JP2003163121A - 低騒音トランスおよびリアクトル - Google Patents

低騒音トランスおよびリアクトル

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JP2003163121A
JP2003163121A JP2001362018A JP2001362018A JP2003163121A JP 2003163121 A JP2003163121 A JP 2003163121A JP 2001362018 A JP2001362018 A JP 2001362018A JP 2001362018 A JP2001362018 A JP 2001362018A JP 2003163121 A JP2003163121 A JP 2003163121A
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reactor
vibration
steel sheet
low noise
transformer
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Application number
JP2001362018A
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English (en)
Inventor
Takashi Mogi
尚 茂木
Masahiro Fujikura
昌浩 藤倉
Masahito Mizogami
雅人 溝上
Nobuo Kadowaki
伸生 門脇
Osamu Akisue
治 秋末
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼板全体の振動を抑える樹脂中間層を持ち、
低騒音化を効果的に実現する、振動発生が少ない低騒音
トランスおよびリアクトルを提供すること。 【解決手段】 電気、電気機器に使用される低騒音トラ
ンスおよびリアクトルにおいて、漏れ磁場を遮蔽する磁
気シールド材として振動を吸収する複層鋼板を具備する
こと、特に、この積層間に10〜100μmの樹脂層を
有する複層電磁鋼板を具備することを特徴とする低騒音
トランスおよびリアクトル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランスおよびリ
アクトルなどの磁気シールド材として複層電磁鋼板を使
用した、振動発生が少ない低騒音トランスおよびリアク
トルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気、電子機器に幅広く使用される磁性
材料において、磁界印加時の長さ変化の度合い(これを
磁気ひずみと呼ぶ)は変圧器騒音の原因となるため、品
質管理における重要な評価項目の一つとなっている。近
年、電機機器からの騒音は、生活環境快適化の要求と共
にさらに規制が厳しくなりつつある。このため、磁気ひ
ずみの低減による低騒音化の研究が盛んに行われてい
る。
【0003】トランスの鉄心に用いられる一方向性電磁
鋼板については、大きな進歩が見られ、還流磁区を減少
させることで磁気ひずみを低減する手法がある。ここで
言う還流磁区とは、磁界印加方向に対して直角に向いて
いる磁化を有する領域である。この磁化が印加磁界によ
り磁界と平行方向に向けて動くときに磁気ひずみが生じ
る。従って、還流磁区量が少ないほど磁気ひずみは小さ
くなる。
【0004】一方、鋼板の磁気ひずみの低減のみではな
く、鉄心の発生する振動を抑える方式でも騒音の低減化
が図られている。鉄心の発生する振動を抑える方式で騒
音を低減する方法として、例えば、振動の伝播を切るた
めエア空間やシリコーンゴムを設ける方法(特開平5−
251246)、制振材と吸音材を鉄心脚の外部に配置
して騒音を低減する方法(特開平8−45751、特開
2000−82622、特開2000−12404
4)、リアクトルのギャップ部を振動が抑えられる接着
材で固定する方法(特開平8−111322)、樹脂中
間層をもつ電磁鋼板を用いる方法(特開平8−2503
39)などがある。主にこれらの手法により、鋼板の磁
気ひずみ、あるいは鉄心の振動を低減し電気機器の低騒
音化が図られてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電気機
器のさらなる低騒音化への要求は強く、目的を達するた
めには一層高度な技術が必要となる。従来の低騒音化の
研究は還流磁区の消滅による鋼板の磁気ひずみの低減を
主な目的としてきた。ところが、変圧器鉄心から発生す
る騒音のみではなく、鉄心からの漏れ磁束が磁気シール
ド材に使われる電磁鋼板に流入し、交流による磁束の変
化から磁気シールド板を振動させる現象があり、別の騒
音源を形成している。
【0006】同様に電力用リアクトルは鉄心のギャップ
を設けて、磁気回路を構成し、この外側に巻き線を巻い
て励磁を行うが、ギャップ部では磁束が広がり(フリン
ジング磁束)、漏れ磁束として磁気シールド材に流入
し、振動を発生させる。特に、空心リアクトルでは巻き
線からの磁束は大部分、磁気シールドを通るため、振動
も大きい。
【0007】このような課題に対して磁気シールド材の
振動を積極的に抑える方法として、例えばタンク等の外
枠にブッシングにより振動を伝達させないで固定する方
式がとられているが、完全に消去できない。
【0008】本発明の課題は、磁気シールド用の鋼板全
体の振動を抑える樹脂中間層を具備し、低騒音化を効果
的に実現する、振動発生が少ない低騒音トランスまたは
リアクトルを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の具体的な手段
は、以下の通りである。 (1)低騒音トランスおよびリアクトルにおいて、漏れ
磁場を遮蔽する磁気シールド材として振動を吸収する複
層鋼板を具備してなることを特徴とする低騒音トランス
およびリアクトル。 (2)低騒音トランスおよびリアクトルにおいて、漏れ
磁場を遮蔽する磁気シールド材として積層間に10〜1
00μmの樹脂層を有する複層電磁鋼板を具備してなる
ことを特徴とする低騒音トランスおよびリアクトル。
【0010】
【発明の実施の形態】すでに述べたように現在までの低
騒音化の主な方法は鋼板の磁気ひずみを小さくし、面振
動を低減させていた。また、鉄心の振動を外部に伝播さ
せない防振構造をとっていた。しかしながら本発明者ら
は、トランスの鉄心以外の磁気シールド材に着目し、騒
音を低減する手法を効果的に実現するため鋭意研究を行
った。以下、実施例にもとづき本発明を説明する。
【0011】図1に本発明で用いた磁気シールド用複層
鋼板の構造を示す。磁気シールド特性が良く透磁率が高
い2枚の電磁鋼板1、3で制振樹脂2を挟んだ鋼板を用
いた。ここで制振樹脂2は、例えばポリエステル系、オ
レフィン系、ポリイソブチレン系等の振動を吸収するも
のであれば良く、樹脂厚は10μm以上の厚さが好まし
い。また、樹脂層が厚いと剪断時に鋼板からはみ出るた
め、100μm以下であることが望ましい。
【0012】図2はこの磁気シールド用複層鋼板7をト
ランス内に設置した例であり、鉄心4及び巻線6を囲う
タンク側壁9の内側に磁気シールド7を配置している。
図2の例では、鉄心4の巻線6の外側に漏れ磁束を通す
配置にしているが、従来の磁気シールド材と同じ位置に
配置しても良く、図2の配置に限定されるものではな
い。
【0013】
【実施例】[実施例1]常法により製造した、板厚0.
27mmの一方向性電磁鋼板を各5枚ずつ用い、積層間に
何も挿入しないもの:A(比較例)、オレフィン系フィ
ルム樹脂を挿入したもの:B(本発明例)をそれぞれト
ランスの壁面に磁気シールド鋼板として積層して配置
し、50MVA の3相トランスを組み立て、50Hz1.5
Tで励磁した状態における騒音を測定した。尚、Bにお
いて樹脂層の厚さは各層とも50μmとした。その結果
を表1に示す。表1から明らかなように、本発明の条件
を満たす材料から製作した磁気シールドを用いたトラン
スBでは、騒音を低くすることができた。
【0014】
【表1】
【0015】[実施例2]常法により製造した、板厚
0.35mmの一方向性電磁鋼板を各50枚ずつ用い、積
層間に何も挿入しないもの:C(比較例)、オレフィン
系フィルム樹脂を挿入したもの:D(本発明例)をそれ
ぞれトランスの壁面に磁気シールド鋼板として積層して
配置し、500MVA の3相トランスを組み立て、50Hz
1.6Tで励磁した状態における騒音を測定した。尚、
Dにおいて樹脂層の厚さは各層とも50μmとした。そ
の結果を表2に示す。表2から明らかなように、本発明
の条件を満たす材料から製作した磁気シールドを用いた
トランスDでは、騒音を低くすることができた。
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば鋼
板面に垂直な振動を抑える樹脂中間層が磁気シールド材
の振動を防ぎ、低騒音化を効果的に実現する、優れた低
騒音トランス或いはリアクトルが容易に提供でき、電機
機器の低騒音化が図られ、産業上の利益は極めて大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気シールドに用いられる複層鋼板を示したも
のである。
【図2】磁気シールド用複層鋼板をトランス内に配置し
た一例である。
【符号の説明】
1、3 電磁鋼板 2 制振樹脂 4 鉄心 5 鉄心軸方向ボ
ルト 6 巻線 7 シールド 8 外箱 9 タンク側壁 10 固定台 11 防振台 12 基台
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 9/00 H01F 31/00 S (72)発明者 溝上 雅人 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 門脇 伸生 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 (72)発明者 秋末 治 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 5E058 AA23 AA24 BB19 CC13 CC15 5E321 BB25 GG07 GH05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低騒音トランスおよびリアクトルにおい
    て、漏れ磁場を遮蔽する磁気シールド材として振動を吸
    収する複層鋼板を具備してなることを特徴とする低騒音
    トランスおよびリアクトル。
  2. 【請求項2】 低騒音トランスおよびリアクトルにおい
    て、漏れ磁場を遮蔽する磁気シールド材として積層間に
    10〜100μmの樹脂層を有する複層電磁鋼板を具備
    してなることを特徴とする低騒音トランスおよびリアク
    トル。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005151741A (ja) * 2003-11-18 2005-06-09 Japan Servo Co Ltd 永久磁石形ステッピングモータ
JP2010268530A (ja) * 2009-05-12 2010-11-25 Murata Machinery Ltd 非接触給電装置
JP2015512137A (ja) * 2011-12-21 2015-04-23 ティッセンクルップ スチール ヨーロッパ アクチェンゲゼルシャフトThyssenKrupp Steel Europe AG 電磁場用の磁場遮蔽体および磁場遮蔽体が組み込まれた車両
JP2020043155A (ja) * 2018-09-07 2020-03-19 富士電機株式会社 変圧器

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