JP2003160534A - ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル類の製造方法 - Google Patents
ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル類の製造方法Info
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Abstract
有量が少なく、かつ色調の良好なポリエチレングリコー
ル安息香酸エステル類の製造方法を提供する。 【解決手段】 一般式(1) [式中、R1は、水素、炭素数1〜10のアルキル基、
炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数1〜10の
アルコキシ基、フェニル基又は塩素原子を表し、mは1
〜3の整数を表す。]で表される安息香酸類と一般式
(2) [式中、nは2〜200の整数を表す。]で表されるポ
リエチレングリコールとを、触媒の存在下にエステル化
反応させてポリエチレングリコールジ安息香酸エステル
類を製造する方法において、該触媒として錫化合物を用
いることを特徴とするポリエチレングリコールジ安息香
酸エステル類の製造方法。
Description
エチレングリコールとのエステル化反応によるポリエチ
レングリコールジ安息香酸エステル類の製造方法に関す
る。
テル類(以下、「該エステル類」と略記する。)は、各
種樹脂(例えば、塩化ビニル、ナイロンなど)のガラス
転移点を低下させ、樹脂に柔軟性を付与する可塑剤とし
て有用であり、フィルム、シート、各種成形品などの可
塑剤として広く使用されている。該エステル類の製造方
法としては、安息香酸類とポリエチレングリコールとを
硫酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、リ
ン酸、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体などの酸
触媒存在下、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの溶剤
中若しくは無溶剤下でエステル化反応させる方法が知ら
れている(例えば、特開昭52−139003号公
報)。
では、1)安息香酸類及びポリエチレングリコール自体
の反応性が低いためエステル化反応を円滑に進行させる
ためには多量の酸触媒を必要とする、2)目的のエステ
ル化反応と同時にポリエチレングリコールのエーテル結
合が酸触媒によって切断されてエチレングリコールが生
成する副反応が起こり、それがエステル化されたエチレ
ングリコールジ安息香酸エステルが多量に副成する、
3)副成したエチレングリコールジ安息香酸エステルを
目的とする該エステル類から除去するのが困難である、
及び4)該エステル類が黄色を呈するなどの問題点を有
しており、これらに関して未だ満足できるものではな
い。
反応では、目的とするエステル化反応とポリエチレング
リコールのエーテル結合の切断とは並行して進行するた
め、1)目的とするエステル化反応のみを選択的に行な
い、2)副成物エチレングリコールジ安息香酸エステル
の生成を抑制し、及び3)着色の少ない該エステル類を
得ることは困難である。
リコールジ安息香酸エステルの含有量が少なく及び色調
の良好なポリエチレングリコールジ安息香酸類を製造し
うる方法を提供することを目的とする。
課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記の事実を
見いだし、かかる知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
ルとのエステル化反応において、特定の触媒を使用する
ことにより、高収率で該エステル類が得られる。 (2)上記従来公知の触媒と比較して該触媒を使用した
場合、ポリエチレングリコールのエーテル結合の切断が
抑制されるためエチレングリコールジ安息香酸エステル
の副成が著しく少なくなる。 (3)上記従来の公知の触媒と比較して該触媒を使用し
た場合、得られる該エステル類の着色が少ない。
である。 項1 一般式(1) [式中、R1は、水素、炭素数1〜10のアルキル基、
炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数1〜10の
アルコキシ基、フェニル基又は塩素原子を表し、mは1
〜3の整数を表す。]で表される安息香酸類と一般式
(2) [式中、nは2〜200の整数を表す。]で表されるポ
リエチレングリコールとを、触媒の存在下にエステル化
反応させてポリエチレングリコールジ安息香酸エステル
類を製造する方法において、該触媒として錫化合物を用
いることを特徴とするポリエチレングリコールジ安息香
酸エステル類の製造方法。
末錫及び下記一般式(3) [式中、R2は炭素数1〜17の直鎖状若しくは分岐状
アルキル基、炭素数3〜17の直鎖状若しくは分岐状ア
ルケニル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素
数7〜30のアラルキル基、又は炭素数6〜30の芳香
族基を表す。]で表される有機酸錫化合物からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種である上記項1に記載のポリ
エチレングリコールジ安息香酸エステル類の製造方法。
エステル類が、一般式(4) [式中、nは2〜200の整数を表す。]で表されるポ
リエチレングリコールジ安息香酸エステルである上記項
1〜3のいずれかに記載のポリエチレングリコールジ安
息香酸エステル類の製造方法。
テルの含有量が、3000ppm以下である上記項1〜
3のいずれかに記載のポリエチレングリコールジ安息香
酸エステル類の製造方法。
れるポリエチレングリコールジ安息香酸エステル類。
上記項1〜4のいずれかに記載のポリエチレングリコー
ルジ安息香酸エステル類の製造方法。
るポリエチレングリコールジ安息香酸エステル類。
としては、水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数
3〜10のシクロアルキル基、炭素数1〜10のアルコ
キシ基、フェニル基、及び塩素原子が例示されるが、こ
れら置換基の置換位置は、特に限定されない。
体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−
プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブ
チル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチ
ル基などの直鎖状又は分岐状アルキル基が例示される。
は、具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2−メチルシク
ロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチ
ルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基などが例示され
る。
具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブト
キシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基などの
直鎖状又は分岐状アルコキシ基が例示される。
息香酸、2−メチル安息香酸、3−メチル安息香酸、4
−メチル安息香酸、2−エチル安息香酸、4−エチル安
息香酸、4−n−プロピル安息香酸、4−t−ブチル安
息香酸、4−シクロヘキシル安息香酸、4−フェニル安
息香酸、2−クロロ安息香酸、4−クロロ安息香酸、2
−メトキシ安息香酸、4−メトキシ安息香酸、4−エト
キシ安息香酸、4−t−ブトキシ安息香酸、3,4−ジ
メチル安息香酸、2,6−ジメチル安息香酸、3,5−
ジメチル安息香酸、4−クロロ−2−メトキシ安息香
酸、5−クロロ−2−メトキシ安息香酸、2,4,6−
トリメチル安息香酸、2,3,4−トリメトキシ安息香
酸、2,4,5−トリメトキシ安息香酸、3,4,5−
トリメトキシ安息香酸などが挙げられる。
れる安息香酸類は、単独で又は2種以上適宜組み合わせ
て用いることもできる。
中でも、1)mが0である一般式(1)で表される化合
物、2)R1が炭素数1〜3のアルキル基(例えば、メ
チル基、エチル基、i−プロピル基等)であり、mが1
又は2である一般式(1)で表される化合物、及び3)
R1が炭素数1〜3のアルコキシ基(例えば、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基等)であり、mが1
又は2である一般式(1)で表される化合物が好まし
い。
るか又は従来から慣用されている合成法に従って容易に
製造することができる(例えば、A. I.Vogel著,「Pra
ctical Organic Chemistry」,p755(1959))。
コールとしては、エチレンオキシドの平均付加モル数n
が、通常、2〜200、好ましくは3〜100、さらに
好ましくは3〜50のポリエチレングリコールが例示さ
れる。
れているものを使用できるほか、従来公知の製造方法に
よっても容易に製造可能である。
錫、及び一般式(3)で表される有機酸錫化合物からな
る群から選ばれる少なくとも1種である。一般式(3)
におけるR2としては、a)メチル基、エチル基、n−
プロピル基、n−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
オクチル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、ウン
デシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシ
ル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基等の直鎖状又は
分岐状の炭素数1〜17のアルキル基、b)アリル基、
2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソプロペニル基等
の炭素数3〜17のアルケニル基、c)シクロプロピル
基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基、2−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロ
ヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロヘプチル基等の
炭素数3〜10のシクロアルキル基、及びd)フェニル
基、メチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフ
ェニル基、p−クミルフェニル基、メトキシフェニル
基、ベンジル基、ナフチル基等の炭素数7〜30のアラ
ルキル基及び炭素数6〜30芳香族基が例示される。
は、特に限定されるものではないが、ジ酢酸錫、ジプロ
ピオン酸錫、ジオクチル酸錫、ジラウリン酸錫、ジミリ
スチン酸錫、ジパルミチン酸錫、ジステアリン酸錫、ジ
オレイン酸錫、ジ安息香酸錫、α−ナフトエ酸錫、β−
ナフトエ酸錫等が挙げられる。これらの中でも、特に、
酸化錫、ジオクチル酸錫が好ましい。これらの触媒は、
それぞれ単独で又は2種以上適宜組み合わせて用いるこ
ともできる。
のを使用できるほか、従来公知の製造方法によっても容
易に製造可能である。
で行うことができるが、一般的には以下の工程、仕込
量、製造条件等を用いて行うのが好ましい。
水を分離除去可能な還流冷却器を備えた反応器に、安息
香酸類、ポリエチレングリコール、触媒、及び必要に応
じて溶媒、酸化防止剤若しくは還元剤を仕込み、加熱す
ることによりエステル化させる。このとき、反応生成水
を溶媒との共沸により系外へ除去することにより反応を
促進させる。安息香酸類とポリエチレングリコールとの
仕込み割合は、特に限定されるものではないが、通常、
一般式(2)で表されるポリエチレングリコール1モル
に対して安息香酸類2〜5モル、好ましくは2.05〜
3モル使用してエステル化反応を行うことが好ましい。
られる限り特に制限はないが、生成水を系外に除きなが
ら反応を行う。この際必要に応じて、シクロヘキサン、
n−へキサン、i−プロピルシクロヘキサン、n−ヘプ
タン、n−オクタン、n−デカン、ウンデカン、イソパ
ラフィン系混合溶剤(例えば、「IPソルベント162
0」(商品名)、エクソン化学社製)、ナフテン系混合
溶剤(例えば、「エクソールD40」(商品名)、エク
ソン化学社製)、デカリン等の飽和炭化水素類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プソイドキ
ュメン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素類
及びそれらの混合物(例えば、「エクソンナフサNo.
5」(商品名)、エクソン社製)が例示され、それぞれ
単独で又は2種以上適宜組み合わせて使用することもで
きる。
ないが、通常、安息香酸類とポリエチレングリコールの
合計重量に対して、3〜200重量%、特に3〜50重
量%の量が好ましい。該使用量が、3重量%未満になる
と、共沸効果の低下により反応性が低下する傾向にあ
る。一方、200重量%を越えると、反応終了後の溶媒
回収に長時間を要する傾向にある。
に対して、通常、0.001〜10重量%であり、好ま
しくは0.005〜5重量%、さらに好ましくは0.0
1〜1重量%である。0.001重量%未満だと充分な
反応活性が得られにくく、10重量%を越えて使用して
も触媒量の増加に見合うだけの活性向上は見られず、不
経済である。
に応じて、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、
モノ−t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−ブ
チルハイドロキノン等のハイドロキノン系化合物、2−
t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェノール、ジ−t−ブチルヒド
ロキシトルエン等のヒンダードフェノール系化合物等の
酸化防止剤、次亜リン酸ソーダ、水素化ホウ素ナトリウ
ム等の還元剤を着色防止や熱劣化防止の目的で添加して
反応を行うこともできる。酸化防止剤及び/又は還元剤
の使用量は、反応系全体(原料及び溶媒)の重量を基準
として、通常それぞれ0.001〜1%、好ましくは
0.001〜0.1%である。
れ、反応温度と溶媒の沸点に依存して、反応生成水を共
沸させて除去できる程度に適宜設定できる。減圧下で反
応させる場合、通常、5kPa〜100kPa、特に10kPa
〜70kPaに調節するのが好ましい。また、加圧下で反
応させる場合(原料である安息香酸類が昇華性を有する
場合)、50kPa〜500kPaに調節してエステル化する
方法も採用することもできる。
はないが、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下でエ
ステル化を行うことが好ましい。
の種類や反応時の溶剤の使用の有無によって適宜選択さ
れるが、通常、150〜250℃の範囲である。反応温
度が150℃未満だと充分な触媒活性が得られにくく、
また、250℃を越えると生成物が黄色を呈し、副成す
るジエチレングリコールジ安息香酸エステルの量が多く
なる傾向が見られる。
反応温度等に依存するが、一般的には、通常、留出した
生成水量、又は反応系の酸価をエステル化反応の終点の
指標とすることにより適宜決定することができる。
未反応原料、溶媒、触媒、重合禁止剤若しくは還元剤等
の不純物を含んでいる。かかる反応粗物から溶媒だけを
除去して得られるエステル化反応粗物及び無溶媒で反応
を行って得られるエステル化反応粗物は、後処理をする
ことなくそのまま乳酸系ポリマーの可塑剤として使用す
ることもできるが、通常、かかる不純物を除去する後処
理工程を行う。
止剤(還元剤)等の不純物は、通常、アルカリにより中
和処理し、必要に応じて温水又は水洗浄、濾過、脱水等
の工程を適宜組み合わせて除去する方法が例示される。
かかるアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸カルシウム等のアルカリ金属又はアル
カリ土類金属の水酸化物又は炭酸塩及びこれらの水溶
液、アンモニア等が例示できる。かかる中和処理は、通
常、反応粗物と上記アルカリの水溶液とを混合し、得ら
れる混合物を常温〜100℃の温度範囲で0.1〜1時
間撹拌することにより実施される。
り行い、通常、中和工程に引き続いて行うか又は上記エ
ステル化工程後に行うこともできる。蒸留の際の圧力
は、通常、0.1kPa〜4kPa、特に0.1kPa〜1kPaと
するのが好ましく、蒸留温度は、通常、50〜150
℃、特に100〜150℃が好ましい。
サイト、活性白土などの吸着剤処理を行い精製すること
もできる。
まれる不純物であるエチレングリコールジ安息香酸エス
テルは、通常、高速液体クロマトグラフィー又はガスク
ロマトグラフィー分析によって定量することができ、そ
の含有量は、通常、3000ppm以下、好ましくは1
500ppm以下、特に好ましくは500ppm以下で
ある。3000ppmを越えると、該エステル類を乳酸
系ポリマー用可塑剤として用いた場合に、乳酸系ポリマ
ー成形物の低温での柔軟性の低下やクレージング(ひび
割れ)などの低温特性が悪化する傾向が見られる。
常、100以下、好ましくは50以下である。100を
越えると、かかるエステル類を乳酸系ポリマー用可塑剤
として用いた場合に、乳酸系ポリマー成形物(例えば、
透明成形体、白色系成形体など)の色調を悪化させる傾
向にある。
ー用可塑剤として用いられる。該エステル類を含有する
乳酸系ポリマー成形物は、具体的には、農業用袋、マル
チフィルム、トンネルフィルム、植生シート、種紐、養
生シート、苗木用ポット、釣糸、漁網などの農水産業・
園芸用資材、食器用容器、食品包装用フィルム、トレ
ー、ストレッチフィルム、シュリンクフィルム、飲料用
ボトルなどの食品包装用材料、断熱材、型枠、土留め、
保水シート、土嚢などの土木・建築資材、紙おむつ、生
理用品包装などの衛生用材料、食品袋、レジ袋、ゴミ
袋、一般規格袋、シート、テープ、ラベル、シャンプー
ボトル、リンスボトル、化粧品容器などの日用雑貨品、
梱包材、緩衝材、結束テープ、紐などの産業用資材等の
素材として好適である。
ホモポリマー、(b)乳酸コポリマー、及び(c)乳酸
ホモポリマー及び乳酸コポリマーからなる群から選ばれ
た少なくとも1種と他のポリマーとのブレンドポリマー
等が挙げられる。
るが、本発明はこれに限定されるものではない。得られ
た生成物の酸価、ケン化価、及びハーゼン色数は下記の
方法に準拠して測定した。また、副成成物のジエチレン
グリコールジ安息香酸は、ガスクロマトグラフィー分析
にて定量した。 (1)酸価 JIS K 0070に準拠して測定した。 (2)ケン化価 JIS K 0070に準拠して測定した。 (3)ハーゼン色数 JIS K 4101に準拠して測定した。
入管を備えた2Lのガラス製反応容器に安息香酸37
8.6g(3.1モル)、数平均分子量400のポリエ
チレングリコール600.0g(1.5モル)、酸化錫
1.96g(0.015モル:対安息香酸 0.52重
量%)、キシレン50gを仕込み、窒素を30ml/m
inの流量で反応液中に吹き込みながら220℃まで昇
温した。220℃到達後、その温度で8〜10時間エス
テル化反応を行い、反応生成水はキシレンとの共沸によ
り反応系外へ除去した。得られたエステル化反応粗物を
5%水酸化ナトリウム水溶液で中和後、温水洗浄し、次
いで、1.5kPaの減圧下、120〜135℃でキシレ
ンを留去し、エステル894.1g(収率98.0%)
を得た。得られたエステルのケン化価は184であり、
酸価は0.08、ハーゼン色数は20であった。ガスク
ロマトグラフィーによる分析から主成分はポリエチレン
グリコールジ安息香酸エステルであり、また、副成物の
エチレングリコールジ安息香酸エステルの含有量は85
ppmであることを確認した。
て、数平均分子量600のポリエチレングリコール90
0.0g(1.5モル)を用いる以外は実施例1と同様
にエステル化反応を行った。得られたエステルは118
8.1g(収率98.0%)であり、そのケン化価は1
39であり、酸価は0.10、ハーゼン色数は30であ
った。ガスクロマトグラフィーによる分析から主成分は
ポリエチレングリコールジ安息香酸エステルであり、副
成物のエチレングリコールジ安息香酸エステルの含有量
は95ppmであることを確認した。
重量%/対安息香酸)を用いる以外は実施例1と同様に
エステル化反応を行った。得られたエステルは893.
9g(収率98.0%)であり、そのケン化価は184
であり、酸価は0.09、ハーゼン色数は20であっ
た。ガスクロマトグラフィーによる分析から主成分はポ
リエチレングリコールジ安息香酸エステルであり、副成
物のエチレングリコールジ安息香酸エステルの含有量は
90ppmであることを確認した。
(1.28重量%/対安息香酸対安息香酸)を用いる以
外は実施例1と同様にしてエステル化反応を行った。得
られたエステルは890.3g(収率97.6%)であ
り、そのケン化価は188であり、酸価は0.32、ハ
ーゼン色数は200であった。ガスクロマトグラフィー
による分析から主成分はポリエチレングリコールジ安息
香酸エステルであり、また、副成物のエチレングリコー
ルジ安息香酸エステルの含有量は82300ppmであ
ることを確認した。
コールジ安息香酸エステルの含有量が少なく、色調良好
なポリエチレングリコールジ安息香酸エステル類が製造
できる。
Claims (7)
- 【請求項1】 一般式(1) [式中、R1は、水素、炭素数1〜10のアルキル基、
炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数1〜10の
アルコキシ基、フェニル基又は塩素原子を表し、mは1
〜3の整数を表す。]で表される安息香酸類と一般式
(2) [式中、nは2〜200の整数を表す。]で表されるポ
リエチレングリコールとを、触媒の存在下にエステル化
反応させてポリエチレングリコールジ安息香酸エステル
類を製造する方法において、該触媒として錫化合物を用
いることを特徴とするポリエチレングリコールジ安息香
酸エステル類の製造方法。 - 【請求項2】 錫化合物が、酸化錫、水酸化錫、粉末錫
及び下記一般式(3) [式中、R2は炭素数1〜17の直鎖状若しくは分岐状
アルキル基、炭素数3〜17の直鎖状若しくは分岐状ア
ルケニル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素
数7〜30のアラルキル基、又は炭素数6〜30の芳香
族基を表す。]で表される有機酸錫化合物からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のポリ
エチレングリコールジ安息香酸エステル類の製造方法。 - 【請求項3】 ポリエチレングリコールジ安息香酸エス
テル類が、一般式(4) [式中、nは2〜200の整数を表す。]で表されるポ
リエチレングリコールジ安息香酸エステルである請求項
1又は2に記載のポリエチレングリコールジ安息香酸エ
ステル類の製造方法。 - 【請求項4】 エチレングリコールジ安息香酸エステル
の含有量が、3000ppm以下である請求項1〜3の
いずれかに記載のポリエチレングリコールジ安息香酸エ
ステル類の製造方法。 - 【請求項5】 請求項4に記載の方法により製造される
ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル類。 - 【請求項6】 ハーゼン色数が、100以下である請求
項1〜4のいずれかに記載のポリエチレングリコールジ
安息香酸エステル類の製造方法。 - 【請求項7】 請求項6に記載の方法より製造されるポ
リエチレングリコールジ安息香酸エステル類。
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- 2001-11-26 JP JP2001358624A patent/JP2003160534A/ja active Pending
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