JP2003147211A - 耐衝撃性樹脂組成物 - Google Patents

耐衝撃性樹脂組成物

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JP2003147211A
JP2003147211A JP2001346084A JP2001346084A JP2003147211A JP 2003147211 A JP2003147211 A JP 2003147211A JP 2001346084 A JP2001346084 A JP 2001346084A JP 2001346084 A JP2001346084 A JP 2001346084A JP 2003147211 A JP2003147211 A JP 2003147211A
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章洋 藤田
Takamitsu Fujimoto
隆光 藤本
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徹男 三谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比誘電率や誘電正接などの誘電特性を良好に
維持しながら、衝撃特性に優れ、高周波機器、特に携帯
機器等のアンテナ用成形材料として有用な耐衝撃性樹脂
組成物を提供すること。 【解決手段】 本発明にかかわる耐衝撃性樹脂組成物
は、マトリックス樹脂中に、無機充填剤と、エラストマ
ー部材が微分散されてなるものである。微分散されたエ
ラストマー部材の大きさは、3μm以下であることが望
ましい。微分散されるエラストマー部材に適した材料
は、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマ
ー、塩ビ系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポ
リエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマ
ー、またはゴム状ポリマーなどで、充填量は、全重量に
対して5重量部以上、40重量部以下である。微分散さ
れる無機充填剤は、繊維状チタン酸金属塩が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐衝撃性樹脂組成
物にかかわり、特に高周波帯域で高比誘電率と低誘電正
接を有し、電子電気部品の成形材料として好適に適用可
能な耐衝撃性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話等のモバイル機器の普及と発達
に伴い、通信機器の一層の小型化と通信周波数の高周波
化が進んでいる。これに応じて、高周波帯域に対応でき
る諸特性を有する誘電性材料の開発が望まれている。
【0003】例えば、特開平8-41247号公報には、マト
リックス樹脂中に、繊維状無機充填材(例えば繊維径3
μm以下、繊維長5μm以上の繊維状チタン酸金属塩)
を充填することにより、1GHz以上の高周波帯域にお
いて高い比誘電率(20以上)と低誘電正接(0.00
5〜0.008)を実現する樹脂組成物が開示されてい
る。
【0004】しかしながら、上記樹脂組成物は、高剛性
な繊維状無機充填材を含有しており、衝撃強度が低いた
め、そのままでは、高い衝撃強度が要求される携帯機器
のアンテナ材料等に用いることは現実的ではない。
【0005】ここで比誘電率(ε)は、誘電体内の分極
の程度を表すパラメータで、比誘電率が大きいほど、こ
の物質中を伝播する信号の波長が短くなり、信号の高周
波化に適する材料であることを示す。また誘電正接(ta
nδ)は、誘電体内を伝播する信号が熱に変換されて失
われれる量を表すパラメータで、これが低いほど、信号
の損失が低く、好ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、比誘
電率や誘電正接などの誘電特性を良好に維持しながら、
衝撃特性に優れ、高周波機器、特に携帯機器等のアンテ
ナ用成形材料として有用な耐衝撃性樹脂組成物を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】マトリックス樹脂と無機
充填剤からなる樹脂組成物にエラストマーを添加する
と、樹脂組成物の耐衝撃性は改良されるが、一方で高周
波帯域での比誘電率が低下し、誘電正接は大きくなると
いう問題が発生した。本発明者らはこの点を解決するた
めに、エラストマーの配合方法に関して鋭意研究を重ね
た結果、誘電特性を極端に損なうことなく衝撃強度を向
上させる条件を見出し、本発明に到達した。
【0008】本発明にかかわる耐衝撃性樹脂組成物は、
マトリックス樹脂中に、無機充填剤と、エラストマー部
材が微分散されてなるものである。
【0009】また、微分散されたエラストマー部材の大
きさは、3μm以下であるものである。
【0010】また、微分散されたエラストマー部材は、
スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、
塩ビ系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエ
ステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ま
たはゴム状ポリマーからなるものである。
【0011】また、微分散されたエラストマー部材は、
全重量に対して5重量部以上、40重量部以下含まれて
なるものである。
【0012】また、マトリックス樹脂は、ポリフェニレ
ンサルファイド、シンジオタクチックポリスチレン、液
晶ポリマー、または環状ポリオレフィンからなるもので
ある。
【0013】また、無機充填剤は、繊維状チタン酸金属
塩からなるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る耐衝撃性樹脂組成物
は、ポリフェニレンサルファイドやシンジオタクチック
ポリスチレンのようなマトリックスとなる樹脂中に、チ
タン酸バリウムやチタン酸カルシウム等の無機充填剤
と、エラストマー部材が微分散されたものである。
【0015】マトリックスとなる樹脂には、公知の熱可
塑性樹脂および熱硬化性樹脂を使用できる。中でも、1
GHz以上の高周波帯域における誘電正接が10-2以下
であるものを特に好ましく用いることが可能で、具体的
には、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、シンジオ
タクチックポリスチレン(SPS)、液晶ポリマー(LCP:
Liquid Crystal Polymer)、環状ポリオレフィン等の
熱可塑性樹脂を挙げることができる。これらのマトリッ
クス樹脂は単独で、又は2種類以上を混合して使用する
ことができる。
【0016】無機充填材には、高誘電率と低誘電正接を
有する無機金属塩の中から用途に応じて適宜選択したも
のを使用することが出来るが、中でも1GHz以上の高
周波帯において高比誘電率と低い誘電正接を有するチタ
ン酸金属塩を、好ましく使用できる。
【0017】上記好ましいチタン酸金属塩にはチタン酸
バリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウ
ム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムストロ
ンチウム、チタン酸バリウムカルシウム、チタン酸バリ
ウムマグネシウム及びチタン酸カルシウムマグネシウム
などのチタン酸アルカリ土類金属塩が含まれる。
【0018】上記のチタン酸アルカリ土類金属塩の中で
も、チタン酸バリウムストロンチウム、チタン酸バリウ
ムカルシウム、チタン酸バリウムマグネシウム、チタン
酸カルシウムマグネシウム等の2種以上のアルカリ土類
金属を含むチタン酸塩は特に、好ましい誘電特性を有す
る。
【0019】無機充填剤はマトリックス樹脂中に均質に
微分散されていることが必要で、機械的強度、耐熱性、
寸法安定性などを、向上させるために添加される。粒状
の物、繊維状の物など、微小形状のものを制限なく使用
可能であるが、中でも、繊維状のものを好ましく用いる
ことが出来る。
【0020】無機充填材には、マトリックス樹脂への分
散性を一層高める目的で、表面処理剤による処理を施し
てもよい。表面処理剤には公知のものが使用でき、例え
ば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング
剤等のカップリング剤を挙げることができる。また、表
面処理剤の使用量は、樹脂組成物の誘電特性(誘電率、
誘電正接など)及び物理的特性(機械的強度など)を損
なわない範囲であれば、特に制限されるものではない。
【0021】無機充填材の配合量は、比誘電率や誘電正
接の設定値、組成物の用途等に応じて広い範囲から適宜
選択できるが、通常、組成物全量の50〜90重量%程
度とする。これより少ないと誘電特性が損なわれるよう
になり、又多いと、機械的強度が低下する。
【0022】本発明において使用し得るエラストマー
は、該成分添加による誘電正接の上昇を抑制するため
に、誘電正接が好ましくは0.02以下であること、さ
らに好ましくは0.005以下であることが望まれる。
また比誘電率は、2以上であるものが望ましい。具体的
にはスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマ
ー、塩ビ系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポ
リエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマ
ー、ゴム状ポリマーなどがあり、これらのエラストマー
は単独で、又は2種類以上を混合して使用することがで
きる。
【0023】スチレン系エラストマーは、公知のものを
制限なく用いることが出来るが、なかでもスチレン−ブ
タジエン−スチレンブロックコポリマー(SBS)、スチ
レン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー(SI
S)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロッ
クコポリマー(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレ
ン−スチレンブロックコポリマー(SEPS)を好適に用い
ることが出来る。
【0024】オレフィン系エラストマーは、ハードセグ
メントにポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィ
ン系樹脂を、ソフトセグメントにエチレンプロピレンゴ
ム、加硫ゴムなどのオレフィン系ゴムを用いたもので、
公知のものを制限なく用いることが出来る。塩ビ系エラ
ストマーは、ポリ塩化ビニルの分子間の絡み合いを大き
くしたもの、架橋構造を持たせたもの、ニトリルゴム、
ポリウレタン樹脂をブレンドしたものなど、公知のもの
を制限なく用いることが出来る。
【0025】ウレタン系エラストマーは、長鎖グリコー
ルと短鎖グリコールとのジイソシアネート重付加反応に
より得られるもので、公知のものを制限なく用いること
が出来る。ポリエステル系エラストマーは、ポリブチレ
ンテレフタレートなどの結晶性芳香族ポリエステルをハ
ードセグメントに、脂肪族ポリエーテル、脂肪族ポリエ
ステルをソフトセグメントにするもので、公知のものを
制限なく用いることが出来る。
【0026】ポリアミド系エラストマーは、ハードセグ
メントに結晶性で耐熱性の高いナイロン12などのポリ
アミドを、ソフトセグメントに非晶性でガラス転移点の
低いエーテル、あるいはエステルを用いたもので、公知
のものを制限なく用いることが出来る。
【0027】ゴム状ポリマーは、公知のものを制限なく
用いることが出来るが、なかでもブタジエンゴム、スチ
レン−ブタジエンゴム、二トリルゴム、ブチルゴム、エ
チレン−プロピレンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴ
ム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、フッ素ゴムなどを
好適に用いることが出来る。
【0028】分散させるエラストマーは、耐衝撃性を高
める上で微細であるほど好ましいが、微細化により向上
する衝撃強度の値がほぼ一定化してくること、細かいも
のは技術的に作成が困難な上に、価格が高くなることな
どの理由で、通常は0.2μm以下の物を使うメリット
は少ない。またエラストマーの粒径(あるいは最大部分
の長さ)が大きくなるにつれて耐衝撃性は損なわれるの
で、エラストマーの大きさ(粒子状であれば直径)は3
μm以下であることが望ましく、2μm以下あればさらに
好ましい。
【0029】エラストマーは、微分散されていれば特に
形状に制限されることなく用いることが出来る。またそ
の配合量は要求される耐衝撃性の大きさに応じて適宜選
択することが可能でが、通常、衝撃強度の向上効果を得
るには、樹脂組成物全量の5重量%以上添加することが
必要である。また、添加量を多くすると、比誘電率が低
下する傾向が見られるので、40重量%以下とする。
【0030】耐衝撃性樹脂組成物には、その誘電特性及
び物理的特性を損なわない範囲で、公知の樹脂用添加剤
を加えてもよい。樹脂用添加剤の具体例としては、例え
ば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、表面処理剤、相溶化
剤、熱伝導改良剤、潤滑性向上剤、着色剤、染料、酸化
防止剤、可塑剤、界面活性剤、難燃剤、メッキ特性改良
剤等を挙げることができる。
【0031】本発明にかかわる耐衝撃性樹脂組成物は、
射出成形、押出成形、圧縮成形、注型成形等の公知の方
法に従って、精度よく所望形状に成形することができ
る。得られる成形品は高靭性であるエラストマーが微分
散高充填されているため、高誘電率(例えば20以上)
と低誘電正接(例えば0.005以下)を有する上に、
高い衝撃強度(例えばシャルピー衝撃値で30kJ/m
上)を有する。
【0032】耐衝撃性樹脂組成物は、上述の様な優れた
誘電特性を有することから、通信機器のアンテナ基板、
電子電気機器のプリント配線板、電波フィルター等の高
周波帯域で使用される電子電気部品の構成材料として使
用することができ、また耐衝撃特性を必要とされる携帯
機器のアンテナのような製品への適用も可能である。
【0033】耐衝撃性樹脂組成物を用いて例えばアンテ
ナ基板等の配線板を製造するには、所定形状の成形板
に、必要に応じてエッチングを施した後、さらにその全
面又は一部に銅等の金属の被膜を形成し、次いで配線を
印刷する。金属被膜の形成は、スパッタリング、イオン
プレーティング、真空蒸着等の公知の方法により行うこ
とができる。また、金属箔を適当な接着剤にて接着又は
圧着してもよい。
【0034】次に、本発明にかかわる耐衝撃性樹脂組成
物の実施例を挙げ、本発明の効果を具体的に説明する。
尚、引張強度はISO-527、曲げ強度及び曲げ弾性率はISO
-178、シャルピー衝撃強度(ノッチ無し)はISO-179に
基づいてそれぞれ測定した。また、比誘電率及び誘電正
接は、ネットワークアナライザー(商品名:8720A、HEW
LET PACKARD社製)を用いて空洞共振法により25℃で
測定した。
【0035】実施例1〜4 液晶ポリマー(商品名:ベクトラ、ポリプラスチックス
(株)製、1GHzにおける比誘電率3.2、誘電正接
2.0x10-3)、繊維状チタン酸カルシウムマグネシ
ウム(商品名:ティスモ、大塚化学(株)製)およびスチ
レンブタジエンスチレン(分散粒径0.2、0.5、
2、3μm)をそれぞれ表1の配合割合(重量%)で混
合し、ペレットを得た。混合には、シリンダ温度が30
0℃に設定された二軸押出機(商品名:TEX-30α、日本
製鋼所(株)製)を用いた。ここで、スチレンブタジエン
スチレンの粒径が0.2、0.5、2、3μmのもの
が、それぞれ実施例1、2、3、4である。
【0036】得られた実施例1〜4にかかわるペレット
を、下記の条件で射出成形機(商品名:TH80E9VE、日精
樹脂工業(株)製)で成形し、試験片を形成した。射出成
形条件は、シリンダー温度300℃、金型温度120℃
とした。なお、比較のために、スチレンブタジエンスチ
レンを含まない試験片(比較例)を同様に作成した。
【0037】試験片の誘電特性及び機械的強度を測定し
た結果を図1に示す。図1から、エラストマー(SB
S)の粒子径が大きくなると比誘電率が低下し、しかも
機械的強度も低下する傾向が見られることが判る。エラ
ストマーを含まない比較例は、比誘電率が24と高く、
この点では好ましいが、衝撃強度は20kJ/mと低
い。実施例1〜4は、比誘電率でも20以上の高い比誘
電率を示すうえに、衝撃強度は圧倒的に向上しているこ
とがわかる。
【0038】特に、粒径0.2〜2μmのエラストマー
を含有する樹脂組成物(実施例1〜3)は、比誘電率で
も比較例と遜色無いうえに、0.005程度の低い誘電
正接を有し、しかもシャルピー衝撃強度についても30
kJ/m以上の優れた値を有した。
【0039】実施例5〜7 図1に示す配合割合(重量%)で、シンジオタクチック
ポリスチレン樹脂(SPS、商品名:ザレック、出光石
油化学(株)製、1GHzにおける比誘電率2.5、誘電
正接1.0x10-4)、繊維状チタン酸カルシウム(商
品名:ティスモ、大塚化学(株)製)およびスチレン−エ
チレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー(SE
BS、分散粒径:0.2〜2、3、30μm)を混合
し、シリンダー温度を290℃とする以外は実施例1〜
4と同様にして、ペレットを得た。ここで、SEBSの
粒径が0.2〜2、3、30μmのものが、それぞれ実
施例5、6、7である。
【0040】次に得られた実施例5〜7にかかわるペレ
ットを、シリンダー温度290℃、金型温度140℃の
条件で射出成形し、試験片を形成した。試験片の誘電特
性及び機械的強度を測定した結果は図1に示されてい
る。図1から、実施例1〜4と同様、エラストマー(S
EBS)の粒子径が大きくなると比誘電率が低下し、し
かも機械的強度も低下する傾向が見られる。
【0041】特に、粒径が0.2〜2μmの場合(実施
例5)、高い比誘電率及と低い誘電正接を有し、しかも
シャルピー衝撃強度についても30kJ/mという優れ
た値が得られた。
【0042】
【発明の効果】本発明にかかわる耐衝撃性樹脂組成物
は、マトリックス樹脂中に、無機充填剤と、エラストマ
ー部材が微分散されていることにより、比誘電率や誘電
正接などの誘電特性を良好に維持しながら、衝撃強度が
高いものが得られる。
【0043】また、微分散されたエラストマー部材の大
きさは、3μm以下であることにより、衝撃強度が高い
ものが得られる。
【0044】また、微分散されたエラストマー部材は、
スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、
塩ビ系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエ
ステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ま
たはゴム状ポリマーであることにより、衝撃強度が高い
ものが得られる。
【0045】また、微分散されたエラストマー部材は、
全重量に対して5重量部以上、40重量部以下含まれて
いることにより、衝撃強度が高いものが得られる。
【0046】また、マトリックス樹脂は、ポリフェニレ
ンサルファイド、シンジオタクチックポリスチレン、液
晶ポリマー、または環状ポリオレフィンからなることに
より、誘電正接が低いものが得られる。
【0047】また、無機充填剤は、繊維状チタン酸金属
塩からなることにより、比誘電率が高いものが得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐衝撃性樹脂組成物の特性を評価した結果を表
す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三谷 徹男 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 4J002 AC00X BB00X BB15X BB18X BC02X BC03W BD03X BD12X BG04X BK00W CE00W CF00X CF16W CK02X CL00X CN01W CP03X DE186 FA036 FB096 FB166 FD206 GQ00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックス樹脂中に、無機充填剤と、
    エラストマー部材が微分散されてなる耐衝撃性樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 微分散されたエラストマー部材の大きさ
    は、3μm以下であることを特徴とする請求項1記載の
    耐衝撃性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 微分散されたエラストマー部材は、スチ
    レン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、塩ビ
    系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステ
    ル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、または
    ゴム状ポリマーからなる請求項1記載の耐衝撃性樹脂組
    成物。
  4. 【請求項4】 微分散されたエラストマー部材は、全重
    量に対して5重量部以上、40重量部以下含まれてなる
    請求項1記載の耐衝撃性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 マトリックス樹脂は、ポリフェニレンサ
    ルファイド、シンジオタクチックポリスチレン、液晶ポ
    リマー、または環状ポリオレフィンからなる請求項1記
    載の耐衝撃性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】無機充填剤は、繊維状チタン酸金属塩から
    なる請求項1記載の耐衝撃性樹脂組成物。
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