JP2003157359A - 収支管理システム、該システムの機能を実現するプログラム及び記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カードを用いた明細レベルの決済情報や預金
口座の出納情報による収支管理サービスを一元的なプロ
バイダによって提供できるようにする。 【解決手段】 サービスプロバイダのサーバ（サービス
センタ５）は、収支管理サービスを提供できる。サービ
スセンタ５では、ユーザの金融口座を管理する金融機関
４からその出納情報を取得して電子出納帳として構成
し、インターネット６を介して接続された端末装置（Ｐ
Ｃ７、携帯電話８等）から閲覧可能とする。電子出納帳
のデータは、金融機関４から口座の出納情報を取得する
とともに、店舗１からはカード決済情報を取得すること
によって生成する。電子出納帳では、金額情報だけでな
く、商品／サービス名、品番、購入数量、購入店舗名、
購入日時等の明細書レベルの情報が閲覧できる。またサ
ービスセンタでは、上記出納情報を利用して資金運用に
係わるコンサルティングサービスやシミュレーションサ
ービスを提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、収支管理システ
ム、該システムの機能を実現するプログラム及び記録媒
体に関し、より詳細には、インターネット上で預金口座
の出納情報を一元的なプロバイダによって提供するとと
もに、資金管理を合理的に実施するためのシミュレーシ
ョンサービスやコンサルタントサービスを提供すること
ができる収支管理システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】個人や法人が自己資金における収支を管
理する場合に、ごく一般的には、銀行等の金融機関の口
座における記帳情報を参照して、現在と過去の資金の収
支状況を確認する手法がとられる。記帳情報としては、
通常、支払い金額／預かり金額情報と、差し引き残高情
報、支払い／預かり処理日が設定され、さらに摘要（所
謂“お客様メモ”）の記載部分に支払い／預かりに関す
る簡単な属性情報が記載されている。

【０００３】一方、消費者がキャッシュレスで買い物を
行う手段としてクレジットカードが普及している。また
近年では金融機関のキャッシュカードを用いたデビット
カードシステムも普及している。クレジットカードやデ
ビットカードによる利用金額が該当の金融機関口座から
引き落とされて決済されると、消費者は金融機関口座の
通帳に記帳したり、ＡＴＭやインターネットバンキング
を用いることによってその記帳情報を確認することがで
きる。

【０００４】例えばこのときに、金融機関の記帳情報と
しては、クレジットカードやデビットカードが使用され
た旨の摘要情報が記載されるのみであって、例えば、カ
ードを利用した際の利用日時、利用店舗名、商品／サー
ビス名、支払い条件等の詳細な情報を入手することはで
きず、これら詳細情報は、クレジットカード会社から別
途送付されるカード利用明細書にて確認する必要があ
る。またデビットカードでは、店頭での決済時に消費者
が受け取るデビットカード利用控えによってその明細情
報を確認する必要がある。

【０００５】すなわち、金融機関による記帳情報におい
ては、カードを利用した際の明細レベルの情報を確認す
ることはできないという不具合があり、現状の資金運用
を分析するために複数の情報ソースを参照しなければな
らないという煩雑さが生じる。

【０００６】また、消費者が資金運用を管理するにあた
って、個人消費者においては、所謂家計簿を作成して運
用状況を整理し、法人等においては、収支計算を行って
収支状況を総括するような作業が行われる。また、資金
運用の管理においては、将来の資金状況のシミュレーシ
ョンを行ったり、資金運用に係わるアドバイスやコンサ
ルタントを受けることによって、合理的な資金運用を図
るようにする場合もある。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上記のごとくの状況に
おいて、消費者が運用資金の収支を管理しようとする場
合、カードを用いた明細レベルの決済情報や、預金口座
の出納情報を一元的なプロバイダによって提供すること
は消費者にとって有用であって、消費者に大きな利便性
を提供できる。またさらに、このようなプロバイダが保
持している上記のような資金運用情報を用いて、資金管
理を合理的に実施するためのシミュレーションサービス
やコンサルタントサービスを提供することにより、消費
者は、総合的で利便性の高い収支管理サービスの提供を
受けることができ、またサービスプロバイダは、サービ
スの差別化を図って競争力のあるサービス提供を行うこ
とができるようになる。

【０００８】本発明は上述のごとき実情に鑑みてなされ
たもので、運用資金の収支を管理可能なサービスにおい
て、カードを用いた明細レベルの決済情報や預金口座の
出納情報を一元的なプロバイダによって提供するととも
に、資金管理を合理的に実施するためのシミュレーショ
ンサービスやコンサルタントサービスを提供することに
より、総合的で利便性の高い収支管理サービスを提供で
きるようにした収支管理システム、該システムの機能を
実現するプログラム及び記録媒体を提供することを目的
とするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、金融
口座における出納情報に基づいてユーザの資金運用に関
する収支管理サービスを提供することができるようにし
た収支管理システムであって、該収支管理システムは、
ネットワークを介して接続された端末装置に対して該収
支管理サービスを提供するためのデータを保持するサー
バを有し、該サーバは、ユーザの金融口座を管理する金
融機関における該金融口座の出納情報を取得し、該取得
した出納情報を電子出納帳として端末装置から閲覧可能
に保持することを特徴としたものである。

【００１０】請求項２の発明は、請求項１の発明におい
て、前記ネットワークとしてインターネット網を使用
し、前記サーバは、インターネット上で閲覧できるホー
ムページとして前記収支管理サービスに係わる情報提供
を行うことを特徴としたものである。

【００１１】請求項３の発明は、請求項１または２の発
明において、前記サーバで提供される前記電子出納帳
は、ユーザがクレジットカードまたはデビットカードを
用いて購入した商品またはサービスの代金を金融機関の
指定口座で決済したときの決済情報を含み、該決済情報
は、決済金額情報と、決済対象の商品またはサービスの
決済に関する詳細情報とを含めて保持することを特徴と
したものである。

【００１２】請求項４の発明は、請求項１ないし３のい
ずれか１の発明において、前記サーバで提供される前記
電子出納帳は、ユーザがクレジットカードまたはデビッ
トカードを用いて商品またはサービスを購入したときの
購入情報を含み、該購入情報は、購入金額情報と、購入
対象の商品またはサービスの購入に関する詳細情報とを
含めて保持することを特徴としたものである。

【００１３】請求項５の発明は、請求項３または４の発
明において、前記購入情報は、前記ユーザがカードを用
いて商品またはサービスを購入した際に商品またはサー
ビスを販売した販売者から前記サーバに送信することを
特徴としたものである。

【００１４】請求項６の発明は、請求項３ないし５のい
ずれか１の発明において、前記決済情報は、前記ユーザ
がカードを用いて購入した商品またはサービスの購入金
額が指定の金融機関で決済された際に、決済を行った金
融機関から前記サーバに送信することを特徴としたもの
である。

【００１５】請求項７の発明は、請求項６の発明におい
て、前記電子出納帳は、前記販売者から送信された購入
情報と、前記金融機関から送信された決済情報との両方
を用いて作成されることを特徴としたものである。

【００１６】請求項８の発明は、請求項３ないし７のい
ずれか１の発明において、前記決済情報及び／または前
記購入情報に含まれる前記詳細情報は、商品／サービス
名、品番、購入数量、購入店舗名、及び購入日時の各情
報のいずれかまたは複数を含む情報であることを特徴と
したものである。

【００１７】請求項９の発明は、請求項１ないし８のい
ずれか１の発明において、前記サーバは、金融機関の口
座による取引を経ない現金出納情報の入力を受け付け
て、該入力に応じて前記電子出納帳のデータを更新する
ことを特徴としたものである。

【００１８】請求項１０の発明は、請求項２ないし９の
いずれか１の発明において、前記ホームページは、個人
ユーザ毎にもしくはアクセスを許可する所定のユーザ群
毎にユーザサイトが設定され、予め対象ユーザに認証情
報を付与しておき、前記サーバは、端末装置から入力さ
れた認証情報を照合してユーザサイトへのアクセスの許
可を行うようにすることを特徴としたものである。

【００１９】請求項１１の発明は、請求項２ないし１０
の発明において、前記サーバが提供するホームページ
は、ＰＣからアクセス可能なデータ形式と、インターネ
ット接続機能を有する携帯電話またはＰＨＳ端末からア
クセス可能なデータ形式との両方で提供されることを特
徴としたものである。

【００２０】請求項１２の発明は、請求項１ないし１１
のいずれか１の発明において、前記金融機関は、前記金
融口座の出納情報として、出納金額情報に加えて出納の
あった日付情報、振込先、引き落とし先、出納目的、及
び出納内容のいずれかまたは複数の詳細情報を送信する
ことを特徴としたものである。

【００２１】請求項１３の発明は、請求項１ないし１２
の発明において、前記サーバは、前記電子出納帳に含ま
れるカードによる決済情報を、該電子出納帳とは別のカ
ード利用明細フォームとして用意し、該カード利用明細
をユーザから参照可能に構成することを特徴としたもの
である。

【００２２】請求項１４の発明は、請求項１３の発明に
おいて、前記カード利用明細には、クレジットカードに
よる決済情報及び／またはデビットカードによる決済情
報を記載し、さらにカードに係わる付加的機能として、
任意のカードについて過去の任意の期間における取引確
認を可能とする機能、及び過去の取引において金額また
は日付をキーにした検索を許可する機能を提供すること
を特徴としたものである。

【００２３】請求項１５の発明は、請求項１３または１
４の発明において、前記サーバは、前記カード利用明細
に用いるクレジットカードに係わる情報をクレジットカ
ード会社から直接取得することを特徴としたものであ
る。

【００２４】請求項１６の発明は、請求項１３ないし１
５のいずれか１の発明において、前記サーバは、クレジ
ットカードに係わるリボルビング払いにおける設定変更
手続き、ユーザの住所及び電話番号及びパスワードの設
定変更手続き、あるいはカードに係わる資料請求または
クレジットカード会社が提供するポイントサービスの照
会手続きをホームページで受け付けて、クレジットカー
ド会社に送信するサービスを提供する機能を有すること
を特徴としたものである。

【００２５】請求項１７の発明は、請求項１ないし１６
のいずれか１の発明において、前記サーバは、個人ユー
ザ及び法人の資金運用に関するコンサルティングサービ
スを提供できることを特徴としたものである。

【００２６】請求項１８の発明は、請求項１ないし１７
のいずれか１の発明において、前記サーバは、資金運用
に関する各種シミュレーションサービスを提供できるこ
とを特徴としたものである。

【００２７】請求項１９の発明は、請求項１８の発明に
おいて、前記サーバは、会計事務所及び／またはコンサ
ルティング事務所のコンピュータシステムに接続し、前
記コンサルティングサービス及び／または前記シミュレ
ーションサービスを該会計事務所及び／またはコンサル
ティング事務所に委託して該サーバでサービス結果を受
け取ることにより、これらサービスをホームページから
提供することを特徴としたものである。

【００２８】請求項２０の発明は、請求項１ないし１９
のいずれか１に記載の収支管理システムの機能を実現す
るためのプログラムである。

【００２９】請求項２１の発明は、請求項２０に記載の
プログラムを記録した記録媒体である。

【００３０】

【発明の実施の形態】本発明の収支管理システムは、消
費者がクレジットカードやデビットカードを用いて決済
を行ったときの決済情報を含む出納情報を保持し、その
出納情報及び該出納情報を用いたユーザ毎の収支管理情
報や、各種のコンサルティング情報及びシミュレーショ
ン情報等をユーザに適宜提示できるようにしたサービス
提供を可能とするものである。

【００３１】本発明においては、消費者（本システムの
ユーザ）がクレジットカードやデビットカードを用いて
決済した決済情報を含むユーザの口座における出納情報
を、本発明に係わる収支管理サービスのサービス提供者
のサーバに集約し、該サービス提供者によって上記出納
情報及びその他のサービス情報をＷｅｂサイト上のホー
ムページで提示可能に構成する。ホームページでは、上
記出納情報として、出納に係わる金額情報のみならず、
決済対象の商品やサービスに係わる詳細情報を含めて保
持し、電子データにおける電子出納帳としてユーザに提
供する。

【００３２】ユーザは、インターネット接続可能な端末
装置を用いて、上記サービス提供者のサーバにアクセス
することにより、自己の電子出納帳における出納情報や
その他のサービス情報を閲覧することができる。また金
融機関の口座による取引を経ない自己の現金出納情報を
入力することにより、自己の現金出納帳のデータを更新
することができる。

【００３３】上記ホームページにおいては、個人ユーザ
毎に（もしくはアクセスを許可する所定のユーザ群毎
に）ユーザサイトを設定し、予め対象ユーザにＩＤ／パ
スワード等による認証情報を付与しておき、ユーザ端末
から入力された認証情報を照合してユーザサイトへのア
クセスの許可を行うようにする。

【００３４】サービスプロバイダは、例えば、銀行等の
金融機関が直営で運営することができ、また該金融機関
の委託による第３者によって運営することもできる。こ
のときにクレジットカードまたはデビットカードの決済
によって課金金額が引き落とされるユーザの口座を当該
金融機関に設定することによって、サービスプロバイダ
は決済情報の入手が容易となる。勿論、サービスプロバ
イダは、金融機関からの決済情報を入手できるよう提携
（契約）することによって第３者による運営が可能であ
る。さらにサービスプロバイダは、複数の金融機関と提
携することによって決済情報の取得とこれに基づくサー
ビス提供を行うようにすることもできる。

【００３５】図１は、本発明による収支管理システムが
適用されるシステム構成例を概念的に説明するための図
で、図中、１は店舗、２はユーザ、３はカード会社、４
は銀行等の金融機関、５は本発明に係わる収支管理サー
ビスを提供するサービスセンタ、６はインターネット、
７はＰＣ端末、８は携帯電話やＰＨＳ端末等のインター
ネット接続機能を有する携帯情報端末である。

【００３６】図１を参照して、本発明の収支管理システ
ムについて説明する。サービスセンタ５は、収支管理サ
ービスを提供するサービスプロバイダが運営するもの
で、本収支管理サービスを提供するためのサーバを有し
ている。サービスセンタ５のサーバでは、上述したごと
くの情報提供サービスを実行するためのホームページが
Ｗｅｂサイトとして保持され、ユーザ２は、例えばＰＣ
端末７を用いてインターネット６に接続し、上記サービ
スセンタのサーバが提供するホームページを閲覧し、ま
た必要なデータ入力を行うことができる。

【００３７】またホームページは、インターネット接続
機能を有する携帯電話やＰＨＳ端末からアクセス可能な
形式でも提供され、ユーザは、通常のＰＣ端末７を用い
て当該ホームページにアクセス可能であるばかりでな
く、携帯電話等の携帯情報端末８によって該ホームペー
ジの閲覧及びデータ入力が可能である。

【００３８】処理の流れに従って説明する。まず、ユー
ザ（ここでは、本発明に係わる収支管理システムの利用
者をユーザとする）は、例えば、店舗１で商品の購買を
行う場合に、クレジットカードまたはデビットカードに
よって代金決済処理を行う。なお、店舗１は商品やサー
ビスを対面販売する物理的な店舗のみならず、カード決
済が可能なバーチャルな店舗や、電話やインターネット
あるいは郵送書類によってカード決済可能な商品販売者
及びサービス提供者を含むものとする。またデビットカ
ードは、金融機関が発行するキャッシュカードを用いて
決済するシステムを指すが、ここでは便宜的にデビット
カードによる決済として説明する。

【００３９】代金決済処理は、従来の方法によって実行
できる。すなわち、クレジットカードの場合は、店員等
にクレジットカードを提示し、店員は電話回線を通じて
クレジットカード会社に照会し、クレジット会社で認証
されれば利用控えを発行してユーザによって署名を記入
し、その利用控えの写しをユーザに渡す。

【００４０】ユーザに対する課金情報はクレジットカー
ド会社３に送信され、クレジットカード会社はユーザ名
義もしくはユーザ指定の銀行口座から該当課金金額を引
き落とす。また、クレジットカード会社から店舗に対し
て通常所定の手数料を差し引いて課金金額が支払われ
る。通常、銀行口座からは、毎月所定の日に引き落とし
されるため、ユーザはその引き落とし日以降に記帳する
ことができる。

【００４１】一方、デビットカードによる決済処理の場
合は、同様にユーザが店舗で銀行等の金融機関が発行し
たキャッシュカードを提示し、店頭において提示された
課金金額を確認して、専用端末装置に暗証番号を入力す
る。そして、銀行のシステムに対して照会が行われ、認
証されればユーザが商品またはサービスを受け取ること
ができる。銀行等の金融機関４では、店舗１に対して課
金金額を支払う。通常デビットカードにおいては金融機
関で即時決済されるため、ユーザはすぐに記帳が可能で
ある。

【００４２】店舗１における購買情報は、サービスセン
タ５に送信され、サービスセンタ５のサーバに保持され
る。このときにサービスセンタ５に送信される購買情報
としては、購買金額情報のみならず、決済対象の商品や
サービスに係わる詳細情報、例えば、商品／サービス
名、品番、購入数量、購入店舗名、購入日時等、各種の
情報のいずれかまたは複数項目を予め定めてサービスセ
ンタ５に送信する。

【００４３】また、金融機関４は、カード会社から送信
された課金情報もしくはデビットカードシステムによる
課金情報に基づいて口座引き落としによる決済を行った
際に、その決済情報をサービスセンタ５に送信する。さ
らに金融機関では、公共料金等の自動引き落としや他口
座への振替、ＡＴＭや窓口における現金支払等の支出に
かかわる情報と、給与振込やその他の入金等収入に係わ
る情報とをサービスセンタ５に送信する。すなわち、金
融機関では、ユーザの口座に係わる出納情報をサービス
センタ５に送信するが、このときに出納金額だけでな
く、出納のあった日付情報、振込先、引き落とし先、出
納目的（出納内容）等、明細レベルの情報を送信する。

【００４４】サービスセンタ５では、上記のごとくの明
細情報を伴う電子出納帳を用意し、前述したごとくユー
ザ毎もしくはアクセスを許可するユーザ群毎にユーザサ
イトとしてホームページを構成する。上述のごとく、電
子出納帳は、アクセスを許可するユーザによる閲覧が可
能で、またユーザから直接にデータ入力が可能である。

【００４５】次にサービスセンタで提供するサービスの
例についてさらに詳しく説明する。図２は、本発明に係
わる収支管理システムによって提供する収支管理サービ
スの例について説明する図である。収支管理サービスで
は、まず上述のごとくの電子出納帳の参照サービスが提
供される（Ｓ１）。電子出納帳は、ユーザ個人の収支情
報を全て網羅するもので、カード決済を行う店舗から直
接入力された明細レベルの情報を含む課金情報、金融機
関から送信された出納情報、及びユーザが直接入力した
出納情報とを用いて構成される。

【００４６】また電子出納帳に含まれるカード決済情報
を、該電子出納帳とは別のカード利用明細フォームとし
て用意し、ユーザから参照可能としてもよい（Ｓ２）。
カード利用明細には、クレジットカードによる決済情報
及び／またはデビットカードによる決済情報を記載する
が、例えばカードに係わる付加的サービスとして、任意
のカードについて過去の任意の期間における取引確認を
可能とするサービス、及び過去の取引において金額や日
付をキーにした検索を許可するサービスを提供でき、さ
らに次回引き落とし日における引き落とし金額の提示、
任意の期間における総利用額の提示、クレジットカード
における利用限度額の提示等、各種の情報提供サービス
を実行するようにしてもよい。

【００４７】上記のカード利用明細情報は、店舗及び金
融機関からの課金／決済情報に基づいて生成してもよい
が、サービスセンタ５のサーバとクレジットカード会社
３のシステムとをオンラインで直接に接続し、クレジッ
トカード会社３から該当情報を入手するようにしてもよ
い。この場合、リボルビング払いにおける設定変更手続
きや、ユーザの住所や電話番号及びパスワード等の設定
変更手続き、あるいはカードに係わる資料請求やカード
会社が提供するポイントサービスの照会等をサービスセ
ンタ５のホームページで受け付けて、クレジットカード
会社３に送信するサービスを提供することもできる。

【００４８】またサービスセンタ５が保持する電子出納
帳データに対して、ユーザの現金決済情報等を端末装置
から入力することにより、電子出納帳を更新することが
できる（Ｓ３）。

【００４９】またサービスセンタ５が提供する収支管理
サービスは、個人ユーザの家計や法人の資金運用に関す
るコンサルティングサービスを提供することができる
（Ｓ４）。例えば家庭向けコンサルティングサービスと
して、サービスセンタが保持する明細情報に基づく家計
簿作成サービス、作成した家計簿に基づく家計コンサル
ティングサービス、ユーザの家族構成や定期収入を入力
することによる将来の資金運用に関するアドバイスや住
宅資金の設計アドバイス、もしくは教育資金の設計アド
バイス等によるコンサルティングサービス等を提供する
ことができる。また法人向けとしては、財務分析から資
金運用、及び経営全般に関するコンサルティングサービ
スを提供できる。

【００５０】また本収支管理サービスは、上記のコンサ
ルティングサービスに関連して、資金運用に関する各種
シミュレーションサービスを提供できる（Ｓ５）。例え
ば、ユーザの家族構成や定期収入をホームページを介し
て入力することにより、ユーザの将来の資金運用に関す
るシミュレーションを行ったり、企業の財務分析結果に
基づいて将来の資金に運用に関するシミュレーションを
行い、シミュレーションデータをホームページによって
ユーザに提示することができる。

【００５１】サービスセンタ５は、会計事務所９やコン
サルティング事務所１０と提携し、上記のごとくのコン
サルティングサービスやシミュレーションサービスをこ
れら会計事務所９やコンサルティング事務所１０に委託
して、そのサービス結果をサービスプロバイダ５のホー
ムページから提供するようにしてもよい。

【００５２】次に本発明による収支管理システムの機能
を実現するためのプログラムやデータを記憶した記録媒
体の実施形態を説明する。本発明による収支管理システ
ムの機能を実現するためのプログラムは、サービスセン
タ５、金融機関４、クレジットカード会社３、店舗１等
のコンピュータシステムにそれぞれの機能に応じて適宜
分散されて保持される。またユーザの端末装置７，８
は、インターネットにアクセスするためのブラウザを備
え、サービスプロバイダのサーバにインターネット接続
してデータのダウンロード及びアップロードを実行す
る。

【００５３】記録媒体としては、具体的には、ＣＤ−Ｒ
ＯＭ、光磁気ディスク、ＤＶＤ−ＲＯＭ、ＦＤ、フラッ
シュメモリ、メモリカード及びその他各種ＲＯＭやＲＡ
Ｍ等が想定でき、これら記録媒体に上述したごとくの本
発明の収支管理システムの機能を実現するためのプログ
ラムを記録して流通させることにより、当該機能の実現
を容易にする。そして所定のネットワークを構成する各
該当情報処理装置に上記のごとくの記録媒体を装着して
プログラムを読み出して保持させておくことにより、本
発明に関わる収支管理システムの機能を実現することが
できる。

【００５４】本発明の機能を実現するプログラムは、Ａ
ＳＰの形態で利用可能に構成し、例えばＡＳＰプロバイ
ダが運営するＡＳＰサーバに上記プログラムを保持せし
めておくことにより、収支管理サービスを運営しようと
するプロバイダがそのプログラムを利用可能とすること
ができる。

【００５５】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、カードを用いた明細レベルの決済情報や、預
金口座の出納情報を一元的なプロバイダによって提供す
ることにより、消費者に大きな利便性を提供できる。ま
たさらに、このようなプロバイダが保持している資金運
用情報を用いて、資金管理を合理的に実施するためのシ
ミュレーションサービスやコンサルタントサービスを提
供することにより、消費者は、総合的で利便性の高い収
支管理サービスの提供を受けることができ、またサービ
スプロバイダは、サービスの差別化を図って競争力のあ
るサービス提供を行うことができるようになる。

【００５６】例えば本発明によれば、家庭用の家計簿作
成サービスによって家庭の主婦が家計簿を作る必要がな
くなる。また、将来設計に関する不安は、コンサルティ
ングサービスやシミュレーションサービスによって解消
することができる。また本発発明によれば、カードと金
融機関とのつながりを更に深めることができ、これによ
りユーザは金融機関を財布がわりに利用することによっ
て、キャッシレス化をさらに促進することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による収支管理システムが適用される
システム構成例を概念的に説明するための図である。

【図２】 本発明に係わる収支管理システムによって提
供する収支管理サービスの例について説明する図であ
る。

【符号の説明】

１…店舗、２…ユーザ、３…カード会社、４…金融機
関、５…サービスセンタ、６…インターネット、７…Ｐ
Ｃ端末、８…携帯情報情報端末、９…会計事務所、１０
…コンサルティング事務所。

Claims (21)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 金融口座における出納情報に基づいてユ
   ーザの資金運用に関する収支管理サービスを提供するこ
   とができるようにした収支管理システムであって、該収
   支管理システムは、ネットワークを介して接続された端
   末装置に対して該収支管理サービスを提供するためのデ
   ータを保持するサーバを有し、該サーバは、ユーザの金
   融口座を管理する金融機関における該金融口座の出納情
   報を取得し、該取得した出納情報を電子出納帳として端
   末装置から閲覧可能に保持することを特徴とする収支管
   理システム。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の収支管理システムにお
   いて、前記ネットワークとしてインターネット網を使用
   し、前記サーバは、インターネット上で閲覧できるホー
   ムページとして前記収支管理サービスに係わる情報提供
   を行うことを特徴とする収支管理システム。
3. 【請求項３】 請求項１または２に記載の収支管理シス
   テムにおいて、前記サーバで提供される前記電子出納帳
   は、ユーザがクレジットカードまたはデビットカードを
   用いて購入した商品またはサービスの代金を金融機関の
   指定口座で決済したときの決済情報を含み、該決済情報
   は、決済金額情報と、決済対象の商品またはサービスの
   決済に関する詳細情報とを含めて保持することを特徴と
   する収支管理システム。
4. 【請求項４】 請求項１ないし３のいずれか１に記載の
   収支管理システムにおいて、前記サーバで提供される前
   記電子出納帳は、ユーザがクレジットカードまたはデビ
   ットカードを用いて商品またはサービスを購入したとき
   の購入情報を含み、該購入情報は、購入金額情報と、購
   入対象の商品またはサービスの購入に関する詳細情報と
   を含めて保持することを特徴とする収支管理システム。
5. 【請求項５】 請求項３または４に記載の収支管理シス
   テムにおいて、前記購入情報は、前記ユーザがカードを
   用いて商品またはサービスを購入した際に商品またはサ
   ービスを販売した販売者から前記サーバに送信すること
   を特徴とする収支管理システム。
6. 【請求項６】 請求項３ないし５のいずれか１に記載の
   収支管理システムにおいて、前記決済情報は、前記ユー
   ザがカードを用いて購入した商品またはサービスの購入
   金額が指定の金融機関で決済された際に、決済を行った
   金融機関から前記サーバに送信することを特徴とする収
   支管理システム。
7. 【請求項７】 請求項６に記載の収支管理システムにお
   いて、前記電子出納帳は、前記販売者から送信された購
   入情報と、前記金融機関から送信された決済情報との両
   方を用いて作成されることを特徴とする収支管理システ
   ム。
8. 【請求項８】 請求項３ないし７のいずれか１に記載の
   収支管理システムにおいて、前記決済情報及び／または
   前記購入情報に含まれる前記詳細情報は、商品／サービ
   ス名、品番、購入数量、購入店舗名、及び購入日時の各
   情報のいずれかまたは複数を含む情報であることを特徴
   とする収支管理システム。
9. 【請求項９】 請求項１ないし８のいずれか１に記載の
   収支管理システムにおいて、前記サーバは、金融機関の
   口座による取引を経ない現金出納情報の入力を受け付け
   て、該入力に応じて前記電子出納帳のデータを更新する
   ことを特徴とする収支管理システム。
10. 【請求項１０】 請求項２ないし９のいずれか１に記載
    の収支管理システムにおいて、前記ホームページは、個
    人ユーザ毎にもしくはアクセスを許可する所定のユーザ
    群毎にユーザサイトが設定され、予め対象ユーザに認証
    情報を付与しておき、前記サーバは、端末装置から入力
    された認証情報を照合してユーザサイトへのアクセスの
    許可を行うようにすることを特徴とする収支管理システ
    ム。
11. 【請求項１１】 請求項２ないし１０に記載の収支管理
    システムにおいて、前記サーバが提供するホームページ
    は、ＰＣからアクセス可能なデータ形式と、インターネ
    ット接続機能を有する携帯電話またはＰＨＳ端末からア
    クセス可能なデータ形式との両方で提供されることを特
    徴とする収支管理システム。
12. 【請求項１２】 請求項１ないし１１のいずれか１に記
    載の収支管理システムにおいて、前記金融機関は、前記
    金融口座の出納情報として、出納金額情報に加えて出納
    のあった日付情報、振込先、引き落とし先、出納目的、
    及び出納内容のいずれかまたは複数の詳細情報を送信す
    ることを特徴とする収支管理システム。
13. 【請求項１３】 請求項１ないし１２に記載の収支管理
    システムにおいて、前記サーバは、前記電子出納帳に含
    まれるカードによる決済情報を、該電子出納帳とは別の
    カード利用明細フォームとして用意し、該カード利用明
    細をユーザから参照可能に構成することを特徴とする収
    支管理システム。
14. 【請求項１４】 請求項１３に記載の収支管理システム
    において、前記カード利用明細には、クレジットカード
    による決済情報及び／またはデビットカードによる決済
    情報を記載し、さらにカードに係わる付加的機能とし
    て、任意のカードについて過去の任意の期間における取
    引確認を可能とする機能、及び過去の取引において金額
    または日付をキーにした検索を許可する機能を提供する
    ことを特徴とする収支管理システム。
15. 【請求項１５】 請求項１３または１４に記載の収支管
    理システムにおいて、前記サーバは、前記カード利用明
    細に用いるクレジットカードに係わる情報をクレジット
    カード会社から直接取得することを特徴とする収支管理
    システム。
16. 【請求項１６】 請求項１３ないし１５のいずれか１に
    記載の収支管理システムにおいて、前記サーバは、クレ
    ジットカードに係わるリボルビング払いにおける設定変
    更手続き、ユーザの住所及び電話番号及びパスワードの
    設定変更手続き、あるいはカードに係わる資料請求また
    はクレジットカード会社が提供するポイントサービスの
    照会手続きをホームページで受け付けて、クレジットカ
    ード会社に送信するサービスを提供する機能を有するこ
    とを特徴とする収支管理システム。
17. 【請求項１７】 請求項１ないし１６のいずれか１に記
    載の収支管理システムにおいて、前記サーバは、個人ユ
    ーザ及び法人の資金運用に関するコンサルティングサー
    ビスを提供できることを特徴とする収支管理システム。
18. 【請求項１８】 請求項１ないし１７のいずれか１に記
    載の収支管理システムにおいて、前記サーバは、資金運
    用に関する各種シミュレーションサービスを提供できる
    ことを特徴とする収支管理システム。
19. 【請求項１９】 請求項１８に記載の収支管理システム
    において、前記サーバは、会計事務所及び／またはコン
    サルティング事務所のコンピュータシステムに接続し、
    前記コンサルティングサービス及び／または前記シミュ
    レーションサービスを該会計事務所及び／またはコンサ
    ルティング事務所に委託して該サーバでサービス結果を
    受け取ることにより、これらサービスをホームページか
    ら提供することを特徴とする収支管理システム。
20. 【請求項２０】 請求項１ないし１９のいずれか１に記
    載の収支管理システムの機能を実現するためのプログラ
    ム。
21. 【請求項２１】 請求項２０に記載のプログラムを記録
    した記録媒体。