JP2003156388A - 騒音環境の感知方法と試聴装置及び情報記憶媒体 - Google Patents

騒音環境の感知方法と試聴装置及び情報記憶媒体

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JP2003156388A JP2001358198A JP2001358198A JP2003156388A JP 2003156388 A JP2003156388 A JP 2003156388A JP 2001358198 A JP2001358198 A JP 2001358198A JP 2001358198 A JP2001358198 A JP 2001358198A JP 2003156388 A JP2003156388 A JP 2003156388A
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築物の性能を実態に即して判断できるよう
に、隣接室間の遮音性能に側壁固体伝搬音の定量的な算
定を加味すると共に、騒音の正確な環境を数値でなく聴
感的に表現することで、個人の感性を含んだ形態で確実
に評価できる騒音環境の感知方法と試聴装置及び情報記
録媒体を提供する。 【解決手段】 騒音環境の感知方法は、環境騒音の音源
波形(46)を記録して置き、受音室内への伝搬経路ご
とに減衰量(44)を予測計算し、この減衰量から求ま
るインパルス応答波形(45)を音源波形(46)に畳
み込み演算して評価音(48)を作成すると共に、隣室
室内への伝搬経路を少なくとも戸境壁直接透過路、開口
部からの迂回伝搬路及び側壁固体伝搬路から構成するこ
とで、隣室騒音(51)を予測計算(52)してインパ
ルス応答波形(45)を算出し、記録されている環境騒
音の音源波形(54)に畳み込み演算(47)して評価
音(48)を作成して、個別または総合化しながら可聴
化している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、騒音環境の感知方
法と試聴装置及び情報記憶媒体に関し、特に、建築物の
性能を実態に即して判断できるように、騒音環境を数値
でなく聴感的に表現して個人の感性を含んだ形態で評価
できると共に容易に携行することができる騒音環境の感
知方法と試聴装置及び情報記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物は、人間の居住を必須にしている
ことから、人間の五感に基づく感性が建築物の性能に対
する評価を決定することが多くなる。
【0003】特に、音に関しては、音環境の設定が不特
定であることから、基本的にパンフレットやモデルルー
ムを通じて見聞することが困難であり、結果的に想像で
醸し出されているイメージと実際との乖離が問題になっ
てくる。
【0004】又、騒音環境の性能評価に関しては、個人
の感性や心理状態、果ては周辺住民との関係までも影響
してくるものであり、建物における騒音環境を如何なる
形態において提供するかは、簡単な解決策の無い複雑な
問題点になっていた。
【0005】これに対する解決策の1つは、図8に示す
遮音性能評価手段であり、環境騒音の音源波形を予め騒
音記録部に記録して置くと共に、予測計算部で別途に計
算される各伝搬経路毎の減衰量とこの減衰量から求まる
インパルス応答波形を算出して、上述した環境騒音の音
源波形に算出したインパルス応答波形を畳み込み演算す
ることによって、環境騒音に対する各伝搬経路毎の評価
音を作成し、次いでこの評価音からオーディオインター
フェイスを介することで可聴化することであった。
【0006】騒音記録部には、環境騒音の音源波形(4
6)として以下の各音源波形をデータベース化してい
る。
【0007】 窓、給気口、外壁から室内に透過して
くる外部騒音 戸境壁、界床から室内に透過してくる隣室騒音 上階床を標準加振源で加振したときに透過してくる
床衝撃音 空調、給排水設備等で発生する設備系騒音
【0008】予測計算部にける音源(40)としての各
騒音は別個に作成されるものであり、算出されるインパ
ルス応答波形(45)と評価音(48)は、上記の各騒
音から音源(40)として選択された各騒音について個
別に算出されるものである。
【0009】その計算は、それぞれの音源に対する条件
設定(41)をしながら予測計算(42)をするもので
あり、算出された予測計算結果の出力(43)は、減衰
量(44)として作成される。
【0010】次いで、この減衰量に基づいてインパルス
応答波形を求める(45)と共に、このインパルス応答
波形を騒音記録部にデータベース化されている環境騒音
の該当する音源波形(46)に畳み込み演算することで
相当の評価音(48)を作成している。
【0011】この過程を経て作成された評価音は、オー
ディオインターフェイス(49)に出力されて可聴化さ
れており、集合住宅のモデル室に配置されたスピーカ等
の試聴装置(50)で聞くことができるようにしてい
た。
【0012】しかるに、この遮音性能評価手段は、以下
の状況から正確な騒音環境を正確に形成できていないの
が実態であった。
【0013】即ち、集合住宅等の間取りが、設計者によ
って任意に決められていることから、隣接した住居間の
戸境壁に接続している側壁等は、防火上の制限をクリア
することを優先させており、住居間において遮音設計を
行う場合にも戸境壁と側壁及び開口における遮音性能に
着目した検討が行われ、遮音性能の状態は予測計算した
騒音の減衰率として数値的に表現するのが一般的であっ
た。
【0014】又、隣接室間における騒音環境について
は、図9に示すように、両室(1)、(2)が、戸境壁
(3)で仕切られると共に戸境壁と交差する側壁(4)
で囲われており、その伝搬経路としては、戸境壁の直接
透過ばかりでなく、これに窓やドア(5)からの廻り
込み音や側壁(4)における固体伝搬等の側路伝搬音
、取り合い部(3−1)の隙間透過音、柱、梁(3−
2)からの透過音が考慮される必要がある。
【0015】しかして、従来の遮音性能評価手段におけ
る隣接騒音に関しては、戸境壁の直接透過のみを隣接
騒音の伝搬経路としており、これに対する条件設定(4
1)をして予測計算(42)しているのみであって、解
析の困難さから〜の伝搬経路からの騒音については
考慮されていなかった。
【0016】又、一般的な遮音性能の予測計算では、遮
音性能は隣接する室間の音圧レベル差として設定してい
ることから、隣接室間における減衰量も、音源室の音圧
レベルと受音室に伝搬する合成音圧レベルとの差とし
て、これを決定していた。
【0017】一方、隣接室間における評価音としては、
側路伝搬の影響を無視できないことは認識されていて
も、遮音設計において側路伝搬音に対して充分な検討が
為されていなかった。
【0018】このために、戸境壁からの直接透過音と
窓、ドア等の開口部からの迂回伝搬音については、比
較的検討されていたが、側壁固体伝搬音に関しては、
その究明が充分になされていなかった。
【0019】従って、これまでの側壁固体伝搬音は、
受音室の側壁端において測定された音圧レベルの実測値
に基づいて決められており、これに加えて、実測された
音圧レベルによって受音室に放射される側壁固体音は、
受音室側壁の全表面積に比例するものとして算定されて
いた。その結果、側壁固体伝搬音の影響は、過大に評価
されることになっており、実際との対応がさらに悪くな
る要因になっていた。
【0020】以上のように、建築物における騒音環境の
性能評価は、人間の五感に基づく個人の感性や心理状態
に影響を受けることから、騒音環境性能を遮音性能の予
測計算によって数値的に表現する方式では、個人の期待
感の伴う勝手な解釈もあって実際との乖離は避けようの
ない状況にあった。
【0021】一方、騒音環境の性能評価を聴感的に表現
したとしても、特開平11−167384号公報に「遮
音性能評価用実音データ生成装置、遮音性能評価装置及
び情報記録媒体」として記載される状況が実態である。
【0022】記載の遮音性能評価装置は、実測した各種
音源の音データと各種遮音部材のインパルスレスポンス
データとを各メモリーに記録して置き、実音データ生成
時には、これらの各メモリーから該当する音源の音デー
タと適用する遮音部材のインパルスレスポンスデータと
を読み出し、両データを実音化部で畳み込み演算するこ
とで実音データを作成しており、実音データは、音再生
部で実際の音信号に変換されて評価者に向けて音声出力
するものである。
【0023】しかるに、各種遮音部材に対するインパル
スレスポンスデータの作成は、遮音測定室において別途
に計測されるものであり、これに加えて、実測した音デ
ータは実際の臨場音と異なること、遮音部材のインパル
スレスポンスデータは構築された実際の躯体や壁のそれ
と同一でないこと等から、実際の騒音とは異なって相当
に乖離した音を提供しているものである。
【0024】又、遮音性能の予測計算が、上述したよう
に解明されていない側壁固体伝搬音の影響で過大に評価
されていることから、実態との対応が悪くなっている状
況下にあっては、騒音環境の実態を正確に提供出来てい
ないのが実態であった。
【0025】従って、集合住宅において騒音環境を勘案
して間取りを設計する際や建築物に対して居住希望者が
騒音環境を判断する性能評価等における現状は、実態に
即して正しく決定するために必要にな騒音環境の正確な
形態を未だに提供できていないものであり、環境に敏感
な昨今の社会情勢に対応できる建物を提供するために
も、騒音環境の精密な状況設定をしながら手軽な可搬形
態に纏めることによって、個人の感性をも含んだ騒音環
境の性能評価を正確かつ簡易に実施できる手段が嘱望さ
れていた。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の状況
に鑑みて提案するものであり、建築物の性能を実態に即
して判断できるように、隣接室間の遮音性能に側壁固体
伝搬音の定量的な算定を加味すると共に、騒音の正確な
環境を数値でなく聴感的に表現することで、個人の感性
を含んだ形態で確実に評価できる騒音環境の感知方法と
試聴装置を提供している。
【0027】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
ある騒音環境の感知方法は、環境騒音の音源波形を記録
して置き、受音室内への伝搬経路ごとに減衰量を予測計
算し、この減衰量から求まるインパルス応答波形を記録
されている環境騒音の音源波形に畳み込み演算して評価
音を作成して、評価音を個別または総合して可聴化する
騒音環境の感知方法において、隣室室内への伝搬経路を
少なくとも戸境壁直接透過路、開口部からの迂回伝搬路
及び側壁固体伝搬路から構成することを特徴としてお
り、隣接室間における遮音性能の予測計算に側壁固体伝
搬音の定量的な算定を加味することで、可聴化している
騒音環境を高精度に形成している。
【0028】請求項2に記載の発明である騒音環境の感
知方法は、請求項1に記載の騒音環境の感知方法におい
て、側壁固体伝搬路の減衰量は、音源室の音圧が音源室
側の側壁に入射し、側壁内を内部減衰しながら伝搬して
受音室側の側壁から放射されるとして予測計算されるこ
とを特徴としており、上記機能に加えて、側壁固体伝搬
音の算定を正確な定量値にしている。
【0029】請求項3に記載の発明である騒音環境の感
知方法は、請求項2に記載の騒音環境の感知方法におい
て、側壁固体伝搬路の伝搬は、音源室の音圧が音源室側
の側壁と上下のスラブに入射し、戸境壁に交差する側壁
内と上下のスラブ内を内部減衰しながら伝搬して受音室
側の側壁と上下のスラブから放射されるとすることを特
徴としており、上記機能に加えて、側壁固体伝搬音の算
定をさらに正確な定量値にしている。
【0030】請求項4に記載の発明である試聴装置は、
請求項1乃至3のいずれかに記載の騒音環境の感知方法
を適用する試聴装置であって、環境騒音の音源波形の記
録部、環境騒音の伝搬経路毎に伝搬音の減衰量を算定す
る予測計算部、減衰量から求まるインパルス応答波形を
記録されている環境騒音の音源波形に畳み込み演算する
評価音算定部及び評価音算定部で算定された評価音を個
別または総合して可聴化するオーディオインターフェイ
スと試聴器から成る音響部とから構成されており、環境
騒音の伝搬経路毎の減衰量、特に定量的な算定を加味し
た側壁固体伝搬音を予測計算して成る減衰量から求めた
インパルス応答波形を環境騒音の音源波形に畳み込み演
算させた評価音を可聴化させて騒音環境を正確に確認で
きるように聴感的に表現している。
【0031】請求項5に記載の発明である試聴装置は、
請求項4に記載の試聴装置において、音源波形の記録
部、伝搬音の減衰量を算定する予測計算部及びインパル
ス応答波形を音源波形に畳み込み演算する評価音算定部
が可搬型コンピュータとして構成され、音響部の試聴器
がヘッドホンで構成されることを特徴としており、上記
機能に加えて、騒音環境の試聴装置を可搬的に活用でき
るように構成している。
【0032】請求項6に記載の発明である情報記憶媒体
は、請求項4、5に記載の試聴装置に適用する情報記憶
媒体であって、環境騒音の音源波形データを記録すると
共に、受音室内への伝搬経路における減衰量を予測計算
してインパルス応答波形データを算定し、インパルス応
答波形データを環境騒音の音源波形データに畳み込み演
算して評価音データを作成して、該評価音データを個別
または総合して出力できるコンピュータ読み出し可能な
騒音環境情報の情報記憶媒体において、隣室室内への側
壁固体伝搬路における減衰量の予測計算が、入射音圧デ
ータを振動加速度レベルに変換して戸境壁交差部に達す
る到達振動加速度レベルとして算定し、次いで戸境壁交
差部を透過する透過振動加速度レベルを算定すると共に
受音室側壁面における放射地点に達する振動加速度レベ
ルを算定し、振動加速度レベルから変換して全側壁面か
ら放射される音圧レベルを算定し、この音圧レベルを合
成することで算定される音圧データを、入射音圧データ
から差し引いて演算されることを特徴としており、試聴
装置や可搬型コンピュータに適用することで可聴化して
いる騒音環境を高精度かつ容易に形成できる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明による騒音環境の感知方法
は、環境騒音の音源波形を記録して置き、受音室内への
伝搬経路ごとに減衰量を予測計算し、この減衰量から求
まるインパルス応答波形を記録されている環境騒音の音
源波形に畳み込み演算して評価音を作成して、評価音を
個別または総合して可聴化する騒音環境の感知方法にお
いて、隣室室内への伝搬経路を少なくとも戸境壁直接透
過路、開口部からの迂回伝搬路及び側壁固体伝搬路から
構成して、側壁固体伝搬路の減衰量を、音源室の音圧が
音源室側の側壁に入射し、側壁内を内部減衰しながら伝
搬して受音室側の側壁から放射されるとして予測計算す
ることを特徴としており、これによって、隣接室間にお
ける遮音性能の予測計算に側壁固体伝搬音の定量的な算
定を加味することによって可聴化している騒音環境を高
精度に形成している。
【0034】以下に、本発明による騒音環境の感知方法
における実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する
が、理解を容易にするために従来と同様の部分について
は同一の符号を用いている。
【0035】図1は、本発明による騒音環境の感知方法を
示すフロー図である。図において、予測計算部では、音源
(40)として、従来と同様に、窓・給気口・外壁か
らの音圧レベルを計測する外部騒音、上階床を標準加
振源で加振した時に音圧レベルを計測する床衝撃音及び
空調等で発生する音圧レベルを計測する設備系騒音を
適宜に選択できるように構成している。
【0036】一方、騒音記録部には、予測計算部の音源
(40)に対応するものとして、環境騒音の音源波形
(46)及び後述する環境騒音の音源波形(54)とし
て以下の各音源波形がデータベース化されている。
【0037】 窓、給気口、外壁から室内に透過して
くる外部騒音 戸境壁、界床から室内に透過してくる隣室騒音 上階床を標準加振源で加振したときに透過してくる
床衝撃音 空調、給排水設備等で発生する設備系騒音
【0038】各音源、、に対する予測計算部にお
ける個別の各計算は、従来と同様の手法によって、各音
源ごとに所定の条件設定(41)をしながら予測計算
(42)されている。
【0039】予測計算結果の出力(43)は、減衰量
(44)として算出され、この減衰量からインパルス応
答波形(45)が算出される。音源波形(46)の該当
する、、のインパルス応答波形は、騒音記録部に
記録されている相当の音源騒音、、に畳み込み演
算(47)されて、該当する騒音に対する評価音(4
8)が形成される。
【0040】しかして、本発明による騒音環境の感知方
法では、音源(40)の1つとして、この他に戸境壁・
界床での音圧レベル差を求める隣室騒音(51)を選択
できるように構成しており、後述する別途の予測計算
(52)をすることで、減衰量(53)を作成してその
精度を向上させている。
【0041】そして、この減衰量(53)からインパル
ス応答波形(45)を作成すると共に、騒音記録部にデ
ータベース化されている環境騒音の音源波形(54)に
このインパルス応答波形を畳み込み演算(47)するこ
とで、各音源、、に対するものと同様に、隣室騒
音(51)に対する評価音(48)を作成している。
【0042】この過程を経て作成された各伝搬経路から
の複数の各評価音(48)は、以降において個別もしく
は総合的に出力されるものであり、オーディオインター
フェイス(49)において可聴化されることによって、
集合住宅のモデル室に配置されたスピーカ等の試聴装置
(50)で適宜に聴感できるように構成されている。以
上の構成において、各音源の中でも隣接室間の評価音
は、全体の評価音を形成する祭に与える影響が大きいこ
とから、隣接室間の評価音を実態に即した形態で高精度
に予測計算することが重要になる。
【0043】しかして、本発明による騒音環境の感知方
法では、以下の予測計算によって、隣接室間における減
衰量を実態に即して形成している。
【0044】図2は、隣接室間の騒音環境平面図であ
り、隣接室間の評価音を形成するための構成を音源室1
と受音室2とに設定している。
【0045】音源室1と受音室2との間は、戸境壁3で
仕切られると共に、この戸境壁3に交差する形態で両室
に跨る側壁4が配置されており、側壁4には窓、ドア等
の開口部5が設けられていると共に、その内表面には通
常の下地材7による内装壁6が装備されており、全体的
に密閉状に囲われている。
【0046】しかして、図9で示した隙間透過音と
柱、梁からの透過音は戸境壁や側壁を経由して加算さ
れているものと設定することで、音源室から受音室に形
成される伝搬経路は、戸境壁直接透過路、窓やドア等の
開口部からの迂回伝搬路及び側壁固体伝搬路と構成する
ことができる。
【0047】従って、評価対象にする隣接室間の減衰量
は、各伝搬路を伝搬する戸境壁からの直接透過音、窓
やドア等の開口部からの迂回伝搬音及び側壁固体伝搬
音がそれぞれの各伝搬路ごとに伝搬するものとして算
定しても充分である。
【0048】そして、受音室での音圧レベルは、上記の
直接透過音、迂回伝搬音及び側壁固体伝搬音を個
別に算定しながら各音圧レベルを合成することで算定で
きるものであり、隣接室間の伝搬減衰量は、この受音室
の音圧レベルと音源室の音圧レベルとの音圧レベル差と
して演算することができる。
【0049】図3は、隣接室間における減衰量の算定フ
ロー図である。本算定では、音源室1側に、任意の音圧
レベルが設定(55)されているので、音源室1側から
受音室2側に相当の音圧が各部材を伝搬されることにな
るが、隣接室間の構成は従来と同様であることから、戸
境壁3からの直接透過音(イ)と開口部5からの迂回伝
搬音(ロ)については、従来と同様の計算フローに従っ
て算定されている。
【0050】しかして、本発明による騒音環境の感知方
法の特徴は、上記のような戸境壁と交差部を形成して両
室に跨る側壁で囲まれた隣接室間において、従来におけ
る評価音の形成においては、充分に究明されていなかっ
た側壁固体伝搬音(ハ)について、これを下記のように
理論的に解明することによって、実測作業を不要にしな
がら、伝達される音圧レベルを定量的に算定し、これに
よって隣接室間の評価音を簡易に予測計算できることに
ある。
【0051】これによって、直接透過音(イ)と迂回伝
搬音(ロ)及び高精度に計算された側壁固体伝搬音
(ハ)は、図示のように受音室合成音圧レベルとして個
別に算定(56)され、音源室音圧レベル−合成音圧レ
ベルによって各個の減衰量を算定(57)している。
【0052】図4、5は、本発明による騒音環境の感知
方法において、隣接室間の減衰量を作成するための基本
になる隣接室間の遮音性能評価手段と側壁に対する最適
な対策の決定フロー図である。
【0053】尚、本フローでは、別途に計算される戸境
壁3からの直接透過音(イ)と開口部5からの迂回伝搬
音(ロ)については、上述したように従来と同様の算定
手法を採用しているので、その関係の説明は必要最小限
にしている。
【0054】以下に、隣接室間の減衰量を作成するため
に必要な遮音性能評価手段の実施の形態を図4のフロー
に従って説明する。
【0055】10. 音源室での音圧レベル(SPL
s)の設定 音源室1に設定する音圧レベル(SPLs)は、例えば
建物における遮音性能の対象周波数である125Hz〜
2KHz帯域(1/1オクターブバンド)毎に設定す
る。
【0056】減衰量は、音源室1と受音室2での音圧レ
ベルの差であるから、設定する音圧レベルは任意の数値
でよいが、本実施の形態では仮に100dBに設定して
いる。
【0057】11. 入射地点における振動加速度レベ
ル(VALso)の算定 内装壁6は、一定の間隔で配置された下地材7によって
支持されていることから、下地材7の種別毎に設定され
ることになる。
【0058】側壁で発生する振動は、内装壁6の表面→
下地材7→側壁4といった伝搬経路を辿るので、入射地
点における振動加速度レベルの算定位置は、側壁4と下
地材7の接続位置になる。
【0059】VALso=SPLs+In 但し、 In : 入射効率レベル
【0060】12. 総到達振動加速度レベル(VAL
S)の算定 音源室1側の側壁4は、戸境壁3と交差して交差部を形
成しており、下地材7を経由して側壁4に個別の伝搬経
路が形成されていることから、側壁で発生する振動は、
これらの各伝搬経路を辿って交差部の音源室側の近傍に
伝達されることになる。
【0061】近傍における到達振動加速度レベルの値
は、上記の算定された入射地点における振動加速度レベ
ル(VALso)の値から、側壁4の振動に対する内部減衰
係数(α)を考慮して算定され、近傍における総到達振
動加速度レベル(VALS)の値は、側壁4で個別に発
生する各振動の入力位置から伝搬してくる振動を合成し
た、下記の式によって求められる。
【0062】VALS=Σ(VALso−α√f・Li) 但し、 VALS : 総到達振動加速度レベル VALSO : 入射地点の振動加速度レベル α : 側壁の内部減衰係数 f : 周波数 Li : 交差部からの距離
【0063】13. 透過振動加速度レベル(VA
ro)の算定 総到達振動加速度レベル(VALS)の値から、下記の
式によって受音室側の近傍における透過振動加速度レベ
ル(VALro)を求める。
【0064】VALro=VALS−Δk 但し、 ΔK : 交差部減衰量
【0065】14. 放射地点における振動加速度レベ
ル(VALr)の算定 本実施の形態では、内装壁6が受音室2側の側壁4に一
定の間隔で配置された下地材7で支持されているので、
戸境壁3との交差部から下地材7が配置された地点に個
別の伝搬経路が形成され、交差部の受音室側近傍からの
振動は、これらの各伝搬経路を辿って側壁4の放射地点
に成る位置に伝搬される。
【0066】このことから、放射地点における振動加速
度レベル(VALr)の値は、近傍における透過振動加速
度レベル(VALro)に基づいて側壁4の振動に対する
内部減衰係数(α)を考慮した下記の式によって算定さ
れる。
【0067】VALr=VALro−α√f・Li 但し、 VALr : 放射地点の振動加速度レベル VALrO : 交差部の透過振動加速度レベル α : 側壁の内部減衰係数 f : 周波数 Li : 交差部からの距離 以上のように、本発明における騒音環境の感知方法で
は、側壁面における振動加速度レベル(VALRS)の値
を、交差部の受音室側近傍からの距離に対応して内部減
衰されている値を合成する方式で算定しているので、実
際に則した値を提供している。
【0068】15. 内装壁に達する振動加速度レベル
(VALr1)の算定 内装壁6に達する振動加速度レベル (VALr1)の算定
は、放射地点における振動加速度レベル(VALr)の値
から、下記の式によってを求めることになる。
【0069】VALr1=VALr+ΔT 但し、 ΔT : 振動伝達レベル
【0070】16. 内装壁における振動加速度レベル
(VALrS)の算定 本実施の形態では、内装壁6が受音室2側の側壁4に一
定の間隔で配置された下地材7で支持されているので、
交差部の受音室側近傍からの振動は、下地材7が配置さ
れた地点に形成される各伝搬経路を辿って側壁4の放射
地点に成る位置に伝搬される。
【0071】このために、側壁面における振動加速度レ
ベル(VALrS)は、交差部の受音室側近傍からの距離に
対応した内部減衰によって、異なった値が算定されてい
る。
【0072】従って、内装壁における振動加速度レベル
(VALrS)の値は、側壁4の放射地点から個別に伝搬し
てくる振動を内装壁で合成する下記の式によって求めら
れる。
【0073】VALrS=ΣVALr1 以上のように、本発明における騒音環境の感知方法で
は、側壁面における振動加速度レベル(VALrS)の値
を、交差部の受音室側近傍からの距離に対応して内部減
衰されている値の合成値として算定しているので、実際
に則した値を提供することになる。
【0074】17. 等価吸音面積レベル(Ar)の算
定 受音室の室表面積と平均吸音率から吸音面積を求めて、
等価吸音面積レベル(Ar)を算定する。
【0075】Ar=10log10(A) 但し、 A : 吸音面積
【0076】従って、以下の算定については、従来の遮
音構造選定フローと同様に展開できることから、 要点
のみを記述するに留めるものである。 18. 側壁固体伝搬音(SPLr1)の算定
【0077】内装壁で発生する振動は、側壁4→下地材
7→内装壁6の表面といった伝搬経路を辿るので、内装
壁における音圧レベル(SPLr)は、内装壁の放射効率
レベル(R)を考慮して下記の式によって周波数毎に算
定する。
【0078】SPLr1=VALrS+R−20log10
−Ar+36
【0079】以上の各算定によって、音源室側の音圧に
よって発生する振動が側壁を経由して受音室側に伝搬し
てくる音圧としては、事前に実験室や現場で測定するこ
とでデーターベース化した値を、減衰量を評価する対象
である側壁や内装壁に適用させて使用することで、実態
に則した数値として確定することが可能である。
【0080】又、従来例と同様に実施する戸境壁からの
直接透過音(イ)や窓やドア等の開口部5からの迂回伝
搬音(ロ)等を加算するために必要な以下の算定につい
ては、従来例と同様に展開できることから、項目のみを
記述するに留めている。
【0081】19. 戸境壁直接透過音(SPLr2)の
算定
【0082】20. 窓やドア等からの迂回伝搬音(S
PLr3)の算定
【0083】21.受音室内総音圧レベル(SPLr
の算定 受音室内総音圧レベル(SPLr)の算定は、上述した
側壁固体伝搬音(SPL r1)、公知の計算式で算定される
戸境壁直接透過音(SPLr2)及び窓やドア等からの迂
回伝搬音(SPLr3)を用いることで、下式によって個
別に算定される。
【0084】
【式1】
【0085】22. 隣接室間における減衰量(Dr
の算定 Dr=SPLS−SPLr
【0086】隣接室間において、各伝搬経路を通じての
減衰量(Dr)は、個別に算出されており、以降の演算
に用いられている。
【0087】上述した算定の結果として、本実施例で
は、音源SPLS、音源側側壁の振動加速度レベル、交
差部近傍の到達、透過振動加速度レベル及び内装壁を経
ての外壁固体音等の主要な項目の数値が示されている。
【0088】従って、本発明に用いる遮音性能の算定に
おいては、従来のように該当作業現場での実測値のよう
な繁雑な作業を要さずに、各項目の定量的な算定値によ
って遮音性能の最終的な定量値を確定している。
【0089】上記のように算定した各伝搬経路の減衰量
(22)は、図1で説明した減衰量(53)と同一のも
のであるから、次に、減衰量(53)からインパルス応
答波形(45)を作成する。
【0090】尚、この際の算定された減衰量は、オクタ
ーブバンド毎の値として計算されているので、周波数ス
ペクトル値(1Hzごと)を得ているものであるから、各
周波数の間を直線的に補完している。
【0091】又、減衰量はレベルであることから、減衰
量に基づくインパルス応答波形の作成では、減衰量をエ
ネルギ量に直してから逆フーリエ変換することによって
求めることになる。
【0092】しかして、このインパルス応答波形は、騒
音記録部にデータベース化されている環境騒音の該当す
る音源波形(54)に畳み込み演算(47)されること
で、各伝搬経路における評価音(48)を作成すること
になる。
【0093】本実施の形態では、図3に提示しているよ
うに、以上の算定によって音源室1側に任意の音圧レベ
ルを設定(55)しながら、直接透過音(イ)と迂回伝
搬音(ロ)について従来と同様の手法でそれぞれの減衰
量を算定すると共に、従来は充分に究明されていなかっ
た側壁固体伝搬音(ハ)についても、上記のように伝達
される音圧レベルを定量的に算定している。
【0094】これによって、受音室合成音圧レベル(5
6)が算定されており、結果的に全ての伝搬経路におけ
る減衰量を算定(57)することが可能になる。
【0095】従って、受音室内に伝搬する総合評価音
は、各伝搬経路毎に作成した評価音を時間軸上で合成す
ることによって作成されるものであり、オーディオイン
ターフェイス(49)に適宜に出力できる。
【0096】従って、各伝搬経路からの、窓・給気口
・外壁からの音圧レベルを計測する外部騒音、戸境
壁、界床から室内に透過してくる隣室騒音、上階床を
標準加振源で加振した時に音圧レベルを計測する床衝撃
音及び空調等で発生する音圧レベルを計測する設備系
騒音等による複数の環境騒音は、個別もしくは総合的に
出力されることで任意の形態でオーディオインターフェ
イス(49)において可聴化されている。
【0097】さらに、可聴化されているオーディオイン
ターフェイス(49)からの出力は、適宜の選択に従い
ながら集合住宅のモデル室に配置されたスピーカ等の試
聴装置(50)によって、各種の環境騒音として聞くこ
とができる。
【0098】しかして、本実施の形態では、上述してき
たような各伝搬経路の評価音を作成する以前の隣接室間
における減衰量(Dr)の算定段階において、設計上の
改善対策を検討することで遮音性能の許容値を最終的に
満たした後の減衰量を算定する形態を説明している。
【0099】この対策は、例示した125Hz〜2KH
zにおいて、いずれかの帯域で規定値を下回っている場
合に採用しているものであり、算定された減衰量が遮音
性能の許容値を満たしていない場合に、図5に示すよう
な以下の工程に従って必要対策を講じるものである。
【0100】23. 許容値との照査 遮音性能の許容値は、通常D値で与えられており、例え
ば、D−50の場合では、各周波数帯域におけるレベル
は、以下に示す表1の数値になるが、上記の隣接室間遮
音性能(Dr)の算定値が、これらの値以上であれば遮
音性能を満たしていることになる。
【0101】
【表1】
【0102】24. 必要対策量(Dt)の算定 算定された上記の遮音性能(Dr)が、125Hz〜2
KHzのいずれかの帯域において表1の数値を下回って
いる場合には、必要な対策量を算定することになる。
【0103】Dt=D−Dr
【0104】さらに、側壁に対する最適な対応策の検討
30としては、図5のフローに示した5つの検討対策が
予定されているが、それぞれについて対応可能か否かの
検討を行うことになる。
【0105】以下に、各検討対策の実施の形態とその実
施例について説明する。
【0106】31. 内装下地仕様変更の検討 検討のためには、別途に登録されているデータ・ベース
群において、入射効率D.B.、放射効率D.B.、振動
伝達D.B.の中から仕様変更に伴う対策効果量を算定
し、必要対策量と照査して条件を満たすものを選定す
る。
【0107】32. 交差部への対策 検討のために、交差減衰D.B.から側壁と戸境壁との
交差部にスリットを設けた場合の対策効果量、材質や構
造等の仕様変更による効果量の変化及びその他の振動伝
搬に影響を与える手段について、必要対策量と照査して
条件を満たすものを選定する。
【0108】33. 側壁の部材変更による交差部減衰
量の検討 検討のために、側壁の部材を変更した場合の交差減衰量
を交差減衰D.B.から検索した上で対策効果量を算定
し、必要対策量と照査して条件を満たすものを選定す
る。
【0109】34. 内装下地仕様の変更と交差部への
対策との組合わ変更の検討 検討のために、入射効率D.B.、放射効率D.B.、振
動伝達D.B.の中から仕様変更に伴う対策効果量を算
定すると共に、交差減衰D.B.から側壁の戸境壁との
交差部にスリットを設けた場合の対策効果量を算定し
て、両者を複合させた場合の対策効果量を算定し、必要
対策量と照査して条件を満たすものを選定する。
【0110】35.内装下地仕様の変更と側壁の部材変
更による検討 入射効率D.B.、放射効率D.B.、振動伝達D.B.
の中から内装下地仕様の変更に伴う対策効果量を算定す
ると共に、側壁の部材を変更した場合の交差減衰量を交
差減衰D.B.から検索して対策効果量を算定して、両
者を複合させた場合の対策効果量を算定し、必要対策量
と照査して条件を満たすものを選定する。
【0111】以上のように、算定された遮音性能が全周
波数帯域において許容値を満たしていない場合には、内
装下地、側壁と戸境壁との交差部及び側壁の部材変更を
基本にしながら、必要な場合にはこれらの組み合わせに
よって、対策効果量を算定し、必要対策量と照査するこ
とで条件を満たしているかを評価(36)する。
【0112】しかして、データベースの全てを適用しな
がら算定し直しても対応策のない場合には、元に戻って
側壁面積等を意匠面も含めて再検討(37)することに
なり、評価選択の過程において、下地材7の変更でも交
差部にスリットを入れても条件を満たしている場合に
は、意匠面・施工面からの判断も勘案しながら最適な仕
様を選定(38)することになる。
【0113】そして、上記の演算を経て最適な仕様(3
8)を決定した後は、表示したように図1で説明した減
衰量(53)として以降に続く評価音(48)の作成に
至る。
【0114】従って、本発明で採用している隣接室間の
遮音性能評価手段は、実測のような付属的作業を不要に
しながら、戸境壁や側壁の材質や構造に基づく定量値を
採用することで、伝搬される音圧レベルを簡潔に算定し
て隣接室間の遮音性能を定量的に評価できると共に、同
時に上記の遮音性能評価手段を用いて算定される遮音性
能が許容値を達成していない場合には、側壁の交差部特
性を変換したり側壁の入射効率、振動伝達効率及び放射
効率を変換して算定し直すことで遮音性能値を変更させ
ながら、選定した側壁は許容値を達成している最適な状
態に到達させた段階での性能評価を可能にしている。
【0115】以上のように、本発明による騒音環境の感
知方法は、適用している隣接室間の遮音性能評価手段に
おいて、その予測計算に側壁固体伝搬音の定量的な算定
を加味すると共に、遮音性能が許容値を達成していない
場合には側壁の特性を変換しながら算定し直して許容値
を達成した状態を形成しており、最適な状態に変更させ
た段階での評価音を聴感的に表現することで、騒音環境
を誰でもが個性的な感性を含んだ形態で高精度かつ正確
に評価できるように構成している。
【0116】次に、本発明による騒音環境の試聴装置に
ついて説明する。本発明による騒音環境の試聴装置は、
上記の感知方法を適用しており、基本的に、環境騒音の
音源波形の記録部、環境騒音の伝搬経路毎に伝搬音の減
衰量を算定する予測計算部、減衰量から求まるインパル
ス応答波形を記録されている環境騒音の音源波形に畳み
込み演算する評価音算定部及び評価音算定部で算定され
た評価音を個別または総合して可聴化するオーディオイ
ンターフェイスと試聴器から成る音響部とから構成され
ており、具体的に、音源波形の記録部、伝搬音の減衰量
を算定する予測計算部及びインパルス応答波形を音源波
形に畳み込み演算する評価音算定部が可搬型コンピュー
タとして構成され、音響部の試聴器がヘッドホンで構成
することを特徴としている。
【0117】図6は、本発明による試聴装置の実施の形
態であり、図において25は透過音データ作成部を構成
しているノートパソコン、26は音響部である。
【0118】ノートパソコン25には、上記感知方法に
従って、環境騒音の音源波形の記録部、環境騒音をその
音源毎に伝搬経路毎の減衰量を算定するソフトから構成
された予測計算部及び減衰量から求まるインパルス応答
波形を記録されている環境騒音の音源波形に畳み込み演
算するソフトから構成された評価音算定部が搭載されて
いる。
【0119】本実施の形態における音響部26は、オー
ディオインタ−フェイス27と試聴器として構成してい
るヘッドホン分配器28と複数のヘッドホン29をから
構成されており、ノートパソコン25で演算された透過
音データを受けて聴感的に変換している。
【0120】ノートパソコン25は、試聴音の選択画面
を図7のように表示して、適宜の騒音源を選択できるよ
うにしている。本実施の形態では、外部騒音、隣室騒
音、床衝撃音及び設備騒音を例示しており、試聴する各
騒音について、これを単独もしくは組み合わせることで
各種形態を試聴することが可能になっている。
【0121】例えば、事務室や会議室では、空調騒音と
他の騒音とを組み合わせてその影響を評価できるように
し、集合住宅では、外部騒音と床、隣室等の騒音を組み
合わせて評価することによって対象室内もしくは周辺環
境の影響を含んだ現実的な評価を直ちに判断できる。
【0122】尚、本実施の形態では、透過音データ作成
部を可搬パソコンで構成すると同時に、音響部としてヘ
ッドホンを採用して、可搬的に纏めることで顧客や出先
に簡単に携行できるようにしているが、これに限定され
ることなく適宜のコンピュータやスピーカー等の音響機
器でも容易に適用できるものである。
【0123】本発明による騒音環境の試聴装置は、以上
のように構成されているので、簡素な形態に纏められる
ことを可能にして、聴感的に表現されている騒音環境を
可搬的にして手軽に評価できる形態を提供している。
【0124】次に、発明による情報記憶媒体について説
明する。本発明による情報記憶媒体は、上述の試聴装置
に適用するものであり、図1に示す演算フローのよう
に、環境騒音の音源波形データを記録する(46)と共
に、受音室内への伝搬経路における減衰量を予測計算
(44)してインパルス応答波形データを算定(45)
し、インパルス応答波形データを環境騒音の音源波形デ
ータに畳み込み演算して評価音データを作成(48)し
て、評価音データを個別または総合して出力できるコン
ピュータ読み出し可能な騒音環境情報の情報記憶媒体と
して構成すると共に、隣室室内への側壁固体伝搬路にお
ける減衰量の予測計算を図4の演算フローのように構成
している。
【0125】減衰量の予測計算は、入射音圧レベルのデ
ータを振動加速度レベルに変換(11)して算定してお
り、次いで戸境壁交差部に達する到達振動加速度レベル
として算定(12)している。
【0126】算定(12)された到達振動加速度は、戸
境壁交差部を透過する透過振動加速度レベルを算定(1
3)すると共に、受音室側壁面における放射地点に達す
る振動加速度レベルを算定(14)しており、次いで内
装壁に達する振動加速度レベルの算定、内装壁に達する
振動加速度レベルの算定(15)を経て、内装壁におけ
る振動加速度レベルを算定(16)している。
【0127】又、受音室の室表面積と平均吸音率から吸
音面積を求めて算定(17)される等価吸音面積レベル
を内装壁における振動加速度レベルに加味することで、
側壁固体伝搬路の音圧レベルが周波数毎に算定(18)さ
れる。
【0128】側壁固体伝搬音は、この音圧レベルを合成
することで算定され、減衰量は、入射音圧レベルから算
定(18)された音圧レベルを差し引いて演算される。
【0129】本発明による情報記憶媒体には、上記の演
算フローがコンピュータ読み出し可能な騒音環境情報と
して構成されており、評価音データを個別または総合的
に出力することで、各種の試聴装置に手軽に適用して可
聴化している騒音環境を高精度かつ容易に提供してい
る。
【0130】以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細
に説明してきたが、本発明による騒音環境の感知方法と
試聴装置は、上記実施の形態に何ら限定されるものでな
く、評価音作成部や試聴器等の具体的な形態にお関し
て、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更
が可能であることは当然のことである。
【0131】
【発明の効果】請求項1に記載の騒音環境の感知方法
は、環境騒音の音源波形を記録して置き、受音室内への
伝搬経路ごとに減衰量を予測計算し、この減衰量から求
まるインパルス応答波形を記録されている環境騒音の音
源波形に畳み込み演算して評価音を作成して、評価音を
個別または総合して可聴化する騒音環境の感知方法にお
いて、隣室室内への伝搬経路を少なくとも戸境壁直接透
過路、開口部からの迂回伝搬路及び側壁固体伝搬路から
構成することを特徴としているので、隣接室間における
遮音性能の予測計算に側壁固体伝搬音の定量的な算定を
加味することで、可聴化している騒音環境を高精度に形
成する効果を奏している。
【0132】請求項2に記載の騒音環境の感知方法は、
請求項1に記載の騒音環境の感知方法において、側壁固
体伝搬路の減衰量は、音源室の音圧が音源室側の側壁に
入射し、側壁内を内部減衰しながら伝搬して受音室側の
側壁から放射されるとして予測計算されることを特徴と
しているので、上記効果に加えて、側壁固体伝搬音の算
定を正確な定量値にする効果を奏している。
【0133】請求項3に記載の騒音環境の感知方法は、
請求項2に記載の騒音環境の感知方法において、側壁固
体伝搬路の伝搬は、音源室の音圧が音源室側の側壁と上
下のスラブに入射し、戸境壁に交差する側壁内と上下の
スラブ内を内部減衰しながら伝搬して受音室側の側壁と
上下のスラブから放射されるとすることを特徴としてい
るので、上記効果に加えて、側壁固体伝搬音の算定をさ
らに正確な定量値にする効果を奏している。
【0134】請求項4に記載の試聴装置は、請求項1乃
至3のいずれかに記載の騒音環境の感知方法を適用する
試聴装置であって、環境騒音の音源波形の記録部、環境
騒音の伝搬経路毎に伝搬音の減衰量を算定する予測計算
部、減衰量から求まるインパルス応答波形を記録されて
いる環境騒音の音源波形に畳み込み演算する評価音算定
部及び評価音算定部で算定された評価音を個別または総
合して可聴化するオーディオインターフェイスと試聴器
から成る音響部とから構成されているので、環境騒音の
伝搬経路毎の減衰量、特に定量的な算定を加味した側壁
固体伝搬音を予測計算して成る減衰量から求めたインパ
ルス応答波形を環境騒音の音源波形に畳み込み演算させ
た評価音を可聴化させて騒音環境を正確に確認できるよ
うに聴感的に表現する効果を奏している。
【0135】請求項5に記載の試聴装置は、請求項4に
記載の試聴装置において、音源波形の記録部、伝搬音の
減衰量を算定する予測計算部及びインパルス応答波形を
音源波形に畳み込み演算する評価音算定部が可搬型コン
ピュータとして構成され、音響部の試聴器がヘッドホン
で構成されることを特徴としているので、上記効果に加
えて、騒音環境の試聴装置を可搬的に活用できる効果を
奏している。
【0136】請求項6に記載の情報記憶媒体は、請求項
4、5に記載の試聴装置に適用する情報記憶媒体であ
り、環境騒音の音源波形データを記録すると共に、受音
室内への伝搬経路における減衰量を予測計算してインパ
ルス応答波形データを算定し、インパルス応答波形デー
タを環境騒音の音源波形データに畳み込み演算して評価
音データを作成して、該評価音データを個別または総合
して出力できるコンピュータ読み出し可能な騒音環境情
報の情報記憶媒体において、隣室室内への側壁固体伝搬
路における減衰量の予測計算が、入射音圧データを振動
加速度レベルに変換して戸境壁交差部に達する到達振動
加速度レベルとして算定し、次いで戸境壁交差部を透過
する透過振動加速度レベルを算定すると共に受音室側壁
面における放射地点に達する振動加速度レベルを算定
し、振動加速度レベルから変換して全側壁面から放射さ
れる音圧レベルを算定し、この音圧レベルを合成するこ
とで算定される音圧データを、入射音圧データから差し
引いて演算されることを特徴としているので、試聴装置
や可搬型コンピュータに適用することで可聴化している
騒音環境を高精度かつ容易に形成する効果を奏してい
る。
【図面の簡単な説明】
【 図1】本発明による騒音環境の感知方法を示す実施
の形態のフローチャート図
【 図2】隣接室の騒音環境を示す平面図
【 図3】隣接室間の遮音性能算定のフロー図
【 図4】隣接室間の遮音性能評価手段のフロー図
【 図5】側壁の最適な対策決定のフロー図
【 図6】本発明による試聴装置の実施の形態図
【 図7】ノートパソコンの選択画面図
【 図8】従来の騒音環境感知方法を示す感知手段図
【 図9】隣接室間の騒音環境図
【符号の説明】
1 音源室、 2 受音室、 3 戸境壁、 4 側
壁、 5 開口部、6 内装壁、 7 下地材、 8
交差部、10〜18 側壁伝搬音圧レベルの算定、19
直接透過音圧レベルの算定、20 迂回伝搬音圧レベ
ルの算定、21 総音圧レベルの算定、 22 室間遮
音性能の算定、23 許容値との照査、 24 必要対
策量の算定、25 ノートパソコン、 26 音響部、
27 オーディオインタ−フェイス、 28 ヘッドホ
ン分配器、29 ヘッドホン、 30 必要対策の検
討、 31〜35 検討対策、36 最適対策の選定、
37 室形状の再検討、 38 最適対策の決定、4
0 音源、 41 条件設定、 42 予測計算、43
計算結果の出力、 44 評価音の作成、 45 フ
ィルター作成、46 再生音、 47 畳み込み演算、
48 透過音データ、49 オーディオインターフェ
イス、 50 試聴装置、 51 隣接騒音、52 予
測計算、 53 評価音の作成、 54 再生隣接騒音
55 音源室音圧レベルの設定、 56 受音室音圧レ
ベルの算定、57 遮音性能の算定、直接透過音、
廻り込み音、 側路伝搬音、 隙間透過
音、柱、梁透過音、 (イ) 戸境壁の直接透過音、
(ロ) 開口部からの迂回伝搬音、 (ハ) 側壁固体
伝搬音、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萩原 武典 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2 号 株式会社奥村組内 Fターム(参考) 2G064 AA05 AB15 BA12 CC13 CC28

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環境騒音の音源波形を記録して置き、受
    音室内への伝搬経路ごとに減衰量を予測計算し、該減衰
    量から求まるインパルス応答波形を記録されている環境
    騒音の音源波形に畳み込み演算して評価音を作成して、
    該評価音を個別または総合して可聴化する騒音環境の感
    知方法であって、隣室室内への伝搬経路を少なくとも戸
    境壁直接透過路、開口部からの迂回伝搬路及び側壁固体
    伝搬路から構成することを特徴とする騒音環境の感知方
    法。
  2. 【請求項2】 側壁固体伝搬路の減衰量は、音源室の音
    圧が音源室側の側壁に入射し、側壁内を内部減衰しなが
    ら伝搬して受音室側の側壁から放射されるとして予測計
    算されることを特徴とする請求項1に記載の騒音環境の
    感知方法。
  3. 【請求項3】 側壁固体伝搬路の伝搬は、音源室の音圧
    が音源室側の側壁と上下のスラブに入射し、戸境壁に交
    差する側壁内と上下のスラブ内を内部減衰しながら伝搬
    して受音室側の側壁と上下のスラブから放射されるとす
    ることを特徴とする請求項2に記載の騒音環境の感知方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の騒音
    環境の感知方法を適用する試聴装置であって、環境騒音
    の音源波形の記録部、環境騒音の伝搬経路毎に伝搬音の
    減衰量を算定する予測計算部、減衰量から求まるインパ
    ルス応答波形を記録されている環境騒音の音源波形に畳
    み込み演算する評価音算定部及び評価音算定部で算定さ
    れた評価音を個別または総合して可聴化するオーディオ
    インターフェイスと試聴器から成る音響部とから構成さ
    れる試聴装置。
  5. 【請求項5】 音源波形の記録部、伝搬音の減衰量を算
    定する予測計算部及びインパルス応答波形を音源波形に
    畳み込み演算する評価音算定部が可搬型コンピュータと
    して構成され、音響部の試聴器がヘッドホンで構成され
    ることを特徴とする請求項4に記載の試聴装置。
  6. 【請求項6】 環境騒音の音源波形データを記録してあ
    り、受音室内への伝搬経路における減衰量を予測計算し
    てインパルス応答波形データを算定し、該インパルス応
    答波形データを環境騒音の音源波形データに畳み込み演
    算して評価音データを作成して、該評価音データを個別
    または総合して出力できるコンピュータ読み出し可能な
    騒音環境情報の情報記憶媒体において、隣室室内への側
    壁固体伝搬路における減衰量の予測計算が、入射音圧デ
    ータを振動加速度レベルに変換して戸境壁交差部に達す
    る到達振動加速度レベルとして算定し、次いで戸境壁交
    差部を透過する透過振動加速度レベルを算定すると共に
    受音室側壁面における放射地点に達する振動加速度レベ
    ルを算定し、該振動加速度レベルから変換して全側壁面
    から放射される音圧レベルを算定し、該音圧レベルを合
    成することで算定される音圧データを、入射音圧データ
    から差し引いて演算されることを特徴とする請求項4又
    は5に記載の試聴装置に適用する情報記憶媒体。
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