JP2003141321A - 経済付加価値計算のための税引後営業利益及び投下資本簿価の算出システム及びそのプログラム - Google Patents

経済付加価値計算のための税引後営業利益及び投下資本簿価の算出システム及びそのプログラム

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JP2003141321A
JP2003141321A JP2001334093A JP2001334093A JP2003141321A JP 2003141321 A JP2003141321 A JP 2003141321A JP 2001334093 A JP2001334093 A JP 2001334093A JP 2001334093 A JP2001334093 A JP 2001334093A JP 2003141321 A JP2003141321 A JP 2003141321A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 損益計算書と貸借対照表から、複式簿記の原
理に従って、必要な修正仕訳を行うことにより、経済的
付加価値の計算に不可欠な税引後営業利益(NOPA
T)と投下資本簿価を正確かつ容易に算出できる、経済
付加価値計算のための税引後営業利益及び投下資本簿価
の算出システム及びそのプログラム等を提案することに
ある。 【解決手段】 損益計算書と貸借対照表の数値データか
ら税引後営業利益と投下資本簿価を算出する算出システ
ムにおいて、損益計算書データ入力手段、貸借対照表デ
ータ入力手段、修正仕訳手段、税引後営業利益計算手
段、投下資本簿価計算手段と、税引後営業利益及び投下
資本簿価を算出する第1〜第4算出手段等をコンピュー
タが備えて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、財務諸表より経済
的付加価値を計算するのに必要な税引後営業利益(NO
PAT)と投下資本簿価を体系的に算出するための、経
済付加価値計算のための税引後営業利益及び投下資本簿
価の算出システム及びそのプログラム等に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、株主総会等で利用されている財務
諸表の当期利益(以下、会計利益という)を算出する会
計システムは、商法、証券取引法、法人税法等により義
務づけられた制度に従ったシステムであり、これを変更
することは許されていない。
【0003】しかし、この会計利益は発生主義に基づい
て収益から費用を減じて算出されるものであり、この費
用に株主に対する資本コストが入っていないため、投下
資本との関連が軽視されているという問題がある。
【0004】そのため、経営者が会計利益だけに頼って
判断すると、多くの場合、独善的な意思決定となり、株
主に対する利益が犠牲にされる等、利害関係者の利益を
無視した結果となることが詳細な研究によって明らかに
なってきている。
【0005】つまり、会計利益は、これを獲得するため
に要した投下資本の大小を適切に反映していないため、
会計利益の増加は必ずしも株主の利益に結びつかず、株
主の利益を破壊する場合が生じる。
【0006】例えば、新規事業に進出するのに、100
億円の追加資本を投下し、利益率が3%であったとすれ
ば、会計利益は3億円増加する。しかし、株主の要求す
る資本コストは5%であったとすると、株主が他に有利
な投資先を見出してこれに投資していれば、2億円の利
益を余分に稼ぎ出すことができたはずであるので、株主
の利益は、5億円から3億円を減じた2億円が失われた
ことになる。
【0007】このようなことを防止するために、会計利
益という業績指標のみでなく、この会計利益に加えて、
経済的付加価値に代表される経済利益という業績指標の
併用が求められている。
【0008】この経済利益という業績指標によって、株
主、ひいては顧客、従業員、経営者、債権者等の全ての
利害関係者を満足させる業績評価が可能となる。
【0009】そして、経済的付加価値という業績指標で
は、利益と投下資本を密接に関連づけることにより、企
業を取り巻く顧客、従業員、経営者、債権者、株主のす
べての利害関係者を満足させる業績指標となっている。
【0010】この経済的付加価値は、税引後営業利益
(NOPAT)から資本コストを減じて算出されるの
で、経済的付加価値の算出には、税引後営業利益(NO
PAT)と資本コストを算出する必要がある。
【0011】この資本コストは、投下資本簿価に資本コ
スト率を乗じて算出されるが、資本コスト率は、その会
社によって特定の数値となるので、投下資本簿価が必要
となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在行
われている損益計算書や貸借対照表等の財務諸表の会計
数値は、外部報告を目的として、一般に認められた「会
計基準」に従って作成されているために、意思決定と業
績評価を目的とする経営管理目的にそのまま使用できな
いという問題がある。
【0013】つまり、外部報告を目的とした場合には、
投下資本と切り離した上で、収益から費用を減じるとい
う利益計算が行われるが、経営管理目的では、所与の投
下資本に対してどれだけのリターンが獲得されたかを、
また、所与のリターンを得るのにどれだけの資本が投下
されたかを、明らかにすることが主眼となるからであ
る。
【0014】又、一方では、外部報告を目的として、一
般に認められた「会計基準」に従った損益計算書や貸借
対照表の各会計項目の数値を、どのように使用して、税
引後営業利益(NOPAT)や投下資本簿価(資本コス
ト/資本コスト率)を算出するかについては、現在の時
点では確定されておらず、種々の検討がなされている。
【0015】特に、ノンキャッシュ損益項目、試験研究
費、リストラ損失、繰延税金資産及び繰延税金負債、後
入先出法(LIFO)による棚卸資産減少、オフバラン
スになっているリース資産等で修正仕訳が必要となる。
【0016】そして、この損益計算書や貸借対照表の各
会計項目の数値の算出方法によっては、算出された税引
後営業利益(NOPAT)の数値や投下資本簿価の数値
が、経営管理の目的に適した数値とならない場合や、算
出のために多大な労力が必要になり、実用に適さない場
合が生じるという問題がある。
【0017】また、税引後営業利益(NOPAT)や投
下資本簿価の計算方法が具体的に提示されても、算出さ
れた結果と、損益計算書や貸借対照表の項目や金額との
関連を明確に把握するのが難しいという問題がある。
【0018】そして、この経済的付加価値の算出に必要
な税引後営業利益(NOPAT)や投下資本簿価の計算
方法を簡潔な、解り易い計算方法として提示して、解り
易いデータ構造にしないと、この税引後営業利益(NO
PAT)や投下資本簿価の計算を行うための新たな会計
システムの構築に莫大なコストが発生してしまうという
問題がある。
【0019】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであり、その目的は、損益計算書と貸借対照
表等の従来から算出されている会計利益を活用し、複式
簿記の原理に従って、必要な修正仕訳を行うことによ
り、経済的付加価値の計算に不可欠な税引後営業利益
(NOPAT)と投下資本簿価を正確かつ容易にしかも
低コストで算出できる、経済付加価値計算のための税引
後営業利益及び投下資本簿価の算出システム及びそのプ
ログラム等を提案することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】〔算出システム〕以上の
目的を達成するための本発明の経済付加価値計算のため
の税引後営業利益及び投下資本簿価の算出システムは、
コンピュータが備える各手段が連係して、経済付加価値
計算のための税引後営業利益及び投下資本簿価の精算表
を作成して、損益計算書と貸借対照表の数値データから
税引後営業利益と投下資本簿価を算出する演算を実行す
る経済付加価値計算のための税引後営業利益及び投下資
本簿価の算出システムであり、前記コンピュータが備え
る各手段が、第1データ群の損益計算書データ群に、損
益計算書の各科目の金額にに対応する数値データを入力
する損益計算書データ入力手段と、前記第1データ群の
貸借対照表データ群に、貸借対照表の各科目の金額に対
応する数値データを入力する貸借対照表データ入力手段
と、第2データ群の修正仕訳データ群に、前記損益計算
書データ群と前記貸借対照表データ群の数値データから
算出した、税引後営業利益及び投下資本簿価の算出に必
要な修正仕訳用の数値データを入力する修正仕訳手段
と、第3データ群の直接法による税引後営業利益データ
群と第4データ群の間接法による税引後営業利益データ
群に、前記損益計算書データ群と前記貸借対照表データ
群と前記修正仕訳データ群の数値データから算出した数
値データを入力する税引後営業利益計算手段と、前記第
3データ群の直接法による投下資本簿価データ群と前記
第4データ群の間接法による投下資本簿価データ群に、
前記損益計算書データ群と前記貸借対照表データ群と前
記修正仕訳データ群の数値データから算出した数値デー
タを入力する投下資本簿価計算手段と、前記第3データ
群の直接法による税引後営業利益データ群において、貸
方データ群の数値データの合計から、借方データ群の数
値データの合計を減算して税引後営業利益を算出する第
1算出手段と、前記第4データ群の間接法による税引後
営業利益データ群において、借方データ群の数値データ
の合計から、貸方データ群の数値データの合計を減算し
て税引後営業利益を算出する第2算出手段と、前記第3
データ群の直接法による投下資本簿価データ群におい
て、借方データ群の数値データの合計で投下資本簿価を
算出する第3算出手段と、前記第4データ群の間接法に
よる投下資本簿価データ群において、貸方データ群の数
値データの合計から、借方データ群の数値データの合計
を減算して投下資本簿価を算出する第4算出手段とから
なる算出システムとして構成される。
【0021】この直接法による税引後営業利益(NOP
AT)とは、損益計算書の収益から費用を減算する計算
をベースにして、営業収益から調整後営業費用とキャッ
シュ税額を控除して求められる税引後営業利益のことで
あり、また、直接法による投下資本簿価とは、貸借対照
表の資産側をベースにして、個別資産の調整後の評価額
を合計した投下資本の簿価総額を計算して求められる投
下資本簿価のことである。
【0022】また、間接法による税引後営業利益(NO
PAT)とは、損益計算書の利益をベースにして、税引
後利益に税効果後非営業費(営業外費用と特別損失)を
加算し、税効果後非営業収益(営業外収益と特別利益)
を減算して求める税引後営業利益であり、また、間接法
による投下資本簿価とは、貸借対照表の負債・資本側を
ベースにして、有利子負債と長期負債と自己資本を合計
して求められる投下資本簿価のことである。
【0023】以上の構成の経済付加価値計算のための税
引後営業利益及び投下資本簿価の算出システムによれ
ば、演算途中において、精算表の作成という中間段階を
設けたことにより、理解し易い形で、コンピュータが備
える各手段が実行する各機能を、それぞれ単純な機能に
分解できる。しかも、各手段におけるデータの入出力が
明確に示されるようになるので、非常に、シンプルなシ
ステムとなる。
【0024】しかも、単なる数値データの演算だけでは
なく、経済付加価値計算のための税引後営業利益及び投
下資本簿価の精算表を作成するので、この画面表示また
はプリントアウトされた経済付加価値計算のための税引
後営業利益及び投下資本簿価の精算表から、損益計算書
と貸借対照表の数値データと税引後営業利益と投下資本
簿価の関係を一目で理解でき、損益計算書と貸借対照表
の各項目の税引後営業利益と投下資本簿価への影響を知
ることができる。
【0025】そのため、この税引後営業利益から資本コ
スト(投下資本簿価×資本コスト率)を控除して、算出
される経済的付加価値の意味内容がより明確になり、最
近取り上げられて来ている経済的付加価値への理解をよ
り正確に深めることができる。
【0026】〔算出用コンピュータ・プログラム〕ま
た、本発明の経済付加価値計算のための税引後営業利益
及び投下資本簿価の算出用コンピュータ・プログラム
は、経済付加価値計算のための税引後営業利益及び投下
資本簿価の精算表を作成して、損益計算書と貸借対照表
の数値データから税引後営業利益と投下資本簿価を算出
する経済付加価値計算のための税引後営業利益及び投下
資本簿価の算出用コンピュータ・プログラムであって、
コンピュータに、第1データ群の損益計算書データ群
に、損益計算書の各科目の金額に対応する数値データを
入力する損益計算書データ入力手順と、前記第1データ
群の貸借対照表データ群に、貸借対照表の各科目の金額
に対応する数値データを入力する貸借対照表データ入力
手順と、第2データ群の修正仕訳データ群に、前記損益
計算書データ群の数値データと前記貸借対照表データ群
の数値データから算出した、税引後営業利益及び投下資
本簿価の算出に必要な修正仕訳用の数値データを入力す
る修正仕訳手順と、第3データ群の直接法による税引後
営業利益データ群と第4データ群の間接法による税引後
営業利益データ群に、前記損益計算書データ群と前記貸
借対照表データ群と前記修正仕訳データ群の数値データ
から算出した数値データを入力する税引後営業利益計算
手順と、前記第3データ群の直接法による投下資本簿価
データ群と前記第4データ群の間接法による投下資本簿
価データ群に、前記損益計算書データ群と前記貸借対照
表データ群と前記修正仕訳データ群の数値データから算
出した数値データを入力する投下資本簿価計算手順と、
前記第3データ群の直接法による税引後営業利益データ
群において、貸方データ群の数値データの合計から、借
方データ群の数値データの合計を減算して税引後営業利
益を算出する第1算出手順と、前記第4データ群の間接
法による税引後営業利益データ群において、借方データ
群の数値データの合計から、貸方データ群の数値データ
の合計を減算して税引後営業利益を算出する第2算出手
順と、前記第3データ群の直接法による投下資本簿価デ
ータ群において、借方データ群の数値データの合計で投
下資本簿価を算出する第3算出手順と、前記第4データ
群の間接法による投下資本簿価データ群において、貸方
データ群の数値データの合計から、借方データ群の数値
データの合計を減算して投下資本簿価を算出する第4算
出手順を実行させるためのコンピュータ・プログラムと
して構成される。
【0027】また、上記の経済付加価値計算のための税
引後営業利益及び投下資本簿価の算出用コンピュータ・
プログラムにおいて、前記第3データ群の直接法による
税引後営業利益データ群における税引後営業利益の算出
値と、前記第4データ群の間接法による税引後営業利益
データ群における税引後営業利益の算出値とが等しいか
否かを判定する第1判定手順と、前記第3データ群の直
接法による投下資本簿価データ群における投下資本簿価
の算出値と、前記第4データ群の間接法による投下資本
簿価データ群における投下資本簿価の算出値とが等しい
か否かを判定する第2判定手順の少なくとも一方又は両
方を実行させるためのコンピュータ・プログラムとして
構成される。
【0028】以上の構成の経済付加価値計算のための税
引後営業利益及び投下資本簿価の算出用コンピュータ・
プログラムによれば、演算途中において、複式簿記に従
って借方データと貸方データに仕訳して表示する精算表
の作成という中間段階を設けたことにより、理解し易い
形で、コンピュータが実行する各手順を、それぞれ単純
な手順に分解できる。しかも、各手順におけるデータの
入出力が明確に示されるようになるので、非常に、シン
プルなプログラム構成となる。
【0029】その上、修正仕訳データ群を設けているの
で、現在行われている「会計基準」に従って作成された
損益計算書と貸借対照表の数値の修正が、経営管理目的
においては、どのように修正仕訳されるかが明確にな
り、税引後営業利益と投下資本簿価の算出方法の確認も
簡単にできる。従って、修正仕訳の変更による税引後営
業利益と投下資本簿価の算出方法の変更も容易にでき
る。
【0030】〔データ構造〕そして、経済付加価値計算
のための税引後営業利益及び投下資本簿価の算出システ
ムにおけるデータ構造は、コンピュータが備える各手段
が連係して、経済付加価値計算のための税引後営業利益
及び投下資本簿価の精算表を作成して損益計算書と貸借
対照表の数値データから税引後営業利益と投下資本簿価
を算出する演算を実行する経済付加価値計算のための税
引後営業利益及び投下資本簿価の算出システムにおける
データ構造であって、第1データ群〜第4データ群を有
すると共に、前記第1データ群が損益計算書データ群と
貸借対照表データ群を有し、前記第2データ群が借方デ
ータ群と貸方データ群からなる修正仕訳データ群を有
し、前記第3データ群が借方データ群と貸方データ群か
らなる直接法による税引後営業利益データ群と、借方デ
ータ群と貸方データ群からなる直接法による投下資本簿
価データ群を有し、前記第4データ群が借方データ群と
貸方データ群からなる間接法による税引後営業利益デー
タ群と、借方データ群と貸方データ群からなる間接法に
よる投下資本簿価データ群を有して構成される。
【0031】以上の構成の経済付加価値計算のための税
引後営業利益及び投下資本簿価の算出システムにおける
データ構造によれば、データ構造において、借方と貸方
に分離した経済付加価値計算のための税引後営業利益及
び投下資本簿価の精算表と同じ構造で、データ群を構成
しているので、精算表の数値とデータ構造の数値データ
との対応関係が単純化し、データ構造を精算表のように
図表化できるので解り易く、シンプルになり、プログラ
ム作成が単純化し容易となる。そのため、プログラムチ
ェックも容易となり、プログラム作成工数が減少するの
で、プログラム製作コストが減少する。
【0032】〔記録媒体〕また、本発明に係る記憶媒体
は、前記の経済付加価値計算のための税引後営業利益及
び投下資本簿価の算出用コンピュータ・プログラムを記
録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成
される。また、前記の経済付加価値計算のための税引後
営業利益及び投下資本簿価の算出システムにおけるデー
タ構造を有するデータが記録されたコンピュータ読み取
り可能な記録媒体として構成される。
【0033】これらの記録媒体は、フレキシブルディス
クやMO(光磁気ディスク)やCD−ROMや磁気テー
プ(MT)等で形成される。
【0034】〔精算表シート〕そして、本発明に係る経
済付加価値計算のための税引後営業利益及び投下資本簿
価の精算表シートは、損益計算書と貸借対照表の項目と
数値と、税引後営業利益と投下資本簿価の算出用数値を
表示する経済付加価値計算のための税引後営業利益及び
投下資本簿価の精算表シートであって、第1データ欄〜
第4データ欄を有すると共に、前記第1データ欄に損益
計算書データ欄と貸借対照表データ欄を有し、前記第2
データ欄に借方データ欄と貸方データ欄からなる修正仕
訳データ欄を有し、前記第3データ欄において、前記損
益計算書データ欄に対応する部分に、借方データ欄と貸
方データ欄からなる直接法による税引後営業利益データ
欄を、前記貸借対照表データ欄に対応する部分に、借方
データ欄と貸方データ欄からなる直接法による投下資本
簿価データ欄をそれぞれ有し、前記第4データ欄におい
て、前記損益計算書データ欄に対応する部分に、借方デ
ータ欄と貸方データ欄からなる間接法による税引後営業
利益データ欄を、前記貸借対照表データ欄に対応する部
分に、借方データ欄と貸方データ欄からなる間接法によ
る投下資本簿価データ欄をそれぞれ有して構成される。
【0035】以上の構成の経済付加価値計算のための税
引後営業利益及び投下資本簿価の精算表シートによれ
ば、複式簿記の形式に従って、借方と貸方に分離した表
示方法を取っているので、複式簿記に慣れた会計に携わ
る者にとって非常に理解し易い表示形式となっている。
【0036】しかも、損益計算書と貸借対照表にそれぞ
れ対応させて、税引後営業利益に関係する部分と投下資
本簿価に関係する部分を表示しているので、表が見易
く、損益計算書と貸借対照表の各項目が及ぼす、税引後
営業利益と投下資本簿価への影響を一目で理解すること
が可能となる。
【0037】その上、修正仕訳欄を設けているので、現
在行われている「会計基準」に従って作成された損益計
算書と貸借対照表の数値の修正が、経営管理目的におい
ては、どのように修正仕訳されるかが、一目で理解で
き、税引後営業利益と投下資本簿価の算出方法も確認で
きる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態の
経済付加価値計算のための税引後営業利益及び投下資本
簿価の算出システム等について、図面を参照しながら説
明する。
【0039】図1は、本発明に係る実施の形態の経済付
加価値計算のための税引後営業利益及び投下資本簿価の
算出システムの構成を、図2はデータ構造を、図3は算
出用コンピュータ・プログラムのフローチャートを、ま
た、図4は精算表の構成を示す。そして、図5〜図25
に、実施例の各計算部分を示す。
【0040】〔算出システム〕本発明の経済付加価値計
算のための税引後営業利益及び投下資本簿価の算出シス
テムは、次のように構成される。
【0041】この経済付加価値計算のための税引後営業
利益及び投下資本簿価の算出システムは、コンピュータ
が備える各手段が連係して、経済付加価値計算のための
税引後営業利益及び投下資本簿価の精算表データ群を作
成して、損益計算書データと貸借対照表データの数値か
ら税引後営業利益と投下資本簿価を算出する経済付加価
値計算のための税引後営業利益及び投下資本簿価の算出
システム10である。
【0042】図1に示すように、この算出システム1
は、データ入力手段10、主要計算手段20、データ算
出手段30、データチェック手段40、副次計算手段5
0、計算結果出力手段60等からなる。
【0043】このデータ入力手段10は、損益計算書デ
ータ入力手段11、貸借対照表データ入力手段12、そ
の他のデータ入力手段13を有し、主要計算手段20
は、修正仕訳計算手段21、税引後営業利益計算手段2
2、投下資本簿価計算手段23を有して構成される。
【0044】また、データ算出手段30は、第1算出手
段31、第2算出手段32、第3算出手段33、第4算
出手段34を有し、データチェック手段40は、第1判
定手段41と第2判定手段42を有して構成される。更
に、副次計算手段50はその他の計算手段51を、計算
結果出力手段60は計算結果表示手段61と計算データ
転送手段62をそれぞれ有して構成される。
【0045】〔データ構造〕そして、この経済付加価値
計算のための税引後営業利益及び投下資本簿価の算出シ
ステムにおけるデータ構造は、図2に示すような構成と
なっている。
【0046】この算出システム1におけるデータ群は、
主要部を構成する第1〜第4データ群D1〜D4と副次
的な第5データ群とで構成されている。
【0047】この第1データ群D1は、借方データ群D
11Aと貸方データ群D11Bからなる損益計算書デー
タ群D11、及び、借方データ群D11Aと貸方データ
群D11Bからなる貸借対照表データ群D12を、ま
た、第2データ群D2は借方データ群D21Aと貸方デ
ータ群D21Bからなる修正仕訳データ群D21を有し
ている。
【0048】また、第3データ群D3は、借方データ群
D31Aと貸方データ群D31Bからなる直接法による
税引後営業利益データ群D31、及び、借方データ群D
32Aと貸方データ群D32Bからなる直接法による投
下資本簿価データ群D32を有し、第4データ群D4
は、借方データ群D41Aと貸方データ群D41Bから
なる間接法による税引後営業利益データ群D41、及
び、借方データ群D42Aと貸方データ群D42Bから
なる間接法による投下資本簿価データ群D42を有して
いる。
【0049】また、第5データ群D5は、上記の各デー
タ群D1〜D4に記憶されないが、計算に必要なデータ
や副次計算で使用するデータを記憶するためのその他の
データ群51からなる。
【0050】〔算出用コンピュータ・プログラム〕そし
て、この経済付加価値計算のための税引後営業利益及び
投下資本簿価の算出システムにおける算出用コンピュー
タ・プログラムは、図3に示すような各手順(各ステッ
プ)を実行するためのプログラムであり、その実行は次
のようにして行われる。
【0051】このプログラムがスタートすると、ステッ
プS10でデータ入力、ステップS20で主要計算、ス
テップS30でデータ算出、ステップS40でデータチ
ェック、ステップS50で副次計算、ステップS60で
計算結果出力ををそれぞれ行い、ストップして終了す
る。
【0052】このステップS10のデータ入力では、ス
テップS11で、データ入力手段10の損益計算書デー
タ入力手段11により、損益計算書のデータを入力し、
第1データ群D1の損益計算書データ群D11に記憶す
る。また、ステップS12で、貸借対照表データ入力手
段12により、貸借対照表のデータを入力し、第1デー
タ群D1の貸借対照表データ群D12に記憶する。
【0053】また、図3に示していないが、必要に応じ
て、その他のデータ入力手段13により、計算に必要な
その他のデータを入力し、第5データ群D5のその他の
データ群D51に記憶する。
【0054】これらのデータ入力はキーボードからの手
入力であってもよく、他の会計電算システムから、記録
媒体や電子回線を介してデータを転送する等して入力し
てもよい。
【0055】ステップS20の主要計算では、ステップ
S21の修正仕訳計算手順で、修正仕訳計算手段21に
より、第1データ群D1の損益計算書データ群D11と
貸借対照表データ群D12のデータを、その他のデータ
群D51のデータを参照しながら、税引後営業利益及び
投下資本簿価の算出に必要な修正仕訳計算を行って、第
2データ群D2の修正仕訳データ群D20の借方データ
群D21と貸方データ群D22に関係データを記憶す
る。
【0056】また、ステップS22の税引後営業利益計
算手順で、税引後営業利益計算手段22により、損益計
算書データ群D11と貸借対照表データ群D12と修正
仕訳データ群D20のデータから、修正仕訳に従って、
税引後営業利益の借方及び貸方となるデータを抽出及び
算出して、第3データ群D3の直接法による税引後営業
利益データ群D31の借方データ群D31A及び貸方デ
ータ群D31B、並びに、第4データ群D4の間接法に
よる税引後営業利益データ群D41の借方データ群D4
1A及び貸方データ群D41Bにそれぞれ記憶する。
【0057】また、ステップS23の投下資本簿価計算
手順で、投下資本簿価計算手段23により、損益計算書
データ群D11と貸借対照表データ群D12と修正仕訳
データ群D20のデータから、修正仕訳に従って、投下
資本簿価の借方及び貸方となるデータを抽出及び算出し
て、第3データ群D3の直接法による投下資本簿価デー
タ群D32の借方データ群D32A及び貸方データ群D
32B、並びに、第4データ群D4の間接法による投下
資本簿価データ群D42の借方データ群D42A及び貸
方データ群D42Bにそれぞれ記憶する。
【0058】このステップS20の主要計算では、ステ
ップS21の修正仕訳計算手順、ステップS22の税引
後営業利益計算手順、ステップS23の投下資本簿価計
算手順が順次行うように構成してもよく、各項目のデー
タ毎や小データ群毎に、修正仕訳計算手順、税引後営業
利益計算手順、投下資本簿価計算手順を繰り返す構成に
してもよい。
【0059】そして、この主要計算では、損益計算書の
データと貸借対照表のデータを、複式簿価の原理に従っ
て、借方と貸方に振り分けながら、税引後営業利益及び
投下資本簿価の算出のために修正仕訳を行い、また、税
引後営業利益の算出用データと税引後営業利益の算出用
データを作成する。
【0060】この主要計算部分で、損益計算書や貸借対
照表を作成する場合と同じ、複式簿記の原理に基づいて
「借方と貸方」の考え方で、計算を行っているので、計
算内容が理解し易くなると共に、計算原理が簡潔にな
り、税引後営業利益と投下資本簿価の算出アルゴリズム
を非常に簡単なものにすることができる。
【0061】そして、ステップS30のデータ算出で
は、ステップS31の第1算出手順で、第1算出手段3
1により、直接法による税引後営業利益の算出計算を行
う。この直接法による税引後営業利益とは、損益計算書
の収益から費用を減算する計算をベースにして、営業収
益から調整後営業費用とキャッシュ税額を控除して求め
られる税引後営業利益のことであり、この算出計算は、
営業収益総額から調整された費用総額を控除して算出さ
れる。
【0062】つまり、第3データ群D3の直接法による
税引後営業利益データ群D31において、貸方データ群
D31Bの数値データの合計から借方データ群D31A
の数値データの合計を減算して算出される。
【0063】また、ステップS32の第2算出手順で
は、第2算出手段32により、間接法による税引後営業
利益の算出計算を行う。この間接法による税引後営業利
益とは、損益計算書の利益をベースにして、税引後利益
に税効果後非営業費(営業外費用と特別損失)を加算
し、税効果後非営業収益(営業外収益と特別利益)を減
算して求める税引後営業利益であり、この算出計算は、
当期利益に必要な調整項目を加算及び減算して算出され
る。
【0064】つまり、第4データ群D4の間接法による
税引後営業利益データ群D41において、借方データ群
D41Aの数値データの合計から貸方データ群D41B
の数値データの合計を減算して算出される。
【0065】ステップS33の第3算出手順では、第3
算出手段33により、直接法による投下資本簿価の算出
計算を行う。この直接法による投下資本簿価とは、貸借
対照表の資産側をベースにして、個別資産の調整後の評
価額を合計した投下資本の簿価総額を計算して求められ
る投下資本簿価のことであり、この算出計算は、運転資
本と調整後資産と固定資産の和で算出される。
【0066】つまり、第3データ群D3の直接法による
投下資本簿価データ群D32において、借方データ群D
32Aの運転資本の合計(貸方データ群D32Bの運転
資本の合計と同じになる)に借方データ群D32Aの調
整後資産と固定資産の合計を加えて算出される。即ち、
借方データ群D32Aの数値データの合計で算出され
る。
【0067】ステップS34の第4算出手順では、第4
算出手段34により、間接法による投下資本簿価の算出
計算を行う。この間接法による投下資本簿価とは、貸借
対照表の負債・資本側をベースにして、有利子負債と長
期負債と自己資本を合計して求められる投下資本簿価の
ことである。この算出計算は、有利子負債と資本に調整
した資本を加算及び減算して算出される。
【0068】つまり、第4データ群D4の間接法による
投下資本簿価データ群D42において、貸方データ群D
42Bの数値データの合計から借方データ群D42Aの
数値データの合計を減算して算出される。
【0069】この直接法と間接法の計算も、複式簿記の
原理に基づいて「借方と貸方」の考え方で、計算を行っ
ているので、計算原理が簡潔になり、簡単に税引後営業
利益と投下資本簿価を算出できる。
【0070】そして、ステップS40のデータチェック
では、ステップS41の第1判定手順S41で、データ
チェック手段40の第1判定手段41により、税引後営
業利益に関して、第3データ群D3の直接法による税引
後営業利益データ群D31における算出額(第1算出手
順による算出値)と、第4データ群D4の間接法による
税引後営業利益データ群D41における算出額(第2算
出手順による算出値)とが等しいか否かを判定する。
【0071】また、ステップS42の第2判定手順S4
2で第2判定手段42により、投下資本簿価に関して、
第3データ群D3の直接法による投下資本簿価データ群
D32における算出額(第3算出手順による算出値)
と、第4データ群D4の間接法による投下資本簿価デー
タ群D42における算出額(第4算出手順による算出
値)とが等しいか否かを判定する。
【0072】そして、これらの算出値が同じであれば、
入力データ及び算出値が正しいと判定し、異なっていれ
ば、入力データにエラーがあると判定して入力データの
チェック及び再入力を促す。
【0073】ステップS50の副次計算では、必要に応
じて、ステップS51のその他の計算手順51で、その
他の計算手段51により、税引後営業利益の算出値と投
下資本簿価の算出値と、資本コスト率から、経済付加価
値を算出したり、キャシュフローの計算等を行う。
【0074】経済付加価値は、税引後営業利益から資本
コストを減じたものとして計算されるが、この資本コス
トは資本の出資者に対して報いるべきリターン(果実)
であり、投下資本簿価(投下資本)に資本コスト率を乗
じて計算される。なお、この資本コスト率は、本計算と
は関係なく別に入力されるデータであり、企業によって
異なる数値となる。
【0075】ステップS60の計算結果出力では、ステ
ップS61の計算結果表示手順で、計算結果出力手段6
0の計算結果表示手段61により、計算結果を、図4に
示す精算表の形式で画面表示やプリントアウトで表示す
る。
【0076】そして、必要に応じて、図3のフローには
図示していないが、計算結果出力手段60の計算データ
転送手段62に等により、入力データや途中計算データ
や算出値や精算表のデータ等を他の会計電算システムへ
転送したりする。
【0077】そして、計算結果の確認と必要なデータ出
力及びデータ転送を行った後、この算出用コンピュータ
・プログラムをストップして終了する。
【0078】〔精算表〕この計算結果を表示する精算表
は、複式簿記原理を適用して計算用の項目への変換を体
系的に示す図表として、損益計算書と貸借対照表の数値
から税引後営業利益と投下資本簿価を算出した結果を表
示する、経済付加価値計算のための税引後営業利益及び
投下資本簿価の精算表であって、図4に示すように、第
1データ欄〜第4データ欄を設けて構成され、更に、第
1データ欄には、損益計算書データ欄と貸借対照表デー
タ欄を設け、第2データ欄には、借方データ欄と貸方デ
ータ欄からなる修正仕訳データ欄を設ける。
【0079】また、第3データ欄においては、損益計算
書データ欄に対応する部分に、借方データ欄と貸方デー
タ欄からなる直接法による税引後営業利益データ欄を設
け、貸借対照表データ欄に対応する部分に、借方データ
欄と貸方データ欄からなる直接法による投下資本簿価デ
ータ欄を設ける。
【0080】そして、第4データ欄においては、損益計
算書欄に対応する部分に、借方データ欄と貸方データ欄
からなる間接法による税引後営業利益データ欄を設け、
貸借対照表データ欄に対応する部分に、借方データ欄と
貸方データ欄からなる間接法による投下資本簿価データ
欄を設ける。
【0081】これらの各データ欄を同一又は分割して、
画面やシートに表示することにより、損益計算書と貸借
対照表のデータを、どのように修正仕訳して、直接法又
は間接法による税引後営業利益計算用のデータと、直接
法又は間接法による投下資本簿価計算用のデータを作成
したかの経緯が明確に示されるので、入力データの税引
後営業利益や投下資本簿価への影響がよく分かるように
なる。
【0082】特に、複式簿記の借方データと貸方データ
で区分しているので、会計資料を作成したり、見慣れた
りしている者が容易に理解できる。
【0083】〔修正仕訳について〕次にステップS20
の主要計算手順で行われる計算について、修正仕訳を中
心に、少し詳しく説明する。
【0084】この主要計算手順で行われる修正仕訳は、
損益計算書と貸借対照表のデータを税引後営業利益、投
下資本簿価の計算用に仕訳し直すための中間部分に相当
し、次のような修正がなされる。なお、これらの修正仕
訳の具体例については実施例で説明する。
【0085】A)貸倒引当金は、流動資産の控除項目か
ら除外し、同額を売上債権(正味運転資本)に加える等
のノンキャッシュ損益項目の修正に伴う資産及び資本の
修正を行う。
【0086】B)試験研究費は資産に振り戻し、同額を
資本に加えるが、償却額は差し引くという、試験研究費
の資産及び資本への計上を行う。
【0087】C)リストラ損失は損失計上を取消し、資
産に振り戻すという、リストラ損失の資産及び資本への
計上を行う。
【0088】D)繰延税金資産及び繰延税金負債につい
ては、繰延税金資産の増加額を加算し、繰延税金負債の
増加額を減算する。この繰延税金資産は、税法の限度額
を超えた貸倒引当金や賞与引当金等が該当し、企業会計
と税法の取扱の違いによって企業会計の観点から当期の
利益に対応しない前払税金である。また、繰延税金負債
は、土地の譲渡益に伴う負債等が該当し、次期以降にお
いて支払が発生する未払税金である。
【0089】E)後入先出法(LIFO)による棚卸資
産の時価と原価との差額だけ棚卸資産を増加し、株主資
本を増加させるという、後入先出法(LIFO)による
棚卸資産減少の修正を行う。
【0090】F)今後支払うべきリース料の現在価値を
資産と負債の両方に計上し、支払いリース料に含まれて
いる利息は営業費から支払い利息に移し換えるという、
オフバランスになっているリース資産の資産及び負債の
計上を行う。
【0091】〔記録媒体〕そして、上記の経済付加価値
計算のための税引後営業利益及び投下資本簿価の算出用
コンピュータ・プログラム、及び、上記のデータ構造を
有するデータ群を、フレキシブルディスクやCDやMT
等の記録媒体に記録することにより、これらの算出用コ
ンピュータ・プログラム、及び、データ構造のデータの
コンピュータ読み取り可能な記録媒体を構成する。
【0092】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図5〜図2
5を参照しながら説明する。
【0093】〔入力データ〕この実施例では、図5の
「×2年〜×4年の損益計算書、及び、×1年分〜×3
年分の利益処分」と、図6の「×1年12月31日〜×
4年12月31日の貸借対照表」と、各年度の計算用の
資料である、図7の「その他の資料(×2年度)」、図
8の「その他の資料(×3年度)」、図9の「その他の
資料(×4年度)」の資料を基に、NOPAT(税引後
営業利益)と投下資本(投下資本簿価)を計算した。
【0094】また、図10〜図15は、図4の精算表に
対応するものであり、複式簿記原理を適用して計算用の
項目への変換を体系的に示す精算表の図である。なお、
8桁式の計算様式で示してある。
【0095】この図10〜図15において、図10と図
11、図12と図13、図14と図15は本来は、図4
に示すように、それぞれ前者を上に後者を下にして一枚
に表示されるものである。ここでは見易くするために、
分割して表示しているが、特に修正仕訳の欄は前者と後
者で連続するものである。
【0096】この図10、図12、図14は、第1欄の
「損益計算書」と第2欄の「修正仕訳」と第3及び第4
欄の「NOPAT(税引後利益)」の関係を示す図であ
り、この「損益計算書」部分は、損益計算書データ入力
手順(S11)で図5の「×2年〜×4年の損益計算
書」の各年度のデータがそれぞれ入力される。
【0097】また、図11、図13、図15は、第1欄
の「貸借対照表」と第2欄の「修正仕訳」と第3及び第
4欄の「投下資本(投下資本簿価)」の関係を示す図で
あり、この「貸借対照表」部分は、貸借対照表データ入
力手順(S12)で図6の「×1年分12月31日〜×
4年分12月31日の貸借対照表」の各年度のデータが
それぞれ入力される。
【0098】〔修正仕訳の例〕図10〜図15の第2欄
の修正仕訳欄において、修正仕訳計算手順(S21)で
(1) 〜(25)(図面では数字を丸で囲んで表示している)
の修正仕訳が行われると共に、第3欄、第4欄において
も、税引後営業利益計算手順(S22)と投下資本簿価
計算手順(S23)で、必要なデータが算出される。
【0099】この修正仕訳に関係する事項の内で貸倒引
当金と研究開発費とリストラ資金の3つの例について説
明する。
【0100】なお、これらの修正仕訳に関係する各図に
おける番号を「×2年度分の番号/×3年度分の番号/
×4年度分の番号」で、また、金額を「×2年度分金額
/ ×3年度分金額/ ×4年度分金額」で項目の後に示
す。
【0101】A)×2年度分の(1)/×3年度分の(5)/×
4年度分の(6) に相当する貸倒引当金の修正は、現金支
出を伴わない費用科目の販売費管理費中の貸倒引当金繰
入額を取消する修正仕訳である。この修正は、貸倒引当
金を流動資産の控除項目から除外し、同額を売上債権
(正味運転資本)に加える等のノンキャッシュ損益項目
の修正に伴う資産及び資本の修正の一環として行われ
る。
【0102】この損益計算書の借方の販売費管理費「×
2年度/ ×3年度/ ×4年度:19,400/22,400/24,700 」
のうちの貸倒引当金繰入「500/500/1,000 」( 図7〜図
9の「その他の資料」に記載) が、即ち、貸倒引当金の
期中増加額「500/500/1,000」が取消されて、借方の貸
倒引当金「500/500/1,000 」と貸方の販売管理費「(1)5
00/(5)500/(6)1,000」に修正仕訳される。
【0103】そして、この販売管理費「(1)500/(5)500/
(6)1,000」は、NOPAT(直接法)の販売管理費の借
方の減少分とされる。
【0104】B)×2年度分の(2)/×3年度分の(6)/×
4年度分の(8) に相当する試験研究費の修正仕訳は、販
売費管理費中の試験研究費を効果が及ぶ将来期間に費用
分配するために資産に振替える修正仕訳である。この修
正は、試験研究費は資産に振り戻し、同額を資本に加え
るが、償却額は差し引き、試験研究費の資産及び資本へ
の計上とする修正の一環として行われる。
【0105】この修正仕訳では、損益計算書の販売費管
理費「19,400/22,400/24,700」中の試験研究費「5,000/
3,000/5,000 」が、借方の試験研究資産「5,000/3,000/
5,000 」と貸方の販売管理費「(2)5,000/(6)3,000/(8)
5,000」に修正仕訳される。
【0106】そして、この販売管理費分「(2)5,000/(6)
3,000/(8)5,000」はNOPAT(直接法)の販売管理費
の借方の減少分とされる。
【0107】C)×2年度分の(3) ( ×3年度分と×4
年度分は無い) に相当する損益計算書の特別損益「5,00
0/-/- 」の修正仕訳は、リストラ損失は損失計上を取消
し、資産に振り戻すという、リストラ損失の資産及び資
本への計上を行うことの一環として行われる。
【0108】この損益計算書の特別損益「5,000/-/- 」
は、図7の「その他の資料(×2年度)」の「5.」に
記載されているように、リストラに伴う人件費等であ
り、それが計上されていなければ税金が「2,000/-/- 」
円増えていたはずであるから、その税効果を取消すとと
もに、税引後損失額を資産に振替える。
【0109】つまり、損益計算書の特別損益「5,000/-/
- 」が、借方の特別損失節税額「(3)2,000/-/-」と借方
のリストラ資産「3,000/-/- 」と貸方の特別損益「(3)
5,000/-/-」に修正仕訳される。
【0110】そして、この特別損失節税額「(3)2,000/-
/-」は、本来の営業に関係ない節税額であるため、NO
PAT(直接法)の借方の増加分とされる。即ち、NO
PATの減少項目となる。
【0111】そして、上記以外にも必要な修正仕訳が行
われ、図10〜図15に示すような精算表の修正仕訳部
分が得られる。
【0112】〔NOPAT(税引後営業利益)の計算〕
図16と図17は報告用のため、直接法及び間接法によ
るNOPAT(税引後営業利益)の計算を理解し易く、
また、見易くするために、作業用の図10、図12、図
14の中から関係する項目及び金額を抜き出して示した
図である。図16の直接法では貸方の数値がプラスに借
方の数値がマイナスで表示され、図17の関接法では借
方の数値がプラスに貸方の数値がマイナスで表示されて
いる。
【0113】この図16の「NOPAT(直接法)の計
算結果」に示すように、直接法によるNOPAT(税引
後営業利益)の計算は、第1算出手順(S31)で、
「調整後EBIT=売上高+受取利息+受取配当金−売
上原価−(修正後の販売費管理費) 」で調整後EBIT
「20,300/20,600/27,000」が算出される。
【0114】なお、図16では、損益計算書の借方の販
売管理費「19,400/22,400/24,700」から修正仕訳の部分
が修正され、NOPATの借方の修正後の販売管理費
「-15,500/-20,500/-22,700 」が算出されている。つま
り、「修正後の販売費管理費=修正前の販売費管理費−
貸倒引当戻入−試験研究費資産化+試験研究費償却+リ
ストラ資産償却−営業権償却戻入−リース支払い利息+
貸倒損失」として算出されている。
【0115】また、図16の下部分の計算で示すよう
に、「キャッシュ税額=調整後法人税等+繰延税金資産
増加+有価証券売却節税額+有価証券評価損節税額+支
払利息節税額+特別損失節税額−固定資産売却益増税額
−有価証券評価益増税額」でキャッシュ税額「6,760/7,
560/11,580」が算出されている。
【0116】そして、この差、つまり、「NOPAT=
調整後EBIT−キャッシュ税額」からNOPAT「1
3,540/13,040/15,420」を算出し、×2年度で「13,54
0」、×3年度で「13,040」、×3年度で「15,420」が
得られている。
【0117】また、図17の「NOPAT(間接法)の
計算結果」に示すように、間接法による税引後営業利益
(NOPAT)の計算では、第2算出手順(S32)
で、「調整後純利益=当期利益+過去勤務費用戻入+営
業権償却戻入+有価証券評価損戻入+貸倒引当金戻入−
有価証券評価益戻入−貸倒損失+試験研究費資産化−試
験研究費資産償却−リストラ資産償却」により調整後純
利益「11,500/13,700/14,700」が算出されている。
【0118】なお、図17の上部分では、損益計算書の
当期利益「8,000/12,300/11,400 」を修正してNOPA
T(間接法)の借方の当期利益が算出されている。つま
り、「修正後の当期利益=税引後利益−繰延税金資産増
加」により修正後の当期利益「7,000/11,800/8,400」が
得られている。
【0119】また、これを基に、「NOPAT=調整後
純利益+税引後支払利息−税引後固定資産売却益+税引
後特別損失+税引後有価証券売却損」によりNOPAT
「13,540/13,040/15,420」が算出されている。
【0120】これにより、直接法による計算結果と同
じ、×2年度で「13,540」、×3年度で「13,040」、×
3年度で「15,420」を得られている。従って、第1判定
手順(S41)では、2つの値が一致するとの判定結果
が得られる。
【0121】〔投下資本(投下資本簿価)の計算結果〕
図18と図19は報告用のため、直接法及び間接法によ
る投下資本(投下資本簿価)の計算を、計算を理解し易
く、また、見易くするために、作業用の図11、図1
3、図15の関係する項目及び金額を抜き出して示した
図である。図18の直接法では、借方が上側に、貸方が
下側に表示され、図19の関接法では貸方の数値がプラ
スに借方の数値がマイナスで表示されている。
【0122】この図18の「投下資本(直接法)の計算
結果」に示すように、直接法による投下資本(投下資本
簿価)の計算では、第3算出手順(S33)で、「正味
運転資本=現金預金+受取手形+売掛金+有価証券+商
品−(支払手形+買掛金+未払費用+未払法人税等+そ
の他の流動負債)」から正味運転資本が算出される。
【0123】つまり、借方の現金預金、受取手形、売掛
金、有価証券、商品の合計「25,600/39,800/74,600」か
ら、貸方の支払手形、買掛金、未払費用、未払法人税
等、その他の流動負債の合計「7,000/13,500/19,000 」
を減じて正味運転資本「18,600/26,300/55,600」が算出
されている。
【0124】これを基に、「投下資本=正味運転資本+
有形固定資産−減価償却累計額+投資有価証券+営業権
+その他固定資産+試験研究資産+リストラ資産+リー
ス資産現在価値」により投下資本「81,000/90,100/122,
650 」が算出され、×2年度で「81,000」、×3年度で
「90,100」、×3年度で「122,650 」が得られている。
【0125】また、図19の「投下資本(間接法)の計
算結果」に示すように、間接法による投下資本(投下資
本簿価)の計算では、第4算出手順(S34)で、「投
下資本=短期借入金+長期借入金+退職給付引当金+資
本金+資本準備金+利益準備金+任意積立金+未処分利
益+試験研究資本+リストラ資本+貸倒引当資本−繰延
税金資本+有価証券評価資本+営業権資本+リース現在
価値」により投下資本「81,000/90,100/122,650 」が算
出されている。
【0126】この計算により、直接法による計算結果と
同じ、×2年度で「81,000」、×3年度で「90,100」、
×4年度で「122,650 」が得られている。従って、第2
判定手順(S42)では、2つの値が一致するとの判定
結果が得られる。
【0127】〔副次計算〕また、副次計算として、図2
0〜図23に示すような計算が行われる。
【0128】図20〜図22は、「フリーキャッシュフ
ロー(FCF)の計算結果」であり、図20に、税引後
営業利益(NOPAT)を基点としてフリーキャッシュ
フロー(Free Cash Flow:FCF)が算出される計算を
示す。
【0129】この図20は、総キャッ シュフロー(a)
が、「総キャッ シュフロー(a)=NOPAT+減価償
却費+試験研究償却+リストラ資産償却+退職給付引当
金繰入」で算出され、総投資額(b)が「総投資額
(b)=正味運転資金の増加+有形固定資産投資+試験
研究資産投資+リストラ投資+営業権投資−投資有価証
券売却収入−税引後固定資産売却収入−税効果後有価証
券売却収入」で算出され、この総キャッ シュフロー
(a)と総投資額(b)との差として、つまり、「フリ
ーキャッシュフロー(FCF)=総キャッ シュフロー
(a)−総投資額(b)」としてフリーキャッシュフロ
ー(FCF)「1,740/5,240/-11,460 」が算出される計
算を示す。
【0130】また、図21は、投資家サイドの資金収支
から見たフリーキャッシュフロー(FCF)の計算を示
す。図21では、「フリーキャッシュフロー(FCF)
=税引後支払利息+短期借入金+長期借入金+配当金−
増資」で算出される。なお、このプラスは、企業から投
資家への資金の流れを示し、マイナスは、投資家から企
業への資金の流れを示す。
【0131】×2年については、債権者との関係では、
税引後利息が「 240」支払われ、短期借入金がネットで
「 2,000」減少し、長期借入金が「 1,500」増加し、株
主には配当金が「 1,000」支払われている。
【0132】また、×4年のフリーキャッシュフロー
(FCF)の不足は株主からの増資と債権者からの借り
入れによって賄われている。なお、自社株を取得するた
めに資金が支出された場合には、企業から株主への資金
の流出としてこの区分に表示される。
【0133】そして、図22は、企業サイドの資金収支
から見たフリーキャッシュフロー(FCF)の計算を示
す。この図22では、期末現預金を「期末現預金=期首
現預金+総キャッ シュフロー(a)−総投資額(b)+
現預金増加+(−短期借入金収支+長期借入金収支−税
引後支払利息+増資ー配当金支払)」より算出してい
る。
【0134】なお、この実施例の税引後営業利益(NO
PAT)では、貸倒引当金についてはキャッシュベース
に修正されているが、退職給付引当金は修正されておら
ず、また、減価償却費、試験研究資産とリストラ資産の
償却費は控除後であるから、キャッシュベースに修正す
るにはそれらのノンキャッシュ費用を加算する必要があ
る。
【0135】図20〜図22で求められた総キャッシュ
フロー(a)は、いわゆる営業キャッシュフローではな
く、この営業キャッシュフローを求めるには2つの調整
が必要となる。
【0136】一つは、NOPATを計算した際、売上高
は現金収入に一致していなかったことと、仕入高(売上
原価)や(上述のノンキャッシュ項目を除く)販売費管
理費は現金支出に一致していなかったことに伴う調整で
ある。
【0137】これらの不一致は、流動資産と(有利子負
債を除く)流動負債の残高に反映されるから、キャッシ
ュベースに修正するために、正味運転資本の増加額(減
少額)を控除(加算)しなければならない。
【0138】もう一つの調整は、試験研究費とリストラ
投資である。上記の税引後営業利益(NOPAT)の計
算では、それらを取り消したが、現金は実際に支出され
ているから、キャッシュベースに修正するには、それら
の合計を控除しなければならない。
【0139】図23に、この調整の例を実施例の「×2
年」で示す。
【0140】×2年の正味運転資本は、図11や図18
に示されているように「18,600」であるが、×1年の正
味運転資本は「 13,0000」(流動資産「19,000」−流動
負債「 6,000」)と計算されるので、図23に示すよう
に、正味運転資本の増加として「-5,600」に調整され、
また、試験研究費「5,000 」とリストラ投資「3,000」
の合計「8,000 」が控除される。この二つの調整を行う
と、×2年の営業キャッシュフローは、「 4,540」にな
る。
【0141】これから、新規投資額(新規有形固定資産
投資)「 7,000」(建物購入)をマイナスし、税引後固
定資産売却収入「 4,200」をプラスする(合計「-2,80
0」)と、×2年のフリーキャッシュフローは、「 1,74
0」になる。
【0142】そして、図24に、フリーキャッシュフロ
ー(FCF)がプラスの場合における、フリーキャッシ
ュフロー(FCF)の計算とキャッシュフロー計算の関
係を示し、図25に、フリーキャッシュフロー(FC
F)がマイナスの場合における、フリーキャッシュフロ
ー(FCF)の計算とキャッシュフロー計算の関係を示
す。
【0143】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る経済付加価値計算のための税引後営業利益及び投
下資本簿価の算出システム及び算出用コンピュータ・プ
ログラム等によれば、次のような効果を奏することがで
きる。
【0144】演算途中において、複式簿記に従って借方
データと貸方データに仕訳して表示する精算表の作成と
いう中間段階を設けたことにより、理解し易い形で、コ
ンピュータが備える各手段や各手順を、それぞれ単純な
手段や手順に分解できる。しかも、各手段や各手順にお
けるデータの入出力を明確に示すことができるようにな
るので、非常に、シンプルな算出システム及び算出用コ
ンピュータ・プログラムとなる。
【0145】しかも、単なる数値データの演算だけでは
なく、経済付加価値計算のための税引後営業利益及び投
下資本簿価の精算表を作成するので、この画面表示また
はプリントアウトされた経済付加価値計算のための税引
後営業利益及び投下資本簿価の精算表から、損益計算書
と貸借対照表の数値データと税引後営業利益と投下資本
簿価の関係を一目で理解でき、損益計算書と貸借対照表
の各項目の税引後営業利益と投下資本簿価への影響を知
ることができる。
【0146】そのため、この税引後営業利益から資本コ
スト(投下資本簿価×資本コスト率)を控除して算出さ
れる経済的付加価値の意味内容がより明確になり、最近
取り上げられて来ている経済的付加価値の理解をより正
確に深めることができる。
【0147】また、データ構造において、借方と貸方に
分離した経済付加価値計算のための税引後営業利益及び
投下資本簿価の精算表と同じ構造で、データ群を構成し
ているので、精算表の数値とデータ構造の数値データと
の対応関係が単純化し、データ構造を精算表のように図
表化できるので解り易く、シンプルになり、プログラム
作成が単純化し容易となる。そのため、プログラムチェ
ックも容易となり、プログラム作成工数が減少するの
で、プログラム製作コストが減少する。
【0148】そして、精算表シートにおいて、複式簿記
の形式に従って、借方と貸方に分離した表示方法を取っ
ているので、複式簿記に慣れた会計に携わる者にとって
理解し易い表示形式となる。しかも、損益計算書と貸借
対照表にそれぞれ対応させて、税引後営業利益に関係す
る部分と投下資本簿価に関係する部分を表示しているの
で、表が見易く、損益計算書と貸借対照表の各項目が及
ぼす、税引後営業利益と投下資本簿価への影響を一目で
理解することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の経済付加価値計算のた
めの税引後営業利益及び投下資本簿価の算出システムの
構成図である。
【図2】 本発明の実施の形態の経済付加価値計算のた
めの税引後営業利益及び投下資本簿価の算出システムに
おけるデータ構造を示す構成図である。
【図3】 本発明の実施の形態の経済付加価値計算のた
めの税引後営業利益及び投下資本簿価の算出用コンピュ
ータ・プログラムのフローチャート図である。
【図4】 本発明の実施の形態の経済付加価値計算のた
めの税引後営業利益及び投下資本簿価の精算表の構成を
示す図である。
【図5】 「×2年〜×4年の損益計算書」及び、「×
1年分〜×3年分の利益処分」を示す図である。
【図6】 「×1年12月31日〜×4年12月31日
の貸借対照表」を示す図である。
【図7】 「その他の資料(×2年度)」を示す図であ
る。
【図8】 「その他の資料(×3年度)」を示す図であ
る。
【図9】 「その他の資料(×4年度)」を示す図であ
る。
【図10】 「NOPAT及び投下資本簿価精算表(×
2年:上半分)」を示す図である。
【図11】 「NOPAT及び投下資本簿価精算表(×
2年:下半分)」を示す図である。
【図12】 「NOPAT及び投下資本簿価精算表(×
3年:上半分)」を示す図である。
【図13】 「NOPAT及び投下資本簿価精算表(×
3年:下半分)」を示す図である。
【図14】 「NOPAT及び投下資本簿価精算表(×
4年:上半分)」を示す図である。
【図15】 「NOPAT及び投下資本簿価精算表(×
4年:下半分)」を示す図である。
【図16】 「NOPAT(直接法)の計算結果」を示
す図である。
【図17】 「NOPAT(間接法)の計算結果」を示
す図である。
【図18】 「投下資本(直接法)の計算結果」を示す
図である。
【図19】 「投下資本(間接法)の計算結果」を示す
図である。
【図20】 「フリーキャッシュフローの計算結果」を
示す図である。
【図21】 「投資家サイドのフリーキャッシュフロー
の計算結果」を示す図である。
【図22】 「企業サイドのフリーキャッシュフローの
計算結果」を示す図である。
【図23】 「総キャッシュフローと営業キャッシュフ
ローとフリーキャッシュフローの関係」を示す図であ
る。
【図24】 FCFがプラスの場合における「フリーキ
ャッシュフローの計算構造」を示す図である。
【図25】 FCFがマイナスの場合における「フリー
キャッシュフローの計算構造」を示す図である。
【符号の説明】
1 算出システム 10 データ入力手段 11 損益計算書データ入力手段 12 貸借対照表データ入力手段 20 主要計算手段 21 修正仕訳計算手段 22 税引後営業利益計算手段 23 投下資本簿価計算手段 30 データ算出手段 31 第1算出手段 32 第2算出手段 33 第3算出手段 34 第4算出手段 40 データチェック手段 41 第1判定手段 42 第2判定手段 50 副次計算手段 51 その他の計算手段 60 計算結果出力手段 61 計算結果表示手段 D1 第1データ群 D11 損益計算書データ群 D12 貸借対照表データ群 D2 第2データ群 D21 修正仕訳データ群 D3 第3データ群 D31 直接法による税引後営業利益データ群 D32 直接法による投下資本簿価データ群 D4 第4データ群 D41 間接法による税引後営業利益データ群 D42 間接法による投下資本簿価データ群

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータが備える各手段が連係し
    て、経済付加価値計算のための税引後営業利益及び投下
    資本簿価の精算表を作成して、損益計算書と貸借対照表
    の数値データから税引後営業利益と投下資本簿価を算出
    する演算を実行する経済付加価値計算のための税引後営
    業利益及び投下資本簿価の算出システムであり、前記コ
    ンピュータが備える各手段が、 第1データ群の損益計算書データ群に、損益計算書の各
    科目の金額にに対応する数値データを入力する損益計算
    書データ入力手段と、 前記第1データ群の貸借対照表データ群に、貸借対照表
    の各科目の金額に対応する数値データを入力する貸借対
    照表データ入力手段と、 第2データ群の修正仕訳データ群に、前記損益計算書デ
    ータ群と前記貸借対照表データ群の数値データから算出
    した、税引後営業利益及び投下資本簿価の算出に必要な
    修正仕訳用の数値データを入力する修正仕訳手段と、 第3データ群の直接法による税引後営業利益データ群と
    第4データ群の間接法による税引後営業利益データ群
    に、前記損益計算書データ群と前記貸借対照表データ群
    と前記修正仕訳データ群の数値データから算出した数値
    データを入力する税引後営業利益計算手段と、 前記第3データ群の直接法による投下資本簿価データ群
    と前記第4データ群の間接法による投下資本簿価データ
    群に、前記損益計算書データ群と前記貸借対照表データ
    群と前記修正仕訳データ群の数値データから算出した数
    値データを入力する投下資本簿価計算手段と、 前記第3データ群の直接法による税引後営業利益データ
    群において、貸方データ群の数値データの合計から、借
    方データ群の数値データの合計を減算して税引後営業利
    益を算出する第1算出手段と、 前記第4データ群の間接法による税引後営業利益データ
    群において、借方データ群の数値データの合計から、貸
    方データ群の数値データの合計を減算して税引後営業利
    益を算出する第2算出手段と、 前記第3データ群の直接法による投下資本簿価データ群
    において、借方データ群の数値データの合計で投下資本
    簿価を算出する第3算出手段と、 前記第4データ群の間接法による投下資本簿価データ群
    において、貸方データ群の数値データの合計から、借方
    データ群の数値データの合計を減算して投下資本簿価を
    算出する第4算出手段とからなる経済付加価値計算のた
    めの税引後営業利益及び投下資本簿価の算出システム。
  2. 【請求項2】 経済付加価値計算のための税引後営業利
    益及び投下資本簿価の精算表を作成して、損益計算書と
    貸借対照表の数値データから税引後営業利益と投下資本
    簿価を算出する経済付加価値計算のための税引後営業利
    益及び投下資本簿価の算出用コンピュータ・プログラム
    であって、コンピュータに、 第1データ群の損益計算書データ群に、損益計算書の各
    科目の金額に対応する数値データを入力する損益計算書
    データ入力手順と、 前記第1データ群の貸借対照表データ群に、貸借対照表
    の各科目の金額に対応する数値データを入力する貸借対
    照表データ入力手順と、 第2データ群の修正仕訳データ群に、前記損益計算書デ
    ータ群の数値データと前記貸借対照表データ群の数値デ
    ータから算出した、税引後営業利益及び投下資本簿価の
    算出に必要な修正仕訳用の数値データを入力する修正仕
    訳手順と、第3データ群の直接法による税引後営業利益
    データ群と第4データ群の間接法 による税引後営業利益データ群に、前記損益計算書デー
    タ群と前記貸借対照表データ群と前記修正仕訳データ群
    の数値データから算出した数値データを入力する税引後
    営業利益計算手順と、 前記第3データ群の直接法による投下資本簿価データ群
    と前記第4データ群の間接法による投下資本簿価データ
    群に、前記損益計算書データ群と前記貸借対照表データ
    群と前記修正仕訳データ群の数値データから算出した数
    値データを入力する投下資本簿価計算手順と、 前記第3データ群の直接法による税引後営業利益データ
    群において、貸方データ群の数値データの合計から、借
    方データ群の数値データの合計を減算して税引後営業利
    益を算出する第1算出手順と、 前記第4データ群の間接法による税引後営業利益データ
    群において、借方データ群の数値データの合計から、貸
    方データ群の数値データの合計を減算して税引後営業利
    益を算出する第2算出手順と、 前記第3データ群の直接法による投下資本簿価データ群
    において、借方データ群の数値データの合計で投下資本
    簿価を算出する第3算出手順と、 前記第4データ群の間接法による投下資本簿価データ群
    において、貸方データ群の数値データの合計から、借方
    データ群の数値データの合計を減算して投下資本簿価を
    算出する第4算出手順を実行させるための経済付加価値
    計算のための税引後営業利益及び投下資本簿価の算出用
    コンピュータ・プログラム。
  3. 【請求項3】 前記第3データ群の直接法による税引後
    営業利益データ群における税引後営業利益の算出値と、
    前記第4データ群の間接法による税引後営業利益データ
    群における税引後営業利益の算出値とが等しいか否かを
    判定する第1判定手順と、 前記第3データ群の直接法による投下資本簿価データ群
    における投下資本簿価の算出値と、前記第4データ群の
    間接法による投下資本簿価データ群における投下資本簿
    価の算出値とが等しいか否かを判定する第2判定手順の
    少なくとも一方又は両方を実行させるための請求項2記
    載の経済付加価値計算のための税引後営業利益及び投下
    資本簿価の算出用コンピュータ・プログラム。
  4. 【請求項4】 コンピュータが備える各手段が連係し
    て、経済付加価値計算のための税引後営業利益及び投下
    資本簿価の精算表を作成して損益計算書と貸借対照表の
    数値データから税引後営業利益と投下資本簿価を算出す
    る演算を実行する経済付加価値計算のための税引後営業
    利益及び投下資本簿価の算出システムにおけるデータ構
    造であって、 第1データ群〜第4データ群を有すると共に、 前記第1データ群が損益計算書データ群と貸借対照表デ
    ータ群を有し、 前記第2データ群が借方データ群と貸方データ群からな
    る修正仕訳データ群を有し、 前記第3データ群が借方データ群と貸方データ群からな
    る直接法による税引後営業利益データ群と、借方データ
    群と貸方データ群からなる直接法による投下資本簿価デ
    ータ群を有し、 前記第4データ群が借方データ群と貸方データ群からな
    る間接法による税引後営業利益データ群と、借方データ
    群と貸方データ群からなる間接法による投下資本簿価デ
    ータ群を有する経済付加価値計算のための税引後営業利
    益及び投下資本簿価の算出システムにおけるデータ構
    造。
  5. 【請求項5】 請求項2又は3に記載の経済付加価値計
    算のための税引後営業利益及び投下資本簿価の算出用コ
    ンピュータ・プログラムを記録したコンピュータ読み取
    り可能な記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の経済付加価値計算のため
    の税引後営業利益及び投下資本簿価の算出システムにお
    けるデータ構造を有するデータが記録されたコンピュー
    タ読み取り可能な記録媒体。
  7. 【請求項7】 損益計算書と貸借対照表の項目と数値
    と、税引後営業利益と投下資本簿価の算出用数値を表示
    する経済付加価値計算のための税引後営業利益及び投下
    資本簿価の精算表シートであって、 第1データ欄〜第4データ欄を有すると共に、 前記第1データ欄に損益計算書データ欄と貸借対照表デ
    ータ欄を有し、 前記第2データ欄に借方データ欄と貸方データ欄からな
    る修正仕訳データ欄を有し、 前記第3データ欄において、前記損益計算書データ欄に
    対応する部分に、借方データ欄と貸方データ欄からなる
    直接法による税引後営業利益データ欄を、前記貸借対照
    表データ欄に対応する部分に、借方データ欄と貸方デー
    タ欄からなる直接法による投下資本簿価データ欄をそれ
    ぞれ有し、 前記第4データ欄において、前記損益計算書データ欄に
    対応する部分に、借方データ欄と貸方データ欄からなる
    間接法による税引後営業利益データ欄を、前記貸借対照
    表データ欄に対応する部分に、借方データ欄と貸方デー
    タ欄からなる間接法による投下資本簿価データ欄をそれ
    ぞれ有して構成された経済付加価値計算のための税引後
    営業利益及び投下資本簿価の精算表シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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