JP2003156414A - 金属製機械部品の亀裂進展判定方法及び亀裂進展判定可能な金属製機械部品 - Google Patents

金属製機械部品の亀裂進展判定方法及び亀裂進展判定可能な金属製機械部品

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JP2003156414A
JP2003156414A JP2001354906A JP2001354906A JP2003156414A JP 2003156414 A JP2003156414 A JP 2003156414A JP 2001354906 A JP2001354906 A JP 2001354906A JP 2001354906 A JP2001354906 A JP 2001354906A JP 2003156414 A JP2003156414 A JP 2003156414A
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JP
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pressure
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JP2001354906A
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English (en)
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Yuichi Ishimori
裕一 石森
Akira Fujii
彰 藤井
Takaaki Yasue
隆明 安江
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 亀裂進展の予測によらず、機械部品内におけ
る亀裂深さそのものを直接かつ簡易に把握し診断するこ
とができる金属製機械部品の亀裂進展判定方法及び亀裂
進展判定可能な金属製機械部品を提供すること。 【解決手段】 金属製機械部品における亀裂の進展許容
限界の位置に予め空間を設け、当該空間に流体を供給し
かつ圧力を付与し、その圧力低下により亀裂が許容限界
位置に達したと判定する。流体としては水、水溶液、
油、空気または不燃性ガスのなかから選択される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は機械部品表面の亀裂
の発生および進展を判定する方法及び亀裂進展判定の可
能な機械部品に関する。
【0002】
【従来の技術】繰り返しの熱的負荷や機械的負荷をうけ
る機械部品では、その使用中に亀裂が発生してそれが進
展する場合がある。特に、交番熱負荷をうける機械部品
ではその損傷が顕著で、受熱面でくりかえし熱応力を受
け、その表面で熱亀裂が発生し、さらに繰り返される熱
負荷および部品がうける機械的負荷により進展し、最終
的には部品の破壊に至り、各種機械部品の目的とする機
能を果さなくなる。一般的な機械部品は、許容できる亀
裂長さ(表面からの許容深さなど)を設計で定めてお
り、機械部品の破損(設計許容)に至る前に使用時間や
使用回数などの管理基準を設けて定期的に交換する。し
かし、熱負荷または機械的負荷が激しく変動し、また、
不確定な要因のために、ばらつくような環境で使用され
る部品においては、通常、余裕をもった管理基準が設定
されるため、設計許容限界に対し、充分に余裕をもって
交換される場合が多く、関連する装置の修繕コストを上
昇させる要因の一つとなっている。特に、その機械部品
の設置数が多く、かつ交換、および再生に要する費用が
高額となる場合は経済的に大きな課題となっている。
【0003】その代表的な例として、製鉄業における連
続鋳造機用ロールがあげられ、このロール表面に発生す
る熱亀裂の進展に関して特開昭63−154251号公
報では、ロール支点の反力を監視しその極値の数をカウ
ントすることでロールの亀裂深さを予測する方法や、特
開平3−248757号公報ではロールの荷重を監視し
一定レベル以上の荷重の累積発生回数が一定回数越えた
時に亀裂深さの実測を行うことを特徴としたロールの亀
裂診断方法が開示されており、運転環境における実際の
負荷を詳細に把握し、亀裂の進展を精度良く予測する取
組みがなされてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
では、亀裂深さを予測または、予測した上で実測すると
いった方法であり、特に、実測を伴う場合には、製造ラ
インを休止した上で測定作業を実施する必要があるた
め、経済的な負担は従来の管理方法から大きな改善は得
られていなかった。また、亀裂深さの予測においては、
それまでの亀裂進展実績からそのばらつきを勘案して安
全側に余裕をみた亀裂深さの算定が行われるため、部品
の設計限界までの使用が達成出来ていない。そのため、
亀裂の進展予測によらず、機械部品内における亀裂深さ
そのものを直接かつ簡易に把握し診断できる方法が強く
望まれていた。
【0005】本発明はこのような事情に基きなされたも
ので、亀裂進展の予測によらず、機械部品内における亀
裂深さそのものを直接かつ簡易に把握し診断することが
可能な金属製機械部品の亀裂判定方法と亀裂進展判定可
能な金属製機械部品を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の要旨とするところは、 (1)金属製機械部品における亀裂の進展許容限界の位
置に予め空間を設け、当該空間に流体を供給しかつ圧力
を付与し、その圧力低下により亀裂が許容限界位置に達
したと判定することを特徴とする金属製機械部品の亀裂
判定方法。 (2)流体が水、水溶液、油、空気または不燃性ガスで
あることを特徴とする(1)記載の金属製機械部品の亀
裂判定方法。 (3)装置の稼働中に亀裂が許容限界位置に達したと判
定することを特徴とする(1)または(2)記載の金属
製機械部品の亀裂判定方法。 (4)金属製機械部品に亀裂が進展する方向の内部に、
空間を設け、前記空間は外部に連通する穴を有し、かつ
前記空間及び穴は圧力供給手段により圧力が付与された
流体に満たされ、その圧力の低下により部品表面から発
生・進展してきた亀裂の到達を判定する機能を有するこ
とを特徴とする金属製機械部品。 (5)機械部品がロールであることを特徴とする(4)
記載の金属製機械部品。 (6)機械部品がプレス金型であることを特徴とする
(4)記載の金属製機械部品。である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図1
に示す機械部品の断面図を用いて説明する。圧力Pa の
雰囲気中にある機械部品1の内部に、部品外部に通じる
空間3の外側(表面側)の境界を表面からの亀裂が許容
できる深さBに相当する位置に設け、空間3の中に流体
4を満たし圧力Pin(ただし、Pin>Pa )を付与し空
間3を流体4とともに密閉し、流体4の圧力Pを監視す
るため圧力計5を設置する。機械部品1の表面では、熱
負荷ないしは機械的負荷により亀裂2が発生し進展し始
める。亀裂2の1つが許容深さBに達すると、空間3に
密閉されていた流体4が部品外部に流出し流体4の圧力
PがPa まで低下し圧力計5にP=Pa として表示され
る。この時を部品の使用限界と判定する。用いる流体4
については、圧力を付与することができる流体であれ
ば、いずれの流体でもよいが、工業的に扱いやすい水、
水溶液、油、空気または不活性ガスが望ましい。本発明
は繰り返しの熱的負荷や機械的負荷を受ける機械部品、
特にロールやサイジングプレス金型や他のプレス金型に
用いることが好適である。
【0008】
【実施例】[実施例1]本発明を用いた連続鋳造用ロー
ルについて実施例を説明する。図2に示すように径D0
からなるロール6の表面にはスラブとの接触および冷却
水により繰り返しの熱交番をうけ表面に熱亀裂7が発生
し進展する。亀裂7の進展は当初は散発的かつ無方向で
あるが、継続して使用するにつれ概ね円周状に連なるよ
うになる。この時点のロール断面を図2(b)に示す。
亀裂7はロール表面で円周状に連なった後、主に回転ロ
ールがうける曲げ負荷により、ロール中心部に向けて進
展していく。
【0009】図3に本発明による金属製機械部品、即ち
ロールを示す。ロールの強度から許容できる外径Db と
空間3の外側(表面からの亀裂が内部の空間3に向かっ
てくる側)の境界が一致するように円周状に空間3を4
箇所配置する。円周状に配置された空間3は図3(a)
に示すようにロール内部で連通し1箇所からロール外部
に通じている。この開口部8には圧力計9が取り付けら
れており、さらに圧力計9の外側に仕切り弁10、継ぎ
手11を介して空気ポンプ12がつながれている。ロー
ルを連続鋳造機に据え付けて運転を開始する前にポンプ
12により空間3の中の空気圧を1MPa (ゲージ圧)に
昇圧したのち、仕切り弁10を閉じる。継ぎ手11から
ポンプ12を配管ごと全て取り外した後、連続鋳造装置
を運転する。運転に伴い、亀裂7は空間3のいずれかの
境界に達して圧力計9は圧力の低下を示しロールの使用
限界に達したことを知らせる。この圧力計9は圧力を電
気的な信号に変換して運転中は常時監視しており、圧力
低下が起きると運転室にて警報を発するようになってい
る。
【0010】また、空間を図3(b)のように空間3′
の境界をDb1に、空間3の境界をDb2にそれぞれ配置
し、3′及び3それぞれの空間に対し図3(a)と同様
な機器を配置することで、使用限界点Db2の警報のみで
なく、使用限界以前に注意を促すDb1にて警報を発する
こともできる。
【0011】[実施例2]次に、熱延スラブのサイジン
グプレス金型の実施例について説明する。図4に示すよ
うに、金型13はスラブ14の進行につれスラブ幅が小
さくなるような形状をしており、スラブ14が一定量図
示矢印方向に移動した後、一定の押し込み量でプレスを
行い、再び開放するといった繰り返しの動作(図示矢
印)を行う。金型13のスラブ接触面は、図5(a)に
示すように、特に熱負荷が大きい部分で熱応力によって
亀裂15を発生し、この亀裂15が進展、連なることで
欠け、この欠け部分が、スラブに転写するため金型の継
続使用が不可能になる。図5(b)に示すように、亀裂
の進展により欠けが発生する限界の位置に空間3の外側
(表面側)の境界が位置するよう(図示B,C)にクシ
歯型に配置する。実施例1と同様に流体4として空気を
用い、圧力計9が1MPa (ゲージ圧)になるように空間
3、流体4を密閉する。亀裂15が進展し、空間3のい
ずれかの境界に達すると、圧力計9の表示が低下し、使
用限界に達したと判定する。圧力計9の圧力は電気信号
に変換し運転室で常時監視することができる。
【0012】
【発明の効果】従来、直接の検出が出来なかった亀裂の
進展に対し、本発明を用いることで、亀裂進展位置その
ものを直接に把握することができるようになった。その
ため、亀裂の状態に応じた機械部品の交換を判断するこ
とが出来るようになり、機械部品の設計許容限度までの
使用を可能とした。その結果、大幅な機械部品の修繕コ
スト削減を達成した。また、運転室などで簡易にかつ常
時、亀裂進展の状況を監視することが可能となったた
め、亀裂測定の作業が解消でき、大幅な点検、部品管理
コストの削減を達成した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による亀裂判定方法を説明する図。
【図2】連続鋳造用ロールの亀裂発生形態を説明する
図。
【図3】本発明による連続鋳造用ロールの実施例説明の
図。
【図4】サイジングプレス金型の説明図。
【図5】本発明によるサイジングプレス金型の実施例説
明の図。
【符号の説明】
1 機械部品 2 亀裂 3 空間 4 流体 5 圧力計 6 連続鋳造用ロール 7 連続鋳造ロールの亀裂 8 開口部 9 圧力計 10 仕切り弁 11 継ぎ手 12 加圧ポンプ 13 サイジングプレス金型 14 熱延スラブ 15 サイジングプレス金型の亀裂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安江 隆明 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 Fターム(参考) 2G024 AD09 BA12 BA21 CA16 DA15 EA11 2G050 AA01 AA07 BA05 BA12 CA10 DA01 EA04 EB02 4E004 LC10 MD04 PA06 PA10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製機械部品における亀裂の進展許容
    限界の位置に予め空間を設け、当該空間に流体を供給し
    かつ圧力を付与し、その圧力低下により亀裂が許容限界
    位置に達したと判定することを特徴とする金属製機械部
    品の亀裂判定方法。
  2. 【請求項2】 流体が水、水溶液、油、空気または不燃
    性ガスであることを特徴とする請求項1記載の金属製機
    械部品の亀裂判定方法。
  3. 【請求項3】 装置の稼働中に亀裂が許容限界位置に達
    したと判定することを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の金属製機械部品の亀裂判定方法。
  4. 【請求項4】 金属製機械部品に亀裂が進展する方向の
    内部に、空間を設け、前記空間は外部に連通する穴を有
    し、かつ前記空間及び穴は圧力供給手段により圧力が付
    与された流体に満たされ、その圧力の低下により部品表
    面から発生・進展してきた亀裂の到達を判定する機能を
    有することを特徴とする金属製機械部品。
  5. 【請求項5】 機械部品がロールであることを特徴とす
    る請求項4記載の金属製機械部品。
  6. 【請求項6】 機械部品がプレス金型であることを特徴
    とする請求項4記載の金属製機械部品。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101858868A (zh) * 2010-05-20 2010-10-13 同济大学 一种混凝土裂缝的测试方法及测试装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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