JP2003137058A - 頭部保護エアバッグ装置 - Google Patents

頭部保護エアバッグ装置

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JP2003137058A
JP2003137058A JP2001337386A JP2001337386A JP2003137058A JP 2003137058 A JP2003137058 A JP 2003137058A JP 2001337386 A JP2001337386 A JP 2001337386A JP 2001337386 A JP2001337386 A JP 2001337386A JP 2003137058 A JP2003137058 A JP 2003137058A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗員の頭部がインフレータに当接する前に、
乗員の頭部をアシストグリップにて受承して、その衝撃
をアシストグリップにて吸収すること。 【解決手段】 車体のルーフサイドレール部31に配置
したインフレータ22から、ルーフサイドレール部31
に沿って折り畳まれて収納されているエアバッグ10
に、ガスを供給可能に構成した頭部保護エアバッグ装置
において、ルーフサイドレール部31に配置されるアシ
ストグリップ50(車室内に張り出すようにして設けら
れていて、衝撃吸収機能を有している部品)に車両前後
方向にて近接して(車両前後方向での間隔Dにて)イン
フレータ22を配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に装備される
頭部保護エアバッグ装置、特に、車体のルーフサイドレ
ール部に沿って配設したインフレータから、前記ルーフ
サイドレール部に沿って折り畳まれて収納されているエ
アバッグに、ガスを供給可能に構成した頭部保護エアバ
ッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の頭部保護エアバッグ装置は、例
えば、米国特許第5788270号の明細書に示されて
いる。同明細書に示されている頭部保護エアバッグ装置
においては、エアバッグが車体のルーフサイドレール部
に沿って折り畳まれて収納されているとともに、インフ
レータが車体のルーフサイドレール部に沿って配設され
ていて、インフレータからエアバッグの長手方向中間部
にガスが供給されて車両前後方向に分配されるようにな
っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の頭部保
護エアバッグ装置においては、インフレータが車体のル
ーフサイドレール部に沿って配設されていて、このイン
フレータに乗員の頭部が当接可能であるため、乗員の頭
部がインフレータに当接する際の衝撃を吸収する衝撃吸
収機構を設ける必要がある。しかし、この衝撃吸収機構
をルーフサイドレール部に新たに設けるときには、搭載
スペースに制約を受けるとともに、コストも高いものと
なる。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した問題に対処すべ
く、本発明では、車体のルーフサイドレール部に配置し
たインフレータから、前記ルーフサイドレール部に沿っ
て折り畳まれて収納されているエアバッグに、ガスを供
給可能に構成した頭部保護エアバッグ装置において、前
記ルーフサイドレール部に配置されるアシストグリップ
に近接して前記インフレータを配置したこと(請求項1
に係る発明)に特徴がある。
【0005】この場合において、前記インフレータと前
記アシストグリップは車両前後方向にて近接配置されて
いること(請求項2に係る発明)が望ましく、前記イン
フレータと前記アシストグリップは車両前後方向にて所
定の間隔で配置されていて、着座状態の乗員頭部が前記
インフレータおよび前記アシストグリップと車両前後方
向にて重なること(請求項3に係る発明)が望ましい。
また、前記インフレータのアシストグリップ側端部に対
して前記アシストグリップのインフレータ側端部が車幅
方向の中央に向けて所定のオフセット量で配置されてい
ること(請求項4に係る発明)が望ましい。
【0006】また、前記間隔(インフレータとアシスト
グリップ間の車両前後方向での間隔)が90mm以下で
あること(請求項5に係る発明)が望ましく、前記イン
フレータにおけるアシストグリップ側端部の車両最内側
に対する前記アシストグリップにおけるインフレータ側
端部の車両最内側の車幅方向でのオフセット量が10m
m以上であること(請求項6に係る発明)が望ましい。
【0007】
【発明の作用・効果】本発明による頭部保護エアバッグ
装置(請求項1に係る発明)においては、ルーフサイド
レール部に配置されるアシストグリップに近接してイン
フレータを配置したため、仮に、乗員の頭部がインフレ
ータに当接する場合でも、乗員の頭部がインフレータに
当接する前に、車室内に張り出すようにして設けられて
いるアシストグリップにて乗員の頭部を受承することが
可能である。
【0008】ところで、アシストグリップは、車室内に
張り出すようにして設けられていて、本来、衝撃吸収機
能を有しているため、乗員の頭部が当接する際にはその
衝撃を吸収することが可能である。このため、インフレ
ータに対して衝撃吸収部材を新たに配置する必要がなく
て、搭載効率を高めること(エアバッグ、インフレータ
等を収納するルーフサイドレール部の小型化を図るこ
と)が可能であるとともに、コストアップを抑えること
が可能である。
【0009】また、本発明による頭部保護エアバッグ装
置(請求項2に係る発明)においては、インフレータと
アシストグリップが車両前後方向にて近接配置されてい
るため、車両上下方向に短く車両前後方向に長いルーフ
サイドレール部の構成を有効に活用することが可能であ
り、搭載効率の向上を図りながら、インフレータとアシ
ストグリップを容易に配置することが可能である。
【0010】また、本発明による頭部保護エアバッグ装
置(請求項3に係る発明)においては、インフレータと
アシストグリップが車両前後方向にて所定の間隔で配置
されていて、着座状態の乗員頭部がインフレータおよび
アシストグリップと車両前後方向にて重なるように設け
られているため、乗員の頭部が車幅方向に移動する際に
は、乗員の頭部がインフレータに当接する前に、乗員の
頭部をアシストグリップに当接させることができて、ア
シストグリップにて衝撃を吸収することができる。
【0011】また、本発明による頭部保護エアバッグ装
置(請求項4に係る発明)においては、インフレータの
アシストグリップ側端部に対してアシストグリップのイ
ンフレータ側端部が車幅方向の中央に向けて所定のオフ
セット量で配置されているため、乗員の頭部がインフレ
ータに当接する前に、乗員の頭部をアシストグリップに
積極的に当接させることができて、アシストグリップに
て衝撃を効果的に吸収することができる。
【0012】また、本発明において、インフレータとア
シストグリップ間の車両前後方向での間隔を90mm以
下とした場合(請求項5に係る発明の場合)には、乗員
の頭部が上記した間隔に入り込むことがなくて、上記し
たアシストグリップによる衝撃吸収作用が的確に得られ
る。
【0013】また、本発明において、インフレータにお
けるアシストグリップ側端部の車両最内側に対するアシ
ストグリップにおけるインフレータ側端部の車両最内側
の車幅方向でのオフセット量を10mm以上とした場合
(請求項6に係る発明の場合)には、乗員の頭部がイン
フレータに当接する前に、乗員の頭部をアシストグリッ
プに確実に当接させることができるとともに、乗員の頭
部がインフレータに当接するまでの領域にて衝撃を必要
十分に吸収することが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1および図2は本発明による
頭部保護エアバッグ装置を示していて、この頭部保護エ
アバッグ装置は、車室内の側部にてカーテン状に膨張展
開して前席乗員の頭部(図示省略)と後席乗員の頭部H
r(図2の仮想線参照)を保護するエアバッグ10と、
このエアバッグ10にディフューザ21を介してガスを
供給するインフレータ22を備えている。
【0015】エアバッグ10は、上下方向にて蛇腹状に
折り畳んだ状態で、車体のルーフサイドレール部31と
ルーフヘッドライニング41の側方周縁部との間に形成
された空間において、ルーフサイドレール部31に沿っ
て収納されており、その長手方向中間部(車体のBピラ
ー部32に対応する部位)にはガス供給口11が設けら
れている。また、このエアバッグ10においては、イン
フレータ22からディフューザ21を介してガス供給口
11に供給されたガスが、ガス供給口11の下端に略直
交するようにして設けられて前後方向に延びるガス通路
(図示省略)にて車両前後方向に分配されるようになっ
ている。
【0016】ディフューザ21は、略J字状に形成され
ていて、インフレータ22のガス噴射口に気密的かつ一
体的に連結固定された状態で、エアバッグ10のガス供
給口11に締付バンド23を用いて気密的に組付けられ
ている。インフレータ22は、車両の側突時またはロー
ルオーバー時等にガスをエアバッグ10に向けて噴出供
給するものであり、図1にて示したように、エアバッグ
10の上方にて前後一対のブラケット24を用いてルー
フサイドレール部31に組付けられている。また、イン
フレータ22は、その本体(剛性の高い部材)がむき出
しの状態(ディフューザ等で外周を空間を隔ててカバー
されていない状態)で、車両の前後方向中間部において
ルーフサイドレール部31に沿って前後方向に配置され
ていて、折り畳まれた状態のエアバッグ10とともにル
ーフヘッドライニング41によって覆われるようになっ
ている。
【0017】ところで、この実施形態においては、車室
内に所要量張り出すように設けられているアシストグリ
ップ50に近接してインフレータ22が配置されてい
て、インフレータ22とアシストグリップ50間の車両
前後方向での間隔Dが90mm以下とされ、インフレー
タ22におけるアシストグリップ側端部の車両最内側に
対するアシストグリップ50におけるインフレータ側端
部の車両最内側の車幅方向でのオフセット量Wが10m
m以上とされており、着座状態にある後席乗員の頭部H
rがインフレータ22およびアシストグリップ50と車
両前後方向にて重なるようになっている。
【0018】アシストグリップ50は、車室内からの衝
撃を塑性変形にて吸収可能な合成樹脂によって形成され
た部品であり、インフレータ22の車両後方にてルーフ
ヘッドライニング41を貫通する前後一対の脚部51に
て連結手段(図示省略)を用いてブラケット33に組付
けられている。ブラケット33は、図2に示したよう
に、平面視にて略U字状に形成されていて、ルーフサイ
ドレール部31に予め組付けられており、アシストグリ
ップ50を介して伝達される車室内からの衝撃を塑性変
形にて吸収可能である。
【0019】上記のように構成したこの実施形態の頭部
保護エアバッグ装置においては、通常時、エアバッグ1
0が上下方向にて多重に折り畳まれた状態で、図1に示
したように、ルーフサイドレール部31に沿って格納さ
れていて、インフレータ22およびディフューザ21等
とともにルーフヘッドライニング41により覆われてい
る。
【0020】また、車両の側突時やロールオーバー時等
の異常時において該当するセンサ(図示省略)が検知す
る加速度が設定値以上で、折り畳まれて収納されている
エアバッグ10のガス供給口11にインフレータ22か
らディフューザ21を通してガスが供給されると、供給
ガスによってエアバッグ10の膨張部が膨張展開するの
に伴って、ルーフヘッドライニング41の周縁部が押し
開かれて、エアバッグ10全体が車室内の側部にてカー
テン状に膨張展開し、前席乗員の頭部(図示省略)と後
席乗員の頭部Hr(図2の仮想線参照)を保護する。
【0021】また、この実施形態の頭部保護エアバッグ
装置においては、ルーフサイドレール部31に配置され
るアシストグリップ50に近接してインフレータ22が
配置されている。このため、仮に、後席乗員の頭部Hr
がルーフヘッドライニング41を介してインフレータ2
2に当接する場合でも、後席乗員の頭部Hrがインフレ
ータ22に当接する前に、車室内に所要量張り出すよう
に設けられているアシストグリップ50にて後席乗員の
頭部Hrを受承することが可能である。
【0022】ところで、アシストグリップ50は、車室
内に所要量張り出すようにして設けられていて、本来、
衝撃吸収機能を有している部品であり、車室内からの衝
撃をそれ自体の塑性変形とブラケット33の塑性変形に
て吸収可能であるため、後席乗員の頭部Hrが当接する
際にはその衝撃を吸収することが可能である。このた
め、インフレータ22に対して衝撃吸収部材を新たに配
置する必要がなくて、搭載効率を高めること(エアバッ
グ10、インフレータ22等を収納するルーフサイドレ
ール部31の小型化を図ること)が可能であるととも
に、コストアップを抑えることが可能である。
【0023】また、この実施形態の頭部保護エアバッグ
装置においては、インフレータ22とアシストグリップ
50が車両前後方向にて近接配置されているため、車両
上下方向に短く車両前後方向に長いルーフサイドレール
部31の構成を有効に活用することが可能であり、搭載
効率の向上を図りながら、インフレータ22とアシスト
グリップ50を容易に配置することが可能である。
【0024】また、この実施形態の頭部保護エアバッグ
装置においては、インフレータ22とアシストグリップ
50が車両前後方向にて所定の間隔Dで配置されてい
て、着座状態にある後席乗員の頭部Hrがインフレータ
22およびアシストグリップ50と車両前後方向にて重
なるように設けられているため、後席乗員の頭部Hrが
車幅方向に移動する際には、後席乗員の頭部Hrがイン
フレータ22に当接する前に、後席乗員の頭部Hrをア
シストグリップ50に当接させることができて、アシス
トグリップ50にて衝撃を吸収することができる。
【0025】また、この実施形態の頭部保護エアバッグ
装置においては、インフレータ22のアシストグリップ
側端部に対してアシストグリップ50のインフレータ側
端部が車幅方向の中央に向けて所定のオフセット量Wで
配置されているため、後席乗員の頭部Hrがインフレー
タ22に当接する前に、後席乗員の頭部Hrをアシスト
グリップ50に積極的に当接させることができて、アシ
ストグリップ50にて衝撃を効果的に吸収することがで
きる。
【0026】また、この実施形態では、インフレータ2
2とアシストグリップ50間の車両前後方向での間隔D
が90mm以下とされているため、後席乗員の頭部Hr
が上記した間隔Dに入り込むことがなくて、上記したア
シストグリップ50による衝撃吸収作用が的確に得られ
る。
【0027】また、この実施形態では、インフレータ2
2におけるアシストグリップ側端部の車両最内側に対す
るアシストグリップ50におけるインフレータ側端部の
車両最内側の車幅方向でのオフセット量Wが10mm以
上とされていて、後席乗員の頭部Hrがインフレータ2
2に当接する前に、後席乗員の頭部Hrをアシストグリ
ップ50に確実に当接させることができるとともに、後
席乗員の頭部Hrがインフレータ22に当接するまでの
領域にて衝撃を必要十分に吸収することが可能である。
【0028】上記実施形態においては、図2に示したよ
うに、ブラケット33を平面視にて略U字状に形成する
だけの構成で実施したが、このブラケット33とルーフ
サイドレール部31間の空間部に衝撃吸収部材(図示省
略)を配置して実施することも可能である。この場合に
は、ブラケット33とルーフサイドレール部31間の空
間部を有効に活用して、衝撃吸収効率を高めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の一実
施形態を概略的に示した要部側面図である。
【図2】 図1の2−2線に沿った拡大断面図である。
【符号の説明】
10…エアバッグ、11…ガス供給口、21…ディフュ
ーザ、22…インフレータ、24…ブラケット、31…
ルーフサイドレール部、32…Bピラー部、33…ブラ
ケット、41…ルーフヘッドライニング、50…アシス
トグリップ、D…車両前後方向での間隔、W…車幅方向
でのオフセット量。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体のルーフサイドレール部に配置した
    インフレータから、前記ルーフサイドレール部に沿って
    折り畳まれて収納されているエアバッグに、ガスを供給
    可能に構成した頭部保護エアバッグ装置において、前記
    ルーフサイドレール部に配置されるアシストグリップに
    近接して前記インフレータを配置したことを特徴とする
    頭部保護エアバッグ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の頭部保護エアバッグ装
    置において、前記インフレータと前記アシストグリップ
    は車両前後方向にて近接配置されていることを特徴とす
    る頭部保護エアバッグ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の頭部保護エアバッグ装
    置において、前記インフレータと前記アシストグリップ
    は車両前後方向にて所定の間隔で配置されていて、着座
    状態の乗員頭部が前記インフレータおよび前記アシスト
    グリップと車両前後方向にて重なることを特徴とする頭
    部保護エアバッグ装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の頭部保護エアバッグ装
    置において、前記インフレータのアシストグリップ側端
    部に対して前記アシストグリップのインフレータ側端部
    が車幅方向の中央に向けて所定のオフセット量で配置さ
    れていることを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の頭部保護エア
    バッグ装置において、前記間隔が90mm以下であるこ
    とを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  6. 【請求項6】 請求項3または4に記載の頭部保護エア
    バッグ装置において、前記インフレータにおけるアシス
    トグリップ側端部の車両最内側に対する前記アシストグ
    リップにおけるインフレータ側端部の車両最内側の車幅
    方向でのオフセット量が10mm以上であることを特徴
    とする頭部保護エアバッグ装置。
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