JP2003155483A - 粉粒状組成物、その用途および製造方法 - Google Patents

粉粒状組成物、その用途および製造方法

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JP2003155483A
JP2003155483A JP2001358762A JP2001358762A JP2003155483A JP 2003155483 A JP2003155483 A JP 2003155483A JP 2001358762 A JP2001358762 A JP 2001358762A JP 2001358762 A JP2001358762 A JP 2001358762A JP 2003155483 A JP2003155483 A JP 2003155483A
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powdery
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Yuzo Nakano
雄三 中野
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Daiichi Seimo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土壌団粒化作用を損なうことなく粉粒状に加
工されたキトサン含有組成物を提供する。 【解決手段】 キトサンとグルコン酸を含有する粉粒状
組成物。この粉粒状組成物は、キトサンをグルコン酸と
ともに水に溶解し、粉粒状担体を加えた後、乾燥するこ
とによって製造されるものであり、土壌団粒作用等の機
能を保持したまま粉粒化されているため、利便性に優
れ、農業や園芸等の分野での利用価値が高く、粉粒化す
ることによって安定性が飛躍的に向上しており、長期間
保管が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キトサンとグルコ
ン酸を含有し、農業や園芸等の分野において様々な用途
に利用できる粉粒状組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】粘土質や重粘土質の農耕地土壌で、農作
物を健全に生育させるためには、通気性、通水性、保水
性、易耕性などの物理性改善が必要である。そこで、堆
肥等の有機物施用と共に土壌団粒化促進資材としてポリ
エチレンイミン系高分子やポリアクリルアミド系高分子
などの合成高分子が使用されてきた。しかし、合成高分
子は土壌中での分解が悪く、長年にわたって使用した場
合に残留蓄積し、作物及び環境に弊害を与えることがあ
った。
【0003】一方、キチン、キトサンは、古くから昆虫
の殻成分などで土壌に供給されており、土壌中で微生物
分解を受ける安全性が高い環境に優しい物質である。特
公平7−13233号公報および特公平7−49579
号公報には、キトサンを希薄酸等で水溶液とした土壌団
粒化能を持つ土壌改良剤が示されている。しかし、これ
ら液状の土壌改良材は、大量の水を必要とするため、灌
水設備が整っていない畑作圃場や果樹園などでは使用が
困難であった。
【0004】キチン・キトサンは水不溶性であり単独で
は合成高分子に見られるような団粒効果を示さない。ま
た、特開平5−186771号公報には、低分子化した
水溶性キトサンを珪藻土に吸着させた土壌改良材が示さ
れているが、これも団粒効果はわずかしか示さない。こ
の解決策として、特開平5−59361号公報には、キ
チン・キトサンの水溶性誘導体を用いる土壌改良剤が示
されている。しかし、キチン・キトサンの水溶性誘導体
は、農耕地の土壌改良に用いるには高価であった。
【0005】キトサン含有の液状組成物(以下、「液状
キトサン組成物」とよぶ)を粉粒の担体に吸着させある
いは吸着乾燥させる方法は、低コストでもっとも期待さ
れる方法である。しかし、これまでの液状キトサン組成
物を土壌改良材とした場合は担体に吸着させると土壌団
粒化能がほとんどなくなっていた。
【0006】また、特開平7−90275号公報には、
均一系において脱アセチル化度40〜60%にしたキト
サンを製造し、珪藻土と混合・乾燥した団粒化能を持つ
粒状土壌改良材が示されている。しかし、珪藻土の代わ
りにゼオライトのような吸着性の強い増量剤を使用した
場合、団粒効果が大幅に低下すること、造粒乾燥がやり
やすい程度に増量剤を増やすと団粒効果が大幅に低下す
ること、などの問題があった。
【0007】また、液状キトサン組成物を噴霧乾燥等の
手段でそのまま乾燥して粉粒体を製造する方法は、高粘
性液体の乾燥であるため乾燥効率が悪い上、これまでの
液状キトサン組成物を土壌改良材として用いる際には乾
燥後に土壌団粒化能が大幅に低下していた。
【0008】従って、液状キトサン組成物を、粉粒の担
体に吸着させ、あるいは吸着乾燥させて得られる粉粒状
組成物で、土壌改良材として利用した場合に、低コスト
かつ土壌団粒化能が十分保持される組成物の提供が求め
られていた。
【0009】また、キトサンの持つ凝集作用や土壌団粒
化作用を損なうことなく粉粒状に加工することができれ
ば、土壌改良材としての用途にとどまらず、肥料や植物
生長促進剤等農業分野での多様な利用が可能になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、土壌
団粒化作用を損なうことなく粉粒状に加工されたキトサ
ン含有組成物を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記実情に
鑑み鋭意研究を重ねた結果、グルコン酸とキトサンとの
組み合わせであれば、粉粒担体に吸着乾燥させたときに
土壌団粒効果を保持できることを見いだした。すなわ
ち、本発明の粉粒状組成物は、キトサンとグルコン酸を
含有することを特徴とする。キトサンとグルコン酸を含
有する粉粒状組成物は、土壌団粒作用等の機能を保持し
たまま粉粒化されているため、従来の液剤と比べて利便
性に優れ、農業や園芸等の分野での利用価値が高い。ま
た、粉粒化することによって安定性が飛躍的に向上する
ため、土壌団粒化等の作用を維持したまま長期間保管す
ることが可能になる。
【0012】また、上記粉粒状組成物は、好ましくは土
壌に適用されるものであることを特徴とする。粉粒状組
成物を土壌に適用することによって、土壌を団粒化させ
ることができ、通気性、通水性、保水性、易耕性などの
物理的性質を改善できる。従って、粉粒状組成物の好ま
しい用途としては、例えば、土壌改良材、肥料添加剤、
植物生長促進剤等が挙げられる。
【0013】また、本発明のキトサン含有粉粒状組成物
の製造方法は、キトサンをグルコン酸とともに水に溶解
し、粉粒状担体を加えた後、乾燥することを特徴とす
る。この特徴によれば、従来水溶液等の液剤としての利
用が一般的であったキトサンを、土壌団粒作用等の機能
を損なうことなく粉末状あるいは粒状の形態にすること
ができるため、利便性に優れ、農業や園芸等の分野での
利用価値が高いキトサン含有粉粒状組成物を提供でき
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明で使用するキトサン(β−
1,4−ポリ−D−グルコサミン)は、甲殻類の甲殻や
昆虫の皮膚などに含まれるキチンを脱アセチル化して得
られる物質である。このキトサンとしては、脱アセチル
化度40%以上のものが好ましい。また、キトサンを
0.5%(重量%;以下同様)の溶液として調製したと
き(0.5%酢酸に溶解)の粘度が50cp以上、好ま
しくは100cp以上の高粘度のものがよい。ここで、
キトサン溶液の粘度はキトサンの分子量の目安となり、
一般に分子量が大きいほど粘度が高くなる。キトサンの
凝集作用は分子量に依存するところが大きいため、粘度
が高く、分子量が大きいものの方が土壌団粒化能も高く
なり好ましい。
【0015】本発明における「グルコン酸」とは、グル
コン酸、及び水に溶けてグルコン酸を生成する物質の総
称である。すなわち、グルコン酸のほか、グルコノデル
タラクトン、グルコノガンマラクトンあるいはそれらの
混合物、及びグルコン酸の塩類が含まれる。ここで、グ
ルコン酸の塩類としては、例えば、ナトリウム塩、カリ
ウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩、銅
塩、鉄塩等を挙げることができる。
【0016】本発明の粉粒状組成物におけるキトサンと
グルコン酸の組成比は、[グルコン酸]/[キトサン]
=5〜80程度とすることができる。好ましくは[グル
コン酸]/[キトサン]=15〜50である。これより
もグルコン酸比率が低い場合には、加熱乾燥により団粒
化能の低下が起こりやすくなることがあり、グルコン酸
比率が大きい場合は、液体の段階での物性が低下するこ
とがある。
【0017】本発明の粉粒状組成物は、キトサンとグル
コン酸を任意の担体に担持してなるものである。担体と
しては、例えばゼオライト、珪藻土、クレー、活性白
土、活性炭、パーライトなどを挙げることができる。こ
れらの担体は目的に応じた所望の粒径を持つ粉粒状のも
のを使用することが好ましい。
【0018】本発明の粉粒状組成物には、キトサン、グ
ルコン酸および担体のほかに、任意成分として、例え
ば、pH調整剤、肥料成分、キレート剤などを配合する
ことができる。
【0019】本発明の粉粒状組成物を製造するには、キ
トサンをグルコン酸水溶液に溶解して液状キトサン組成
物を作り、これに担体を加えて混合し、乾燥すればよ
い。溶解時には必要に応じて加温しても良い。乾燥は風
乾あるいは熱風乾燥など通常の乾燥方法で行うことがで
きる。液状キトサン組成物には、必要に応じてアルカリ
を加えたり、あるいはグルコン酸塩を加えてpH調整等
を行うこともできる。
【0020】以上のようにして得られる本発明の粉粒状
組成物は、例えば、土壌改良材、肥料添加物、植物生長
促進剤、凝集材など、農業や園芸等の分野において様々
な用途で使用することができる。粉粒状組成物は土壌の
団粒化作用を持つことから、上記用途の中でも、散布や
鋤き込み等によって土壌に適用する使用形態が特に好ま
しい。従って、本発明の粉粒状組成物は、例えば土壌改
良、植物生長促進等の目的で土壌へ直接適用できるほ
か、肥料などの土壌に適用される組成物へ添加、混合し
て土壌に適用できる。
【0021】本発明の粉粒状組成物を土壌改良材や植物
生長促進剤として用いる場合は、土壌に適当量を散布、
中耕混合等して施用すればよい。これにより土壌の物理
的性質が改善されるほか、キトサン自体が持つ植物生長
作促進用も発揮される。
【0022】土壌改良材としての応用例としては、例え
ば、梨などの作物のモンパ病対策として、根の周囲の土
壌に農薬を適用する場合に、予め本発明の粉粒状組成物
を対象部位の土壌に散布して土壌の物理的性質を改善し
ておくことによって、農薬の浸透効率の向上を図る、と
いった使用方法も可能である。
【0023】また、肥料添加物として用いる場合は、既
知の肥料成分(窒素質、リン酸質、カリ質、微量成分な
ど)と混合した上で、肥料として常法に従い施用するこ
とができる。肥料成分に粉粒状組成物を混合することに
より、団粒化作用によって肥料成分の土壌への浸透が促
され、植物への吸収効率の向上が期待できる。さらに、
グルコン酸は金属塩の可溶化能及びキレート能を持って
いるので、土壌中で不溶化している肥料成分を植物が利
用可能な形にする作用があり、この側面からも植物の生
育に寄与する。しかも、本発明組成物は粉粒状であるこ
とから、肥料成分への混合が容易であり、保管中に変質
や劣化することも殆どない。
【0024】本発明の粉粒状組成物は、水に容易に溶解
し、凝集作用を発揮するため、土壌に適用する以外の用
途として、例えば水に溶解した物質の回収にも利用でき
る。凝集材として用いる場合は、例えば、農薬を溶解さ
せた水溶液中に作物の苗や種子などを浸漬処理した後
で、農薬を含む廃液に粉末活性炭等の吸着剤を投入して
農薬成分を吸着させた後、本発明の粉粒状組成物を投入
して粉末状活性体を凝集させることにより、活性炭とと
もに農薬を分離回収する等の利用が可能である。
【0025】
【作用】キトサンと一般的な酸の組み合わせでは、溶解
時あるいは乾燥時に加熱するとキトサンの低分子化が進
行し、土壌改良材としての性能(団粒化能)が低下す
る。一方、キトサンとグルコン酸の組み合わせでは、加
熱条件下での分子量低下が少ない。そのために土壌団粒
化能の優れた土壌改良材を作成でき、粉粒体を乾燥させ
ることにより長期間の保存安定性を得ることができる。
グルコン酸がキトサンの溶解に用いられることは公知で
あるが、この様な効果を持つことは知られていなかっ
た。
【0026】本発明におけるグルコン酸の作用は、完全
に解明されているわけではないが、次のような機構で作
用していると考えれば合理的に説明できる。グルコン酸
水溶液は、グルコン酸とグルコノデルタラクトンとグル
コノガンマラクトンが平衡状態で存在する混合物で、グ
ルコン酸は酸性であるが、グルコノデルタラクトンは中
性であり、グルコン酸は酸としては極めてマイルドな作
用を持つと考えられる。従って、キトサンが酸による低
分子化をおこしにくく団粒化能を保持しやすいと考えら
れる。
【0027】また、キトサンは、酸の作用により容易に
四級アンモニウム塩となり水溶液として溶解するが、こ
のキトサン溶液を担体に吸着させると、担体とキトサン
が直接結合して水溶性がなくなる。この際、グルコン酸
及び/又はその塩がある程度過剰に存在すると、担体と
キトサンの間にはさまって両者の結合を妨げ、キトサン
の水溶性を維持する作用も推測される。その結果、液状
キトサン組成物の団粒化能が粉粒体とした後でも維持さ
れたと考えられる。
【0028】
【実施例】以下、実施例、比較例等を挙げ本発明をさら
に詳しく説明するが、本発明はこれらによって何ら制約
を受けるものではない。
【0029】(実施例1) 土壌改良材1:キトサン[脱アセチル化度80%、0.
5%粘度(0.5%酢酸に溶解時)250cp]10
g、グルコン酸50%液650gおよび水340gを混
合し、95℃で50分間攪拌溶解し、液状キトサン組成
物を得た(pH2.0)。この液状キトサン組成物35
0gと粒状天然ゼオライト650gをよく混合し、80
℃で60分間熱風乾燥することにより、粒状土壌改良材
を得た。
【0030】(実施例2) 土壌改良材2:キトサン[脱アセチル化度80%、0.
5%粘度(0.5%酢酸に溶解時)250cp]10
g、グルコン酸50%液400gおよび水590gを混
合し、95℃で50分間攪拌溶解し、液状キトサン組成
物を得た(pH2.2)。この液状キトサン組成物35
0gと粒状天然ゼオライト650gをよく混合し、80
℃で60分間熱風乾燥し、粒状土壌改良材を得た。
【0031】(実施例3) 土壌改良材3:キトサン[脱アセチル化度80%、0.
5%粘度(0.5%酢酸に溶解時)250cp]10
g、グルコン酸50%液900gおよび水90gを混合
し、95℃で50分間攪拌溶解し、液状キトサン組成物
を得た(pH1.7)。この液状キトサン組成物350
gと粒状天然ゼオライト650gをよく混合し、80℃
で60分間熱風乾燥し、粒状土壌改良材を得た。
【0032】(実施例4) 土壌改良材4:キトサン[脱アセチル化度80%、0.
5%粘度(0.5%酢酸に溶解時)250cp]10
g、グルコノデルタラクトン370gおよび水620g
を混合し、95℃で50分間攪拌溶解し、液状キトサン
組成物を得た(pH1.8)。この液状キトサン組成物
350gと粒状天然ゼオライト650gをよく混合し、
80℃で60分間熱風乾燥し、粒状土壌改良材を得た。
【0033】(実施例5) 土壌改良材5:キトサン[脱アセチル化度80%、0.
5%粘度(0.5%酢酸に溶解時)250cp]10
g、グルコノデルタラクトン250g、水640gを混
合し、95℃で50分間攪拌溶解した後、50%水酸化
カリウム(KOH)水溶液100gを混合し、液状キト
サン組成物を得た(pH4.1)。この液状キトサン組
成物350gと粒状天然ゼオライト650gをよく混合
し、80℃で60分間熱風乾燥し、粒状土壌改良材を得
た。
【0034】(実施例6) 土壌改良材6:キトサン[脱アセチル化度80%、0.
5%粘度(0.5%酢酸に溶解時)250cp]15
g、グルコノデルタラクトン370g、水615gを混
合し、95℃で50分間攪拌溶解し液状キトサン組成物
を得た(pH1.8)。この液状キトサン組成物350
gと粒状天然ゼオライト650gをよく混合し、80℃
で60分間熱風乾燥し、粒状土壌改良材を得た。
【0035】(実施例7) 土壌改良材7:キトサン[脱アセチル化度80%、0.
5%粘度(0.5%酢酸に溶解時)250cp]20
g、グルコノデルタラクトン370gおよび水610g
を混合し、95℃で50分間攪拌溶解して液状キトサン
組成物を得た(pH1.8)。この液状キトサン組成物
350gと粒状天然ゼオライト650gをよく混合し、
80℃で60分間熱風乾燥し、粒状土壌改良材を得た。
【0036】(比較例1) 比較土壌改良材1:キトサン[脱アセチル化度80%、
0.5%粘度(0.5%酢酸に溶解時)250cp]1
0g、クエン酸300gおよび水690gを混合し、9
5℃で50分間攪拌溶解し、液状キトサン組成物を得た
(pH1.3)。この液状キトサン組成物350gと粒
状天然ゼオライト650gをよく混合し、80℃で60
分間熱風乾燥し、粒状土壌改良材を得た。
【0037】(比較例2) 比較土壌改良材2:キトサン[脱アセチル化度80%、
0.5%粘度(0.5%酢酸に溶解時)250cp]1
0g、リンゴ酸50g、リンゴ酸一カリウム250gお
よび水640gを混合し、95℃50分攪拌溶解し液状
キトサン組成物を得た(pH3.7)。この液状キトサ
ン組成物350gと粒状天然ゼオライト650gをよく
混合し、80℃で60分間熱風乾燥し、粒状土壌改良材
を得た。
【0038】(比較例3) 比較土壌改良材3:キトサン[脱アセチル化度80%、
0.5%粘度(0.5%酢酸に溶解時)250cp]1
0g、乳酸300gおよび水690gを混合し、95℃
で50分間攪拌溶解し液状キトサン組成物を得た(pH
1.8)。この液状キトサン組成物350gと粒状天然
ゼオライト650gをよく混合し、80℃で60分間熱
風乾燥し、粒状土壌改良材を得た。
【0039】(比較例4) 比較土壌改良材4:キトサン[脱アセチル化度80%、
0.5%粘度(0.5%酢酸に溶解時)250cp]1
0g、乳酸300gおよび水690gを混合し、30℃
で50分間攪拌溶解し、液状キトサン組成物を得た(p
H1.8)。この液状キトサン組成物350gと粒状天
然ゼオライト650gをよく混合し、80℃で60分間
熱風乾燥し、粒状土壌改良材を得た。
【0040】(比較例5) 比較土壌改良材5:キトサン[脱アセチル化度80%、
0.5%粘度(0.5%酢酸に溶解時)250cp]1
0g、グリコール酸300gおよび水690gを混合
し、95℃で50分間攪拌溶解し液状キトサン組成物を
得た(pH1.4)。この液状キトサン組成物350g
と粒状天然ゼオライト650gをよく混合し、80℃で
60分間熱風乾燥し、粒状土壌改良材を得た。
【0041】(比較例6) 比較土壌改良材6:キトサン[脱アセチル化度80%、
0.5%粘度(0.5%酢酸に溶解時)250cp]1
0g、グルコノデルタラクトン370gおよび水620
gを混合し、95℃で50分間攪拌溶解し液状キトサン
組成物を得た(pH1.8)。この液状キトサン組成物
350gと粒状天然ゼオライト650gをよく混合し、
粒状土壌改良材を得た。この土壌改良材は水分をそのま
ま含んだ状態である。
【0042】(比較例7) 比較土壌改良材7:キトサン[脱アセチル化度80%、
0.5%粘度(0.5%酢酸に溶解時)250cp]1
0g、80%酢酸300gおよび水690gを混合し、
95℃で50分間攪拌溶解し、液状キトサン組成物を得
た(pH2.4)。この液状キトサン組成物350gと
粒状天然ゼオライト650gをよく混合し、80℃で6
0分間熱風乾燥し、粒状土壌改良材を得た。
【0043】(試験例1)天然ゼオライト(400メッ
シュ以下)10g、上記実施例または比較例で製造した
土壌改良材を1.5g、水88.5gを蓋付きのガラス
瓶に入れ10回倒立振とうした後、90分間静置した。
土壌改良材は、製造直後のもの及びポリ容器中に入れ4
2℃で1ヶ月保管したものについて試験を行った。対照
としては、土壌改良材1.5gの代わりに粒状天然ゼオ
ライト1.5gを用いた。
【0044】団粒化能は、土壌に見たてたゼオライトの
沈降容積を比較することによって評価した。団粒化能が
大きい場合は、ゼオライトが凝集して大きな粒子が形成
され、その間隔が広がるため、沈降容積の大きいものほ
ど土壌に適用した場合の団粒化能が高くなる。試験結果
を表1に示す。表1では、対照を100とした場合の沈
降容積の増大率(%)を、以下のとおり5段階で数値化
して表した。
【0045】
【0046】
【表1】
【0047】(試験例2)実施例4で得た粒状土壌改良
材をハウストマトの圃場に中耕混合及び逐次散布した。
その結果、灌水後に土膜が形成されにくくなり、トマト
の収穫が25%の増収となった。
【0048】
【発明の効果】本発明の粉粒状組成物は、キトサン溶液
の持つ団粒効果等の機能を保持したまま粉粒化に成功し
たもので、保存安定性に優れており、粉粒体をそのまま
土壌等に施用すればよいので、土壌改良材、肥料添加
剤、植物生長促進剤等の用途で灌水設備のない所でも使
用できる。また、キトサンは土壌中での生分解性を持つ
ため、長年の使用において環境及び作物に対して優し
い。また、本発明の粉粒状組成物の製造方法によれば、
従来水溶液等の液剤としての利用が一般的であったキト
サンを、土壌団粒作用等の機能を損なうことなく粉末状
あるいは粒状の形態にすることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キトサンとグルコン酸を含有することを
    特徴とする粉粒状組成物。
  2. 【請求項2】 土壌に適用されるものである、請求項1
    に記載の粉粒状組成物。
  3. 【請求項3】 キトサンをグルコン酸とともに水に溶解
    し、粉粒状担体を加えた後、乾燥することを特徴とす
    る、キトサン含有粉粒状組成物の製造方法。
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JP2013095679A (ja) * 2011-10-28 2013-05-20 Reiko Shiina 植物活力剤組成物及び植物活力剤
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