JP2003161251A - 空気圧縮装置 - Google Patents

空気圧縮装置

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JP2003161251A
JP2003161251A JP2001358347A JP2001358347A JP2003161251A JP 2003161251 A JP2003161251 A JP 2003161251A JP 2001358347 A JP2001358347 A JP 2001358347A JP 2001358347 A JP2001358347 A JP 2001358347A JP 2003161251 A JP2003161251 A JP 2003161251A
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air
compressor
piston
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JP2001358347A
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English (en)
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Fumito Komatsu
文人 小松
Kenji Muramatsu
健次 村松
Katsuhiko Hayashi
勝彦 林
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Nidec Instruments Corp
Original Assignee
Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンプレッサのシールを水によって行う。簡
単な構造でコンプレッサから吐出される空気中の水分を
除去する。静粛性に優れ、装置全体をコンパクトにす
る。酸素濃縮装置の使用に適した空気圧縮装置を提供す
る。頻繁に給水を行う必要をなくす。 【解決手段】 コンプレッサ1と、このコンプレッサ1
内にシールのための水を循環させる循環手段と、コンプ
レッサ1から吐出された吐出空気に混合された水を分離
する分離器151と、この吐出空気に混合されている水
を熱交換作用を用いて凝集する水分凝集器152とを備
え、この水分凝集器152は、水を混合している吐出空
気を通過させるパイプと、このパイプに取り付けた放熱
フィン154と、パイプと放熱フィン154に空気を送
風するファン155とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気圧縮装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】医療用の酸素富化空気を生成し供給する
酸素濃縮装置として、例えば特開2000−60973
号公報に開示されたものがある。かかる酸素濃縮装置
は、図19に示すように、コンプレッサ201で大気か
ら取り込んだ空気を加圧して窒素吸着剤を充填した容器
202に送り込み、大気中の窒素を吸着させ、残った酸
素を濃縮酸素として取出すものである。コンプレッサ2
01として、レシプロ式のコンプレッサを使用してい
る。
【0003】コンプレッサ201により圧縮された空気
は水分を含んでおり、それをそのまま窒素吸着剤容器2
02に供給すると、窒素吸着剤が水分を吸着してしまい
窒素吸着性能が劣化するおそれがある。このため、空気
取り入れ部に除湿機203を設けている。また、他のタ
イプの酸素濃縮装置では、コンプレッサと窒素吸着剤の
間に水分吸着剤を設け、圧縮空気中の水分を除去するも
のもある。
【0004】ところで、コンプレッサとしては、潤滑及
びシール性確保のために水を循環させるものがある。か
かるタイプのコンプレッサでは吐出空気に水が混じるた
め、この水を除去する必要がある。そのための方式とし
て、冷媒を使用した冷却装置によって吐出空気の温度を
下げ、吐出空気に含まれる水分を除去する方式や、中空
糸膜を使った方式などがある。
【0005】また、別のタイプのコンプレッサとして、
潤滑油を用いて潤滑及びシール性確保を行うものもあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
酸素濃縮装置では、コンプレッサ201としてレシプロ
式のコンプレッサを使用しているので、ピストンの往復
運動によって大きな振動、騒音が発生する。このため、
振動遮断手段を設け、さらに防音カバーを施して振動や
騒音の発生を抑える必要がある。特に医療用の酸素濃縮
装置では、振動や騒音の発生は使用者の心理的負担を増
加させることになり、防振・防音手段に多くの費用が費
やされ、重量も重くなる。また、レシプロ式のコンプレ
ッサ201は発熱量が多く、例えば夏季の様に高温の季
節には酸素濃縮装置を室内で使用すると室内が高温にな
り、使用者の肉体的負担が大きい。
【0007】また、図19の酸素濃縮装置では、空気取
り入れ部に除湿器203を設けているので、装置が大型
化し、製造コストが増加する。一方、除湿器203を設
ける代わりに、コンプレッサと窒素吸着剤の間に水分吸
着剤を設けた酸素濃縮装置では、水分吸着剤を設けるた
めに多くのスペースを要し、さらに水分吸着剤が飽和状
態になれば、それ以上の水分を吸着できず、頻繁に水分
吸着剤を交換する必要がある。
【0008】一方、水によって潤滑・シールを行うコン
プレッサであって、冷媒を使用した冷却装置によって吐
出空気中の水分を除去する方式のものは、冷却装置を運
転する動力を必要とし、消費動力、騒音の発生、設置ス
ペースの必要性等の問題がある。
【0009】また、水によって潤滑・シールを行うコン
プレッサであって、中空糸膜を使用して吐出空気中の水
分を除去する方式のものでは、水分を吸着した中空糸膜
の乾燥を行いながら連続運転を行う必要があり、そのた
め、水分を除去した空気を使用して中空糸膜を乾燥させ
ている。その結果、中空糸膜を使用して水分を除去した
空気の約30%を消費してしまうことになり、取出せる
空気量がその分だけ減少してしまう。また、中空糸膜を
使用した装置は高価である。さらに、除去した水を大気
中に放出するので、コンプレッサに循環させる水の量が
減少してしまい、頻繁に給水する必要がある。
【0010】さらに、潤滑油によって潤滑・シールを行
うコンプレッサでは、空気を圧縮する際に大気中の水分
が潤滑油に混入するため、油水分離装置が必要となる。
また、潤滑油に混入した水分が蒸発し、取出された圧縮
空気に含まれて結露してしまう。加えて、潤滑油を交換
する必要があり、廃棄等で環境への負荷が大きい等の問
題がある。また取出された圧縮空気に潤滑油の臭いが付
き、酸素濃縮装置等、人が吸入するものに使用するには
適さない。
【0011】本発明は、コンプレッサのシールを水によ
って行うことができ、しかも簡単な構造でコンプレッサ
から吐出される空気中の水分を除去することができる空
気圧縮装置を提供することを目的とする。また、静粛性
に優れ、装置全体がコンパクトな空気圧縮装置を提供す
ることを目的とする。また、医療用の酸素濃縮装置の使
用に適した空気圧縮装置を提供することを目的とする。
さらに、頻繁に給水を行う必要がない空気圧縮装置を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、請求項1記載の空気圧縮装置は、コンプレッサ
と、このコンプレッサ内にシールのための水を循環させ
る循環手段と、コンプレッサから吐出された吐出空気に
混合された水を分離する分離器と、この吐出空気に混合
されている水を熱交換作用を用いて凝集する水分凝集器
とを備え、この水分凝集器は、水を混合している吐出空
気を通過させるパイプと、このパイプに取り付けた放熱
フィンと、パイプと放熱フィンに空気を送風するファン
とを備えたものである。
【0013】したがって、コンプレッサ内を水によって
シールすることができる。コンプレッサから吐出される
圧縮空気には水が混じることになるが、この水は分離器
によって分離され、また、圧縮空気中の水分は水分凝集
器によって凝集されて分離される。分離された水分は循
環手段によってコンプレッサ内へと循環される。
【0014】また、請求項2記載の空気圧縮装置は、酸
素富化空気を生成する酸素濃縮装置に用いるものであ
る。コンプレッサ内を水によってシールしているので、
例えばオイルによってシールを行う場合のように圧縮空
気にオイル臭が混じることがない。このため、人間が吸
い込む空気を生成する酸素濃縮装置等に適した空気圧縮
装置を提供できる。
【0015】さらに、請求項3記載の空気圧縮装置は、
コンプレッサは、回転軸心を通るようにシリンダ室が形
成され回転軸心を中心として回転する回転シリンダ部材
と、シリンダ室内を面接触して往復直線運動するピスト
ンと、ピストンを保持し回転シリンダ部材の回転軸心か
ら偏心した回転中心を中心として回転するピストン保持
部材と、回転シリンダ部材とピストン保持部材とを回転
自在に支持して収容すると共に少なくとも1つの空気の
吸込口と少なくとも1つの空気の吐出口とを有するケー
シングとを備え、ピストンはピストン保持部材の回転中
心から一定の距離おかれた位置にかつその位置を中心と
して回転自在に保持されるものである。したがって、コ
ンプレッサがロータリ式のコンプレッサとなり、振動や
騒音の発生を抑えることが出来る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
最良の形態に基づいて詳細に説明する。
【0017】図1に、本発明を適用した空気圧縮装置の
実施形態の一例を示す。空気圧縮装置150は、コンプ
レッサ1と、このコンプレッサ1内にシールのための水
を循環させる循環手段と、コンプレッサ1から吐出され
た吐出空気に混合された水を分離する分離器151と、
この吐出空気に混合されている水を熱交換作用を用いて
凝集する水分凝集器152とを備え、この水分凝集器1
52は、図2及び図3に示すように、水を混合している
吐出空気を通過させるパイプ153と、このパイプ15
3に取り付けた放熱フィン154と、パイプ153と放
熱フィン154に空気を送風するファン155とを備え
ている。
【0018】除塵フィルタ156を通過して吸い込まれ
た大気中の空気は、コンプレッサ1によって圧縮され
る。このとき、コンプレッサ1には内部潤滑用及び各部
の微小な隙間を塞ぎ、空気の漏れを押さえるため水が供
給されており、圧縮された空気はこの水と混合した状態
で吐出される。
【0019】コンプレッサ1から吐出された水と混合し
た圧縮空気は分離器151に導かれ、そこで大部分の水
と圧縮空気が分離される。分離器151の構成の一例を
図4に示す。コンプレッサ1から吐出された水と混合し
た圧縮空気は、流入パイプ157を通って分離器151
に入る。分離器151内部には圧縮空気と一緒に勢い良
く吹き出された水が飛散するのを防ぐクッション材15
8が設置されている。水飛散防止用クッション材158
は例えばスポンジで出来ており、吐出された水が直接水
面に吹き付けられないように、分離器151内の水面よ
り露出している。
【0020】圧縮空気と一緒に分離器151内に吹き出
された水の一部はクッション材158に付着し、分離器
151内の下部へ溜り、一部は直接分離器151内の下
部に下降して溜まり、分離器151内の圧力で給水パイ
プ159からコンプレッサ1に送られる。即ち、本実施
形態では、コンプレッサ1が発生する圧力を利用して水
を循環させており、コンプレッサ1がこのコンプレッサ
1内にシールのための水を循環させる循環手段となって
いる。
【0021】一方、圧縮空気と水蒸気及び一部の水は流
出パイプ160を通って水分凝集器152に送られる。
【0022】また、分離器151には、内部の水を交換
するための給水口161と排水パイプ162が設けられ
ており、給水バルブ163及び排水バルブ164の操作
によって水の交換や給水が可能となっている。なお、コ
ンプレッサ1の運転時には、給水バルブ163及び排水
バルブ164は閉じており、水や空気の漏れを防止す
る。
【0023】水分凝集器152は、熱伝導性の良い銅等
の材料で出来た複数のパイプ153を備え、パイプ15
3には同じく熱伝導性の良い銅等で出来た放熱用のフィ
ン154が組付けられている。また、水分凝集器152
は、放熱フィン154とパイプ153に空気を送風し冷
却するための送風ファン155を備えている。
【0024】分離器151から送られてくる圧縮空気等
は、この分離器151によって大部分の水と分離されて
はいるものの微少な水滴を含んでおり、また、コンプレ
ッサ1で圧縮されているため高温でまだ多くの水分を含
んでいる。この流れは流入口165より水分凝集器15
2内に入りパイプ153の中を通過する。この時、圧縮
空気等は冷やされ、温度が下がるため、空気中に含まれ
ていた水分は凝集し水滴となってパイプ153から滴下
する。また、空気中に含まれていた微少な水滴も同様に
水滴となって滴下する。凝集して滴下した水は底面の水
流出口166から流出し、分離器151から出た水と一
緒にフィルタ167を通過してろ過され、コンプレッサ
1に供給され再度循環する。また、水分凝集器152の
吐出口168からは冷却され水分量の少なくなった圧縮
空気が吐出される。このようにして、空気圧縮装置15
0では、相対湿度は比較的高いものの水分含有量は少な
くなった圧縮空気を得ることが出来る。
【0025】この空気圧縮装置150は、酸素富化空気
を生成する酸素濃縮装置170に用いるのに適してい
る。図5に、酸素濃縮装置170の実施形態の一例を示
す。
【0026】空気圧縮装置150の水分凝集器152か
ら出た圧縮空気は電磁弁171〜174により交互に2
つの窒素吸着筒175,176に送られる。窒素吸着筒
175,176の内部には圧力が高くなると窒素の吸着
量が多くなる窒素吸着剤が入っている。
【0027】電磁弁172が開き、電磁弁171及び電
磁弁174が閉じた状態では、圧縮空気は窒素吸着筒1
75に導かれる。そして、窒素吸着筒175内を通過中
に圧縮空気中の窒素が吸着されて酸素濃度が高くなる。
このようにして濃縮された酸素はチェックバルブ177
を通って酸素タンク179に貯えられる。酸素タンク1
79に貯えられた酸素はチェックバルブ177,178
により窒素吸着筒175,176には逆流しない。な
お、この状態では、電磁弁173を開いている。このた
め、窒素吸着筒176内は大気に開放されて大気圧とな
り、窒素吸着筒176内の窒素吸着剤に吸着されていた
窒素は離脱して消音器180を通って大気中に放出され
る。
【0028】一方、電磁弁172、電磁弁173が閉
じ、電磁弁174が開くと、圧縮空気は窒素吸着筒17
6に導かれる。そして、窒素吸着筒176内を通過中に
圧縮空気中の窒素が吸着されて酸素濃度が高くなる。こ
のようにして濃縮された酸素は、チェックバルブ178
を通って酸素タンク179に貯えられる。酸素タンク1
79に貯えられた酸素はチェックバルブ177,178
により窒素吸着筒175,176には逆流しない。な
お、この状態では、電磁弁171を開いている。このた
め、窒素吸着筒175内は大気に開放されて大気圧とな
り、窒素吸着筒175内の窒素吸着剤に吸着されていた
窒素は離脱して消音器180を通って大気中に放出され
る。
【0029】このように、空気圧縮装置150から供給
された圧縮空気を2つの窒素吸着筒175,176に交
互に供給し、酸素を濃縮して酸素タンク179に蓄え
る。同時に、圧縮空気から除去した窒素を大気に放出し
ている。
【0030】酸素タンク179に貯えられた酸素は圧力
調整弁181によって使用に適した圧力に調整され、フ
ィルタ182によってろ過されて使用機器または使用者
等に提供される。
【0031】コンプレッサ1は、図6〜図9に示すよう
に、回転軸心oを通るようにシリンダ室23a,23
b,23c,23dが形成され回転軸心oを中心として
回転する回転シリンダ部材2と、シリンダ室23a〜2
3d内を面接触して往復直線運動するピストン3,4
と、ピストン3,4を保持し回転シリンダ部材2の回転
軸心oから偏心した回転中心Xを中心として回転するピ
ストン保持部材5と、回転シリンダ部材2とピストン保
持部材5とを回転自在に支持して収容すると共に少なく
とも1つの空気の吸込口61と少なくとも1つの空気の
吐出口62とを有するケーシング6とを備え、ピストン
3,4はピストン保持部材5の回転中心Xから一定の距
離おかれた位置にかつその位置を中心として回転自在に
保持されるものである。
【0032】回転シリンダ部材2は、所定の厚みを有す
る円形形状で形成されており、ケーシング6の内部空間
に回転自在に配置されている。
【0033】回転シリンダ部材2のピストン保持部材5
に対向する面、すなわち図7及び図8において上側面に
は、4つの扇状の台部25を利用して形成された十字状
の空間が設置されている。この十字状の空間は、空洞部
22と4つのシリンダ室23a,23b,23c,23
dとから構成されている。すなわち、回転シリンダ部材
2の他側の端面には、回転軸心oを中心として所定の広
さを備えかつ底面を有する空洞部22が形成されてい
る。そして、この空洞部22内の回転軸心oを中心とし
て放射状に、4つのシリンダ室23a〜23dが設けら
れている。シリンダ室23a〜23dは上面部分が開放
された溝形状をなしており、この溝の横断面形状は詳し
くは後述するピストン3,4の横断面形状と一致してい
る。また、シリンダ室23a〜23dの長手方向の一端
側(中央側)は空洞部22に連通している。
【0034】なお、空洞部22の底面は、シリンダ室2
3a〜23dに対応した形状となっている。即ち、シリ
ンダ室23a〜23dの横断面形状とこれらに連続する
空洞部22の断面形状は同一であり、厚肉の円板材料に
十字状の溝を切削等の方法で加工することで、空洞部2
2及びシリンダ室23a〜23dより成る十字状の溝を
形成することができる。しかも、切削等の方法で加工さ
れる十字状溝の底面の両コーナー部分は丸みを帯びた形
状で良いため、その加工は極めて容易である。なお、説
明上、「上」「下」を使用しているが、この語は、図の
上下方向に基づき便宜上使用しているもので有り、絶対
的な意味での「上」「下」を意味するものではない。
【0035】シリンダ室23a〜23d内には、後述す
るようにピストン保持部材5に保持されたピストン3,
4が嵌まり込んで摺動するようになっている。すなわ
ち、ピストン3,4は、例えば図10(A)に示すよう
に、その底面の両コーナー部分11を丸めた形状を成し
ており、その横断面形状をシリンダ室23a〜23dの
横断面形状に一致させている。また、ピストン3,4の
上面(ピストン保持部材5との対向面)は平面となって
いる。したがって、コンプレッサ1が組み付けられる
と、シリンダ室23a〜23dに対してピストン3,4
の上面,両側面,底面はピストン3,4の全長に亘って
面接触することになり、シリンダ室23a〜23dとピ
ストン3,4の間の気密性・液密性が確保される。すな
わち、圧送する流体(空気)の漏れをより確実に防止す
ることができる。
【0036】なお、上述したように形成されたシリンダ
室23a〜23dの長手方向の他端側(径方向外側)
は、回転シリンダ部材2の外周面2aに開放されてい
る。そのため、各シリンダ室23a〜23dは、後述す
るケーシング6に形成された吸込口61及び吐出口62
に連通可能となっている。
【0037】なお、上述した各シリンダ室のうちの2つ
のシリンダ室23a,23bは、180度の位置に配置
されており、ピストン3にとって、それぞれ空洞部22
を挟んで対向する一対の部材となっている。そして、後
述するように、ピストン保持部材5の回転により、回転
シリンダ部材2とピストン保持部材5とが相対回転する
と、ピストン3が空洞部22を経てシリンダ室23a,
23b間を見た目上の往復直線運動を行い、シリンダ室
23a,23b内の双方に出入りするようになってい
る。
【0038】また、残りの2つのシリンダ室23cと2
3dも、180度の位置に配置されており、ピストン4
にとって、それぞれ空洞部22を挟んで対向する一対の
部材となっている。そして、回転シリンダ部材2とピス
トン保持部材5とが相対回転すると、ピストン4が空洞
部22を経てシリンダ室23c,23d間を見た目上の
往復直線運動を行い、シリンダ室23c,23d内の双
方に出入りするようになっている。
【0039】この回転シリンダ部材2には、ケレープレ
ート12を介して入力軸21の回転が伝達される。具体
的に説明すると、回転シリンダ部材2の各台部25内に
は、ピストン保持部材5に対向する面とは反対側の面、
すなわち図7及び図8において下側面に開口する大径孔
25aが形成されている。そして、各大径孔25aのう
ち、回転中心oを通る直線上に配置された2つの大径孔
25aには、ケレープレート12に立設固定されたケレ
ー軸30が挿入されている。このケレー軸30に対し
て、大径孔25aはシリンダ室23a〜23dの軸心方
向に若干長く形成されており、たとえ回転シリンダ部材
2とケレープレート12の回転中心がずれていたとして
も当該ずれを吸収しながらケレープレート12の回転を
回転シリンダ部材2に良好に伝達することができる。ケ
レープレート12と回転シリンダ部材2の間にはクリア
ランスが設けられており、後述のようにケレープレート
12の傾き調整を可能にしている。
【0040】ケレープレート12の回転軸心には、入力
軸21が圧入により挿入固定されている。この入力軸2
1は、その中央部を滑り軸受け部材7に回転自在に支承
されている。また、入力軸21の先端は、ケーシング6
の外部に突出している。
【0041】回転シリンダ部材2は、軸受けプレート3
2によって回転自在に支持されている。軸受けプレート
32は回転シリンダ部材2を回転自在に平面受けするた
めの部材で、図11に示すように、その受け面には2条
の突部32a,32bが形成されている。各突部32
a,32bは部分的にカットされており、潤滑・シール
用の水の循環を容易にしている。また、各突部32a,
32bのカット部分は回転シリンダ部材2の回転方向に
関し90度ずらして配置されており、回転シリンダ部材
2の傾き防止が図られている。このようにして、回転シ
リンダ部材2をその外周付近で平面受けすることができ
るので、回転シリンダ部材2の回転状態が安定したもの
となり、傾き難くなり、圧縮性能を確保でき、信頼性を
向上させることができる。軸受けプレート32には、潤
滑・シール用の水を循環させるための孔32cが形成さ
れている。
【0042】軸受けプレート32の傾きは、調整ねじ3
3によって調整可能となっている。調整ねじ33は、例
えば3本の押しねじ33aと3本の引きねじ33bより
構成されており、これらを周方向に交互に配置してい
る。押しねじ33aは軸受けプレート32を部分的に回
転シリンダ部材2に近づけ、引きねじ33bは軸受けプ
レート32を部分的に回転シリンダ部材2から引き離す
ようにする。したがって、押しねじ33a、引きねじ3
3bのねじ込み量を変化させることで、軸受けプレート
32の傾きを調整することができる。このため、スラス
ト方向の部品精度を軽減できる。各調整ねじ33と下ケ
ース64、軸受けプレート32との間は、Oリング43
によってシールされている。また、潤滑・シール用の水
を循環させるための穴32cが形成されている。
【0043】ピストン保持部材5は、回転シリンダ部材
2の外径よりも小さい外径を有する円形形状で形成され
ている。このピストン保持部材5の回転中心位置Xは、
上述の回転シリンダ部材2の回転軸心oから偏心した位
置に設けられている。ピストン保持部材5は、回転シリ
ンダ部材2を支持する軸受プレート32と同様の軸受け
プレート34によって回転自在に支持されている。この
軸受けプレート34にも、軸受けプレート32と同様
に、2条の突部34a,34bが形成されており、ピス
トン保持部材5をスラスト方向に平面受けするようにな
っている。このようにして、ピストン保持部材5をその
外周付近で平面受けすることができるので、ピストン保
持部材5の回転状態が安定したものとなり、傾き難くな
り、圧縮性能を確保でき、信頼性を向上させることがで
きる。また、潤滑用の水を循環させるための孔34cが
形成されている。そして、この軸受けプレート34の傾
きは、例えば3本の押しねじ33aと3本の引きねじ3
3bより構成された調整ねじ33によって調整可能とな
っている。このため、スラスト方向の部品精度を軽減す
ることができる。各調整ねじ33と上ケース63、軸受
けプレート34との間は、Oリング42によってシール
されている。
【0044】なお、ラジアル方向に対して、回転シリン
ダ部材2は下ケース64の周壁64dにより、ピストン
保持部材5は上ケース63の周壁63dによって支持さ
れる。
【0045】ピストン保持部材5の回転シリンダ部材2
に対向する面、すなわち下側面には、ピストン3を自転
可能に保持する保持軸52と、ピストン4を自転可能に
保持する保持軸53とが立設固定されている。各保持軸
52,53には、その軸方向及び径方向に貫通する保持
軸内通路52a,53aが形成されている。潤滑・シー
ル用の水の一部は保持軸内通路52a,53aを通って
流れ、ピストン3,4とピストン保持部材5との間の摺
動面や、保持軸52,53とピストン3,4との間の摺
動面を潤滑する。
【0046】なお、潤滑の程度にもよるが、保持軸内通
路52a,53aは無くても良い。
【0047】ピストン3は、往復直線運動時における前
後の面31,31が若干丸みを有するように形成されて
いる。また、ピストン3の中心部分には孔3aが形成さ
れており、この孔3aに保持軸52を挿入することで、
ピストン3は保持軸52に自転可能に保持される。
【0048】ピストン4もピストン3と同様、往復直線
運動時における前後の面が若干丸みを有するように形成
されている。また、ピストン4の中心部分には孔4aが
形成されており、この孔4aに保持軸53を挿入するこ
とで、ピストン4は保持軸53に自転可能に保持され
る。
【0049】ケーシング6は、2つのケース半体、すな
わちピストン保持部材5を回転自在に支持するための上
ケース63と、回転シリンダ部材2を回転自在に支持す
るための下ケース64とから構成されている。上ケース
63と下ケース64は、凹凸の印篭構造によって正確に
位置決めされた状態で重ね合わされている。本実施形態
では、上ケース63の合わせ面に形成した凸部94を、
下ケース64の合わせ面に形成した凹部95にはめ込む
ことで正確に位置決めしてセンタ出しを行い、且つずれ
を防止している。上ケース63と下ケース64はねじ4
5によって固定されている。また、上ケース63と下ケ
ース64の間はOリング35によってシールされてい
る。
【0050】下ケース64の底部には、入力軸21を貫
通させるための挿通孔64eが設けられている。また、
下ケース64の底部にはキャップ36がねじ37によっ
て固定されている。下ケース64とキャップとの間は、
Oリング38によってシールされている。また、入力軸
21と圧縮機内部のシールは、2段重ねのメカニカルシ
ール99によってシールされている。
【0051】このように形成された下ケース64内に
は、回転シリンダ部材2が回転自在に配置されている。
この回転シリンダ部材2を配置した状態で、回転シリン
ダ部材2の外周面2aに対向する位置、すなわち周壁6
4dには、外部の流体(空気)をケーシング6内に吸い
込むための吸込口61と、ケーシング6内に吸い込んだ
空気を外部へ吐出するための吐出口62とが形成されて
いる。
【0052】吸込口61は、周壁64dの内周面に形成
されたスリット61aと、このスリット61aとケーシ
ング6の外部とを連通させる連通孔61bと、この連通
孔61bに接続されるジョイント61cとから構成され
ている。そして、スリット61aは、回転シリンダ部材
2が回転すると、各シリンダ室23a〜23dとそれぞ
れ連なるようになっている。即ち、吸込口61は、回転
シリンダ部材2の回転に伴い、ピストン3,4が最外周
に移動した位置より若干内側に入った位置から始まりピ
ストン3,4が空洞部22付近に移動した位置まで至る
ように形成されている。
【0053】吐出口62は、周壁64dの内周面に形成
されたスリット62aと、このスリット62aとケーシ
ング6の外部とを連通させる連通孔62bと、この連通
孔62bに接続されるジョイント62cとから構成され
ている。そして、スリット62aは、回転シリンダ部材
2が回転すると、各シリンダ室23a〜23dとそれぞ
れ連なるようになっている。即ち、吐出口62は、回転
シリンダ部材2の回転に伴い、ピストン3,4が最外周
に移動した位置より若干手前の位置にわずかに設けてあ
る。このように、スリット62aは、スリット61aに
比べて、回転シリンダ部材2の回転方向に対して極めて
狭い範囲に形成されている。したがって、シリンダ室2
3a〜23d内の圧力が十分増加するまではスリット6
2aと対向することはなく、ピストン3,4によって圧
縮されたシリンダ室23a〜23d内の空気を高圧のま
ま一気に吐出口62から排出することができる。
【0054】なお、ピストン3,4が最も外側に移動す
る死点位置(図12のシリンダ室23dの位置)では、
シリンダ室23a〜23d内は最も高圧になる。これに
対し、吸込口61は低圧である。したがって、死点位置
のシリンダ室23a〜23dから吸込口61への空気の
漏洩が考えられるが、このコンプレッサ1では死点位置
と吸込口61のスリット61aとの間の仕切部分(図1
2のA部分)を十分広くすることで、空気の漏洩を防止
している。また、死点位置のシリンダ室23a〜23d
に比べて吐出口62も低圧であることから、同様に、死
点位置と吐出口62のスリット62aとの間の仕切部分
(図12のB部分)を十分広くし、空気の漏洩を防いで
いる。
【0055】また、吐出口62には、例えばボール39
aとスプリング39bより成る逆止弁39が設けられて
おり、空気の逆流を防止している。逆止弁39は、スリ
ット62aに近い位置に配置されており、逆止弁39の
上流側の容積を減少させて圧縮比を高めるようにしてい
る。
【0056】このコンプレッサ1は、背圧逃がし手段を
備えている。背圧逃がし手段は、例えば、シリンダ側背
圧逃がし手段13と、ピストン保持部材側背圧逃がし手
段14より構成されている。
【0057】シリンダ側背圧逃がし手段13は、コンプ
レッサ1の作動中に回転シリンダ部材2と下ケース64
の間に発生する背圧を逃がして回転シリンダ部材2等の
回転を円滑にする為のもので、例えば4つの台部25を
貫通して大径孔25aに通じる孔13である。ただし、
シリンダ側背圧逃がし手段としては台部25を貫通する
孔13に限るものではなく、例えば回転シリンダ部材2
の外周面に形成された溝でも良く、又は下ケース64の
周壁64dに形成された溝でも良い。
【0058】ピストン保持部材側背圧逃がし手段14
は、コンプレッサ1の作動中にピストン保持部材5と上
ケース63の間に発生する背圧を逃がしてピストン保持
部材5の回転を円滑にする為のもので、例えばピストン
保持部材5を貫通する孔14である。ただし、ピストン
保持部材側背圧逃がし手段としてはピストン保持部材5
を貫通する孔14に限るものではなく、例えばピストン
保持部材5の外周面に形成された溝でも良く、又は上ケ
ース63の周壁63dに形成された溝でも良い。
【0059】給水パイプ159は、上ケース63のポー
ト63a(図8参照)に取り付けられた給液口19に接
続されている。この給液口19からポート63aを通じ
て上ケース63内に導かれた潤滑・シール用の水は、ケ
ーシング6内の各部材の隙間やシリンダ側背圧逃がし手
段13,ピストン保持部材側背圧逃がし手段14,保持
軸内通路52a,53a,軸受けプレート32,34の
孔32c,34c等を伝わって摺動面を潤滑する。そし
て、圧縮された空気とともに吐出口62から吐出され
る。即ち、潤滑・シール用の水は、回転シリンダ部材2
やピストン保持部材5の回転によって生じる圧力差を利
用してコンプレッサ1内を循環する。
【0060】上述したように構成されたコンプレッサ1
では、入力軸21が図示しないモータ等によって駆動さ
れると、この回転力が入力軸21→ケレープレート12
→ケレー軸30→回転シリンダ部材2→ピストン3,4
→ピストン保持部材5へと伝えられる。これにより、回
転シリンダ部材2とピストン保持部材5が相対回転を行
い、ピストン3,4をシリンダ室23a〜23dに対し
て動かして吸込口61から吸い込んだ空気を吐出口62
から吐出させる。すなわち、入力軸21が回転される
と、ピストン保持部材5や回転シリンダ部材2等が等角
速度比の回転運動を行い、ピストン3,4を動かしてシ
リンダ室23a〜23d内の容積が増減し、空気を圧送
することができる。
【0061】なお、図示はしていないが、モータによる
駆動軸をピストン保持部材5に連結しても良い。
【0062】コンプレッサ1の動作について、図13
(A)〜(F)を用いて説明する。なお、図13(A)
〜(F)は、回転シリンダ部材2の回転角にして15度
おきに示したものである。
【0063】このコンプレッサ1は、各シリンダ室23
a〜23dが吸気行程と圧縮行程を交互に繰り返すこと
で空気を圧縮する。まず最初に吸気行程について、シリ
ンダ室23dに着目して説明する。回転シリンダ部材2
とピストン保持部材5が相対回転すると、ピストン4は
図13(A)に示すシリンダ室23dの死点位置から空
洞部22に向けて移動する(図13(B))。そして、
ピストン保持部材5と回転シリンダ部材2が図13
(C)に示す位置まで回転すると、シリンダ室23dが
吸込口61のスリット61aに対向(オーバーラップ)
するので、ピストン4の移動に伴う負圧によって空気が
吸込口61からシリンダ室23d内に吸い込まれる(図
13(D)〜(F))。そして、ピストン保持部材5と
回転シリンダ部材2がさらに回転すると、シリンダ室2
3dが吸込口61のスリット61aから外れるので吸気
行程が終了し、さらに、このシリンダ室23dが図13
(A)のシリンダ室23aの位置まで回転すると、圧縮
行程が開始される。
【0064】この圧縮行程をシリンダ室23aに着目し
て説明する。回転シリンダ部材2の回転によってピスト
ン保持部材5が回転すると、ピストン3は空洞部22の
位置からシリンダ室23a内に進入する(図13(A)
(B))。そして、回転シリンダ部材2とピストン保持
部材5の更なる回転により、ピストン3はシリンダ室2
3a内の外側位置に向けて移動する(図13(C)
(D))ので、シリンダ室23a内の空気が圧縮され
る。そして、この空気が十分圧縮されると(図13
(E))、シリンダ室23aが吐出口62のスリット6
2aとオーバーラップし(図13(F))、シリンダ室
23a内の空気を逆止弁39を押し開けて圧送する。
【0065】そして、以上の作動は各シリンダ室23a
〜23dについて順番に繰り返されるので、ピストン
3,4は次々に空気を圧縮して送り出す。コンプレッサ
1内は水によって潤滑されシールされているので、例え
ばオイルを使用した場合のように圧縮空気にオイル臭が
付くことがない。また、コンプレッサ1内に水を循環さ
せることで、コンプレッサ1の発熱を抑えることができ
る。
【0066】なお、上述の形態は本発明の好適な形態の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、上述の説明では、圧縮空気と水を分離する
ための独立した分離器151を備えていたが、図14〜
図16に示すように、独立した分離器151を省略して
水分凝集器152に分離器としての機能を持たせるよう
にしても良い。この場合には、コンプレッサ1に循環さ
せる水を全て水分凝集器152によって冷やしておくこ
とができるので、コンプレッサ1の発熱をより効率良く
抑えることができる。なお、独立した分離器151を省
略した空気圧縮装置150を利用した酸素濃縮装置17
0を図17に示す。
【0067】また、図18に示すように、水分凝集器1
52からでてくる圧縮空気をコンプレッサ1(モーター
を含んでも良い)の熱により再加熱して乾燥させるよう
にしても良い。水分凝集器152から出てくる圧縮空気
は相対湿度が比較的高いものであるが、このようにする
ことで相対湿度を下げることができる。
【0068】さらに、コンプレッサ1は上述のものに限
るものではなく、レシプロ式のコンプレッサ、スクリュ
ー式のコンプレッサ、スクロール式のコンプレッサ、ベ
ーン式のコンプレッサ等でも良い。
【0069】また、上述では空気を圧縮して吐出するコ
ンプレッサとして述べてきたが、吸入側を利用して真空
ポンプ又は吸引装置として用いてもよい。具体的には、
上述したコンプレッサの内部では、空気を吸入・圧縮・
吐出する工程が行われているので、空気を吸い込む際に
生じる減圧作用を用いて、物をつかむチャッキング等に
使用してもよい。この場合も、上述したとおり、潤滑・
シール用として水を使用することで、環境負荷を低減す
ることができる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の空
気圧縮装置では、コンプレッサと、このコンプレッサ内
にシールのための水を循環させる循環手段と、コンプレ
ッサから吐出された吐出空気に混合された水を分離する
分離器と、この吐出空気に混合されている水を熱交換作
用を用いて凝集する水分凝集器とを備え、この水分凝集
器は、水を混合している吐出空気を通過させるパイプ
と、このパイプに取り付けた放熱フィンと、パイプと放
熱フィンに空気を送風するファンとを備えているので、
コンプレッサ内を水によってシールすることができる。
コンプレッサから吐出される吐出空気に混じっている水
は分離器によって分離することができ、また、吐出空気
中の水分は水分凝集器によって凝集させて分離すること
ができる。水分凝集器では、ファンで送風して吐出空気
を冷却し水分を凝集させて分離回収するため、使用する
動力が少なく、また装置も安価である。吐出空気から分
離され回収された水分は循環手段によってコンプレッサ
内へと循環されるので、水分を再利用することができ、
給水の回数を減らすことができる。また、水は環境的に
取扱いが容易であり、メンテナンスが容易である。さら
に、コンプレッサ内に水を循環させるので、コンプレッ
サでの発熱を抑えることができ、特に室内等での使用に
適した空気圧縮装置を提供することができる。
【0071】また、請求項2記載の空気圧縮装置では、
酸素富化空気を生成する酸素濃縮装置に用いているの
で、例えばオイル臭のない圧縮空気を酸素濃縮装置に供
給することができる。即ち、コンプレッサの潤滑・シー
ル材として水を使用しているため、人体にも安全な圧縮
空気を供給することができ、また、水であるためその交
換等の維持管理も容易である。さらに、水分を分離回収
した後の圧縮空気を酸素濃縮装置に供給することができ
るので、酸素濃縮装置内での結露を防止することができ
ると共に、窒素吸着剤の性能劣化を抑えることが出来
る。
【0072】さらに、請求項3記載の空気圧縮装置で
は、コンプレッサは、回転軸心を通るようにシリンダ室
が形成され回転軸心を中心として回転する回転シリンダ
部材と、シリンダ室内を面接触して往復直線運動するピ
ストンと、ピストンを保持し回転シリンダ部材の回転軸
心から偏心した回転中心を中心として回転するピストン
保持部材と、回転シリンダ部材とピストン保持部材とを
回転自在に支持して収容すると共に少なくとも1つの空
気の吸込口と少なくとも1つの空気の吐出口とを有する
ケーシングとを備え、ピストンはピストン保持部材の回
転中心から一定の距離おかれた位置にかつその位置を中
心として回転自在に保持されているので、コンプレッサ
の振動や騒音の発生を抑えることが出来る。このため、
静粛性に優れ、特に医療用に使用するのに適した空気圧
縮装置を提供することが出来る。また、静粛性に優れる
ことから、防音機構や防振機構が不要になり、装置全体
をコンパクト化、軽量化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した空気圧縮装置の実施形態の一
例を示す概念図である。
【図2】同空気圧縮装置の水分凝集器を示し、正面から
みた断面図である。
【図3】同空気圧縮装置の水分凝集器を示し、側面から
みた断面図である。
【図4】同空気圧縮装置の分離器を示す概略構成図であ
る。
【図5】同空気圧縮装置を利用した酸素濃縮装置の一例
を示す概念図である。
【図6】同空気圧縮装置のコンプレッサの一例を示し、
その上ケースとピストン保持部材を取り外した状態の平
面図である。
【図7】同コンプレッサの縦断面図である。
【図8】同コンプレッサの分解斜視図である。
【図9】同コンプレッサの底面図である。
【図10】同コンプレッサのピストンを示し、(A)は
ピストンの斜視図、(B)はピストンの縦断面図であ
る。
【図11】同コンプレッサの軸受けプレートを示す斜視
図である。
【図12】同コンプレッサの吸込口及び吐出口と死点位
置にあるシリンダ室との位置関係を示す図である。
【図13】同コンプレッサの作動原理を説明するための
図で、(A)は一方のピストンが空洞部を横切り、他方
のピストンがシリンダ室の最奥部にまで進入した状態を
示す図、(B)は(A)の状態から回転シリンダ部材の
回転角で15度だけ回転した状態を示す図、(C)は
(B)の状態から回転シリンダ部材の回転角で更に15
度だけ回転した状態を示す図、(D)は(C)の状態か
ら回転シリンダ部材の回転角で更に15度だけ回転した
状態を示す図、(E)は(D)の状態から回転シリンダ
部材の回転角で更に15度だけ回転した状態を示す図、
(F)は(E)の状態から回転シリンダ部材の回転角で
更に15度だけ回転した状態を示す図である。
【図14】本発明を適用した空気圧縮装置の他の実施形
態を示す概念図である。
【図15】図14の水分凝集器を示し、正面からみた断
面図である。
【図16】図14の水分凝集器を示し、側面からみた断
面図である。
【図17】図14の空気圧縮装置を利用した酸素濃縮装
置を示す概念図である。
【図18】本発明を適用した空気圧縮装置の更に他の実
施形態を示す概念図である。
【図19】従来の酸素濃縮装置の概念図である。
【符号の説明】
1 コンプレッサ 2 回転シリンダ部材 3,4 ピストン 5 ピストン保持部材 6 ケーシング 23a〜23d シリンダ室 61 空気の吸込口 62 空気の吐出口 151 分離器 152 水分凝集器 153 パイプ 154 放熱フィン 155 ファン 150 空気圧縮装置 170 酸素濃縮装置 o 回転軸心 X 回転中心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 勝彦 長野県諏訪郡原村10801番地の2 株式会 社三協精機製作所諏訪南工場内 Fターム(参考) 3H003 AA02 AB06 AC02 CF00 3H076 AA03 AA10 AA16 BB01 BB06 BB10 CC07 CC28 CC31 CC92 CC93 4G042 BA15 BB02 BC04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンプレッサと、このコンプレッサ内に
    シールのための水を循環させる循環手段と、上記コンプ
    レッサから吐出された吐出空気に混合された水を分離す
    る分離器と、この吐出空気に混合されている水を熱交換
    作用を用いて凝集する水分凝集器とを備え、この水分凝
    集器は、水を混合している吐出空気を通過させるパイプ
    と、このパイプに取り付けた放熱フィンと、上記パイプ
    と放熱フィンに空気を送風するファンとを備えたことを
    特徴とする空気圧縮装置。
  2. 【請求項2】 酸素富化空気を生成する酸素濃縮装置に
    用いることを特徴とする請求項1記載の空気圧縮装置。
  3. 【請求項3】 上記コンプレッサは、回転軸心を通るよ
    うにシリンダ室が形成され上記回転軸心を中心として回
    転する回転シリンダ部材と、上記シリンダ室内を面接触
    して往復直線運動するピストンと、上記ピストンを保持
    し上記回転シリンダ部材の回転軸心から偏心した回転中
    心を中心として回転するピストン保持部材と、上記回転
    シリンダ部材と上記ピストン保持部材とを回転自在に支
    持して収容すると共に少なくとも1つの空気の吸込口と
    少なくとも1つの空気の吐出口とを有するケーシングと
    を備え、上記ピストンは上記ピストン保持部材の回転中
    心から一定の距離おかれた位置にかつその位置を中心と
    して回転自在に保持されることを特徴とする請求項1又
    は2記載の空気圧縮装置。
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