JP2003144533A - 脱臭方法および装置 - Google Patents

脱臭方法および装置

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JP2003144533A JP2001345807A JP2001345807A JP2003144533A JP 2003144533 A JP2003144533 A JP 2003144533A JP 2001345807 A JP2001345807 A JP 2001345807A JP 2001345807 A JP2001345807 A JP 2001345807A JP 2003144533 A JP2003144533 A JP 2003144533A
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Kazuhito Hashimoto
和仁 橋本
Eiichi Umemoto
榮一 梅本
Makoto Tanabe
眞 田邊
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Kanagawa Prefecture
Japan Science and Technology Agency
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Kanagawa Academy of Science and Technology
Kanagawa Prefecture
Japan Science and Technology Corp
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  • Fertilizers (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 家畜ふん等の有機物の堆肥化発酵乾燥過程で
発生する多種類の臭気成分を堆肥化乾燥機能を損なうこ
となく有効に脱臭する方法および装置を提供する。 【解決手段】 有機物の分解過程で発生する臭気の脱臭
方法であって、微生物による脱臭と、酸化チタンを光触
媒とした有機物分解による脱臭とを併用して脱臭するこ
とを特徴とする脱臭方法および脱臭装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機物の分解過程
で発生する多種類の臭気の脱臭方法および装置に関し、
とくに、家畜ふん等を堆肥化する堆肥化ハウスからの臭
気の脱臭に好適な脱臭方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】悪臭の脱臭方法としては、燃焼、酸アル
カリ等の薬液洗浄や微生物脱臭、オゾンによる酸化分
解、酸化チタン等の光触媒活性を利用した分解による方
法等が知られている。しかしいずれの方法も、多くの装
置、施設やランニングコストがかかるものであるととも
に、単独で利用されており、とくに単独では十分な脱臭
処理が困難な場合もある。
【0003】脱臭処理が要求されるものの代表として、
例えば、家畜ふん発酵堆肥化乾燥ハウス(以下、「堆肥
化ハウス」と略称する。)からの排気の脱臭がある。従
来の堆肥化ハウスにおいては、脱臭装置が全く設けられ
ていない場合がほとんどである。一部で土壌微生物を用
いた地下脱臭法も提案されているが、脱臭機能が不十分
であったり、硝酸態窒素による地下水汚染が懸念される
おそれがある。
【0004】酸化チタンによる脱臭法は、一般に、40
0nm以下の波長の紫外線のエネルギーが必要で、多く
の脱臭装置は特別な紫外線照射を必要とし、ランニング
コストも高いため、堆肥化ハウス等大量の高濃度臭気に
は不向きとされてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】畜産規模の拡大と、畜
産施設周辺への住宅地の進出等より、堆肥化ハウスから
発生する臭気を最小限にするための技術開発が強く要望
されている。開発すべき技術としては、家畜ふん等の堆
肥の経済的価値は低いため、この生産にかける施設費、
維持運営費を低コストで行う必要がある。また、家畜ふ
んの発酵乾燥過程で発生する高濃度の臭気を施設外に出
さないよう堆肥化ハウスを密閉し、換気制御を行いなが
ら脱臭も行うことが望まれる。また、堆肥化ハウス内の
温度を適切に保って堆肥化発酵を促進し、小面積で十分
な乾燥を行うことができるようにし、堆肥化ハウス本来
の機能も十分に発揮できるようにすることも望まれる。
さらに、脱臭に酸化チタンの光触媒活性による有機物分
解処理を利用する場合には、酸化チタンの臭い分解に必
要な紫外線エネルギーコストを十分に低減する必要があ
る。
【0006】本発明の課題は、このような要望や必要性
を満たしつつ、効果的に脱臭を行うことのできる方法お
よび装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、先ず、次のような基礎検討を行った。脱臭対象の代
表的なものとして、堆肥化ハウスから発生する臭気を検
討の対象として、とくに乳牛ふんを対象とした場合の臭
気の原因となる成分の種類と濃度を調査した。
【0008】堆肥化ハウスから発生する臭気は、乳牛ふ
んを対象とした場合にはアンモニア、低級脂肪酸、含硫
臭気等があり、それぞれの成分の種類と濃度の調査例は
表1に示す通りである。表1に示す調査例から、アンモ
ニアは他の成分の700倍から4800倍と高い濃度で
あることが分かる。
【0009】
【表1】
【0010】上記のような臭気を脱臭するためには、そ
れぞれの臭気成分に合った処理法を組み合わせることが
合理的であると考えられる。すなわち、堆肥化ハウス発
生臭気を脱臭するためには、(1)アンモニアを脱臭す
る技術と、(2)低級脂肪酸や含硫臭気を脱臭する技術
が必要である。
【0011】上記(1)のアンモニアは、水溶性であり
また生物に不可欠の窒素を含む化合物であることから、
微生物脱臭による効果が期待される。(2)の成分はい
ずれも低い濃度であること、また堆肥化ハウスは堆肥の
乾燥に太陽光を利用しているため、広い面積が必要であ
ることを考慮するとともに、乾燥には太陽光線のうち長
波長の熱線を利用しているが、酸化チタンの利用できる
短波長の紫外線は乾燥に対しては効果が少ないことを考
慮すると、紫外線により励起される酸化チタンの光触媒
活性による分解脱臭が合理的であると考えられる。
【0012】そこで微生物脱臭と酸化チタンの併用脱臭
効果の試験を行ったところ、微生物脱臭槽ではアンモニ
アや水溶性のメチルメルカブタンも効率的に脱臭され、
その排気を酸化チタン脱臭槽に導入したところ、アンモ
ニアは更に減少するとともに、含硫臭気も低級脂肪酸も
効果的に分解されることが分かった。
【0013】このような知見に基づいて本発明を完成す
るに至った。すなわち、本発明に係る脱臭方法は、有機
物の分解過程で発生する臭気の脱臭方法であって、微生
物による脱臭と、酸化チタンを光触媒とした有機物分解
による脱臭とを併用して脱臭することを特徴とする方法
からなる。
【0014】とくに、堆肥化ハウスに対して適用する場
合には、堆肥化ハウス内で発生した臭気を微生物処理に
より脱臭した後、酸化チタンの光触媒活性により脱臭す
ることを特徴とする脱臭方法である。
【0015】この脱臭方法においては、酸化チタンの光
触媒活性発現に太陽光を用いることができ、太陽光エネ
ルギーをハウス保温とともに光触媒活性発現に有効に利
用できる。また、脱臭対象となる堆肥化ハウス内からの
排気を、外部に排出する前に、堆肥化ハウス内に供給さ
れる新鮮空気との間で熱交換する、たとえば、顕熱交換
することができ、堆肥化に有効な温められた空気を効率
よくハウス内に供給することができる。
【0016】また、本発明に係る脱臭装置は、微生物に
よる脱臭手段と、酸化チタンを光触媒とした有機物分解
による脱臭手段とを併せ持つことを特徴とするものから
なる。
【0017】とくに、堆肥化ハウスに、堆肥化ハウス内
で発生した臭気を脱臭する微生物脱臭手段と、酸化チタ
ンを光触媒とした有機物分解による脱臭手段とを付設し
たことを特徴とする脱臭装置として構成できる。
【0018】この脱臭装置においては、酸化チタン層を
堆肥化ハウスを構成する実質的に透明なシートの内面に
設け、該シートを透過する太陽光を酸化チタンの光触媒
活性発現と堆肥化ハウスの保温とに利用するように構成
することができる。
【0019】また、脱臭対象となる堆肥化ハウス内から
の排気を通す前記両脱臭手段が設けられた経路に、該排
気と堆肥化ハウス内に供給される新鮮空気との間で熱交
換する顕熱交換器が配置されている構成を採ることがで
き、ハウス内への供給空気を適切に加温することができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について、望まし
い実施の形態とともに詳細に説明する。まず、以下のよ
うな供試施設を作製し、基礎的な試験を行った。
【0021】(1)供試材料及び試験方法 1.供試施設:供試脱臭施設を図1に示す。図1に示す
ように、臭気発生槽としての堆肥化ハウス1を人工気象
室内に収容し、その中で試料2を堆肥化発酵させた。臭
気発生槽1からの臭気を微生物脱臭槽3に塩化ビニル製
ダクト4を介して導入した。処理対象臭気は、12w工
業用ファンを塩化ビニル製ダクト4内に組み込み(図示
略)、スライダックスにより流量調節を行った。
【0022】微生物脱臭槽3は、脱臭菌液槽5(容積:
30L)、気液接触槽6(菌液シャワー)(容積:18
0Lの上部に漏れ棚を設置し、ポンプ7で菌液をシャワ
ー状に散布)とその上部に熱交換器を設置し除湿効果を
狙った除湿槽8を構成した。
【0023】微生物脱臭槽3の上部の除湿槽8から、ダ
クト9を介して臭気を酸化チタン脱臭槽10に導入し
た。酸化チタン脱臭槽10は、650×3900mmの
大きさで二重構造とし、上部はPET(ポリエチレンテ
レフタレート)フィルムの内面に、下面はポリカーボネ
ート波板上面に二酸化チタン光触媒を塗布し、上部から
太陽光の紫外線量(平均紫外線強度:1.1mw/cm
2 )に近い紫外線を紫外線ランプとしてのブラックライ
ト11により照射し、酸化チタン脱臭処理後に排気し
た。
【0024】上記堆肥化ハウス1を人工気象室内に収容
し、温度20度から32度の夏季の条件を想定した日内
変動をつけて試験を実施した。
【0025】2.供試臭気:神奈川県畜産研究所で飼養
されている乳牛ふん約80kgを用い、好気発酵堆肥化
槽(プラスチック製30×70×50cm:4箱)を、
模型堆肥化ハウス1(660×3900×高さ1000
〜2000mmの片流れのPETフィルム張り屋根の模
型ハウス)に設置し、そこから発生する臭気を処理対象
原臭とした。
【0026】(2)臭気の採材と分析方法 臭気の採材は臭気発生槽1、微生物脱臭槽3、酸化チタ
ン脱臭槽10の各臭気排気口で行い、アンモニアは各排
気口で吸引しガス検知管で計測した。低級脂肪酸は対象
臭気を25L吸引し濃縮管で濃縮し、ガスクロマトグラ
フ法で、含硫臭気もガスクロマト法で分析した。
【0027】(3)試験結果 アンモニアの脱臭効果は表2に示すように、堆肥化ハウ
ス内の平均濃度は33.9ppmであったが、微生物脱
臭槽通過後は1ppm、酸化チタン脱臭槽通過後は0p
pmに脱臭された。
【0028】
【表2】
【0029】この微生物脱臭により脱臭されたアンモニ
アに含まれる窒素は、表3に示すように脱臭菌液に含ま
れる微生物により亜硝酸、硝酸イオンに変化した。
【0030】含硫臭気の併用処理効果は、表4に示すよ
うに、水に溶解しやすい硫化水素では微生物脱臭槽で1
00%脱臭できたが、水溶解性の低い硫化メチル、二硫
化メチルでは微生物脱臭槽での脱臭率はそれぞれ40.
4%、12.5%と低く、酸化チタン脱臭槽ではそれぞ
れ100%、87.5%と高率で脱臭できた。
【0031】好気性発酵により堆肥化される過程で発生
する低級脂肪酸臭気は、表5に示すように、プロピオン
酸では認知閾値0.01ppmに近い低濃度であった。
この低級脂肪酸臭気は微生物脱臭槽ではほとんど除去で
きなかったが、酸化チタン脱臭槽では69〜100%と
高率に脱臭できた。
【0032】このことから堆肥化過程で発生する臭気に
ついて、この二種類の脱臭装置を組み合わせることによ
り高率に脱臭でき満足すべき結果が得られた。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】なお、表3中のEC:電気伝導率(electr
ic conductivity)は、物質中の電気の流れの程度を表す
ものである。微生物脱臭槽にとけ込んだアンモニアがイ
オンとなり、微生物作用を受け亜硝酸イオンや硝酸イオ
ンに変化する。ECの値はこのイオン量に比例するた
め、ECを測定することにより微生物脱臭槽のイオン濃
度を推定できる。このECは溶液に電極を挿入すること
により簡単に測定できるので、アンモニア等窒素関連物
質イオンの蓄積を評価するのに利用した。
【0037】次に、より大がかりで実際に適用できる施
設を作製し試験した。すなわち、平均的な乳牛飼養農家
(飼養規模:30頭)を想定した実証施設を自然条件下
に設置し本発明による脱臭効果を確認した。
【0038】図2に全体の概略構成を示す。密閉し、人
工換気により入排気を制御できる堆肥化ハウス21とし
て、間口8m、奥行32mの樹脂被覆ハウスを作製し、
その中に堆肥化槽22として設けられた乳牛ふん発酵乾
燥床(幅6m、長さ29m、堆肥深さ0.5m)に発酵
促進と入口から出口への堆肥の移送を兼ねた機械攪拌機
23を設置した。
【0039】堆肥化ハウス21内で発生した臭気は、排
気ダクト24を介して隣接した微生物脱臭槽25へ導入
され、その気液接触槽26(容積:8.3m2 )内で脱
臭菌液槽27から循環供給され菌液シャワー28から散
布される菌液と接触される。しかる後に、顕熱交換器2
9を通り、連通口30を介して、屋根裏全面を利用して
酸化チタン層が設けられた酸化チタン脱臭槽31で脱臭
処理された後に排気口32から排気される構造とした。
【0040】新鮮空気取り入れ口33から取り入れられ
た新鮮空気は、顕熱交換器29により脱臭対象排気との
間で熱交換され、温められた空気が送風ダクト34を介
して入気口35から堆肥化ハウス21内に供給される。
また、酸化チタン脱臭槽31における酸化チタンの光触
媒活性の励起には太陽光が使用され、この太陽光は同時
に堆肥化ハウス21の保温にも利用される。
【0041】調査は、アンモニアの脱臭効果について、
夏から秋にかけて3回実施した。アンモニアの測定はシ
ュウ酸トラップ法による連続測定で1時間単位の平均値
を求めた。紫外線量は360nmに最大感度を持つ測定
器を用いた。測定の結果は表6に示すとおりである。
【0042】
【表6】
【0043】7月31日の測定では微生物脱臭槽のアン
モニア脱臭率が53.3%と低く、これは気液接触槽で
の菌液シャワー量の不足と考えられ、シャワーノズルに
改良を加えて脱臭効果を測定したところ、9月18日の
測定では90%の脱臭効果があった。
【0044】酸化チタン脱臭槽のアンモニアの脱臭率
は、7月31日には17.2%日平均で約7ppm、最
大で20ppmの分解が観察された。しかし微生物脱臭
槽の菌液シャワー量を増やした後の測定では、3.2%
〜0%と酸化チタン脱臭の効果が認められなかった。こ
れはハウス内で蒸散した水分と、菌液シャワーから排気
と共に持ち出された水分が、9月になって気温が低下し
たことにより酸化チタン表面に結露し、アンモニアと酸
化チタンとが接触できず、アンモニアの分解率が低下し
たことが観察された。
【0045】この結果から、微生物脱臭槽と酸化チタン
脱臭槽の中間に除湿とハウス温度の保温を目的とした顕
熱交換器等の効果的な除湿が不可欠と考えられる。
【0046】堆肥生産の状況は表7、表8に示すよう
に、投入ふんの水分83%が36.7%に堆肥化乾燥さ
れ、発酵温度も最高69度まで上昇し、有機物の発酵分
解が進んでいるものと判明した。
【0047】
【表7】
【0048】
【表8】
【0049】このように、上記試験により、微生物脱臭
と酸化チタン脱臭の併用により、とくに、悪臭発生原因
物質のアンモニアを効果的に脱臭できることが確認でき
た。
【0050】また、堆肥化ハウス内に天井を張り、屋根
部を二重構造にすることによってハウス内の温室効果を
高める効果がある。また、顕熱交換器を使用することに
より、排気から熱回収し、入気温度を高めることによ
り、発酵効率を高めることができる。
【0051】また、顕熱交換器を利用することで、ハウ
ス内で発生した水蒸気を結露水として取り出しハウス内
への戻りを無くしたことにより乾燥効率が向上する。
(全熱交換器では熱回収と共に水分も持ち込むことにな
り、乾燥効率が低下する。)
【0052】さらに、ハウス内温度を高めることによ
り、堆肥化槽の深さを従来の20cmから50cmにし
単位面積当たりの堆肥化量を増やしたことにより、ハウ
ス設置面積を少なくすることができる。
【0053】なお、酸化チタン脱臭については太陽光に
含まれる紫外線を利用することから、夜間や雨天により
紫外線が利用できない場合には脱臭効果が無かったり、
減少することとなるため、夜間での完全脱臭が必要な立
地条件では、補助的に紫外線ランプ等を用いることも必
要となる。
【0054】また、微生物脱臭についてはアンモニアを
高率に脱臭するが、アンモニアに含まれる窒素は微生物
作用により亜硝酸、硝酸に変化し蓄積される。これは液
肥としての利用や脱窒槽を設けることによって無害の窒
素ガスとして空気中に放散することができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る脱臭
方法および装置によれば、とくに堆肥化ハウスに本発明
を適用することにより次のような優れた効果が得られ
る。
【0056】(1)堆肥化ハウスを密閉し人工換気によ
り入排気を制御したことから、家畜ふん等有機物の堆肥
化発酵過程で発生する多様な臭気を、微生物脱臭、酸化
チタン脱臭を併用して使用することにより、悪臭発生原
因物質のアンモニア、含硫臭気、低級脂肪酸についてほ
ぼ完全に脱臭することができる。
【0057】(2)ハウス内の屋根下に樹脂フィルムで
天井を設け、この天井上面と透明樹脂屋根下面に酸化チ
タンを塗布し、この天井裏に臭気を含む排気を通気した
ことにより、太陽光を利用して酸化チタン脱臭の効果を
高めることができるとともに、太陽光エネルギーをハウ
スの保温に利用できる。
【0058】(3)熱交換、とくに顕熱交換により、排
気から熱回収してハウス内の供給新鮮空気を加温でき、
ハウスの保温、堆肥化促進に有効利用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による効果を確認するための試験施設の
概略構成図である。
【図2】本発明による効果を確認するための、より実際
の設備に近い試験施設の概略構成図である。
【符号の説明】
1 臭気発生槽としての堆肥化ハウス 2 試料 3 微生物脱臭槽 4 ダクト 5 脱臭菌液槽 6 気液接触槽 7 ポンプ 8 除湿槽 9 ダクト 10 酸化チタン脱臭槽 11 紫外線ランブとしてのブラックライト 21 堆肥化ハウス 22 堆肥化槽 23 攪拌機 24 排気ダクト 25 微生物脱臭槽 26 気液接触槽 27 脱臭菌液槽 28 菌液シャワー 29 顕熱交換器 30 連通口 31 酸化チタン脱臭槽 32 排気口 33 新鮮空気取り入れ口 34 送風ダクト 35 入気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/00 B01D 53/36 H 4H061 // B09B 3/00 B09B 3/00 D (71)出願人 501438773 財団法人畜産環境整備機構 東京都港区虎ノ門3−19−13 スピリット ビル4F (72)発明者 橋本 和仁 神奈川県横浜市飯島町2073−2−D213 (72)発明者 梅本 榮一 神奈川県相模原市上溝1524−2 (72)発明者 田邊 眞 神奈川県茅ヶ崎市浜竹2−2−51 Fターム(参考) 4B065 AA01X AA57X BB40 BC03 BC05 BC12 BC25 BC50 BD50 CA54 4C080 AA03 AA07 BB02 CC12 JJ06 KK02 KK08 MM02 MM33 QQ17 4D004 AA02 BA04 CA18 CA48 CC09 4D048 BA07X BA41X EA01 4G069 AA03 BA04B BA48A CA10 CA17 DA06 EA08 FB23 4H061 AA02 AA03 CC36 GG14 GG48 GG67 HH42

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物の分解過程で発生する臭気の脱臭
    方法であって、微生物による脱臭と、酸化チタンを光触
    媒とした有機物分解による脱臭とを併用して脱臭するこ
    とを特徴とする脱臭方法。
  2. 【請求項2】 堆肥化ハウス内で発生した臭気を微生物
    処理により脱臭した後、酸化チタンの光触媒活性により
    脱臭することを特徴とする脱臭方法。
  3. 【請求項3】 酸化チタンの光触媒活性発現に太陽光を
    用いる、請求項2の脱臭方法。
  4. 【請求項4】 脱臭対象となる堆肥化ハウス内からの排
    気を、外部に排出する前に、堆肥化ハウス内に供給され
    る新鮮空気との間で熱交換する、請求項2または3の脱
    臭方法。
  5. 【請求項5】 微生物による脱臭手段と、酸化チタンを
    光触媒とした有機物分解による脱臭手段とを併せ持つこ
    とを特徴とする脱臭装置。
  6. 【請求項6】 堆肥化ハウスに、堆肥化ハウス内で発生
    した臭気を脱臭する微生物脱臭手段と、酸化チタンを光
    触媒とした有機物分解による脱臭手段とを付設したこと
    を特徴とする脱臭装置。
  7. 【請求項7】 酸化チタン層を堆肥化ハウスを構成する
    実質的に透明なシートの内面に設け、該シートを透過す
    る太陽光を酸化チタンの光触媒活性発現と堆肥化ハウス
    の保温とに利用するように構成されている、請求項6の
    脱臭装置。
  8. 【請求項8】 脱臭対象となる堆肥化ハウス内からの排
    気を通す前記両脱臭手段が設けられた経路に、該排気と
    堆肥化ハウス内に供給される新鮮空気との間で熱交換す
    る顕熱交換器が配置されている、請求項6または7の脱
    臭装置。
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