JP2003162913A - 面発光装置および液晶表示装置 - Google Patents

面発光装置および液晶表示装置

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JP2003162913A
JP2003162913A JP2001363359A JP2001363359A JP2003162913A JP 2003162913 A JP2003162913 A JP 2003162913A JP 2001363359 A JP2001363359 A JP 2001363359A JP 2001363359 A JP2001363359 A JP 2001363359A JP 2003162913 A JP2003162913 A JP 2003162913A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源の光を効率よく利用して出射面からの出
射光量を増加させた面発光装置、および表示が明るく、
かつ表示領域の全面にわたって均一な明るさの表示が可
能な液晶表示装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 光源13と、該光源13の光を側端面1
2aから入射して該光を出射面12bから出射する導光
板12とを備え、前記導光板12の出射面12bと反対
側の面は、前記導光板12の内部を伝搬する光を反射さ
せるための反射面12cとされており、前記光源13の
光が導光板12内部へ入射する角度の範囲である放射角
を制御するための光学手段11が、前記導光板12の側
端面12aまたは前記光源13に設けられていることを
特徴とする面発光装置10および該面発光装置10を備
えた液晶表示装置1を採用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、面発光装置および
液晶表示装置に関するものであり、特に、液晶表示装置
を均一に照明するための面発光装置の構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】太陽光や照明光を光源として表示を行う
反射型液晶表示装置は、消費電力が小さいという特徴か
ら、携帯電話や携帯情報端末などに用いられているが、
この反射型液晶表示装置は、外部の光源が利用できない
暗所での表示が極端に劣るという問題がある。この問題
を解決するために、反射型液晶表示装置にバックライト
を配して、外光が得られない暗所などではこのバックラ
イトを点灯させて透過表示を行う半透過反射型液晶表示
装置が知られている。しかしながら、この半透過反射型
液晶表示装置ではバックライトからの光を金属薄膜から
なる反射膜を通過させる必要があるため、透過表示と反
射表示の明るさを両立させることは極めて困難であっ
た。
【0003】そこで、導光板の側端面から導入された冷
陰極管などの光源からの光を導光板の主面から反射型液
晶表示装置内に照射する面発光装置(フロントライト)
を備えた液晶表示装置が開発されている。このように液
晶表示装置の前面に面発光装置を配することにより、暗
所であっても外光を利用する場合と同様の反射表示が可
能になる。図17は、液晶表示ユニットの前面にフロン
トライトを備える液晶表示装置の一例を示す断面構造図
であり、この図において、液晶表示装置200は、フロ
ントライト210と液晶表示ユニット220とから構成
されており、フロントライト210は、透明なアクリル
系樹脂等からなる導光板212とその側端面212aに
配置された冷陰極管やLED(Light Emitting Diode)
等からなる光源213とから概略構成されており、導光
板212の出射面212bと反対側の反射面212cに
は、導光板212の内部を伝搬する光を反射させるため
の第1の斜面部216およびこの第1の斜面部216に
続く第2の斜面部217が交互に連続して複数形成され
ている。この2つの斜面部216、217のうち第1の
斜面部216は、出射面212bに対してより急な傾斜
角を有して形成されており、導光板212の内部を伝搬
する光の方向を出射面212b側に向けるように形成さ
れている。一方、液晶表示ユニット220は液晶層22
3を挟んで対向する一対のガラス基板221、222を
シール材224で接合一体化した構成である。液晶表示
ユニット220の後面側(図示下面側)の基板221の
液晶層223側に反射膜225と表示回路226が形成
されている。基板221と対向する基板222の液晶2
23側に表示回路227が形成されている。尚、表示回
路226、227は、図示されていないが電極層や配向
膜などの液晶層223を駆動、制御する回路を含むもの
であり、反射層225は光を反射させるためのアルミニ
ウムや銀からなる反射膜を含むものである。
【0004】上記の構成の液晶表示装置200におい
て、フロントライト210の導光板212は液晶表示ユ
ニット220の表示領域の前面(図示上面)に配置され
ている。フロントライト210の光源213からの光
は、導光板212の側端面212aを介して導光板21
2の内部に導入されて出射面212bや反射面212c
で反射されて導光板212の内部を伝搬するとともに反
射面212cに形成された2つ斜面部216、217の
うち、より急な傾斜角を有する斜面部216における反
射により出射面212bに向かう方向へその伝搬方向を
変えられて、出射面212bから出射される。このよう
にしてフロントライト210が液晶表示ユニット220
を照明するようになっている。次に、液晶表示ユニット
220に入射した光は、表示回路226、227および
液晶層223を通過して反射層225に達し、この反射
層225によって反射されて再び液晶表示装置220の
外側に戻る。この反射された光がフロントライト210
を通過して観察者に到達して液晶表示ユニット220の
表示が観察者に視認される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の構成の液晶表示
装置200によれば、フロントライト210を点灯させ
ることにより暗所であっても表示を行うことが可能であ
るが、その輝度は全体的に不足しており、光源213の
光量を大きくしても液晶表示装置200の表示の輝度は
それほど向上しない。これは、光源213から導光板2
12に導入された光のうち、相当の部分が導光板212
の反射面212cから直接外部へ漏れ出る漏れ光となる
ために、光源213の光量を大きくしても表示の輝度を
支配する出射面212bからの出射光量が増加しないこ
とによるものであると考えられる。
【0006】そこで本発明は、上記の課題を解決するた
めになされたものであって、光源の光を効率よく利用し
て出射面からの出射光量を増加させた面発光装置、およ
び表示が明るく、かつ表示領域の全面にわたって均一な
明るさの表示が可能な液晶表示装置を提供することを目
的とする
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成を採用した。
【0008】本発明の面発光装置は、光源と、該光源の
光を側端面から入射して該光を出射面から出射する導光
板とを備え、前記導光板の出射面と反対側の面は、前記
導光板の内部を伝搬する光を反射させるための反射面と
されており、前記光源の光が導光板内部へ入射する角度
の範囲である放射角を制御するための光学手段が、前記
導光板の側端面または前記光源に設けられていることを
特徴とする。係る構成によれば、前記導光板の出射面に
おける輝度の分布を均一にして、かつ導光板の反射面か
らの漏れ光を低減した面発光装置が得られる。
【0009】次に、本発明の面発光装置は、前記放射角
が、前記導光板の厚さ方向に70度以上180度以下の
範囲であることを特徴とする。係る構成によれば、前記
導光板の出射面における輝度の分布を均一にした面発光
装置が得られる。
【0010】次に、本発明の面発光装置は、前記放射角
が前記導光板の厚さ方向に76度以上180度以下であ
ることを特徴とする。係る構成によれば、前記導光板の
出射面における輝度の分布をより均一にした面発光装置
が得られる。
【0011】次に、本発明の面発光装置は、前記放射角
が、前記導光板の厚さ方向に76度以上120度以下で
あることを特徴とする。係る構成によれば、前記導光板
の出射面からの出射光量を増加させることができるとと
もに、出射面における輝度分布を改善することができ
る。
【0012】次に、本発明の面発光装置は、前記導光板
内部に入射する光の入射角分布の中央値が、前記導光板
の出射面に対して−5度以上5度以下の範囲の角度であ
ることを特徴とする。係る構成によれば、前記導光板に
入射した光が広がる方向を導光板の厚さ方向に変化させ
るので、光の伝搬方向を導光板の反射面の形状や、導光
板の寸法に合わせることが可能になり、輝度分布を最適
化した面発光装置が得られる。
【0013】次に、本発明の面発光装置は、前記光学手
段が、前記光源の導光板の側端面と対向する側に設けら
れた導光体であることを特徴とする。係る構成によれ
ば、光源から導光板へ入射する光の入射角を一定の範囲
に絞ることができる。
【0014】次に、本発明の面発光装置は、前記光学手
段が、前記導光板の側端面に設けられていることを特徴
とする。係る構成によれば、導光板の側端面に放射角を
制御するための光学手段を備えているので、別途光学手
段を作製する必要がなく、効率的な面発光装置の製造が
可能になる。
【0015】次に、本発明の面発光装置は、前記導光板
の反射面に、前記導光板内部を伝搬する光を反射させる
ための複数の斜面部が設けられていることを特徴とす
る。係る構成によれば、反射面に前記斜面部が設けられ
ているので、効率よく導光板の内部を伝搬する光を反射
させてその伝搬方向を出射面に向かう方向に変えること
ができるので、出射面からの出射光量を増加させること
ができる。
【0016】次に、本発明の液晶表示装置は、本発明の
面発光装置を備えたことを特徴とする。係る構成によれ
ば、出射光量が大きくかつ輝度の分布が均一である面発
光装置を備えるので、表示が明るく、かつ表示領域の全
面にわたって均一な明るさの表示が可能な液晶表示装置
が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明するが、本発明は以下の実施の形態に限
定されるものではない。また、本明細書において参照さ
れる各図面は、面発光装置や液晶表示装置の構成を説明
するためのものであり、各部の大きさや厚さや寸法など
は実際の面発光装置や液晶表示装置とは異ならしめてあ
る。
【0018】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態であるフロントライト(面発光装置)を備え
た液晶表示装置の断面構成図である。この図において液
晶表示装置1は液晶表示ユニット20と、この液晶表示
ユニット20の前面側(図示上面側)に配置されて必要
に応じて液晶表示ユニット20を照明するフロントライ
ト10とから概略構成されている。フロントライト10
は、透明な導光板12と、この導光板12の側端面12
aに配置された光学手段11を備える棒状の光源13と
から概略構成されている。
【0019】フロントライト10の導光板12は、上記
液晶表示ユニット20の表示領域の前面(図示上面)に
配置されて光源13からの光を液晶表示ユニット20に
照射するものであり、透明なアクリル樹脂などから構成
されている。図1に示すように導光板12の液晶表示ユ
ニット20と対向する面(導光板12の下面)は、液晶
表示ユニット20を照明する光が出射される出射面12
bとされており、この出射面12bと反対側(導光板1
2の外面側)は、導光板12の内部を伝搬する光の伝搬
方向を変えるための反射面12cとされている。導光板
12を構成する材料としては、上記アクリル系樹脂のほ
かポリカーボネート系樹脂、エポキシ樹脂などの透明な
樹脂材料や、ガラスなどを用いることができる。また、
具体的な例を挙げるならば、特に限定されるものではな
いが、アートン(商品名:JSR社製)やデルペット
(商品名:旭化成社製)等を好適なものとして挙げるこ
とができる。
【0020】導光板12の反射面12bは、液晶表示ユ
ニット20と対向して配置されて液晶表示ユニット20
を照明する光が出射される面であり、表面粗さ10nm
以下の平滑な面とされている。この出射面12b上に
は、導光板12の内部または外部からこの出射面12b
を通過する光の反射を防ぐための反射防止膜が設けられ
ていてもよい。この反射防止膜としては市販の反射防止
フィルムを用いることができる。具体的には、特に限定
されるものではないが、ARP4T(商品名:大日本印
刷社製)などを好適なものとして挙げることができる。
【0021】反射面12cには、導光板12の内部を伝
搬する光の一部を反射させてその伝搬方向を変えるため
に出射面12bに対して傾斜して形成された第1の斜面
部16と、この第1の斜面部16より緩やかな傾斜角度
を有して形成された第2の斜面部17が交互に連続して
複数形成されている。この反射面12cにも上記出射面
12bと同様に反射防止膜を設けてもよい。第1の斜面
部16の出射面12bに対する傾斜角度は、40〜50
度程度とすることが好ましく、第2の斜面部17は、出
射面12bに対する傾斜角度を5度以下として出射面1
2bと概ね平行とすることが好ましい。これは、第1の
斜面部16が、導光板12の内部を伝搬する光の伝搬方
向を出射面12bに向かう側に変える作用を供するのに
対して、第2の斜面部17が導光板12の内部を伝搬す
る光を反射させて光源13から遠ざかる方向に送る作用
を供するものであるからである。また、上記第1の傾斜
部16は、出射面12bにおける輝度の分布を均一にす
るために100μm〜300μm程度の間隔で形成され
ていることが好ましく、その導光板12の厚さ方向の幅
は、出射光量を大きくするために3μm〜10μmとす
ることが好ましい。
【0022】尚、図1に示す導光板12では、反射面1
2cの形状を、2つの斜面部16、17が交互に連続し
た三角波状としているが、反射面12cの形状はこれに
限られるものではなく、この他にも、特に限定されるも
のではないが、斜面部16、17によって形成されるく
さび状の溝の間に出射面12bとほぼ平行な平坦部を設
けた台形状が連続した形状としたものや、反射面12c
に球面の一部を成す凹部を複数形成した形状、あるいは
球体の一部を成す凸部を反射面12c上に複数形成した
形状などを挙げることができる。
【0023】光源13は、導光板12の側端面12aに
光を照射するものであり、導光板12に照射される光の
広がる角度を制御するための光学手段11を備えてい
る。この光学手段11はアクリル系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂、エポキシ系樹脂などの透明な樹脂材料から
構成されており、場合によってはガラス製であってもよ
い。光源13としては、冷陰極管のほか有機EL素子、
LEDあるいはLEDと棒状導光体を組み合わせたもの
など、導光板12の側端面12aに均一に光を照射する
ことができるものであれば、いずれのものも好適に用い
ることができる。
【0024】液晶表示ユニット20は、液晶層23を挟
持して対向するガラスなどからなる第1の基板21と、
第2の基板22をシール材24で接合一体化して構成さ
れている。前記第1の基板21の液晶層23側の面に金
属の反射膜を含む反射層25と、表示回路26が順に積
層されており、前記第2の基板22の液晶層23側の面
には、それぞれ表示回路27が形成されている。このよ
うに液晶表示ユニット20は、外部から入射した光を反
射させるための反射層25を備えた反射型の液晶表示ユ
ニットとされている。表示回路26および27は、図示
されていないが液晶層23を駆動するための透明導電膜
等からなる電極層や液晶層23の配向を制御するための
配向膜等を含むものである。また、場合によってはカラ
ー表示を行うためのカラーフィルタなどを有する構成で
あってもよい。反射層25は例えば表面に凹凸形状が形
成されたアクリル系樹脂等からなる有機膜上に、アルミ
ニウムや銀などからなる金属の反射膜をスパッタ法など
により形成し、この反射膜と有機膜を覆うようにシリコ
ーン系樹脂などからなる平坦化膜を形成して構成され
る。この反射層25はカラーフィルタを含む構成として
も良く、その場合には、前記反射膜の直上にカラーフィ
ルタを形成することが好ましい。このような構成とする
ならば、光の反射面にカラーフィルタを配置することが
できるので、色ずれや視差を低減して高品位のカラー表
示が可能である。
【0025】ここで、上記の液晶表示ユニット20の反
射層25の有機膜の表面および有機膜上に形成される反
射膜の形状について図2を参照して以下に説明する。図
2は、液晶表示ユニット20の反射層25に形成された
有機膜と反射膜とを拡大して示す斜視図である。この図
において、有機膜28の表面には内面が球面の一部を成
す多数の凹部28aが重なり合うように連続して形成さ
れており、この有機膜28上に反射膜29が成膜されて
いる。有機膜28は、基板上に感光性樹脂などからなる
樹脂層を平面形状に形成した後、図2に示す有機膜28
の表面とは逆凹凸の表面形状を有するシリコーン系樹脂
などからなる転写型を上記樹脂層の表面に圧着した後、
樹脂層を硬化させることにより形成される。反射膜29
は、有機膜28の表面に形成されて液晶表示ユニット2
0に入射する光を反射するものであり、アルミニウムや
銀などの高い反射率を有する金属材料をスパッタ法や真
空蒸着などの成膜法により形成したものである。
【0026】図2に示す凹部28aは、その深さを0.
1μm〜3μmの範囲でランダムに形成し、隣接する凹
部28aのピッチを5μm〜100μmの範囲でランダ
ムに配置し、上記凹部28a内面の傾斜角を−30度〜
+30度の範囲に設定することが望ましい。特に、凹部
28a内面の傾斜角分布を−30度〜+30度の範囲に
設定する点、隣接する凹部28aのピッチを平面全方向
に対してランダムに配置する点が特に重要である。なぜ
ならば、仮に隣接する凹部28aのピッチに規則性があ
ると、光の干渉色が出て反射光が色付いてしまうという
不具合があるからである。また、凹部28a内面の傾斜
角分布が−30度〜+30度の範囲を超えると、反射光
の拡散角が広がりすぎて反射強度が低下し、明るい表示
が得られない(反射光の拡散角が空気中で36度以上に
なり、液晶表示装置内部の反射強度ピークが低下し、全
反射ロスが大きくなるからである。)からである。ま
た、凹部28aの深さが3μmを超えると、後工程で凹
部28aを平坦化する場合に凸部の頂上が平坦化膜で埋
めきれず、所望の平坦性が得られなくなる。
【0027】隣接する凹部28aのピッチが5μm未満
の場合、有機膜28を形成するために用いる転写型の製
作上の制約があり、加工時間が極めて長くなる、所望の
反射特性が得られるだけの形状が形成できない、干渉光
が発生する等の問題が生じる。また、有機膜28の表面
形状を形成するための前記転写型は、ダイヤモンド圧子
をステンレス鋼などの基材に多数押圧して作製された転
写型用母型の表面形状を、シリコーン樹脂などに転写す
ることによって作製されるが、このダイヤモンド圧子の
先端径は実用上30μm〜200μmであることが望ま
しいので、隣接する凹部28aのピッチは5μm〜10
0μmとすることが望ましい。
【0028】液晶表示ユニット20は、反射層25を構
成する反射膜29が上記のような形状とされているの
で、外部から入射する光を効率よく反射、散乱すること
が可能であり、明るい反射表示と広い視野角を実現する
ことができる。これは、図2に示す凹部28aの深さや
ピッチが上記に示す範囲に制御されていることと、凹部
28aの内面が球面であることによる。すなわち、凹部
28aの深さとピッチが制御されて形成されていること
により、光の反射角を支配する凹部28aの内面の傾斜
角が一定の範囲に制御されるので、反射膜29の反射効
率を一定の範囲に制御することが可能になる。
【0029】以上の構成の液晶表示装置1は、太陽光や
照明などの周囲光を利用した反射表示のほか、必要に応
じてフロントライト10を点灯させることによりこのフ
ロントライト10からの光を利用した反射表示を行うこ
とができる。フロントライト10の光源13から光学手
段11を介して導光板12の側端面12aに照射された
光は、導光板12の内部に導入されて導光板12の内部
を反射しながら伝搬するとともに、その一部が反射面1
2cの斜面部16によって反射され、その伝搬方向を出
射面12bに向かう方向に変えられて出射面12bから
出射して液晶表示ユニット20を照明する。液晶表示ユ
ニット20に入射した光は液晶表示ユニット20の表示
回路26、27および液晶層23を通過して反射層25
に達し、図2に示すこの反射層25の反射膜29によっ
て反射されて液晶表示ユニット20の外側へ戻り、導光
板12を通過して反射面12cから出射されて観察者に
到達する。このようにして液晶表示ユニット20の表示
が観察者に視認される。
【0030】上記のフロントライト10において、光源
13から導光板12に導入される光は、光源13の導光
板12の側端面12aと対向する側に設けられた光学手
段11によって導光板12内部へ入射する角度の範囲で
ある放射角が所定の角度になるように制御されている。
この光学手段11を介した導光板12内部への光の入射
について図3および図4を参照して以下に説明する。
【0031】図3は、図1に示すフロントライト10の
導光板12と光源13を含む部分を拡大して示す部分断
面図であり、図4A〜図4Cは光学手段11の断面形状
の構成例を示す図である。図3に示すように光源13か
ら発せられた光は、光源13の導光板12側に設けられ
た光学手段11を介して導光板12の内部に導入され
る。光源13から発せられた光は広がりをもって光学手
段11に入射するが、この広がりは光源13を構成する
冷陰極管やLEDなどの特性によって異なる。光学手段
11は、このような光源13の光の広がりを所望の範囲
に制御して導光板12に導入するために光源13の導光
板12と対向する側に設けられている。
【0032】図3に示すフロントライト10において
は、光学手段11を介して側端面12aから導光板12
内部へ入射された光の入射角が、図3に示す放射角αの
範囲内に制御されている。このような構成とすることに
より導光板12の出射面12bから出射される光のう
ち、表示に寄与しうる光の量を増加させることができる
とともに、出射面12bにおける輝度分布を均一なもの
とすることができる。これは、以下に示す理由によるも
のである。
【0033】まず、図1に示すフロントライト10は、
導光板12の側端面12aから導入された光を内部で反
射させながら伝搬させるとともに、反射面12cに設け
られた傾斜部16で反射された光を出射面12bから液
晶表示ユニット20に向けて出射するようになってい
る。そのため、出射面12bの各部から出射される光量
は対応する傾斜部16によって反射される光量に依存し
ている。また、図1および図2に示す液晶表示ユニット
20の反射層25においては、上述のように反射膜29
の形状が制御されて形成されている。上記の形状を有す
る反射膜29が最も効率よく反射させることができる光
は反射膜29への入射角度が±20度以下の光であり、
液晶表示装置1の輝度はこの±20度以下で反射膜29
に入射する光量に大きく左右される。そのため、太陽光
などの十分な光量を有する光源を利用して表示を行う場
合には十分な輝度が得られていても、フロントライトの
ように光源の利用効率がそれほど高くなく光量が小さい
光源を用いる場合には、この±20度以下で反射膜29
に入射する光量が小さいと視認性が大きく低下すること
になる。
【0034】従って、液晶表示装置1の表示の輝度を向
上させるためには、フロントライトの出射面12bから
の出射光量を向上させるとともに、出射面12bから出
射される光のうち、液晶表示ユニット20の反射層25
に±20度以下の入射角度で入射する成分を増加させる
必要がある。この条件を満たすには、導光板12内部を
伝搬する光のうち図3に示す斜面部16に入射する光の
入射角度と、その光量を適切に設定すればよい。具体的
には、導光板12内部を伝搬する光が、斜面部16に対
してより浅い角度で入射するようにすればよいので、図
3に示す側端面12aにおける放射角αを小さくすれば
よい。その一方で、放射角αを小さくしすぎると出射面
12bで反射して進行する光の反射角が小さくなるため
に、光源13から離れた位置の斜面部16に入射する光
量が小さくなり、出射面12bから出射される光の光量
の均一性に劣るものとなる。従って放射角αは、適切な
範囲に設定する必要がある。そこで本実施形態の構成に
よれば、図3に示す光学手段11により上記放射角αを
適切な範囲に制御することができるので、液晶表示装置
1の表示の輝度を向上させることができるとともに、フ
ロントライト10の出射面12bにおける輝度分布を改
善することができる。
【0035】図3に示す放射角αは、70度以上180
度以下であることが好ましい。放射角αが70度より小
さい場合には導光板12内部を光源13から離れる方向
に伝搬する光の出射面12bでの反射角が小さくなりす
ぎるために光源13から離れた位置での出射面12bか
らの出射光量が小さくなり、輝度の均一性に劣るものと
なるためである。また、上記放射角αは、76度以上1
80度以下であることがより好ましい。このような範囲
に放射角αを設定することにより、出射面12bにおけ
る輝度の分布をより均一にすることができる。また、上
記放射角αは、76度以上120度以下とすることがよ
り好ましい。このような範囲に放射角αを設定すること
により、図2に示す液晶表示ユニット20の反射膜29
に±20度以下の入射角で入射する光量を増加させるこ
とができるとともに、出射面12bにおける輝度の分布
も均一化することができる。
【0036】また、図3に示す導光板12に入射する光
の入射角分布の中央値が、出射面12bに対して−5度
以上+5度以下の角度を成すようにすることが好まし
い。すなわち、図3に示す放射角αの中心線18が出射
面12bに対して−5度以上+5度以下の角度を成すよ
うにすることが好ましい。このような構成とすることに
より、導光板12内部における光の伝搬方向を反射面1
2c側、あるいは出射面12b側に向けることができ
る。従って、導光板12の反射面12cの形状や、導光
板12の寸法に合わせて導光板12内部における光の伝
搬方向を最適化することができる。これにより、導光板
12の出射面12bにおける輝度の分布をより均一にす
ることができる。
【0037】図3に示す光学手段11は、例えば、図4
A〜図4Cの断面図で示す導光体を用いることができ
る。まず、この光学手段11として図4Aに示す導光体
11Aを用いる場合を以下に説明する。尚、導光体11
Aの実際の形状は、図4Aに示す断面構造を有する棒状
である。この導光体11Aは、入射面14a(図示右側
面)から光源の光を導入して、この光を上記入射面14
aと反対側の面(図示左側面)である出射面14bから
出射するようになっている。この出射面14bは図4A
に示すように導光体11Aの外側に凸な曲面となってお
り、この面を通過する光は導光体11Aの厚さ方向(図
示上下方向)の広がりが狭くなるように屈折される構造
となっている。尚、出射面14aの形状は光源13の種
類(冷陰極管やLEDや有機EL素子など)、および導
光板12内部への放射角によって適宜最適な形状とすれ
ばよい。上記の光学手段11を通過して導光板12の側
端面12aに照射された光は、光学手段11によってそ
の広がりを制御されているので、図3に示す導光板12
の側端面12aから入射された光の放射角αも所望の角
度に制御されたものとなる。
【0038】次に、図4Bに示す導光体11Bを光学手
段11として用いる場合について説明する。導光体11
Bは、図4Bに示す断面構造を有する棒状であり、光源
13からの光が入射される平坦な面である入射面14b
と、この入射面14bと反対側に位置して導光体11B
を伝搬する光を出射する出射面15bを備える構成であ
る。出射面15bは導光体11Bの外側に凸なる形状を
形成する2つの斜面部15b1、15b2から構成され
ている。上記の構成の導光体11Bの内部に光源13か
ら入射面14bを介して導入された光は、出射面15b
から出射されて導光板12に導入される。出射面15b
は上記のような形状であるので、出射面15bを通過す
る光は導光体11Bの厚さ方向の広がりが狭くなるよう
に屈折されて出射される。このように導光体11Bを用
いた場合も、光源13から導光体11Bを介して導光板
12に導入される光の放射角αを制御することができ
る。
【0039】また、図4Cに断面構造を示す導光体11
Cも、上記の導光体11A、11Bと同様に光学手段1
1として適用することができる。図4Cに示す導光体1
1Cは、図4Bに示す導光体11Bと同様の棒状であ
り、図示右側面の入射面14cから光源13の光を導入
して、この光を入射面14cと反対側(図示左側面)の
出射面15cから導光板12へ照射する構造となってい
る。この導光板11Cの出射面15cは、導光体11C
の外側に凸である曲面を成しているが、この曲面は導光
体11Cの厚さ方向に対称な形状ではなく、図4Cに示
すように曲面の中心が図示上方にずれた形状(すなわ
ち、導光体11Cの中心から外れた側に曲面の中心をず
らした形状)に形成されている。このような構造の導光
体11Cを光学手段11として適用するならば、導光体
11Cの出射面15cから出射される光が広がる方向を
図示上方側とすることができる。従って、導光板12へ
導入された光の伝搬方向は導光板12の反射面12cに
向かう方向となる。
【0040】尚、図4Cには導光体11Cを通過する光
の広がる方向が図示上方側となるように導光体11Cの
出射面15cを形成した例を示したが、導光体11Cを
通過した光が図示下方側へ広がるように出射面15cを
構成することもできる。この場合には、出射面15cを
構成する曲面の中心を図示下方側にずらした構成とすれ
ばよい。
【0041】(第2の実施形態)上記第1の実施形態で
は、図1に示す光学手段11が光源13に備えられてい
る構成としたが、この光学手段11を導光板12の側端
面12aに形成した構成とすることもできる。この様な
構成を本発明の第2の実施形態として図5A、Bを参照
して以下に詳細に説明する。
【0042】図5A、図5Bは、本発明の第2の実施形
態であるフロントライトの部分断面図である。まず、図
5Aに示すフロントライト110Aについて説明する。
フロントライト110Aは、導光板112Aと、その側
端面114aに配置された光源113Aとから概略構成
されている。図5Aに示すフロントライト110Aが上
記第1の実施形態のフロントライト10と異なる点は、
光源113Aから導光板112Aに入射する光の入射角
を制御するための光学手段が導光板112Aの側端面1
14aの形状により実現されている点であり、これ以外
の構成は図1に示すフロントライト10と同様である。
【0043】図5Aに示すように導光板112Aの側端
面114aは、導光板112Aの外側に凸なる曲面を成
すように形成されている。従ってこの側端面114aを
介して光源113Aから導光板112Aに入射する光
は、側端面114aでその広がりが導光板112Aの厚
さ方向に狭くなるように屈折されて導光板112A内部
に導入される。このように導光板112Aの側端面11
4aは、図3に示す光学手段11と同等の機能を有する
ものであり、側端面114aから導光板112A内部へ
伝搬する光の放射角を制御して、フロントライト110
Aの出射光量と輝度分布を最適化することができる。
【0044】次に、図5Bに示すフロントライト110
Bについて説明する。フロントライト110Bは、導光
板112Bとその側端面114bに配置された光源11
3Bとから概略構成されており、導光板112Bの側端
面114bの形状以外は、図5Aに示すフロントライト
110Aと同様の構成である。導光板112Bの側端面
114bは、図5Bに示すように2つの斜面部からな
り、導光板112Bの内側に凸なるくさび状となってい
る。光源113Bから導光板112Bの側端面114b
を介して導光板112B内部に導入される光は、この側
端面114bを通過する際にその導光板112Bの厚さ
方向の広がりが狭くなるように屈折される。すなわち、
導光板112B内部への放射角が小さくなるように屈折
されて導光板112B内部に導入される。従って、導光
板112Bの側端面114bも、上記導光板112Aの
側端面114aと同様に図3に示す光学手段11と同等
の機能を有するものであり、この側端面114bの形状
を最適化することにより、フロントライト110Bの出
射光量と輝度分布を最適化することができる。
【0045】
【実施例】(実施例1)図1に示すフロントライト10
と同様の構成のフロントライトを作製した。導光板はア
クリル樹脂デルペット(商品名:旭化成社製)を材料と
して射出成形を行うことにより作製し、反射面形状は、
深さ5.7μm、間隔160μmの三角波状とした。フ
ロントライトの光源は白色LEDとした。上記光源と導
光板の間の光学手段は、アクリル樹脂デルペットを材料
として射出成形を行うことにより作製された導光体とし
た。この導光体の形状は図4Aに示す導光体11Aと同
様の形状とし、出射面として外側に凸なる曲面を備える
構成とした。この導光体の出射面は、上記のフロントラ
イトにおいて光源からの導光体を介して導光板に導入さ
れる光の導光板内部への放射角が77.5度となり、導
光板内部への入射角の分布の中央値が出射面に対して
1.25度となるように設定した。
【0046】上記にて作製されたフロントライトを点灯
させて導光板の出射面の輝度を測定した。尚、輝度の測
定は導光板の長手方向に出射面を9つの領域に分割して
それぞれの領域について測定を行った。その測定結果を
図6に示す。図6に示すグラフの横軸は上記の9つの領
域を光源に近い側から1番目として示す領域番号であ
り、縦軸はフロントライトの輝度を示す。上記のフロン
トライトの平均輝度は327.7(cd/m2)であっ
た。また輝度の最大値と最小値の比は0.755であっ
た。
【0047】次に、上記のフロントライトの反射面から
の漏れ光量、および出射面からの出射光のうち出射面の
法線に対して±20度以下の角度で出射する光量(液晶
表示ユニットを出射面と対向するように配置した状態
で、液晶表示ユニットの反射膜に±20度以下の入射角
で入射する光量:以後有効光量と称す。)を測定した。
その結果、反射面からの漏れ光は導光板に入射した光の
6.69%であり、出射面の法線に対して±20度以下
の角度で出射される光量は導光板に入射した光の3.3
%であった。
【0048】(実施例2)次に、導光体を介して導光体
に導入された光の導光板内部への放射角が75度となる
ように導光体の出射面の形状を設定した以外は、上記実
施例1と同等の構成としたフロントライトを作製した。
尚、本実施例のフロントライトは導光板内部への入射角
の分布の中央値が、出射面に対して0度となるように設
定した。このフロントライトを点灯させて、上記実施例
1と同様の測定を行った。輝度分布を測定した結果を図
7に示す。このフロントライトの平均輝度は322.2
(cd/m2)であった。また、輝度の最大値と最小値
の比は0.738であった。次に、上記実施例1と同様
に反射面からの漏れ光量と、有効光量を測定した。反射
面からの漏れ光量は導光板に入射される光の6.43%
であり、有効光量は3.45%であった。
【0049】(実施例3)次に、導光体を介して導光体
に導入された光の導光板内部への放射角を、それぞれ以
下の表に示す放射角となるように導光体の出射面の形状
を設定した以外は、上記実施例2と同等の構成としたフ
ロントライトを作製した。尚、本実施例のフロントライ
トは導光板内部への入射角の分布の中央値が、出射面に
対して0度となるように設定した。
【0050】上記のフロントライトについて、上記実施
例1と同様の方法で輝度分布を測定した結果を図8〜図
12に示す。また、それぞれの平均輝度、輝度の最大値
と最小値の比、反射面からの漏れ光量、有効光量を測定
した結果を以下の表に示す。 平均輝度(cd/m2) 輝度の最小値/最大値 実施例3 326.2 0.767 実施例4 332.5 0.793 実施例5 341.0 0.818 実施例6 335.6 0.753 実施例7 323.5 0.701
【0051】 反射面からの漏れ光 有効光量 実施例3 6.84% 3.08% 実施例4 8.79% 2.57% 実施例5 12.83% 1.56% 実施例6 17.57% 0.91% 実施例7 5.89% 3.82%
【0052】(比較例1、2)次に、導光体を介して導
光体に導入された光の導光板内部への放射角を、それぞ
れ以下の表に示す放射角となるように導光体の出射面の
形状を設定した以外は、上記実施例2と同等の構成とし
たフロントライトを作製した。尚、本実施例のフロント
ライトは導光板内部への入射角の分布の中央値が、出射
面に対して0度となるように設定した。
【0053】上記のフロントライトについて、上記実施
例1と同様の方法で輝度分布を測定した結果を図13お
よび図14に示す。また、それぞれの平均輝度、輝度の
最大値と最小値の比、反射面からの漏れ光量、有効光量
を測定した結果を以下の表に示す。 平均輝度(cd/m2) 輝度の最小値/最大値 比較例1 314.6 0.605 比較例2 323.3 0.633
【0054】 反射面からの漏れ光 有効光量 比較例1 3.98% 5.25% 比較例2 4.84% 4.69%
【0055】上記の実施例1〜7、および比較例1、2
のフロントライトの輝度の最大値と最小値の比を比較す
るために1つのグラフ上にまとめたものを図15に示
す。図に示すグラフにおいて横軸は放射角を示し、縦軸
は輝度の最大値と最小値の比を示す。実施例1〜7のい
ずれのフロントライトも0.7以上の値を示しており、
実施例1および実施例3〜6のものについては0.75
以上を示している。フロントライトの輝度の分布は、輝
度の最大値と最小値の比において0.7以上であること
が好ましく、0.75以上であることがより好ましいの
で、実施例のフロントライトは出射面からの輝度の分布
に優れたものであることが確認された。
【0056】次に、以上の実施例1〜7、比較例1、2
における反射面からの漏れ光量と、有効光量を比較する
ために1つのグラフとしてまとめたものを図16に示
す。図16に示すグラフの横軸は放射角を示し、縦軸は
導光板への入射光量に対する漏れ光量、あるいは有効光
量の割合を示す。このグラフに示されているように、放
射角を狭くするほど反射面からの漏れ光量が減少し、出
射面からの有効光量が増加する傾向となっている。ただ
し、放射角が60度(比較例1)、65度(比較例2)
のフロントライトは有効光量は大きいものの、上記のよ
うに出射面における輝度の最大値と最小値の比がそれぞ
れ0.605、0.633と劣るものであった。
【0057】以上の結果から、本発明によるフロントラ
イトは、輝度分布が均一であり、かつ有効光量が大きい
ことが確認された。また、このフロントライトを備える
液晶表示装置を構成するならば、表示が明るく、かつ輝
度が均一な液晶表示装置が得られる。
【0058】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
面発光装置は、光源と、該光源の光を側端面から入射し
て該光を出射面から出射する導光板とを備え、前記導光
板の出射面と反対側の面は、前記導光板の内部を伝搬す
る光を反射させるための反射面とされており、前記光源
の光が導光板内部へ入射する角度の範囲である放射角を
制御するための光学手段が、前記導光板の側端面または
前記光源に設けられている構成としたので、面発光装置
の輝度を大きくすることができるとともに、その出射面
における輝度の分布も均一にすることができる。
【0059】次に、前記放射角を、前記導光板の厚さ方
向に70度以上180度以下の範囲とするならば、輝度
分布を均一にすることが可能であり、前記放射角を前記
導光板の厚さ方向に76度以上180度以下とするなら
ば、輝度分布をより均一化することができる。
【0060】特に、前記放射角を前記導光板の厚さ方向
に70度以上120度以下とするならば、輝度分布を均
一にすることができる効果に加えて、この面発光装置を
液晶表示ユニットの前面に配して液晶表示装置を構成し
た際の表示の輝度を向上させることができる。
【0061】次に、前記放射角の中央値を前記導光板の
出射面に対して−5度以上5度以下の範囲の角度とする
ならば、導光板の反射面あるいは出射面に対して入射す
る光量を、光源や導光板の特性に合わせて最適化するこ
とができるので、より輝度分布を均一にすることができ
る。
【0062】次に、本発明の液晶表示装置は、本発明の
面発光装置を備えているので、表示の輝度が高く、また
表示領域における輝度の分布が均一であるため、視認性
が高く、高品位の表示が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の第1の実施形態である液晶
表示装置の断面図である。
【図2】 図2は、図1に示す反射層の一部を示す斜視
図である。
【図3】 図3は、図1に示すフロントライトの部分断
面図である。
【図4】 図4A〜図4Cは、光学手段の構成例を示す
断面図である。
【図5】 図5A、図5Bは、本発明に係る導光板の側
端面の構成例を示す、フロントライトの部分断面図であ
る。
【図6】 図6は、本発明の実施例1の輝度分布の測定
結果。
【図7】 図7は、本発明の実施例2の輝度分布の測定
結果。
【図8】 図8は、本発明の実施例3の輝度分布の測定
結果。
【図9】 図9は、本発明の実施例4の輝度分布の測定
結果。
【図10】 図10は、本発明の実施例5の輝度分布の
測定結果。
【図11】 図11は、本発明の実施例6の輝度分布の
測定結果。
【図12】 図12は、本発明の実施例7の輝度分布の
測定結果。
【図13】 図13は、本発明の比較例1の輝度分布の
測定結果。
【図14】 図14は、本発明の比較例2の輝度分布の
測定結果。
【図15】 図15は、本発明の実施例1〜7および比
較例1、2の輝度分布をまとめて示すグラフ。
【図16】 図16は、本発明の実施例1〜7および比
較例1、2の漏れ光量と有効光量の測定結果をまとめて
示すグラフ。
【図17】 図17は、従来のフロントライトを備える
液晶表示装置の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 液晶表示装置 10 フロントライト(面発光装置) 11 光学手段 12 導光板 12a 側端面 12b 出射面 12c 反射面 13 光源 16、17 斜面部 20 液晶表示ユニット

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、該光源の光を側端面から入射し
    て該光を出射面から出射する導光板とを備え、前記導光
    板の出射面と反対側の面は、前記導光板の内部を伝搬す
    る光を反射させるための反射面とされており、 光源の光が導光板内部へ入射する角度の範囲である放射
    角を制御するための光学手段が、前記導光板の側端面ま
    たは前記光源に設けられていることを特徴とする面発光
    装置。
  2. 【請求項2】 前記放射角が、前記導光板の厚さ方向に
    70度以上180度以下の範囲であることを特徴とする
    請求項1に記載の面発光装置。
  3. 【請求項3】 前記放射角が、前記導光板の厚さ方向に
    76度以上180度以下であることを特徴とする請求項
    2に記載の面発光装置。
  4. 【請求項4】 前記放射角が、前記導光板の厚さ方向に
    76度以上120度以下であることを特徴とする請求項
    3に記載の面発光装置。
  5. 【請求項5】 前記導光板内部へ入射する光の入射角分
    布の中央値が、前記導光板の出射面に対して−5度以上
    5度以下の範囲の角度であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の面発光装置。
  6. 【請求項6】 前記光学手段が、前記光源の導光板の側
    端面と対向する側に設けられた導光体であることを特徴
    とする請求項1に記載の面発光装置。
  7. 【請求項7】 前記光学手段が、前記導光板の側端面に
    設けられていることを特徴とする請求項1に記載の面発
    光装置。
  8. 【請求項8】 前記導光板の反射面に、前記導光板内部
    を伝搬する光を反射させるための斜面部が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載
    の面発光装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の面
    発光装置を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
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