JP2003150190A - 音声処理方法および音声処理装置 - Google Patents
音声処理方法および音声処理装置Info
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- JP2003150190A JP2003150190A JP2001348448A JP2001348448A JP2003150190A JP 2003150190 A JP2003150190 A JP 2003150190A JP 2001348448 A JP2001348448 A JP 2001348448A JP 2001348448 A JP2001348448 A JP 2001348448A JP 2003150190 A JP2003150190 A JP 2003150190A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 過大入力時の出力波形を補間処理できる音声
処理方法をする。 【解決手段】 マイク1から、A/D変換器2で変換可
能な強度を超えた過大入力がなされた場合、出力された
デジタル信号のうち当該過大入力に対応する信号の強度
は、出力上限値に固定されてしまう。レンジオーバー検
出器3によってこれを検出し、出力上限値に固定された
レンジオーバー部分の前後の信号強度変化に基づいて、
当該レンジオーバー部分の信号強度を線形補間する。そ
の際、後段の音声処理に必要なサンプリングレートより
も高いサンプリングレートでサンプリングすることで、
補間の正確さを確保する。
処理方法をする。 【解決手段】 マイク1から、A/D変換器2で変換可
能な強度を超えた過大入力がなされた場合、出力された
デジタル信号のうち当該過大入力に対応する信号の強度
は、出力上限値に固定されてしまう。レンジオーバー検
出器3によってこれを検出し、出力上限値に固定された
レンジオーバー部分の前後の信号強度変化に基づいて、
当該レンジオーバー部分の信号強度を線形補間する。そ
の際、後段の音声処理に必要なサンプリングレートより
も高いサンプリングレートでサンプリングすることで、
補間の正確さを確保する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声認識など音声
の信号処理における、入力信号の処理に関する。
の信号処理における、入力信号の処理に関する。
【0002】
【従来の技術】人間が発話行為において発する音声を認
識し、発話内容をテキストデータ化するなどのいわゆる
音声認識技術は、パーソナルコンピュータにおける文字
入力や双方向性を持った家電・電子機器等において実用
化され始めている。そうした音声認識は主として、マイ
ク等を通じて入力されたアナログ信号である音声をデジ
タル信号に変換し、得られたデジタル信号に対し周波数
等の特徴に基づく種々のデータ処理を行い、その発話内
容をテキストデータとして再現することにより行われ
る。
識し、発話内容をテキストデータ化するなどのいわゆる
音声認識技術は、パーソナルコンピュータにおける文字
入力や双方向性を持った家電・電子機器等において実用
化され始めている。そうした音声認識は主として、マイ
ク等を通じて入力されたアナログ信号である音声をデジ
タル信号に変換し、得られたデジタル信号に対し周波数
等の特徴に基づく種々のデータ処理を行い、その発話内
容をテキストデータとして再現することにより行われ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図13は、従来の音声
処理装置100の構成の要部を示す図である。従来の音
声処理装置100において、マイク1より入力されたア
ナログ信号である音声データは、A/D変換器21にお
いてあらかじめ定められたサンプリングレートに従って
一定時間間隔ごとにサンプリングされ、デジタル信号に
A/D変換された後、音声処理部7において所定の処理
を施される。
処理装置100の構成の要部を示す図である。従来の音
声処理装置100において、マイク1より入力されたア
ナログ信号である音声データは、A/D変換器21にお
いてあらかじめ定められたサンプリングレートに従って
一定時間間隔ごとにサンプリングされ、デジタル信号に
A/D変換された後、音声処理部7において所定の処理
を施される。
【0004】ただし、一般にA/D変換器21において
デジタル信号に変換可能な信号のレベル(大きさ)には
上限があり、これを越えるような過大な入力がマイク1
よりなされた場合は、アナログ信号は、正確にはデジタ
ル信号に変換されず、アナログ信号としての音声データ
が、音声処理に際して再現されなくなってしまうことに
なる。図14は、A/D変換器21に対し、変換可能な
最大入力を越えてアナログ信号が入力された場合に得ら
れる、変換後のデジタル信号の出力波形W100を示す
図である。サンプリングレートをRsとすると、A/D
変換器21は一定時間1/Rsごとにアナログ信号の入
力レベルに応じた出力を与え、その結果として、アナロ
グ信号を忠実に再現した出力波形が得られるはずであ
る。しかしながら、入力されるアナログ信号が過大であ
ると、例えば、時刻t1〜t4の場合のように、本来な
らば点P1’〜P4’のように出力されるべきデジタル
信号の出力値が、出力上限値LMを有する点P1〜P4
に固定されてしまうという現象が生じる。本明細書にお
いては、このように、A/D変換器21におけるA/D
変換によって得られるデジタル信号の出力値が、本来得
られるべき値をとることなく、ある一定の制限値に固定
されてしまうことを、レンジオーバーとよぶことにす
る。
デジタル信号に変換可能な信号のレベル(大きさ)には
上限があり、これを越えるような過大な入力がマイク1
よりなされた場合は、アナログ信号は、正確にはデジタ
ル信号に変換されず、アナログ信号としての音声データ
が、音声処理に際して再現されなくなってしまうことに
なる。図14は、A/D変換器21に対し、変換可能な
最大入力を越えてアナログ信号が入力された場合に得ら
れる、変換後のデジタル信号の出力波形W100を示す
図である。サンプリングレートをRsとすると、A/D
変換器21は一定時間1/Rsごとにアナログ信号の入
力レベルに応じた出力を与え、その結果として、アナロ
グ信号を忠実に再現した出力波形が得られるはずであ
る。しかしながら、入力されるアナログ信号が過大であ
ると、例えば、時刻t1〜t4の場合のように、本来な
らば点P1’〜P4’のように出力されるべきデジタル
信号の出力値が、出力上限値LMを有する点P1〜P4
に固定されてしまうという現象が生じる。本明細書にお
いては、このように、A/D変換器21におけるA/D
変換によって得られるデジタル信号の出力値が、本来得
られるべき値をとることなく、ある一定の制限値に固定
されてしまうことを、レンジオーバーとよぶことにす
る。
【0005】レンジオーバーが生じた結果得られた出力
波形はW100は、もとのアナログ信号の波形を再現し
ていないので、アナログ信号が本来持つ音声情報が損な
われてしまっていることになり、音声処理部7における
その後の音声処理においても、最初の音声入力に応じた
処理結果が得られないことになる。
波形はW100は、もとのアナログ信号の波形を再現し
ていないので、アナログ信号が本来持つ音声情報が損な
われてしまっていることになり、音声処理部7における
その後の音声処理においても、最初の音声入力に応じた
処理結果が得られないことになる。
【0006】こうした過大入力時における不具合を解消
するための対策の1つとして、図13に示すようにオー
トゲインコントローラ(AGC)71を用いて、入力信
号が変換可能レベルを超えないように調整(ゲインコン
トロール)した後にデジタル信号を出力することが考え
られている。
するための対策の1つとして、図13に示すようにオー
トゲインコントローラ(AGC)71を用いて、入力信
号が変換可能レベルを超えないように調整(ゲインコン
トロール)した後にデジタル信号を出力することが考え
られている。
【0007】しかしながら、オートゲインコントローラ
71を用いる場合、一定時間ごとのアナログ信号をメモ
リに蓄積し、最大値がレンジオーバーしていないかどう
かをチェックする必要があり、メモリにある程度の容量
が必要であること、及び、信号強度を一律にあるいは局
所的に減少させるため、本来得られるべき出力波形に比
べ波形に歪みが生じることなどから、音声処理部7にお
いて種々の音声処理を行うに際して、必ずしも望ましい
出力波形が得られるとは限らない、などの問題があっ
た。
71を用いる場合、一定時間ごとのアナログ信号をメモ
リに蓄積し、最大値がレンジオーバーしていないかどう
かをチェックする必要があり、メモリにある程度の容量
が必要であること、及び、信号強度を一律にあるいは局
所的に減少させるため、本来得られるべき出力波形に比
べ波形に歪みが生じることなどから、音声処理部7にお
いて種々の音声処理を行うに際して、必ずしも望ましい
出力波形が得られるとは限らない、などの問題があっ
た。
【0008】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、レンジオーバーしている出力波形を補間するこ
とができる音声処理方法ならびに音声処理装置を提供す
ることを目的とする。
であり、レンジオーバーしている出力波形を補間するこ
とができる音声処理方法ならびに音声処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、A/D変換によってアナログ信
号からデジタル信号に変換された音声を処理する方法で
あって、変換可能な強度を超えたアナログ信号の前記A
/D変換によって、前記デジタル信号に生じるレンジオ
ーバーが検出される検出工程と、前記レンジオーバーが
生じた際のデジタル信号であるレンジオーバー信号を補
間するために必要なデータを保持する保持工程と、前記
保持工程において保持されたデータに基づき、前記レン
ジオーバー信号を補間する補間工程と、を備えることを
特徴とする。
め、請求項1の発明は、A/D変換によってアナログ信
号からデジタル信号に変換された音声を処理する方法で
あって、変換可能な強度を超えたアナログ信号の前記A
/D変換によって、前記デジタル信号に生じるレンジオ
ーバーが検出される検出工程と、前記レンジオーバーが
生じた際のデジタル信号であるレンジオーバー信号を補
間するために必要なデータを保持する保持工程と、前記
保持工程において保持されたデータに基づき、前記レン
ジオーバー信号を補間する補間工程と、を備えることを
特徴とする。
【0010】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の音声処理方法であって、前記レンジオーバー信号を、
前記レンジオーバー直前のデジタル信号の強度変化を利
用して補間することを特徴とする。
の音声処理方法であって、前記レンジオーバー信号を、
前記レンジオーバー直前のデジタル信号の強度変化を利
用して補間することを特徴とする。
【0011】また、請求項3の発明は、請求項2に記載
の音声処理方法であって、前記レンジオーバー信号を、
さらに、前記レンジオーバー直後のデジタル信号の強度
変化をも利用して補間することを特徴とする。
の音声処理方法であって、前記レンジオーバー信号を、
さらに、前記レンジオーバー直後のデジタル信号の強度
変化をも利用して補間することを特徴とする。
【0012】また、請求項4の発明は、請求項2に記載
の音声処理方法であって、前記レンジオーバー信号を、
さらに、前記レンジオーバー直後のデジタル信号の強度
変化をも利用して補間することを特徴とする。
の音声処理方法であって、前記レンジオーバー信号を、
さらに、前記レンジオーバー直後のデジタル信号の強度
変化をも利用して補間することを特徴とする。
【0013】また、請求項5の発明は、請求項3に記載
の音声処理方法であって、前記レンジオーバー信号の補
間を、前記レンジオーバーの直前および直後のデジタル
信号の強度変化に基づく正弦波補間により行うことを特
徴とする。
の音声処理方法であって、前記レンジオーバー信号の補
間を、前記レンジオーバーの直前および直後のデジタル
信号の強度変化に基づく正弦波補間により行うことを特
徴とする。
【0014】また、請求項6の発明は、請求項1ないし
請求項5のいずれかに記載の音声処理方法であって、前
記A/D変換においてアナログ信号をサンプリングする
サンプリングレートが、前記補間工程において補間され
た前記レンジオーバー信号に対して所定の処理を行う際
に必要なサンプリングレートよりも、高いことを特徴と
する。
請求項5のいずれかに記載の音声処理方法であって、前
記A/D変換においてアナログ信号をサンプリングする
サンプリングレートが、前記補間工程において補間され
た前記レンジオーバー信号に対して所定の処理を行う際
に必要なサンプリングレートよりも、高いことを特徴と
する。
【0015】また、請求項7の発明は、請求項1ないし
請求項5のいずれかに記載の音声処理方法であって、前
記補間工程において補間された前記レンジオーバー信号
に対してダウンサンプリングを行うダウンサンプリング
工程を備えることを特徴とする。
請求項5のいずれかに記載の音声処理方法であって、前
記補間工程において補間された前記レンジオーバー信号
に対してダウンサンプリングを行うダウンサンプリング
工程を備えることを特徴とする。
【0016】また、請求項8の発明は、請求項2に記載
の音声処理方法であって、前記レンジオーバー信号が、
前記レンジオーバーの直前および前記レンジオーバー時
において前記デジタル信号が有する強度変化の略周期性
に基づいて補間されることを特徴とする。
の音声処理方法であって、前記レンジオーバー信号が、
前記レンジオーバーの直前および前記レンジオーバー時
において前記デジタル信号が有する強度変化の略周期性
に基づいて補間されることを特徴とする。
【0017】また、請求項9の発明は、請求項8に記載
の音声処理方法であって、前記レンジオーバー信号が含
まれる部分信号強度波形が、前記レンジオーバーの直前
において前記デジタル信号が有する部分信号強度波形を
増幅することにより得られる部分信号強度波形で置換さ
れることにより、補間されることを特徴とする。
の音声処理方法であって、前記レンジオーバー信号が含
まれる部分信号強度波形が、前記レンジオーバーの直前
において前記デジタル信号が有する部分信号強度波形を
増幅することにより得られる部分信号強度波形で置換さ
れることにより、補間されることを特徴とする。
【0018】また、請求項10の発明は、請求項3に記
載の音声処理方法であって、前記レンジオーバー信号
が、前記レンジオーバー直前において前記デジタル信号
が有する第1の部分信号強度波形から当該レンジオーバ
ー直後において前記デジタル信号が有する第2の部分信
号強度波形へと段階的に遷移する信号強度波形を有する
ように補間されることを特徴とする。
載の音声処理方法であって、前記レンジオーバー信号
が、前記レンジオーバー直前において前記デジタル信号
が有する第1の部分信号強度波形から当該レンジオーバ
ー直後において前記デジタル信号が有する第2の部分信
号強度波形へと段階的に遷移する信号強度波形を有する
ように補間されることを特徴とする。
【0019】また、請求項11の発明は、請求項1に記
載の音声処理方法であって、前記デジタル信号の周波数
特性に関する情報を処理する周波数情報処理工程を、さ
らに備えることを特徴とする。
載の音声処理方法であって、前記デジタル信号の周波数
特性に関する情報を処理する周波数情報処理工程を、さ
らに備えることを特徴とする。
【0020】また、請求項12の発明は、請求項11に
記載の音声処理方法であって、前記レンジオーバー信号
を、前記周波数情報処理工程より得られる前記レンジオ
ーバー信号の周波数スペクトルを、当該周波数情報処理
工程より得られる前記レンジオーバー直前のデジタル信
号の周波数スペクトルによって置換することにより補間
することを特徴とする。
記載の音声処理方法であって、前記レンジオーバー信号
を、前記周波数情報処理工程より得られる前記レンジオ
ーバー信号の周波数スペクトルを、当該周波数情報処理
工程より得られる前記レンジオーバー直前のデジタル信
号の周波数スペクトルによって置換することにより補間
することを特徴とする。
【0021】また、請求項13の発明は、請求項11に
記載の音声処理方法であって、前記レンジオーバー時の
周波数スペクトル変化を、前記周波数情報処理工程よっ
て前記レンジオーバー直前に前記デジタル信号から得ら
れる第1の周波数スペクトルから、当該情報処理工程に
よって当該レンジオーバー直後において前記デジタル信
号が有する第2の周波数スペクトルへと時系列上で段階
的に遷移する変化であるように補間することを特徴とす
る。
記載の音声処理方法であって、前記レンジオーバー時の
周波数スペクトル変化を、前記周波数情報処理工程よっ
て前記レンジオーバー直前に前記デジタル信号から得ら
れる第1の周波数スペクトルから、当該情報処理工程に
よって当該レンジオーバー直後において前記デジタル信
号が有する第2の周波数スペクトルへと時系列上で段階
的に遷移する変化であるように補間することを特徴とす
る。
【0022】また、請求項14の発明は、音声を処理す
る装置であって、入力されたアナログ信号をデジタル信
号に変換するA/D変換手段と、変換可能な強度を超え
たアナログ信号が前記A/D変換手段に入力された場合
に、前記デジタル信号に生じるレンジオーバーを検出す
る検出手段と、前記レンジオーバーが生じた際のデジタ
ル信号であるレンジオーバー信号を補間するために必要
なデータを保持する保持手段と、前記保持手段に保持さ
れたデータに基づき、前記レンジオーバー信号を補間す
る補間手段と、を備えることを特徴とする。
る装置であって、入力されたアナログ信号をデジタル信
号に変換するA/D変換手段と、変換可能な強度を超え
たアナログ信号が前記A/D変換手段に入力された場合
に、前記デジタル信号に生じるレンジオーバーを検出す
る検出手段と、前記レンジオーバーが生じた際のデジタ
ル信号であるレンジオーバー信号を補間するために必要
なデータを保持する保持手段と、前記保持手段に保持さ
れたデータに基づき、前記レンジオーバー信号を補間す
る補間手段と、を備えることを特徴とする。
【0023】また、請求項15の発明は、請求項14に
記載の音声処理装置であって、前記補間手段において補
間された前記レンジオーバー信号に対してダウンサンプ
リングを行うダウンサンプリング手段を、さらに備える
ことを特徴とする。
記載の音声処理装置であって、前記補間手段において補
間された前記レンジオーバー信号に対してダウンサンプ
リングを行うダウンサンプリング手段を、さらに備える
ことを特徴とする。
【0024】また、請求項16の発明は、請求項14ま
たは請求項15に記載の音声処理装置であって、前記補
間手段が、前記レンジオーバーの直前および直後のデジ
タル信号の強度変化に基づく線形補間により行う線形補
間手段であることを特徴とする。
たは請求項15に記載の音声処理装置であって、前記補
間手段が、前記レンジオーバーの直前および直後のデジ
タル信号の強度変化に基づく線形補間により行う線形補
間手段であることを特徴とする。
【0025】また、請求項17の発明は、請求項14ま
たは請求項15に記載の音声処理装置であって、前記補
間手段が、前記レンジオーバーの直前および直後のデジ
タル信号の強度変化に基づく正弦波補間により行う正弦
波補間手段であることを特徴とする。
たは請求項15に記載の音声処理装置であって、前記補
間手段が、前記レンジオーバーの直前および直後のデジ
タル信号の強度変化に基づく正弦波補間により行う正弦
波補間手段であることを特徴とする。
【0026】また、請求項18の発明は、請求項14に
記載の音声処理装置であって、前記デジタル信号の周期
的特徴に関する情報を検出するパターン検出手段を、さ
らに備え、前記周期的特徴に関する情報が前記保持手段
に保持されることを特徴とする。
記載の音声処理装置であって、前記デジタル信号の周期
的特徴に関する情報を検出するパターン検出手段を、さ
らに備え、前記周期的特徴に関する情報が前記保持手段
に保持されることを特徴とする。
【0027】また、請求項19の発明は、請求項18に
記載の音声処理装置であって、前記パターン検出手段に
より検出された周期的特徴を有するデジタル信号の信号
強度波形を変形する波形変形手段を、前記補間手段に備
えることを特徴とする。
記載の音声処理装置であって、前記パターン検出手段に
より検出された周期的特徴を有するデジタル信号の信号
強度波形を変形する波形変形手段を、前記補間手段に備
えることを特徴とする。
【0028】また、請求項20の発明は、請求項14に
記載の音声処理装置であって、前記デジタル信号の周波
数特性に関する情報を処理する周波数情報処理手段を、
前記補間手段に備えることを特徴とする。
記載の音声処理装置であって、前記デジタル信号の周波
数特性に関する情報を処理する周波数情報処理手段を、
前記補間手段に備えることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】<実施の形態1>
<装置構成および動作の概要>図1は、本発明の実施の
形態1における音声処理装置10の構成の要部を示す図
である。音声処理装置10は、アナログ信号である音声
を入力するマイク1と、アナログ信号をデジタル信号に
変換するA/D変換を行うA/D変換器2と、得られた
デジタル信号がレンジオーバーしているかどうかを検出
するレンジオーバー検出器3と、レンジオーバーを後述
する方法によって補間するデータ線形補間器4と、補間
に際しデータを一時保存する補間用バッファ5と、補間
されたデジタル信号波形から、A/D変換器2で用いら
れたサンプリングレートよりも低いサンプリングレート
でデータをサンプリングし直すダウンサンプリング器6
と、種々の音声処理を行う音声処理部7とを備えてい
る。
形態1における音声処理装置10の構成の要部を示す図
である。音声処理装置10は、アナログ信号である音声
を入力するマイク1と、アナログ信号をデジタル信号に
変換するA/D変換を行うA/D変換器2と、得られた
デジタル信号がレンジオーバーしているかどうかを検出
するレンジオーバー検出器3と、レンジオーバーを後述
する方法によって補間するデータ線形補間器4と、補間
に際しデータを一時保存する補間用バッファ5と、補間
されたデジタル信号波形から、A/D変換器2で用いら
れたサンプリングレートよりも低いサンプリングレート
でデータをサンプリングし直すダウンサンプリング器6
と、種々の音声処理を行う音声処理部7とを備えてい
る。
【0030】マイク1を通じ入力されたアナログ信号
は、A/D変換器2において、あらかじめ定められたサ
ンプリングレートでサンプリングされる。なお、後述す
る補間処理における補間においてアナログ信号をできる
だけ再現するためには、音声処理を施すために最低限必
要な値よりも高いサンプリングレートを用いる(オーバ
ーサンプリングする)ことが望ましく、例えば、音声処
理に必要なサンプリングレートの値Rs1を2倍した2
Rs1を、A/D変換器2で用いるサンプリングレート
とすることなどが、好ましい態様といえる。
は、A/D変換器2において、あらかじめ定められたサ
ンプリングレートでサンプリングされる。なお、後述す
る補間処理における補間においてアナログ信号をできる
だけ再現するためには、音声処理を施すために最低限必
要な値よりも高いサンプリングレートを用いる(オーバ
ーサンプリングする)ことが望ましく、例えば、音声処
理に必要なサンプリングレートの値Rs1を2倍した2
Rs1を、A/D変換器2で用いるサンプリングレート
とすることなどが、好ましい態様といえる。
【0031】A/D変換により得られたデジタル信号
は、レンジオーバー検出器3によってレンジオーバーが
生じているかどうかの判定を受ける。レンジオーバーが
生じていない場合、デジタル信号はそのまま後段の処理
に用いられるとともに、後述する線形補間に必要なデー
タとして、補間用バッファ5に一時的に保存される。A
/D変換は連続的に行われるので、これに応じて補間用
バッファ5のデータは逐次入れ替わっていく。
は、レンジオーバー検出器3によってレンジオーバーが
生じているかどうかの判定を受ける。レンジオーバーが
生じていない場合、デジタル信号はそのまま後段の処理
に用いられるとともに、後述する線形補間に必要なデー
タとして、補間用バッファ5に一時的に保存される。A
/D変換は連続的に行われるので、これに応じて補間用
バッファ5のデータは逐次入れ替わっていく。
【0032】レンジオーバーが生じると、補間用バッフ
ァ5は、その直前に保存されたデジタル信号をそのレン
ジオーバーが終了するまで保ち続ける。レンジオーバー
が終了するとその直後のデジタル信号がさらに補間用バ
ッファ5に取り込まれる。データ線形補間器4は、これ
らレンジオーバー前後のデジタル信号を用いて、レンジ
オーバー時のデジタル信号を補間する。補間処理の方法
については後述する。
ァ5は、その直前に保存されたデジタル信号をそのレン
ジオーバーが終了するまで保ち続ける。レンジオーバー
が終了するとその直後のデジタル信号がさらに補間用バ
ッファ5に取り込まれる。データ線形補間器4は、これ
らレンジオーバー前後のデジタル信号を用いて、レンジ
オーバー時のデジタル信号を補間する。補間処理の方法
については後述する。
【0033】ダウンサンプリング器6は、前述のように
補間処理の精度向上のためA/D変換器2において必要
よりも高いサンプリングレートで得られているデジタル
信号を、音声処理部7における音声処理に必要なサンプ
リングレートでダウンサンプリングする。
補間処理の精度向上のためA/D変換器2において必要
よりも高いサンプリングレートで得られているデジタル
信号を、音声処理部7における音声処理に必要なサンプ
リングレートでダウンサンプリングする。
【0034】音声処理部7は、補間処理およびダウンサ
ンプリングを受けたデジタル信号に対し、例えば音声認
識や、圧縮・伸張など、目的に応じた様々な処理を行
う。音声処理部7においては、通常、数十サンプルから
数百サンプルをデータ処理単位とするフレーム単位で処
理を行う。従って、上述のようにレンジオーバーが生じ
た後に補間を行っても、時間的な遅延によって処理速度
に影響を与えることはない。
ンプリングを受けたデジタル信号に対し、例えば音声認
識や、圧縮・伸張など、目的に応じた様々な処理を行
う。音声処理部7においては、通常、数十サンプルから
数百サンプルをデータ処理単位とするフレーム単位で処
理を行う。従って、上述のようにレンジオーバーが生じ
た後に補間を行っても、時間的な遅延によって処理速度
に影響を与えることはない。
【0035】<線形補間処理>次に、本実施の形態にお
いて、レンジオーバーしたデータに対し行う線形補間処
理の一例について説明する。図2は、線形補間処理を説
明する図である。
いて、レンジオーバーしたデータに対し行う線形補間処
理の一例について説明する。図2は、線形補間処理を説
明する図である。
【0036】図2の出力波形W1においては、時刻t0
〜t5の間の時間troの間、レンジオーバーが生じて
おり、入力信号を反映した波形が得られていない。すな
わち、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変
換器2が出力上限値LMを持つために、本来、点P1’
〜P4’に位置するべきデジタル信号のデータが、それ
ぞれ出力上限値LMを信号レベルとする点P1〜P4の
ように出力されてしまっている。よってレンジオーバー
検出器3は、A/D変換器2が出力するデジタル信号が
出力上限値LMであるか否かを判断することによりレン
ジオーバーを検出する。また、図2には参考のために図
示しているものの、当然ながら、出力されたデジタル信
号が有する信号レベルの情報は出力時の信号レベルのみ
であり、レンジオーバーが生じたデジタル信号の場合、
入力時のアナログ信号が本来持っていた信号レベルは全
く反映されていない。従って、レンジオーバーしたデジ
タル信号に対する補間処理に用いることができる情報
も、出力後の信号レベルの情報のみである。
〜t5の間の時間troの間、レンジオーバーが生じて
おり、入力信号を反映した波形が得られていない。すな
わち、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変
換器2が出力上限値LMを持つために、本来、点P1’
〜P4’に位置するべきデジタル信号のデータが、それ
ぞれ出力上限値LMを信号レベルとする点P1〜P4の
ように出力されてしまっている。よってレンジオーバー
検出器3は、A/D変換器2が出力するデジタル信号が
出力上限値LMであるか否かを判断することによりレン
ジオーバーを検出する。また、図2には参考のために図
示しているものの、当然ながら、出力されたデジタル信
号が有する信号レベルの情報は出力時の信号レベルのみ
であり、レンジオーバーが生じたデジタル信号の場合、
入力時のアナログ信号が本来持っていた信号レベルは全
く反映されていない。従って、レンジオーバーしたデジ
タル信号に対する補間処理に用いることができる情報
も、出力後の信号レベルの情報のみである。
【0037】本実施の形態においては、レンジオーバー
前後において、レンジオーバー直近のデータ点を結んだ
線分を延長し、延長線上の点をサンプリングレートに従
って順次データ点として取得するという方法に基づき、
データ線形補間器4が、信号レベルが出力上限値LMに
固定されてしまったP1〜P4のデータを補間する。以
下、その方法を説明する。
前後において、レンジオーバー直近のデータ点を結んだ
線分を延長し、延長線上の点をサンプリングレートに従
って順次データ点として取得するという方法に基づき、
データ線形補間器4が、信号レベルが出力上限値LMに
固定されてしまったP1〜P4のデータを補間する。以
下、その方法を説明する。
【0038】図2において示すように、レンジオーバー
が生じる直前の時刻t0におけるデータ点A1と、さら
に1つ前のデータ点A2とを結んだ線分を延長すること
により、直線L1が得られる。またレンジオーバーが終
了した直後の時刻t5におけるデータ点A3とさらに1
つ後のデータ点A4とを結んだ線分を延長することによ
り、直線L2が得られる。なお、これらの点に関する情
報は、補間用バッファ5に保存されたものである。
が生じる直前の時刻t0におけるデータ点A1と、さら
に1つ前のデータ点A2とを結んだ線分を延長すること
により、直線L1が得られる。またレンジオーバーが終
了した直後の時刻t5におけるデータ点A3とさらに1
つ後のデータ点A4とを結んだ線分を延長することによ
り、直線L2が得られる。なお、これらの点に関する情
報は、補間用バッファ5に保存されたものである。
【0039】レンジオーバーが生じている間は、サンプ
リングレートに応じて、時刻t1〜t4においてデジタ
ル信号が出力されていることから、上述の直線L1ある
いはL2において、これらの時刻に対応する点を、それ
ぞれの時刻におけるデジタル信号として取得する。すな
わち、点P11〜P14を、時刻t1〜t4における出
力されたデジタル信号とみなすことになる。さらに、図
2において、点A1、P11〜P14、A3とを一点鎖
線で結ぶことにより得られる部分波形W11と、出力波
形W1のうちレンジオーバーが生じている時間troの
間の部分波形とを置換することによって、本実施の形態
における補間処理がなされたことになる。さらに、この
ように置換されたデジタル信号が、前述したように後段
の処理に与えられることになる。
リングレートに応じて、時刻t1〜t4においてデジタ
ル信号が出力されていることから、上述の直線L1ある
いはL2において、これらの時刻に対応する点を、それ
ぞれの時刻におけるデジタル信号として取得する。すな
わち、点P11〜P14を、時刻t1〜t4における出
力されたデジタル信号とみなすことになる。さらに、図
2において、点A1、P11〜P14、A3とを一点鎖
線で結ぶことにより得られる部分波形W11と、出力波
形W1のうちレンジオーバーが生じている時間troの
間の部分波形とを置換することによって、本実施の形態
における補間処理がなされたことになる。さらに、この
ように置換されたデジタル信号が、前述したように後段
の処理に与えられることになる。
【0040】本実施の形態に示す補間処理方法による
と、ゲインコントロールをすることなく、単純な演算処
理で音声信号処理の精度を向上させることができる。ま
た、オーバーサンプリングすることで、レンジオーバー
前後のより細かな変化を得ることができ、正確な補間処
理を行うことができる。
と、ゲインコントロールをすることなく、単純な演算処
理で音声信号処理の精度を向上させることができる。ま
た、オーバーサンプリングすることで、レンジオーバー
前後のより細かな変化を得ることができ、正確な補間処
理を行うことができる。
【0041】<実施の形態2>実施の形態1において
は、レンジオーバーが生じたデジタル信号を補間するに
際し、線形補間処理を行っているが、この場合、補間に
より得られるデータ点の信号レベルは、レンジオーバー
前後のデジタル信号のレベル変化に依存することにな
り、その変化が急峻であるほど、A/D変換において出
力が制限されない場合に得られるはずの信号レベルより
も、大きなレベルで補間がなされてしまうことになる。
例えば、図2においても、点P11及びP12などは、
本来とるべき信号レベルよりも大きなレベルで補間され
てしまっているといえる。後段の音声処理の内容によっ
ては、この差異によって所望の処理結果が得られない場
合も起こりうる。
は、レンジオーバーが生じたデジタル信号を補間するに
際し、線形補間処理を行っているが、この場合、補間に
より得られるデータ点の信号レベルは、レンジオーバー
前後のデジタル信号のレベル変化に依存することにな
り、その変化が急峻であるほど、A/D変換において出
力が制限されない場合に得られるはずの信号レベルより
も、大きなレベルで補間がなされてしまうことになる。
例えば、図2においても、点P11及びP12などは、
本来とるべき信号レベルよりも大きなレベルで補間され
てしまっているといえる。後段の音声処理の内容によっ
ては、この差異によって所望の処理結果が得られない場
合も起こりうる。
【0042】そこで、本実施の形態では、実施の形態1
において用いた線形補間処理に代わり、正弦波による補
間処理を行うものとする。以下、これを説明する。
において用いた線形補間処理に代わり、正弦波による補
間処理を行うものとする。以下、これを説明する。
【0043】<装置構成および動作の概要>図3は本発
明の実施の形態2における音声処理装置20の構成の要
部を示す図である。音声処理装置20の構成は、図1に
示した実施の形態1における音声処理装置10とほぼ同
様の構成をとるが、音声処理装置10におけるデータ線
形補間器4に代わり、データ正弦波補間器11が備わっ
ている点で相異している。データ正弦波補間器11は、
レンジオーバー時のデジタル信号を補間する機能を有す
る点でデータ線形補間器4と同一であるが、補間処理の
方法はデータ線形補間器4とは異なっている。データ正
弦波補間器11における補間処理の方法については後述
する。音声処理装置20における他の構成要素の機能は
音声処理装置10の場合と同様であるので、図3におい
ても同一の符号を付し、その説明は省略する。
明の実施の形態2における音声処理装置20の構成の要
部を示す図である。音声処理装置20の構成は、図1に
示した実施の形態1における音声処理装置10とほぼ同
様の構成をとるが、音声処理装置10におけるデータ線
形補間器4に代わり、データ正弦波補間器11が備わっ
ている点で相異している。データ正弦波補間器11は、
レンジオーバー時のデジタル信号を補間する機能を有す
る点でデータ線形補間器4と同一であるが、補間処理の
方法はデータ線形補間器4とは異なっている。データ正
弦波補間器11における補間処理の方法については後述
する。音声処理装置20における他の構成要素の機能は
音声処理装置10の場合と同様であるので、図3におい
ても同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0044】<正弦波補間処理>次に、本実施の形態に
おいて、レンジオーバーしたデータに対し行う正弦波補
間処理の一例について説明する。本実施の形態において
は、レンジオーバー前後のレンジオーバー直近のデータ
点を正弦波曲線で結び、曲線上の点をサンプリングレー
トに従って順次データ点として取得するという方法に基
づき、データ正弦波補間器11が、信号レベルが出力上
限値LMに固定されてしまったP1〜P4のデータを補
間する。以下、その方法を説明する。
おいて、レンジオーバーしたデータに対し行う正弦波補
間処理の一例について説明する。本実施の形態において
は、レンジオーバー前後のレンジオーバー直近のデータ
点を正弦波曲線で結び、曲線上の点をサンプリングレー
トに従って順次データ点として取得するという方法に基
づき、データ正弦波補間器11が、信号レベルが出力上
限値LMに固定されてしまったP1〜P4のデータを補
間する。以下、その方法を説明する。
【0045】図4は、正弦波補間処理を説明する図であ
る。図4において示すように、レンジオーバーが生じる
直前の時刻t0におけるデータ点A1と、レンジオーバ
ーが終了した直後の時刻t5におけるデータ点A3と
を、正弦波曲線W22によって結ぶ。その際、両端の点
A1およびA3において、線分A1A2及び線分A3A
4が正弦波曲線W22の接線となるように、正弦波曲線
W22は与えられる。
る。図4において示すように、レンジオーバーが生じる
直前の時刻t0におけるデータ点A1と、レンジオーバ
ーが終了した直後の時刻t5におけるデータ点A3と
を、正弦波曲線W22によって結ぶ。その際、両端の点
A1およびA3において、線分A1A2及び線分A3A
4が正弦波曲線W22の接線となるように、正弦波曲線
W22は与えられる。
【0046】レンジオーバーが生じている間は、サンプ
リングレートに応じて、時刻t1〜t4においてデジタ
ル信号が出力されていることから、正弦波曲線W22上
において、これらの時刻に対応する点を、それぞれの時
刻におけるデジタル信号として取得する。すなわち、点
P21〜P24を、時刻t1〜t4における出力された
デジタル信号とみなすことになる。また、図4におい
て、正弦波曲線W22と、出力波形W1のうちレンジオ
ーバーが生じている時間troの間の部分波形とを置換
することにより、本実施の形態における補間処理がなさ
れたことになる。さらに、このように置換されたデジタ
ル信号が、前述したように後段の処理に与えられること
になる。
リングレートに応じて、時刻t1〜t4においてデジタ
ル信号が出力されていることから、正弦波曲線W22上
において、これらの時刻に対応する点を、それぞれの時
刻におけるデジタル信号として取得する。すなわち、点
P21〜P24を、時刻t1〜t4における出力された
デジタル信号とみなすことになる。また、図4におい
て、正弦波曲線W22と、出力波形W1のうちレンジオ
ーバーが生じている時間troの間の部分波形とを置換
することにより、本実施の形態における補間処理がなさ
れたことになる。さらに、このように置換されたデジタ
ル信号が、前述したように後段の処理に与えられること
になる。
【0047】本実施の形態に示す補間処理方法を用いる
と、実施の形態1に示す線形補間処理に比べ、振幅の急
峻な変化を抑えた補間処理を行うことができる。また、
補間処理に用いる正弦波の周波数を、後段の音声処理に
用いない周波数帯、あるいは音声処理に対し影響の少な
い周波数帯の値に定めることで、音声処理の精度の劣化
を防ぐことができる。もしくは、補間した正弦波の周波
数がわかることから、音声処理においてその周波数領域
に対し何らかの処理を行う場合、補間処理の影響を加味
した処理が可能となる。
と、実施の形態1に示す線形補間処理に比べ、振幅の急
峻な変化を抑えた補間処理を行うことができる。また、
補間処理に用いる正弦波の周波数を、後段の音声処理に
用いない周波数帯、あるいは音声処理に対し影響の少な
い周波数帯の値に定めることで、音声処理の精度の劣化
を防ぐことができる。もしくは、補間した正弦波の周波
数がわかることから、音声処理においてその周波数領域
に対し何らかの処理を行う場合、補間処理の影響を加味
した処理が可能となる。
【0048】<実施の形態3>実施の形態1及び実施の
形態2においてなされる補間処理は、A/D変換された
デジタル信号の有する波形が、局所的にレンジオーバー
を有するような場合に有効な補間処理である。ところ
で、音声を発する場合に、強度が大きくなりレンジオー
バーを生じるおそれが多いのは、一般に、母音が発せら
れる場合である。また母音を発する場合の波形は、時間
的な変化が少ない周期的な波形であることが知られてい
る。そこで本実施の形態においては、レンジオーバーが
生じた場合に、この周期性を利用して行う補間処理につ
いて説明する。
形態2においてなされる補間処理は、A/D変換された
デジタル信号の有する波形が、局所的にレンジオーバー
を有するような場合に有効な補間処理である。ところ
で、音声を発する場合に、強度が大きくなりレンジオー
バーを生じるおそれが多いのは、一般に、母音が発せら
れる場合である。また母音を発する場合の波形は、時間
的な変化が少ない周期的な波形であることが知られてい
る。そこで本実施の形態においては、レンジオーバーが
生じた場合に、この周期性を利用して行う補間処理につ
いて説明する。
【0049】<装置構成および動作の概要>図5は、本
発明の実施の形態3における音声処理装置30の構成の
要部を示す図である。音声処理装置30は、音声処理装
置10および20と同様に、アナログ信号である音声を
入力するマイク1と、アナログ信号をデジタル信号に変
換するA/D変換を行うA/D変換器2と、得られたデ
ジタル信号がレンジオーバーしているかどうかを検出す
るレンジオーバー検出器3と、種々の音声処理を行う音
声処理部7とを備えるほか、さらに、A/D変換された
デジタル信号から周期的特徴をパターンデータとして検
出するパターン検出器21と、検出されたパターンデー
タを一時保存するパターンバッファ22と、一時保存さ
れたパターンデータとレンジオーバー時のデータとから
所定の強度比を計算する強度比計算器23と、検出され
たパターンデータと強度比計算器23における計算結果
とに基づき、レンジオーバーしたデータを補間するデー
タ補間器24とを備えている。
発明の実施の形態3における音声処理装置30の構成の
要部を示す図である。音声処理装置30は、音声処理装
置10および20と同様に、アナログ信号である音声を
入力するマイク1と、アナログ信号をデジタル信号に変
換するA/D変換を行うA/D変換器2と、得られたデ
ジタル信号がレンジオーバーしているかどうかを検出す
るレンジオーバー検出器3と、種々の音声処理を行う音
声処理部7とを備えるほか、さらに、A/D変換された
デジタル信号から周期的特徴をパターンデータとして検
出するパターン検出器21と、検出されたパターンデー
タを一時保存するパターンバッファ22と、一時保存さ
れたパターンデータとレンジオーバー時のデータとから
所定の強度比を計算する強度比計算器23と、検出され
たパターンデータと強度比計算器23における計算結果
とに基づき、レンジオーバーしたデータを補間するデー
タ補間器24とを備えている。
【0050】マイク1を通じ入力されたアナログ信号
は、A/D変換器2において、あらかじめ定められたサ
ンプリングレートでサンプリングされ、デジタル信号に
変換される。パターン検出器21は、A/D変換により
得られたデジタル信号の波形から、周期性を有するパタ
ーンデータを所定の条件に従って検出する。検出された
パターンデータは、レンジオーバーが生じていない場
合、そのまま後段の音声処理部7における音声処理に供
されるとともに、後述するパターン補間処理に必要なデ
ータとして、パターンバッファ22に一時的に保存され
る。なお、A/D変換は連続的に行われ、波形の変化に
伴いパターンも漸次変化するので、パターンバッファ2
2のデータは逐次入れ替わっていく。
は、A/D変換器2において、あらかじめ定められたサ
ンプリングレートでサンプリングされ、デジタル信号に
変換される。パターン検出器21は、A/D変換により
得られたデジタル信号の波形から、周期性を有するパタ
ーンデータを所定の条件に従って検出する。検出された
パターンデータは、レンジオーバーが生じていない場
合、そのまま後段の音声処理部7における音声処理に供
されるとともに、後述するパターン補間処理に必要なデ
ータとして、パターンバッファ22に一時的に保存され
る。なお、A/D変換は連続的に行われ、波形の変化に
伴いパターンも漸次変化するので、パターンバッファ2
2のデータは逐次入れ替わっていく。
【0051】レンジオーバーが生じた場合には、データ
に対する補間処理が必要となる。本実施の形態において
は、後述するパターン補間処理を行う。
に対する補間処理が必要となる。本実施の形態において
は、後述するパターン補間処理を行う。
【0052】以上のように、必要に応じて補間処理がな
されたデジタル信号は、音声処理部7において、目的に
応じた様々な処理が施される。本実施形態の場合も、音
声処理部7においてはフレーム単位で処理が施されるた
め、レンジオーバーが生じた後に補間を行っても、時間
的な遅延によって処理速度に影響を与えることはない。
されたデジタル信号は、音声処理部7において、目的に
応じた様々な処理が施される。本実施形態の場合も、音
声処理部7においてはフレーム単位で処理が施されるた
め、レンジオーバーが生じた後に補間を行っても、時間
的な遅延によって処理速度に影響を与えることはない。
【0053】<パターン補間処理>次に、本実施の形態
において、レンジオーバーしたデータに対し行うパター
ン補間処理の一例について説明する。図6は、パターン
補間処理を説明する図である。
において、レンジオーバーしたデータに対し行うパター
ン補間処理の一例について説明する。図6は、パターン
補間処理を説明する図である。
【0054】図6の出力波形W3は、一定の周期Tでレ
ベル最小値Lmに繰り返し達する、周期的な波形を局所
的に有している。また、部分波形W31およびW32に
おいては、レンジオーバーが生じ、部分的に信号レベル
が出力上限値LMに固定されている。
ベル最小値Lmに繰り返し達する、周期的な波形を局所
的に有している。また、部分波形W31およびW32に
おいては、レンジオーバーが生じ、部分的に信号レベル
が出力上限値LMに固定されている。
【0055】上述のように、レンジオーバーが生じるま
では、このような周期的な波形はパターン検出器21に
よって検出され、パターンデータとしてパターンバッフ
ァ22に順次保存される。図6の場合、部分波形W30
まではレンジオーバーが生じていないので、W31でレ
ンジオーバーが生じたことがレンジオーバー検出器3に
おいて検出されたときには、部分波形W30のデータが
最新のパターンデータとしてパターンバッファ22に保
持されていることになる。
では、このような周期的な波形はパターン検出器21に
よって検出され、パターンデータとしてパターンバッフ
ァ22に順次保存される。図6の場合、部分波形W30
まではレンジオーバーが生じていないので、W31でレ
ンジオーバーが生じたことがレンジオーバー検出器3に
おいて検出されたときには、部分波形W30のデータが
最新のパターンデータとしてパターンバッファ22に保
持されていることになる。
【0056】レンジオーバー検出器3によってレンジオ
ーバーが検出されると、このレンジオーバー部分を含む
1周期分のデータと、パターンバッファ22に保存され
ている最新のパターンデータとが、強度比計算器23に
送られる。図6においては、部分波形W31のデータが
前者に、部分波形W30のデータが後者に相当する。強
度比計算器23は、あらかじめ定めた方法により、両者
の波形の強度比を算出する。強度比が算出されると、デ
ータ補間器24は、算出された強度比を用いて、保存さ
れているパターンデータを増幅したデータを作り出す。
この増幅されたデータによって、レンジオーバーした周
期のデータが置換され、補間がなされることになる。
ーバーが検出されると、このレンジオーバー部分を含む
1周期分のデータと、パターンバッファ22に保存され
ている最新のパターンデータとが、強度比計算器23に
送られる。図6においては、部分波形W31のデータが
前者に、部分波形W30のデータが後者に相当する。強
度比計算器23は、あらかじめ定めた方法により、両者
の波形の強度比を算出する。強度比が算出されると、デ
ータ補間器24は、算出された強度比を用いて、保存さ
れているパターンデータを増幅したデータを作り出す。
この増幅されたデータによって、レンジオーバーした周
期のデータが置換され、補間がなされることになる。
【0057】例えば、図6の場合においては、レベル最
小値Lmと、レンジオーバーが生じていないパターンが
有する2つの極大点のうちの、信号強度の小さい方の極
大点との信号レベルの差を、強度比算出の基準として用
いるとする。レンジオーバーが生じていない部分波形W
30においては、点B1と点B2との信号レベルの差H
30がこれに相当する。レンジオーバーが生じている部
分波形W31およびW32においても同様に、点B3〜
B6の信号レベルから、差H31およびH32が得られ
る。そして、強度比H31/H30を用いて部分波形W
30を増幅した波形W31aによって部分波形W31が
置換され、強度比H32/H30を用いて部分波形W3
0を増幅した波形W32aによって部分波形W32が置
換される。これらの置換によって、レンジオーバーした
部分の補間処理がなされたことになる。
小値Lmと、レンジオーバーが生じていないパターンが
有する2つの極大点のうちの、信号強度の小さい方の極
大点との信号レベルの差を、強度比算出の基準として用
いるとする。レンジオーバーが生じていない部分波形W
30においては、点B1と点B2との信号レベルの差H
30がこれに相当する。レンジオーバーが生じている部
分波形W31およびW32においても同様に、点B3〜
B6の信号レベルから、差H31およびH32が得られ
る。そして、強度比H31/H30を用いて部分波形W
30を増幅した波形W31aによって部分波形W31が
置換され、強度比H32/H30を用いて部分波形W3
0を増幅した波形W32aによって部分波形W32が置
換される。これらの置換によって、レンジオーバーした
部分の補間処理がなされたことになる。
【0058】なお、本実施の形態において、強度比計算
器23における強度比算出の方法は、上記の例に限定さ
れない。
器23における強度比算出の方法は、上記の例に限定さ
れない。
【0059】本実施の形態に示す補間処理方法を用いる
と、変化が緩やかであるという音声の出力波形の特徴を
利用した、補間処理を行うことができる。特に、振幅比
を考慮することで、補間の精度をより高めることができ
る。
と、変化が緩やかであるという音声の出力波形の特徴を
利用した、補間処理を行うことができる。特に、振幅比
を考慮することで、補間の精度をより高めることができ
る。
【0060】<実施の形態4>実施の形態3において記
したように、音声を発する場合、特に母音を発する場合
は周期的な波形が得られるが、得られる波形は、必ずし
も図6に示したような同一周期で繰り返しパターンをな
すとは限らず、時間経過とともに、緩やかに変化してい
く場合も少なくない。そこで本実施の形態においては、
このような時間経過とともに形状が漸次変化していく出
力波形において、その変化を波形より定めた一定の基準
に基づいて捉え、その変化の仕方を利用して、レンジオ
ーバーに対する補間処理を行う場合について説明する。
したように、音声を発する場合、特に母音を発する場合
は周期的な波形が得られるが、得られる波形は、必ずし
も図6に示したような同一周期で繰り返しパターンをな
すとは限らず、時間経過とともに、緩やかに変化してい
く場合も少なくない。そこで本実施の形態においては、
このような時間経過とともに形状が漸次変化していく出
力波形において、その変化を波形より定めた一定の基準
に基づいて捉え、その変化の仕方を利用して、レンジオ
ーバーに対する補間処理を行う場合について説明する。
【0061】<装置構成および動作の概要>図7は、本
発明の実施の形態4における音声処理装置40の構成の
要部を示す図である。音声処理装置40は、音声処理装
置30と同様に、アナログ信号である音声を入力するマ
イク1と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/
D変換を行うA/D変換器2と、得られたデジタル信号
がレンジオーバーしているかどうかを検出するレンジオ
ーバー検出器3と、種々の音声処理を行う音声処理部7
と、A/D変換されたデジタル信号から周期的特徴をパ
ターンデータとして検出するパターン検出器21と、レ
ンジオーバーしたデータを補間するデータ補間器34と
を備えている。また、検出されたパターンデータのう
ち、レンジオーバー直前のパターンデータを一時保存す
る第1パターンバッファ31と、レンジオーバー直後の
パターンデータを一時保存する第2パターンバッファ3
2と、一時保存されたレンジオーバー直前及び直後のパ
ターンデータから波形に関する所定の比を計算する変形
比計算器33と、変形比計算器33における計算結果と
保存されたパターンデータとに基づき、レンジオーバー
したデータを補間するデータ補間器34とを備えてい
る。
発明の実施の形態4における音声処理装置40の構成の
要部を示す図である。音声処理装置40は、音声処理装
置30と同様に、アナログ信号である音声を入力するマ
イク1と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/
D変換を行うA/D変換器2と、得られたデジタル信号
がレンジオーバーしているかどうかを検出するレンジオ
ーバー検出器3と、種々の音声処理を行う音声処理部7
と、A/D変換されたデジタル信号から周期的特徴をパ
ターンデータとして検出するパターン検出器21と、レ
ンジオーバーしたデータを補間するデータ補間器34と
を備えている。また、検出されたパターンデータのう
ち、レンジオーバー直前のパターンデータを一時保存す
る第1パターンバッファ31と、レンジオーバー直後の
パターンデータを一時保存する第2パターンバッファ3
2と、一時保存されたレンジオーバー直前及び直後のパ
ターンデータから波形に関する所定の比を計算する変形
比計算器33と、変形比計算器33における計算結果と
保存されたパターンデータとに基づき、レンジオーバー
したデータを補間するデータ補間器34とを備えてい
る。
【0062】本実施の形態の場合も、実施の形態3と同
様に、パターン検出器21が、A/D変換器2で得られ
たデジタル信号の波形から、周期性を有するパターンデ
ータを所定の条件に従って検出する。ただし、完全に周
期的なパターンのみを検出する実施の形態3の場合とは
異なり、あらかじめ定めた条件によって一定の繰り返し
と判断される波形であれば、1単位あたりの時間が変化
している場合であってもパターンとして検出する。検出
されたパターンデータは、レンジオーバーが生じていな
い場合、そのまま後段の音声処理部7における音声処理
に供されるとともに、後述するパターン補間処理に必要
なデータとして、第1パターンバッファ31に一時的に
第1パターンデータとして保存される。なお、A/D変
換は連続的に行われ、波形の変化に伴いパターンも漸次
変化するので、第1パターンデータは逐次入れ替わって
いく。
様に、パターン検出器21が、A/D変換器2で得られ
たデジタル信号の波形から、周期性を有するパターンデ
ータを所定の条件に従って検出する。ただし、完全に周
期的なパターンのみを検出する実施の形態3の場合とは
異なり、あらかじめ定めた条件によって一定の繰り返し
と判断される波形であれば、1単位あたりの時間が変化
している場合であってもパターンとして検出する。検出
されたパターンデータは、レンジオーバーが生じていな
い場合、そのまま後段の音声処理部7における音声処理
に供されるとともに、後述するパターン補間処理に必要
なデータとして、第1パターンバッファ31に一時的に
第1パターンデータとして保存される。なお、A/D変
換は連続的に行われ、波形の変化に伴いパターンも漸次
変化するので、第1パターンデータは逐次入れ替わって
いく。
【0063】レンジオーバーが生じると、第1パターン
バッファ31は、レンジオーバーが解消し、後述する経
時変化補間処理がなされるまで、レンジオーバー直前に
得た第1パターンデータを保持する。レンジオーバーが
解消すると、その直後のパターンデータが第2パターン
バッファ32に第2パターンデータとして保存される。
その後、第1パターンデータ及び第2パターンデータを
基に、変形比計算器33およびデータ補間器34の機能
によって、次述する経時変化補間処理が行われ、レンジ
オーバーした部分のデータの補間が施される。
バッファ31は、レンジオーバーが解消し、後述する経
時変化補間処理がなされるまで、レンジオーバー直前に
得た第1パターンデータを保持する。レンジオーバーが
解消すると、その直後のパターンデータが第2パターン
バッファ32に第2パターンデータとして保存される。
その後、第1パターンデータ及び第2パターンデータを
基に、変形比計算器33およびデータ補間器34の機能
によって、次述する経時変化補間処理が行われ、レンジ
オーバーした部分のデータの補間が施される。
【0064】なお、補間処理後の音声処理部7における
処理については、実施の形態3の場合と同様である。
処理については、実施の形態3の場合と同様である。
【0065】<経時変化補間処理>次に、本実施の形態
において、レンジオーバーしたデータに対し行う経時変
化補間処理の一例について説明する。図8は、経時変化
補間処理を説明する図である。
において、レンジオーバーしたデータに対し行う経時変
化補間処理の一例について説明する。図8は、経時変化
補間処理を説明する図である。
【0066】図8の出力波形W4は、レベル最小値Lm
に繰り返し達するが、レベル最小値Lmに達する時間間
隔は変化する、という特徴を局所的かつ連続的に有して
いる。また、部分波形W41、W42、W43、および
W44においては、レンジオーバーが生じ、部分的に信
号レベルが出力上限値LMに固定されている。
に繰り返し達するが、レベル最小値Lmに達する時間間
隔は変化する、という特徴を局所的かつ連続的に有して
いる。また、部分波形W41、W42、W43、および
W44においては、レンジオーバーが生じ、部分的に信
号レベルが出力上限値LMに固定されている。
【0067】上述のように、レンジオーバーが生じるま
では、このような周期的な波形はパターン検出器21に
よって検出され、第1パターンデータとして第1パター
ンバッファ31に順次保存される。レンジオーバー検出
器3によってレンジオーバーが検出されると、第1パタ
ーンデータは補間処理がなされるまでそのまま保持され
る。そして、レンジオーバーが解消すると、第2パター
ンデータが第2パターンバッファ32に保存される。図
8の場合、部分波形W40まではレンジオーバーが生じ
ていないので、部分波形W40のデータが第1パターン
データに、部分波形W45が第2パターンデータに相当
する。
では、このような周期的な波形はパターン検出器21に
よって検出され、第1パターンデータとして第1パター
ンバッファ31に順次保存される。レンジオーバー検出
器3によってレンジオーバーが検出されると、第1パタ
ーンデータは補間処理がなされるまでそのまま保持され
る。そして、レンジオーバーが解消すると、第2パター
ンデータが第2パターンバッファ32に保存される。図
8の場合、部分波形W40まではレンジオーバーが生じ
ていないので、部分波形W40のデータが第1パターン
データに、部分波形W45が第2パターンデータに相当
する。
【0068】レンジオーバーが解消されると、変形比計
算器33は、あらかじめ設定した条件により、第1パタ
ーンデータ、第2パターンデータ、及びレンジオーバー
が生じたデータに基づいて、補間処理に必要な変形比を
算出する。変形比が算出されると、データ補間器34
は、算出された変形比に基づいて部分波形W40を変形
し、レンジオーバーした部分の部分波形が、部分波形W
40の形状と部分波形W45の形状との中間的な形状を
有するように、すなわち、波形が経時的に部分波形W4
0から部分波形W45へと変化するように、補間処理を
行う。
算器33は、あらかじめ設定した条件により、第1パタ
ーンデータ、第2パターンデータ、及びレンジオーバー
が生じたデータに基づいて、補間処理に必要な変形比を
算出する。変形比が算出されると、データ補間器34
は、算出された変形比に基づいて部分波形W40を変形
し、レンジオーバーした部分の部分波形が、部分波形W
40の形状と部分波形W45の形状との中間的な形状を
有するように、すなわち、波形が経時的に部分波形W4
0から部分波形W45へと変化するように、補間処理を
行う。
【0069】その際には、例えば、波形の極大点、極小
点などの信号レベルや発現回数などを、変形比の計算や
補間を実現するための情報として用いることが考えられ
る。
点などの信号レベルや発現回数などを、変形比の計算や
補間を実現するための情報として用いることが考えられ
る。
【0070】以下、図8の出力波形W4における経時変
化補間処理の具体例を示す。いま、信号レベルを調整す
る基準として、実施の形態3と同様に算出するレベル最
小値Lmと極大点との信号レベルの差(強度差)を用い
るとする。部分波形W40においては、点C1と点C2
との信号レベルの差H40がこれに相当する。部分波形
W41、W42、W43、W44、およびW45におい
ても同様に、点C3〜C12の信号レベルから、強度差
H41〜H45が得られる。
化補間処理の具体例を示す。いま、信号レベルを調整す
る基準として、実施の形態3と同様に算出するレベル最
小値Lmと極大点との信号レベルの差(強度差)を用い
るとする。部分波形W40においては、点C1と点C2
との信号レベルの差H40がこれに相当する。部分波形
W41、W42、W43、W44、およびW45におい
ても同様に、点C3〜C12の信号レベルから、強度差
H41〜H45が得られる。
【0071】第1パターンデータに相当する部分波形W
40と第2パターンデータに相当する部分波形W45と
を比較すると、信号レベルは同程度である。しかし、両
者の間の部分波形においてレンジオーバーが生じている
ことから、各部分波形の最大レベルは、少なくとも1
度、いずれかの部分波形において増加から減少に転じて
いると推定される。従って、補間処理においても、この
増減変化を満たすべく、処理がなされることが求められ
る。よって、この増減変化を表す指標を、各部分波形の
変化から抽出する必要がある。図8の場合、強度差H4
0〜H45が時間経過とともに増加から減少に転じてい
ることから、この変化を利用することで、信号レベルの
補間処理が可能となる。
40と第2パターンデータに相当する部分波形W45と
を比較すると、信号レベルは同程度である。しかし、両
者の間の部分波形においてレンジオーバーが生じている
ことから、各部分波形の最大レベルは、少なくとも1
度、いずれかの部分波形において増加から減少に転じて
いると推定される。従って、補間処理においても、この
増減変化を満たすべく、処理がなされることが求められ
る。よって、この増減変化を表す指標を、各部分波形の
変化から抽出する必要がある。図8の場合、強度差H4
0〜H45が時間経過とともに増加から減少に転じてい
ることから、この変化を利用することで、信号レベルの
補間処理が可能となる。
【0072】また、周期を調整する基準として、レベル
最小値Lmに達する周期を用いるとする。部分波形W4
0においては、周期T0が、これに対応する。部分波形
W41、W42、W43、W44、およびW45におい
ても同様に、周期T1〜T5がそれぞれ対応する。部分
波形W40から部分波形W45へと変化するにつれて、
周期T0〜T5は単調増加していることから、補間処理
後のパターンの周期も、これらの周期T0〜T5を満た
すよう、処理を行う。
最小値Lmに達する周期を用いるとする。部分波形W4
0においては、周期T0が、これに対応する。部分波形
W41、W42、W43、W44、およびW45におい
ても同様に、周期T1〜T5がそれぞれ対応する。部分
波形W40から部分波形W45へと変化するにつれて、
周期T0〜T5は単調増加していることから、補間処理
後のパターンの周期も、これらの周期T0〜T5を満た
すよう、処理を行う。
【0073】以上のような考え方に基づいて、変形比計
算器33、及びデータ補間器34において処理が行われ
る。すなわち、変形比として強度比と周期比を用い、部
分波形W40を変形して補間を行う。まず、強度比H4
1/H40を用いて部分波形W40の強度を増幅し、か
つ周期比T1/T0を用いて時間軸方向にも部分波形W
40を拡大する。このようにして得られる部分波形W4
1aによって部分波形W41を置換する。部分波形W4
2、W43、及びW44についても、同様に得られる部
分波形W42a、W43a、及びW44aにより置換を
行うことで、レンジオーバーした部分の補間処理を行う
ことができる。
算器33、及びデータ補間器34において処理が行われ
る。すなわち、変形比として強度比と周期比を用い、部
分波形W40を変形して補間を行う。まず、強度比H4
1/H40を用いて部分波形W40の強度を増幅し、か
つ周期比T1/T0を用いて時間軸方向にも部分波形W
40を拡大する。このようにして得られる部分波形W4
1aによって部分波形W41を置換する。部分波形W4
2、W43、及びW44についても、同様に得られる部
分波形W42a、W43a、及びW44aにより置換を
行うことで、レンジオーバーした部分の補間処理を行う
ことができる。
【0074】なお、本実施の形態において、補間処理に
用いる変形比の設定方法は、上記の例に限定されない。
例えば、強度差H40〜H45が時間経過とともに減少
から増加に転じているようなパターン変化であれば、例
えば、単調減少は置換せず、レンジオーバーを含む極大
部分だけを、強度比H40/H41用いて増幅するよう
な処理なども、一態様として考えられる。
用いる変形比の設定方法は、上記の例に限定されない。
例えば、強度差H40〜H45が時間経過とともに減少
から増加に転じているようなパターン変化であれば、例
えば、単調減少は置換せず、レンジオーバーを含む極大
部分だけを、強度比H40/H41用いて増幅するよう
な処理なども、一態様として考えられる。
【0075】本実施の形態に示す補間処理方法を用いる
と、実施の形態3と異なり、レンジオーバー前後の出力
波形に基づいて補間処理を行うことから、周期が変化す
る場合であっても、経時変化を考慮した補間処理が可能
となる。
と、実施の形態3と異なり、レンジオーバー前後の出力
波形に基づいて補間処理を行うことから、周期が変化す
る場合であっても、経時変化を考慮した補間処理が可能
となる。
【0076】<実施の形態5>実施の形態1〜実施の形
態4における補間処理は、いずれも時間軸上の波形に対
し補間処理を行う方法であった。これらは、A/D変換
器から出力されるデジタル信号の強度の時間変化に応し
て補間処理を行うことから、直接的な処理方法である
が、緩やかとはいえ刻々と変化する波形から情報を抽出
し処理することから、特に実施の形態3および実施の形
態4で、音声処理装置を構成する処理部は複雑な処理を
要求される。
態4における補間処理は、いずれも時間軸上の波形に対
し補間処理を行う方法であった。これらは、A/D変換
器から出力されるデジタル信号の強度の時間変化に応し
て補間処理を行うことから、直接的な処理方法である
が、緩やかとはいえ刻々と変化する波形から情報を抽出
し処理することから、特に実施の形態3および実施の形
態4で、音声処理装置を構成する処理部は複雑な処理を
要求される。
【0077】そこで、本実施の形態においては、こうし
た時間軸上の波形変化に関する補間処理に代わり、周波
数スペクトルの変化を用いた補間処理を用いる方法につ
いて説明する。
た時間軸上の波形変化に関する補間処理に代わり、周波
数スペクトルの変化を用いた補間処理を用いる方法につ
いて説明する。
【0078】<装置構成および動作の概要>図9は、本
発明の実施の形態5における音声処理装置50の構成の
要部を示す図である。音声処理装置50は、音声処理装
置30と同様に、アナログ信号である音声を入力するマ
イク1と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/
D変換を行うA/D変換器2と、得られたデジタル信号
がレンジオーバーしているかどうかを検出するレンジオ
ーバー検出器3と、種々の音声処理を行う音声処理部4
1とを備えている。音声処理部41は、A/D変換され
たデジタル信号のうち、周波数に関する情報のみを取得
する周波数情報変換器42と、当該デジタル信号のう
ち、周波数以外に関する情報を取得する周波数外情報変
換器43と、レンジオーバーしたデータを補間するデー
タ補間器44と、補間処理後のデジタル信号に対してさ
らなる音声処理を行う第2音声処理部45とを備えてい
る。
発明の実施の形態5における音声処理装置50の構成の
要部を示す図である。音声処理装置50は、音声処理装
置30と同様に、アナログ信号である音声を入力するマ
イク1と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/
D変換を行うA/D変換器2と、得られたデジタル信号
がレンジオーバーしているかどうかを検出するレンジオ
ーバー検出器3と、種々の音声処理を行う音声処理部4
1とを備えている。音声処理部41は、A/D変換され
たデジタル信号のうち、周波数に関する情報のみを取得
する周波数情報変換器42と、当該デジタル信号のう
ち、周波数以外に関する情報を取得する周波数外情報変
換器43と、レンジオーバーしたデータを補間するデー
タ補間器44と、補間処理後のデジタル信号に対してさ
らなる音声処理を行う第2音声処理部45とを備えてい
る。
【0079】本実施の形態においては、A/D変換器2
におけるA/D変換により得られたデジタル信号が音声
処理部41内の周波数情報変換器42と、周波数外情報
変換器43との双方に送られる。
におけるA/D変換により得られたデジタル信号が音声
処理部41内の周波数情報変換器42と、周波数外情報
変換器43との双方に送られる。
【0080】レンジオーバーが生じていない場合、周波
数情報変換器42は、A/D変換器2におけるサンプリ
ングレートに対応する時間間隔で、デジタル信号から周
波数スペクトルを抽出する。抽出された周波数スペクト
ルは、次の周波数スペクトルが得られるまで、一時的に
データ補間器44に保持される。また、周波数外情報変
換器43は、デジタル信号が有する周波数以外の情報、
例えば、音のパワー(信号強度の総和)などの情報を取
得する。周波数情報変換器42および周波数外情報変換
器43から出力された情報は、第2音声処理部45でそ
れぞれ所定の処理が施される。例えば、音声認識処理の
場合であれば、マッチング処理や認識判定処理などが、
第2音声処理部においてなされる処理として考えられ
る。
数情報変換器42は、A/D変換器2におけるサンプリ
ングレートに対応する時間間隔で、デジタル信号から周
波数スペクトルを抽出する。抽出された周波数スペクト
ルは、次の周波数スペクトルが得られるまで、一時的に
データ補間器44に保持される。また、周波数外情報変
換器43は、デジタル信号が有する周波数以外の情報、
例えば、音のパワー(信号強度の総和)などの情報を取
得する。周波数情報変換器42および周波数外情報変換
器43から出力された情報は、第2音声処理部45でそ
れぞれ所定の処理が施される。例えば、音声認識処理の
場合であれば、マッチング処理や認識判定処理などが、
第2音声処理部においてなされる処理として考えられ
る。
【0081】レンジオーバーが生じると、その際の周波
数スペクトルは、もはや入力信号が有する周波数スペク
トルを再現するものではなくなってしまう。しかしなが
ら、一般に、音声、なかでも母音の場合は特に、周波数
成分が急変することは希であるので、レンジオーバー時
に出力信号から本来得られるべき周波数スペクトルは、
その直前の周波数スペクトルと著しく相異することはな
いものとみなすことができる。そこで、本実施の形態に
おいては、データ補間器44に一時的に保存されてい
る、当該レンジオーバーが生じた直前の周波数スペクト
ルを、当該レンジオーバー時における周波数スペクトル
と置換する、スペクトル補間処理を行う。スペクトル補
間処理の詳細については後述する。
数スペクトルは、もはや入力信号が有する周波数スペク
トルを再現するものではなくなってしまう。しかしなが
ら、一般に、音声、なかでも母音の場合は特に、周波数
成分が急変することは希であるので、レンジオーバー時
に出力信号から本来得られるべき周波数スペクトルは、
その直前の周波数スペクトルと著しく相異することはな
いものとみなすことができる。そこで、本実施の形態に
おいては、データ補間器44に一時的に保存されてい
る、当該レンジオーバーが生じた直前の周波数スペクト
ルを、当該レンジオーバー時における周波数スペクトル
と置換する、スペクトル補間処理を行う。スペクトル補
間処理の詳細については後述する。
【0082】一方、レンジオーバー時には、デジタル信
号が有するパワーはレベル上限値で固定されており、実
際の入力信号に対応したパワーは得られていないが、音
声処理においては一般に、周波数情報が重要視されるこ
とが多いことから、パワーについての補間処理は、必ず
しも必須のものではない。従って、本実施の形態におい
ては、周波数情報のみを補間処理の対象と考え、上述の
スペクトル補間処理のみを行うものとする。パワーにつ
いては、補間処理に用いた周波数スペクトルに対応する
値でも良いし、あるいは一定値である出力上限値のまま
用いても良いし、レンジオーバーが生じるパワーに対し
て補間処理を行ってもよい。後者の場合は、実施の形態
1〜4に示す方法を利用して補間処理を行うことも可能
である。
号が有するパワーはレベル上限値で固定されており、実
際の入力信号に対応したパワーは得られていないが、音
声処理においては一般に、周波数情報が重要視されるこ
とが多いことから、パワーについての補間処理は、必ず
しも必須のものではない。従って、本実施の形態におい
ては、周波数情報のみを補間処理の対象と考え、上述の
スペクトル補間処理のみを行うものとする。パワーにつ
いては、補間処理に用いた周波数スペクトルに対応する
値でも良いし、あるいは一定値である出力上限値のまま
用いても良いし、レンジオーバーが生じるパワーに対し
て補間処理を行ってもよい。後者の場合は、実施の形態
1〜4に示す方法を利用して補間処理を行うことも可能
である。
【0083】補間処理がなされた後は、レンジオーバー
が生じていない場合と同様の処理が施される。
が生じていない場合と同様の処理が施される。
【0084】<スペクトル補間処理>次に、本実施の形
態において行うスペクトル補間処理の一例について説明
する。図10は、スペクトル補間処理を説明する図であ
る。図10(a)は、A/D変換器2において一定のサ
ンプリングレートにより得られたデジタル信号がなす出
力波形W5である。図10(a)は、点P52が示す時
刻t52においてレンジオーバーが生じていることを示
している。図10(b)は、レンジオーバーが生じた時
刻t52における周波数スペクトルSP2と、当該レン
ジオーバーが生じる直前の時刻t51における周波数ス
ペクトルSP1とを示している。実線で示すのがレンジ
オーバー直前のスペクトルSP1であり、点線で示すの
がレンジオーバーが生じているときのスペクトルSP2
である。スペクトルSP2は、入力信号が有していた周
波数情報を正確には反映しておらず、レンジオーバーに
伴って本来含まれないノイズ成分を含んでいることが考
えられる。しかしながら、前述したように、レンジオー
バーが生じた場合、信号強度は変化するものの、短時間
の間であれば、周波数情報はそれほど著しく変化しない
ので、レンジオーバー直前のスペクトルSP1が有する
ピーク位置と、レンジオーバーが生じているときのスペ
クトルSP2が有するピーク位置とはほとんど変化しな
い。そこで、データ補間器44は、レンジオーバーが生
じた時刻t52における周波数情報に相当するスペクト
ルSP2を、レンジオーバーが生じていない時刻t51
におけるスペクトルSP1でそのまま置換することで、
レンジオーバーに対する補間処理を行う。
態において行うスペクトル補間処理の一例について説明
する。図10は、スペクトル補間処理を説明する図であ
る。図10(a)は、A/D変換器2において一定のサ
ンプリングレートにより得られたデジタル信号がなす出
力波形W5である。図10(a)は、点P52が示す時
刻t52においてレンジオーバーが生じていることを示
している。図10(b)は、レンジオーバーが生じた時
刻t52における周波数スペクトルSP2と、当該レン
ジオーバーが生じる直前の時刻t51における周波数ス
ペクトルSP1とを示している。実線で示すのがレンジ
オーバー直前のスペクトルSP1であり、点線で示すの
がレンジオーバーが生じているときのスペクトルSP2
である。スペクトルSP2は、入力信号が有していた周
波数情報を正確には反映しておらず、レンジオーバーに
伴って本来含まれないノイズ成分を含んでいることが考
えられる。しかしながら、前述したように、レンジオー
バーが生じた場合、信号強度は変化するものの、短時間
の間であれば、周波数情報はそれほど著しく変化しない
ので、レンジオーバー直前のスペクトルSP1が有する
ピーク位置と、レンジオーバーが生じているときのスペ
クトルSP2が有するピーク位置とはほとんど変化しな
い。そこで、データ補間器44は、レンジオーバーが生
じた時刻t52における周波数情報に相当するスペクト
ルSP2を、レンジオーバーが生じていない時刻t51
におけるスペクトルSP1でそのまま置換することで、
レンジオーバーに対する補間処理を行う。
【0085】本実施の形態に示す補間処理方法を用いる
と、出力波形に対する補間処理を行うよりも、補間処理
が容易となる。
と、出力波形に対する補間処理を行うよりも、補間処理
が容易となる。
【0086】<実施の形態6>実施の形態5において
は、周波数スペクトルを利用してレンジオーバーに対す
る補間処理を行っているが、短時間の間であればデジタ
ル信号の周波数成分が急激には変化しないとことを利用
すると、実施の形態4の場合と同様に、周波数スペクト
ルの経時的な変化を利用して補間処理を行うことも可能
である。本実施の形態は、これを利用したものである。
は、周波数スペクトルを利用してレンジオーバーに対す
る補間処理を行っているが、短時間の間であればデジタ
ル信号の周波数成分が急激には変化しないとことを利用
すると、実施の形態4の場合と同様に、周波数スペクト
ルの経時的な変化を利用して補間処理を行うことも可能
である。本実施の形態は、これを利用したものである。
【0087】<装置構成および動作の概要>図11は、
本発明の実施の形態6における音声処理装置60の構成
の要部を示す図である。音声処理装置60は、音声処理
装置50と同様に、アナログ信号である音声を入力する
マイク1と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA
/D変換を行うA/D変換器2と、得られたデジタル信
号がレンジオーバーしているかどうかを検出するレンジ
オーバー検出器3と、種々の音声処理を行う音声処理部
51とを備えている。音声処理部51は、周波数情報変
換器42と、周波数外情報変換器43と、第2音声処理
部45とを備えているが、これらは音声処理装置50の
音声処理部41に備わるものと同様の機能を果たす。音
声処理部51はまた、データ補間器53と、周波数情報
変換器42で得られた周波数スペクトルを一定時間保持
する補間用バッファ52とを、さらに備えている。
本発明の実施の形態6における音声処理装置60の構成
の要部を示す図である。音声処理装置60は、音声処理
装置50と同様に、アナログ信号である音声を入力する
マイク1と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA
/D変換を行うA/D変換器2と、得られたデジタル信
号がレンジオーバーしているかどうかを検出するレンジ
オーバー検出器3と、種々の音声処理を行う音声処理部
51とを備えている。音声処理部51は、周波数情報変
換器42と、周波数外情報変換器43と、第2音声処理
部45とを備えているが、これらは音声処理装置50の
音声処理部41に備わるものと同様の機能を果たす。音
声処理部51はまた、データ補間器53と、周波数情報
変換器42で得られた周波数スペクトルを一定時間保持
する補間用バッファ52とを、さらに備えている。
【0088】本実施の形態においても、実施の形態5と
同様に、A/D変換器2におけるA/D変換により得ら
れたデジタル信号が音声処理部41内の周波数情報変換
器42と、周波数外情報変換器43との双方に送られ
る。周波数情報変換器42および周波数外情報変換器4
3の機能は、実施の形態5の場合と同様である。
同様に、A/D変換器2におけるA/D変換により得ら
れたデジタル信号が音声処理部41内の周波数情報変換
器42と、周波数外情報変換器43との双方に送られ
る。周波数情報変換器42および周波数外情報変換器4
3の機能は、実施の形態5の場合と同様である。
【0089】ただし、本実施の形態においては、レンジ
オーバーが生じていない場合に周波数情報変換器42に
おいて抽出される周波数スペクトルが、次の周波数スペ
クトルが得られるまで、一時的に補間用バッファ52に
保持される点で、実施の形態5と相異している。
オーバーが生じていない場合に周波数情報変換器42に
おいて抽出される周波数スペクトルが、次の周波数スペ
クトルが得られるまで、一時的に補間用バッファ52に
保持される点で、実施の形態5と相異している。
【0090】レンジオーバーが生じると、その直前に補
間用バッファ52に保持された周波数スペクトルは、レ
ンジオーバーが解消されるまで更新されることなく保持
される。また、レンジオーバー解消が解消すると、解消
直後の周波数スペクトルがやはり補間用バッファ52に
保持される。データ補間器53は、補間用バッファ52
に保持されている、レンジオーバー直前および直後の周
波数スペクトルから、後述するスペクトル経時変化補間
処理を行い、レンジオーバーが生じている間の周波数ス
ペクトルを補間する。
間用バッファ52に保持された周波数スペクトルは、レ
ンジオーバーが解消されるまで更新されることなく保持
される。また、レンジオーバー解消が解消すると、解消
直後の周波数スペクトルがやはり補間用バッファ52に
保持される。データ補間器53は、補間用バッファ52
に保持されている、レンジオーバー直前および直後の周
波数スペクトルから、後述するスペクトル経時変化補間
処理を行い、レンジオーバーが生じている間の周波数ス
ペクトルを補間する。
【0091】補間処理がなされた後の処理は、実施の形
態5と同様に行われる。また、本実施の形態において
も、実施の形態5と同様に、パワーについての補間処理
は、必ずしも必須のものではないが、補間処理により得
られる周波数スペクトルから改めてパワーを算出し音声
処理に供する構成であってもよいし、実施の形態1〜4
と同様の補間処理を行ってもよい。
態5と同様に行われる。また、本実施の形態において
も、実施の形態5と同様に、パワーについての補間処理
は、必ずしも必須のものではないが、補間処理により得
られる周波数スペクトルから改めてパワーを算出し音声
処理に供する構成であってもよいし、実施の形態1〜4
と同様の補間処理を行ってもよい。
【0092】<スペクトル経時変化補間処理>次に、本
実施の形態において行うスペクトル経時変化補間処理の
一例について説明する。図12は、スペクトル経時変化
補間処理を説明する図である。図12(a)は補間バッ
ファ52に保持された、レンジオーバー直前(時刻ta
とする)の周波数スペクトルSPaであり、図12
(d)はレンジオーバーが解消した直後(時刻td)の
周波数スペクトルSPdである。ある周波数fに着目す
ると、周波数スペクトルSPaでは点Paが、周波数ス
ペクトルSPdでは、点dが、この周波数fに対応する
データ点となる。
実施の形態において行うスペクトル経時変化補間処理の
一例について説明する。図12は、スペクトル経時変化
補間処理を説明する図である。図12(a)は補間バッ
ファ52に保持された、レンジオーバー直前(時刻ta
とする)の周波数スペクトルSPaであり、図12
(d)はレンジオーバーが解消した直後(時刻td)の
周波数スペクトルSPdである。ある周波数fに着目す
ると、周波数スペクトルSPaでは点Paが、周波数ス
ペクトルSPdでは、点dが、この周波数fに対応する
データ点となる。
【0093】レンジオーバーが生じている間の周波数ス
ペクトルは、例えば、周波数f、時刻tにおける信号レ
ベルをI(f、t)とするときに、周波数fが一定のも
とで信号レベルI(f、t)を時刻tの関数としてあら
かじめ定めることで、求めることができる。具体的に
は、まず、レンジオーバーが生じている時間td−ta
の間に、サンプリングがn回行われるとすると、そのう
ちのi回目(時刻ti)のサンプリング時の信号レベル
Iiは、
ペクトルは、例えば、周波数f、時刻tにおける信号レ
ベルをI(f、t)とするときに、周波数fが一定のも
とで信号レベルI(f、t)を時刻tの関数としてあら
かじめ定めることで、求めることができる。具体的に
は、まず、レンジオーバーが生じている時間td−ta
の間に、サンプリングがn回行われるとすると、そのう
ちのi回目(時刻ti)のサンプリング時の信号レベル
Iiは、
【0094】
【数1】
【0095】と与えることができる。なお、
【0096】
【数2】
【0097】
【数3】
【0098】である。
【0099】次に、周波数fを変数とし時刻tiを固定
すると、数1から、i回目のサンプリング時の信号レベ
ルIiが、周波数fの関数、すなわち周波数スペクトル
として得られることになる。
すると、数1から、i回目のサンプリング時の信号レベ
ルIiが、周波数fの関数、すなわち周波数スペクトル
として得られることになる。
【0100】信号レベルI(f、t)を時刻tの関数と
して与える方法は、様々に定めることが可能であるが、
信号レベルI(f、t)を時刻tに関する一次関数とし
て定義する方法が、最も単純な態様の1つとして考えら
れる。このとき、数1〜数3より、周波数fのもとで、
時刻tiにおける信号レベルIiは、
して与える方法は、様々に定めることが可能であるが、
信号レベルI(f、t)を時刻tに関する一次関数とし
て定義する方法が、最も単純な態様の1つとして考えら
れる。このとき、数1〜数3より、周波数fのもとで、
時刻tiにおける信号レベルIiは、
【0101】
【数4】
【0102】と与えられる。
【0103】図12(b)および(c)は、レンジオー
バーが生じている間に2回サンプリングが行われる場合
に、数4に従い求めた周波数スペクトルSPbおよびS
Pcに相当する。この場合、例えばある周波数fにおい
て、点Paおよび点Pdから点Pbおよび点Pcが求め
られ、全ての周波数について同様の処理を行うことで、
周波数スペクトルSPbおよびSPcが得られることに
なる。
バーが生じている間に2回サンプリングが行われる場合
に、数4に従い求めた周波数スペクトルSPbおよびS
Pcに相当する。この場合、例えばある周波数fにおい
て、点Paおよび点Pdから点Pbおよび点Pcが求め
られ、全ての周波数について同様の処理を行うことで、
周波数スペクトルSPbおよびSPcが得られることに
なる。
【0104】このようにして得た周波数で、レンジオー
バー時の周波数スペクトルを置換することにより、補間
処理を行うことができる。
バー時の周波数スペクトルを置換することにより、補間
処理を行うことができる。
【0105】本実施の形態に示す補間処理方法を用いる
と、レンジオーバー前後の周波数スペクトルに基づいて
補間処理を行うことから、実施の形態5に比べ、経時変
化を考慮した補間処理が可能となる。
と、レンジオーバー前後の周波数スペクトルに基づいて
補間処理を行うことから、実施の形態5に比べ、経時変
化を考慮した補間処理が可能となる。
【0106】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1記載の
発明によれば、音声処理の前処理としてデジタル信号を
補間し、デジタル信号の出力波形に歪を与えることな
く、音声処理に供することができる。
発明によれば、音声処理の前処理としてデジタル信号を
補間し、デジタル信号の出力波形に歪を与えることな
く、音声処理に供することができる。
【0107】また、請求項2記載の発明によれば、補間
処理に利用するデジタル信号のデータサイズを抑制で
き、保持する保持手段に大容量のメモリを必要としな
い。
処理に利用するデジタル信号のデータサイズを抑制で
き、保持する保持手段に大容量のメモリを必要としな
い。
【0108】また、請求項3記載の発明によれば、レン
ジオーバー近傍のみのデジタル信号を用いて補間処理が
可能となり、その他のデジタル信号に対し特段の処理を
する必要はない。
ジオーバー近傍のみのデジタル信号を用いて補間処理が
可能となり、その他のデジタル信号に対し特段の処理を
する必要はない。
【0109】また、請求項4記載の発明によれば、単純
な演算処理で補間処理を実行することができる。
な演算処理で補間処理を実行することができる。
【0110】また、請求項5記載の発明によれば、レン
ジオーバー部分の出力波形を滑らかな曲線で補間するこ
とができる。補間に用いる正弦波の周波数が、後段の音
声処理に影響を与えないような補間処理が可能となる。
ジオーバー部分の出力波形を滑らかな曲線で補間するこ
とができる。補間に用いる正弦波の周波数が、後段の音
声処理に影響を与えないような補間処理が可能となる。
【0111】また、請求項6記載の発明によれば、レン
ジオーバー前後のより細かな変化を考慮した補間処理が
可能となる。
ジオーバー前後のより細かな変化を考慮した補間処理が
可能となる。
【0112】また、請求項7記載の発明によれば、レン
ジオーバー前後のより細かな変化を考慮した補間処理が
可能となり、かつ、音声処理に、必要以上に容量の大き
いデータを供する必要がなくなる。
ジオーバー前後のより細かな変化を考慮した補間処理が
可能となり、かつ、音声処理に、必要以上に容量の大き
いデータを供する必要がなくなる。
【0113】また、請求項8記載の発明によれば、出力
波形の形状が有する周期的特徴を利用した補間処理が可
能となる。
波形の形状が有する周期的特徴を利用した補間処理が可
能となる。
【0114】また、請求項9記載の発明によれば、出力
波形がレンジオーバーが生じている近傍で有する信号強
度に関する特徴を、なるべく生かした補間処理が可能と
なる。
波形がレンジオーバーが生じている近傍で有する信号強
度に関する特徴を、なるべく生かした補間処理が可能と
なる。
【0115】また、請求項10記載の発明によれば、ゆ
るやかに波形を変化させた補間処理が可能となる。
るやかに波形を変化させた補間処理が可能となる。
【0116】また、請求項11記載の発明によれば、デ
ジタル信号から周波数情報だけを分離して、補間処理を
行うことができる。出力波形に対し直接に処理を行うよ
りも、補間処理が容易となる。
ジタル信号から周波数情報だけを分離して、補間処理を
行うことができる。出力波形に対し直接に処理を行うよ
りも、補間処理が容易となる。
【0117】また、請求項12記載の発明によれば、補
間処理に利用するデジタル信号のデータサイズを抑制こ
とができ、かつ、複雑な演算処理を必要としない。
間処理に利用するデジタル信号のデータサイズを抑制こ
とができ、かつ、複雑な演算処理を必要としない。
【0118】また、請求項13記載の発明によれば、ゆ
るやかに周波数スペクトルを変化させた補間処理が可能
となる。
るやかに周波数スペクトルを変化させた補間処理が可能
となる。
【0119】また、請求項14記載の発明によれば、音
声処理の前処理としてデジタル信号を補間し、デジタル
信号の出力波形に歪を与えることなく、音声処理に供す
ることができる。
声処理の前処理としてデジタル信号を補間し、デジタル
信号の出力波形に歪を与えることなく、音声処理に供す
ることができる。
【0120】また、請求項15記載の発明によれば、レ
ンジオーバー前後のより細かな変化を考慮した補間処理
が可能となり、かつ、音声処理に、必要以上に容量の大
きいデータを供する必要がなくなる。
ンジオーバー前後のより細かな変化を考慮した補間処理
が可能となり、かつ、音声処理に、必要以上に容量の大
きいデータを供する必要がなくなる。
【0121】また、請求項16記載の発明によれば、単
純な演算処理で補間処理を実行することができる。
純な演算処理で補間処理を実行することができる。
【0122】また、請求項17記載の発明によれば、レ
ンジオーバー部分の出力波形を滑らかな曲線で補間する
ことができる。補間に用いる正弦波の周波数が、後段の
音声処理に影響を与えないような補間処理が可能とな
る。
ンジオーバー部分の出力波形を滑らかな曲線で補間する
ことができる。補間に用いる正弦波の周波数が、後段の
音声処理に影響を与えないような補間処理が可能とな
る。
【0123】また、請求項18記載の発明によれば、出
力波形の形状が有する周期的特徴を利用した補間処理が
可能となる。
力波形の形状が有する周期的特徴を利用した補間処理が
可能となる。
【0124】また、請求項19記載の発明によれば、デ
ジタル信号の信号強度をゆるやかに変化させた補間処理
が可能となる。
ジタル信号の信号強度をゆるやかに変化させた補間処理
が可能となる。
【0125】また、請求項20記載の発明によれば、デ
ジタル信号から周波数情報だけを分離して、補間処理を
行うことができる。出力波形に対し直接に処理を行うよ
りも、補間処理が容易となる。
ジタル信号から周波数情報だけを分離して、補間処理を
行うことができる。出力波形に対し直接に処理を行うよ
りも、補間処理が容易となる。
【図1】 実施の形態1における音声処理装置10の構
成の要部を示す図である。
成の要部を示す図である。
【図2】 線形補間処理を説明する図である。
【図3】 実施の形態2における音声処理装置20の構
成の要部を示す図である。
成の要部を示す図である。
【図4】 正弦波補間処理を説明する図である。
【図5】 実施の形態3における音声処理装置30の構
成の要部を示す図である。
成の要部を示す図である。
【図6】 パターン補間処理を説明する図である。
【図7】 実施の形態4における音声処理装置40の構
成の要部を示す図である。
成の要部を示す図である。
【図8】 経時変化補間処理を説明する図である。
【図9】 実施の形態5における音声処理装置50の構
成の要部を示す図である。
成の要部を示す図である。
【図10】 スペクトル補間処理を説明する図である。
【図11】 実施の形態6における音声処理装置60の
構成の要部を示す図である。
構成の要部を示す図である。
【図12】 スペクトル経時変化補間処理を説明する図
である。
である。
【図13】 従来の音声処理装置100の構成の要部を
示す図である。
示す図である。
【図14】 デジタル信号の出力波形W100を示す図
である。
である。
10,20,30,40,50,60,100 音声処
理装置、H40〜H45強度差、LM 出力上限値、L
m レベル最小値、SP1,SP2,SPa,SPb,
SPc,SPd 周波数スペクトル、T,T0〜T5
周期、W1〜W5,W100 出力波形。
理装置、H40〜H45強度差、LM 出力上限値、L
m レベル最小値、SP1,SP2,SPa,SPb,
SPc,SPd 周波数スペクトル、T,T0〜T5
周期、W1〜W5,W100 出力波形。
Claims (20)
- 【請求項1】 A/D変換によってアナログ信号からデ
ジタル信号に変換された音声を処理する方法であって、 変換可能な強度を超えたアナログ信号の前記A/D変換
によって、前記デジタル信号に生じるレンジオーバーが
検出される検出工程と、 前記レンジオーバーが生じた際のデジタル信号であるレ
ンジオーバー信号を補間するために必要なデータを保持
する保持工程と、 前記保持工程において保持されたデータに基づき、前記
レンジオーバー信号を補間する補間工程と、を備えるこ
とを特徴とする音声処理方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の音声処理方法であっ
て、 前記レンジオーバー信号を、前記レンジオーバー直前の
デジタル信号の強度変化を利用して補間することを特徴
とする音声処理方法。 - 【請求項3】 請求項2に記載の音声処理方法であっ
て、 前記レンジオーバー信号を、さらに、前記レンジオーバ
ー直後のデジタル信号の強度変化をも利用して補間する
ことを特徴とする音声処理方法。 - 【請求項4】 請求項3に記載の音声処理方法であっ
て、 前記レンジオーバー信号の補間を、前記レンジオーバー
の直前および直後のデジタル信号の強度変化に基づく線
形補間により行うことを特徴とする音声処理方法。 - 【請求項5】 請求項3に記載の音声処理方法であっ
て、 前記レンジオーバー信号の補間を、前記レンジオーバー
の直前および直後のデジタル信号の強度変化に基づく正
弦波補間により行うことを特徴とする音声処理方法。 - 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
載の音声処理方法であって、 前記A/D変換においてアナログ信号をサンプリングす
るサンプリングレートが、前記補間工程において補間さ
れた前記レンジオーバー信号に対して所定の処理を行う
際に必要なサンプリングレートよりも、高いことを特徴
とする音声処理方法。 - 【請求項7】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
載の音声処理方法であって、 前記補間工程において補間された前記レンジオーバー信
号に対してダウンサンプリングを行うダウンサンプリン
グ工程を備えることを特徴とする音声処理方法。 - 【請求項8】 請求項2に記載の音声処理方法であっ
て、 前記レンジオーバー信号が、前記レンジオーバーの直前
および前記レンジオーバー時において前記デジタル信号
が有する強度変化の略周期性に基づいて補間されること
を特徴とする音声処理方法。 - 【請求項9】 請求項8に記載の音声処理方法であっ
て、 前記レンジオーバー信号が含まれる部分信号強度波形
が、前記レンジオーバーの直前において前記デジタル信
号が有する部分信号強度波形を増幅することにより得ら
れる部分信号強度波形で置換されることにより、補間さ
れることを特徴とする音声処理方法。 - 【請求項10】 請求項3に記載の音声処理方法であっ
て、 前記レンジオーバー信号が、前記レンジオーバー直前に
おいて前記デジタル信号が有する第1の部分信号強度波
形から当該レンジオーバー直後において前記デジタル信
号が有する第2の部分信号強度波形へと段階的に遷移す
る信号強度波形を有するように補間されることを特徴と
する音声処理方法。 - 【請求項11】 請求項1に記載の音声処理方法であっ
て、 前記デジタル信号の周波数特性に関する情報を処理する
周波数情報処理工程を、さらに備えることを特徴とする
音声処理方法。 - 【請求項12】 請求項11に記載の音声処理方法であ
って、 前記レンジオーバー信号を、前記周波数情報処理工程よ
り得られる前記レンジオーバー信号の周波数スペクトル
を、当該周波数情報処理工程より得られる前記レンジオ
ーバー直前のデジタル信号の周波数スペクトルによって
置換することにより補間することを特徴とする音声処理
方法。 - 【請求項13】 請求項11に記載の音声処理方法であ
って、 前記レンジオーバー時の周波数スペクトル変化を、前記
周波数情報処理工程よって前記レンジオーバー直前に前
記デジタル信号から得られる第1の周波数スペクトルか
ら、当該情報処理工程によって当該レンジオーバー直後
において前記デジタル信号が有する第2の周波数スペク
トルへと時系列上で段階的に遷移する変化であるように
補間することを特徴とする音声処理方法。 - 【請求項14】 音声を処理する装置であって、 入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換するA/
D変換手段と、 変換可能な強度を超えたアナログ信号が前記A/D変換
手段に入力された場合に、前記デジタル信号に生じるレ
ンジオーバーを検出する検出手段と、 前記レンジオーバーが生じた際のデジタル信号であるレ
ンジオーバー信号を補間するために必要なデータを保持
する保持手段と、 前記保持手段に保持されたデータに基づき、前記レンジ
オーバー信号を補間する補間手段と、を備えることを特
徴とする音声処理装置。 - 【請求項15】 請求項14に記載の音声処理装置であ
って、 前記補間手段において補間された前記レンジオーバー信
号に対してダウンサンプリングを行うダウンサンプリン
グ手段を、さらに備えることを特徴とする音声処理装
置。 - 【請求項16】 請求項14または請求項15に記載の
音声処理装置であって、 前記補間手段が、前記レンジオーバーの直前および直後
のデジタル信号の強度変化に基づく線形補間により行う
線形補間手段であることを特徴とする音声処理装置。 - 【請求項17】 請求項14または請求項15に記載の
音声処理装置であって、 前記補間手段が、前記レンジオーバーの直前および直後
のデジタル信号の強度変化に基づく正弦波補間により行
う正弦波補間手段であることを特徴とする音声処理装
置。 - 【請求項18】 請求項14に記載の音声処理装置であ
って、 前記デジタル信号の周期的特徴に関する情報を検出する
パターン検出手段を、さらに備え、 前記周期的特徴に関する情報が前記保持手段に保持され
ることを特徴とする音声処理装置。 - 【請求項19】 請求項18に記載の音声処理装置であ
って、 前記パターン検出手段により検出された周期的特徴を有
するデジタル信号の信号強度波形を変形する波形変形手
段を、 前記補間手段に備えることを特徴とする音声処理装置。 - 【請求項20】 請求項14に記載の音声処理装置であ
って、 前記デジタル信号の周波数特性に関する情報を処理する
周波数情報処理手段を、 前記補間手段に備えることを特徴とする音声処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001348448A JP2003150190A (ja) | 2001-11-14 | 2001-11-14 | 音声処理方法および音声処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001348448A JP2003150190A (ja) | 2001-11-14 | 2001-11-14 | 音声処理方法および音声処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003150190A true JP2003150190A (ja) | 2003-05-23 |
Family
ID=19161268
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001348448A Pending JP2003150190A (ja) | 2001-11-14 | 2001-11-14 | 音声処理方法および音声処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003150190A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007078610A (ja) * | 2005-09-16 | 2007-03-29 | Toyota Motor Corp | センシング対象値推定装置およびその推定方法 |
JP2008227735A (ja) * | 2007-03-09 | 2008-09-25 | Toshiba Corp | アナログ−デジタル変換装置、無線通信端末およびプログラム |
CN101893601A (zh) * | 2009-05-20 | 2010-11-24 | 普乐福尼克·迪特·布什股份公司 | 用于感应测量的装置和方法 |
JP2012185329A (ja) * | 2011-03-04 | 2012-09-27 | Jvc Kenwood Corp | 音声信号補正装置、音声信号補正方法及びプログラム |
-
2001
- 2001-11-14 JP JP2001348448A patent/JP2003150190A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007078610A (ja) * | 2005-09-16 | 2007-03-29 | Toyota Motor Corp | センシング対象値推定装置およびその推定方法 |
JP2008227735A (ja) * | 2007-03-09 | 2008-09-25 | Toshiba Corp | アナログ−デジタル変換装置、無線通信端末およびプログラム |
CN101893601A (zh) * | 2009-05-20 | 2010-11-24 | 普乐福尼克·迪特·布什股份公司 | 用于感应测量的装置和方法 |
JP2010271318A (ja) * | 2009-05-20 | 2010-12-02 | Prueftechnik Dieter Busch Ag | 誘導測定用の装置ならびに方法 |
US9086385B2 (en) | 2009-05-20 | 2015-07-21 | Prüftechnik Dieter Busch AG | Device and method for inductive measurements |
JP2012185329A (ja) * | 2011-03-04 | 2012-09-27 | Jvc Kenwood Corp | 音声信号補正装置、音声信号補正方法及びプログラム |
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