレジスト31側に拡散して、レジ
スト31における凸部16の上面よりも上層(レジスト
上層)36が脱保護反応を起こす。すなわち、レジスト
上層36に含まれる未露光部分(未露光部上層)37も脱
保護反応を起こすのである。
【0061】次に、現像工程の現像液処理およびポスト
ベークを行う。この現像液処理の際に、上記前処理工程
によって塗布された薬液の効果によってレジスドが薄膜
化される。詳しくは、レジスト31における露光領域お
よび未露光部で脱保護反応を起こした領域(すなわち、
未露光部下層28以外のレジスト31)が、パターニン
グと同じに現像液に溶解して除去される。こうして、図
3(e)に示すように、未露光部下層38のレジスト31
のみが残って、レジストパターン39が形成されのであ
る。その結果、オーバーラップ露光の結果レジストパタ
ーン39の両端部から凸部16上に延びる部分を除去す
ることができ、所望の長さのレジストパターン39が形
成されるのである。尚、その際におけるレジスト31の
薄膜化は、上層反射防止膜中32の酸の濃度やPEBの
温度・時間等で制御可能である。また、上層反射防止膜
32中に含まれる酸の強度は、露光の際に発生する酸と
同じ物が好ましい。
【0062】上述のように、本実施の形態において、周
囲が凸部16で囲まれた凹部17内に、互いに対向する
凸部16に両端を密着させたレジストパターン39を形
成する場合には、以下のようにする。すなわち、凸部1
6が形成された下地に、ポジ型のレジスト31を表面が
平坦になるように塗布し、酸性化合物入りの上層反射防
止膜32を均一に塗布する。そして、所望のレジストパ
ターン39の長さよりも両端部において0.05μm程度
長く設定された遮光パターン35を有するマスク34を
用いて露光する。こうして、露光時のアライメントずれ
の影響を防止するためにオーバーラップ露光を行うので
ある。
【0063】次に、上記PEBによって薄膜化を行い、
上記上層反射防止膜32中の酸性化合物をレジスト上層
36に拡散させる。こうして、拡散した酸性化合物によ
って未露光部上層37に脱保護反応を起させる。そし
て、現像することによって、上記脱保護反応が起きてい
ない未露光部下層38以外のレジスト31を溶解・除去
してレジストパターン39を形成するのである。
【0064】その場合、上記第1実施の形態の場合と同
様に、上記オーバーラップ露光を行うことによって遮光
パターン35のアライメントずれの影響が防止されて、
両端が凸部16の側壁に密着したレジストパターン39
を形成できる。また、未露光部上層37に薄膜化によっ
て脱保護反応を起させ、現像によって除去する。その結
果、レジストパターン39の両端部から凸部16上に延
びる部分を除去することができ、所望の長さのレジスト
パターン39を形成できるのである。
【0065】こうして、図3(e)に示すように、必要な
個所だけが凸部16に密着され且つその個所でアライメ
ントずれが無いレジストパターン39をパターニングす
ることができる。また、レジストパターン39の高さが
薄膜化によって低くなっており、且つ、レジストパター
ン39の底面が下地に密着しているだけでなく側面も密
着しているため、レジストパターン39の変形や倒壊を
防ぐことができるのである。
【0066】尚、上記ポジ形レジスト32の上に塗布す
る物は上層反射防止膜32でなくとも、上記CEL等の
表面に塗布する物で酸が入っている物、あるいは、酸に
よってレジスト32を分解できるものであればよい。そ
の場合の酸の値は、露光によってレジスト32中に発生
する酸と同じ強度が好ましく、そのPH値は、±10%
程度誤差があっても薄膜化は可能である。また、酸性化
合物の塗布は、露光の後でも差し支えない。
【0067】<第3実施の形態>図4は、本実施の形態
における凸部を有する下地の凹部内にレジストをパター
ニングする方法を示す。尚、凸部を有する下地は、上記
第1実施の形態において図1に示す下地と同様である。
また、図4においても最外層に位置するシリコン窒化膜
15の輪郭のみで代表して表現しており、上段は断面図
であって下段は平面図である。
【0068】本実施の形態においては、上記第1,第2
実施の形態のごとくレジストを薄膜化するための前処理
工程として上層反射防止膜22,32を形成することな
く、段差のある下地に透過率の低いポジ型レジストを塗
布して、薄膜化したい領域を露光することでレジスト膜
厚を薄膜化してパターニングする方法である。以下、図
4に従って順次説明する。
【0069】先ず、図4(a)に示すように、染料入りポ
ジ型レジスト41(レジスト膜厚0.1μmにおける透過
率が40%)を、凸部16が形成された下地に塗布す
る。尚、後の薄膜化の制御をし易くするためには、レジ
スト41の透過率は、レジスト膜厚0.1μmにおいて2
0%〜50%程度がよい。次に、図4(b)に示すよう
に、上記第2実施の形態の場合と同様に、所望のレジス
トパターン47の長さよりも両端部において0.05μm
程度長く設定された遮光パターン44を有するマスク4
3を用いて露光する。こうして、露光時のアライメント
ずれの影響を防止するためにオーバーラップ露光を行う
のである。尚、42はレーザ光である。
【0070】次に、図4(c)に示すように、上記レジス
ト41における凸部16の上面よりも上層(レジスト上
層)45にのみ光が届く程度の露光量で、塗布領域全面
を露光する。その際に、露光されたレジスト上層45で
は脱保護反応が起こる。すなわち、レジスト上層45に
含まれる1回目のオーバーラップ露光の際における未露
光部分も露光されて脱保護反応を起こすのである。ま
た、レジスト41が染料入りであり、さらに厚く塗って
あるため、露光の際に光の届く深さを制御し易い。つま
り、2回目の露光時における露光量やレジスト41の透
過率やPEBの温度を調整することによって、次の現像
時においてレジスト41の薄膜化を容易に制御できるの
である。
【0071】次に、現像することによって、上記レジス
ト41における1回目あるいは2回目の露光時における
露光領域 (すなわち、1回目および2回目の露光時共に
未露光である未露光部下層46以外のレジスト21)
が、現像液に溶解して除去される。こうして、図4(e)
に示すように、未露光部下層46のレジスト41のみが
残って、レジストパターン47が形成される。その結
果、レジストパターン47の両端部から凸部16上に延
びる部分を除去することができ、所望の長さのレジスト
パターン47が形成されるのである。
【0072】上述のように、本実施の形態においては、
レジストとしてポジ型レジスト41を塗布し、上記第2
実施の形態と同様に、所望のレジストパターン47の長
さよりも両端部において長い遮光パターン44を有する
マスク43を用いて1回目の露光(オーバーラップ露光)
を行う。引き続いて、レジスト上層45だけに光が届く
程度の露光量で塗布領域全面に対して2回目の露光を行
う。こうして、2回目の露光によって、レジスト上層4
5において1回目の露光時に露光されなかった領域にも
脱保護反応を起させて除去することができ、上記第2実
施の形態における酸性化合物入りの上層反射防止膜32
とその塗布工程とを不用にできる。したがって、コスト
の削減と工程の短縮を図ることができるのである。
【0073】その場合、上記各実施の形態の場合と同様
に、上記オーバーラップ露光を行うことによって遮光パ
ターン44のアライメントずれの影響が防止されて、両
端が凸部16の側壁に密着したレジストパターン47を
形成できる。また、レジスト上層45を除去することに
よって、レジストパターン47の両端部から凸部16上
に延びる部分を除去することができ、所望の長さのレジ
ストパターン47を形成できるのである。
【0074】こうして、図4(d)に示すように、必要な
個所だけが凸部16に密着され且つその箇所でアライメ
ントずれが無いレジストパターン47をパターニングす
ることができる。また、レジストパターン47の高さが
薄膜化によって低くなっており、且つ、レジストパター
ン47の底面が下地に密着しているだけでなく側面も密
着しているため、レジストパターン47の変形や倒壊を
防ぐことができるのである。
【0075】尚、上記ポジ形レジスト41は、ある程度
透過率が低い方が上記薄膜化の制御はし易い。しかしな
がら、透過率の低いレジスト41でなくとも、表面を少
ない露光量で塗布領域全面を露光することで、同様にレ
ジスト41を薄膜化することは可能であり、露光量やP
EBの温度で薄膜化を制御できる。また、レジストパタ
ーン47を薄膜化するための露光とレジストパターン4
7をパターニングするための露光とは、何れを先に行っ
ても差し支えない。
【0076】<第4実施の形態>図5は、本実施の形態
における凸部を有する下地の凹部内にレジストをパター
ニングする方法を示す。尚、凸部を有する下地は、上記
第1実施の形態において図1に示す下地と同様である。
また、図5においても最外層に位置するシリコン窒化膜
15の輪郭のみで代表して表現しており、上段は断面図
であって下段は平面図である。
【0077】本実施の形態においては、感度の膜厚依存
性の大きなレジストを用いて、上記下地における凸部間
の凹部内段にだけレジストをパターニングする方法であ
る。以下、図5に従って順次説明する。
【0078】先ず、下式に基づいて、感度の膜厚依存性
が大きなネガ型レジストレジストのレジストスイングカ
ーブの周期を求める。0.248μm(露光波長)÷2÷
1.777(レジスト屈折率)=0.0697μm
【0079】実際には上記下地等の影響によってレジス
トスイングカーブの周期が異なる場合があるため、実際
にパターニングを行う下地と露光マスクとを用いて実験
的にレジストスイングカーブの周期を測定することも大
変重要である。その場合、実際にパターニングを行う露
光マスクを使用してパターニングを行い、パターニング
後の線幅で感度を調べるのが最も良い。
【0080】上述の方法によって実際に測定した結果を
用いて、横軸で膜厚を表わし、縦軸で露光量を表すと、
図6に示すようなレジストスイングカーブの感度曲線が
得られる。この図6に示すレジストスイングカーブの感
度が一番低い部分(点A)と感度が一番高い部分(点B)と
の間のレジストの基準膜厚差を測定する。このようにし
て測定した感度が一番低い部分と一番高い部分との間の
基準膜厚差の値を用いて、上記下地に塗布されたレジス
トの凸部16と凹部17との膜厚差が上記基準膜厚差の
自然数倍になるように、下地の凸部16の高さを調節す
る。この凸部16の高さは、図6に示すレジストを用い
る場合には、レジストスイングカーブの周期の1/2で
ある0.035μmの自然数倍が好ましい。このように、
図6に示すスイングカーブの感度曲線における上記点B
と点Aとの差の自然数倍の値が、最適な凸部16の高さ
である。しかしながら、凸部16の実際の高さと最適高
さとが、最適な凸部16の高さの1/2(=露光光波長÷
8÷レジスト屈折率)程度異なっていても差し支えな
い。
【0081】次に、図5(a)に示すように、上記感度の
膜厚依存性の大きなネガ型レジスト51を、凹部17で
の膜厚H1がレジスト51の感度が一番高い膜厚になる
ように塗布する。一方、凸部16での膜厚H2はレジス
ト51の感度が一番低い膜厚にする。その場合、上述し
たように、凹部17および凸部16での膜厚は、夫々の
最適な膜厚から図6に示す点Bと点Aとの差の1/2程
度ずれていても差し支えない。
【0082】次に、図5(b)に示すように、上記第1実
施の形態の場合と同様に、所望のレジストパターン55
の長さよりも両端部において0.05μm程度長く設定さ
れた露光パターン54を有するマスク53を用いて、凹
部17にパターニングできる最低の露光量で露光する。
こうして、露光時のアライメントずれの影響を防止する
ためにオーバーラップ露光を行うのである。尚、52は
レーザ光である。そして、現像することによって、図5
(c)に示すように、露光部分のレジスト51のみが残っ
て、レジストパターン55が形成されるのである。
【0083】その際に、上記露光パターン54と凸部1
6とがオーバーラップしている部分は上述したようにレ
ジスト51の感度が一番低く、且つ、凹部17にパター
ニングできる最低の露光量で露光するために、レジスト
51は感光しない。そのために、上記オーバーラップ部
分のレジスト51は現像の際に溶解して除去され、その
結果、両端が凸部16の側壁に密着したレジストパター
ン55が得られるのである。
【0084】上述のように、本実施の形態においては、
感度の膜厚依存性の大きなネガ型レジスト51を、凹部
17での膜厚H1がレジスト51の感度が一番高い膜厚
になる一方、凸部16での膜厚H2がレジスト51の感
度が一番低い膜厚になるように塗布する。そして、上記
第1実施の形態と同様に、所望のレジストパターン55
の長さよりも両端部において長い露光パターン54を有
するマスク53を用いてオーバーラップ露光を行う。こ
うすることによって、露光パターン54と凸部16とが
オーバーラップしている部分は、レジスト51の感度が
一番低いために感光せず、凹部17のみに両端が凸部1
6の側壁に密着した所望の長さのレジストパターン55
を形成できるのである。
【0085】したがって、図5(c)に示すように、必要
な個所だけが凸部16に密着し且つその箇所でアライメ
ントずれが無いレジストパターン55をパターニングす
ることができる。また、レジストパターン55の底面が
下地に密着しているだけでなく側面も密着しているた
め、レジストパターン55の変形や倒壊を防ぐことがで
きるのである。
【0086】尚、本実施の形態においては、感度の膜厚
依存性の大きなレジスト51を用いているが、特に感度
の膜厚依存性の大きなレジストではなく通常のレジスト
であっても感度はある程度膜厚に依存するので、本実施
の形態は適用できる。また、本実施の形態においては、
ネガ型レジスト51を、下地の凹部17での膜厚がレジ
スト51の感度が一番高い膜厚になるように塗布してい
る。しかしながら、逆に、凸部16での膜厚がレジスト
51の感度が一番高い膜厚になるように塗布することも
可能である。その場合には、図7に示すように、下地の
凸部16上部のみに、凸部16と凹部17との段差に対
してアライメントずれが無いレジストパターン56がパ
ターニングされる。
【0087】また、本実施の形態においては、ネガ型レ
ジスト51を用いたが、逆にポジ型レジストを用いて、
下地の凹部17での膜厚がレジストの感度が一番高い膜
厚になり、凸部16での膜厚がレジスト51の感度が一
番低い膜厚になるように塗布することも可能である。そ
の場合には、所望のレジストパターン55の長さよりも
両端部において長い光遮光パターンを有するマスクを用
いて露光することによって、図8に示すように、必要な
個所だけ密着させてアライメントずれが無いレジストパ
ターン57をパターニングできる。その際に、凸部16
上部全面にも、凸部16と凹部17との段差に対して自
己整合的にレジストパターン58が形成される。
【0088】さらに、上記ポジ型レジストを用いて、下
地の凹部17での膜厚がレジストの感度が一番低い膜厚
になり、凸部16での膜厚がレジスト51の感度が一番
高いい膜厚になるように塗布することも可能である。そ
の場合には、凹部17内全面に、凸部16と凹部17と
の段差に対して自己整合的にアライメントずれの無いレ
ジストパターンが形成される。このように、ポジ型レジ
ストを使用して凹部17内全面にレジストパターンを形
成した場合には、形成されたレジストパターンに対し
て、更にパターニングすることも可能である。
【0089】また、上記ネガ型レジストを用い、上記凸
部16での膜厚をレジスト感度が高い膜厚にする一方、
凹部17での膜厚をレジスト感度が低い膜厚にし、凸部
16における所望の部分に露光することによって、凸部
16上部の所望部分にレジストパターンを形成すること
ができる。また、凸部16と凹部17とでの感度を反対
にし、凹部17における所望の部分に露光することによ
って、レジストパターンが形成される場所を、反対の凹
部17のみにすることができる。
【0090】また、上記ポジ型レジストを用い、上記凸
部16での膜厚をレジスト感度が高い膜厚にする一方、
凹部17での膜厚をレジスト感度が低い膜厚にし、凸部
16における所望の部分に露光を行うことによって、凹
部17内全面と凸部16上の所望部分とにレジストパタ
ーンを形成することができる。また、凸部16と凹部1
7とでの感度を反対にし、凹部17における所望の部分
に露光することによって、凸部16上全面と凹部17内
の所望部分とにレジストパターンを形成することができ
る。
【0091】尚、本実施の形態においては、感度の膜厚
依存性の大きなレジストを用いているが、他の物理的要
件によってレジストの感度を膜厚の方向に変えても同じ
効果が得られる。すなわち、露光の光が届かないほど段
差が大きい。光を吸収できる物質があるために露光の光
がレジスト層内で繰り返し反射する毎に吸収されて感度
が悪くなる。露光の光を効率よく反射できる物質がある
ために上記反射の回数が増加して感度が良くなる。等の
物理的要件によって、塗布されたレジストに感度が低い
部分と感度が高い部分とを形成する。こうすることによ
って、レジストの感度が変化する境界に対して自己整合
的にパターニングできるのである。
【0092】<第5実施の形態>図9は、本実施の形態
における凸部を有する下地の凹部内にレジストをパター
ニングする方法を示す。尚、凸部を有する下地は、上記
第1実施の形態において図1に示す下地と同様である。
また、図9においても最外層に位置するシリコン窒化膜
15の輪郭のみで代表して表現しており、上段は断面図
であって下段は平面図である。
【0093】本実施の形態においては、レジストの焦点
深度(DOF)を利用して、凹部17内だけにレジストを
パターニングする方法である。以下、図9に従って順次
説明する。
【0094】先ず、ステッパにおけるフォーカスのベス
ト位置(形状良くパターニングできる位置)を凹部17に
合わせる。その場合における、凸部16の高さは、フォ
ーカスのベスト位置ではないためレジストパターンが残
らないような高さに設定しておく。
【0095】次に、図9(a)に示すように、DOFが狭
いネガ型レジスト(つまり、フォーカスのベスト位置か
ら少しフォーカス値を増減するだけでパターンが形成さ
れないレジスト)61を塗布する。次に、上記第1実施
の形態の場合と同様に、所望のレジストパターン65の
長さよりも両端部において0.05μm程度長く設定され
た露光パターン64を有するマスク63を用いて、図9
(b)に示すように露光する。こうして、露光時のアライ
メントずれの影響を防止するためにオーバーラップ露光
を行うのである。尚、62はレーザ光である。そして、
現像することによって、図9(c)に示すように、露光部
分のレジスト61のみが残って、レジストパターン65
が形成されるのである。
【0096】その際に、上記露光パターン64と凸部1
6とがオーバーラップしている部分は、上述したように
フォーカスのベスト位置ではないためレジスト61は感
光しない。そのために、上記オーバーラップ部分のレジ
スト61は現像の際に溶解して除去され、その結果、両
端が凸部16の側壁に密着したレジストパターン65が
得られるのである。
【0097】こうして、必要な個所だけが凸部16に密
着し且つその箇所でアライメントずれが無いレジストパ
ターン65をパターニングすることができる。また、レ
ジストパターン65の底面が下地に密着しているだけで
なく側面も密着しているために、レジストパターン65
の変形や倒壊を防ぐことができるのである。
【0098】尚、このDOFを利用する方法において
は、ステッパの開口数(NA)を、より大きくすればする
程、DOFが狭いレジスト61を用いるのと同じ効果を
得ることができる。
【0099】<第6実施の形態>図10は、本実施の形
態における凸部を有する下地の凹部内にレジストをパタ
ーニングする方法を示す。尚、凸部を有する下地は、上
記第1実施の形態において図1に示す下地と同様であ
る。また、図10においても最外層に位置するシリコン
窒化膜15の輪郭のみで代表して表現しており、上段は
断面図であって下段は平面図である。
【0100】本実施の形態においては、凸部を有する下
地に、ウエハの表面に対して斜め方向から露光すること
によって、レジストをパターニングする方法である。以
下、図10に従って順次説明する。
【0101】先ず、図10(a)に示すように、凸部16
を有する下地に、化学増幅系ポジ型レジスト71を塗布
する。その場合、後に凸部16の側壁に対して斜めから
露光するために、反射の影響を考えて、上記第3実施の
形態において用いた染料入りレジストを使用したり、レ
ジスト71の表面に上記第1,第2実施の形態において
用いた上層反射防止膜等を形成したりするのが好まし
い。
【0102】次に、エキシマレーザを用いた露光装置に
おけるレーザ光72の照射方向を、一定方向に揃い且つ
ウエハの表面に対して斜めに真直ぐになるように設定す
る。そして、図10(b)に示すように、凹部17の中央
にレーザ光72が当たらないような角度で全面露光す
る。更に、図10(c)に示すように、ウエハ表面に垂直
であって凸部16の壁面の方向に延在する面に対して対
象な角度で、今一度、レーザ光72を照射して反対の向
きから斜めに全面露光する。尚、73は、レジスト71
における1回露光されている領域である。こうして、2
回露光することによって、凹部17内の中央部には凸部
16の影になって全く露光されない部分が生ずる。その
際に、露光の角度を調整することによって、凹部17中
央部の非露光部分の幅や高さを変化させることができ、
形成されるレジストパターン74の大きさや形状を変え
ることができるのである。
【0103】次に、現像することよって、上記2回の露
光によって露光された部分のレジスト71が溶解して除
去される。こうして、凹部17低面の中央部における露
光されない部分が、図10(d)に示すように、レジスト
パターン74として形成されるのである。
【0104】その際に、上記凸部16の上面は、方向が
揃い且つ真直ぐな2方向からのレーザ光72によって満
遍なく露光される。したがって、現像後における凸部1
6の上面には、角部も含めてレジストパターン74は形
成されないのである。
【0105】こうして、必要な個所だけが凸部16に密
着し且つその箇所でアライメントずれが無いレジストパ
ターン74をパターニングすることができる。また、レ
ジストパターン74の底面が下地に密着しているだけで
なく側面も密着しているために、レジストパターン74
の変形や倒壊を防ぐことができるのである。
【0106】<第7実施の形態>図11は、本実施の形
態における凸部を有する下地の凹部内にレジストをパタ
ーニングする方法を示す。尚、凸部を有する下地は、上
記第1実施の形態において図1に示す下地と同様であ
る。また、図11においても最外層に位置するシリコン
窒化膜15の輪郭のみで代表して表現しており、上段は
断面図であって下段は平面図である。
【0107】上記第6実施の形態においては、2回の斜
め露光によって凹部17内の中央部にレジストパターン
74を形成している。これに対して、本実施の形態にお
いては、2回の斜め露光によって凸部16の側壁にレジ
ストパターンを形成する方法である。以下、図11に従
って順次説明する。
【0108】先ず、図11(a)に示すように、凸部16
を有する下地に、ポジ型レジスト81を塗布する。次
に、図11(a)および図11(b)に示すように、上記第6
実施の形態の場合と同様に、ウエハ表面に垂直であって
凸部16の壁面の方向に延在する面に対して対象な2つ
の角度でレーザ光82を2回露光する。その際に、2回
の露光とも、1回の露光ではレジスト81が感光しない
程度の少ない露光量(2回の露光では感光する露光量)で
露光するのである。
【0109】こうすることによって、図11(c)に示す
ように、凹部17内の中央部にはレーザ光82によって
2回露光される部分84ができ、凹部17内における凸
部16の側壁に沿って1回しか露光されない(つまり感
光しない)部分83ができる。そのために、現像するこ
とによって、図11(d)に示すように、凸部16の側壁
にレジストのサイドウォール(レジストパターン)85が
形成される。その際に、露光の角度を調整することによ
って、レジストパターン85の大きさや形状を変えるこ
とができるのである。
【0110】ところで、上記各実施の形態において用い
るレジスト21,31,41,51,61,71,81は、形
成されたレジストパターン29,39,47,55,56,
57,58,65,74,85をマスクとして、次の製造工
程においてエッチングを行う際に耐え得るものであれば
よい。また、上記各レジストの塗布方法や平坦化の平坦
具合は、各レジストにおける凸部16の上面よりも上層
であるレジスト上層の除去およびパターニングが終了し
た際に、最もレジストパターンの薄い(つまり低い)部分
が上記エッチングの際に耐え得る程度の膜厚になるよう
な塗布方法や平坦具合であれば良い。
【0111】また、上記レジストの薄膜化(レジスト上
層の除去)方法については、上記第1,第2実施の形態の
ごとく薬液を拡散させて現像する方法や、上記第3実施
の形態のごとく露光して現像する方法に限らず、ドライ
エッチング,RIE(リアクティブ・イオンエッチング),
ウエットエッチング,研磨またはCMP(化学的機械研
磨)等のレジストを薄膜化できる方法であれば良い。但
し、露光後に上記薬液を拡散させて現像する方法や露光
して現像する方法のように、露光によって薄膜化を行う
方が新たなる設備投資の必要がなく、コスト的に有利で
ある。
【0112】また、特に上記レジスト上層の除去する工
程を設けないで、通常のレジストよりも膜減り量が大き
いレジストを使用してもよい。また、通常の現像液より
も膜減り量が大きい現像液を使用してもよい。また、
「凹部17内のみに塗布できるレジスト」や「凸部16上
に塗布された部分が現像工程で取り除かれるようなレジ
スト」が実現された場合には、そのようなレジストを使
用してもよい。
【0113】また、露光については、上記KrFエキシ
マレーザ光に限らず、i線,電子線,X線,ArFエキシマ
レーザ光またはEUV(超紫外線)光等のレジストを感光
させることが可能なものであればよい。現像について
も、上記NMD‐W現像液に限らず、有機溶媒等の感光
したレジストを現像できる物であればよい。オーバーラ
ップ露光の方法についても、上記各実施の形態のごとく
予めマスクの露光パターンや遮光パターン自体を所望の
レジストパターンよりも大きくしておく方法の他に、露
光量増やす方法やスキャン露光(露光時にステージを動
かす露光)方法等を用いてもよい。
【0114】また、上記第1実施の形態〜第5実施の形
態においては、マスク24,34,43,53,63を用い
た露光によってレジストパターン29,39,47,55,
57,65を形成している。しかしながら、この発明
は、これに限定されるものではなく、上記レジスト上層
の除去のみを行い、凹部17内に残ったレジストをマス
クとして、イオン注入やエッチング等を行うことも可能
である。
【0115】また、上記第6,第7実施の形態において
は、ウエハ表面に垂直であって凸部16の壁面の方向に
延在する面に対して対象な2つの角度でレーザ光を2回
露光するのであるが、その際における露光角度をウエハ
に対してより平行に近いに角度にすることによって、凹
部17内全面にレジストを残すことができる。上述のよ
うに、こうして凹部17内に残ったレジストそのもの
を、加工マスクや注入マスクとして用いることが可能で
ある。
【0116】また、上記各実施の形態においては、下地
に形成された段差の一例として、凸部16によって形成
された場合を例に上げて説明している。しかしながら、
この発明における段差はこれに限定されるものではな
く、上面と下面とこの両面に連なる側壁で構成されてい
るもの総てを含むものである。
【0117】
【発明の効果】以上より明らかなように、第1の発明の
半導体装置の製造方法は、下地における段差の下面上に
レジストパターンを形成する際に、上記下地の表面にレ
ジストを平坦に塗布し、上記レジストを薄膜化するため
の前処理を行い、上記レジストパターンが上記段差の側
壁に密着する部分で上記段差の上面とオーバーラップす
る露光パターンあるいは遮光パターンを有するマスクを
用いてオーバーラップ露光を行い、後の現像で上記レジ
ストが薄くなるような薄膜化を行った後、現像を行うの
で、上記現像によって上記レジストの膜厚を薄くでき
る。
【0118】したがって、上記レジストを下地における
段差の上面まで薄膜化することによって、上記下面上の
みにレジストパターンを形成できる。その場合、上記上
面とオーバーラップするようにオーバーラップ露光を行
っているので、上記オーバーラップ露光が行われた個所
で上記側壁に密着したレジストパターンを自己整合的に
形成できる。
【0119】すなわち、この発明によれば、アライメン
トのズレの影響を考慮することなく確実に上記下面上の
みに、自己整合的にレジストパターンを形成することが
可能になる。また、上記上面までレジストを薄膜化する
ことによって、上記上面上にレジストパターンが乗り上
げることがない。さらに、形成されたレジストパターン
の高さは、上記薄膜化で低くなっている。したがって、
上記レジストパターンの変形や倒壊を防ぐことができ、
歩留まりを向上できる。さらに、上記下地のパターンに
対するアライメントマージンを設ける必要が無くなるの
で、得られる半導体装置を微細化できる。
【0120】また、1実施例の半導体装置の製造方法
は、上記レジスト塗布時にはネガ型レジストを塗布し、
上記前処理時には上記ネガ型レジストの表面に上記露光
によって発生する酸を失活させる薬液を塗布し、上記薄
膜化時には上記レジスト内における上記下地の段差上面
近傍にまで上記薬液を均等に拡散させるので、露光され
たネガ型レジストを上記上面まで薄膜化することができ
る。したがって、上記段差の下面上のみに、上記オーバ
ーラップ露光が行われた個所で上記側壁に密着すると共
に、上記上面上への乗り上げがないレジストパターンを
形成できる。
【0121】また、1実施例の半導体装置の製造方法
は、上記レジスト塗布時にはポジ型レジストを塗布し、
上記前処理時には上記ポジ型レジストの表面に脱保護反
応を起こさせる薬液を塗布し、上記薄膜化時には上記レ
ジスト内における上記下地の段差上面近傍にまで上記薬
液を均等に拡散させるので、露光されないポジ型レジス
トを上記上面まで薄膜化することができる。したがっ
て、段差の下面上のみに、上記オーバーラップ露光が行
われた個所で上記段差の側壁に密着すると共に、上記上
面上への乗り上げがないレジストパターンを形成でき
る。
【0122】また、第2の発明の半導体装置の製造方法
は、下地における段差の下面上にレジストパターンを形
成する際に、上記下地の表面にポジ型レジストを平坦に
塗布し、上記レジストパターンが段差の側壁に密着する
部分で上記段差の上面とオーバーラップする遮光パター
ンを有するマスクを用いてオーバーラップ露光(第1露
光)を行い、レジスト内における上記下地の段差上面近
傍までを全面露光(第2露光)した後、現像を行うので、
上記第1露光工程において露光されないポジ型レジスト
を、上記第2露光によって感光させて上記上面まで薄膜
化することができる。
【0123】したがって、この発明によれば、上記アラ
イメントズレの影響を考慮することなく、上記段差の下
面上のみに、上記オーバーラップ露光が行われた個所で
上記側壁に密着すると共に、上記上面上への乗り上げが
ないレジストパターンを自己整合的に形成できる。さら
に、上記薄膜化によって上記レジストパターンの高さを
低くして、上記レジストパターンの変形や倒壊を防ぐこ
とができ、歩留まりを向上できる。さらに、上記下地の
パターンに対するアライメントマージンを設ける必要が
無く、得られる半導体装置を微細化できる。
【0124】また、第3の発明の半導体装置の製造方法
は、下地における段差の上面上のみあるいは下面上のみ
にレジストパターンを形成する際に、上記下地の表面
に、上記上面での膜厚が下式(9)で得られるX値の何れ
か一つになり、上記下面上での膜厚が下式(10)で得ら
れるY値の何れか一つになるようにレジストを塗布し、
露光した後、現像するので、上記露光によって、感度が
一番高い上記下面上のレジストのみを感光させることが
できる。したがって、ネガ型レジストを用いた場合に
は、上記下面上のみに、上記段差の側壁に密着したレジ
ストパターンを自己整合的に形成できる。また、ポジ型
レジストを用いた場合は、上記上面上のみにレジストパ
ターンを自己整合的に形成できる。すなわち、上記下地
のパターンに対するアライメントマージンを設ける必要
が無く、得られる半導体装置を微細化できる。 X={(露光光波長)/4}/(レジストの屈折率)・(2n−1) …(9) Y={(露光光波長)/4}/(レジストの屈折率)・2m …(10) 但し、n,mは自然数
【0125】また、第4の発明の半導体装置の製造方法
は、下地における段差の上面上のみあるいは下面上のみ
にレジストパターンを形成する際に、上記下地の表面
に、上記上面での膜厚が下式(11)で得られるX値の何
れか一つになり、上記下面での膜厚が下式(12)で得ら
れるY値の何れか一つになるようにレジストを塗布し、
露光した後に、現像するので、上記露光によって、感度
が一番高い上記上面上のレジストのみを感光させること
ができる。したがって、ネガ型レジストを用いた場合
は、上記上面上のみにレジストパターンを自己整合的に
形成できる。また、ポジ型レジストを用いた場合は、上
記下面上のみに、上記段差の側壁に密着したレジストパ
ターンを自己整合的に形成できる。すなわち、上記下地
のパターンに対するアライメントマージンを設ける必要
が無く、得られる半導体装置を微細化できる。 X={(露光光波長)/4}/(レジストの屈折率)・2n …(11) Y={(露光光波長)/4}/(レジストの屈折率)・(2m−1) …(12) 但し、n,mは自然数
【0126】また、1実施例の半導体装置の製造方法
は、上記X及びYの値の夫々を、±Z(Z={(露光光波
長)/8}/(レジストの屈折率))の範囲内にあるようにし
たので、上記段差の上面および下面における膜厚に、レ
ジストの感度が一番高い膜厚と一番低い膜厚との差の1
/2の誤差を許容することができる。したがって、上記
レジストの塗布時における膜厚の制御を容易にすること
ができる。
【0127】また、第5の発明の半導体装置の製造方法
は、下地における段差の上面上のみあるいは下面上のみ
にレジストパターンを形成する際に、上記下地の表面に
レジストを塗布し、上記上面上あるいは下面上の何れか
一方に焦点を合わせて露光を行った後、現像を行うの
で、ネガ型レジストを用いて、上記段差の上面上に焦点
を合わせた場合には上記上面上にのみに、下面上に焦点
を合わせた場合には上記下面上にのみに、自己整合的に
レジストパターンを形成できる。また、ポジ型レジスト
を用いて、上記上面上に焦点を合わせた場合には上記下
面上にのみに、上記下面上に焦点を合わせた場合には上
記上面上にのみに自己整合的にレジストパターンを形成
できる。したがって、上記下地のパターンに対するアラ
イメントマージンを設ける必要が無く、得られる半導体
装置を微細化できる。
【0128】また、第6の発明は、下地における段差の
下面上にレジストパターンを形成する際に、上記下地の
表面にレジストを塗布し、上記下地の表面に対して斜め
方向から露光を行った後、現像を行うので、上記下地に
おける段差の下面上には側壁の影になって光が当らない
部分が生ずる。したがって、ポジ型レジストを用いるこ
とによって、露光マスクを用いることなく、上記下面上
に側壁に密着したレジストパターンを自己整合的に形成
できる。すなわち、上記下地のパターンに対するアライ
メントマージンを設ける必要が無いため、得られる半導
体装置を微細化できる。
【0129】また、1実施例の半導体装置の製造方法
は、上記露光工程において複数の方向から露光を行うの
で、例えば、上記段差の壁面に対して相反する2方向か
ら露光することによって、互いに対向する2つの側壁に
挟まれた下面上における中央部に上記2つの側壁の影に
なって1回も露光されない部分が生ずる。したがって、
その場合には、ポジ型レジストを用いれば、上記下面上
における中央部に、両端が上記側壁に密着したレジスト
パターンを形成できる。
【0130】また、1実施例の半導体装置の製造方法に
おいて、上記複数の斜め方向から露光を行う際に、1回
の露光では上記レジストがパターニングされない程度の
光量で露光を行うので、例えば、上記段差の側壁に対し
て相反する2方向から露光することによって、互いに対
向する2つの側壁に挟まれた下面上における上記2つの
側壁に沿ってこの側壁の影になって1回しか露光されな
い部分が生ずる。したがって、その場合には、ポジ型レ
ジストを用いれば、上記下面上における上記2つの側壁
に密着したレジストパターンを形成できる。
【0131】また、第7の発明の半導体装置の製造方法
は、下地における段差の下面上のみにレジストパターン
を形成する際に、上記下地の表面にネガ型レジストを平
坦に塗布し、上記ネガ型レジストの表面に上記露光によ
って発生する酸を失活させる薬液を塗布し、全面露光を
行い、上記レジスト内における上記下地の段差上面近傍
にまで上記薬液を均等に拡散させた後、現像を行うの
で、露光されたネガ型レジストを上記段差の上面まで薄
膜化することができる。したがって、上記下地における
段差の下面上のみに、上記上面上への乗り上げがないレ
ジストパターンを自己整合的に形成できる。
【0132】また、第8の発明の半導体装置の製造方法
は、下地における段差の下面上のみにレジストパターン
を形成する際に、上記下地の表面にポジ型レジストを平
坦に塗布し、上記レジストの表面に脱保護反応を起こさ
せる薬液を塗布し、上記レジスト内における上記下地の
段差上面近傍にまで上記薬液を均等に拡散させた後、現
像を行うので、上記脱保護反応によって上記ポジ型レジ
ストを上記段差の上面まで薄膜化することができる。し
たがって、上記下地における段差の下面上のみに、上面
上への乗り上げがないレジストパターンを自己整合的に
形成できる。
【0133】また、第9の発明の半導体装置の製造方法
は、下地における段差の下面上のみにレジストパターン
を形成する際に、上記下地の表面にポジ型レジストを平
坦に塗布し、上記ポジ型レジスト内における下地の段差
上面近傍までを全面露光した後、現像を行うので、上記
全面露光によって上記ポジ型レジストを上記段差の上面
まで薄膜化することができる。したがって、上記下地に
おける段差の下面上のみに、上記上面上への乗り上げが
ないレジストパターンを自己整合的に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の半導体装置の製造方法によって途
中まで形成されたトランジスタの構造を示す図である。
【図2】 図1に示すトランジスタ構造を下地として凹
部内にレジストをパターニングする方法を示す図であ
る。
【図3】 図2とは異なるパターニング方法を示す図で
ある。
【図4】 図2および図3とは異なるパターニング方法
を示す図である。
【図5】 図2〜図4とは異なるパターニング方法を示
す図である。
【図6】 感度の膜厚依存性が大きいレジストの感度曲
線を示す図である。
【図7】 図5において図6とは逆の感度膜厚依存性を
呈するレジストを用いた場合のレジストパターンを示す
図である。
【図8】 図5においてポジ型レジストを用いた場合の
レジストパターンを示す図である。
【図9】 図2〜図5とは異なるパターニング方法を示
す図である。
【図10】 図2〜図9とは異なるパターニング方法を
示す図である。
【図11】 図2〜図10とは異なるパターニング方法
を示す図である。
【図12】 従来のアライメントマークを利用したアラ
イメント方法を適用した場合に得られるレジストパター
ンの例を示す図である。
【符号の説明】
11…シリコン基板、 12…絶縁膜(ゲート酸化膜)、 13…多結晶シリコン膜(ゲート電極)、 15…シリコン窒化膜、 16…凸部、 17…凹部、 21…ネガ型レジスト、 22,32…上層反射防止膜、 23,33,42,52,62,72,82…レーザ光、 24,34,43,53,63…マスク、 25,54,64…露光パターン、 26,36,45…レジスト上層、 27…露光部上層、 28…露光部下層、 29,39,47,55,56,57,58,65,74,85
…レジストパターン、 31,81…ポジ型レジスト、 35,44…遮光パターン、 37…未露光部上層、 46…未露光部下層、 41…染料入りポジ型レジスト、 51…感度の膜厚依存性の大きなネガ型レジスト、 61…DOFが狭いネガ型レジスト、 71…化学増幅系ポジ型レジスト、 73,83…1回露光された領域、 84…2回露光された領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 足立 浩一郎 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 岩田 浩 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 柿本 誠三 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H096 AA25 FA05 5F046 AA20 BA10 JA21 JA22 LA18 NA19

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に段差が形成された下地における上
    記段差の下面上に上記段差の側壁に密着したレジストパ
    ターンを形成する工程を有する半導体装置の製造方法で
    あって、 上記レジストパターンを形成する工程は、 上記下地の表面にレジストを平坦に塗布するレジスト塗
    布工程と、 上記塗布されたレジストの膜厚を薄くするための前処理
    工程と、 上記レジストパターンが上記段差の側壁に密着する部分
    において上記段差の上面とオーバーラップするように形
    成された露光パターンあるいは遮光パターンを有するマ
    スクを用いてオーバーラップ露光を行う露光工程と、 後の現像によって上記レジストの膜厚が薄くなるように
    する薄膜化工程と、 現像工程を含んでいることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体装置の製造方法
    において、 上記レジスト塗布工程においてはネガ型レジストを塗布
    し、 上記前処理工程においては、上記ネガ型レジストの表面
    に、上記露光によってネガ型レジスト内に発生する酸を
    失活させる薬液を塗布し、 上記薄膜化工程においては、上記薬液を上記ネガ型レジ
    スト内における上記下地の段差上面近傍にまで均等に拡
    散させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の半導体装置の製造方法
    において、 上記レジスト塗布工程においてはポジ型レジストを塗布
    し、 上記前処理工程においては、上記ポジ型レジストの表面
    に、上記ポジ型レジストに対して脱保護反応を起こさせ
    る薬液を塗布し、 上記薄膜化工程においては、上記薬液を上記ポジ型レジ
    スト内における上記下地の段差上面近傍にまで均等に拡
    散させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 表面に段差が形成された下地における上
    記段差の下面上に上記段差の側壁に密着したレジストパ
    ターンを形成する工程を有する半導体装置の製造方法で
    あって、 上記レジストパターンを形成する工程は、 上記下地の表面にポジ型レジストを平坦に塗布するレジ
    スト塗布工程と、 上記レジストパターンが上記段差の側壁に密着する部分
    において上記段差の上面とオーバーラップするように形
    成された遮光パターンを有するマスクを用いてオーバー
    ラップ露光する第1露光工程と、 上記ポジ型レジスト内における上記下地の段差上面近傍
    までを全面露光する第2露光工程と、 現像工程を含んでいることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 表面に段差が形成された下地における上
    記段差の上面上のみあるいは下面上のみにレジストパタ
    ーンを形成する工程を有する半導体装置の製造方法であ
    って、 上記レジストパターンを形成する工程は、 上記下地の表面に、上記上面における膜厚が下式(1)で
    得られるX値のうちの何れか一つになり、上記下面にお
    ける膜厚が下式(2)で得られるY値のうちの何れか一つ
    になるように、レジストを塗布するレジスト塗布工程
    と、 露光工程と、 現像工程を含んでいることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。 X={(露光光波長)/4}/(レジストの屈折率)・(2n−1) …(1) Y={(露光光波長)/4}/(レジストの屈折率)・2m …(2) 但し、n,mは自然数
  6. 【請求項6】 表面に段差が形成された下地における上
    記段差の上面上のみあるいは下面上のみにレジストパタ
    ーンを形成する工程を有する半導体装置の製造方法であ
    って、 上記レジストパターンを形成する工程は、 上記下地の表面に、上記上面における膜厚が下式(3)で
    得られるX値のうちの何れか一つになり、上記下面にお
    ける膜厚が下式(4)で得られるY値のうちの何れか一つ
    になるように、レジストを塗布するレジスト塗布工程
    と、 露光工程と、 現像工程を含んでいることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。 X={(露光光波長)/4}/(レジストの屈折率)・2n …(3) Y={(露光光波長)/4}/(レジストの屈折率)・(2m−1) …(4) 但し、n,mは自然数
  7. 【請求項7】 請求項5あるいは請求項6の何れか一つ
    に記載の半導体装置の製造方法において、 上記XおよびYの値の夫々は、±Z(Z={(露光光波長)
    /8}/(レジストの屈折率))の範囲内にあることを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 表面に段差が形成された下地における上
    記段差の上面上のみあるいは下面上のみにレジストパタ
    ーンを形成する工程を有する半導体装置の製造方法であ
    って、 上記レジストパターンを形成する工程は、 上記下地の表面にレジストを塗布するレジスト塗布工程
    と、 上記上面上あるいは下面上の何れか一方に焦点を合わせ
    て露光を行う露光工程と、 現像工程を含んでいることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 表面に段差が形成された下地における上
    記段差の下面上に上記段差の側壁に密着したレジストパ
    ターンを形成する工程を有する半導体装置の製造方法で
    あって、 上記レジストパターンを形成する工程は、 上記下地の表面にレジストを塗布するレジスト塗布工程
    と、 上記下地の表面に対して斜めの方向から光をあてて露光
    を行う露光工程と、 現像工程を含んでいることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記露光工程においては、複数の方向から光をあてて露
    光を行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の半導体装置の製造
    方法において、 上記露光工程においては、1回の露光では上記レジスト
    がパターニングされない程度の光量で露光を行うことを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 表面に段差が形成された下地における
    上記段差の下面上のみにレジストパターンを形成する工
    程を有する半導体装置の製造方法であって、 上記レジストパターンを形成する工程は、 上記下地の表面にネガ型レジストを平坦に塗布するレジ
    スト塗布工程と、 上記ネガ型レジスト表面に、後の露光によってネガ型レ
    ジスト内に発生する酸を失活させる薬液を塗布する前処
    理工程と、 上記ネガ型レジストの全面に露光を行う露光工程と、 上記薬液を上記ネガ型レジスト内における上記下地の段
    差上面近傍にまで均等に拡散させて、後の現像によって
    上記ネガ型レジストの膜厚が薄くなるようにする薄膜化
    工程と、 現像工程を含んでいることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  13. 【請求項13】 表面に段差が形成された下地における
    上記段差の下面上のみにレジストパターンを形成する工
    程を有する半導体装置の製造方法であって、 上記レジストパターンを形成する工程は、 上記下地の表面にポジ型レジストを平坦に塗布するレジ
    スト塗布工程と、 上記ポジ型レジスト表面に、上記ポジ型レジストに対し
    て脱保護反応を起こさせる薬液を塗布する前処理工程
    と、 上記薬液を上記ポジ型レジスト内における上記下地の段
    差上面近傍にまで均等に拡散させて、後の現像によって
    上記ポジ型レジストの膜厚が薄くなるようにする薄膜化
    工程と、 現像工程を含んでいることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  14. 【請求項14】 表面に段差が形成された下地における
    上記段差の下面上のみにレジストパターンを形成する工
    程を有する半導体装置の製造方法であって、 上記レジストパターンを形成する工程は、 上記下地の表面にポジ型レジストを平坦に塗布するレジ
    スト塗布工程と、 上記ポジ型レジスト内における上記下地の段差上面近傍
    までを全面露光する露光工程と、 現像工程を含んでいることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008091793A (ja) * 2006-10-04 2008-04-17 Tohoku Univ 露光方法及び露光装置
JP2014026230A (ja) * 2012-07-30 2014-02-06 Tokyo Electron Ltd 基板処理方法、プログラム、コンピュータ記憶媒体及び基板処理システム
JP2014074787A (ja) * 2012-10-04 2014-04-24 Sumitomo Chemical Co Ltd 保護膜の製造方法
JP2017034182A (ja) * 2015-08-05 2017-02-09 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置およびその製造方法

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