JP2003139672A - 変位制御型空気圧載荷可能一面せん断試験機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の耐圧性圧力室を有する一面せん断試験機
の構成では、重錘あるいはベロフラムシリンダーなどの
圧縮力載荷装置によって、土試料上面に圧縮力を載荷す
るため、土試料の高さの変位は、かなりの長期間にわた
り継続する。よって、土試料の高さをコントロールする
ことは、非常に困難であった。 【解決手段】ピストンガイドケースに鉛直変位計を取り
付け、変位制御装置、鉛直ＤＣモータを具備すること
で、自由自在に土試料の高さを制御することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】本考案は前記耐圧性圧力室内
に空気圧を載荷すると同時に、前記せん断箱内の土試料
の高さを制御することが可能な一面せん断試験装置に関
するものである。 【０００２】 【従来の技術】耐圧性圧力室内に空気圧を加えること
に、あわせて、せん断箱に接している載荷ピストンが、
重錘あるいは空圧式ベロフラムシリンダーなどの圧縮力
載荷装置に連結されており、土試料に恒常的に圧縮力が
作用した状態である。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】せん断箱に接している
載荷ピストンが、重錘あるいはベロフラムシリンダーな
どの圧縮力載荷装置に連結されていると、恒常的に作用
している圧縮力の大きさによって土試料の高さが変化す
るので、自由に土試料の高さをコントロールすることは
困難である。このことが課題である。 【０００４】 【課題を解決するための手段】本考案は、前記耐圧性圧
力室内に空気圧を作用すると同時に、前記鉛直変位計に
よる土試料高さの変位の計測を開始し、計測結果を瞬時
に変位制御装置にフィードバックし、前記鉛直ＤＣモー
タを自動制御することで、載荷ピストンを自動的に上下
作動させ、土試料高さを制御することが出来る。 【０００５】 【実施例】本考案の実施例について説明する。図１のよ
うに上部試料ホルダー、滑り板、下部試料ホルダー、試
料ペデスタル、セラミックディスク、押え冶具で構成さ
れるせん断箱を組み上げる。せん断箱の中に土試料を入
れ、図２に図示するピストンガイドケースをせん断箱上
部に、ピストンガイドケース取り付け冶具にて固定し、
ポーラスストーンと土試料上端面を接触させる。 【０００６】図３に図示するように土試料が納められて
いるピストンガイドケース付のせん断箱を底板上のスラ
イドウエイ上に置き、せん断箱とスライドウエイをせん
断箱固定冶具によって連結する。鉛直ＤＣモータを稼動
させ、載荷ピストンを作動し、ピストンヘッドの上端面
と鉛直ロードセル下端面を接触させる。 【０００７】ピストンヘッド付近に取り付けられている
鉛直変位アタッチメントと鉛直変位計を接触させる。球
座、球座受および水平ロードセル固定冶具によって上部
試料ホルダーは、水平ロードセルと固定する。 【０００８】封印環、アクリル円筒、底板で構成されて
いる耐圧性圧力室を組み立てることで、せん断箱、ピス
トンガイドケース、水平ロードセル、鉛直ロードセル、
鉛直変位計を耐圧性圧力室内に封じ込める。 【０００９】耐圧性圧力室内に、空気圧供給口から空気
圧を載荷することで土試料内に含まれている水がセラミ
ックディスクを通水し、試料ペデスタル内部に工作され
た配水路を流れる。さらに、水は、試料ペデスタルと底
板内部に設けられた配水路をつなぐチューブ管をとお
り、底板内部の配水路を経て、耐圧性圧力室の外に排水
される。空気圧の載荷とあわせて、鉛直変位計によっ
て、土試料の高さの変位が計測され、変位制御装置に計
測結果がフィードバックされ、鉛直ＤＣモータを自動制
御することで、載荷ピストンが自動的に上下作動し、土
試料高さを制御することが出来る。 【００１０】水平ＤＣモータを稼動することで、スライ
ドウエイが水平移動し、さらにスライドウエイ上の下部
試料ホルダーが水平移動する。しかし、上部試料ホルダ
ーと水平ロードセルを固定することで、下部試料ホルダ
ーと上部試料ホルダーとの間に相対変位が生まれ、土試
料内部にせん断作用が働き、そのせん断力は水平ロード
セルによって測定される。 【００１１】 【発明の効果】本考案によれば、恒常的に作用する圧縮
力による土試料の変位の発生を回避し、土試料にたいし
て、一定の高さを保持することや、ある大きさに限られ
た変位のみを土試料に与えることが可能となる。

【図面の簡単な説明】 【図１】本発明に係るせん断箱の正面図である。 【図２】本発明に係るせん断箱上部に取り付けるピスト
ンガイドケースの正面図である。 【図３】本発明に係る変位制御型空気圧載荷可能一面せ
ん断試験機の正面図である。 【符号の説明】 １・・・上部試料ホルダー ２・・・滑り板 ３・・・下部試料ホルダー ４・・・セラミックディスク ５・・・押え冶具 ６・・・試料ペデスタル内配水路 ７・・・試料ペデスタル ８・・・ピストンヘッド ９・・・鉛直変位アタッチメント １０・・・ピストン １１・・・ポーラスストーン １２・・・鉛直変位計 １３・・・封印環 １４・・・アクリル円筒 １５・・・載荷ピストン １６・・・底板 １７・・・鉛直ロードセル １８・・・水平ロードセル固定冶具 １９・・・球座 ２０・・・球座受 ２１・・・ピストンガイドケース取り付け冶具 ２２・・・変位制御装置 ２３・・・水平ロードセル ２４・・・空気圧供給口 ２５・・・底板内配水路 ２６・・・スライドウエイ ２７・・・せん断箱固定冶具 ２８・・・水平ＤＣモータ ２９・・・鉛直ＤＣモータ ３０・・・土試料 ３１・・・チューブ管

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】ピストンガイドケース、せん断箱、鉛直変
   位計、鉛直ロードセルおよび水平ロードセルが封印環、
   アクリル円筒、底板で構成されている耐圧性圧力室に納
   められている構成を持ち、前記耐圧性圧力室外部には、
   変位制御装置、鉛直ＤＣモータ、水平ＤＣモータをあわ
   せて有する変位制御型空気圧載荷可能一面せん断試験
   機。