JP2003149768A - 写真要素 - Google Patents

写真要素

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JP2003149768A
JP2003149768A JP2002321120A JP2002321120A JP2003149768A JP 2003149768 A JP2003149768 A JP 2003149768A JP 2002321120 A JP2002321120 A JP 2002321120A JP 2002321120 A JP2002321120 A JP 2002321120A JP 2003149768 A JP2003149768 A JP 2003149768A
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polymer
mass
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acid
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JP2002321120A
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Hwei-Ling Yau
ヤウ フェイ−リン
Kevin Michael O'connor
マイケル オコンナー ケビン
Elmer Charles Flood
チャールズ フラッド エルマー
David E Decker
イー.デッカー デイビッド
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Eastman Kodak Co
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    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/76Photosensitive materials characterised by the base or auxiliary layers
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真要素の耐水性、耐汚染性及び耐摩耗性を
改良すること。 【解決手段】 (a)支持体と、(b)前記支持体の片
面上に重ねられた少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層
と、(c)前記ハロゲン化銀乳剤層上に重なっている、
以下の成分:(i)固形分の質量を基準にして30〜9
5質量%の、500nm未満の平均粒度及び−40〜8
0℃の間のTgを有する粒子状の水分散性ポリマーと、
(ii)固形分の質量を基準にして4.5〜69.5質量
%の水溶性ポリマーと、(iii)固形分の質量を基準に
して0.50〜20質量%の、エチレンオキシドとプロ
ピレンオキシドの少なくとも1つのブロックコポリマー
鎖を含む化合物を含むコーティング組成物から作られた
レイダウンが少なくとも0.54g/m2(50mg/
ft2)である処理液が浸透可能な保護オーバーコート
を含んでなる写真要素。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、指紋及びふつうの
汚れに対して抵抗性の保護オーバーコートを有する写真
画像形成要素に関する。本発明は、処理液が浸透可能な
オーバーコートを写真処理中に耐水性オーバーコートに
変換することを伴う。この変換は、オーバーコート配合
物中に、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのブ
ロックコポリマー鎖を含む化合物を使用することにより
改善される。 【0002】 【従来の技術】ハロゲン化銀写真要素は、親水性乳剤中
に感光性ハロゲン化銀を含む。ハロゲン化銀を光又は他
の化学線に露光し、そして露光されたハロゲン化銀を元
素状の銀に還元することによって、当該要素に画像を形
成する。カラー写真要素において、幾つかの様々なプロ
セスのうちの1つによるハロゲン化銀現像の結果として
色素像が形成される。ハロゲン化銀現像の副生成物であ
る酸化されたハロゲン化銀現像主薬をカプラーと呼ばれ
ている色素形成化合物と反応させて色素像を形成するこ
とが最も一般的である。次に、銀及び未反応のハロゲン
化銀を写真要素から除去して色素像を残す。 【0003】いずれの場合においても、色素像の形成
は、水溶液による液体処理を一般的に伴う。この水溶液
は、写真要素の表面に浸透してハロゲン化銀及びカプラ
ーと接触する必要がある。従って、ゼラチン及び類似の
天然又は合成の親水性ポリマーがハロゲン化銀写真要素
に一般的に好ましいバインダーであることが分かってい
る。残念なことに、ハロゲン化銀結晶と水性処理液との
間の接触を促進するようにゼラチン又は類似のポリマー
を配合した場合に、画像形成済み製品の指紋や汚れに対
する抵抗性は、特に写真が通常経験する取扱いや環境暴
露の点で望ましいとされるほどではない。画像形成済み
製品は、食品や飲物といった一般的家庭用品で容易に汚
れ、また指紋跡が残ることがある。水又は水溶液による
損傷から画像を保護するゼラチン系写真システム用保護
層を提供しようとする試みが長年にわたってなされてい
る。 【0004】様々なラミネーション技術が周知であり産
業界で実践されている。米国特許第3,397,980
号、第3,697,277号及び第4,999,266
号の各明細書には、処理された画像上に保護層としてポ
リマーシートフィルムをラミネートする方法が記載され
ている。米国特許第5,447,832号明細書には、
高Tgラテックスと低Tgラテックスの混合物を含む保
護層を、写真処理中のV25層の帯電防止特性を保つ防
水層として使用することが記載されている。しかしなが
ら、この保護層は写真処理に有害な影響を及ぼすため
に、この保護層を画像形成層に適用することはできな
い。米国特許第3,443,946号明細書は、粗面化
した(艶消し)引掻保護層を提供するものであるが、非
透水性又は防水性となるように作られたものではない。
米国特許第3,502,501号明細書は、機械的損傷
に対する保護を提供することのみを意図したもので、当
該層はその大部分を占める親水性ポリマー材料を含むも
ので、加工性を維持するためには、透水性でなくてはな
らない。米国特許第5,179,147号明細書も同様
に、防水性でない層を提供するものである。 【0005】画像形成後に適用される必要のある保護コ
ーティング(幾つかは先に述べた通り)は、最終的な画
像形成済み製品のコストを著しく高める。処理装置に変
更を加えたり、処理作業を行う人員を保護コーティング
を適用できるように訓練しなくてはならない。多くの特
許が、現像に先立って写真要素に適用できる耐水性保護
コーティングに関するものである。例えば、米国特許第
2,706,686号明細書には、耐水性及び耐指紋性
を付与する目的で、処理液に対する透水性の高い多孔質
層で感光性層を露光に先立ってコートすることにより写
真乳剤用のラッカー仕上塗を形成することが記載されて
いる。処理後、ラッカー層を溶融し合着させて連続的な
不浸透性コーティングにする。ラッカーと除去可能な固
体増量剤(炭酸アンモニウム)の混合物をコーティング
し、そして処理の間に昇華又は溶解により増量剤を除去
することにより多孔質層が得られる。記載されているオ
ーバーコートは、有機溶剤中の懸濁液としてコートされ
るため、大規模用途には望ましくない。より最近になっ
て、Bohan等の米国特許第5,853,926号明細書
に、写真要素用の保護コーティングが開示された。この
保護コーティングの形成は、ポリマー粒子と軟質ポリマ
ーラテックスバインダーを含んでなる水性コーティング
の適用を伴う。このコーティングは、写真処理溶液の適
切な拡散を可能にし、露光及び処理後にコーティング作
業を必要としない。しかしながら、連続的かつ非透水性
の保護コーティングを形成するには、疎水性ポリマー粒
子を溶融させる必要がある。 【0006】米国特許第5,856,051号明細書に
はオーバーコート配合物中のバインダーとしてのゼラチ
ンに疎水性粒子を併用することが記載されている。この
発明は、写真製品に組み込むことができるとともに写真
処理液の適切な拡散を可能にし、露光および処理後にコ
ーティング作業を必要としない水性コーティング可能な
耐水性保護オーバーコートを示した。米国特許第5,8
56,051号明細書に例示されている疎水性ポリマー
は、55〜200℃の融点(Tm)を有するポリエチレ
ンを含むため、画像が生成するように試料を処理した後
に、そのポリマーのTmよりも高い温度でその層を溶融
させることによって耐水性層を形成することができる。
コーティング溶液は水性であるため、装置の変更を行わ
ずに製造コーティング作業にコーティング溶液を導入す
ることができる。しかしながら、この場合でも、保護オ
ーバーコートを耐水性にするために現像所による溶融
(fusing)が要求される。同様に、本願出願人に譲渡さ
れた米国特許出願第09/353,939号明細書及び
米国特許第6,268,101号明細書には、それぞ
れ、写真要素用のオーバーコートに、バインダーとして
のゼラチンとともにポリスチレン系材料及びポリウレタ
ン系材料を使用することが記載されている。このオーバ
ーコートは、画像を生成させるために写真処理が完了し
た後に溶融させて耐水性にすることができる。 【0007】親水性材料及び疎水性材料を含むオーバー
コート組成物の着想に基づく幾つかの方法が特許され
た。親水性成分の洗い落としによって、最終製品におけ
る疎水性材料の合着が促進され、さらに、この合着は、
乾燥に通常付随する高温によって促進される。非架橋ゼ
ラチン又はポリビニルアルコール等の様々な親水性材
料、並びにポリウレタン及びエポキシ樹脂等の様々な疎
水性材料が、例えば本願出願人に譲渡された米国特許第
6,232,049号、米国特許第6,194,130
号、及び米国特許出願第09/699,866号に記載
されている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】処理中に親水性材料が
洗い落とされたオーバーコートを有する画像形成済み要
素には、プロセッサー内又は乾燥機内のフェースサイド
ローラーと接触した場合に湿潤摩耗又は湿潤引掻の問題
があることが分かった。親水性材料は、処理液が浸透可
能なオーバーコートから耐水性保護オーバーコートへの
オーバーコートの変換に先立って洗い落とされる。理論
に束縛されるわけではないが、オーバーコートは、処理
中の親水性材料又はポリマーの除去の間に、物理的強度
及び保全性を欠いた多孔質膜を形成するものと考えられ
る。オーバーコート中に使用される幾らかの疎水性粒子
が漂白液に由来する鉄を保持することができ、黄色がか
った染みの付いた画像をもたらすことにも気付いた。 【0009】従って、画像形成用の写真処理液が浸透可
能であり、耐汚染性や耐指紋性を得るために保護オーバ
ーコートに変換可能な新規なオーバーコートを提供する
ことが望ましいであろう。そのような新規のオーバーコ
ートを透水性から耐水性に変換する方法が、さらなるラ
ミネーティング又は高温溶融の工程を必要とせずに経済
的に行えることが望ましい。この方法が、いかなる変更
もなしに現行の写真処理装置に適合することが非常に好
ましい。そのようなオーバーコートが、処理中に、写真
処理によって得られた画像形成済み製品上にローラー跡
又は引掻き跡を残さずに強靱になることも望ましいであ
ろう。オーバーコートが、染みの付いた画像をもたらし
うる写真処理薬剤を保持しないことも望ましいであろ
う。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、現像液が浸透
可能な写真要素用オーバーコートであって、最終製品に
おいて耐水性を提供する写真要素用オーバーコートに関
する。例えば、そのような写真要素は、支持体と、支持
体上に重ねられた少なくとも1つのハロゲン化銀乳剤層
と、そのハロゲン化銀乳剤層上に重なっている処理液が
浸透可能な保護オーバーコート組成物を含みうる。前記
処理液が浸透可能な保護オーバーコート組成物は、製造
中に画像形成要素に組み込まれるか又は画像形成要素上
にコートでき、写真処理を妨げない。 【0011】本発明のコーティング組成物の第1成分
は、水分散性である疎水性ポリマー粒子の形態にある疎
水性材料である。この疎水性材料は、ラテックスの形態
で又は親水性バインダー中の常用のコロイド分散体の形
態でオーバーコートコーティング溶液中に導入できる。
本発明のコーティング組成物の第2成分は親水性ポリマ
ーである。このコーティング組成物の第3成分はエチレ
ンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマー
(PEO−b−PPO)を含む化合物である。親水性ポ
リマーとPEO−b−PPOのブロックコポリマーの両
方が存在することによって、許容可能な速度での写真処
理が可能となる。写真処理によるこれら2つの成分の洗
い落としによって、乾燥に通常付随する高温によって、
最終製品中での疎水性材料の合着がさらに促進される。 【0012】本発明の別の側面は、上記画像形成要素に
画像を形成し、オーバーコートを耐水性コーティングに
変換する方法を提供する。本発明にかかるオーバーコー
ト組成物の1つの利点は、画像形成済み要素の乳剤側が
写真処理中にローラーと接触した場合の引掻き傷の生じ
易さを低減したことにある。別の利点は、オーバーコー
トによる写真処理薬剤の保持を低減することにある。さ
らに別の利点は、本発明が、処理中の、処理液が浸透可
能なオーバーコートの耐水性オーバーコートへの完全な
変換を促進することにある。 【0013】 【発明の実施の形態】本発明は、処理済み写真要素の耐
水性、耐汚染性及び耐摩耗性を改良する単純で費用のか
からない方法を提供する。本発明によれば、露光及び処
理に先立って、写真要素に保護オーバーコートが適用さ
れる。特に、最終消費者がしばしば手で触れたり粗末に
扱ったりする写真製品の乳剤側、特に写真プリントの乳
剤側に本発明のオーバーコート配合物を適用する。 【0014】本明細書において、「耐水性」なる用語
は、通常の写真処理および乾燥後に水を吸収しないこと
又は水性の汚れが写真要素の画像形成された側を変色す
るのを妨げる若しくは最低限に抑えることを意味する。
本明細書において、水分散性ポリマーを乾燥させること
及び/又は水分散性ポリマーの合着(coalescence)を
促進することに関して用いる「高温」なる用語は、30
〜80℃、好ましくは45〜60℃の温度を意味する。
対照的に、溶融は、圧力ローラー又はベルトと、溶融
(fusing)前の画像形成された要素の乾燥を典型的には
必要とする。溶融は、概して、典型的には水の沸点の超
える温度、通常は100℃を超える高い温度を必要とす
る。 【0015】本発明は、最終消費者がしばしば手で触れ
たり粗末に扱ったりする画像形成要素又は材料(写真プ
リントを包含する)の画像形成側用の改良されたオーバ
ーコート配合物を提供する。本発明の好ましいオーバー
コート配合物は、固形分の質量を基準にして30〜95
質量%の500nm未満の平均粒度及び−40〜80℃
の間のTgを有する水分散性ポリマー粒子と、固形分の
質量を基準にして4.5〜69.5質量%の水溶性親水
性ポリマーと、固形分の質量を基準にして0.5〜15
質量%のエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロ
ックコポリマー、を含む(オーバーコートの乾燥レイダ
ウンを基準とする)。 【0016】1つの態様において、写真材料を写真処理
した後、好ましくは乾燥工程中に、十分に高い温度で画
像形成要素中の残留した水分散性ポリマー材料を合着さ
せることによって、耐水性層を得ることが促進される。
例えば製造中又は写真処理中に写真要素中の下側の層か
ら若干のゼラチンがオーバーコートに移行することがあ
るが、そのような移行は制限され、定義上は、オーバー
コート組成物の配合には含まれない。 【0017】先に示したように、本発明の写真要素は、
(a)支持体、(b)前記支持体の片面上に重ねられた
少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層、及び(c)前記
ハロゲン化銀乳剤層上に重なっている、乾燥レイダウン
が少なくとも0.54g/m 2(50mg/ft2)であ
る処理液が浸透可能な保護オーバーコートを含んで成
る。この処理液が浸透可能な保護オーバーコートは、固
形分の質量を基準にして30〜95質量%、好ましくは
60〜90質量%の、500nm未満の平均粒度及び−
40〜80℃、好ましくは10℃〜75℃の間のTgを
有する水分散性ポリマー粒子と、固形分の質量を基準に
して4.5〜69.5質量%、好ましくは10〜40質
量%の水溶性親水性ポリマーと、固形分の質量を基準に
して0.5〜20質量%、好ましくは1〜15質量%の
エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポ
リマーを含む化合物、を含んで成る配合物から作られ
る。上記の親水性ポリマーとブロックコポリマーPEO
−b−PPOはオーバーコートから実質的に洗い落とさ
れ、融合なしに、すなわち写真要素を100℃未満の温
度に維持することにより、写真処理後における耐水性オ
ーバーコートの形成をもたらす。 【0018】本発明において使用される疎水性ポリマー
の分散体は、水系媒体中に安定化させることのできる任
意の組成を有するラテックス又は疎水性ポリマーであ
る。そのような疎水性ポリマーは、一般的に縮合ポリマ
ー又は付加ポリマーとして分類される。縮合ポリマーと
しては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレ
タン、ポリウレア、ポリエーテル、ポリカーボネート、
ポリ(酸無水物)、及びこれらのタイプの組み合わせを
含むポリマーが挙げられる。付加ポリマーは、例えば、
アリル化合物、ビニルエーテル、エポキシ化合物、ビニ
ル複素環式化合物、スチレン類、オレフィン及びハロゲ
ン化オレフィン、不飽和酸及びそれらから誘導されるエ
ステル、不飽和ニトリル、ビニルアルコール、アクリル
アミド及びメタクリルアミド、ビニルケトンを包含する
ビニル型モノマー、多官能性モノマーの重合から製造さ
れるポリマー、又はこれらのモノマーの種々の組み合わ
せから形成されるコポリマーである。そのようなラテッ
クスポリマーを、周知のフリーラジカル乳化重合法を用
いて水性媒体中で調製することができ、上述のモノマー
の1種から調製されるホモポリマー又は上述のモノマー
の2種以上から調製されるコポリマーから成っていても
よい。水不溶性ホモポリマーを形成するモノマーを含ん
で成るポリマーが好ましく、そのようなモノマーのコポ
リマーも同様に好ましい。ポリマー組成物全体がラテッ
クスを形成するのに十分に水不溶性である場合、好まし
いポリマーは、水溶性ホモポリマーを与えるモノマーも
含むことができる。付加型ポリマーに適切なモノマー
は、引用によりここに含まれていることにする米国特許
第5,594,047号にさらに列挙されている。乳化重合法、
溶液重合法、懸濁重合法、分散重合法、イオン重合法
(カチオン、アニオン)、原子移動ラジカル重合法、及
び重合の分野で周知の他の重合法によって、このポリマ
ーを調製することができる。オーバーコートに用いられ
る水分散性粒子の選択は、耐水性に加えて保護オーバー
コートとして持たせることが望ましい材料特性を基準と
する。 【0019】水分散性ポリマーは、溶融が必要でないよ
うに選ばれる。溶融が必要でないということは、先行技
術文献、例えば、先に言及した米国特許第5,856,
051号明細書に記載されているものと比較して潜在的
に重要な利点である。写真処理中(任意選択的な補足的
な洗浄を含む)にいったん親水性ポリマーを除去する
と、選択した水分散性粒子は、溶融せずに合着する(か
なりの量の架橋ゼラチン等の存在下では水分散性粒子は
合着しない)ことを見出した。 【0020】本発明の好ましい態様において、水分散性
ポリマーは、コーティングに先立って水分散性を与える
のに十分な数のイオン性(イオン化した又はイオン化可
能な)基又は部分を有する実質的にアモルファスの熱可
塑性ポリマーである。耐水性に加えて、最終的に処理さ
れた製品中のポリマー分散体は、良好な耐薬品性、耐汚
染性、耐摩耗性、耐指紋性、靱性、弾性、耐久性、及び
/又は様々なオイルへの抵抗性等のさらなる有利な特性
を提供する。 【0021】本発明によると、保護オーバーコートが、
上記の水分散性ポリマーに加えて、少なくとも1種の水
溶性の親水性ポリマーを含むことが好ましい。添加する
ことのできるそのような水溶性ポリマーの例としては、
ポリビニルアルコール、セルロースエーテル、ポリ(N
−ビニルアミド)、ポリアクリルアミド、ポリエステ
ル、ポリ(エチレンオキシド)、デキストラン、スター
チ、非架橋ゼラチン、ホエー、アルブミン、ポリ(アク
リル酸)、ポリ(エチルオキサゾリン)、アルギネー
ト、ガム類、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(オキシメチ
レン)、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(エチレングリ
コールメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシ−エチルメ
タクリレート)、ポリ(ビニルメチルエーテル)、ポリ
(スチレンスルホン酸)、ポリ(エチレンスルホン
酸)、ポリ(ビニルリン酸)及びポリ(マレイン酸)、
それらのコポリマー等が挙げられる。そのような材料
は、Robert l. Davidsonによる“Handbook of Water-So
luble Gums and Resins”(McGraw-Hill Book Company,
1980)又はBruno Jirgensonsによる“Organic Colloid
s”(Elsvier Publishing Company, 1958)に記載されて
いる。好ましい態様において、このポリマーはポリビニ
ルアルコールである。ポリビニルアルコールが、比較的
均一なコーティングを生じること、下方に存在する乳剤
への現像液の拡散速度を高めることが見出された。 【0022】好ましい親水性ポリマーはポリビニルアル
コールである。本明細書において「ポリビニルアルコー
ル」なる用語は、ビニルアルコールのモノマー単位を主
構成要素として有するポリマーを意味する。ポリビニル
アルコールは、典型的には、ポリ酢酸ビニルの実質的な
加水分解により製造される。そのような「ポリビニルア
ルコール」としては、例えば、酢酸ビニルポリマー(正
確には、ビニルアルコールと酢酸ビニルのコポリマーが
形成されているポリマー)の酢酸エステル部分を加水分
解(鹸化)することにより得られるポリマー、並びにト
リフルオロビニルアセテートポリマー、ビニルホルメー
トポリマー、ビニルピバレートポリマー、tert−ブチル
ビニルエーテルポリマー、トリメチルシリルビニルエー
テルポリマー等を鹸化することにより得られるポリマー
が挙げられる(「ポリビニルアルコール」の詳細につい
ては、例えばthe Poval Society編集及びKankoukai出版
(日本)1992の“World of PVA”及びNagano等編集、Ko
bunshi Kankoukai出版(日本)1981の“Poval”を参照
できる)。ポリビニルアルコールにおける加水分解度
(鹸化度)は好ましくは少なくとも約70%、より好ま
しくは少なくとも約80%である。加水分解度(百分
率)は、モル%を意味する。例えば、90%の加水分解
度は、ポリマーの全ての共重合したモノマー単位の90
モル%がビニルアルコール単位であるポリマーを意味す
る。全モノマー単位の残りは、エチレン、酢酸ビニル、
ビニルトリフルオロアセテート及びそのようなコポリマ
ーを調製することについて通常使用されている他のコモ
ノマー単位等のモノマー単位からなる。最も好ましく
は、ポリビニルアルコールは、重量平均分子量(MW)
が150,000未満、好ましくは100,000未満
であり、加水分解度が70%を超える。2種以上のPV
Aの組み合わせを本発明のオーバーコート組成物におい
て使用できる。コーティングを濡れ性にし、容易に処理
可能とし、そして相当の量で、処理中にコーティングか
ら緩慢でなく容易に抜け出て最終的な耐水性製品を生じ
るように、ポリビニルアルコールを選択する。ポリビニ
ルアルコールの最適な量は、水分散性ポリマーの乾燥被
覆の量に依存する。本発明の1つの好ましい態様におい
て、ポリビニルアルコールは、水分散性ポリマーがオー
バーコート中に4.5〜69.5質量%、好ましくは5
〜50質量%、最も好ましくは10〜40質量%となる
量で存在する。 【0023】本発明によると、保護オーバーコートは、
上記の水分散性ポリマー及び水溶性の親水性ポリマーに
加えて、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロ
ックコポリマーを含む少なくとも1種の化合物を好まし
くは含む。そのようなコポリマーには、全くエチレンオ
キシドとプロピレンオキシドだけをベースにしたブロッ
クコポリマーのみならず、別の化合物又はポリマーと
の、一部にポリ(オキシプロピレン)−ポリ(オキシエ
チレン)ブロックトポリマーを含む化合物も包含され
る。1つ以上のポリ(オキシプロピレン)−ポリ(オキ
シエチレン)ブロックコポリマーを他のモノマーと共重
合させても、別の化学種に結合させてもよい。この化合
物は、別の化合物とブロックトコポリマーを形成するよ
うに、別の化合物との1つ以上のポリ(オキシプロピレ
ン)−ポリ(オキシエチレン)ブロックコポリマーの付
加物、又はエチレンオキシド及び/若しくはプロピレン
オキシドの反応生成物を含んでよい。ブロックコポリマ
ー鎖に関する構造を含む好ましい種類の化合物の幾つか
の例を以下に示す。構造を変えたものも本発明の範囲に
含まれる。 【0024】 【化1】 【0025】 【化2】 【0026】上記構造(I)〜(IV)において、様々
な下付文字x,y,z,x1,y1,x2,y2等はそ
れぞれ独立に、式中のオキシエチレン及びオキシプロピ
レン単量体単位の数を表す。化合物中の親水性部分(オ
キシエチレン部分)が当該化合物中の親水性部分及び疎
水性部分(それぞれ、オキシエチレン部分及びオキシプ
ロピレン部分)の両方の合計量に対して少なくとも40
質量%を占めるように、様々な単位の相対量(及び様々
な下付文字の表す数)が選ばれることが好ましい。オキ
シエチレン(親水性)単量体単位は、単数又は複数のブ
ロックコポリマー鎖中の全単量体単位の少なくとも50
質量%を占めることが好ましく、60〜90質量%を占
めることが非常に好ましい。前記化合物は、実質的にポ
リ(オキシエチレン)−ポリ(オキシプロピレン)のブ
ロックコポリマーであるか、又は1つ以上のそのような
ブロックコポリマー鎖と他の化合物、例えばエチレンジ
アミンとの付加物であることが好ましい。前記化合物
が、1つ以上の鎖の形態、好ましくはエチレンオキシド
とプロピレンオキシドの1〜4つのブロックコポリマー
鎖の形態で、ポリ(オキシエチレン)−ポリ(オキシプ
ロピレン)のブロックコポリマーを50質量%超、好ま
しくは80質量%超含むことがより好ましい。 【0027】前記化合物の分子量(重量平均分子量)が
4000を超えることが適切であり、5000を超える
ことがより好ましく、少なくとも8000であることが
さらに好ましく、100,000未満であることが好ま
しく、50,000未満であることがより好ましい。前
記化合物は、オーバーコート配合物中の固形分の質量を
基準にして0.5〜20質量%、好ましくは1質量%〜
15質量%、より好ましくは3質量%〜10質量%の量
で使用される。この化合物はエチレンオキシドとプロピ
レンオキシドのブロックコポリマー(1つ以上の鎖の形
態で)を含む。 【0028】理論に束縛されるわけではないが、相当の
量の水溶性ポリマー及びPEO−b−PPO含有化合物
が写真処理により除去され、実質的に水分散性のポリマ
ーであるオーバーコートをもたらし、このオーバーコー
トが、溶融を必要とせず単に約60℃以下の僅かに高い
温度にするだけで耐水性オーバーコートを形成すること
を可能にすると考えられる。PEO−b−PPOブロッ
クコポリマーは、疎水性と親水性のその2つの機能特性
のために界面活性作用を有することが知られている。疎
水性粒子と親水性ポリマーの混合物中でのPEO−b−
PPOの存在は、二相モルホロジーや層の表面特性に影
響を及ぼし、オーバーコートに、溶融又は強制乾燥工程
なしに写真処理によりオーバーコートを透水性から耐水
性オーバーコートに変換することを保ったまま、(1)
写真処理の際の高い湿潤引掻/擦り傷抵抗性、及び
(2)写真処理に由来する鉄の保持を最低限に抑えるこ
と、を含む幾つかの予想外の利点を与える。ポリウレタ
ンポリマーが鉄を特に保持しやすい。また、イオン性基
を含まない疎水性ポリマー(例えば、塩化ビニリデン、
アルキルアクリレート、およびヒドロキシアルキルメタ
クリレートを含んで成るコポリマー)をオーバーコート
中に使用する場合に、PEO−b−PPOの存在がオー
バーコートを耐水性層に変換することを改善することが
見出された。 【0029】場合に応じて、本発明に係るコーティング
組成物は、水分散性ポリマーを架橋させるのに適する架
橋剤を含んでもよい。そのような添加剤は、下方の支持
体に対するオーバーコート層の密着性を改良するととも
に相の凝集強さを高めるのに寄与する。エポキシ化合
物、多官能性アジリジン、メトキシアルキルメラミン、
トリアジン、ポリイソシアネート、カルボジイミド、多
価金属カチオン等の架橋剤の全てを考慮に入れる。架橋
剤を添加する場合に、過剰の架橋剤は処理液の浸透性を
低下させるために、過剰量を使用しないように注意を払
う必要がある。水分散性成分と任意の追加のポリマーと
の混合物に架橋剤を添加することができる。 【0030】1つの好ましい態様において、本発明の水
分散性ポリマーは、ポリウレタン、好ましくはセグメン
ト化ポリウレタンである。ポリウレタンは、ポリオール
モノマーとポリイソシアネートモノマーを含む混合物の
重合反応生成物である。 【0031】好ましいセグメント化ポリウレタンは、下
記構造式(1)により概略的に表される。 【0032】 【化3】 【0033】この式中、R1は、好ましくは価数2の炭
化水素基であり、より好ましくは置換又は未置換の環状
又は非環状の脂肪族又は芳香族基を含み、非常に好まし
くは下記構造式のうちの1つ以上により表される。 【0034】 【化4】 【0035】ここで、Aはポリオール、例えば、a)コ
ハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テト
ラヒドロフタル酸等のジカルボン酸と、エチレングリコ
ール、プロピレン−1,2−グリコール、プロピレン−
1,3−グリコール、ジエチレングリコール、ブタン−
1,4−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、オク
タン−1,8−ジオール、ネオペンチルグリコール、2
−メチルプロパン−1,3−ジオール等のジオール又は
様々なビス−ヒドロキシメチルシクロヘキサン異性体と
のエステル化により得られるジヒドロキシポリエステ
ル;b)ε−カプロラクトンと上記ジオールのうちの1
つとのポリマー等のポリラクトン;c)例えば上記ジオ
ール類のうちの1つとジアリールカーボネート又はホス
ゲンとの反応により得られるポリカーボネート;又は
d)スチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒ
ドロフラン、ブチレンオキシド又はエピクロロヒドリン
のポリマー又はコポリマー等のポリエーテルを表す。R
3はホスホネート、カルボキシレート又はスルホネート
基であり、R2 は、分子量約500未満のジアミン又は
ジオールである。本発明で有用な適切な周知のジアミン
連鎖延長剤としては、エチレンジアミン、ジエチレント
リアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、シクロへキシレンジアミン、フ
ェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジア
ミン、3,3’−ジニトロベンジデン、エチレンメチレ
ンビス(2−クロロアニリン)、3,3’−ジクロロ−
4,4’−ビフェニルジアミン、2,6−ジアミノピリ
ジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、及びジエ
チレントリアミンとアクリレートとの付加物又はその加
水分解生成物が挙げられる。また、ヒドラジン、置換ヒ
ドラジン類、例えば、ジメチルヒドラジン、1,6−ヘ
キサメチレン−ビス−ヒドラジン、カルボジヒドラジ
ド、ジカルボン酸及びスルホン酸のヒドラジド類、例え
ばアジピン酸モノ−又はジヒドラジド、オキサル酸ジヒ
ドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、酒石酸ジヒドラ
ジド、1,3−フェニレンジスルホン酸ジヒドラジド、
ω−アミノ−カプロン酸ジヒドラジド、ラクトン類とヒ
ドラジンとの反応によって生成するヒドラジド類、例え
ばγ−ヒドロキシブチルヒドラジド、ビス−セミカルバ
ジド、前述のグリコール類のいずれか等のグリコールの
ビス−ヒドラジドカルボン酸エステル等の材料も挙げら
れる。適切な周知のジオール連鎖延長剤は、Aについて
先に列挙したグリコール類又はジオール類のいずれであ
ってもよい。R3はホスホネート、カルボキシレート又
はスルホネート基である。 【0036】構造Iの反復単位の数は2〜200、好ま
しくは20〜100であることができる。ハードセグメ
ント(右側の括弧内)の量は好ましくは40〜70質量
%である。OR2O反復単位に対するOR3O反復単位の
質量比は好ましくは0から0.1までの範囲で様々な値
をとる。本発明において使用される水分散性ポリウレタ
ンは、“Polyurethane Handbook”, Hanser Publisher
s, Munich Vienna, 1985に記載されているように調製で
きる。 【0037】本明細書で使用する、「ポリウレタン」な
る用語は、少なくとも1種がポリウレタンである少なく
とも2種のポリマーを含んでなるIPN及び準IPNに
加えて分岐又は非分岐コポリマーも包含する。IPN
は、異種ポリマー間の共有結合又はグラフトを実質的に
伴わない2種以上のポリマーの網目構造状の均質複合体
である。代わりに、これらのポリマー均質混合物は、そ
れらポリマーのうちの少なくとも1種を他方のポリマー
の存在下で合成した場合に生成する永久的な絡み合いに
よりまとまっている。IPN中のポリマーの分子相互貫
入が通常存在するために、IPNはブレンドよりも相分
離する傾向が低い。そのような相互貫入高分子網目構造
及びその開発は、L. H. Sperlingによる“Interpenetra
ting Polymer Networks and Related Materials,”Plen
um Press, New York, 1981に、D. R. Paul及びL. H. Sp
erling編集“Multicomponent Polymer Materials”ACS
Adv.In Chem. No. 211の第21〜56頁に、そしてG. C. Ea
stmond, A. Ledwith, S. Russo及びP. Sigwalt編集“Co
mprehensive Polymer Science”, Volume 6,“Polymer
Reactions”Pergamon Press, Elmsford, N.Y., 1989の
第423〜436頁に記載されている。 【0038】本発明のポリウレタン分散体の製造に有用
なポリオールとしては、1種以上のジオール(例えばエ
チレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、ヘキサンジオール又はこれらのうちの任意
のものの混合物)と1種以上のジカルボン酸又はジカル
ボン酸無水物(コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、マ
レイン酸及びこれらの酸の無水物)から製造されるポリ
エステルポリオール類;カプロラクトンのようなラクト
ン類とジオール類の反応により製造されるポリラクトン
ジオール類;ポリエステル化プロセス中にエタノールア
ミンのようなアミノアルコール類を含めることにより製
造されるポリエステルアミド含有ポリオール類;例えば
エチレンオキシド、プロピレンオキシド又はテトラヒド
ロフランから製造されるポリエーテルポリオール類;ジ
オール類とジアリールカーボネート類の反応により製造
されるポリカーボネートポリオール類;並びにエチレン
系不飽和モノマーから製造されるヒドロキシル末端ポリ
オレフィン類が挙げられる。そのようなポリオールの組
み合わせも有用である。後述するように、ポリシロキサ
ンポリオール類もポリウレタンの形成に有用である。本
発明に対してポリエステルポリオールが好ましい。 【0039】プレポリマーの製造に有用なポリイソシア
ネートは、脂肪族であっても、芳香族であっても芳香族
脂肪族であってもよい。適切なポリイソシアネートの例
は、以下に掲げるものの1種以上を含む:トルエンジイ
ソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、エチルエチレンジイソシアネート、2,3−ジメ
チルエチレンジイソシアネート、1−メチルトリメチレ
ンジイソシアネート、1,3−シクロペンチレンジイソ
シアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネー
ト、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−
ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジ
イソシアネート、ビス−(4−イソシアナトシクロヘキ
シル)−メタン、4,4’−ジイソシアナトジフェニル
エーテル、テトラメチルキシレンジイソシアネート、ポ
リメチレンポリフェニルポリイソシアネート等。メチレ
ンビス(イソシアナトシクロヘキサン)が好ましい。 【0040】プレポリマーの適切な部分が、塩の形態に
あるか又はプレポリマー形成中若しくは後又は分散体の
形成中に適切な塩基性物質により好ましくは中和されて
塩を形成する少なくとも1種の比較的非反応性のペンダ
ントカルボン酸基も含むことが好ましい。これは、7を
超えるpHでオーバーコートを通り抜ける処理液の浸透
性と水への分散性を付与することを助ける。イソシアネ
ート基と反応性であるとともにアニオンを形成すること
のできる基を有する適切な化合物としては、限定するわ
けではないが、ジヒドロキシプロピオン酸、ジメチロー
ルプロピオン酸、ジヒドロキシコハク酸及びジヒドロキ
シ安息香酸が挙げられる。他の適切な化合物は、単糖
類、例えばグルコン酸、サッカリン酸、ムチン酸、グル
クロン酸等を酸化させることにより製造できるポリヒド
ロキシ酸である。そのようなカルボン酸含有反応体は好
ましくはα,α−ジメチロールアルカン酸、特に2,2
−ジメチロールプロピオン酸である。好ましい態様にお
いて、ポリウレタンは60以下の酸価を有する。酸価は
一般的に滴定により求められ、1gのポリマーを中和す
るのに必要な水酸化カリウム(KOH)のミリグラム数
として定義される。 【0041】前記酸を中和して水分散性を得るためのア
ニオン基を形成することに使用できる適切な塩基性物質
は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウ
ム、第3級アミンであるが、これらに限定されない。こ
の第3級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、トリ
フェニルアミン等が挙げられる。 【0042】プレポリマーを任意選択的に連鎖延長する
のに適suru連鎖延長剤は、例えば活性水素含有分
子、例えばポリオール類、アミノアルコール類、アンモ
ニア、第1級又は第2級の脂肪族、芳香族、脂環式芳香
族脂肪族又は複素環式アミン、特にジアミンである。プ
レポリウレタンの連鎖延長に適するジアミンとしては、
エチレンジアミン、ジアミノプロパン、ヘキサメチレン
ジアミン、ヒドラジン、アミノエチルエタノールアミン
等が挙げられる。 【0043】別の好ましい態様において、本発明の水分
散性ポリマーはビニルポリマーである。本発明に有用な
ビニルポリマーとしては、例えば、アクリル酸又はメタ
クリル酸のアルキルエステル、例えばメチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、
エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルア
クリレート、n−オクチルアクリレート、ラウリルメタ
クリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ノニ
ルアクリレート、ベンジルメタクリレート等;前記酸の
ヒドロキシアルキルエステル、例えば2−ヒドロキシエ
チルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト及び2−ヒドロキシプロピルメタクリレート;前記酸
のニトリル及びアミド、例えばアクリロニトリル、メタ
クリロニトリル及びメタクリルアミド;ビニルアセテー
ト;ビニルプロピオネート;塩化ビニリデン;塩化ビニ
ル;並びにビニル芳香族化合物、例えばスチレン、t−
ブチルスチレン及びビニルトルエン;ジアルキルマレエ
ート、ジアルキルイタコネート、ジアルキルメチレンマ
ロネート、イソプレン及びブタジエン等、の1種以上の
エチレン系不飽和モノマーを共重合させることにより得
られるものが挙げられる。カルボン酸基を含有する適切
なエチレン系不飽和モノマーとしては、アクリルモノマ
ー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、
イタコン酸、マレイン酸、フマル酸;モノメチルイタコ
ネート、モノエチルイタコネート及びモノブチルイタコ
ネートを包含するモノアルキルイタコネート;モノメチ
ルマレエート、モノエチルマレエート及びモノブチルマ
レエートを包含するモノアルキルマレエート;シトラコ
ン酸;並びにスチレンカルボン酸が挙げられる。適切な
ポリエチレン系不飽和モノマーとしては、ブタジエン、
イソプレン、アリルメタクリレート、アルキルジオール
のジアクリレート、例えばブタンジオールジアクリレー
ト及びヘキサンジオールジアクリレート、ジビニルベン
ゼン等が挙げられる。 【0044】水分散性ビニルポリマーは、周知の遊離基
乳化重合法を使用して水性媒体又は溶剤媒体中で製造で
き、上述のモノマーのうちの1種から作られるホモポリ
マー又は上述のモノマーのうちの2種以上から作られる
コポリマーからなることができる。水不溶性ホモポリマ
ーを形成するモノマーを含んで成るポリマーが好まし
く、そのようなモノマーのコポリマーも同様に好まし
い。もしポリマー組成物全体がラテックスを形成するの
に十分に水不溶性である場合に、好ましいポリマーは、
水溶性ポリマーを与えるモノマーを含んでもよい。本発
明に使用されるポリマーは、乳化重合法、溶液重合法、
懸濁重合法、分散重合法、イオン重合法(カチオン、ア
ニオン)、原子移動ラジカル重合法、及び重合分野で知
られている他の重合法により製造できる。好ましい重合
法は水性媒体中での乳化重合であり、乳化重合は、例え
ばF. A. Bovey, Emulsion Polymerization(Interscien
ce Publishers Inc. New York, 1955発行)に詳しく記
載されている。さらに、前記ビニルポリマーは、全モノ
マーの質量を基準にして20〜100質量%の下記構造
式(2)により表される1種以上のコモノマーを含むこ
とが好ましい。 【0045】 【化5】 【0046】式中、Xは−Cl、−F及び−CNからな
る群から選ばれ、YはH、Cl、F、CN、CF3 、C
3 、C25 、n−C37 、iso −C37 、n−
49 、n−C511、n−C613、OCH3 、O
25 、フェニル、C6 5 、C6 Cl5 、CH2
l、CH2 F、C25 、n−C37 、iso −C37
、OCF3 、OC25 、OC37 、C(CF33
、CH2 (CF3 )、CH(CF32 、−COCF3
、COC25 、COCH3 及びCOC2 5 からな
る群からそれぞれ独立に選ばれる。 【0047】本発明の好ましいビニルモノマーは、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、
フッ化ビニリデン、シアン化ビニリデン、塩化ビニル、
フッ化ビニル、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオ
ロプロピレン、ペルフルオロプロピルビニルエーテル、
置換アクリロニトリルであり、前記置換アクリロニトリ
ルとしては2−エチルアクリロニトリル、2−n−プロ
ピルアクリロニトリル、2−イソプロピルアクリロニト
リル、2−n−ブチルアクリロニトリル、2−n−ヘキ
シルアクリロニトリル、2−トリフルオロメチルアクリ
ロニトリル、2−シアノアクリロニトリル、2−クロロ
アクリロニトリル、2−ブロモアクリロニトリル、2−
エトキシアクリロニトリル、cis −3−メトキシアクリ
ロニトリル、cis −3−エトキシアクリロニトリル、2
−アセトキシアクリロニトリル、フマロニトリル、マレ
オニトリル等が挙げられる。非常に好ましいモノマー
は、アクリロニトリル、塩化ビニリデン及びメタクリロ
ニトリルである。 【0048】保護オーバーコートはクリヤー、すなわち
透明であるのがよく、好ましくは無色である。しかしな
がら、オーバーコートを通して画像を形成又は見ること
に悪影響を及ぼさない限り、ポリマーオーバーコートが
色補正のため又は特別な効果を得るためにある色を有す
ることができる。従って、色又は色合いを付与する色素
をポリマーに含めることができる。さらに、オーバーコ
ートに様々な特性を付与する添加剤をポリマーに含めて
もよい。例えば、オーバーコートを紫外線吸収性にして
紫外線により誘発される退色から画像を保護するため
に、紫外線吸収剤をポリマーに含めることができる。個
々の層の機能に応じて他の化合物をコーティング組成物
に含めることができる。そのような組成物としては、界
面活性剤、乳化剤、コーティング助剤、滑剤、艶消粒
子、レオロジー調節剤、架橋剤、かぶり防止剤、無機充
填剤、例えば導電性及び非導電性金属酸化物粒子、顔
料、磁性粒子、殺生物剤等が挙げられる。コーティング
組成物は、少量の有機溶剤を含んでもよい。好ましくは
有機溶剤の濃度は全コーティング組成物の1質量%未満
である。本発明は、揮発性有機溶液から又はポリマーの
溶融体から望ましいポリマー材料をコーティングするこ
とを除外するものではない。 【0049】コーティング助剤の例としては、界面活性
剤、粘度調節剤等が挙げられる。界面活性剤には、コー
ティング配合物の表面張力を、周縁撤退(edge-withdra
wal)、忌避性、及び他のコーティング欠陥を抑制する
のに十分に低下させる任意の表面活性作用のある物質が
包含される。これらには、アルキルオキシポリエーテル
若しくはポリグリシドール誘導体又はアルキルフェノキ
シポリエーテル又はポリグリシドール誘導体及びそれら
の硫酸塩、例えばノニルフェノキシポリ(グリシドー
ル)スルフェート;有機スルフェート又はスルホネー
ト、例えばドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルスルホン
酸ナトリウム、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハ
ク酸ナトリウム(Aerosol OT(商標))、並
びにアルキルカルボキシレート塩、例えばデカン酸ナト
リウムが包含される。 【0050】当該技術分野で周知の艶消粒子を本発明の
コーティング組成物に使用してもよく、そのような艶消
剤はリサーチディスクロージャー、No.308119
(1989年12月出版)、第1008〜1009頁に
記載されている。ポリマー艶消粒子が使用される場合に
は、コートされた層に対する艶消粒子の高い密着性を増
進するために、ポリマーは分子間架橋により又は架橋剤
との反応によりバインダーポリマーとの共有結合を形成
することのできる反応性官能基を含んでもよい。適切な
反応性官能基としては、ヒドロキシル、カルボキシル、
カルボジイミド、エポキシド、アジリジン、ビニルスル
ホン、スルフィン酸、活性メチレン、アミノ、アミド、
アリル等が挙げられる。 【0051】本発明に係る写真要素の滑り摩擦を減少さ
せるために、前記水分散性ポリマーは、フッ素化成分又
はシロキサン系成分を含んでよく、及び/又はコーティ
ング組成物は滑剤又は滑剤の組み合わせを含んでよい。
典型的な滑剤として以下のものが挙げられる:(1)例
えば米国特許第3,489,567号、第3,080,
317号、第3,042,522号、第4,004,9
27号及び第4,047,958号並びに英国特許第9
55,061号及び第1,143,118号の各明細書
に開示されているシリコーン系材料;(2)米国特許第
2,454,043号、第2,732,305号、第
2,976,148号、第3,206,311号、第
3,933,516号、第2,588,765号、第
3,121,060号、第3,502,473号、第
3,042,222号及び第4,427,964号並び
に英国特許第1,263,722号、第1,198,3
87号、第1,430,997号、第1,466,30
4号、第1,320,757号、第1,320,565
号及び第1,320,756号の各明細書に開示されて
いる高級脂肪酸及びそれらの誘導体、高級アルコール及
びそれらの誘導体、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エ
ステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸の多価アルコー
ルエステル等;(3)液状パラフィン及びパラフィン又
はワックス様物質、例えばカルナバワックス、天然及び
合成ワックス、石油ワックス、ミネラルワックス、シリ
コーン−ワックスコポリマー等;(4)ポリ(テトラフ
ルオロエチレン)、ポリ(トリフルオロクロロエチレ
ン)、ポリフッ化ビニリデン、ポリ(トリフルオロクロ
ロエチレン−co−塩化ビニル)、ペルフルオロアルキ
ル側基を含有するポリ(メタ)アクリレート又はポリ
(メタ)アクリルアミド等を包含するペルフルオロ含有
物質若しくはフルオロ含有物質又はフルオロクロロ含有
物質。本発明に有用な滑剤は、リサーチディスクロージ
ャー、No.308119(1989年12月)、第1
006頁にさらに詳しく記載されている。 【0052】本発明において使用される支持体材料は、
様々なポリマーフィルム、紙、ガラス等を含むことがで
きる。厚さ0.051mm〜0.381mm(2〜15
ミル又は0.002〜0.015インチ)の支持体を使
用することができる。二軸延伸支持体積層体を本発明に
使用することができる。これらの支持体は、本願出願人
に譲渡された米国特許第5,853,965号、第5,
866,282号、第5,874,205号、第5,8
88,643号、第5,888,681号及び第5,8
88、714号の各明細書に開示されている。これらの
明細書の開示は、引用によりここに含まれていることに
する。これらの支持体は、紙ベースと、その紙ベースの
片面又は両面に積層された二軸延伸ポリオレフィンシー
ト、典型的にはポリプロピレンを含む。少なくとも1層
の感光性ハロゲン化銀層が二軸延伸ポリオレフィンシー
トに適用される。 【0053】本発明のコーティング組成物は、ディップ
コーティング、ロッドコーティング、ブレードコーティ
ング、エアナイフコーティング、グラビアコーティング
及びリバースロールコーティング、押出コーティング、
スライドコーティング、カーテンコーティング等の多く
の周知技術のうちのいずれによっても適用できる。コー
ティング後、一般的に、単なる蒸発により層を乾燥させ
る。この乾燥は、対流加熱のような周知の技術により促
進することができる。周知のコーティング及び乾燥方法
は、リサーチディスクロージャー、No.308119
(1989年12月)、第1007〜1008頁にさら
に詳しく記載されている。好ましくは、工業的態様は同
時共押出を伴う。 【0054】オーバーコートのレイダウンは、その応用
分野に依存する。写真要素の場合、疎水性ポリマーのレ
イダウンは適切には少なくとも0.54g/m2(50
mg/ft2)、好ましくは1.08〜5.38g/m2
(100〜500mg/ft 2)、非常に好ましくは
1.61〜3.23g/m2(150〜300mg/f
2)である。現像性を向上させるために、レイダウン
の増加につれてオーバーコート中の親水性ポリマーの量
を増加させることが都合よい場合がある。 【0055】写真要素は、特定の写真要素の要件に応じ
て様々な構成のうちの任意の構成をとっている多層写真
要素に組み込まれた導電性層を含むことができる。好ま
しくは、導電性層は、支持体上の写真層とは反対側にあ
る磁気記録層の下にある下引き層又はつなぎ層として存
在する。しかしながら、オーバーコーティング後の導電
性層の抵抗率の増加を最低限に抑えるために、導電性層
に透明磁気記録層以外の層(例えば耐摩耗性バッキング
層、カール調節層、ペロイド等)をオーバーコートする
ことができる。さらに、支持体の写真層と同じ側に又は
支持体の両側に追加の導電性層を備えることもできる。
任意の導電性下引き層を、ハレーション防止色素又は顔
料を含有するゼラチン下引き層の下方又は上方に適用し
てもよい。代わりに、ハレーション防止機能と帯電防止
機能の両方を、導電性粒子、ハレーション防止色素及び
バインダーを含有する1つの層に併せ持たせることもで
きる。そのようなハイブリッド層は、典型的には支持体
の増感乳剤層と同じ側にコートされる。追加の任意の層
が存在してもよい。追加の導電性層を写真要素の最外
層、例えば画像形成層上に重なる保護層として使用する
ことができる。増感乳剤層上に導電性層が適用される場
合には、バリヤー層や接着促進層のような任意の中間層
を導電性オーバーコート層と写真層(複数であってもよ
い)の間に適用する必要はないが、それらは任意選択的
に存在していてもよい。他の添加剤、例えば寸法安定性
を改善するポリマーラテックス、硬膜剤又は架橋剤、界
面活性剤、艶消剤、滑剤及び様々な他の周知の添加剤
が、上記層の任意のもの又は全てに存在していてもよ
い。 【0056】透明磁気記録層の下にある導電性層は典型
的には1×1010オーム/スクエア未満、好ましくは1
×109オーム/スクエア未満、より好ましくは1×1
8オーム/スクエア未満の内部抵抗率を示す。 【0057】本発明の写真要素は、構造及び組成の点で
幅広く変えることができる。例えば、本発明の写真要素
は、支持体の種類、画像形成層の数及び組成、並びに写
真要素に含める補助層の数及び種類の観点で多様に変え
ることができる。特に、写真要素は、スチルフィルム、
映画フィルム、X線フィルム、グラフィックアーツフィ
ルム、ペーパープリント又はマイクロフィッシュである
ことができる。リサーチディスクロジャー、アイテム3
6230(1994年6月)に記載されているようなス
モールフォーマットフィルムに本発明の導電性層を使用
することも特に考えられる。写真要素は、単純な黒白又
はモノクロ要素であっても、ネガーポジプロセス又はリ
バーサルプロセスでの使用に向くように作られた多層及
び/又は多色要素であってもよい。一般的に、写真要素
は、フィルム支持体の片面に、ゼラチン水溶液中にハロ
ゲン化銀結晶の分散体を含む1層以上の層と場合に応じ
て1層以上の下引き層をコーティングすることにより製
造される。コーティングプロセスは、1つの層又は複数
の層を支持体に適用する連続運転塗布機で行うことがで
きる。多色要素の場合、米国特許第2,761,791
号及び第3,508,947号明細書に記載されている
ように複合フィルム支持体に複数の層を同時にコートす
ることができる。さらなる有用なコーティング及び乾燥
手法はリサーチディスクロージャー、Vol. 176, アイテ
ム17643(1978年12月)に記載されている。 【0058】本発明に従って保護される写真要素は、黒
白要素(例えば銀像を生じるもの、又は色素形成カプラ
ーの混合物から中性色調画像を生じるもの)、単色要素
又は多色要素であることができるハロゲン化銀写真要素
から得られるものであってよい。多色要素は典型的に
は、スペクトルの3つの主領域のそれぞれに感受性の色
素画像形成ユニットを含む。画像形成された要素は、ネ
ガフィルム像、リバーサルフィルム像及び映画プリント
のように透過によって見る画像形成された要素であって
も、ペーパープリントのように反射によって見る画像形
成された要素であってもよい。ペーパープリント及び映
画プリントの場合に出くわす処理量のために、それらは
本発明における使用に好ましい画像形成された写真要素
である。 【0059】本発明に従って画像形成された要素にオー
バーコートを適用する主な目的は物理的損傷から要素を
保護することであるが、オーバーコートの適用は退色又
は黄変から画像も保護することができる。このことは、
特に、酸素の作用により退色又は黄変を受けやすい画像
を含む要素にあてはまる。例えば、ピラゾロンカプラー
及びピラゾロアゾールカプラーから誘導された色素の退
色は、少なくとも部分的には酸素の存在によって起こる
と考えられているため、要素への酸素の透過に対してバ
リヤーとして機能するオーバーコートの適用はそのよう
な退色を抑制する。 【0060】保護しようとする画像が形成される写真要
素は、リサーチディスクロージャー37038及び38
957に示されている構造及び成分を有することができ
る。本発明において有用な他の構造が、本願出願に譲渡
された米国特許出願第09/299,395号(199
9年4月26日出願)及び米国特許出願第09/29
9,548号(1999年4月26日出願)の各明細書
に開示されている。これらの開示は、引用によりここに
含まれていることにする。具体的な写真要素は、リサー
チディスクロージャー37038の第96〜98頁にカ
ラーペーパー要素1及び2として示されているものであ
ることができる。典型的な多色写真要素は、少なくとも
1つのシアン色素形成カプラーを関連して有する少なく
とも1つの赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含んでなるシア
ン色素画像形成ユニットと、少なくとも1つのマゼンタ
色素形成カプラーを関連して有する少なくとも1つの緑
感性ハロゲン化銀乳剤層を含んでなるマゼンタ色素画像
形成ユニットと、少なくとも1つのイエロー色素形成カ
プラーを関連して有する少なくとも1つの青感性ハロゲ
ン化銀乳剤層を含んでなるイエロー色素画像形成ユニッ
トを担持している支持体を含む。 【0061】本発明の要素は、追加の層、例えばフィル
ター層、中間層、オーバーコート層、下引き層等を含ん
でいてもよい。透明(例えばフィルム支持体)であって
も反射性(例えばペーパー支持体)であってもよい支持
体上にこれらの全てをコーティングすることができる。
本発明に従って保護される写真要素は、リサーチディス
クロージャー、アイテム34390(1992年11
月)に記載されているような磁気記録材料、又は米国特
許第4,279,945号及び第4,302,523号
の各明細書に記載されているような透明支持体の下側に
磁性粒子含有層等の透明磁気記録層を含んでもよい。 【0062】適切なハロゲン化銀乳剤及びそれらの調製
並びに化学増感及び分光増感方法はリサーチディスクロ
ージャー37038及び38957の第I〜V章に記載
されている。他にも、引用によりそれらの開示がここに
含まれていることにする米国特許出願第09/299,
395号(1999年4月26日出願)及び米国特許出
願第09/299,548号(1999年4月26日出
願)に記載がある。色材及び現像調節剤はリサーチディ
スクロージャー37038及び38957の第V〜XX
章に記載されている。ビヒクルはリサーチディスクロー
ジャー37038及び38957の第II章に記載され
ており、そして種々の添加剤、例えば増白剤、カブリ防
止剤、安定化剤、光吸収剤及び光散乱剤、硬膜剤、コー
ティング助剤、可塑剤、滑剤及び艶消剤はリサーチディ
スクロージャー37038及び38957の第VI〜X
章及び第XI〜XIV章に記載されている。処理方法及
び処理剤はリサーチディスクロージャー37038及び
38957の第XIX〜XX章に記載されており、露光
方法はリサーチディスクロージャー37038及び38
957の第XVI章に記載されている。 【0063】写真要素は、典型的には、乳剤の形態にあ
るハロゲン化銀を具備する。写真乳剤は一般的に、乳剤
を写真要素を構成する1つの層としてコーティングする
ためのビヒクルを含む。有用なビヒクルとしては、タン
パク質のような天然に産出する物質と、タンパク質誘導
体、セルロース誘導体(例えばセルロースエステル)、
ゼラチン(例えば、牛骨又は皮ゼラチンのようなアルカ
リ処理ゼラチン又は豚皮ゼラチンのような酸処理ゼラチ
ン)、ゼラチン誘導体(例えば、アセチル化ゼラチン、
フタル化ゼラチン等)の両方が挙げられる。親水性透水
性コロイドもビヒクル又はビヒクルエキステンダーとし
て有用である。親水性透水性コロイドとしては、合成高
分子解膠剤、キャリヤー、及び/又はバインダー、例え
ばポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルラクタ
ム)、アクリルアミドポリマー、ポリビニルアセター
ル、アルキルアクリレート及びアルキルメタクリレート
並びにスルホアルキルアクリレート及びスルホアルキル
メタクリレートのポリマー、加水分解したポリビニルア
セテート、ポリアミド、ポリビニルピリジン、メタクリ
ルアミドコポリマー等が挙げられる。 【0064】写真要素は、種々の技術を使用して像様露
光できる。典型的な露光は、スペクトルの可視領域内の
光に露光するものであり、典型的にはレンズを通してラ
イブ像に露光するものである。露光は、発光素子(例え
ばLED、CRT等)による保存画像(例えばコンピュ
ーター保存画像)であってもよい。 【0065】例えばT. H. James 編集のThe Theory of
the Photographic Process, 4th Edition, Macmillan,
New York, 1977に記載されている多くの周知の現像処理
用組成物のうちの任意のものを使用する多くの周知の写
真処理法のうちの任意の方法により、写真要素において
画像を現像することができる。カラーネガ要素を現像す
る場合に、発色現像主薬(すなわちカラーカプラーによ
り着色画像色素を形成するもの)により要素を処理し、
次に酸化剤及び溶剤により処理して銀及びハロゲン化銀
を除去する。カラーリバーサル要素を現像する場合に、
黒白現像主薬(すなわち、カプラー化合物により着色色
素を形成しない現像主薬)により要素をまず処理し、続
いて現像可能な未露光ハロゲン化銀(通常、化学又は光
カブリ)に処理し、続いて発色現像主薬により処理す
る。現像に続いて銀又はハロゲン化銀を除去するための
漂白−定着が行われ、洗浄、次いで乾燥が行われる。 【0066】本発明に係る組成物の使用方法の1つの態
様では、支持体上に重ねられたハロゲン化銀乳剤層の上
に現像液が浸透可能なオーバーコートであって、上記の
組成を有するものを写真要素に備えることができる。写
真要素は、pHが7を超える、好ましくは8を超える、
より好ましくは9を超えるアルカリ性現像液中で現像さ
れる。これによって、現像液が保護コーティングに浸透
する。pHを下げた後、例えば漂白定着液中で、保護オ
ーバーコートは比較的耐水性になり、これは親水性ポリ
マーの洗い落としにより促進される。 【0067】本発明に係るオーバーコート層は、水性の
こぼれたもの、指紋、退色及び黄変に対する優れた抵抗
性を含む優れた物理的特性とともに、引っ掻き、摩耗、
ブロッキング及びフェロタイピングに対する抵抗性を提
供するのに必要な強靱さや優れた透明性を与えるため
に、写真プリントで使用することに特に都合よい。本発
明を以下の例により例示する。特に断らない限り、ここ
に示す分子量は、後述するサイズ排除クロマトグラフィ
ーにより求められた重量平均分子量である。 【0068】 【実施例】ポリマー材料の特性評価:ガラス転移温度及び融解温度 乾燥ポリマー材料のガラス転移温度(Tg)及び融解温
度(Tm)は、両者とも、20℃/分の昇温速度を用い
て、示差走査熱量計(DSC)により測定した。本明細
書中では、Tgは、ガラス転移温度の変曲点として定義
し、Tmは、融解転移のピークとして定義される。粒度測定 全ての粒子を、Malvern Instruments 社により製作され
たZetasizer(商標)Model DTS51
00を用いて、光子相関分光計(PCS)により特性評
価した。平均分子量 ポリマー試料を、3個のPolymer Labora
tories Plgel(商標)混合Cカラムを用い
て、テトラヒドロフラン中でサイズ排除クロマトグラフ
ィーにより分析した。そのカラムセットを、595(l
ogM=2.76)〜2170000(logM=6.3
4)ダルトンの狭分子量分布ポリスチレン標準で校正し
た。数平均分子量(Mn)重量平均分子量(Mw)を記
録した。ポリ(ビニルアルコール)試料を、Jordi
Gel GBR(商標)混合床カラムを使用し、0.
01Mの硝酸リチウムを含むジメチルスルホキシド(D
MSO)中で、サイズ排除クロマトグラフィー(SE
C)により分析した。カラムセットを5,900(lo
gM=3.77)〜788,000(logM=5.9
0)ダルトンの狭分子量分布プルラン標準で校正した。
結果をプルラン相当分子量及び数平均分子量(Mn)及
び重量平均分子量(Mw)として記録した。 【0069】疎水性粒子の調製:疎水性粒子P−1 温度計、攪拌機、水冷コンデンサー及び真空排気口を備
えた2リットル樹脂製フラスコに、233.92g
(0.272モル)のポリカーボネートポリオールPC
1733(Mw=860)(Stahl Co.)を入れた。こ
れを、真空下100℃で脱水した。真空を開放し、40
℃で攪拌しながら、22.27g(0.166モル)の
ジメチロールプロピオン酸、41.09g(0.180
モル)のビスフェノール−A、47.76g(0.53
0モル)の1,4−ブタンジオール、180gの2−ブ
タノン、及び40滴のジブチル錫ジラウレート(触媒)
を加えた。温度を80℃に調節し、そして均一溶液が得
られたときに226.74g(1.02モル)のイソホ
ロンジイソシアネートを徐々に加え、次に20gの2−
ブタノンを加えた。温度を85℃に上昇させ、約16時
間保って反応を完了させ、遊離イソシアネートを3%未
満含む中間体を得た。遊離イソシアネート含有量を、赤
外分光分析器により吸収ピーク2240cm -1で追跡し
た。反応混合物をアセトンで稀釈し、そして45%水酸
化カリウム溶液19.7gで中和すると、ジメチロール
プロピオン酸に基づいて化学量論的に95%のイオン化
を達成した。この中和した混合物に高剪断下で1300
gの蒸留水を加えて安定な水性分散体を形成した。2−
ブタノン及びアセトンを真空下での加熱により除去し、
固形分24.7%の水性分散体を得た。ガラス転移温度
は、DSCにより求めた場合に49℃であり、重量平均
分子量は24,100であった。 【0070】疎水性粒子P−2 PC1733ポリカーボネートポリオールの代わりにT
ONE0260(商標)(Mw=3000)(Union Ca
rbide)を使用するとともに、質量基準でのモノマーフ
ィード比が、33.3%のポリカプロラクトンポリオー
ルTONE0260、4.1%のジメチロールプロピオ
ン酸、11.4%の1,4−ブタンジオール、9.9%
のビスフェノール−A、及び41.3%のイソホロンジ
イソシアネートとなるように各成分の相対量を調節した
ことを除き、P1と同じ調製スキームを用いた。2−ブ
タノン及びアセトンを真空下での加熱により除去し、固
形分22.2%の水性分散体を得た。ガラス転移温度
は、DSCにより求めた場合に79℃であり、重量平均
分子量は14,000であった。 【0071】疎水性粒子P−3 質量基準でのモノマーフィード量が、36.7%のポリ
カプロラクトンポリオールTONE0260、3.9%
のジメチロールプロピオン酸、10.7%の1,4−ブ
タンジオール、9.2%のビスフェノール−A、及び3
9.5%のイソホロンジイソシアネートとなるように各
成分の相対量を調節したことを除き、P2と同じ調製ス
キームを用いた。2−ブタノン及びアセトンを真空下で
の加熱により除去し、固形分22.32%の水性分散体
を得た。ガラス転移温度は、DSCにより求めた場合に
67.4℃であり、重量平均分子量は16,200であ
った。 【0072】疎水性粒子P−4 P4は逐次乳化重合法により調製したコア−シェル型ラ
テックスである。コアポリマーマトリックをまず重合
し、次に第2のモノマーエマルジョンを逐次フィードし
た。窒素送込口、機械的攪拌機及びコンデンサーを備え
た5リットル3つ口フラスコに1700gの水及び1
1.25gの界面活性剤RHODACAL A−246
L(Rhodia, Inc.)を入れた。このフラスコを80℃の
恒温浴に浸し、窒素で20分間パージした。1.5gの
過硫酸ナトリウムを加え、次に第1のモノマーエマルジ
ョンを添加した。第1のモノマーエマルジョンは、10
0gの水、3.75gのA−246L、294.0gの
ブチルメタクリレート、12gのナトリウム2−スルホ
−1,1−ジメチルエチルアクリルアミド(50%活性
溶液)及び1.5gの過硫酸ナトリウムの混合物から調
製した。モノマーエマルジョンのフィード中ずっと混合
物を攪拌した。モノマーエマルジョンの添加時間は2時
間であった。モノマーエマルジョンの添加後、重合をさ
らに70分間続け、次に室温に冷却し、固形分10.3
%のコアラテックスが得られた。上記のコアラテックス
200g、0.89gの界面活性剤DOWFAX 2A
1(商標)(DowChemical Co.)及び2.4gの50%
ナトリウム2−スルホ−1,1−ジメチルエチルアクリ
ルアミド溶液を、窒素送込口、機械的攪拌機及びコンデ
ンサーを備えた1リットル3つ口フラスコに入れた。こ
のフラスコを40℃の恒温浴に浸し、窒素で20分間パ
ージした。6.0gの10%メタ重亜硫酸ナトリウム溶
液を加え、次にモノマー混合物を2時間にわたって加え
た。このモノマー混合物は、6gのエチルアクリレート
と52.8gのビニリデンから成っていた。モノマーの
添加後、重合を40℃でさらに16時間続け、次に室温
に冷却し、固形分29.2%及び平均粒度76nmのコ
ア−シェル型ラテックスが得られた。 【0073】疎水性粒子P−5(エチルアクリレート/
塩化ビニリデン/ヒドロキシエチルメタクリレートラテ
ックス)(10/88/2) 592ml(20オンス)ポリエチレン容器に341g
の脱イオン水を加えた。この水を窒素で15〜20分間
パージした。この反応容器に、5.10gの30%Tr
iton(商標)770界面活性剤、3.06gのヒド
ロキシエチルメタクリレート、15.29gのエチルア
クリレート、134.59gの塩化ビニリデン、0.7
586gのメタ重亜硫酸カリウム及び0.3794gの
過硫酸カリウムを順に加えた。容器に栓をして40℃の
タンブラー浴に入れ、そこに16〜20時間入れておい
た。次に、生成物を浴から取り出し、20℃に冷却し
た。生成物をチーズクロスで濾過した。ガラス転移温度
はDSCにより求めた場合に10℃であり、PCSから
得られた平均粒度は83nmであった。 【0074】疎水性粒子P−6(エチルアクリレート/
塩化ビニリデン/メタクリル酸)ラテックス(10/8
8/2) このラテックスは、ヒドロキシエチルメタクリレートを
メタクリル酸に置き換え、使用した界面活性剤がTri
ron(商標)770の代わりにA−246Lであった
ことを除き、P−5と同様に調製した。ガラス転移温度
はDSCにより求めた場合に8℃であり、PCSから得
られた平均粒度は71nmであった。 【0075】追加の材料: (1)Airvol(商標)203ポリ(ビニルアルコ
ール)(PVA)を、Air Productsから入手した。この
ポリ(ビニルアルコール)は、87〜89%加水分解
(この場合の加水分解とは、モノマー単位中のアセテー
ト基がヒドロキシ基に変換されることを意味する)され
たもので、12,000の数平均分子量及び35,00
0の重量平均分子量を有していた。 (2)本発明において使用したエチレンオキシドとプロ
ピレンオキシドのブロックコポリマーは全てBASFか
ら入手した。それらの特性を下記表1にまとめた。 【0076】 【表1】【0077】(3)分子量18,500のポリ(エチレ
ンオキシド)をPolyScience(カタログ番号0468
6)から購入した。 【0078】カラー印画紙1の作製:印画紙支持体に青
感性層、中間層、緑感性層、UV層、赤感性層、UV層
及びオーバーコートを順にコートすることにより試料を
作製した。各個々の層の構成成分を以下に説明する。 【0079】青感乳剤(青EM−1):グルタリルジア
ミノフェニルジスルフィド、ゼラチン解膠剤及びチオエ
ーテル熟成剤を含むよく攪拌した容器に、ほぼ等モル濃
度の硝酸銀溶液と塩化ナトリウム溶液を加えることによ
り高塩化物ハロゲン化銀乳剤が析出した。ハロゲン化銀
粒子形成中、析出の大部分の間、ペンタクロロニトロシ
ルオスミウム(II)酸セシウムドーパントを添加し、続
いてヘキサシアノルテニウム(II)酸カリウム、(5−
メチルチアゾール)ペンタクロロイリジウム酸カリウ
ム、少量のKI溶液を添加し、そしてドーパントなしで
殻形成した。得られた乳剤は、0.6μmのエッジ長を
有する立方体形粒子を含んでいた。この乳剤を、硫化金
のコロイド懸濁液を添加し、60℃まで傾斜をつけて加
熱し、そしてその間に青増感色素BSD−1、ヘキサク
ロロイリジウム酸カリウム、リップマン臭化物及び1−
(3−アセタミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾ
ールを添加することにより最適に増感した。 【0080】緑感乳剤(緑EM−1):ゼラチン解膠剤
及びチオエーテル熟成剤を含むよく攪拌した容器に、ほ
ぼ等モル濃度の硝酸銀溶液と塩化ナトリウム溶液を加え
ることにより高塩化物ハロゲン化銀乳剤が析出した。ハ
ロゲン化銀粒子形成中、析出の大部分の間、ペンタクロ
ロニトロシルオスミウム(II)酸セシウムドーパントを
添加し、続いて(5−メチルチアゾール)ペンタクロロ
イリジウム酸カリウムを添加した。得られた乳剤は、
0.3μmのエッジ長を有する立方体形粒子を含んでい
た。この乳剤を、グルタリルジアミノフェニルジスルフ
ィド、硫化金のコロイド懸濁液を添加し、55℃まで傾
斜をつけて加熱し、そしてその間にヘキサクロロイリジ
ウム酸カリウムをドープしたリップマン臭化物、緑増感
色素GSD−1の液晶懸濁液及び1−(3−アセタミド
フェニル)−5−メルカプトテトラゾールを添加するこ
とにより最適に増感した。 【0081】赤感乳剤(赤EM−1):ゼラチン解膠剤
及びチオエーテル熟成剤を含むよく攪拌した容器に、ほ
ぼ等モル濃度の硝酸銀溶液と塩化ナトリウム溶液を加え
ることにより高塩化物ハロゲン化銀乳剤が析出した。ハ
ロゲン化銀粒子形成中、ヘキサシアノルテニウム(II)
酸カリウム及び(5−メチルチアゾール)ペンタクロロ
イリジウム酸カリウムを添加した。得られた乳剤は、
0.4μmのエッジ長を有する立方体形粒子を含んでい
た。この乳剤を、グルタリルジアミノフェニルジスルフ
ィド、チオ硫酸トリウム、ビス{2−[3−(2−スル
ホベンズアミド)フェニル]−メルカプトテトラゾー
ル}金(I)三カリウムを添加し、64℃まで傾斜をつ
けて加熱し、そしてその間に1−(3−アセタミドフェ
ニル)−5−メルカプトテトラゾール、ヘキサクロロイ
リジウム酸カリウム及び臭化カリウムを添加することに
より最適に増感した。次に、この乳剤を、40℃に冷却
し、pHを6.0に調節し、そして赤増感色素RSD−
1を添加した。当該技術分野で周知の方法によりカプラ
ー分散体を乳化した。ポリエチレンラミネート印画紙上
に順に以下の画像形成層をコートした。 【0082】 【表2】 【0083】 【表3】【0084】 【表4】【0085】 【表5】【0086】 【表6】【0087】 【表7】【0088】 【表8】【0089】 【表9】 【0090】写真試料の試験未露光領域の画像の光学濃度 露光されていない試料を標準的なRA−4処理で処理
し、乾燥させた。青チャネル(Dmin(B))での反射
濃度をX−RITE(商標)Model 820濃度計
により読み取り、記録した。耐水性試験 ポンソーレッド(Ponceau Red)色素の水溶液は、イオ
ン相互作用を通じてゼラチンを汚すことが知られている
ため、オーバーコートの耐水性を試験することに使用し
た。酢酸と水の1000gの混合物(5部:95部)に
1gのポンソーレッド色素を溶解させることによりポン
ソーレッド色素溶液を調製した。露光されていない試料
をコダックRA−4処理により処理して白色Dmin試料
を得た。その試料の上に1滴の前記色素溶液を10分間
置き、続いて水で30秒間すすいでコーティング表面上
の過剰な色素溶液を除去することによって、耐水性試験
を行った。次に、各試料を風乾し、しみのついた領域の
反射濃度を記録した。保護オーバーコートを有しないD
min対照標準画像の光学濃度が耐水性度0%に対応し、
0の光学濃度が耐水性度100%に対応すると仮定し
て、下記式を使用して試料の耐水性度(%)を計算し
た。 【0091】 【数1】 【0092】湿潤摩耗抵抗性の試験 写真処理装置によりもたらされる損傷に対する本発明の
オーバーコートの抵抗性を求める手段として、次の試験
を行なった。現像液タンク中に5秒間入れた後に、Kr
eonite(商標)で製造されているもののような
“ソックト・ローラー(socked roller)”処理機にお
いて搬送ローラーを覆うために使用される編布材に印画
紙の表側表面を接触させたことを除き、常用のRA−4
処理により試料を処理した。オーバーコートに接触させ
る布帛の集成体を、部分的に膨潤したオーバーコートに
編布を押しつけるために、1組の圧力ローラーを通じて
送り込んだ。この処理の後に、RA−4処理の残りを完
了し、続いて熱風乾燥した。次に、得られたDmaxプリ
ント画像を、布材との接触により生じた物理的擦傷又は
型押しの形跡について調べ、以下の尺度に従ってランク
付けした。ソックト・ローラーによる損傷のランク 説 明 なし 損傷の目に見える形跡なし 軽い ところどころ小さな損傷跡 中程度 多くの小さな損傷跡 重大 接触領域全体にわたる目に見える損傷 深刻 編布の糸による表面の完全な型押し 【0093】例1:(ハイブリッドポリウレタン、BF89
28-14及び80220 例1) オーバーコート層(層7)中のゼラチンを表2に記載の
レイダウンでポリビニルアルコール(PVA)、ポリウ
レタン粒子及びPEO−b−PPOに置き換えたことを
除き、本発明のカラー印画紙試料を先に述べた試料1と
同様に作製した。写真処理後のこれらの試料の耐水性、
それらの未露光領域の濃度、及びソックト・ローラー試
験により求めた場合のそれらの湿潤摩耗の傾向を下記表
2に示す。 【0094】 【表10】 【0095】オーバーコート中にゼラチンを使用した試
料1は、最低のDmin(B)及び最良の湿潤引掻抵抗性
を示したが、耐水性を有していなかった。オーバーコー
ト層中にPVA及びポリウレタン粒子を使用した試料
2,7及び9は耐水性を示したが、望ましくない程度の
高いDmin(B)とソックト・ローラー損傷(跡)を示
した。試料3〜6は、オーバーコート中にPEO−b−
PPOを含まない試料2と比較して耐水性を維持したま
ま改良されたDmin(B)及びソックト・ローラー損傷
ランクを示した。試料8と試料7の比較及び試料10と
試料9の比較から同様な利点が認められた。さらに、ポ
リ(エチレンオキシド)を使用して作製した試料11で
は、試料10でPEO−b−PPOによってもたらされ
たような改良は認められなかった。 【0096】例2:(従来のポリウレタン9J3426-02, 0
7, 3397-02; 80493 例2) オーバーコート層(層7)中のゼラチンを表3に記載の
レイダウンでポリビニルアルコール(PVA)、ビニル
−アクリレート粒子及びPEO−b−PPOに置き換え
たことを除き、本発明のカラー印画紙試料を先に述べた
試料1と同様に作製した。先に述べたのと同じ方法を使
用してこれらの試料を評価した。 【0097】 【表11】 【0098】 【表12】【0099】表3のデータから、低光学濃度及び低ソッ
クト・ローラーマーキングを保ったまま、P−4、P−
5又はP−6等の水分散性粒子の添加により得られた耐
水性はPEO−b−PPOの添加により非常に高まるこ
とが判る。本発明の特定の好ましい態様を参照して本発
明を詳しく説明したが、当然のことながら、本発明の精
神及び範囲の中で様々な変更及び改良を加えることがで
きる。 【0100】最後に、本発明のさらなる態様を特許請求
の範囲の記載と関連して以下に示す。 [態様1] (a)支持体と、(b)前記支持体の片
面上に重ねられた少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層
と、(c)前記ハロゲン化銀乳剤層上に重なっている、
以下の成分: (i)固形分の質量を基準にして30〜95質量%の、
500nm未満の平均粒度及び−40〜80℃の間のT
gを有する粒子状の水分散性ポリマーと、(ii)固形分
の質量を基準にして4.5〜69.5質量%の水溶性ポ
リマーと、(iii)固形分の質量を基準にして0.50
〜20質量%の、エチレンオキシドとプロピレンオキシ
ドの少なくとも1つのブロックコポリマー鎖を含む化合
物、を含むコーティング組成物から作られたレイダウン
が少なくとも0.54g/m 2(50mg/ft2)であ
る処理液が浸透可能な保護オーバーコート、を含んでな
る写真要素。 [態様2] 前記水分散性ポリマーが、ポリエステル、
ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエーテ
ル、ポリカーボネート、ポリ(酸無水物)、及びこれら
のものの組み合わせ;又はビニルエーテル、ビニル複素
環式化合物、スチレン類、オレフィン、及びハロゲン化
オレフィン、不飽和酸及びそれらのエステル、不飽和ニ
トリル、ビニルアルコール、アクリルアミド及びメタク
リルアミド並びにビニルケトンから誘導されたポリマ
ー、ポリ(エポキシド)、対応するモノマーの組み合わ
せから形成されるコポリマー、並びにこれらのポリマー
の組み合わせからなる群から選ばれる上記態様1記載の
写真要素。 [態様3] 前記化合物が、4,000を超える分子量
を有するブロックコポリマー鎖を含むものであって、オ
キシエチレン部分が当該化合物中のオキシエチレン及び
オキシプロピレンの合計量の少なくとも40質量%であ
る上記態様1記載の写真要素。 [態様4] 前記水分散性ポリマーが60以下の酸価を
有する上記態様1記載の写真要素。 [態様5] 前記水溶性ポリマーが、ポリビニルアルコ
ール、セルロースエーテル、ポリ(N−ビニルアミ
ド)、ポリアクリルアミド、ポリエステル、ポリ(エチ
レンオキシド)、デキストラン、スターチ、非架橋ゼラ
チン、ホエー、アルブミン、ポリ(アクリル酸)、ポリ
(エチルオキサゾリン)、アルギネート、ガム類、ポリ
(メタクリル酸)、ポリ(オキシメチレン)、ポリ(エ
チレンイミン)、ポリ(エチレングリコールメタクリレ
ート)、ポリ(ヒドロキシ−エチルメタクリレート)、
ポリ(ビニルメチルエーテル)、ポリ(スチレンスルホ
ン酸)、ポリ(エチレンスルホン酸)、ポリ(ビニルリ
ン酸)及びポリ(マレイン酸)並びにこれらの組み合わ
せからなる群から選ばれる上記態様1記載の写真要素。 [態様6] 前記水溶性ポリマーの重量平均分子量が3
00,000以下である上記態様1記載の写真要素。 [態様7] 前記水分散性ポリマーがポリウレタンであ
る上記態様1記載の写真要素。 [態様8] 前記水分散性ポリマーが、下記構造式: 【0101】 【化6】 【0102】(式中、Xは−Cl、−F及び−CNから
なる群から選ばれ、YはH、Cl、F、CN、CF3
CH3 、C25 、n−C37 、iso −C37 、n
−C49 、n−C511、n−C613、OCH3
OC25 、フェニル、C6 5 、C6 Cl5 、CH2
Cl、CH2 F、C25 、n−C37 、iso −C3
7 、OCF3 、OC25 、OC37 、C(CF
33 、CH2 (CF3 )、CH(CF32 、−CO
CF3 、COC25 、COCH3 及びCOC2 5
らなる群からそれぞれ独立に選ばれる)により表される
モノマーを20〜80質量%含んで成るビニルポリマー
である上記態様1記載の写真要素。 [態様9] 前記支持体がポリマーフィルム、紙又はガ
ラスを含んでなる上記態様1記載の写真要素。 [態様10] 前記オーバーコート組成物が、紫外線吸
収剤、界面活性剤、乳化剤、コーティング助剤、滑剤、
艶消粒子、レオロジー調節剤、架橋剤、カブリ防止剤、
無機充填剤、顔料、磁性粒子及び/又は殺生物剤をさら
に含む上記態様1記載の写真要素。 [態様11] 前記化合物が、質量基準で、主に1〜4
つのブロックコポリマー鎖を含み、4,000〜10
0,000の間の合計分子量を有し、当該化合物中のオ
キシエチレン単位及びオキシプロピレン単位の合計に対
するオキシエチレン部分が60〜90質量%である上記
態様1記載の写真要素。 [態様12](a)支持体と、前記支持体の片面上に重
ねられたハロゲン化銀乳剤層と、前記ハロゲン化銀乳剤
層上に重なっている処理液が浸透可能なコーティングを
含んでなる写真要素であって、前記オーバーコートのレ
イダウンが少なくとも0.54g/m2(50mg/f
2)であり、前記オーバーコートが、固形分の質量を
基準にして30〜95質量%の、500nm未満の平均
粒度及び−40〜80℃の間のTgを有する粒子状の水
分散性ポリマーと、固形分の質量を基準にして4.5〜
69.5質量%の水溶性ポリマーを含むコーティング組
成物から作られたものであり、さらに少なくとも1つの
ポリ(オキシエチレン)−ポリ(オキシプロピレン)ブ
ロックコポリマー鎖を含む化合物と組み合わされてお
り、前記水溶性ポリマーに対する前記水分散性ポリマー
の質量比が50:50〜90:10であり、写真処理の
間に前記水溶性ポリマーの30質量%超が洗い落とされ
ることを特徴とする写真要素を用意し、(b)前記写真
要素を、pHが7を超える現像液中で現像して写真プリ
ントを得、そして(c)前記写真要素を80℃未満の温
度で乾燥させて前記オーバーコートを最終製品において
耐水性にすること、を含む写真プリントの作製方法。 [態様13] 前記水分散性ポリマーが、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエー
テル、ポリカーボネート、ポリ(酸無水物)、及びこれ
らのものの組み合わせ;ビニルエーテル、ビニル複素環
式化合物、スチレン類、オレフィン、ハロゲン化オレフ
ィン、不飽和酸及びそれらのエステル、不飽和ニトリ
ル、ビニルアルコール、アクリルアミド及びメタクリル
アミド並びにビニルケトンから誘導されるポリマー、ポ
リ(エポキシド)及びそれらのコポリマー、並びにこれ
らの組み合わせからなる群から選ばれるポリマーを含む
上記態様12記載の方法。 [態様14] 前記水分散性ポリマーが60以下の酸価
を有する上記態様12記載の方法。 [態様15] 前記水溶性ポリマーが、ポリビニルアル
コール、セルロースエーテル、ポリ(N−ビニルアミ
ド)、ポリアクリルアミド、ポリエステル、ポリ(エチ
レンオキシド)、デキストラン、スターチ、非架橋ゼラ
チン、ホエー、アルブミン、ポリ(アクリル酸)、ポリ
(エチルオキサゾリン)、アルギネート、ガム類、ポリ
(メタクリル酸)、ポリ(オキシメチレン)、ポリ(エ
チレンイミン)、ポリ(エチレングリコールメタクリレ
ート)、ポリ(ヒドロキシ−エチルメタクリレート)、
ポリ(ビニルメチルエーテル)、ポリ(スチレンスルホ
ン酸)、ポリ(エチレンスルホン酸)、ポリ(ビニルリ
ン酸)及びポリ(マレイン酸)並びにこれらの組み合わ
せからなる群から選ばれる上記態様12記載の方法。 [態様16] 前記水溶性ポリマーの重量平均分子量が
300,000未満である上記態様15記載の方法。 [態様17] 前記化合物が、分子量4,000〜10
0,000ブロックコポリマー鎖を有し、当該化合物中
のオキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位の合計
量に対してオキシエチレン部分が60〜90質量%であ
る上記態様12記載の方法。 [態様18] 前記水分散性ポリマーがポリウレタンで
ある上記態様12記載の方法。 [態様19] 前記水分散性ポリマーが、下記構造式: 【0103】 【化7】 【0104】(式中、Xは−Cl、−F及び−CNから
なる群から選ばれ、YはH、Cl、F、CN、CF3
CH3 、C25 、n−C37 、iso −C37 、n
−C49 、n−C511、n−C613、OCH3
OC25 、フェニル、C6 5 、C6 Cl5 、CH2
Cl、CH2 F、C25 、n−C37 、iso −C3
7 、OCF3 、OC25 、OC37 、C(CF
33 、CH2 (CF3 )、CH(CF32 、−CO
CF3 、COC25 、COCH3 及びCOC2 5
らなる群からそれぞれ独立に選ばれる)により表される
モノマーを20〜80質量%含んで成るビニルポリマー
である上記態様12記載の方法。 [態様20] 耐水性保護オーバーコートの形成が溶融
なしで行なわれる上記態様12記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ケビン マイケル オコンナー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,ダニング アベニュ 226 (72)発明者 エルマー チャールズ フラッド アメリカ合衆国,ニューヨーク 14424, カナンダイグア,ノース ロード 5084 (72)発明者 デイビッド イー.デッカー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14618, ロチェスター,エッジムーア ロード 51 Fターム(参考) 2H023 EA00 GA02

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (a)支持体と、 (b)前記支持体の片面上に重ねられた少なくとも1層
    のハロゲン化銀乳剤層と、 (c)前記ハロゲン化銀乳剤層上に重なっている、以下
    の成分: (i)固形分の質量を基準にして30〜95質量%の、
    500nm未満の平均粒度及び−40〜80℃の間のT
    gを有する粒子状の水分散性ポリマーと、 (ii)固形分の質量を基準にして4.5〜69.5質量
    %の水溶性ポリマーと、 (iii)固形分の質量を基準にして0.50〜20質量
    %の、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの少なく
    とも1つのブロックコポリマー鎖を含む化合物、を含む
    コーティング組成物から作られたレイダウンが少なくと
    も0.54g/m 2(50mg/ft2)である処理液が
    浸透可能な保護オーバーコート、 を含んでなる写真要素。
JP2002321120A 2001-11-05 2002-11-05 写真要素 Pending JP2003149768A (ja)

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