JP2003146509A - 分割ドラグローラ - Google Patents

分割ドラグローラ

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JP2003146509A
JP2003146509A JP2001347087A JP2001347087A JP2003146509A JP 2003146509 A JP2003146509 A JP 2003146509A JP 2001347087 A JP2001347087 A JP 2001347087A JP 2001347087 A JP2001347087 A JP 2001347087A JP 2003146509 A JP2003146509 A JP 2003146509A
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JP2001347087A
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Takamitsu Doho
崇光 道法
Michinori Nakao
道範 中尾
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2系列以上の紙を並列に送ることができ、か
つ、系列ごとに適した張力を個別にかけることのできる
輪転印刷機用紙送りローラを提供する。 【解決手段】 紙送りローラを、モータ11で駆動され
る駆動側ローラ15と、別のモータ21で駆動される操
作側ローラ25とに分割する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輪転印刷機の重ね
合わせ部から紙折部に用紙を送るための紙送り機構に用
いるドラグローラに関する。
【0002】
【従来の技術】新聞等の印刷に広く用いられている機械
として、輪転印刷機がある。1部が2枚以上の用紙から
構成される新聞を印刷する輪転印刷機では、1枚ごとの
用紙に印刷を行う印刷部がいくつかと、印刷された2枚
以上の用紙を1部ごとに重ね合わせる重ね合わせ部と、
重ね合わされた用紙を折りたたむ紙折部とが組み込まれ
る。
【0003】紙送りを安定して行うためには、走行する
紙に適度な張力をかけることが好ましい。たとえば複数
のドラグローラを直列に設けて、走行する紙に適度な張
力を掛ける。ここで、直列とは、紙の流れ方向を基準に
している。このとき、紙の送り元に近い側のドラグロー
ラの円周線速度が、紙の送り先に近い側のドラグローラ
の円周線速度よりも常に若干遅くなるように制御する手
法が用いられている。なお、各々ドラグローラの直径は
必ずしも同一ではないので、回転速度の基準は回転角速
度ではなく、ローラの円周上における線速度すなわち円
周線速度とする。
【0004】ところで、最近では新聞等の印刷形態が多
様化している。たとえば、日曜版の新聞や選挙公報など
を第二分冊として通常の新聞(第一分冊)に抱きあわせ
る形態がある。この場合、第一分冊用及び第二分冊用と
して2系列の印刷部を並列に設けることが行われてい
る。さらに最近では、印刷部が4系列並列となる形態も
多用されている。
【0005】ここで、前述した分冊形式の形態では、そ
れぞれの分冊を構成する用紙枚数は、一般に異なるもの
である。たとえば、7枚28面の第一分冊と1枚4面の
第二分冊とからなる計8枚32面の新聞を想定すると、
両者の用紙枚数の比は7対1となる。一般には、用紙枚
数が多い側の紙送り経路には、用紙枚数の少ない側の紙
送り経路よりも強い張力をかけることが好ましい。
【0006】しかし、従来の輪転印刷機では1本のドラ
グローラに複数ルートの走行する紙を掛けて、複数の紙
送り系統を兼用している。そのため、すべての紙送り系
統に対して好ましい張力を同時に掛けることはできな
い。この結果、張力が過大となる側の紙送り系統では用
紙に機械的な負担がかかって切れやすくなり、逆に張力
が不足する側の紙送り系統では用紙が滑ってズレを生じ
たまま紙折部で折られることとなり、いずれにしても印
刷物の品質に悪影響が及びやすい。
【0007】また、用紙の枚数のほかにも、用紙の質や
印刷インクの質によっても用紙の滑りやすさが変化し、
最適な張力のかけ方はそれぞれに異なる。これに追従で
きない輪転印刷機では、やはり印刷物の品質に悪影響が
及びやすい。
【0008】上記した欠点を解決するための技術として
は、輪転印刷機における折り畳み部の紙送り機構が実開
平5−65535号公報によって公開されている。この
技術では、紙折部へ向かう走行紙に張力を与えるドラグ
ローラを備えた輪転印刷機において、このドラグローラ
の周面との距離をそれぞれ独立して変更可能な押圧ロー
ラを設け、これらの押圧ローラをドラグローラに連動さ
せて同じ周速(円周線速度)で回転駆動することが述べ
られている。また、ドラグローラの周面と押圧ローラと
の間の距離の変更によって、走行紙の枚数に応じた設定
が可能となることが述べられている。
【0009】上記した実開平5−65535号公報に示
される技術によれば、走行紙の重ね合わせ枚数に関係な
く安定した張力を走行紙に与えることができる。また、
1本のドラグローラで複数系統の走行紙を並列に送るこ
とができる。しかし、この技術においては、ドラグロー
ラと押圧ローラとを連動させるための連動機構が必要で
あり、また、押圧ローラのドラグローラに対する圧接力
を任意に調節するための調節機構も必要になる。そのた
め、装置が複雑化して製造コストが高くなり、また、制
御や保守も容易ではない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、複数の紙送
り系統を有する輪転印刷機用のドラグローラであって、
各々の紙送り経路に対して張力を任意に掛けることので
きる装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、たとえば駆動
側ローラ及び操作側ローラというふうに、二以上にロー
ラを分割して同軸に並べてなる、輪転印刷機の紙送り用
ドラグローラを提供する。本発明は、前記ローラ間に回
転トルク伝達手段を設けてなる、輪転印刷機の紙送り用
ドラグローラを提供する。本発明は、前記ローラの各々
が別個の駆動装置により駆動される、輪転印刷機の紙送
り用ドラグローラを提供する。本発明は、前記回転トル
ク伝達手段が遊星歯車装置である、輪転印刷機の紙送り
用ドラグローラを提供する。本発明は、前記回転トルク
伝達手段が波動歯車装置である、輪転印刷機の紙送り用
ドラグローラを提供する。本発明は、前記回転トルク伝
達手段が流体式トルクコンバータである、輪転印刷機の
紙送り用ドラグローラを提供する。本発明は、前記ロー
ラを駆動する駆動装置がカゴ型誘導電動機である、輪転
印刷機の紙送り用ドラグローラを提供する。本発明は、
前記ローラの位置以上に制動手段をさらに加えてなる、
輪転印刷機の紙送り用ドラグローラを提供する。本発明
の輪転印刷機の紙送り用ドラグローラでは、各々のロー
ラの円周線速度を異なる速度または同一速度で運転可能
となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明による輪転印刷機
用の分割ドラグローラを詳細に説明する。
【0013】(第一の実施形態)本発明の第一の実施形
態は、同軸に並べて配置した駆動側ローラ及び操作側ロ
ーラからなるドラグローラと、前記駆動側ローラに接続
した駆動側駆動手段と、前記操作側ローラに接続した回
転トルク伝達手段とを含み、前記回転トルク伝達手段が
前記駆動側駆動手段とは別個の操作側駆動手段であるこ
とを特徴とする輪転印刷機の紙送り用ドラグローラであ
る。
【0014】第一の実施形態によれば、駆動側ローラは
駆動側駆動手段で、操作側ローラは操作側駆動手段で、
それぞれ機械的に独立して回転駆動される。そのため、
駆動側ローラと操作側ローラとの円周線速度を異なる速
度とすることも同一速度とすることも任意である。ここ
で、駆動側ローラと操作側ローラを別個の紙送り系統と
して用いれば、それぞれの紙送り系統に適した張力を掛
けるための回転速度で運転することが可能となる。
【0015】ここで、駆動側駆動手段と操作側駆動手段
とは機械的に独立しているものである。駆動側駆動手段
と操作側駆動手段とは個別に制御して好ましい回転速度
差をつけて運転することができる。また、駆動側駆動手
段と操作側駆動手段とを電気制御的に連動させることに
より、好ましい回転速度差をつけて運転することができ
る。
【0016】ここで、駆動側ローラ及び操作側ローラは
一直線上に並べて配置されているので、回転軸は共通と
なる。第一の実施形態においては、駆動側ローラと操作
側ローラとはそれぞれ独立して回転させる必要があるの
で、公知の軸受けなどを用いて、一方のローラの回転ト
ルクが他方のローラに伝達されないように接続する。
【0017】駆動側駆動手段及び操作側駆動手段の構造
には特に制限はなく、一般的なカゴ型誘導電動機をカッ
プリングによってローラに直結することができる。ま
た、ギアボックスやプーリー・ベルトなどの回転トルク
伝達手段を介して接続することもできる。いずれの場合
でも、モータの電気的な制御や、ギアボックスないしプ
ーリー・ベルトなどの機械的な制御によって、ローラの
回転速度を任意に変更することができる。
【0018】モータは通常の連続回転式モータのほか、
断続的に回転するステッピング式モータであってもよ
い。ステッピング式モータはパルス入力によって駆動さ
れるので、精密な制御に適している。
【0019】(第二の実施形態)本発明の第二の実施形
態は、前記駆動側ローラと、前記操作側ローラと、前記
駆動側駆動手段と、前記操作側ローラに接続した回転ト
ルク伝達手段とを含み、前記回転トルク伝達手段が前記
駆動側ローラにも接続していることを特徴とする輪転印
刷機の紙送り用ドラグローラである。
【0020】この実施形態においては、モータなどの駆
動手段が1個で駆動側及び操作側の兼用となる利点があ
る。この実施形態では、駆動側駆動手段であるモータ及
び操作側ローラとを直接接続しない。この場合の回転ト
ルクは、モータ、駆動側ローラ、回転トルク伝達手段、
操作側ローラ、の順に伝達される。回転トルク伝達手段
としては、公知のギアボックスやプーリー・ベルト、摩
擦車等を利用できる。
【0021】この回転トルク伝達手段の変速比を切り替
えることによって操作側ローラの回転速度を段階的に切
り替えることができる。また、プーリー・ベルトや摩擦
車を用いる場合は回転速度を無段階に変更することがで
きる。このようにして、駆動側ローラと操作側ローラと
を異なる円周線速度または同一の円周線速度で運転する
ことが可能である。
【0022】モータと駆動側ローラとはカップリングで
直結してもよく、ギアボックスやプーリー・ベルトを介
して接続してもよい。
【0023】(第三の実施形態)本発明の第三の実施形
態は、第二の実施形態における回転トルク伝達手段が遊
星歯車装置であることを特徴とする輪転印刷機の紙送り
用ドラグローラである。
【0024】本発明に遊星歯車装置を適用するために
は、まず、中実または中空の円筒状である駆動側ローラ
の端部から中心軸上に細い棒状構造物を延長し、この棒
状構造物に歯を刻んで太陽歯車とする。また、操作側ロ
ーラを中空の円筒状とし、この円筒の内側に歯を刻んで
外周歯車とする。そして、太陽歯車と外周歯車とを、遊
星歯車を用いて接続する。遊星歯車は、一般に複数個を
設ける。複数の遊星歯車の噛み合わせを変更することに
より、外周歯車、すなわち操作側ローラの円周線速度だ
けを段階的に切り替えることができる。なお、本段落に
おける駆動側ローラを操作側ローラに、操作側ローラを
駆動側ローラに、それぞれ読み替えても同様の効果が得
られる。
【0025】この実施形態では、歯車構造がローラの内
部に納まるので、省スペースの点で有利である。また、
歯車構造がローラの外部に露出しないことから、異物巻
き込み防止や汚れ堆積防止の点からも有利である。
【0026】(第四の実施形態)本発明の第四の実施形
態は、第二の実施形態における回転トルク伝達手段が波
動歯車装置であることを特徴とする輪転印刷機の紙送り
用ドラグローラである。
【0027】前記した波動歯車装置としては、たとえば
ハーモニックドライブ(商標)が利用できる。波動歯車
装置の主要な構成要素は、(ア)楕円状カムの外周に薄
肉のボール軸受けを嵌めたウェーブジェネレータと、
(イ)ウェーブジェネレータの外周に位置し、薄肉カッ
プ状の金属弾性体で外周に歯を刻んだフレクスプライン
と、(ウ)フレクスプラインの外周に位置し、剛体リン
グ状で内周に歯を刻んだサーキュラスプラインである。
一般に、入力軸側にはウェーブジェネレータを、出力側
にはサーキュラスプラインを接続する。
【0028】波動歯車装置の作動原理は、主に、フレク
スプラインの金属弾性と、フレクスプライン及びサーキ
ュラスプラインの歯の枚数の違いによるものである。
【0029】本発明においては、例えば駆動側ローラの
端部を延長してウェーブジェネレータを接続し、サーキ
ュラスプライン自体を操作側ローラとする。これによ
り、駆動側ローラと操作側ローラで異なる回転角速度を
与えることができ、よって、異なる円周線速度を与える
ことができる。
【0030】なお、波動歯車装置の原理的な問題とし
て、入力側と出力側とで回転方向が逆になる性質があ
る。本発明では、駆動側ローラと操作側ローラの回転方
向を同一にする必要があるので、公知の回転方向逆転手
段を組み合わせて用いることとなる。
【0031】この実施形態においても、歯車構造がロー
ラの内部に納まるので、前記した第四の実施形態と同様
の効果が得られる。また、波動歯車装置特有の効果とし
ては、(ア)一般の歯車よりもバックラッシュが少ない
ので精密な制御に適する、(イ)一般の歯車よりも同時
に噛み合う歯の枚数が多いので一枚ずつの歯にかかる負
荷を小さくできる、(ウ)歯と歯が転がり接触をせず、
かつ周速が低いので静粛運転が可能である、などがあ
る。
【0032】(第五の実施形態)本発明の第五の実施形
態は、第二の実施形態における回転トルク伝達手段が公
知の流体式トルクコンバータであることを特徴とする輪
転印刷機の紙送り用ドラグローラである。
【0033】流体式トルクコンバータは、機械的回転動
力を流体動力に変換し、その流体動力を機械的回転動力
に戻すことによって回転動力を伝達する装置であり、自
動変速特性を備える。具体的には、原動機で駆動される
ポンプ羽根車と、負荷を駆動するタービン羽根車と、固
定の案内羽根(ステータ)と、動力伝達媒体である鉱油
などの非圧縮性流体から構成される。流体は、ポンプか
らタービンを通り、ステータを経たポンプに戻る機構で
ある。ここで、ステータの分だけ、入出力軸間にトルク
差を生じる。本発明では原動機が駆動側駆動手段であ
り、ポンプ羽根車が駆動側ローラに接続され、タービン
羽根車が操作側ローラに接続される。
【0034】この実施形態では、回転トルクの伝達が歯
車を介さずに行われるため、静粛運転の点でさらに有利
である。
【0035】(第六の実施形態)本発明の第六の実施形
態は、第一から第五のいずれかに記載の実施形態に加え
て、前記駆動側ローラ及び前記操作側ローラの一方また
は両方に制動手段を接続することを特徴とする輪転印刷
機の紙送り用ドラグローラである。
【0036】以下に、制動手段を操作側ローラに接続す
る場合の作用についての説明を行う。
【0037】ここでは、駆動側ローラと操作側ローラで
異なる円周線速度を与えるために、制動手段を用いる。
制動手段としては、公知の摩擦式ブレーキや、ローラの
回転エネルギーの一部を電気エネルギーとして取り出す
公知の発電式ブレーキが利用できる。前記の制動手段を
作動させることにより、ローラの回転速度を下げること
ができる。また、制動手段の作動力を任意に変更するこ
とにより、ローラの回転速度を任意に変更することがで
きる。
【0038】制動手段は、たとえば操作側ローラに接続
する。ここで、操作側ローラに与えた制動力が駆動側ロ
ーラに伝達されず、かつ、モータの回転トルクを両方の
ローラに与えることが可能である構造とするためには、
公知のラチェット構造継手が利用できる。ラチェット構
造継手によれば、モータ回転方向の回転トルクを駆動側
ローラから操作側ローラに伝達できる一方、逆方向、す
なわち操作側ローラ制動方向の回転トルクが駆動側ロー
ラに伝達されない環境が実現する。
【0039】また、公知のマグネットポンプで用いられ
ている磁石継手を用いて駆動側ローラと操作側ローラを
接続する磁石継手構造が利用できる。この構造では、駆
動側ローラと操作側ローラの接続が空間中の磁力線を介
して行われるために、原理的に非接触とすることができ
る。そのため、操作側ローラの制動方向の回転トルクが
駆動側ローラに伝達されにくい環境が実現する。
【0040】なお、制動手段を操作側ローラと駆動側ロ
ーラの両方に接続する形態や、制動手段を駆動側ローラ
のみに接続する形態も実施可能である。また、ローラを
緊急停止または通常停止させるために別途設けられる制
動手段を、駆動側ローラと操作側ローラとの間に回転速
度差をつける目的で利用することができる。
【0041】この実施形態では、モータから与える回転
エネルギーの一部が制動手段によって失われることとな
るが、回転速度の微調整に有利である。
【0042】本発明の実施形態では、操作側ローラを複
数設置することができる。これにより、紙送りの系統数
が2を超える場合であっても、走行経路別に異なる張力
を走行紙に掛けることが可能となる。
【0043】
【実施例】次に、本発明の実施例を図に基づいて詳細に
説明する。
【0044】図1は、駆動側ローラ15を駆動側駆動手
段であるモータ11によって駆動し、操作側ローラ25
は操作側駆動手段であるモータ21によって駆動する実
施例である。
【0045】ここでは、モータ11の動力がカップリン
グ12を介して駆動側ローラ15に伝達される。一方、
モータ21の動力はカップリング22を介して操作側ロ
ーラ25に伝達される。駆動側ローラ15と操作側ロー
ラ25は回転軸を同一に保つ必要性から、駆動側ローラ
15の断面は図面上で左に凸状とし、操作側ローラ25
の断面は図面上で右に凹状とし、該凸及び該凹を軸受け
16及び軸受け26によって回転可能に連結している。
これにより、駆動側ローラ15と操作側ローラ25との
間で自由に回転速度差をつけられる構造としている。
【0046】軸受けの種類には制限がなく、公知の玉軸
受けやコロ軸受けなどの転がり軸受けや、割り軸受けな
どを利用できる。コントローラ1はモータ11とモータ
21の両方に対して電気的に接続され、好ましい回転速
度の指令をモータ11及びモータ21に与えることがで
きる。ハウジング13は機械の筐体であり、軸受け14
は駆動側ローラ15をハウジング13の内部で回転可能
に支持する構造部品である。同様に、ハウジング23も
機械の筐体であり、軸受け24は操作側ローラ25をハ
ウジング23の内部で回転可能に支持する構造部品であ
る。
【0047】モータ11とモータ21の構造に制限はな
いが、一般的なカゴ型誘導電動機を利用すると、設備費
が安価となる。
【0048】図2は、駆動側ローラ15の動力を回転ト
ルク伝達手段31によって操作側ローラ25に伝達する
実施例である。
【0049】図2に示す回転トルク伝達手段では、回転
トルク伝達手段31内部の駆動側ドライブシャフト41
から操作側ドライブシャフト51までの回転トルク伝達
経路を選択することによって、変速比を5段階に変更す
ることが可能である。(ア)歯車42、歯車62、伝達
シャフト61、歯車64、歯車53。(イ)歯車42、
歯車62、伝達シャフト61、歯車65、歯車52。
(ウ)歯車43、歯車63、伝達シャフト61、歯車6
4、歯車53。(エ)歯車43、歯車63、伝達シャフ
ト61、歯車65、歯車52。(オ)直結カプラ44、
直結カプラ54。ここで、変速比の変更操作は、輪転印
刷機の停止時、例えば印刷用の版を入れ換える間に行う
ようにすると、変速操作のための機構が簡便ですむ利点
がある。
【0050】駆動側ドライブシャフト41は駆動側ロー
ラ15の中心軸であり、操作側ドライブシャフト51は
操作側ローラ25の中心軸である。歯車42、歯車4
3、歯車52、歯車53、歯車62、歯車63、歯車6
4、歯車65の歯の枚数は、一連の設計思想の基に決定
する。なお、上記(オ)の組み合わせはギア比が1の直
結状態となるので、駆動側ローラ15と操作側ローラ2
5を同じ速度で回転させたい場合、すなわち、二つの紙
送り系統に同一の張力をかけたい場合に好適である。
【0051】なお、ここで示した回転トルク伝達手段3
1は、公知の常時噛み合い式変速機であり、選択された
歯車または直結カプラの組み合わせでは動力が伝達さ
れ、それ以外の歯車または直結カプラの組み合わせでは
噛み合ったまま空転している。また、回転トルク伝達手
段31には図示しない同期噛み合い装置をさらに加え、
変速比切り替え時の衝撃を和らげることが好ましい。前
記した同期噛み合い装置は、シンクロナイザとも呼ばれ
る公知の装置である。このような構成にすると、駆動側
ローラ15及び操作側ローラ25の一方または両方が回
転中であっても変速比を切り替えることができる。
【0052】変速比の切り替え操作を駆動側ローラ15
及び操作側ローラ25の両方が静止している場合に限定
できる場合は、回転トルク伝達手段31としては、より
簡便な公知の選択噛み合い式変速機を用いることができ
る。
【0053】図3は、回転トルク伝達手段31として、
遊星歯車装置32を利用した実施例である。
【0054】ここでは、駆動側ドライブシャフト41の
途中に歯を刻んで太陽歯車45とし、円筒状とした操作
側ローラ25の内周に歯を刻んで外周歯車55とし、太
陽歯車45と外周歯車55の両方に噛み合う遊星歯車6
6を設けている。これにより、駆動側ローラ15から操
作側ローラ25までは次の経路によって動力が伝達され
る。すなわち、駆動側ドライブシャフト41、太陽歯車
45、遊星歯車66、外周歯車55、の順である。な
お、操作側ローラ25は、軸受け27と遊星歯車66の
2箇所で駆動側ドライブシャフト41に支持されるの
で、安定して回転できる。なお、駆動側ローラ15と操
作側ローラ25との変速比を変更可能とするためには、
遊星歯車66を複数設け、各歯車の噛み合わせを選択で
きる構造とすればよい。
【0055】図4は、回転トルク伝達手段31として、
波動歯車装置33を用いた実施例である。
【0056】ここでは、駆動側ドライブシャフト41に
ウェーブジェネレータ46を接続し、操作側ローラ25
の内周に歯を刻んでサーキュラスプライン56を形成す
る。ここで、ウェーブジェネレータ46とサーキュラス
プライン56の両方に噛み合うフレクスプライン67を
設けている。フレクスプライン67は弾性を有する構造
部品である。これにより、駆動側ローラ15から操作側
ローラ25までは次の経路によって動力が伝達される。
すなわち、駆動側ドライブシャフト41、ウェーブジェ
ネレータ46、フレクスプライン67、サーキュラスプ
ライン56、の順である。
【0057】なお、駆動側ドライブシャフト41とウェ
ーブジェネレータ46は図示しない回転方向逆転手段を
介して接続されている。回転方向逆転手段としては、平
歯車などを奇数枚数用いることができる。ウェーブジェ
ネレータ46からサーキュラスプライン56に至るまで
に回転方向は再び逆転されるため、駆動側ドライブシャ
フト41とサーキュラスプライン56の回転方向は同一
となり、駆動側ローラ15と操作側ローラ25を同一方
向に回転させることができる。
【0058】図5は、駆動側ドライブシャフト41から
操作側ドライブシャフト51に対して流体式トルクコン
バータ47を用いて動力を伝達する実施例である。
【0059】なお、流体式トルクコンバータ47の設置
位置は、駆動側ローラ15の内部であってもよいが、図
5のように操作側ローラ25の内部とすると、保守性が
良くなる。
【0060】これは、図2に示した回転トルク伝達手段
31が公知の流体式トルクコンバータ47に置き換わっ
たものであるので、作用の詳細は省略する。
【0061】図6は、紙送りローラを3系統、すなわ
ち、駆動側ローラ15と、操作側ローラ25と、操作側
ローラ25’とを一直線上に並べて配置した実施例であ
る。図6では操作側ローラを2個としているが、3個以
上を設置することも可能である。
【0062】図6は、図3に示した操作側ローラを2個
としたもので、作用は図3に準ずるので、詳細は省略す
る。この実施例では、遊星歯車装置32及び遊星歯車装
置32’の変速比を適切に設定しておくことにより、3
系列あるローラの円周線速度をすべて同一にすること
も、2系列だけのローラの円周線速度を同一にすること
も、3系列のローラをすべて相異なる円周線速度とする
ことの、いずれも選択できる。
【0063】図7は、本発明が好適に適用できる輪転印
刷機の断面を示す概念図である。なお、輪転印刷機のう
ちで、印刷部から重ね合わせ部を経由して紙折部に至る
部分までを図解する。
【0064】ここでは、紙8枚から構成される新聞の印
刷であって、紙71及び72が、図示しないモータで駆
動されるカラー印刷ローラ81及び82を含むカラー印
刷部91によってカラー印刷される。紙71及び72
は、カラー印刷された後に重ね合わせ部93を通過して
2枚重ねとなって操作側ローラ25に送られる。一方、
紙73から78は、図示しないモータで駆動される白黒
印刷ローラ83から88を含む白黒印刷部92によって
白黒印刷される。
【0065】紙73から78は、白黒印刷された後に重
ね合わせ部93を通過して6枚重ねとなって駆動側ロー
ラ15に送られる。なお、駆動側ローラ15はたとえば
紙面上の手前側であり、操作側ローラ25は反対側、す
なわち紙面上の奥側である。ここで、駆動側ローラ15
は、白黒印刷ローラ83から88のいずれに対しても若
干速い円周線速度で、操作側ローラ25はカラー印刷ロ
ーラ81及び82のいずれに対しても若干速い円周線速
度で運転する。これにより、カラー印刷ローラ81及び
82と白黒印刷ローラ83から88の各ローラが、紙8
1から88を若干引きずる状態となり、走行する紙に適
度な張力がかかり、紙81から88がズレたりシワにな
ったりすることがなくなる。
【0066】次いで、2枚重ねになった紙71及び72
は三角板95’によって、6枚重ねになった紙73から
78は三角板95によってそれぞれ二つ折りにされ、フ
ォーミングローラ96’及び96によって折り目を整え
られる。その後、カラー印刷された2枚及び白黒印刷さ
れた6枚とが合流する。ここで、三角板95’及び95
並びにフォーミングローラ96及び96’を総称して紙
折部という。
【0067】図8は、三角板95’によって、2枚重ね
の紙71及び72が二つ折りにされる状況を示す概念図
である。紙の折り方は、山折り、谷折りのいずれの形態
も可能である。なお、三角板95によって6枚重ねの紙
73から78が二つ折りにされる状況も、図8に準ず
る。
【0068】図9は、紙71及び72のカラー印刷の系
列と、紙73から78の白黒印刷の系列と、計2系列の
紙を本願発明の分割ドラグローラで送る実施例である。
【0069】この実施例では、操作側駆動手段であるモ
ータ11と、操作側駆動手段であるモータ21を設けて
あるので、駆動側ローラ15と操作側ローラ25とを異
なる円周線速度で回転させることが可能となる。そのた
め、カラー印刷の系列と白黒印刷の系列とで異なる張力
を与えることが可能となる。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、輪転印刷機で2系列以
上の紙を並列に送る場合においても、それぞれの系列に
適した張力を保って運転することができる。また、本発
明によれば、複雑な連動機構を必要とする押圧ローラを
使用せずに各系列の紙に対する張力を変更することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる、モータを2個使用する実施例
の断面図である。
【図2】本発明にかかる、常時噛み合い式変速機を使用
する実施例の断面図である。
【図3】本発明にかかる、遊星歯車装置を使用する実施
例の断面図である。
【図4】本発明にかかる、波動歯車装置を使用する実施
例の断面図である。
【図5】本発明にかかる、流体式トルクコンバータを使
用する実施例の断面図である。
【図6】本発明にかかる、紙送り用のドラグローラを3
系統に分割する実施例の断面図である。
【図7】本発明が好適に適用される輪転印刷機の断面図
である。
【図8】三角板によって1系列の紙が二つ折りにされる
状況を示す概念図である。
【図9】本発明にかかる、並列の2系列の紙が二つ折り
にされる状況を示す概念図である。
【符号の説明】
1 コントローラ 11 モータ 12 カップリング 13 ハウジング 14 軸受け 15 駆動側ローラ 16 軸受け 21 モータ 22 カップリング 23 ハウジング 24 軸受け 25 操作側ローラ 25’ 操作側ローラ 26 軸受け 27 軸受け 27’ 軸受け 31 回転トルク伝達手段 32 遊星歯車装置 32’ 遊星歯車装置 33 波動歯車装置 41 駆動側ドライブシャフト 42 歯車 43 歯車 44 直結カプラ 45 太陽歯車 46 ウェーブジェネレータ 47 流体式トルクコンバータ 51 操作側ドライブシャフト 52 歯車 53 歯車 54 直結カプラ 55 外周歯車 56 サーキュラスプライン 61 伝達シャフト 62 歯車 63 歯車 64 歯車 65 歯車 66 遊星歯車 67 フレクスプライン 71 紙 72 紙 73 紙 74 紙 75 紙 76 紙 77 紙 78 紙 81 カラー印刷ローラ 82 カラー印刷ローラ 83 白黒印刷ローラ 84 白黒印刷ローラ 85 白黒印刷ローラ 86 白黒印刷ローラ 87 白黒印刷ローラ 88 白黒印刷ローラ 91 カラー印刷部 92 白黒印刷部 93 重ね合わせ部 94 紙折部 95 三角板 95’ 三角板 96 フォーミングローラ 96’ フォーミングローラ
フロントページの続き Fターム(参考) 3F103 AA01 BA01 BA11 BA31 BA33 3F104 AA01 DA12 DA29 DA30 JA00 KA18 3F105 AA01 AB03 BA02 BA16 BA39 CA03 CB01 CB06 CB08 CB09 CC09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二以上のローラを同軸に並べてなる輪転
    印刷機の紙送り用ドラグローラ。
  2. 【請求項2】 前記ローラ間に回転トルク伝達手段を設
    けてなる請求項1に記載の輪転印刷機の紙送り用ドラグ
    ローラ。
  3. 【請求項3】 前記ローラの各々が別個の駆動装置によ
    り駆動される請求項1に記載の輪転印刷機の紙送り用ド
    ラグローラ。
  4. 【請求項4】 前記回転トルク伝達手段が、遊星歯車装
    置である請求項2に記載の輪転印刷機の紙送り用ドラグ
    ローラ。
  5. 【請求項5】 前記回転トルク伝達手段が、波動歯車装
    置である請求項2に記載の輪転印刷機の紙送り用ドラグ
    ローラ。
  6. 【請求項6】 前記回転トルク伝達手段が流体式トルク
    コンバータである請求項2に記載の輪転印刷機の紙送り
    用ドラグローラ。
  7. 【請求項7】 前記ローラを駆動する駆動装置が、カゴ
    型誘導電動機である請求項1ないし6のいずれかに記載
    の輪転印刷機の紙送り用ドラグローラ。
  8. 【請求項8】 前記ローラの一以上に、制動手段をさら
    に加えてなる請求項1ないし7のいずれかに記載の輪転
    印刷機の紙送り用ドラグローラ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007131003A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Man Roland Druckmas Ag 新聞を製作するための印刷機およびその方法
JP2011036249A (ja) * 2009-08-18 2011-02-24 G D Spa 少なくとも2つのたばこフィルタロッドを同時に製造する方法及び機械装置

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