JP2003157707A - 採光用光学素子及び採光装置 - Google Patents
採光用光学素子及び採光装置Info
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- JP2003157707A JP2003157707A JP2001354259A JP2001354259A JP2003157707A JP 2003157707 A JP2003157707 A JP 2003157707A JP 2001354259 A JP2001354259 A JP 2001354259A JP 2001354259 A JP2001354259 A JP 2001354259A JP 2003157707 A JP2003157707 A JP 2003157707A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 屋内への過剰な太陽光の入射を無くすととも
に必要な時の必要な量の太陽光を入射させる実用的な構
成を提供する。 【解決手段】 建物の開口部20に設けられる板状の採
光用光学素子1は、同一平面上に詰めて設けられた多数
のプリズム部10から成る。各プリズム部10の一方の
斜面13は、太陽の仰角θSが臨界仰角より小さい場合
には太陽光を透過させ臨界仰角以上の場合には全反射さ
せる角度であり、太陽の仰角θSが臨界仰角以上の場合
の全体の採光量は、臨界仰角より小さい場合に比べて少
ない。臨界仰角は、太陽が冬季に南中にある際の仰角θ
Sよりも大きい。各プリズム部10は互いに平行な水平
方向に長く延びたものであり、採光装置は、各プリズム
部10が延びた方向と採光用光学素子1の中心軸上の点
と太陽Sとを結ぶ方向とが水平面視において垂直に交差
するよう太陽の移動に追従して採光用光学素子1の姿勢
を制御する太陽追尾機構4を備えている。
に必要な時の必要な量の太陽光を入射させる実用的な構
成を提供する。 【解決手段】 建物の開口部20に設けられる板状の採
光用光学素子1は、同一平面上に詰めて設けられた多数
のプリズム部10から成る。各プリズム部10の一方の
斜面13は、太陽の仰角θSが臨界仰角より小さい場合
には太陽光を透過させ臨界仰角以上の場合には全反射さ
せる角度であり、太陽の仰角θSが臨界仰角以上の場合
の全体の採光量は、臨界仰角より小さい場合に比べて少
ない。臨界仰角は、太陽が冬季に南中にある際の仰角θ
Sよりも大きい。各プリズム部10は互いに平行な水平
方向に長く延びたものであり、採光装置は、各プリズム
部10が延びた方向と採光用光学素子1の中心軸上の点
と太陽Sとを結ぶ方向とが水平面視において垂直に交差
するよう太陽の移動に追従して採光用光学素子1の姿勢
を制御する太陽追尾機構4を備えている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願の発明は、建物の内部に
太陽光を採り入れる採光技術に関するものである。
太陽光を採り入れる採光技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建物の内部への採光には、通常は、壁面
に窓を設けることで行われる。しかしながら、大きな建
物でその中央部分に採光が必要な場合や、日当たりの良
くない場所に立つ建物の場合には、屋根に採光用の窓を
設けることもある。
に窓を設けることで行われる。しかしながら、大きな建
物でその中央部分に採光が必要な場合や、日当たりの良
くない場所に立つ建物の場合には、屋根に採光用の窓を
設けることもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、太陽光
を屋根に設けられた窓から採り入れるようにすると、屋
内の照明を少なくすることができ、省エネや自然な光で
照明できるとった点でメリットが大きい。しかしなが
ら、夏季の日射の強い時期には、あまりに多くの光が採
り入れられるため、屋内の温度が上昇し、冷房に多大な
負荷がかかる等、好ましくない事態になることもある。
を屋根に設けられた窓から採り入れるようにすると、屋
内の照明を少なくすることができ、省エネや自然な光で
照明できるとった点でメリットが大きい。しかしなが
ら、夏季の日射の強い時期には、あまりに多くの光が採
り入れられるため、屋内の温度が上昇し、冷房に多大な
負荷がかかる等、好ましくない事態になることもある。
【0004】このようなことを防止するため、上記屋根
に設けられた採光用の窓に赤外線を反射する光学素子を
設けたりすることが考えられる。しかしながら、このよ
うな構成では、赤外線を積極的に屋内に入れて屋内を暖
めたい場合にも赤外線を反射することになってしまい、
具合が悪い。冬季には、赤外線反射用の光学素子を取り
外すことも考えられるが、これも面倒である。本願の発
明は、係る課題を解決するために成されたものであり、
屋内への過剰な太陽光の入射を無くすとともに必要な時
の必要な量の太陽光を入射させる実用的な構成を提供す
る技術的意義がある。
に設けられた採光用の窓に赤外線を反射する光学素子を
設けたりすることが考えられる。しかしながら、このよ
うな構成では、赤外線を積極的に屋内に入れて屋内を暖
めたい場合にも赤外線を反射することになってしまい、
具合が悪い。冬季には、赤外線反射用の光学素子を取り
外すことも考えられるが、これも面倒である。本願の発
明は、係る課題を解決するために成されたものであり、
屋内への過剰な太陽光の入射を無くすとともに必要な時
の必要な量の太陽光を入射させる実用的な構成を提供す
る技術的意義がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願の請求項1記載の発明は、太陽光を採り入れる
よう建物の開口部に設けられる板状の採光用光学素子で
あって、同一平面上に詰めて設けられた多数のプリズム
部から成り、各プリズム部の斜面は、太陽の仰角が臨界
仰角より小さい場合には太陽光を透過させ臨界仰角以上
の場合には全反射させる角度となっており、太陽の仰角
が臨界仰角以上の場合の全体の採光量は、臨界仰角より
小さい場合の全体の採光量に比べて少なくなっていると
いう構成を有する。また、上記課題を解決するため、請
求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前
記臨界仰角は、太陽が冬季に南中にある際の仰角よりも
大きいという構成を有する。また、上記課題を解決する
ため、請求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構
成において、前記各プリズム部は、太陽から遠い側に位
置する一方の斜面と、太陽に近い側に位置する他方の斜
面とから成るものであって、一方の斜面は、仰角が前記
臨界仰角以上の場合に太陽光を全反射させるものであ
り、他方の斜面は、太陽が夏季に南中にある際の角度よ
りも大きい角度となっているという構成を有する。ま
た、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、
前記請求項1乃至3いずれかの採光用光学素子を備えた
採光装置であって、前記各プリズム部は、互いに平行な
水平方向に長く延びたものであり、この各プリズム部が
延びた方向と、採光用光学素子の中心軸上の点と太陽と
を結ぶ方向とが、水平面視において垂直に交差するよう
太陽の移動に追従して採光用光学素子の姿勢を制御する
太陽追尾機構を備えているという構成を有する。
め、本願の請求項1記載の発明は、太陽光を採り入れる
よう建物の開口部に設けられる板状の採光用光学素子で
あって、同一平面上に詰めて設けられた多数のプリズム
部から成り、各プリズム部の斜面は、太陽の仰角が臨界
仰角より小さい場合には太陽光を透過させ臨界仰角以上
の場合には全反射させる角度となっており、太陽の仰角
が臨界仰角以上の場合の全体の採光量は、臨界仰角より
小さい場合の全体の採光量に比べて少なくなっていると
いう構成を有する。また、上記課題を解決するため、請
求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前
記臨界仰角は、太陽が冬季に南中にある際の仰角よりも
大きいという構成を有する。また、上記課題を解決する
ため、請求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構
成において、前記各プリズム部は、太陽から遠い側に位
置する一方の斜面と、太陽に近い側に位置する他方の斜
面とから成るものであって、一方の斜面は、仰角が前記
臨界仰角以上の場合に太陽光を全反射させるものであ
り、他方の斜面は、太陽が夏季に南中にある際の角度よ
りも大きい角度となっているという構成を有する。ま
た、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、
前記請求項1乃至3いずれかの採光用光学素子を備えた
採光装置であって、前記各プリズム部は、互いに平行な
水平方向に長く延びたものであり、この各プリズム部が
延びた方向と、採光用光学素子の中心軸上の点と太陽と
を結ぶ方向とが、水平面視において垂直に交差するよう
太陽の移動に追従して採光用光学素子の姿勢を制御する
太陽追尾機構を備えているという構成を有する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態(以
下、実施形態)について説明する。図1は、本願発明の
実施形態に係る採光用光学素子の概略構成を示す断面図
である。図1に示す採光用光学素子は、全体としては板
状であり、同一平面上に詰めて設けられた多数のプリズ
ム部10から成っている。採光用光学素子は、透光性樹
脂から形成されており、一対の型の間に母材を挟み込ん
で加熱・加圧することにより製作されている。採光用光
学素子の一方の面11は平坦面であり、他方の面12に
各プリズム部10が形成されている。各プリズム部10
は、図1に示すように三角形状の断面形状であり、二つ
の斜面13,14から成る。
下、実施形態)について説明する。図1は、本願発明の
実施形態に係る採光用光学素子の概略構成を示す断面図
である。図1に示す採光用光学素子は、全体としては板
状であり、同一平面上に詰めて設けられた多数のプリズ
ム部10から成っている。採光用光学素子は、透光性樹
脂から形成されており、一対の型の間に母材を挟み込ん
で加熱・加圧することにより製作されている。採光用光
学素子の一方の面11は平坦面であり、他方の面12に
各プリズム部10が形成されている。各プリズム部10
は、図1に示すように三角形状の断面形状であり、二つ
の斜面13,14から成る。
【0007】この採光用光学素子は、太陽の仰角が小さ
い場合にもより多くの光が屋内に採り入れられるよう設
けられるものである。この実施形態の採光用光学素子の
大きな特徴点は、各プリズム部10の斜面13,14
が、太陽の仰角が所定の臨界仰角以上である場合には太
陽光を全反射させ、仰角が臨界仰角より小さい場合にの
み太陽光を透過させる角度となっている点である。尚、
仰角とは、太陽高度の意味であり、太陽の位置が水平面
に対して成す角度である。
い場合にもより多くの光が屋内に採り入れられるよう設
けられるものである。この実施形態の採光用光学素子の
大きな特徴点は、各プリズム部10の斜面13,14
が、太陽の仰角が所定の臨界仰角以上である場合には太
陽光を全反射させ、仰角が臨界仰角より小さい場合にの
み太陽光を透過させる角度となっている点である。尚、
仰角とは、太陽高度の意味であり、太陽の位置が水平面
に対して成す角度である。
【0008】図2を使用して、さらに詳しく説明する。
図2は、図1の採光用光学素子の原理図である。例え
ば、図1に示す実施例として、各プリズム部10が断面
正三角形の形状とする。即ち、図2において、二つの斜
面13,14の成すをθ1、一方の斜面13が水平面に
対して成す角をθ2、他方の斜面14が水平面に対して
成す角をθ3とすると、θ1=θ2=θ3=60度であ
る。また、採光用光学素子は、全体に水平に保持されて
おり、従って平坦面11も水平面上である。尚、図2に
示すように、採光用光学素子は、平坦面11が上側、各
プリズム部10が下側になるよう保持されている。従っ
て、太陽光は最初に平坦面11に入射する。また、採光
用光学素子の材質はメタアクリル(PMMA)樹脂であ
り、その屈折率は1.492程度である。図2には、太
陽の仰角θSが、20度,30度,40度,50度,6
0度,70度と変化した場合、採光用光学素子に入射す
る太陽光がどのように進むかが示されている。
図2は、図1の採光用光学素子の原理図である。例え
ば、図1に示す実施例として、各プリズム部10が断面
正三角形の形状とする。即ち、図2において、二つの斜
面13,14の成すをθ1、一方の斜面13が水平面に
対して成す角をθ2、他方の斜面14が水平面に対して
成す角をθ3とすると、θ1=θ2=θ3=60度であ
る。また、採光用光学素子は、全体に水平に保持されて
おり、従って平坦面11も水平面上である。尚、図2に
示すように、採光用光学素子は、平坦面11が上側、各
プリズム部10が下側になるよう保持されている。従っ
て、太陽光は最初に平坦面11に入射する。また、採光
用光学素子の材質はメタアクリル(PMMA)樹脂であ
り、その屈折率は1.492程度である。図2には、太
陽の仰角θSが、20度,30度,40度,50度,6
0度,70度と変化した場合、採光用光学素子に入射す
る太陽光がどのように進むかが示されている。
【0009】図2に示すように、太陽光は平坦面11に
入射し、幾分屈折した後、プリズム部10の一方の斜面
13に達する。この際、仰角θSが小さいうちは、一方
の斜面13を幾分屈折しながら透過し、下方に向けて進
む。一方、仰角θSが大きくなり、70度程度に達する
と、図2に示すように、太陽光はプリズム部10の一方
の斜面13で全反射し、大きく進行方向が変えられる。
反射した光は、水平方向に近い角度で進み、他方の斜面
14を透過する。従って、屋内側に採り入れられること
はない。図2に示すように、仰角θSが70度以上の場
合であっても、太陽光の入射位置によっては、屋内側に
入射する光線もある。但し、これらの光線は、水平に近
い角度で入射するものであったり、散乱光として入射す
るものであったりするため、屋内を加熱する作用は少な
い。従って、全体として見ると、仰角θSが70度程度
以上の場合には、屋内に達して屋内を加熱する太陽光は
ほぼ半減するか、殆どゼロになる。
入射し、幾分屈折した後、プリズム部10の一方の斜面
13に達する。この際、仰角θSが小さいうちは、一方
の斜面13を幾分屈折しながら透過し、下方に向けて進
む。一方、仰角θSが大きくなり、70度程度に達する
と、図2に示すように、太陽光はプリズム部10の一方
の斜面13で全反射し、大きく進行方向が変えられる。
反射した光は、水平方向に近い角度で進み、他方の斜面
14を透過する。従って、屋内側に採り入れられること
はない。図2に示すように、仰角θSが70度以上の場
合であっても、太陽光の入射位置によっては、屋内側に
入射する光線もある。但し、これらの光線は、水平に近
い角度で入射するものであったり、散乱光として入射す
るものであったりするため、屋内を加熱する作用は少な
い。従って、全体として見ると、仰角θSが70度程度
以上の場合には、屋内に達して屋内を加熱する太陽光は
ほぼ半減するか、殆どゼロになる。
【0010】仰角θSがどの程度に達したら太陽光を全
反射するか(以下、この仰角を臨界仰角と呼ぶ)は、採
光用光学素子の屈折率及び斜面13,14の角度θ2,
θ3に依存する。前述したように例えば採光用光学素子
の材質がPMMAであってその屈折率が1.492であ
り、斜面13,14が水平に対して60度の場合、臨界
仰角は62.7度程度になる。いずれにしても、採光用
光学素子の材料や斜面13,14の角度θ2,θ3を適
宜選定することで、任意の臨界仰角を得ることができ
る。
反射するか(以下、この仰角を臨界仰角と呼ぶ)は、採
光用光学素子の屈折率及び斜面13,14の角度θ2,
θ3に依存する。前述したように例えば採光用光学素子
の材質がPMMAであってその屈折率が1.492であ
り、斜面13,14が水平に対して60度の場合、臨界
仰角は62.7度程度になる。いずれにしても、採光用
光学素子の材料や斜面13,14の角度θ2,θ3を適
宜選定することで、任意の臨界仰角を得ることができ
る。
【0011】各プリズム部10の他方の斜面14の角度
θ3は、太陽光の採り入れを抑制する季節の南中高度よ
り大きい角度とすることが好ましい。以下、この点につ
いて説明する。図3は、他方の斜面14の角度θ3につ
いて説明した図である。図3中の(1)は、他方の斜面
14の角度θ3が夏季の南中の際の仰角より小さい場
合、(2)は大きい場合を示している。
θ3は、太陽光の採り入れを抑制する季節の南中高度よ
り大きい角度とすることが好ましい。以下、この点につ
いて説明する。図3は、他方の斜面14の角度θ3につ
いて説明した図である。図3中の(1)は、他方の斜面
14の角度θ3が夏季の南中の際の仰角より小さい場
合、(2)は大きい場合を示している。
【0012】図3(1)に示すように、南中の際の仰角
より角度θ3が小さい場合、南中の前後で、太陽光の一
部は平坦面11を透過した後に他方の斜面14に最初に
達することが可能となり、この太陽光は、他方の斜面1
4で全反射し、一方の斜面13を透過して屋内に達す
る。これ以外の太陽光は、前述したように一方の斜面1
3で全反射するため、全体としては屋内に採り入れられ
る光量は少ないものの、南中の前後で幾分採り入れられ
る光量が多くなってしまう。これに対し、図3(2)に
示すように、南中の際の仰角θSよりθ3が大きけれ
ば、南中時においても他方の斜面14に最初に達する太
陽光は無く、屋内に採り入れられることは、迷光等を除
き、本質的にない。従って、屋内の温度上昇抑制に効果
的である。
より角度θ3が小さい場合、南中の前後で、太陽光の一
部は平坦面11を透過した後に他方の斜面14に最初に
達することが可能となり、この太陽光は、他方の斜面1
4で全反射し、一方の斜面13を透過して屋内に達す
る。これ以外の太陽光は、前述したように一方の斜面1
3で全反射するため、全体としては屋内に採り入れられ
る光量は少ないものの、南中の前後で幾分採り入れられ
る光量が多くなってしまう。これに対し、図3(2)に
示すように、南中の際の仰角θSよりθ3が大きけれ
ば、南中時においても他方の斜面14に最初に達する太
陽光は無く、屋内に採り入れられることは、迷光等を除
き、本質的にない。従って、屋内の温度上昇抑制に効果
的である。
【0013】尚、他方の斜面14に全反射することで屋
内に太陽光が達するのを抑制するには、他方の斜面14
を黒色に着色して光を吸収することも考えられる。但
し、仰角が低い場合の屋内に採り入れるべき光も一部吸
収されてしまい、採光効率が低下してしまう欠点があ
る。第一第二の各斜面13,14の角度が60度である
前記実施例は、屋内に入射する太陽光が、仰角が51.
8度の場合に最も鉛直に近い方向に進むようにしたもの
である。仰角51.8度は、日本では春秋の南中時の仰
角に近い。つまり、この実施例は、春秋冬において太陽
光の採り入れによる照明効果が最も高くなるようにして
いる。
内に太陽光が達するのを抑制するには、他方の斜面14
を黒色に着色して光を吸収することも考えられる。但
し、仰角が低い場合の屋内に採り入れるべき光も一部吸
収されてしまい、採光効率が低下してしまう欠点があ
る。第一第二の各斜面13,14の角度が60度である
前記実施例は、屋内に入射する太陽光が、仰角が51.
8度の場合に最も鉛直に近い方向に進むようにしたもの
である。仰角51.8度は、日本では春秋の南中時の仰
角に近い。つまり、この実施例は、春秋冬において太陽
光の採り入れによる照明効果が最も高くなるようにして
いる。
【0014】図4は、上記実施形態の採光用光学素子を
使用した採光装置の発明の実施形態の概略構成を示す図
である。図4に示す装置は、屋根2の開口部20に取り
付けられるようになっている。この装置は、開口部20
の水密封止等のために設けられるトップシール3と、ト
ップシール3の下側に設けられる採光用光学素子1と、
太陽の移動に追従して採光用光学素子1の姿勢を変更す
る太陽追尾機構4とから主に構成されている。
使用した採光装置の発明の実施形態の概略構成を示す図
である。図4に示す装置は、屋根2の開口部20に取り
付けられるようになっている。この装置は、開口部20
の水密封止等のために設けられるトップシール3と、ト
ップシール3の下側に設けられる採光用光学素子1と、
太陽の移動に追従して採光用光学素子1の姿勢を変更す
る太陽追尾機構4とから主に構成されている。
【0015】トップシール3は、透光性樹脂等で形成さ
れたドーム状である。トップシール3は、不図示のシー
ラントを介して屋根2の開口部20を気密に塞ぐよう取
り付けられている。太陽追尾機構4は、採光用光学素子
1を保持した保持具41と、保持具41を介して採光用
光学素子1を回転させるためのモータ42と、モータ4
2と保持具41との間に設けられたギヤ機構43と、太
陽の位置を検出するセンサ44と、センサ44からの信
号に従ってモータ42を制御するコントローラ45等か
ら構成されている。
れたドーム状である。トップシール3は、不図示のシー
ラントを介して屋根2の開口部20を気密に塞ぐよう取
り付けられている。太陽追尾機構4は、採光用光学素子
1を保持した保持具41と、保持具41を介して採光用
光学素子1を回転させるためのモータ42と、モータ4
2と保持具41との間に設けられたギヤ機構43と、太
陽の位置を検出するセンサ44と、センサ44からの信
号に従ってモータ42を制御するコントローラ45等か
ら構成されている。
【0016】図5は、太陽追尾機構4による採光用光学
素子の姿勢制御について説明する図である。図5に示す
ように、採光用光学素子1の各プリズム部10は、特定
の方向に長いもので互いに平行となっている。以下、こ
の方向を長尺方向と呼ぶ。コントローラ45は、図5に
示すように、太陽Sと採光用光学素子1の中心軸Aとを
結ぶ方向とが、水平面視で常に垂直に成るように採光用
光学素子1の姿勢を制御するものである。
素子の姿勢制御について説明する図である。図5に示す
ように、採光用光学素子1の各プリズム部10は、特定
の方向に長いもので互いに平行となっている。以下、こ
の方向を長尺方向と呼ぶ。コントローラ45は、図5に
示すように、太陽Sと採光用光学素子1の中心軸Aとを
結ぶ方向とが、水平面視で常に垂直に成るように採光用
光学素子1の姿勢を制御するものである。
【0017】具体的に説明すると、図5に示すように、
太陽Sは、東から昇り、南中に達した後、西に沈む。こ
の際、周知のように、地球の自転軸が公転軸に対して垂
直でなく傾いていることから、南中高度は、完全に真上
ではなく、斜め上方となる。ここで、前述した仰角に従
った採光量の調整作用は、各プリズム部10の長尺方向
が、太陽光の入射方向に対して水平面視で垂直であるこ
とが前提である。垂直でない場合、透過する光の量が少
なくなり、採光の効率が低下してしまう。太陽追尾機構
4は、このようなことを考慮し、太陽Sの移動にかかわ
らず、太陽光の入射方向が水平面視で各プリズム部10
の長尺方向に垂直になるようにするものである。従っ
て、前述した第一の斜面13は、常に太陽Sから遠い側
にあり、第二の斜面14は、常に太陽Sに近い側にあ
る。尚、意図的に採光を抑える場合、太陽光の入射方向
に対して各プリズム部10の長尺方向が水平面視で斜め
になるようにする場合もある。
太陽Sは、東から昇り、南中に達した後、西に沈む。こ
の際、周知のように、地球の自転軸が公転軸に対して垂
直でなく傾いていることから、南中高度は、完全に真上
ではなく、斜め上方となる。ここで、前述した仰角に従
った採光量の調整作用は、各プリズム部10の長尺方向
が、太陽光の入射方向に対して水平面視で垂直であるこ
とが前提である。垂直でない場合、透過する光の量が少
なくなり、採光の効率が低下してしまう。太陽追尾機構
4は、このようなことを考慮し、太陽Sの移動にかかわ
らず、太陽光の入射方向が水平面視で各プリズム部10
の長尺方向に垂直になるようにするものである。従っ
て、前述した第一の斜面13は、常に太陽Sから遠い側
にあり、第二の斜面14は、常に太陽Sに近い側にあ
る。尚、意図的に採光を抑える場合、太陽光の入射方向
に対して各プリズム部10の長尺方向が水平面視で斜め
になるようにする場合もある。
【0018】より具体的に説明すると、センサ44は、
例えばエリアフォトダイオードアレイから構成され、レ
ンズ系によって投影される太陽光の光芒の変位を検出す
ることにより、太陽Sがどの向きにどの程度移動したの
かを検出するようになっている。コントローラ45は、
センサ44からの信号に従い、モータ42を制御して、
各プリズム部10の長尺方向が太陽光の入射方向に対し
て水平面視で常に垂直になるようにする。モータ42に
よる採光用光学素子1の回転軸は、鉛直方向であって、
採光用光学素子の中心軸Aに一致している。図5では、
太陽Sの移動に従い、採光用光学素子1は、時計回りに
自転していくことになる。ギヤ機構43としては、例え
ばラックアンドピニオン機構が採用できる。保持具41
を、採光用光学素子の周面に沿って設けられたリング状
とし、これに噛み合うラックをモータ42で回転させる
ことにより、採光用光学素子を中心軸Aの周りに回転さ
せることができる。尚、保持具42は、屋根2に固定さ
れた台座にベアリング等を介して支持されている。ま
た、モータ42の電源は、通常の商用交流電源でも良い
が、太陽電池を電源としておくと、電源ケーブルが不要
であって施工がし易く、省エネや稼働コスト低減の点で
も好ましい。
例えばエリアフォトダイオードアレイから構成され、レ
ンズ系によって投影される太陽光の光芒の変位を検出す
ることにより、太陽Sがどの向きにどの程度移動したの
かを検出するようになっている。コントローラ45は、
センサ44からの信号に従い、モータ42を制御して、
各プリズム部10の長尺方向が太陽光の入射方向に対し
て水平面視で常に垂直になるようにする。モータ42に
よる採光用光学素子1の回転軸は、鉛直方向であって、
採光用光学素子の中心軸Aに一致している。図5では、
太陽Sの移動に従い、採光用光学素子1は、時計回りに
自転していくことになる。ギヤ機構43としては、例え
ばラックアンドピニオン機構が採用できる。保持具41
を、採光用光学素子の周面に沿って設けられたリング状
とし、これに噛み合うラックをモータ42で回転させる
ことにより、採光用光学素子を中心軸Aの周りに回転さ
せることができる。尚、保持具42は、屋根2に固定さ
れた台座にベアリング等を介して支持されている。ま
た、モータ42の電源は、通常の商用交流電源でも良い
が、太陽電池を電源としておくと、電源ケーブルが不要
であって施工がし易く、省エネや稼働コスト低減の点で
も好ましい。
【0019】次に、本実施形態の採光用光学素子及び採
光装置の技術的意義について詳説する。南中高度は、周
知のように、冬季において最も低く、夏季において最も
高い。春秋はその中間である。ここで、この採光用光学
素子1が設けられた場所の緯度における夏季の南中高度
が70度よりかなり高く、冬季における南中高度が70
度より高いとする。臨界仰角を70度に設定しておく
と、春秋冬においては終日太陽光が屋内に入射するもの
の、夏季においては、太陽が高い位置にある南中の前後
の時間、太陽光の屋内への入射は半減するか、殆ど零に
なる。
光装置の技術的意義について詳説する。南中高度は、周
知のように、冬季において最も低く、夏季において最も
高い。春秋はその中間である。ここで、この採光用光学
素子1が設けられた場所の緯度における夏季の南中高度
が70度よりかなり高く、冬季における南中高度が70
度より高いとする。臨界仰角を70度に設定しておく
と、春秋冬においては終日太陽光が屋内に入射するもの
の、夏季においては、太陽が高い位置にある南中の前後
の時間、太陽光の屋内への入射は半減するか、殆ど零に
なる。
【0020】このように、緯度との関連で臨界仰角を適
当な値に設定しておくと、いわゆる日射しが強い時の太
陽光の入射を最適な範囲で制限することができる。この
ため、太陽光の過剰な採り入れによる屋内の温度上昇を
問題を抑制でき、冷房費の上昇を抑えることができる。
このような太陽光の入射の制限は、例えば、ブラインド
やルーバーのような遮光部材を設けて遮光量を自動的に
調節することによっても行えるが、機構的に複雑になり
コストが高くなる問題がある。本実施形態によれば、遮
光用光学素子1の各プリズム部10の斜面13,14の
角度を設定すること達成しているので、機構的にシンプ
ルであり、コスト的にも圧倒的に有利である。
当な値に設定しておくと、いわゆる日射しが強い時の太
陽光の入射を最適な範囲で制限することができる。この
ため、太陽光の過剰な採り入れによる屋内の温度上昇を
問題を抑制でき、冷房費の上昇を抑えることができる。
このような太陽光の入射の制限は、例えば、ブラインド
やルーバーのような遮光部材を設けて遮光量を自動的に
調節することによっても行えるが、機構的に複雑になり
コストが高くなる問題がある。本実施形態によれば、遮
光用光学素子1の各プリズム部10の斜面13,14の
角度を設定すること達成しているので、機構的にシンプ
ルであり、コスト的にも圧倒的に有利である。
【0021】前述したように、臨界仰角は、採光用光学
素子1が使用される場所の緯度や入射を制限すべき光の
量(又は制限する時間の長さ)に応じて設定される。と
はいえ、日本国内での使用が予定されている場合、仰角
は適当な一つの値に設定されることで充分であろう。緯
度が大きく異なる海外での使用の場合、海外用として別
の臨界仰角が設定されることはあり得る。
素子1が使用される場所の緯度や入射を制限すべき光の
量(又は制限する時間の長さ)に応じて設定される。と
はいえ、日本国内での使用が予定されている場合、仰角
は適当な一つの値に設定されることで充分であろう。緯
度が大きく異なる海外での使用の場合、海外用として別
の臨界仰角が設定されることはあり得る。
【0022】上記実施形態及び実施例は、各プリズム部
10が長尺で互いに平行であるタイプの採光用光学素子
1であったが、これ以外の構成もあり得る。例えば、フ
レネルレンズのように、各プリズム部が同心円周状に延
びているものであっても良い。
10が長尺で互いに平行であるタイプの採光用光学素子
1であったが、これ以外の構成もあり得る。例えば、フ
レネルレンズのように、各プリズム部が同心円周状に延
びているものであっても良い。
【0023】図6は、上記実施形態に属する別の実施例
の採光用光学素子の概略構成を示す断面図である。図6
に示す採光用光学素子では、第一の斜面13,14が水
平面に対して成す角は57.5度、第二の斜面13,1
4が水平面に対して成す角は67.5度、第一の斜面1
3,14と第二の斜面13,14とが成す角は55度と
なっている。この実施例で、採光用光学素子の材質が、
同様に屈折率1.492のPMMA樹脂である場合、臨
界仰角66.6度程度になり、前述した実施例と同様の
効果を得ることができる。
の採光用光学素子の概略構成を示す断面図である。図6
に示す採光用光学素子では、第一の斜面13,14が水
平面に対して成す角は57.5度、第二の斜面13,1
4が水平面に対して成す角は67.5度、第一の斜面1
3,14と第二の斜面13,14とが成す角は55度と
なっている。この実施例で、採光用光学素子の材質が、
同様に屈折率1.492のPMMA樹脂である場合、臨
界仰角66.6度程度になり、前述した実施例と同様の
効果を得ることができる。
【0024】図6には、(1)(2)として異なる二つ
の実施例が示されている。(1)は、各プリズム部10
が上記構成であって、屋外側の面11が平坦面である場
合、(2)は、プリズム部15が形成されている場合で
ある。屋外側の各プリズム部(以下、外側プリズム部)
15は、屋内側(以下、内側プリズム部10)に比べて
高さがかなり低い断面三角形の形状である。この実施例
では、外側プリズム部10の頂角θ4は85.0度、一
方の斜面13が水平に対して成す角θ5(傾斜角)は5
度となっている。
の実施例が示されている。(1)は、各プリズム部10
が上記構成であって、屋外側の面11が平坦面である場
合、(2)は、プリズム部15が形成されている場合で
ある。屋外側の各プリズム部(以下、外側プリズム部)
15は、屋内側(以下、内側プリズム部10)に比べて
高さがかなり低い断面三角形の形状である。この実施例
では、外側プリズム部10の頂角θ4は85.0度、一
方の斜面13が水平に対して成す角θ5(傾斜角)は5
度となっている。
【0025】図6(1)に示すように、屋外側が平坦面
の場合、50度の仰角の時に屋内に進入する光の角度
は、ある程度斜めになっている。一方、図6(2)に示
すように、屋外側に傾斜角5度程度の外側プリズム部1
5を形成すると、仰角50度の際の太陽光は屋内でほぼ
鉛直に進む。このように、内側プリズム部10の構成に
併せて適宜外側プリズム部15を選定することで、屋内
に進入する光の進行方向と仰角との関連で最適化するこ
とが可能である。
の場合、50度の仰角の時に屋内に進入する光の角度
は、ある程度斜めになっている。一方、図6(2)に示
すように、屋外側に傾斜角5度程度の外側プリズム部1
5を形成すると、仰角50度の際の太陽光は屋内でほぼ
鉛直に進む。このように、内側プリズム部10の構成に
併せて適宜外側プリズム部15を選定することで、屋内
に進入する光の進行方向と仰角との関連で最適化するこ
とが可能である。
【0026】上述した各実施形態又は各実施例の構成に
おいて、採光用光学素子1の材質は、PMMA樹脂に限
らず、ポリカーボネード(PC)樹脂やMS樹脂(PM
MAとスチレンの共重合樹脂)等でもよく、強化ガラス
等でも良い。また、本明細書において「斜面」とは通常
よりも広い意味であり、垂直な面も含んでいる。つま
り、プリズム部が断面直角形状の場合もあり得る。
おいて、採光用光学素子1の材質は、PMMA樹脂に限
らず、ポリカーボネード(PC)樹脂やMS樹脂(PM
MAとスチレンの共重合樹脂)等でもよく、強化ガラス
等でも良い。また、本明細書において「斜面」とは通常
よりも広い意味であり、垂直な面も含んでいる。つま
り、プリズム部が断面直角形状の場合もあり得る。
【0027】
【発明の効果】以上説明した通り、本願の請求項1記載
の採光用光学素子によれば、太陽が臨界仰角以上である
場合に光を全反射させて採光量を制限するので、日射し
が強い時の太陽光の入射を最適な範囲で制限することが
できる。このため、太陽光の過剰な採り入れによる屋内
の温度上昇を問題を抑制でき、冷房費の上昇を抑えるこ
とができる。また、請求項2記載の採光用光学素子によ
れば、上記効果に加え、臨界仰角が冬季の南中の際の仰
角よりも大きいので、採光が必要な冬季には南中時にお
いても採光が制限されることはなく、太陽光の採り入れ
による屋内環境の向上や採光による屋内の暖めなどの効
果を充分に得ることができる。また、請求項3記載の発
明によれば、上記効果に加え、他方の斜面は、太陽が夏
季に南中にある際の角度よりも大きい角度となっている
ので、光が他方の斜面に反射して採り入れられることが
少なく、強い日射しの入射制限がより効果的に行われ
る。また、請求項4記載の採光装置によれば、上記各効
果を有する採光用光学素子を常に期待された通りに作用
させることができる。
の採光用光学素子によれば、太陽が臨界仰角以上である
場合に光を全反射させて採光量を制限するので、日射し
が強い時の太陽光の入射を最適な範囲で制限することが
できる。このため、太陽光の過剰な採り入れによる屋内
の温度上昇を問題を抑制でき、冷房費の上昇を抑えるこ
とができる。また、請求項2記載の採光用光学素子によ
れば、上記効果に加え、臨界仰角が冬季の南中の際の仰
角よりも大きいので、採光が必要な冬季には南中時にお
いても採光が制限されることはなく、太陽光の採り入れ
による屋内環境の向上や採光による屋内の暖めなどの効
果を充分に得ることができる。また、請求項3記載の発
明によれば、上記効果に加え、他方の斜面は、太陽が夏
季に南中にある際の角度よりも大きい角度となっている
ので、光が他方の斜面に反射して採り入れられることが
少なく、強い日射しの入射制限がより効果的に行われ
る。また、請求項4記載の採光装置によれば、上記各効
果を有する採光用光学素子を常に期待された通りに作用
させることができる。
【図1】本願発明の実施形態に係る採光用光学素子の概
略構成を示す断面図である。
略構成を示す断面図である。
【図2】図1の採光用光学素子の原理図である。
【図3】他方の斜面14の角度θ3について説明した図
である。
である。
【図4】実施形態の採光用光学素子を使用した採光装置
の発明の実施形態の概略構成を示す図である。
の発明の実施形態の概略構成を示す図である。
【図5】陽追尾機構4による採光用光学素子の姿勢制御
について説明する図である。
について説明する図である。
【図6】実施形態に属する別の実施例の採光用光学素子
の概略構成を示す断面図である。
の概略構成を示す断面図である。
1 採光用光学素子
10 プリズム部
11 平坦面
13 斜面
14 斜面
2 屋根
20 開口部
3 トップシール
4 太陽追尾機構
41 保持具
42 モータ
43 ギヤ機構
44 センサ
45 コントローラ
Claims (4)
- 【請求項1】 太陽光を採り入れるよう建物の開口部に
設けられる板状の採光用光学素子であって、同一平面上
に詰めて設けられた多数のプリズム部から成り、 各プリズム部の斜面は、太陽の仰角が臨界仰角より小さ
い場合には太陽光を透過させ臨界仰角以上の場合には全
反射させる角度となっており、太陽の仰角が臨界仰角以
上の場合の全体の採光量は、臨界仰角より小さい場合の
全体の採光量に比べて少なくなっていること特徴とする
採光用光学素子。 - 【請求項2】 前記臨界仰角は、太陽が冬季に南中にあ
る際の仰角よりも大きいことを特徴とする請求項1記載
の採光用光学素子。 - 【請求項3】 前記各プリズム部は、太陽から遠い側に
位置する一方の斜面と、太陽に近い側に位置する他方の
斜面とから成るものであって、一方の斜面は、仰角が前
記臨界仰角以上の場合に太陽光を全反射させるものであ
り、他方の斜面は、太陽が夏季に南中にある際の角度よ
りも大きい角度となっていることを特徴とする請求項1
又は2記載の採光用光学素子。 - 【請求項4】 請求項1乃至3いずれかの採光用光学素
子を備えた採光装置であって、前記各プリズム部は、互
いに平行な水平方向に長く延びたものであり、この各プ
リズム部が延びた方向と、採光用光学素子の中心軸上の
点と太陽とを結ぶ方向とが、水平面視において垂直に交
差するよう太陽の移動に追従して採光用光学素子の姿勢
を制御する太陽追尾機構を備えていることを特徴とする
採光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001354259A JP2003157707A (ja) | 2001-11-20 | 2001-11-20 | 採光用光学素子及び採光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001354259A JP2003157707A (ja) | 2001-11-20 | 2001-11-20 | 採光用光学素子及び採光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003157707A true JP2003157707A (ja) | 2003-05-30 |
Family
ID=19166145
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001354259A Pending JP2003157707A (ja) | 2001-11-20 | 2001-11-20 | 採光用光学素子及び採光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003157707A (ja) |
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010218921A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-09-30 | Mitsubishi Plastics Inc | 導光板 |
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JP2015110900A (ja) * | 2009-06-25 | 2015-06-18 | ソラチューブ インターナショナル インコーポレイテッド | プリズムドーム及び円筒部を有する天窓用カバー |
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-
2001
- 2001-11-20 JP JP2001354259A patent/JP2003157707A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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