JP2003144853A - 排ガス処理方法および装置 - Google Patents

排ガス処理方法および装置

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JP2003144853A
JP2003144853A JP2001346506A JP2001346506A JP2003144853A JP 2003144853 A JP2003144853 A JP 2003144853A JP 2001346506 A JP2001346506 A JP 2001346506A JP 2001346506 A JP2001346506 A JP 2001346506A JP 2003144853 A JP2003144853 A JP 2003144853A
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JP2001346506A
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Nobuyuki Masaki
信之 正木
Mitsuharu Hagi
光晴 萩
Noboru Sugishima
昇 杉島
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バイパス経路付きの排ガス処理装置におい
て、環境への有害成分の放出を効率的に低減する。 【解決手段】 排ガスを主経路10に流通させて主処理
部30などで無害化処理する主処理工程と、排ガスを一
時的に主経路10から分岐し再び合流するバイパス経路
20に迂回させるバイパス工程とを含む排ガス処理方法
であって、バイパス工程において、バイパス経路20を
流通する排ガスにバイパス処理部50などで触媒を接触
させて無害化処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス処理方法お
よび装置に関し、詳しくは、焼却炉やボイラなどから排
出される排ガスを無害化処理する方法と、その方法に用
いる装置とを対象にしている。
【0002】
【従来の技術】焼却炉やボイラの排ガスは、環境に放出
する前に、脱硝処理やダイオキシン除去処理などを行
い、環境への悪影響を出来るだけ軽減する無害化処理が
行なわれる。このような排ガスの無害化処理技術の一つ
として、触媒を用いることも行なわれている。例えば、
窒素酸化物やCO、ダイオキシンなどの化学物質を還元
したり酸化したりして無害化する触媒が知られており、
このような触媒が収容された触媒反応器からなる無害化
処理部を、排ガスの流通経路に設置しておくことが行な
われている。
【0003】従来の排ガスの処理装置で、排ガスの流通
経路として、無害化処理を行う処理部を備えた主経路に
加えて、バイパス経路を設けておくことがある。バイパ
ス経路を設けることで、排ガスを一時的に主経路に流れ
ないようにすることができる。例えば、排ガスの性状
(成分や条件)が設計範囲から著しく逸脱してしまった
場合に、排ガスをバイパス経路に逃がすことで、主経路
の無害化処理部が、損傷したり、能力低下を起こした
り、劣化を起こしたり、耐久性が低下したりすることを
防止することができる。具体的には、前記した触媒反応
器の場合、排ガスの温度が高くなり過ぎると、触媒反応
が十分に行なわれなくなったり、触媒に劣化が生じたり
する。排ガスにダストが大量に含まれていると、触媒が
目詰まりを起こすことがある。このように、無害化処理
に悪影響を与える現象が生じた場合には、排ガスを無害
化処理部には流通させずに、バイパス経路のほうに流
す。排ガスの問題が解消されれば、再び、排ガスを主経
路の無害化処理部に流すようにする。
【0004】また、主経路の無害化処理部で、触媒の点
検や交換などの作業を行う際にも、排ガスをバイパス経
路に迂回させておくことができる。排ガスの発生源であ
る焼却炉などでは、運転条件の変化やトラブル、廃棄処
理物の種類などによって、排ガスの性状に一時的に大き
な変化が生じることがあり、前記したバイパス経路を備
えておくことが有効である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したような、主経
路に加えてバイパス経路を備えた排ガス処理装置におい
て、排ガスの処理性能が十分に高まらないという問題が
あった。その原因を究明したところ、バイパス経路を使
用していない状態でも、微量の排ガスがバイパス経路に
漏れていることが判明した。バイパス経路に漏れた排ガ
スは、当然、主経路の無害化処理部を通過しないので、
有害成分を含んだままの状態で、バイパス経路から主経
路に戻されてしまう。その結果、無害化処理部で無害化
処理された処理済ガスにバイパス経路からの未処理の排
ガスが混入してしまい、最終的に環境に放出されるガス
中には、許容量を超える有害成分が残ってしまうのであ
る。
【0006】バイパス経路と主経路との間には、開閉自
在なバルブやダンパを設けておいて、通常運転時には、
排ガスがバイパス経路には流れないようにしている。と
ころが、開閉自在なダンパ等の機構にはどうしても若干
の隙間が存在するため、バイパス経路への排ガスの漏れ
を完全に遮断することは困難である。高度な排ガス処理
が要求される場合あるいは厳しい環境基準が適用される
場合には、バイパス経路に漏れる少量の排ガスによる影
響も無視できない問題になる。例えば、高効率脱硝装置
で、NH3が注入された排ガスが、バイパス経路に漏れ
ると、環境に放出されるガスにおけるNOxおよびNH
3の含有量が保証値を満足できなくなることが起こる。
ダイオキシン処理で、0.1ng-TEQ/m3未満を保証す
ることが要求されるような場合には、バイパス経路での
微量な漏れでも、保証性能が満足できなくなる。
【0007】本発明の課題は、上記したようなバイパス
経路付きの排ガス処理装置において、環境への有害成分
の放出を効率的に低減することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる排ガス処
理方法は、排ガスを主経路に流通させて無害化処理する
主処理工程と、前記排ガスを一時的に前記主経路から分
岐し再び合流するバイパス経路に迂回させるバイパス工
程とを含む排ガス処理方法であって、前記バイパス工程
において、前記バイパス経路を流通する排ガスに触媒を
接触させて無害化処理する。 〔排ガス〕各種の産業施設や設備装置から排出されるガ
スであって、無害化処理を必要とする排ガスに適用され
る。
【0009】排ガスを排出する設備すなわち排ガス源の
具体例として、焼却炉、ボイラ、ガスタービン、ディー
ゼルエンジンなどが挙げられる。排ガスに含まれる有害
成分あるいは無害化処理すべき成分は、対象とする排ガ
ス源および環境基準などによって異なる。具体的には、
NOxやNH3、CO、ダイオキシン、粉塵などが挙げ
られる。 〔無害化処理〕無害化処理は、排ガスに含まれる有害な
成分を、環境に対して有害な状態から無害な状態に変え
る処理である。但し、有害と無害の区別は、要求される
環境水準によって違ってくる。通常は、人体あるいは動
植物の健康や生命維持に対する悪影響の大きな物質を、
悪影響がより少ない物質に変換することを意味する。
【0010】具体的には、脱硝処理、ダイオキシン除去
処理、脱臭処理、CO酸化処理などが挙げられる。無害
化処理の種類によって、使用する処理装置や処理剤、処
理条件は違ってくる。無害化処理の好ましい形態は、触
媒反応による排ガス処理である。 〔触媒反応処理〕通常の排ガス処理に利用されている触
媒や反応器、処理条件などが適用できる。排ガス処理用
の触媒としては、脱硝触媒やダイオキシン分解触媒など
が知られている。具体的な触媒材料としては、チタン、
バナジウム、タングステン、モリブデンなどを含有する
ものが、一般に広く使用されている。チタン酸化物とバ
ナジウム酸化物とを含有する触媒が好ましいものとして
挙げられる。
【0011】さらに具体的な触媒の例として、特開平3
−68456号公報に開示された、チタン、シリカ、バ
ナジウム、タングステンを含有する触媒が、脱硝触媒と
して使用できる。本件特許出願人が先に特許出願した特
願平2000−099593号(特開平2001−06
3392号公報)に開示された有機ハロゲン化合物の除
去用触媒や有機ハロゲン化合物の除去方法も適用でき
る。この触媒は、チタン酸化物(TiO2)とバナジウ
ム酸化物を含有し、0.01〜0.05μmの範囲に孔
径分布のピークを有する細孔群と0.1〜0.8μmの
範囲に孔径分布のピークを有する細孔群とを含む細孔を
有する有機ハロゲン化合物除去用触媒において、触媒成
分としてマンガン、コバルト、ニッケル、亜鉛、ジルコ
ニウム、ニオブ、モリブデン、スズ、タンタル、ランタ
ンおよびセリウムよりなる群から選ばれた少なくとも1
種の金属酸化物をも含有している。この触媒を、ポリハ
ロゲン化ジベンゾダイオキシン、ポリハロゲン化ジベン
ゾフランおよびポリハロゲン化ビフェニル等の有機ハロ
ゲン化合物を含む排ガスと接触させることで、有機ハロ
ゲン化合物を分解し、無害化処理することができる。
【0012】〔主経路〕排ガスを無害化処理する際の排
気ガスの流通経路である。主経路は、配管やホース、構
造体を貫くトンネルなど、通常の排ガス処理装置におけ
る排ガスの流通経路と同様の構造が採用できる。主経路
には、排ガスを強制流通させるファンやブロワなどを配
置しておくことができる。主経路の上流側には、排ガス
の発生源が存在する。具体的には、ボイラや焼却炉、ガ
スタービン、ディーゼルエンジンなどが挙げられる。こ
れらの発生源で発生した排ガスが主経路に送り込まれ
る。発生源から本発明の排ガス処理装置までの間に、冷
却塔、除塵装置などが設置される場合もある。
【0013】主経路の下流側は、煙突や排気口などを経
て環境に開放される。主経路の下流側に、さらに別の排
ガス処理装置を設けることもできる。主経路には、1個
所または複数個所に無害化処理部を備えておくことがで
きる。無害化処理部として、異なる有害成分を無害化す
る処理部を組み合わせて備えることができる。無害化処
理として、前記した触媒反応処理が好ましい。 〔バイパス経路〕排ガスを、主経路の主処理部に流さな
いで迂回させるためのガスの流通経路である。
【0014】バイパス経路の基本的な構造は、主経路と
同様でよい。バイパス経路は、主経路に対して、主処理
部よりも上流側で分岐する。バイパス経路は、下流側で
外部の環境に開放しておいてもよいし、主経路と再合流
させておくこともできる。バイパス経路は、バイパス工
程時に、上流側の排ガス供給源や下流側の誘引ファンな
どの設備機器に支障が生じないように排ガスを迂回させ
て流通できるように設定しておく。バイパス工程におけ
る排ガスのガス線速が、5〜100m/s、より好まし
くは10〜50m/sになるように設計しておくことが
できる。
【0015】バイパス経路の主経路に対する分岐個所お
よび合流個所には、ガスの流れを切り換える手段を備え
ておく。この切り換え手段としては、開閉自在なダンパ
や各種の弁構造が採用できる。バイパス経路および主経
路の必要個所に、ガスの流通と遮断を切り換える切り換
え手段を設けておけばよい。バイパス経路と主経路との
分岐点または合流点に、方向切換ダンパを設けておくこ
ともできる。 〔バイパス処理部〕基本的には、主経路に配置される主
処理部と同様の構造や機能を有する無害化処理部が設け
られる。
【0016】但し、バイパス処理部は、主処理部に比べ
て、小型および小容量で、処理能力の少ない無害化処理
部でも十分である。バイパス処理部は、排ガス処理装置
の通常運転時に主経路から漏れてくる有害成分を無害化
処理できればよいので、主経路から漏れ易い有害成分あ
るいは環境への放出が微量でも問題になる有害成分を効
率的に無害化処理できるようにしておくことが好まし
い。バイパス処理部における無害化処理についても、前
記した触媒反応処理が好ましい。バイパス処理部が、触
媒による無害化処理を行う場合、バイパス経路の内径に
対応する断面積の触媒を、10〜1000mmの長さで
バイパス経路に充填しておくことができる。
【0017】〔排ガス処理〕基本的な排ガス処理の方法
や手順は、通常の排ガス処理方法および装置と同様でよ
い。具体的な工程として、通常の運転時に実行する主処
理工程と、必要時のみに一時的に実行されるバイパス工
程がある。主処理工程は、排ガスを主経路に流通させ主
処理部で無害化処理を行い、無害化処理を終えた処理済
ガスを、環境に放出する。このとき、バイパス経路ある
いは主経路とバイパス経路との分岐個所に配置されたダ
ンパなどの操作して、バイパス経路には排ガスが流れ込
まないようにしておく。
【0018】しかし、排ガスの一部は、ダンパなどを通
過してバイパス経路に漏れる。漏れた排ガスは、バイパ
ス処理部で無害化処理される。バイパス処理部で無害化
処理された処理済ガスは、そのまま環境に放出された
り、再び主経路に戻されたりする。バイパス工程は、排
ガスをバイパス経路に迂回させる。このとき、主経路に
は排ガスが流れないように遮断しておいてもよいし、排
ガスの一部は主経路にも流れるようになっている場合も
ある。バイパス工程を実行するケースとしては、排ガス
発生源の試運転時や点検時、不具合発生時などがある。
具体的には、排ガスの温度が許容範囲を超えたり、ダス
ト量が増大したり、可燃物が増えたり、被毒物質が増加
したりする場合である。但し、このような場合でも、排
ガスの無害化処理が主経路の主処理部で達成可能な程度
であれば、バイパス工程を実行する必要はない。主処理
部の点検や触媒交換などを行うときは、主経路への排ガ
スの流通を遮断しておく必要がある。
【0019】バイパス工程では、排ガスがバイパス処理
部を通過するので、バイパス処理部を通過する排ガスに
無害化処理が行われる。但し、バイパス処理部では、排
ガスを無害化できなくても構わない。通常は、バイパス
処理部の無害化処理能力では、バイパス工程での排ガス
を完全に無害化することはできない。バイパス工程で、
バイパス経路に流れる排ガスで、バイパス処理部の触媒
が劣化したり損傷したりすることがある。この場合は、
バイパス工程から主処理工程に切り換えたあとで、バイ
パス処理部の触媒を交換したり、能力回復の作業を行っ
たりする必要がある。
【0020】
【発明の実施の形態】図1および図2に示す排ガス処理
装置は、主経路10とバイパス経路20とを備えてい
る。図1に示すように、主経路10は、図示を省略する
排ガス源に連通する供給側Iから、処理済みのガスを送
り出す送出側Oへと、排ガスを流通させる。送出側O
は、煙突や排気口などにつながる経路を経て、外部環境
に開放されている。主経路10の途中に、主処理部30
を備える。主処理部30は、内部に無害化処理触媒32
を収容している。主処理部30を通過する排ガスが触媒
32と接触し触媒32の触媒機能によって無害化され
る。例えば、有害なNOxが触媒32で還元されて、無
害なN2に転換されたりする。
【0021】バイパス経路20は、主経路10から分岐
し、再び合流する。バイパス経路20の主経路10から
の分岐個所は、主処理部30よりも上流側に設けられ
る。バイパス経路20の主経路10への合流個所は、主
処理部30よりも下流側に設けられる。バイパス経路2
0の途中には、バイパス処理部50を備える。バイパス
処理部50には、主処理部30と同じ触媒が収容されて
いる。バイパス経路20のうち、主経路10から分岐し
た直後の下流側には、開閉自在なダンパ44が設けられ
ている。
【0022】主経路10のうち、バイパス経路20の分
岐個所の下流側で主処理部30までの間にも開閉自在な
ダンパ42が設けられている。主経路10のうち、主処
理部30の下流側でバイパス経路20と合流する直前に
も、開閉自在なダンパ46が設けられている。主経路1
0のうち、バイパス経路20の分岐個所よりも上流側に
は、NH3注入ノズル60が設けられており、主経路1
0を流通する排ガスにNH3ガスを注入することで無害
化処理に役立てる。 〔主処理工程(通常運転)〕主経路10のダンパ42、
46は開き、バイパス経路20のダンパ44は閉じてお
く。
【0023】図1に示すように、供給側Iから主経路1
0を流れる排ガスは、主処理部30に送り込まれる。主
処理部30では、触媒32によって所定の無害化処理が
行われ、無害化された処理済ガスが、送出側Oへと送り
出される。ダンパ44が閉じているので、バイパス経路
20に排ガスが流れないようになっているが、現実に
は、少量の排ガスがダンパ44から漏れてバイパス経路
20に流れ込む。バイパス経路20を流れる漏れ排ガス
は、バイパス処理部50を通過する。バイパス処理部5
0に収容された触媒に排ガスが接触すると、主処理部3
0における無害化処理と同様の無害化処理が行われ、排
ガスは無害化される。無害化された処理済ガスは、主経
路10の処理済ガスと合流し、送出側Oへと送り出され
る。
【0024】したがって、主経路10からバイパス経路
20へ排ガスの漏れがあっても、漏れた排ガスも無害化
処理されてから、送出側Oへと送り出される。その結
果、無害化処理されていない排ガスや有害成分が、送出
側Oから環境に放出されてしまうことが確実に防止でき
る。 〔バイパス工程〕主処理部10を流れる排ガスが、主処
理部30の処理能力を超えたり、触媒32に悪影響を与
えたりするような場合には、排ガスをバイパス経路20
に迂回させる。排ガスの流れを止めずに、主処理部30
の保守管理や触媒32の点検、交換などの作業を行うた
めにも、バイパス経路20への迂回が有効である。
【0025】図2に示すように、主経路10のダンパ4
2、46を閉じ、バイパス経路20のダンパ44を開
く。供給側Iから主経路10に流れる排ガスは、主経路
10からバイパス経路20を迂回して再び主経路10に
戻り、送出側Oに送り出される。排ガスが主処理部30
を通過することはない。なお、排ガスはバイパス経路2
0のバイパス処理部50を通過するので、排ガスに無害
化処理が行われる場合もある。但し、主処理部30で無
害化処理できない排ガスの場合は、バイパス処理部50
でも処理できず、通過してしまうことになる。
【0026】また、排ガスの中に触媒に対して悪影響を
与える成分が含まれている場合は、バイパス処理部50
の触媒が劣化したり損傷したりすることがある。このと
きには、バイパス運転から通常運転に切り換えたあと
で、バイパス処理部50の触媒を取り替えればよい。バ
イパス処理部50の触媒は、主処理部30の触媒に比べ
れば、量が少なく、触媒の取り付け構造も簡単なもので
よいので、バイパス処理部50の触媒を取り替えるの
は、それほど面倒ではなくコスト負担も少ない。バイパ
ス運転の原因となった問題がなくなれば、再び通常運転
に切り換える。このようなバイパス運転を行なうこと
で、主処理部30の触媒32を長期間にわたって効率的
に使用することができ、排ガス処理装置全体の稼働率を
向上させたり、稼動コストを低減したりすることができ
る。
【0027】
【実施例】〔実施例1〕ガスタービンの排ガスが流通す
る煙道に、図1に示す構造の排ガス処理装置を設置し
た。主処理部30およびバイパス処理部50に下記の触
媒を設置して、排ガス処理を行った。 <触媒> TiO2:V25:WO3=90:5:5(酸化物換算重
量比)を含有し、目開き3.3mm、内壁厚み0.5m
mのハニカム状をなす。脱硝触媒として機能する。
【0028】<主処理部の処理条件> 排ガス風量:28,000Nm3/h、排ガス温度:3
50℃、空間速度:14,560h-1、ガス流速:2.
4Nm/s、排ガス成分(NOx:100ppm、
2:15%、CO2:3.1%、H2O:8%、N2:残
り) <バイパス処理部の処理条件>前記主処理部と同じ排ガ
スが流れると、空間速度:518,000h-1、ガス流
速:21.6Nm/sとなる。その他の条件は、主処理
部と同じになる。 <脱硝性能の測定>図1の設定(主処理工程)で、NH
3注入ノズル60からNH3ガスを1000ppm注入
して、主経路10のうちバイパス経路20との合流部よ
りも下流側で、NOx濃度およびNH3濃度を測定し
た。
【0029】その結果は、NOx濃度:2.3ppm、
NH3濃度:2.1ppmであった。実用上、十分な脱
硝性能が発揮されることが確認された。 〔比較例1〕前記実施例1において、バイパス経路20
のバイパス処理部50に、触媒を配置しなかった以外
は、実施例1と同じ条件で、脱硝性能の測定を行なっ
た。その結果、NOx濃度:3.2ppm、NH3
度:3.0ppmであった。実施例1に比べて、脱硝性
能が低い。これは、バイパス経路20に漏れた排ガスの
影響であると考えられる。
【0030】〔実施例2〕ゴミ焼却炉の排ガスが流通す
る煙道に、図1に示す構造の排ガス処理装置を設置し
て、前記同様の排ガス処理を行った。 <触媒> TiO2:V25:MoO3=88:7:5(酸化物換算
重量比)を含有し、目開き5.0mm、内壁厚み0.8
mmのハニカム状をなす。ダイオキシン除去触媒として
有効である。 <主処理部の処理条件> 排ガス風量:8,000Nm3/h、排ガス温度:23
0℃、空間速度:3,320h-1、ガス流速:2.1N
m/s、排ガス成分(ダイオキシン類:1.7ng/m
3、O2:15%、H2O:8%、ダスト:20mg/
3、N2:残り) <バイパス処理部の処理条件>前記主処理部と同じ排ガ
スが流れると、空間速度:444,000h-1、ガス流
速:24.7Nm/sとなる。その他の条件は、主処理
部と同じになる。
【0031】<ダイオキシン除去性能の測定>図1の設
定(主処理工程)で、主経路10のうちバイパス経路2
0との合流部よりも下流側で、ダイオキシン類の濃度を
測定した。その結果は、ダイオキシン類濃度:0.08
4ng/m3であった。実用上、十分なダイオキシン除
去性能が発揮されることが確認された。〔比較例2〕前
記実施例2において、バイパス経路20のバイパス処理
部50に、触媒を配置しなかった以外は、実施例2と同
じ条件で、ダイオキシン除去性能の測定を行なった。
【0032】その結果、ダイオキシン類濃度:0.11
ng/m3であった。実施例2に比べて、ダイオキシン
類の除去性能が低い。これは、バイパス経路20に漏れ
た排ガスの影響であると考えられる。
【0033】
【発明の効果】本発明にかかる排ガス処理方法および装
置は、バイパス経路に排ガスを無害化処理できるバイパ
ス処理部を備えていることによって、主経路からバイパ
ス経路に漏れる排ガスがあっても、この排ガスについて
も無害化処理することができる。その結果、バイパス経
路を素通りしてしまう排ガスおよび有害成分による、排
ガス処理性能の低下を防ぐことができ、環境に対する悪
影響を格段に低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表す排ガス処理装置の模
式的構造図
【図2】 バイパス処理時の模式的構造図
【符号の説明】
10 主経路 20 バイパス経路 30 触媒反応器 32 触媒 42、44、46 ダンパ 50 バイパス処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23J 15/00 F23J 15/00 G (72)発明者 杉島 昇 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 Fターム(参考) 3K070 DA02 DA05 DA25 DA75 4D002 AA08 AA12 AA13 AA21 BA05 BA06 BA14 CA07 CA13 DA70 4D048 AA06 AA11 AB02 AB03 AC04 BA07X BA23X BA26X BA27X BA41X BB02 CC26 CC33 CC61 DA01 DA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排ガスを主経路に流通させて無害化処理す
    る主処理工程と、前記排ガスを一時的に前記主経路から
    分岐するバイパス経路に迂回させるバイパス工程とを含
    む排ガス処理方法であって、 前記主処理工程で、前記バイパス経路に漏れる排ガスを
    バイパス経路に配置されたバイパス処理部で無害化処理
    する排ガス処理方法。
  2. 【請求項2】前記主処理工程およびバイパス処理工程
    が、排ガスに含まれる窒素酸化物および有機ハロゲン化
    合物を無害化処理する請求項1に記載の排ガス処理方
    法。
  3. 【請求項3】排ガスを流通させる主経路と、 前記主経路に配置され、前記排ガスを無害化処理する主
    処理部と、 前記主経路のうち前記主処理部よりも上流側で分岐し、
    前記排ガスを一時的に迂回させるバイパス経路と、 前記バイパス経路に配置され、前記排ガスを無害化処理
    するバイパス処理部とを備える排ガス処理装置。
  4. 【請求項4】前記主経路に配置される主処理部が、前記
    排ガスと接触して無害化処理する触媒を備える請求項3
    に記載の排ガス処理装置。
  5. 【請求項5】前記バイパス経路のうち、前記主経路から
    の分岐個所とバイパス処理部との間に開閉自在なダンパ
    をさらに備える請求項3または4に記載の排ガス処理装
    置。
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