JP2003138280A - 無臭ガス用付臭剤 - Google Patents

無臭ガス用付臭剤

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JP2003138280A
JP2003138280A JP2001334188A JP2001334188A JP2003138280A JP 2003138280 A JP2003138280 A JP 2003138280A JP 2001334188 A JP2001334188 A JP 2001334188A JP 2001334188 A JP2001334188 A JP 2001334188A JP 2003138280 A JP2003138280 A JP 2003138280A
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odor
gas
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hydroxy
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JP2001334188A
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Hayato Hosokawa
細川隼人
Hideo Kaneko
金子英夫
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Ogawa and Co Ltd
Original Assignee
Ogawa and Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の非硫黄化合物付臭剤に比べ、より微量で
大きな付臭効果を示す、燃料電池に使用する水素ガス用
付臭剤として用いることができる付臭剤を提供するこ
と。 【解決手段】5−エチル−3−ヒドロキシ−4−メチル
−2(5H)−フラノン及び/または3−ヒドロキシ−
4,5−ジメチル−2(5H)−フラノンを必須成分と
する本発明の付臭剤は非常に微量で効果のある、水素ガ
ス用付臭剤を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無臭ガス付臭剤に関
し、特に燃料電池に使用する水素ガスに微量添加するだ
けで有効な効果を示す、硫黄を含まない無臭ガス付臭剤
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から液化天然ガス、都市ガス、LP
ガスなどの燃焼によるエネルギー供給燃料ガスに関して
は、中毒、引火、爆発の災害を防止するため、その漏洩
を容易に検知できるように特有の付臭剤が添加されてい
る。
【0003】燃料ガスへの付臭についてわが国のガス事
業法において「ガスの空気中混合比率が容量で千分の一
である場合に感知できるにおいであること」とされてい
る。その他一般的にガス付臭剤として具備すべき要件と
しては次の様な項目があげられる。 (1)ガス臭であると認知できること (2)どきっとさせるインパクトをもった警告臭であるこ
と (3)一般に存在するにおい(生活臭)とは明瞭に区別で
きること (4)極めて低い濃度でも特有の臭気は認められること (5)嗅覚疲労を起こしにくいこと (6)人間に対しても害もなく毒性もないこと (7)安定性の良いものであること、すなわちガスの供給
系統を腐食したり、輸送中で吸着や化学反応を起さない
こと (8)完全に燃焼し、燃焼後は無害無臭であること (9)水に不溶であること (10)土壌透過性が良いこと。
【0004】上記要件を具備する公知の付臭剤として
は、メルカプタン、サルファイド系などの硫黄化合物が
知られており、これらは単独または複数で混合され使用
されている。現在使用されている硫黄化合物は微量で付
臭効果が高く、その臭いは一般にガス臭として認知され
ている。しかしながら硫黄化合物は燃焼に伴い二酸化硫
黄を発生し、大気汚染の原因となる他、種々の金属を腐
食するという問題点を持っている。そのため、現在実用
化されている燃料電池においては、都市ガスを供給原料
とするに際して、触媒の機能を低下する硫黄化合物の脱
硫が行われている。一方、現在実用化開発が急がれてい
る水素ガスを供給原料とする装置においても白金系触媒
被毒防止の必要性から極力硫黄が存在しないことが望ま
れている。これまでに知られている非硫黄化合物の付臭
剤として、例えば特開昭48−79804号公報には吉
草酸とアクリル酸エチルとの混合物が、特開昭54−5
8701号公報にはシクロヘキセンが、特開昭55−5
6190号公報には5−エチリデン−2−ノルボルネン
を必須成分とする付臭剤が、また特開昭55−5919
0号公報にはピラジンが、特開昭60−92396号公
報には2−メトキシ−3−イソブチルピラジンが、特開
平8−60167号公報には5−エチリデン−2−ノル
ボルネンと2−アルコキシ−3−アルキルピラジンの混
合物が付臭剤として用いられることが示唆されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
非硫黄系付臭剤は、臭いが弱いため添加率が高いとか、
或いは燃焼後においても強い臭いを有するとか、安定性
が良くないとか、硫黄系との混合による使用が必要条件
であるなど、非硫黄系の付臭剤としての条件を満足する
ものではなく、特に燃料電池用ガス付臭剤としての条件
を満足させる物は未だ見出されていないのが現状であ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは硫黄分を全
く含まず、優れた機能を揃え持つ付臭剤を開発すること
を目的として鋭意検討した結果、効果の顕著な本発明に
到達した。すなわち本発明の無臭ガス付用臭剤は式
(1)
【0007】
【化2】 (1) (但しR1はCH、C、CまたはC
であり、R2はCH、C、CまたはC
である)で示されるフラノン誘導体を必須成分と
する無臭ガス用付臭剤であり、また、該付臭剤において
フラノン誘導体が、5−エチル−3−ヒドロキシ−4−
メチル−2(5H)−フラノン及び/または3−ヒドロ
キシ−4,5−ジメチル−2(5H)−フラノンである
ことを特徴とする無臭ガス用付臭剤であり、また、該付
臭剤において添加する無臭ガスが水素ガスであることを
特徴とする無臭ガス用付臭剤である。
【0008】これらのフラノン誘導体は極めて低い閾値
を持ち、中でも5−エチル−3−ヒドロキシ−4−メチ
ル−2(5H)−フラノンはその認識閾値が0.007
μg/mと極めて低く、低濃度でも特有の焦げ臭を有
する独自の臭気を持ち、ガス漏れに対しての警告臭とし
て働く他、濃度が高ければフェノール様の生理的不快臭
を示すため漏洩個所の検出にも役立ち、ガス付臭剤とし
て優れた効果を示すことを見出した。この効果は5−エ
チル−3−ヒドロキシ−4−メチル−2(5H)−フラ
ノン単独でも、ピラジン化合物など既知の非硫黄系ガス
付臭剤と組み合わせて用いても発揮され、一般のガス付
臭剤用途であれば硫黄系ガス付臭剤と好適な配合比率で
混合しても優れた効果を示す。
【0009】〔臭気強度評価〕本発明のガス付臭剤であ
る5−エチル−3−ヒドロキシ−4−メチル−2(5
H)−フラノン(以下EHMFと略す)、3−ヒドロキ
シ−4,5−ジメチル−2(5H)−フラノン(以下H
DMFと略す)及び比較として5−エチリデン−2−ノ
ルボルネン(以下ENBと略す)について、臭気強度を
評価した。ガス付臭剤として最も基本的な特性である臭
気強度、臭質の測定に当たっては日本瓦斯協会の「ガス
の臭気濃度の測定方法」に準拠して無臭室法で行った。
即ち8mの無臭室に被験物質の大気中の濃度が一定に
なるまでかきまぜ静置した後入室して臭気強度および臭
質の評価を行った。臭気強度の判定は10人の熟練した
パネルを用い下記の6段階臭気強度表示法により測定し
平均値を測定値とした。その結果を表1に示した。
【0010】〔6段階臭気強度表示法〕 0:無臭 1:何のにおいか分からないが、やっとかすかに感じる
におい 2:何のにおいか分かる、楽に感じるにおい 3:明らかに感じるにおい 4:強いにおい 5:耐えられないほど強いにおい
【0011】 〔表1〕 付臭ガスの濃度 臭気強度評価結果 (μg/m) EHMF HDMF ENB 200 5.0 5.0 2.9 20 4.4 4.1 1.2 2 4.2 3.7 0.8 0.2 3.9 3.1 0.6 0.02 2.4 2.1 0.2
【0012】〔臭質評価〕臭質評価は、前記臭気強度試
験で用いた、200μg/m、2μg/m及び0.
02μg/mのサンプルについて、熟練したパネル1
0名を用い自由記述で行った。その結果を表2に示し
た。
【0013】 〔表2〕 付臭ガスの濃度 臭質評価結果 (μg/m) EHMF HDMF ENB 200 不快なフェノール臭 不快なフェノール臭 石炭臭 2 カレー様の臭い カレー様の臭い わずかに臭気 0.02 特有の焦げ臭 特有の焦げ臭 ほとんど無臭
【0014】〔総合評価〕本発明のガス付臭剤が警告臭
として機能するかどうか、上記試験に参加したパネル全
員にアンケート形式で調査した。0.02(μg/
)濃度の試験を対象とし、下記3点の質問事項につ
いて、それぞれ2段階法にて回答を求めた。その結果を
表3に示した。 質問1:嗅覚疲労(注)がありましたか? 0:ない 1:ある 質問2:異臭として感じますか? 0:感じない 1:感じる 質問3:警告臭として認知しますか? 0:認知しない 1:認知する (注)臭いを嗅ぎ始めてから2分以内に臭いを感じなく
なれば嗅覚疲労があったものとする。
【0015】 〔表2〕 質問項目 総合評価結果 EHMF HDMF ENB 質問1:嗅覚疲労(注)がありましたか? 0.96 0.94 0 質問2:異臭として感じますか? 1.0 0.92 0 質問3:警告臭として認知しますか? 1.0 0.98 0
【0016】以上、表1、表2の結果から、本発明の付
臭剤は従来の非硫黄化合物付臭剤に比べ、より微量で大
きな付臭効果を示し、かつ警告臭として機能することが
判る。
【実施例】
【0017】以下に、実施例、及び比較例をあげて本発
明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらによって
何ら限定されるものではない。 〔実施例1〕5−エチル−3−ヒドロキシ−4−メチル
−2(5H)−フラノン50重量%、ノルマルヘキサン
50重量%を混合撹拌の後脱水して付臭剤とする。つい
でこの付臭剤を水素ガス100gに対して0.04mg
の割合で添加した。このガスを空気で1000倍に希釈
した状態で臭気試験を行ったところ特有の焦げ臭を感じ
た。
【0018】〔実施例2〕3−ヒドロキシ−4,5−ジ
メチル−2(5H)−フラノン50重量%、ノルマルヘ
キサン50重量%を混合撹拌の後脱水して付臭剤とす
る。ついでこの付臭剤を水素ガス100gに対して0.
04mgの割合で添加した。このガスを空気で1000
倍に希釈した状態で臭気試験を行ったところ特有の焦げ
臭を感じた。
【0019】〔比較例1〕5−エチリデン−2−ノルボ
ルネン50重量%、ノルマルヘキサン50重量%を混合
撹拌の後脱水して付臭剤とする。ついでこの付臭剤を水
素ガス100gに対して0.04mgの割合で添加し
た。このガスを空気で1000倍に希釈した状態で臭気
試験を行ったところ明確にガス臭は感知出来なかった。
【0020】
【発明の効果】本発明に係る付臭剤を無臭ガスに用いる
ことにより従来の非硫黄化合物付臭剤に比べ、より微量
で大きな付臭効果を示すことができる。また、本発明の
付臭剤は、有機溶剤に良く溶け、吸着性が少なく、硫黄
を含有しないため金属に対する腐食性がなく、化学的に
は安定であるので燃料電池に使用する水素ガス用付臭剤
として用いることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (1) (但しR1はCH、C、CまたはC
    であり、R2はCH、C、CまたはC
    である)で示されフラノン誘導体を必須成分とす
    る無臭ガス用付臭剤。
  2. 【請求項2】フラノン誘導体が5−エチル−3−ヒドロ
    キシ−4−メチル−2(5H)−フラノン及び/または
    3−ヒドロキシ−4,5−ジメチル−2(5H)−フラ
    ノンである請求項1記載の無臭ガス用付臭剤。
  3. 【請求項3】無臭ガスが水素ガスである請求項1又は請
    求項2のいずれかに記載の無臭ガス用付臭剤。
JP2001334188A 2001-10-31 2001-10-31 無臭ガス用付臭剤 Pending JP2003138280A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004311436A (ja) * 2003-04-01 2004-11-04 Hewlett-Packard Development Co Lp 燃料電池の漏れ検出
CN113845952A (zh) * 2021-09-15 2021-12-28 锦州烈火环保科技有限公司 天然气无硫加臭剂

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JP2004311436A (ja) * 2003-04-01 2004-11-04 Hewlett-Packard Development Co Lp 燃料電池の漏れ検出
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