JP2003152371A - 熱伝導材及び熱伝導材の製造方法 - Google Patents

熱伝導材及び熱伝導材の製造方法

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JP2003152371A
JP2003152371A JP2001344689A JP2001344689A JP2003152371A JP 2003152371 A JP2003152371 A JP 2003152371A JP 2001344689 A JP2001344689 A JP 2001344689A JP 2001344689 A JP2001344689 A JP 2001344689A JP 2003152371 A JP2003152371 A JP 2003152371A
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heat conductive
conductive material
heat
holes
vapor deposition
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JP2001344689A
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Shunji Hyozu
俊司 俵頭
Kenichi Azuma
賢一 東
Katsuya Togawa
勝也 戸川
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凹凸、反り及びうねり等のある面に対しても
密着して接合することができ、熱を離れた場所に伝達で
きる優れた熱伝導性を有する熱伝導材を提供する。 【解決手段】 厚み方向に貫通孔を有する基材の前記貫
通孔に高熱伝導材料を充填されてなる熱伝導材であっ
て、前記高熱伝導材料は、電解メッキ、無電解メッキ、
コーティング、真空蒸着、物理的蒸着及び化学的蒸着か
らなる群より選択される少なくとも1つの方法によって
前記貫通孔に充填されるものである熱伝導材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、凹凸、反り及びう
ねり等のある面に対しても密着して接合することがで
き、優れた熱伝導性を有する熱伝導材及び熱伝導材の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気・電子部品等の発熱体には、ヒート
シンクやヒートパイプ等の放熱部品、ペルチェ素子等の
電気的冷却装置、又は、冷却水等の冷却媒体を循環させ
る冷却装置等の放熱体が隣接して設置されるが、電気・
電子部品に限らず、発熱体及び放熱体の表面はわずかに
凹凸を有していることが多く、発熱体に放熱体を直接接
触させても接触面積が小さいために熱伝導が悪い場合が
ある。
【0003】そこで従来、発熱体からの熱を放熱体に効
率よく伝えるために、発熱体と放熱体との間には、柔軟
性すなわち界面追従性があって、密着性が高い、熱伝導
性物質を含有するシリコーンオイルコンパウンド、又
は、窒化ホウ素、アルミナ、窒化アルミニウム及び窒化
珪素等の優れた熱伝導性を有する充填材が充填されたシ
リコーンゴムシート等の熱伝導材が用いられていた。
【0004】しかし、シリコーンオイルコンパウンド
は、粘稠体であるため、取扱い性に劣り、塗りムラが発
生することもあった。また、シリコーンゴムシートは、
優れた熱伝導性を得るために充填材の充填量を増やす
と、柔軟性が低下して密着性が悪化するので、充分な熱
伝導性を得られなかった。
【0005】上述の問題に対して、特開平08−244
094号公報には、熱伝導性を向上するために、窒化ホ
ウ素等の熱伝導性微粒子をシートの厚み方向に配向させ
た熱伝導シートが開示されている。しかしながら、熱伝
導性微粒子は必ずしも連続的に接触するわけではなく、
接触する確率を上げるためには充填材の充填量を増やす
必要があり、配向も微小的にはランダムに分散しており
充分な効果が得られないという問題があった。
【0006】また、特開平05−259671号公報に
は、シートを厚み方向に貫通するような柱状熱伝導性充
填材をシートの厚み方向に配向させた熱伝導シートが開
示されている。しかしながら、充填材を任意の方向に配
向させることは難しく、更に、加工性を考慮すると必然
的に充填材の径が大きくなって充填材と発熱体や放熱体
との接触部分での密着性が悪化し、熱伝導性が悪化する
という問題があった。
【0007】また近年、ノートパソコン等の様々なコン
ピューター製品が小型化されており、スペース上、CP
U等の発熱体に接して放熱体を設置できなくなってきて
おり、発熱体から離れて設置された放熱体に熱を伝達す
る部材が必要になっている。そこで、ヒートパイプやグ
ラファイトシート(松下電器産業社製)等の部材が提案
されている。
【0008】しかし、ヒートパイプやグラファイトシー
ト等の部材はそれ自体は熱伝導率が高いが、堅い材質か
らなるため発熱体や放熱体と密着して接合することが困
難であり、発熱体及び放熱体との接続部にはシリコーン
オイルコンパウンドやシリコーンゴムシート等の熱伝導
シートを使用しなければならず、結局これら接続部材間
で熱抵抗が発生し、発熱体からの熱を放熱体へと伝達す
る能力が激減してしまうという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に
鑑み、凹凸、反り及びうねり等のある面に対しても密着
して接合することができ、熱を離れた場所に伝達できる
優れた熱伝導性を有する熱伝導材を提供することを目的
とする。
【0010】
【発明を解決するための手段】本発明1は、厚み方向に
貫通孔を有する基材の前記貫通孔に高熱伝導材料を充填
されてなる熱伝導材であって、前記高熱伝導材料は、電
解メッキ、無電解メッキ、コーティング、真空蒸着、物
理的蒸着及び化学的蒸着からなる群より選択される少な
くとも1つの方法によって前記貫通孔に充填されるもの
である熱伝導材である。
【0011】本発明2は、2枚の基材と高熱伝導材料か
らなる熱伝導層とにより構成される熱伝導材であって、
前記2枚の基材は、少なくとも1枚が厚み方向に貫通孔
を有するものであり、前記熱伝導層は、電解メッキ、無
電解メッキ、コーティング、真空蒸着、物理的蒸着及び
化学的蒸着からなる群より選択される少なくとも1つの
方法によって、前記高熱伝導材料が前記貫通孔に充填さ
れつつ、前記2枚の基材間に形成されたものである熱伝
導材である。以下に本発明を詳述する。
【0012】本発明1の熱伝導材は、厚み方向に貫通孔
を有する基材の貫通孔に高熱伝導材料を充填されてなる
ものである。上記基材としては特に限定されないが、発
熱体及び放熱体と密着性するうえで界面追従性が求めら
れることから、高分子材料、又は、熱伝導性充填材を充
填した高分子材料からなることが好ましい。
【0013】上記高分子材料としては柔軟性を有するも
のであれば特に限定されず、例えば、シリコーン系樹
脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、二重結
合を有するモノマーを単独重合又は共重合させてなるア
クリル系樹脂、スチレン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ア
クリロニリル系樹脂、オレフィン系樹脂、及び、天然又
は合成ゴム系樹脂等が挙げられる。これらは単独で用い
られてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0014】上記熱伝導性充填材としては特に限定され
ず、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸
化ベリリウム、酸化チタン、酸化インジウムすず(IT
O)等の酸化物類;窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化アル
ミニウム等の窒化物類;炭化ケイ素等の炭化物類;銅、
銀、鉄、アルミニウム、ニッケル、チタン等の金属充填
材;各種合金充填材;ダイヤモンド、カーボン等の炭素
系充填材;石英、石英ガラス等のシリカ粉類等が挙げら
れる。
【0015】上記基材は、厚み方向に貫通孔を有するも
のである。上記貫通孔の直径は0.001〜5.0mm
が好ましい。0.001mm未満であると、高熱伝導材
料を貫通孔に充填しにくく、熱伝導性を確保し難くな
る。5.0mmを超えると、貫通孔の全部に高熱伝導材
料を充填する場合には、充填を完了するまでに多くの時
間を要すことに加えて、発熱体及び放熱体に対する貫通
孔1つ当たりの高熱伝導材料の接触面積が増加すること
及び高熱伝導材料が堅いことから界面追従性が低下する
ことがあり、貫通孔の一部に高熱伝導材料を充填する場
合には、基材の単位体積当たりの空隙率が増えるために
熱伝導性が低下することがある。より好ましくは0.0
05〜5.0mmである。
【0016】上記高熱伝導材料としては特に限定され
ず、例えば、熱伝導性充填材として例示された材料等が
挙げられる。上記高熱伝導材料は、電解メッキ、無電解
メッキ、コーティング、真空蒸着、物理的蒸着及び化学
的蒸着からなる群より選択される少なくとも1つの方法
によって貫通孔に充填されるものである。
【0017】上記の電解メッキ、無電解メッキ、コーテ
ィング、真空蒸着、物理的蒸着及び化学的蒸着の各方法
としてはそれぞれ特に限定されず、従来公知の方法を使
用でき、例えば、コーティングの方法としては、高熱伝
導材料の微紛を単独で又はバインダーに混合したペース
トとして塗布する方法等、物理的蒸着の方法としては、
イオンプレーティング法やイオンスパッタリング法等、
化学的蒸着の方法としてはプラズマCVD法等が挙げら
れる。
【0018】上記高熱伝導材料の熱伝導材に対する総充
填量は特に限定はされないが、熱伝導材全体に対して
0.5〜60体積%が好ましい。0.5体積%未満であ
ると、充分な熱伝導性が得られないことがあり、60体
積%を超えると、発熱体や放熱体に対する界面追従性が
悪化して熱伝導性が悪化することがある。
【0019】本発明1の熱伝導材の形状としては特に限
定されず、例えば、ブロック形状や円柱形状等が挙げら
れるが、特にシート状であることが好ましい。
【0020】本発明1の熱伝導材の製造方法としては特
に限定されないが、例えば、少なくとも、高分子材料又
は熱伝導性充填材を含有する高分子材料をシート化する
工程、シート化された上記高分子材料又は熱伝導性充填
材を含有する高分子材料に厚み方向の貫通孔を形成する
工程、並びに、電解メッキ、無電解メッキ、コーティン
グ、真空蒸着、物理的蒸着及び化学的蒸着からなる群よ
り選択される少なくとも1つの方法によって貫通孔に高
熱伝導材料を充填する工程からなることが好ましい。
【0021】本発明2の熱伝導材は、2枚の基材と高熱
伝導材料からなる熱伝導層とにより構成されるものであ
る。上記2枚の基材は、本発明1の熱伝導材に用いられ
る基材と同様の材質からなるものであって、熱伝導層を
介在して積層されており、2枚の基材のうち少なくとも
1枚は、本発明1の熱伝導材に用いられる基材と同様に
厚み方向に貫通孔を有するものである。
【0022】上記熱伝導層としては特に限定されず、例
えば、本発明1の熱伝導材に用いられる高熱伝導材料等
からなるものが挙げられる。上記熱伝導層は、本発明1
の熱伝導材に用いられる高熱伝導材料が充填される方法
と同様の方法によって、高熱伝導材料が貫通孔に充填さ
れつつ、2枚の基材間に形成されたものである。
【0023】上記熱伝導層としては特に限定されない
が、その厚さは0.001mm〜1.0mmであること
が好ましい。0.001mm未満であると、2枚の基材
間の隅々にまで熱伝導層を充填することができないこと
があり、1.0mmを超えると、熱伝導層を充填するの
に必要な高熱伝導材料の量が増えるのでコストがかかる
ことに加え、充填が完了するまでの時間が長くなるとい
った問題が生じる。
【0024】また、本発明2の熱伝導材の製造方法とし
ては特に限定されないが、例えば、少なくとも、高分子
材料又は熱伝導性充填材を含有する高分子材料をシート
化する工程、シート化された高分子材料又は熱伝導性充
填材を含有する高分子材料に厚み方向の貫通孔を形成す
る工程、少なくとも1枚は厚み方向に貫通孔を有するも
のである2枚の基材を2枚の基材間に空隙を設けて積層
する工程、並びに、電解メッキ、無電解メッキ、コーテ
ィング、真空蒸着、物理的蒸着及び化学的蒸着からなる
群より選択される少なくとも1つの方法によって空隙及
び貫通孔に高熱伝導材料を充填する工程からなることが
好ましい。
【0025】本発明1の熱伝導材は、基材の厚み方向に
貫通孔を設け、貫通孔内に高熱伝導材料を電解メッキ等
の方法により充填することで容易に得られ、基材の材質
として用いられる高分子材料等の密着性を損なうことな
く、厚み方向に対して高い熱伝導性を有する。これを用
いることで、発熱体と放熱体間でロスの少ない熱伝達経
路を提供することができる。また、本発明2の熱伝導材
は、少なくとも1枚は厚み方向に貫通孔を有するもので
ある2枚の基材を用いて、2枚の基材間に空隙を設けて
積層し、空隙及び貫通孔内に高熱伝導材料を電解メッキ
等の方法により形成することで容易に得られ、基材の材
質として用いられる高分子材料等の密着性を損なうこと
なく、高熱伝導材料が形成された空隙及び貫通孔を通じ
て高い熱伝導性を有する。これを用いることで、発熱体
と放熱体とを近接して設置できない場合であっても、発
熱体と放熱体間でロスの少ない熱伝達経路を提供するこ
とができる。
【0026】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0027】(実施例1)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル重合体(以下、2EHAともいう)と、窒化ホウ素
(電気化学工業社製、デンカボロンナイトライドSG
P)とを2EHA:窒化ホウ素=60体積%:40体積
%となるように配合した配合物を作製した。図1(a)
に示したように、この配合物を保護用のポリエチレンテ
レフタレート(以下、PETともいう)フィルム上に1
00μmの厚さとなるよう塗工して基材を形成した。次
いで、図1(b)に示したように、この基材の上に保護
用のPETフィルムをラミネートし、更に、図1(c)
に示したように、この基材の全面にレーザーにて孔中心
間距離200μmとなるように孔径50μmの貫通孔を
開け、両面をPETで保護された貫通孔を有する基材を
得た。更に、図1(d)に示したように、基材の貫通孔
に、無電解メッキにて銅を充填し、サンプルを得た。
【0028】(実施例2)配合物の配合を2EHA10
0体積%とし窒化ホウ素を配合しなかったこと以外は、
実施例1と同様にしてサンプルを得た。
【0029】(実施例3)配合物の配合を2EHA:窒
化ホウ素:炭化ケイ素(屋久島電工社製、GC−800
S)=40体積%:40体積%:20体積%としたこと
以外は、実施例1と同様にしてサンプルを得た。
【0030】(比較例1)2EHA:窒化ホウ素=60
体積%:40体積%となるように配合した配合物を、プ
ラストミルで混練後、厚み2mmの型枠内に流し込み、
100℃で熱プレスを行い、シート平面方向に窒化ホウ
素が配向した厚さ2mmのシートを得た。更に、図2に
示したように、このシートを5枚重ねて、重ねた方向と
垂直方向にスライサーにて切断し、厚さ100μmのサ
ンプルを得た。
【0031】(比較例2)2EHA:窒化ホウ素:炭化
ケイ素=40体積%:40体積%:20体積%となるよ
うに配合した配合物をPETフィルム上に100μmの
厚みになるよう塗工し、サンプルを得た。
【0032】[評価(熱抵抗の測定)]図3に示したよ
うに、実施例1〜3及び比較例1、2で得られたサンプ
ルから保護用PETフィルムを剥がし、得られた熱伝導
材をアルミニウム製の冷却器の上に載せ、熱伝導材の上
に10mm×20mm×高さ10mmのヒーターを載
せ、更に、ヒーター上に100Nの荷重を負荷させるこ
とにより、熱伝導材をヒーターと冷却器との間に挟着し
た。室温23℃において、冷却器内部に恒温水槽から2
3℃の水を循環供給し、ヒーターに80Wの電力を印加
した後、5分後のヒーターの温度(T1)と冷却器のシ
ート接触面近傍温度(T2)を測定し、その測定結果か
ら熱抵抗値を下記式(1)により求めた。結果を表1に
示した。 熱抵抗値(℃/W)=(T1−T2)/(ヒーターへの供給電力) (1)
【0033】
【表1】
【0034】(実施例4)2EHAと窒化ホウ素とを2
EHA:窒化ホウ素=60体積%:40体積%となるよ
うに配合した配合物を作製した。この配合物を保護用の
PETフィルム上に100μmの厚さとなるよう塗工し
て図4(a)に示したような基材を形成した。次いで、
図4(b)に示したように、この基材の上に保護用のP
ETフィルムをラミネートし、基材の両面がPETで保
護された状態とした。この両面がPETで保護された基
材を20mm×60mmに切断し、図4(c)に示した
ように、基材の長辺の両端部から20mmの領域全体
に、レーザーにて孔中心間距離200μmとなるように
孔径50μmの貫通孔を開け、両面をPETで保護され
た貫通孔を有する基材1を得た。また、2EHAを保護
用のPETフィルム上に100μmの厚さとなるように
塗工し、この上に保護用のPETフィルムをラミネート
したものを20mm×60mmに切断して、両面をPE
Tで保護された基材2を得た。
【0035】基材1のPETフィルムを片面剥がし、図
4(d)に示したように、基材のPETフィルムを剥が
した面の4隅、長辺の中央端部及び中央部に2mm×2
mmに切断した厚さ50μmのPETフィルムを置き、
更に、図4(e)に示したように、基材2のPETフィ
ルムを片面剥がし、お互いのPETフィルムを剥がした
面同士が突き合わせになるように基材1と基材2を重ね
合わせた。この基材の貫通孔及び重ね合わせた2枚の基
材の間隙に、無電解メッキにより銅を充填し、図4
(f)に示したようなサンプルを得た。
【0036】(実施例5)基材2を、2EHA:窒化ホ
ウ素=60体積%:40体積%となるよう配合した配合
物を用いて作製したこと以外は実施例4と同様にしてサ
ンプルを得た。
【0037】(比較例3)厚さ100μmの銅板を20
mm×60mmに切り出しサンプルとした。
【0038】(比較例4)厚さ100μmの銅板を20
mm×60mmに切り出し、図5に示したように長辺の
両端部から20mmの部分にシリコーンゴムシート(富
士高分子社製、GTR、厚さ150μm)を貼付し、サ
ンプルとした。
【0039】[評価(熱抵抗の測定)]図6に示したよ
うに、断熱材の上に10mm×20mm×高さ10mm
のヒーターを載せ、その上にPETフィルムを剥がした
サンプルの端部20mmの部分を載せて100Nの荷重
を負荷させた。また、アルミニウム製の冷却器の上に、
もう一方の端部20mmの部分を載せて、100Nの荷
重を負荷させた。室温23℃において、冷却器内部に恒
温水槽から23℃の水を循環供給しておき、ヒーターに
30Wの電力を印加した後、5分後のヒーターの温度
(T1)と冷却器のシート接触面近傍温度(T2)を測
定し、その測定結果から熱抵抗値を下記式(2)で求め
た。結果を表2に示した。 熱抵抗値(℃/W)=(T1−T2)/(ヒーターへの供給電力) (2)
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、凹凸、反り及びうねり
等のある面に対しても密着して接合することができ、熱
を離れた場所に伝達できる優れた熱伝導性を有する熱伝
導材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜3において本発明1に係る熱伝導材
を作製した方法を示す模式図である。
【図2】比較例1における熱伝導材の作製方法を示す模
式図である。
【図3】実施例1〜3で得られた熱伝導材及び比較例
1、2で得られた熱伝導材の熱抵抗の測定に用いた測定
装置を示す模式図である。
【図4】実施例4、5において本発明2に係る熱伝導材
を作製した方法を示す模式図である。
【図5】比較例4における熱伝導材の作製方法を示す模
式図である。
【図6】実施例4、5で得られた熱伝導材及び比較例
3、4で得られた熱伝導材の熱抵抗の測定に用いた測定
装置を示す模式図である。
【符号の説明】
1 基材 2 PETフィルム 3 貫通孔 4 銅メッキされた貫通孔 5 スライス刃 6 シート 7 比較例1で得られた熱伝導材 8 熱伝導材 9 ヒーター 10 冷却器 11 PETフィルムスペーサー 12 基材1 13 基材1と基材2との間の空隙 14 基材2 15 銅メッキされた基材1と基材2との間の空隙 16 本発明2の熱伝導材 17 銅板 18 シリコーンゴムシート 19 断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AC001 BB001 BC021 BF001 BG011 BG091 CD001 CF001 CH001 CK021 CL001 CP001 DA036 DA076 DA086 DA096 DA116 DE076 DE096 DE146 DF016 DJ006 DJ016 DK006 FD016 GM00 5E322 FA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み方向に貫通孔を有する基材の前記貫
    通孔に高熱伝導材料を充填されてなる熱伝導材であっ
    て、前記高熱伝導材料は、電解メッキ、無電解メッキ、
    コーティング、真空蒸着、物理的蒸着及び化学的蒸着か
    らなる群より選択される少なくとも1つの方法によって
    前記貫通孔に充填されるものであることを特徴とする熱
    伝導材。
  2. 【請求項2】 2枚の基材と高熱伝導材料からなる熱伝
    導層とにより構成される熱伝導材であって、前記2枚の
    基材は、少なくとも1枚が厚み方向に貫通孔を有するも
    のであり、前記熱伝導層は、電解メッキ、無電解メッ
    キ、コーティング、真空蒸着、物理的蒸着及び化学的蒸
    着からなる群より選択される少なくとも1つの方法によ
    って、前記高熱伝導材料が前記貫通孔に充填されつつ、
    前記2枚の基材間に形成されたものであることを特徴と
    する熱伝導材。
  3. 【請求項3】 基材は、高分子材料、又は、熱伝導性充
    填材を含有する高分子材料からなることを特徴とする請
    求項1又は2記載の熱伝導材。
  4. 【請求項4】 シート状であることを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の熱伝導材。
  5. 【請求項5】 請求項1、3又は4記載の熱伝導材の製
    造方法であって、少なくとも、高分子材料又は熱伝導性
    充填材を含有する高分子材料をシート化する工程、シー
    ト化された前記高分子材料又は熱伝導性充填材を含有す
    る高分子材料に厚み方向の貫通孔を形成する工程、並び
    に、電解メッキ、無電解メッキ、コーティング、真空蒸
    着、物理的蒸着及び化学的蒸着からなる群より選択され
    る少なくとも1つの方法によって前記貫通孔に高熱伝導
    材料を充填する工程からなることを特徴とする熱伝導材
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項2、3又は4記載の熱伝導材の製
    造方法であって、少なくとも、高分子材料又は熱伝導性
    充填材を含有する高分子材料をシート化する工程、シー
    ト化された前記高分子材料又は熱伝導性充填材を含有す
    る高分子材料に厚み方向の貫通孔を形成する工程、少な
    くとも1枚は厚み方向に貫通孔を有するものである2枚
    の基材を前記2枚の基材間に空隙を設けて積層する工
    程、並びに、電解メッキ、無電解メッキ、コーティン
    グ、真空蒸着、物理的蒸着及び化学的蒸着からなる群よ
    り選択される少なくとも1つの方法によって前記空隙及
    び前記貫通孔に高熱伝導材料を充填する工程からなるこ
    とを特徴とする熱伝導材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005194346A (ja) * 2004-01-05 2005-07-21 Nissin Kogyo Co Ltd 炭素繊維複合材料及びその製造方法、炭素繊維複合成形品及びその製造方法、炭素繊維複合金属材料及びその製造方法、炭素繊維複合金属成形品及びその製造方法
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CN111306971A (zh) * 2020-02-26 2020-06-19 常州大学 基于碳纳米材料薄膜的新型超轻薄柔性热管及其制备方法
CN115044353A (zh) * 2022-05-17 2022-09-13 深圳市黑能科技有限公司 一种导热界面材料的制作方法及导热界面结构

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