JP2003139905A - 反射防止構造および反射防止構造の製造方法 - Google Patents

反射防止構造および反射防止構造の製造方法

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JP2003139905A
JP2003139905A JP2001334408A JP2001334408A JP2003139905A JP 2003139905 A JP2003139905 A JP 2003139905A JP 2001334408 A JP2001334408 A JP 2001334408A JP 2001334408 A JP2001334408 A JP 2001334408A JP 2003139905 A JP2003139905 A JP 2003139905A
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forming
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Shigeo Yago
栄郎 矢後
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より安価に反射防止構造を製造する。 【解決手段】 節足動物の複眼の表面を、光の反射を防
止すべき物体の表面に押しつけることにより、物体の表
面に複眼の表面の鏡像の形状を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、反射防止効果が
得られる構造およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ある特定の光の反射を防止する構
造として、防止すべき光の波長よりも短い(小さい)突
起が、反射を防止すべき物体の表面に、一定の間隔で複
数配置された構造((SWS:subwavelength structur
ed)表面)が知られている。このようなSWS表面の製
造は、例えば文献1(文献1:OPTICS LETTERS / Vol.2
4,No.20 / October 15,1999, P.P.1422-1424)に記載さ
れているように、まず、基板の表面にEB(電子線)用
のレジスト膜を塗布した後、EB露光および現像を行っ
て複数の突起形状に対応するレジストパターンを形成す
る。その後、レジストパターンをマスクとして用いて、
SF6のFAB(FAB:fast atom beam)による基板
のエッチングを行った後、レジストパターンを除去す
る。これにより、基板の表面はSWS表面となる。
【0003】また、このようにEB描画装置や、紫外線
もしくはX線を使用するステッパーを用いて、反射を防
止する光の波長よりも小さい突起が多数形成された反射
防止構造を形成する方法はよく知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、EB描
画装置やステッパー等を用いるのでは、装置が大がかり
であるため、コストが嵩んでしまう。
【0005】したがって、より安価に反射防止構造を製
造する方法の出現が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、この発明に係
る発明者は、節足動物の複眼が、規則正しい形状の微細
な個眼が複数集まって構成されていることに着目し、複
眼の表面の形状を、反射防止構造に適用することに想到
した。
【0007】よって、この発明の反射防止構造によれ
ば、節足動物の複眼の表面の形状あるいは表面の鏡像の
形状が、光の反射を防止すべき物体の表面に形成されて
いることを特徴とする。
【0008】このような反射防止構造は、例えば以下の
(1)〜(3)に示す方法で製造することができる。 (1)節足動物の複眼の表面を、光の反射を防止すべき
物体の表面に押しつけることにより、物体の表面に複眼
の表面の鏡像の形状を形成する。 (2)節足動物の複眼の脱皮殻の表面を、光の反射を防
止すべき物体の表面に押しつけることにより、物体の表
面に脱皮殻の表面の鏡像の形状を形成する。 (3)節足動物の複眼の表面あるいは節足動物の複眼の
脱皮殻の表面に、金属あるいはプラスチック材料を吹き
付ける工程と、吹き付けられた材料を硬化させた後、複
眼あるいは脱皮殻を除去することにより、反射防止構造
形成用型を形成する工程と、この型を、光の反射を防止
すべき物体の表面に押しつけることにより、物体の表面
に複眼あるいは脱皮殻の表面の形状を形成する。
【0009】なお、複眼の表面の形状と、複眼の脱皮殻
の表面の形状とは、実質的に同じ形状である。
【0010】また、複眼を有する節足動物においては、
個々の眼が隣接している複眼を有する生物と個々の眼が
互いに離間している複眼を有する生物が存在するが、こ
の発明では、個々の眼が隣接している複眼を使用するの
が好ましい。
【0011】また、光の反射を防止すべき物体の表面の
硬度は、複眼の表面あるいは脱皮殻の表面を押しつける
ことによって複眼あるいは脱皮殻の表面の鏡像の形状が
形成される程度に、軟化させておく。
【0012】以上の(1)〜(3)の方法により、光の
反射を防止すべき物体の表面に、微細な突起が複数配置
された構造を、大がかりな装置を用いることなく形成す
ることができる。
【0013】また、上記(1)の方法で使用する複眼
は、例えば、以下のような方法で多数得ることができ
る。
【0014】複眼を有する節足動物の幼生の成体原基の
複数箇所にPax−6遺伝子に相同する遺伝子を発現さ
せた後、幼生を成体化させることにより、成体の複数箇
所に複眼を形成する。
【0015】また、複眼を有する節足動物として、より
大きな、すなわち個眼を多数有する複眼を持つ節足動物
が好ましい。蝶、蛾、蜻蛉、蠅等の昆虫を用いることが
できる。一般に、蛾等の夜行性の昆虫の複眼は、キリギ
リス等の昼行性の昆虫の複眼よりも大きい。また、蛾や
蝶に関しては、雌よりも雄の複眼の方が大きい。よっ
て、複眼を有する節足動物として、この発明では、例え
ば蛾を用いるのが好適である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
き説明する。
【0017】この実施の形態では、節足動物の複眼の表
面に金属を吹き付けた後、金属を硬化させて反射防止構
造形成用型を形成する。その後、反射防止構造形成用型
を、光の反射を防止すべき物体の表面に押しつけて、物
体の表面に、複眼の表面の形状を形成する。
【0018】この説明では、節足動物の一例として蛾を
利用する。
【0019】図1は、複眼の概略図である。図1(A)
は、蛾と類似した複眼を有する蝶(アオスジアゲハの頭
部を示す図である。図1(A)は、複眼の全体像を理解
するために用いる図であり、蛾の複眼も図1(A)の複
眼10と同様の全体像として示される。また、図1
(B)は、複眼10の概略的な断面の拡大図である。こ
の実施の形態では、複眼10の表面12の凹凸形状を用
いるため、複眼10の断面の詳細な構造は省略してあ
る。
【0020】次に、図2を参照して、反射防止構造形成
用型の形成工程について説明する。
【0021】したがって、まず、蛾の複眼10を取り出
して(図1参照。)、複眼10を冷凍させた状態で、こ
の複眼10の表面12に、金属(アルミニウムまたは
金)を通常の蒸着方法、例えば真空蒸着法を用いて蒸着
させ、蒸着膜14を形成する(図2(A))。複眼10
を冷凍させておくことによって、蒸着処理による複眼1
0の表面微細構造の変形を防ぐことができる。
【0022】次に、この蒸着膜14に対して電気メッキ
を行うことにより、蒸着膜14の表面にメッキ金属層1
6を形成する(図2(B))。この例では、メッキ処理
による形状の変形を抑制するために、メッキ金属とし
て、例えばニッケルを用いる。
【0023】次に、アルカリ溶液に、複眼10、蒸着膜
14およびメッキ金属層16からなる構造体を浸漬する
ことによって、蒸着膜14から複眼10を分離する。こ
れにより、金属の蒸着膜14およびメッキ金属層16か
らなる反射防止構造形成用型18が得られる。この実施
の形態では、反射防止構造形成用型18が、金属の蒸着
膜14およびメッキ金属層16とで構成されているの
で、充分な強度を有する型とすることができる。
【0024】次に、図3を参照して、プラスチックファ
イバの端面に反射防止構造を形成する工程について説明
する。なお、図3(B)は、図3(A)の部分的な拡大
図であり、図3(D)は、図3(C)の部分的な拡大図
である。
【0025】まず、プラスチックファイバ20の光の入
射端面20aを含む部分22を加熱することによって、
プラスチックファイバ20の部分22の樹脂を軟化させ
る。この後、入射端面20aを反射防止構造形成用型1
8(図2参照。)に押しつけることによって、プラスチ
ックファイバ20の入射端面20aに複眼10の表面1
2の形状を形成する(図3(A)、図3(B))。
【0026】そして、型18を除去することにより、複
眼10の表面12の形状が形成された入射端面20aを
含む部分22を、プラスチックファイバ20の反射防止
構造24として使用することができる(図3(C)、図
3(D))。
【0027】したがって、EB描画装置やステッパーを
用いることなく反射防止構造を形成することができる。
よって、従来より安価に、光の反射を防止すべき物体の
表面に反射防止構造を形成することができる。
【0028】また、プラスチックファイバのコアの材料
と屈折率の等しい樹脂を用いて、この樹脂を予め加熱等
により軟化させておき、この樹脂を反射防止構造形成型
18に押しつけて樹脂に複眼の表面の形状を形成する。
その後、この樹脂をファイバの端面に接着させて、反射
防止構造を形成する方法もある。この樹脂の層は、プラ
スチックファイバの反射防止層となる。
【0029】この場合、複眼の表面の形状が形成される
表面の大きさは、プラスチックファイバの端面と同じ大
きさ以上の大きさとする。また、複眼の表面と同じ形状
が形成される樹脂の表面の外郭形状は、プラスチックフ
ァイバの光の入射端面の外郭形状と同形状とするのが好
ましい。
【0030】また、プラスチックファイバの端面に予め
樹脂膜を形成しておき、この樹脂膜の表面を加熱により
軟化させた後、樹脂膜の表面を反射防止構造形成用型に
押しつけることにより、反射防止層を形成してもよい。
この場合も、樹脂の材料は、プラスチックファイバのコ
アの材料と屈折率が等しい材料とする。
【0031】また、反射防止構造形成用型を用いずに、
節足動物の複眼または複眼の脱皮殻に直接樹脂を押しつ
けることによって、複眼あるいは脱皮殻の表面の鏡像の
形状を樹脂の表面に形成して反射防止層としてもよい。
【0032】また、反射防止構造を多数形成するために
複眼が多数必要である場合、例えば蛾の幼虫の成虫原基
の複数箇所で、Pax−6遺伝子に相同する正常型のe
yeless遺伝子を発現させる。この後、この幼虫が
成虫になると、成虫の体の複数箇所に複眼が形成され
る。よって、1つの成虫から複数の複眼を取り出すこと
ができる。
【0033】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明によれば、光の反射を防止すべき物体の表面に、節
足動物の複眼の表面の形状あるいは複眼の表面の鏡像の
形状が形成されている。節足動物の複眼は、多数の微細
な個眼から構成されており、この構成は、反射防止構造
として用いることができる。このような反射防止構造
は、複眼の表面あるいは複眼の脱皮殻の表面を物体の表
面に押しつけて形成したり、複眼あるいは脱皮殻の表面
を用いて反射防止構造形成用型を形成し、この型に物体
の表面を押しつけて形成される。したがって、大がかり
な装置を用いることなく反射防止構造を形成することが
できる。よって、従来より安価に反射防止構造を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、アオスジアゲハの頭部の構成図であ
り、(B)は、複眼の断面の部分的な拡大図である。
【図2】(A)〜(C)は、反射防止構造形成用型の形
成工程図である。
【図3】(A)〜(D)は、反射防止構造の形成工程図
であり、(B)は(A)の要部拡大図であり、(D)は
(C)の要部拡大図である。
【符号の説明】
10:複眼 12:複眼の表面 14:蒸着膜 16:メッキ金属層 18:反射防止構造形成用型 20:プラスチックファイバ 20a:入射端面 22:部分 24:反射防止構造

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 節足動物の複眼の表面の鏡像の形状が、
    光の反射を防止すべき物体の表面に形成されていること
    を特徴とする反射防止構造。
  2. 【請求項2】 節足動物の複眼の表面の形状が、光の反
    射を防止すべき物体の表面に形成されていることを特徴
    とする反射防止構造。
  3. 【請求項3】 節足動物の複眼の表面を、光の反射を防
    止すべき物体の表面に押しつけることにより、前記物体
    の表面に前記複眼の表面の鏡像の形状を形成することを
    特徴とする反射防止構造の製造方法。
  4. 【請求項4】 節足動物の複眼の脱皮殻の表面を、光の
    反射を防止すべき物体の表面に押しつけることにより、
    前記物体の表面に前記脱皮殻の表面の鏡像の形状を形成
    することを特徴とする反射防止構造の製造方法。
  5. 【請求項5】 節足動物の複眼の表面あるいは節足動物
    の複眼の脱皮殻の表面に、金属あるいはプラスチック材
    料を吹き付ける工程と、 吹き付けられた材料を硬化させた後、前記複眼あるいは
    脱皮殻を除去することにより、反射防止構造形成用型を
    形成する工程と、 該反射防止構造形成用型を、光の反射を防止すべき物体
    の表面に押しつけることにより、前記物体の表面に、前
    記複眼あるいは脱皮殻の表面の形状を形成することを特
    徴とする反射防止構造の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の反射防止構造の製造方
    法において、 前記節足動物の複眼は、 複眼を有する節足動物の幼生の成体原基の複数箇所にP
    ax−6遺伝子に相同する遺伝子を発現させた後、前記
    幼生を成体化させることにより、成体の複数箇所に複眼
    を形成する工程を含んで得られることを特徴とする反射
    防止構造の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104345358A (zh) * 2013-07-26 2015-02-11 上海交通大学 利用剥离-粘贴法在光纤端面制作金属微纳米结构的方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104345358A (zh) * 2013-07-26 2015-02-11 上海交通大学 利用剥离-粘贴法在光纤端面制作金属微纳米结构的方法
CN104345358B (zh) * 2013-07-26 2016-02-10 上海煦源生物科技有限公司 利用剥离-粘贴法在光纤端面制作金属微纳米结构的方法

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