JP2003161536A - 冷媒回路 - Google Patents
冷媒回路Info
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- JP2003161536A JP2003161536A JP2002262945A JP2002262945A JP2003161536A JP 2003161536 A JP2003161536 A JP 2003161536A JP 2002262945 A JP2002262945 A JP 2002262945A JP 2002262945 A JP2002262945 A JP 2002262945A JP 2003161536 A JP2003161536 A JP 2003161536A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 冷凍装置に用いられ、オゾン層を破壊する危
険のない、冷却性能がよく、かつ、潤滑性能が良く、耐
熱性に優れた鉱物油やアルキルベンゼン等の冷凍機油を
使用できる不燃性冷媒組成物を封入した冷媒回路を開発
する。 【解決手段】 圧縮機、凝縮器、キャピラリーチュー
ブ、蒸発器を順次接続して構成するとともに冷媒を封入
するするための封入装置を具備した冷媒回路において、
n−ペンタンを予め1,1,1,2−テトラフルオロエ
タンに総重量の0.1重量%以上〜7.3重量%以下の
範囲の割合に溶解させた相溶物からなる冷媒組成物を冷
媒容器に封入し、この冷媒容器中の冷媒組成物を前記封
入装置により冷媒回路に封入したことを特徴とする冷媒
回路により課題を解決できる。
険のない、冷却性能がよく、かつ、潤滑性能が良く、耐
熱性に優れた鉱物油やアルキルベンゼン等の冷凍機油を
使用できる不燃性冷媒組成物を封入した冷媒回路を開発
する。 【解決手段】 圧縮機、凝縮器、キャピラリーチュー
ブ、蒸発器を順次接続して構成するとともに冷媒を封入
するするための封入装置を具備した冷媒回路において、
n−ペンタンを予め1,1,1,2−テトラフルオロエ
タンに総重量の0.1重量%以上〜7.3重量%以下の
範囲の割合に溶解させた相溶物からなる冷媒組成物を冷
媒容器に封入し、この冷媒容器中の冷媒組成物を前記封
入装置により冷媒回路に封入したことを特徴とする冷媒
回路により課題を解決できる。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷媒回路に関するも
のであり、さらに詳しくはオゾン層を破壊する危険がな
く、不燃性であり、鉱物油やアルキルベンゼン等の冷凍
機油との相溶性がよく、かつ安定で均一な液相を呈する
冷媒組成物を封入した冷媒回路に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、冷凍機の冷媒として用いられてい
るものはジクロロジフルオロメタン(以下、R−12と
いう)や共沸混合冷媒のR−12と1,1−ジフルオロ
エタン(以下、R−152aという)とからなるR−5
00が多い。R−12の沸点は大気圧で−29.65℃
で、R500の沸点は−33.45℃であり、通常の冷
凍装置に好適である。さらに、圧縮機への吸込温度が比
較的高くても吐出温度が圧縮機のオイルスラッジを引き
起こす程高くならない性質を有している。さらに又、R
−12は圧縮機の鉱物油系冷凍機油との相溶性が良く、
冷媒回路中のオイルを圧縮機まで引き戻す役割も果た
す。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
各冷媒は、その高いオゾン破壊の潜在性により、大気中
に放出されて地球上空のオゾン層に到達すると、このオ
ゾン層を破壊する。このオゾン層の破壊は冷媒中の塩素
基(CL)により引き起こされる。そこで、この塩素基
を含まない冷媒、例えばジフルオロメタン(以下、R−
32という)、1,1,1−トリフルオロエタン(以
下、R−143aという)、ペンタフルオロエタン(以
下、R−125という)や1,1,1,2−テトラフル
オロエタン(以下、R−134aという)がこれらの代
替冷媒として考えられている。このR−32の沸点は、
大気圧で−51.7℃で、R−143aの沸点は、−4
8℃、R−125の沸点は、−48.5℃、R−134
aの沸点は、−26.0℃である。 【0004】この塩素基を含まない冷媒のR−32、R
−143a、R−125及びR−134aは一般的な鉱
物油やアルキルベンゼン等の冷凍機油との相溶性が悪
く、圧縮機への油の戻りの悪化や寝込み起動時にオイル
から分離した冷媒の吸い上げなどから圧縮機の潤滑不良
に至る問題があった。本発明者は、圧縮機への油戻りな
どの問題を解決するためにn−ペンタンを塩素基を含ま
ない冷媒に配合した冷媒組成物を提案した(特開平4−
18484号公報)が、塩素基を含まない冷媒とn−ペ
ンタンをそれぞれ別個に冷凍回路に供給すると、沸点に
差がある両者の蒸気圧の違いによりそれぞれの供給量を
均一にすることが困難であり、また両者の混合物は均一
な液相を呈さないため、圧縮機への油戻りが不十分とな
ったり、冷媒組成物が漏洩した場合は火災の危険性もあ
るなどの問題があった。 【0005】この発明は上記の問題を解決するもので、
特定の塩素基を含まない冷媒組成物を用いても鉱物油や
アルキルベンゼン等の冷凍機油を使用でき、冷媒組成物
は安定で均一な液相を呈するので冷媒回路に容易に精度
よく供給することができ、圧縮機への油戻りがよく、不
燃性である冷媒組成物を封入した冷媒回路を提供するこ
とである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題に
鑑み鋭意研究した結果、鉱物油やアルキルベンゼン等と
の相溶性の悪い冷媒に、鉱物油やアルキルベンゼン等と
相溶性の良い大気圧で沸点+36.07℃のn−ペンタ
ンを予め特定量相溶させることにより安定で均一な液相
を呈する不燃性冷媒組成物を得ることができ、かつ、圧
縮機から冷媒回路に吐出された鉱物油やアルキルベンゼ
ン等の冷凍機油をこの圧縮機に回収でき、上記課題を解
決できることを見出し、本発明を成すに至った。 【0007】本発明の請求項1の発明は、圧縮機、凝縮
器、キャピラリーチューブ、蒸発器を順次接続した冷媒
回路において、冷媒組成物を封入するための封入装置を
備え、n−ペンタンを予め1,1,1,2−テトラフル
オロエタンに総重量の0.1重量%以上〜7.3重量%
以下の範囲の割合に溶解させた相溶物からなる冷媒組成
物を冷媒容器に封入し、この冷媒容器中の冷媒組成物を
前記封入装置により冷媒回路に封入したことを特徴とす
る冷媒回路である。 【0008】 【作用】鉱物油やアルキルベンゼン等の冷凍機油との相
溶性の悪い塩素基を含まない冷媒に鉱物油やアルキルベ
ンゼン等の冷凍機油と相溶性の良いn−ペンタンを予め
特定量溶解させた冷媒組成物は、相溶物であるため長期
に保存しても濃度分布が不均一になったり、2相に分離
したりせず、安定で均一な液相を呈する相溶物の不燃性
冷媒組成物であるので、冷媒回路に精度よく安定的に供
給することができ、また冷凍機油と相溶性が良いので圧
縮機から冷媒回路に吐出される鉱物油やアルキルベンゼ
ン等の冷凍機油を圧縮機に容易に回収でき、かつ冷媒組
成物が万が一漏洩した場合でも火災の危険性がない。 【0009】塩素基を含まない冷媒と特定割合で配合し
たn−ペンタンからなる上記不燃性冷媒組成物は同一ボ
ンベに封入することができるので、冷媒回路に連結した
封入装置により上記不燃性冷媒組成物を冷媒回路に精度
よく安定的に供給することができる。 【0010】 【実施例】実施例により本発明を詳細に説明するが本発
明の主旨を逸脱しない限り本発明は実施例に限定される
ものではない。以下この発明を図に基づいて説明する。 【0011】図1は本発明の冷媒回路を備えた冷凍装置
の一実施例を示す正面図である。図2は冷媒組成物を封
入する封入装置を具備した冷媒回路の一実施例を示す説
明図である。図3は1,1,1,2−テトラフルオロエ
タン(R−134a)へのn−ペンタンの相溶特性曲線
である。 【0012】1は圧縮機2を搭載した冷蔵庫である。3
は圧縮機2に冷媒を封入する冷媒封入機である。4は冷
媒封入機3に冷媒を供給する冷媒容器である。8は冷媒
封入機3、冷媒容器4などからなる封入装置を示す。圧
縮機2には凝縮器5、キャピラリチューブ6及び蒸発器
7が順次接続され、冷媒回路を構成している。 【0013】n−ペンタンはR−143a及びR−12
5等の塩素基を含まない冷媒と溶解しないが、1,1,
1,2−テトラフルオロエタン(R−134a)の冷媒
に常温で溶解する。図3の相溶特性曲線の上部領域は両
者が均一に安定的に1相で存在する領域であり、下部領
域は両者が2相に分離する領域を示す。図3の相溶特性
曲線から両者の相溶割合を特定の範囲内で調整すれば通
常の冷凍装置の使用条件で冷却温度の適正化を図れるこ
とが判る。 【0014】n−ペンタンは1,1,1,2−テトラフ
ルオロエタンに予め上記の割合で溶解させて冷媒容器に
封入して、冷媒封入機3、封入ラインなどからなる封入
装置8により冷媒回路に供給する。この冷媒回路中には
n−ペンタンを1,1,1,2−テトラフルオロエタン
に特定量溶解させた相溶物からなる冷媒組成物が充填さ
れている。その組成はn−ペンタンが総重量の0.1重
量%以上〜7.3重量%、好ましくは0.2重量%以上
〜7.3重量にすることにより、冷却温度の適正化、鉱
物油やアルキルベンゼン等の冷凍機油の圧縮機への戻り
を良好にするとともに、発火の危険性を回避できるよう
にされている。 【0015】n−ペンタンの溶解比率が0.1重量%以
下になると、圧縮機への油戻りが悪くなる。n−ペンタ
ンの溶解比率が7.3重量%以上になると、不燃性が不
十分となったり、均一な液相とならず、2相に分離した
りする恐れがあるので好ましくない。 【0016】すなちわ、n−ペンタンは鉱物油やアルキ
ルベンゼンと相溶性があるが、沸点が高く、可燃性であ
るため、溶解比率が7.3重量%以上になると、蒸発器
7において所要の冷却温度が得られなくなり、かつ、大
気中に漏れた場合には発火する危険を伴っている。 【0017】 【発明の効果】以上のように本発明で用いる冷媒組成物
は、鉱物油やアルキルベンゼン等との相溶性の悪い冷媒
1,1,1,2−テトラフルオロエタンに、鉱物油やア
ルキルベンゼン等と相溶性の良い大気圧で沸点+36.
07℃のn−ペンタンを予め特定量溶解した相溶物から
なる安定で均一な液相を呈する不燃性冷媒組成物である
ので、オゾン層を破壊する危険性が少なく、冷却性能が
よく、可燃性のn−ペンタンの発火の危険性がなく、か
つ、潤滑性能が良く、耐熱性に優れた鉱物油やアルキル
ベンゼン等の冷凍機油を使用できる。本発明で用いる冷
媒組成物は同一ボンベに封入することができるので、冷
媒回路に連結した封入装置により冷媒回路に精度よく安
定的に供給することができる。
のであり、さらに詳しくはオゾン層を破壊する危険がな
く、不燃性であり、鉱物油やアルキルベンゼン等の冷凍
機油との相溶性がよく、かつ安定で均一な液相を呈する
冷媒組成物を封入した冷媒回路に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、冷凍機の冷媒として用いられてい
るものはジクロロジフルオロメタン(以下、R−12と
いう)や共沸混合冷媒のR−12と1,1−ジフルオロ
エタン(以下、R−152aという)とからなるR−5
00が多い。R−12の沸点は大気圧で−29.65℃
で、R500の沸点は−33.45℃であり、通常の冷
凍装置に好適である。さらに、圧縮機への吸込温度が比
較的高くても吐出温度が圧縮機のオイルスラッジを引き
起こす程高くならない性質を有している。さらに又、R
−12は圧縮機の鉱物油系冷凍機油との相溶性が良く、
冷媒回路中のオイルを圧縮機まで引き戻す役割も果た
す。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
各冷媒は、その高いオゾン破壊の潜在性により、大気中
に放出されて地球上空のオゾン層に到達すると、このオ
ゾン層を破壊する。このオゾン層の破壊は冷媒中の塩素
基(CL)により引き起こされる。そこで、この塩素基
を含まない冷媒、例えばジフルオロメタン(以下、R−
32という)、1,1,1−トリフルオロエタン(以
下、R−143aという)、ペンタフルオロエタン(以
下、R−125という)や1,1,1,2−テトラフル
オロエタン(以下、R−134aという)がこれらの代
替冷媒として考えられている。このR−32の沸点は、
大気圧で−51.7℃で、R−143aの沸点は、−4
8℃、R−125の沸点は、−48.5℃、R−134
aの沸点は、−26.0℃である。 【0004】この塩素基を含まない冷媒のR−32、R
−143a、R−125及びR−134aは一般的な鉱
物油やアルキルベンゼン等の冷凍機油との相溶性が悪
く、圧縮機への油の戻りの悪化や寝込み起動時にオイル
から分離した冷媒の吸い上げなどから圧縮機の潤滑不良
に至る問題があった。本発明者は、圧縮機への油戻りな
どの問題を解決するためにn−ペンタンを塩素基を含ま
ない冷媒に配合した冷媒組成物を提案した(特開平4−
18484号公報)が、塩素基を含まない冷媒とn−ペ
ンタンをそれぞれ別個に冷凍回路に供給すると、沸点に
差がある両者の蒸気圧の違いによりそれぞれの供給量を
均一にすることが困難であり、また両者の混合物は均一
な液相を呈さないため、圧縮機への油戻りが不十分とな
ったり、冷媒組成物が漏洩した場合は火災の危険性もあ
るなどの問題があった。 【0005】この発明は上記の問題を解決するもので、
特定の塩素基を含まない冷媒組成物を用いても鉱物油や
アルキルベンゼン等の冷凍機油を使用でき、冷媒組成物
は安定で均一な液相を呈するので冷媒回路に容易に精度
よく供給することができ、圧縮機への油戻りがよく、不
燃性である冷媒組成物を封入した冷媒回路を提供するこ
とである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題に
鑑み鋭意研究した結果、鉱物油やアルキルベンゼン等と
の相溶性の悪い冷媒に、鉱物油やアルキルベンゼン等と
相溶性の良い大気圧で沸点+36.07℃のn−ペンタ
ンを予め特定量相溶させることにより安定で均一な液相
を呈する不燃性冷媒組成物を得ることができ、かつ、圧
縮機から冷媒回路に吐出された鉱物油やアルキルベンゼ
ン等の冷凍機油をこの圧縮機に回収でき、上記課題を解
決できることを見出し、本発明を成すに至った。 【0007】本発明の請求項1の発明は、圧縮機、凝縮
器、キャピラリーチューブ、蒸発器を順次接続した冷媒
回路において、冷媒組成物を封入するための封入装置を
備え、n−ペンタンを予め1,1,1,2−テトラフル
オロエタンに総重量の0.1重量%以上〜7.3重量%
以下の範囲の割合に溶解させた相溶物からなる冷媒組成
物を冷媒容器に封入し、この冷媒容器中の冷媒組成物を
前記封入装置により冷媒回路に封入したことを特徴とす
る冷媒回路である。 【0008】 【作用】鉱物油やアルキルベンゼン等の冷凍機油との相
溶性の悪い塩素基を含まない冷媒に鉱物油やアルキルベ
ンゼン等の冷凍機油と相溶性の良いn−ペンタンを予め
特定量溶解させた冷媒組成物は、相溶物であるため長期
に保存しても濃度分布が不均一になったり、2相に分離
したりせず、安定で均一な液相を呈する相溶物の不燃性
冷媒組成物であるので、冷媒回路に精度よく安定的に供
給することができ、また冷凍機油と相溶性が良いので圧
縮機から冷媒回路に吐出される鉱物油やアルキルベンゼ
ン等の冷凍機油を圧縮機に容易に回収でき、かつ冷媒組
成物が万が一漏洩した場合でも火災の危険性がない。 【0009】塩素基を含まない冷媒と特定割合で配合し
たn−ペンタンからなる上記不燃性冷媒組成物は同一ボ
ンベに封入することができるので、冷媒回路に連結した
封入装置により上記不燃性冷媒組成物を冷媒回路に精度
よく安定的に供給することができる。 【0010】 【実施例】実施例により本発明を詳細に説明するが本発
明の主旨を逸脱しない限り本発明は実施例に限定される
ものではない。以下この発明を図に基づいて説明する。 【0011】図1は本発明の冷媒回路を備えた冷凍装置
の一実施例を示す正面図である。図2は冷媒組成物を封
入する封入装置を具備した冷媒回路の一実施例を示す説
明図である。図3は1,1,1,2−テトラフルオロエ
タン(R−134a)へのn−ペンタンの相溶特性曲線
である。 【0012】1は圧縮機2を搭載した冷蔵庫である。3
は圧縮機2に冷媒を封入する冷媒封入機である。4は冷
媒封入機3に冷媒を供給する冷媒容器である。8は冷媒
封入機3、冷媒容器4などからなる封入装置を示す。圧
縮機2には凝縮器5、キャピラリチューブ6及び蒸発器
7が順次接続され、冷媒回路を構成している。 【0013】n−ペンタンはR−143a及びR−12
5等の塩素基を含まない冷媒と溶解しないが、1,1,
1,2−テトラフルオロエタン(R−134a)の冷媒
に常温で溶解する。図3の相溶特性曲線の上部領域は両
者が均一に安定的に1相で存在する領域であり、下部領
域は両者が2相に分離する領域を示す。図3の相溶特性
曲線から両者の相溶割合を特定の範囲内で調整すれば通
常の冷凍装置の使用条件で冷却温度の適正化を図れるこ
とが判る。 【0014】n−ペンタンは1,1,1,2−テトラフ
ルオロエタンに予め上記の割合で溶解させて冷媒容器に
封入して、冷媒封入機3、封入ラインなどからなる封入
装置8により冷媒回路に供給する。この冷媒回路中には
n−ペンタンを1,1,1,2−テトラフルオロエタン
に特定量溶解させた相溶物からなる冷媒組成物が充填さ
れている。その組成はn−ペンタンが総重量の0.1重
量%以上〜7.3重量%、好ましくは0.2重量%以上
〜7.3重量にすることにより、冷却温度の適正化、鉱
物油やアルキルベンゼン等の冷凍機油の圧縮機への戻り
を良好にするとともに、発火の危険性を回避できるよう
にされている。 【0015】n−ペンタンの溶解比率が0.1重量%以
下になると、圧縮機への油戻りが悪くなる。n−ペンタ
ンの溶解比率が7.3重量%以上になると、不燃性が不
十分となったり、均一な液相とならず、2相に分離した
りする恐れがあるので好ましくない。 【0016】すなちわ、n−ペンタンは鉱物油やアルキ
ルベンゼンと相溶性があるが、沸点が高く、可燃性であ
るため、溶解比率が7.3重量%以上になると、蒸発器
7において所要の冷却温度が得られなくなり、かつ、大
気中に漏れた場合には発火する危険を伴っている。 【0017】 【発明の効果】以上のように本発明で用いる冷媒組成物
は、鉱物油やアルキルベンゼン等との相溶性の悪い冷媒
1,1,1,2−テトラフルオロエタンに、鉱物油やア
ルキルベンゼン等と相溶性の良い大気圧で沸点+36.
07℃のn−ペンタンを予め特定量溶解した相溶物から
なる安定で均一な液相を呈する不燃性冷媒組成物である
ので、オゾン層を破壊する危険性が少なく、冷却性能が
よく、可燃性のn−ペンタンの発火の危険性がなく、か
つ、潤滑性能が良く、耐熱性に優れた鉱物油やアルキル
ベンゼン等の冷凍機油を使用できる。本発明で用いる冷
媒組成物は同一ボンベに封入することができるので、冷
媒回路に連結した封入装置により冷媒回路に精度よく安
定的に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の冷媒回路を備えた冷凍装置の一実施
例を示す正面図である。 【図2】 本発明の冷媒回路の一実施例を示す説明図で
ある。 【図3】 R134aとn−ペンタンの相溶特性曲線で
ある。 【符号の説明】 1 冷蔵庫 2 圧縮機 3 冷媒封入機 4 冷媒容器 5 凝縮器 6 キャピラリーチューブ 7 蒸発器 8 封入装置
例を示す正面図である。 【図2】 本発明の冷媒回路の一実施例を示す説明図で
ある。 【図3】 R134aとn−ペンタンの相溶特性曲線で
ある。 【符号の説明】 1 冷蔵庫 2 圧縮機 3 冷媒封入機 4 冷媒容器 5 凝縮器 6 キャピラリーチューブ 7 蒸発器 8 封入装置
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 圧縮機、凝縮器、キャピラリーチュー
ブ、蒸発器を順次接続した冷媒回路において、冷媒組成
物を封入するための封入装置を備え、n−ペンタンを予
め1,1,1,2−テトラフルオロエタンに総重量の
0.1重量%以上〜7.3重量%以下の範囲の割合に溶
解させた相溶物からなる冷媒組成物を冷媒容器に封入
し、この冷媒容器中の冷媒組成物を前記封入装置により
冷媒回路に封入したことを特徴とする冷媒回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002262945A JP2003161536A (ja) | 2002-09-09 | 2002-09-09 | 冷媒回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002262945A JP2003161536A (ja) | 2002-09-09 | 2002-09-09 | 冷媒回路 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5345046A Division JPH07173460A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 冷媒組成物および冷凍装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003161536A true JP2003161536A (ja) | 2003-06-06 |
Family
ID=19196785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002262945A Pending JP2003161536A (ja) | 2002-09-09 | 2002-09-09 | 冷媒回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003161536A (ja) |
-
2002
- 2002-09-09 JP JP2002262945A patent/JP2003161536A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040823 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040907 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041116 |