JP2003161774A - 目標方位検出方法 - Google Patents

目標方位検出方法

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JP2003161774A JP2001363178A JP2001363178A JP2003161774A JP 2003161774 A JP2003161774 A JP 2003161774A JP 2001363178 A JP2001363178 A JP 2001363178A JP 2001363178 A JP2001363178 A JP 2001363178A JP 2003161774 A JP2003161774 A JP 2003161774A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定台を使用することなく、船体傾斜による
目標方位検出ずれを防ぐ。 【解決手段】 複数のGPSアンテナ51を有するGP
S受信装置50によって搭載先船舶の船首方位・傾斜角
度を検出し、空中線駆動モータ14を定速回転させるた
めの空中線回転信号に変調をかける。船体の傾斜によら
ず、空中線輻射部11が対地定速回転するため、船体の
傾斜による空中線方位信号の誤差が生じない。空中線回
転信号を変調するのに代えて、空中線方位信号等を補正
してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶の周囲に存在
する目標例えば他の船舶や陸地等を船舶に搭載された空
中線により無線探知する際に、その目標の方位を得るた
めに実行される目標方位検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から様々な船舶に船舶レーダ装置が
搭載され無線探知手段として広く用いられている。船舶
レーダ装置は、搭載先船舶上の見晴らしのよい箇所に設
置したレーダ空中線を用い、略水平面内における他の物
体(「目標」)の存否、距離、方向等を探知して、CR
T、LCD等の表示装置により探知結果を表示する装置
である。船舶レーダ装置には様々なものがあるが、多く
の船舶レーダ装置においては、レーダ空中線の輻射部を
略鉛直な軸(空中線主軸)周りで回動させつつ無線信号
の送信及び周囲からの反射波の受信を行うことにより、
上掲の探知を行う。周囲に存する目標までの距離は、探
知のための無線信号の送信からその目標からの反射波の
受信までに要した時間から、また搭載先船舶から見たそ
の目標の方向は、無線信号送信・反射波受信時における
空中線主軸周りでの輻射部の角度位置から、知ることが
できる。
【0003】更に、通常、輻射部の角度位置は、空中線
主軸に付設したロータリーエンコーダ等の回転センサ・
角度センサにより検出することができる。このようにし
て検出される角度位置は、空中線主軸周りでの角度位置
であり、ひいては、搭載先船舶に固定された座標系にお
ける目標方向を示している。これは、搭載先船舶を基準
とした相対的な方位、より具体的には搭載先船舶の船首
方向等搭載先船舶に固有・固定の方向を基準とした相対
的な方位である。地球表面に固定された座標系における
目標方向即ち目標の絶対方位とは、一般に一致しない。
そのため、空中線主軸周りでの輻射部の角度位置の検出
値から、目標の絶対方位(以下単に「目標方位」又は
「目標の方位」と称する)を求めるには、回転センサ・
角度センサが基準としている方向を特定するための情
報、例えば船首方位に関する情報を、別途、得る必要が
ある。その種の情報は、通常、ジャイロコンパス等から
得ることができる。
【0004】図3に、従来における船舶レーダ装置の一
例構成を示す。この図に示す船舶レーダ装置は、レーダ
空中線10、送受信機30及びレーダ表示装置(指示
機)40を備えている。送受信機30は、例えば、所定
の繰返し周期を有するパルスにて無線信号を変調するこ
とにより探知信号を発生させ、導波管20を介しレーダ
空中線10の輻射部11(図4参照)に供給し、周囲に
無線送信させる。レーダ空中線10は、搭載先船舶の船
体に固定されており、その空中線主軸の向きは、搭載先
船舶の船体が傾斜していないときに鉛直方向を向くよう
設定されている。レーダ空中線10は、図示しないモー
タ及びその駆動回路によって、空中線輻射部11を空中
線主軸周りで定速回転させる。レーダ空中線10は、こ
のようにその輻射部11を回転させつつ上述の探知信号
送信と目標からの反射波の受信を行う。レーダ空中線1
0の受信出力は、導波管20を介して送受信機30に供
給される。送受信機30は、この受信信号に周波数変
換、増幅等の処理を施すことによって生成したレーダビ
デオを、レーダ表示装置40に供給する。レーダ表示装
置40は、このレーダビデオに基づき、目標の存否やそ
の位置等に関する表示、例えばPPI表示を行う。
【0005】また、レーダ表示装置40の画面上でPP
I表示を行うため、またそれに先だって座標変換や相関
処理等を行うため、搭載先船舶の船首方位検出値を示す
船首方位信号をジャイロコンパスから、また空中線主軸
周りでのレーダ空中線10の角度位置即ち目標の相対方
位を示す空中線方位信号をレーダ空中線10内の回転セ
ンサ・角度センサから、それぞれレーダ表示装置40に
供給する。これら、空中線方位信号と船首方位信号とに
より、目標の相対方位を絶対方位に変換することができ
るため、地球表面固定の座標系による表示(例えば画面
上方向を北に固定した表示)を行うことができ、また、
過去のレーダビデオと最新のレーダビデオとの相関を検
出・強調する相関処理を正しく行うことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
船舶レーダ装置においては、搭載先船舶の船体が動揺し
た場合に、目標方位を正しく検出できない、という問題
点があった。
【0007】まず、レーダ空中線10のビーム形状は、
一般的に、図4及び図5に示すファンビーム形状であ
る。一般に「ファンビーム」とは扇状に広がったビーム
のことであるが、船舶レーダ装置のレーダ空中線10に
おけるそれは、その扇を上下方向に広げたファンビーム
のことである。より詳細には、空中線主軸及び電波輻射
方向を含む平面内におけるビーム幅θVが図4及び図5
(a)に示されるように広く上下対称の扇形であり、か
つ、これと直交し空中線主軸と平行な平面内におけるビ
ーム幅θHが図4及び図5(b)に示すように狭い、と
いう特徴を有している。
【0008】空中線主軸及び電波輻射方向を含む平面と
直交し空中線主軸と平行な平面、即ち船体非傾斜時に水
平となる面における狭いビーム幅θHは、図5(b)か
ら明らかなように、方位分解能を高くすること等を目的
としたものである。また、空中線主軸及び電波輻射方向
を含む平面、即ち船体非傾斜時に鉛直となる面における
ビーム幅θVを広くするのは、図5(a)から明らかな
ように、波浪等によって多少船体が傾いても目標を捕捉
できるためである。捕捉する必要がある目標、例えば他
の船舶は、一般に水面に現れている物体であるから、仮
に、ビーム幅θ H及びθVが共に狭いペンシルビームを用
いたとしたら、船体の傾斜により目標を捕捉できなくな
ることがあろう。このように、目標を確実に探知捕捉し
その方位分解能を確保するという要請から、上述のよう
に上下に扇が広がったファンビームを使用する。
【0009】図4に示したビーム形状は、概念的には、
空中線主軸と平行で電波輻射方向と直交する平面におけ
るきわめて縦長の楕円(図6(a)参照)として把握で
きる。搭載先船舶の船体が傾斜していないときには、水
面上の目標は、図6(b)に示すようにこのビームによ
り好適に捕捉できる。また、発生している動揺が縦揺れ
のみ又は横揺れのみである場合も、それぞれ図6(c)
又は(d)に示すように、目標を好適に捕捉でき方位ず
れは生じない。なお、ここでは、空中線主軸と電波輻射
方向を含む平面内における空中線輻射部11の動揺・傾
斜を縦揺れ、それと直交し空中線主軸と平行な平面内に
おける空中線輻射部11の動揺・傾斜を横揺れと称して
いる。一般にピッチ、ロールと称される船体の縦揺れ
(船首方向の揺れ)、横揺れ(船幅方向の揺れ)とは一
致しないので、留意されたい。
【0010】しかし、空中線輻射部11に縦揺れ・横揺
れが同時発生した場合、即ち図6(c)の揺れと図6
(d)の揺れが同時発生した場合、図6(e)に示すよ
うに、電波輻射方向が目標の方向と一致しているときに
は、ビームで目標を捕捉できない。図6(f)に示すよ
うに、空中線輻射部11が空中線主軸周りで回転するに
つれ、いずれ目標は捕捉されるに至るけれども、目標が
捕捉されたときの電波輻射方向は搭載先船舶から見た目
標の方向から外れている。
【0011】このような原因によるずれを防ぐ方法とし
て、レーダ空中線10をいわゆる安定台上に設置し、船
体が傾斜しても空中線輻射部11は傾斜しないようにす
る、という方法があるが、安定台は鉛直ジャイロ等を使
用するため一般に高価である。本発明は、船体の傾斜に
よる目標方位検出誤差を抑えること、特に安定台等の高
価な部材を使用せずにそれを達成することを、その目的
としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明は、(1)空中線主軸周りで空中線の電
波輻射方向を回転させつつ、探知信号の無線送信及び周
囲の目標からの反射波の受信と、空中線主軸周りでの電
波輻射方向の検出と、対地基準の船体方位の検出とを行
い、船体基準で得られている電波輻射方向検出値を船体
方位検出値に基づき換算することにより目標が存在する
方位である目標方位を検出する目標方位検出方法であっ
て、(2)空中線として、船体非傾斜時に鉛直方向を向
くようその回転軸たる空中線主軸の姿勢が船体に対して
固定された空中線であって、空中線主軸を含む面内にお
けるビーム幅θVが広く空中線主軸と直交する面内にお
けるビーム幅θHが狭いファンビーム指向性を有する空
中線を、用いる目標方位検出方法において、(3)船体
傾斜角を検出し、船体傾斜角検出値と空中線主軸を含む
面内におけるビーム幅とに基づき、目標方位検出値中の
船体傾斜による誤差を補償又は防止することを特徴とす
る。
【0013】この誤差補償・防止は、例えば、(4)船
体傾斜角検出値と空中線主軸を含む面内におけるビーム
幅とに基づき、かつ目標方位検出値中の船体傾斜による
誤差が抑圧されるよう、空中線主軸周りでの電波輻射方
向回転速度を変調することによって、実現する。或い
は、(5)船体傾斜角検出値と空中線主軸を含む面内に
おけるビーム幅とに基づき、かつ目標方位検出値中の船
体傾斜による誤差が抑圧されるよう、電波輻射方向検出
値又は目標方位検出値を補正することによって、実現す
る。より好ましくは、船体上に固定的に設定された複数
個所で測位衛星からの信号を受信しその結果を比較又は
結合させることにより対地基準の船体方位を検出し、更
に、船体上に固定的に設定された3個所以上で測位衛星
からの信号を受信しその結果を比較又は結合させること
により対地基準の船体方位と船体傾斜角とを検出する。
【0014】ここに、空中線輻射部の縦揺れ角(図6
(c)参照)をθpとすると、空中線輻射部に縦揺れの
みが発生している場合における鉛直面上へのビーム幅θ
Vの投影長は、θV・sinθpとなる。また、空中線輻
射部の横揺れ角(図6(d)参照)をθrとすると、空
中線輻射部に横揺れのみが発生している場合における鉛
直面上へのビーム幅θVの投影長は、θV・sinθr
なる。従って、空中線輻射部に縦揺れ及び横揺れが共に
発生している場合における鉛直面上へのθV・sinθr
・sinθpとなる。船体の傾斜ひいては空中線輻射部
の傾斜による目標方位検出誤差は、これに比例する。ビ
ーム形状が上下対称であるという条件を加味すると、目
標方位検出誤差(図6(f)中の「方位ずれ」)Δaz
は、(1/2)・θV・sinθr・sinθpとなる。
【0015】このように、目標方位検出誤差Δazは、
設計的に与えられる既知の情報であるθVと、空中線輻
射部の傾斜角θr及びθpとにより、定まる。本発明にお
いては、空中線輻射部の傾斜角θr及びθpを船体傾斜角
から算出できること、船体傾斜角は傾斜センサにより検
出できることに、着目している。即ち、本発明において
は、船体傾斜角検出値とビーム幅θVとに基づき目標方
位検出誤差Δazを補償又は防止している。これによ
り、安定台を用いることなく目標方位検出誤差Δazを
軽減できる。更に、この効果は、空中線主軸周りでの電
波輻射方向回転速度を変調することによっても、電波輻
射方向検出値又は目標方位検出値を補正することによっ
ても、得ることができる。更に、船体上にGPS受信機
等の測位装置を複数個固定的に配置し、それらの出力を
比較又は結合させることによって、或いはGPSジャイ
ロ又はそれに類する機器を使用することによって、船体
の方位や傾斜を検出し、本発明にて利用することができ
る。GPS等衛星を利用した測位装置であれば、地磁気
の影響を受けないため磁北極、磁南極等の近傍でもその
効果を期待できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
関し図面に基づき説明する。なお、図3に示した従来技
術と同様の又は対応する構成には同一の符号を付し、重
複する説明を省略する。
【0017】図1に、本発明の一実施形態に係る船舶レ
ーダ装置の構成を示す。本実施形態に係る船舶レーダ装
置は、レーダ空中線10A、送受信機30及びレーダ表
示装置(指示機)40Aを備えている。レーダ空中線1
0Aは、船舶上の見晴らしの良い箇所に設置されてい
る。安定台等は使用する必要がない。また、レーダ空中
線10Aは導波管20によって送受信機30と接続され
ている。送受信機30にて発生させた探知信号は導波管
20を介してレーダ空中線10Aに供給され周囲に無線
送信される一方、レーダ空中線10Aにより受信された
反射波は導波管20を介して送受信機30に供給され
る。なお、導波管20を廃止し、レーダ空中線10Aと
送受信機30とを一体化してもかまわない。送受信機3
0とレーダ表示装置40Aとの一体化も可能である。
【0018】本実施形態にて特徴的なところは、GPS
受信装置50から得られるGPS方位信号及び傾斜信号
に基づきレーダ空中線10Aにおける空中線輻射部11
の回転速度が変調されること、またこれらGPS方位信
号及び傾斜信号に基づきレーダ表示装置40Aにおける
PPI表示が行われることにある。
【0019】図2に、レーダ空中線10A、特に空中線
輻射部11を駆動するための回路を示す。空中線輻射部
11は空中線主軸15に連結されており、空中線主軸1
5は船体非傾斜時に鉛直方向を向くようその姿勢が船体
に対し固定されている。空中線駆動モータ14は、モー
タ駆動回路13によって駆動され、空中線主軸15周り
で空中線輻射部11を回転させる。モータ駆動回路13
は、空中線回転信号発生部18から供給される空中線回
転信号に従い、空中線駆動モータ14を駆動する。この
空中線回転信号は、空中線回転角度の制御目標に対する
検出値の誤差を示す信号であり、この空中線回転信号に
従い空中線駆動モータ14を駆動することによって、空
中線回転角度が(角度)位置制御されることとなる。な
お、ここで空中線回転角度と称しているのは、船体基準
の方向例えば船首方向を基準とする電波輻射方向、言い
換えれば空中線主軸の周における基準角度位置に対し空
中線輻射部11の電波輻射方向がなす角度のことであ
る。
【0020】この位置制御に必要な情報即ち空中線回転
信号を発生させるのに必要な情報のうち、空中線回転角
度の検出値は、ロータリーエンコーダ16及び空中線回
転角度検出部17から得られる。ロータリーエンコーダ
16は空中線回転角度を検出するためのセンサであり、
空中線主軸15に付設されている。ロータリーエンコー
ダ16から得られる信号は、例えば、空中線輻射部11
が基準角度位置例えば船首方向を向いたことを示す信号
や空中線回転角度が所定微小角度変化したことを示す信
号である。空中線回転角度検出部17は、空中線方位信
号から空中線回転角度を検出し、これを空中線回転信号
発生部18に供給する。空中線回転信号発生部18は、
この空中線回転角度検出値を目標値から減ずることによ
って制御誤差を求め、求めた制御誤差に応じて前掲の空
中線回転信号を発生させる。このように、空中線回転角
度に関しては、フィードバックループが形成されてい
る。
【0021】また、位置制御に必要な情報即ち空中線回
転信号を発生させるのに必要な情報のうち、空中線回転
角度の目標値は、演算部19から空中線回転信号発生部
18に与えられる。演算部19では、定速回転信号発生
部12から与えられる各速度ω及び方位信号傾斜信号再
生部52から与えられる補正角θGPSとに基づき、空中
線回転信号を発生させる。即ち、定速回転信号発生部1
2は、船体が傾斜していないときに空中線主軸15周り
で即ち船体基準で空中線輻射部11が定速回転するよ
う、空中線主軸15周りでの空中線輻射部11の回転角
速度ωを指令する。演算部19においては、空中線主軸
15周りでの空中線輻射部11の角度位置即ち空中線回
転角度の瞬時値が位相値でωt+θGPSとなるよう、目
標値を決定して空中線回転信号発生部18に供給する。
【0022】補正角θGPSは、方位信号傾斜信号再生部
52が、GPS受信装置50からの傾斜信号に基づき発
生させる。GPS受信装置50は、例えば、GPS衛星
からの信号を受信するためのGPSアンテナ51(及び
若干の回路)を複数組備え、船体に固定された装置であ
り、搭載先船舶の船体の方位を示すGPS方位信号(例
えば船首方位を示す信号)や、搭載先船舶の船体の傾斜
を示す傾斜信号を、出力する。即ち、船体に対する各G
PSアンテナ51の位置関係やGPSアンテナ51相互
の位置関係は既知であるため、各GPSアンテナ51に
より捕捉した信号の位相値を調べることで、或いは各G
PSアンテナ51による受信結果から個別に導出した測
位結果を比較することで、GPS方位信号及び傾斜信号
を発生させることができる。方位信号傾斜信号再生部5
2は、傾斜信号から空中線輻射部11の傾斜角度を求
め、それらから更に補正角θGPSを求めて演算部19に
供給する。ここに、傾斜信号は船体の傾斜角度即ち一般
にピッチ、ロールと称される角度を示す信号であるた
め、船体に対する空中線輻射部11の電波輻射方向の角
度、即ち空中線回転角度がわかれば、傾斜信号から空中
線輻射部11の傾斜角度即ち図6中のθr及びθPを導出
できる。本実施形態の場合、空中線回転角度検出部1
7、演算部19又は定速回転信号発生部12から空中線
回転角度の検出値、目標値又は概略値(非傾斜時値)を
得て、傾斜信号からθr及びθPを導出する。更に、方位
信号傾斜信号再生部52は、θr及びθPから前掲の式に
より船体傾斜による方位ずれΔazを推定し、その結果
を補正角θGPSとして出力する。その際、GPS方位信
号によって与えられる船首方位、即ち基準方位に対する
船首方向のずれを減算することで、補正角θGPSを対地
基準で与えることができる。
【0023】結果として、空中線回転信号は、補正角θ
GPSにより位相変調された信号となる。従って、空中線
主軸15周りでの空中線輻射部11の回転速度は、空中
線輻射部11が船体傾斜に応じて不等速回転するよう、
変調される。従って、本実施形態によれば、図6(f)
に示した方位ずれΔazが補償された空中線方位信号が
得られる。GPS方位信号に基づき補正角θGPSが対地
基準で与えられていれば、空中線方位信号は、対地基準
の信号即ち電波輻射方向を(真北等を基準とした)方位
で与える信号となる。レーダ表示装置40Aにおいて
は、GPS受信装置50からのGPS方位信号及び傾斜
信号やレーダ空中線10Aからの空中線方位信号を利用
して、真運動表示(真北等を基準としたPPI表示)や
相関処理を行う。方位ずれΔazが補償されているた
め、これらの表示・処理を従来に比べて正確に行える。
傾斜による方位ずれΔazが原因となって発生する様々
な問題点、即ち動揺時における画面上での目標映像の
「飛び」も防止できる。ARPA等、目標の追尾やその
危険性判断を行う装置では、これにより、格段に精度及
び信頼性が高まる。空中線方位信号が対地基準で与えら
れれば、真運動表示等のための座標変換処理特に船首方
位分の回転変換処理が不要になるため、レーダ表示装置
40Aが負うべき処理負担が軽減され、また、真方位表
示情報のみ保持すればよいため、レーダ表示装置40A
におけるメモリ使用量を低減できかつ映像フレーム間の
相関処理を容易かつ正確に実行できる。これは、映像の
SN比の改善につながる。GPS受信装置50をいわば
ジャイロ兼傾斜センサとして用いているため、極地では
使用できないという不具合もない。
【0024】また、本実施形態では空中線回転信号を発
生させる基になる空中線回転角度目標値を、傾斜や船首
方位に応じて位相変調することによって、目的を達成し
ている。変調の対象を、目標値ではなく検出値としても
よいし、空中線回転信号(制御誤差値)としてもよい。
また、空中線回転制御自体は従来通り行い、方位信号傾
斜信号再生部52の出力により空中線方位信号を補正し
てレーダ空中線10Aから出力するようにしてもよい。
或いは、レーダ空中線10A自体は従来のレーダ空中線
10と同じ構成とし、レーダ表示装置40A内でこの補
正を行うようにしてもよい。更に、周波数やビーム幅が
異なるレーダ空中線・送受信機によるレーダビデオレー
ダを合成して表示する際に本発明を適用することも可能
であり、その場合、高精度な映像合成という効果が発生
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る船舶レーダ装置の
構成を示す図である。
【図2】 本実施形態における空中線駆動原理を示すブ
ロック図である。
【図3】 従来における船舶レーダ装置の一例構成を示
す図である。
【図4】 船舶レーダ装置における典型的なビーム形状
を示す図である。
【図5】 このビーム形状の所以を示す図であり、特に
(a)は垂直ビーム幅設定の、(b)は水平ビーム幅設
定の理由を示す図である。
【図6】 船体傾斜による目標方位検出誤差の発生原理
及びその対策原理を示す図であり、特に(a)はビーム
断面を、(b)は非傾斜時における目標捕捉状態を、
(c)は輻射部縦揺れ時における目標捕捉状態を、
(d)は輻射部横揺れ時における目標捕捉状態を、
(e)は輻射部縦横揺れ時における目標捕捉状態を、
(f)は方位ずれを、それぞれ示す図である。
【符号の説明】
10A レーダ空中線、11 空中線輻射部、12 定
速回転信号発生部、13 モータ駆動回路、14 空中
線駆動モータ、15 空中線主軸、16 ロータリーエ
ンコーダ、17 空中線回転角度検出部、18 空中線
回転信号発生部、19 演算部、30 送受信機、40
A レーダ表示装置(指示機)、50GPS受信装置、
51 GPSアンテナ、52 方位信号傾斜信号再生
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H301 AA04 BB20 CC03 CC06 CC08 DD01 DD07 DD17 FF08 FF11 GG17 QQ08 5J062 BB02 CC07 FF04 5J070 AA14 AB01 AC13 AE02 AF05 AG01 AK32 BG06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空中線主軸周りで空中線の電波輻射方向
    を回転させつつ、探知信号の無線送信及び周囲の目標か
    らの反射波の受信と、空中線主軸周りでの電波輻射方向
    の検出と、対地基準の船体方位の検出とを行い、船体基
    準で得られている電波輻射方向検出値を船体方位検出値
    に基づき換算することにより目標が存在する方位である
    目標方位を検出する目標方位検出方法であって、 空中線として、船体非傾斜時に鉛直方向を向くようその
    回転軸たる空中線主軸の姿勢が船体に対して固定された
    空中線であって、空中線主軸を含む面内におけるビーム
    幅が広く空中線主軸と直交する面内におけるビーム幅が
    狭いファンビーム指向性を有する空中線を、用いる目標
    方位検出方法において、 船体傾斜角を検出し、船体傾斜角検出値と空中線主軸を
    含む面内におけるビーム幅とに基づき、目標方位検出値
    中の船体傾斜による誤差を補償又は防止することを特徴
    とする目標方位検出方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の目標方位検出方法におい
    て、 船体傾斜角検出値と空中線主軸を含む面内におけるビー
    ム幅とに基づき、かつ目標方位検出値中の船体傾斜によ
    る誤差が抑圧されるよう、空中線主軸周りでの電波輻射
    方向回転速度を変調することを特徴とする目標方位検出
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の目標方位検出方法におい
    て、 船体傾斜角検出値と空中線主軸を含む面内におけるビー
    ム幅とに基づき、かつ目標方位検出値中の船体傾斜によ
    る誤差が抑圧されるよう、電波輻射方向検出値又は目標
    方位検出値を補正することを特徴とする目標方位検出方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか記載の目標方
    位検出方法において、 船体上に固定的に設定された複数個所で測位衛星からの
    信号を受信しその結果を比較又は結合させることにより
    対地基準の船体方位を検出することを特徴とする目標方
    位検出方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の目標方位検出方法におい
    て、 船体上に固定的に設定された3個所以上で測位衛星から
    の信号を受信しその結果を比較又は結合させることによ
    り対地基準の船体方位と船体傾斜角とを検出することを
    特徴とする目標方位検出方法。
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