JP2003135480A - 医療用処置具 - Google Patents

医療用処置具

Info

Publication number
JP2003135480A
JP2003135480A JP2001339818A JP2001339818A JP2003135480A JP 2003135480 A JP2003135480 A JP 2003135480A JP 2001339818 A JP2001339818 A JP 2001339818A JP 2001339818 A JP2001339818 A JP 2001339818A JP 2003135480 A JP2003135480 A JP 2003135480A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tissue
light
medical treatment
jaws
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001339818A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiichi Hosoda
誠一 細田
Tomohisa Sakurai
友尚 櫻井
裕之 ▲高▼橋
Hiroyuki Takahashi
Koji Iida
浩司 飯田
Eiji Murakami
栄治 村上
Akihisa Ogawa
晶久 小川
Kenji Noda
賢司 野田
Takeaki Nakamura
剛明 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP2001339818A priority Critical patent/JP2003135480A/ja
Publication of JP2003135480A publication Critical patent/JP2003135480A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】処置部に血栓、凝固物が付着しても容易に除去
できるため、滞りなく手術を行うことができる医療用処
置具を提供することにある。 【解決手段】互いに開閉する一対のジョー6,7を有す
る処置部8を備え、前記ジョー6,7の少なくとも一方
に加熱手段としてのヒーター11,12が接続され、組
織を加熱し凝固・切開を行う医療用処置具において、前
記処置部8に貼り付いた組織を除去する送水手段として
の噴射ノズル13を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、生体組織を加熱
し凝固・切開を行う医療用処置具に関する。 【0002】 【従来の技術】外科手術、内視鏡下外科手術の際に、患
者の神経筋組織を直接刺激することなく切開・凝固メス
のブレードへの血栓・凝固物の付着を最小限とし、病変
部組織の焼灼と止血を行うことができる医療用処置具
は、例えば、特開平8−191838号公報で知られて
いる。 【0003】これは、金属ブレードの内部に二重の空洞
部を形成し、冷却水を該空洞部内に強制的に灌流して金
属ブレードの過熱をコントロールするようにしたもので
ある。 【0004】しかし、この二重構造では、冷却水の温度
がメス先までに伝わるのに時間が掛かり、直ぐにメス先
の温度を下げるコントロールをすることが難しかった。
また、一旦、ブレードに血栓、凝固物が付着してしまう
と、切開・凝固の能力が著しく低下し、手術の進行に影
響が出てくることがあった。 【0005】一方、USP4209017で示された可
視光源からのエネルギーを用い、そのエネルギーを光吸
収手段、具体的にはサーモクロミック材料により、ブレ
ードの温度をセルフ・レギュレーションするようにして
いる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、USP
4209017は、可視光源からのエネルギーにより、
ブレードの温度を切開可能温度とすることを実現するた
めには、ランプなど高出力のものを用いなければなら
ず、ランプの形状が大きくなってしまい、実際には外科
手術用に適さないほどの大きさになってしまう。 【0007】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、組織を加熱し凝固・切
開するジョーの温度コントロールが容易にできるととも
に、ジョーに血栓、凝固物が付着しても容易に除去で
き、滞りなく手術を行うことができる医療用処置具を提
供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】この発明は、前記目的を
達成するために、互いに開閉する一対のジョーを有する
処置部を備え、前記ジョーの少なくとも一方に加熱手段
が接続され、組織を加熱し凝固・切開を行う医療用処置
具において、前記処置部に貼り付いた組織を除去する送
水手段を設けたことを特徴とする。 【0009】前記構成によれば、処置部のジョーを閉じ
て血管等の被処置部の生体組織を挟み込み、加熱手段の
熱で組織が凝固した後、ジョーを閉じる方向に力を加え
ると組織が切開され、止血をしながら組織の切開を行う
ことができる。このように、凝固・切開を繰り返すと処
置部に周囲の組織が貼り付き、凝固・切開の能力が低下
してくる。そこで、送水手段によって送水すると、処置
部に貼り付いた組織を除去することができる。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、この発明の各実施の形態を
図面に基づいて説明する。 【0011】図1〜図4は第1の実施形態を示し、図1
は医療用処置具1の概略構成を示す斜視図、図2(a)
は噴射ノズルの斜視図。図2(b)は吸引口の斜視図、
図3は吸引と送水のブロック図、図4はヒーターの温度
制御を行う回路図である。 【0012】図1に示すように、医療用処置具1の本体
2には、2つの鋏構成部材3、4が設けられている。こ
れらの鋏構成部材3、4は途中部分が略交差する状態に
重ねられている。更に、両鋏構成部材3、4の交差部に
回動自在に連結する支点ピン5が配設されている。本体
2の先端部には、生体組織を把持する開閉可能な一対の
ジョー6,7を備えた処置部8が設けられている。 【0013】更に、鋏構成部材3、4の基端部には、略
楕円形状の手指挿入リング9、10が形成されている。
これらの手指挿入リング9、10の回動操作によって一
対のジョー6,7を開閉操作できるようになっている。
ジョー6,7の生体組織に接触する面には発熱手段とし
てヒーター11、12が埋め込まれている。ここで使用
されるヒーター11、12としては、セラミックヒータ
ー、PTCヒーター、半導体ヒーターなどが挙げられ
る。 【0014】図2(a)に示すように、他方のジョー7
の摺り合わせ面と反対側にはジョー7の長手方向に亘っ
て吸引口14が設けられている。この吸引口14から延
出されたパイプは鋏構成部材3に沿って設けられた吸引
パイプ16に接続されている。吸引パイプ16は手指挿
入リング9まで延長され、手指挿入リング9の部分で可
撓性の吸引チューブ18と接続されている。 【0015】図2(b)に示すように、一方のジョー6
の摺り合わせ面と反対側にはジョー6の長手方向に亘っ
て複数の噴射ノズル13が設けられている。噴射ノズル
13から延出されたパイプは鋏構成部材4に沿って設け
られた送水パイプ15に接続されている。送水パイプ1
5は手指挿入リング10まで延長され、手指挿入リング
10の部分で可撓性の送水チューブ17と接続されてい
る。 【0016】処置部8のジョー7には、温度センサ32
が埋め込まれている。ヒーター11、12からの絶縁リ
ード線30、31は鋏構成部材3、4に埋没され、手指
挿入リング9、10の外周面より絶縁リード線30、3
1が延出されている。温度センサ32からのリード線3
2aは絶縁リード線30と一緒に外部に延出されてい
る。 【0017】図3に示すように、前記吸引チューブ18
は吸引経路20を介して電磁弁21に接続されている。
電磁弁21から吸引ボトル22を介して吸引ポンプ23
に接続されている。電磁弁21は、N/O(ノーマルオ
ープン)機能となっており、通常は、吸引チューブ18
からの吸引がされず、大気側が吸引されるようになって
いる。電磁弁21は、フットスイッチ24からの信号を
制御回路25で処理し、フットスイッチ24がオンされ
ると、電磁弁21が切り替わって吸引チューブ18側か
ら吸引されるように作動する。 【0018】前記送水チューブ17と接続された送水経
路26は、オリフィスコントローラ27、送水ボトル2
8を介して送水ポンプ29に接続されている。オリフィ
スコントローラ27は、電磁弁機能を持ち、前記制御回
路25によってフットスイッチ24がオンされると、予
め設定された送水量で送水がされるようにオリフィスコ
ントローラ27が作動する。 【0019】図4に示すように、前記温度センサ32の
リード線32aは温度センサ回路90に入力され、同様
にヒーター11からの絶縁リード線30,31は電源回
路93に接続されている。また、ヒーター12からのリ
ード線30,31も電源回路91に接続される。温度セ
ンサ回路90は、温度センサ32が熱電対であったとす
ると、温度センサ32からの微弱な信号を増幅し、基準
0点温度との比較、直線性補正を行い、温度信号として
出力するようになっている。 【0020】温度センサ回路90の出力は比較回路91
に入力され、所望のヒーター温度となるように設定され
る温度設定回路92の出力と比較される。比較回路91
の出力は、電源回路93に入力され、比較結果に基いて
ヒーター11への電力(電流)が電源回路93によって
供給される。 【0021】次に、第1の実施形態の作用について説明
する。 【0022】医療用処置具1の使用時には、予め設定さ
れた温度になった状態で使用される。生体の患部の手術
において、処置部8のジョー6,7を閉じた状態で図示
しない血管等の被処置部の生体組織を挟み込む。 【0023】その後、高温になったヒーター11の熱で
組織が凝固し、同時に手指挿入リング9、10を回動し
てジョー6,7を閉じる方向に力を加えると組織が切開
され、この動作が繰り返して行われることにより、止血
をしながら組織の切開を行うことができる。このよう
に、凝固・切開を繰り返すとヒーター11の部分に周囲
の組織が貼り付き、凝固・切開の能力が低下してくるの
で、フットスイッチ24を踏むことで、噴射ノズル13
から送水されるとともに、吸引口14から吸引され、送水
と吸引が同時に行われ、ヒーター11部分の組織の貼り
付きを除去することができる。 【0024】送水と吸引によってヒーター11部分が冷
却され、温度低下が発生するが、温度センサ32によっ
て温度が検出されるので、所望の設定温度が維持される
ように回路が働く。このように、一定の温度が保たれる
ため、直ぐに次の処置を行うことができる。つまり、簡
単な操作で凝固・切開の能力低下を回避できるので、手
術が滞りなく行われる。 【0025】また、凝固・切開の組織の焼灼時に発生し
た煙も吸引によって吸い取られる排煙機能も同時に有す
るため、煙により視野が妨げられることもなく、手術が
スムーズに行われる。排煙機能は、フットスイッチ24
を踏むことにより、吸引が作動した際に、送水された水
と一緒に煙が吸引口14から吸引される効果を持ってい
る。 【0026】送水・吸引により付着組織の清浄が可能で
あるが、より組織の貼り付きをしにくくするためには、
ジョー6,7の周囲に組織貼り付き防止処理としてテフ
ロン(登録商標)コーティングをすることにより、より
高い貼り付きを防止することができる。組織貼り付き防
止処理により、貼り付いてしまっても容易に送水・吸引
の動作によって貼り付きの除去ができるようになる。 【0027】図5〜図8は第2の実施形態を示し、図5
(a)は医療用処置具の斜視図、(b)はジョーの斜視
図、図6は医療用処置システムの斜視図、図7は同ブロッ
ク図、図8はタイミングチャート図である。 【0028】図5に示すように、医療用処置具1の本体
2には2つの鋏構成部材3、4が設けられている。これ
らの鋏構成部材3、4は途中部分が略交差する状態に重
ねられている。更に、両鋏構成部材3、4の交差部に回
動自在に連結する支点ピン5が配設されている。本体2
の先端部には生体組織を把持する開閉可能な一対のジョ
ー6,7を備えた処置部8が設けられている。更に、鋏
構成部材3、4の基端部には、略楕円形状の手指挿入リ
ング9、10が形成されている。これらの手指挿入リン
グ9、10の部分によって一対のジョー6,7を開閉操
作できるようになっている。 【0029】一方のジョー6の生体組織に接触する面に
はヒーター11が埋め込まれている。ヒーター11のリ
ード線(図示しない)は、鋏構成部材4に埋め込まれ、
手指挿入リング10部より電源ケーブル36が延出され
ている、他方のジョー7にはその長手方向に亘って複数
の送水口37が設けられ、ジョー6のヒーター11に向
けて冷却水が放出されるようになっている。手指挿入リ
ング9には送水チューブ35が接続され、鋏構成部材3
の内部の送水管路(図示しない)を介して送水口37へ
冷却水が送られるようになっている。 【0030】また、図6に示すように、医療用処置具1
の本体2と接続された電源ケーブル36及び送水チュー
ブ35は2本が一体となったコネクタ39により制御装
置40に接続される。制御装置40の内部には電源供給
回路とポンプを内蔵しており、前述のヒーター電源、冷
却水が送水されるようになっており、特にポンプは管路
系を経由してもジョー7の先端から送水圧力が得られる
だけの送水圧力を持ったものが使用されている。 【0031】制御装置40には冷却水のタンク44が設
けられている。制御装置40の操作パネル41にはヒー
ター11の温度表示と設定スイッチ43が設けられてい
る。さらに、ヒーター11にエネルギーを必要なときに
供給できるよう制御されるフットスイッチ24がコネク
タ42を介して接続されている。 【0032】図7に示すように、制御装置40の内部に
はヒーター11の温度は設定スイッチ43からの操作信
号により、処置に必要な温度が100〜300度の範囲
で設定する設定回路48が設けられている。設定回路4
8から表示回路50により設定温度が表示される。設定
回路48からは設定信号が電源回路47に入力され、設
定値に必要な電力がヒーター11に供給されるようにな
っている。フットスイッチ24からの信号は、制御回路
45に入力され、フットスイッチ24のオンにより電源
回路47から電力がフットスイッチスイッチ24がオン
されている時間、ヒーター11に電力が供給される。フ
ットスイッチ24がオフにするとヒーター11への電力
供給が停止し、ポンプ駆動回路46によりポンプ49が
作動し冷却水が送水されるようになっている。この送水
時間は予め設定された時間、例えば10秒間、制御回路
45によってポンプ49が作動するようになっている。 【0033】次に、第2の実施形態の作用について説明
する。 【0034】医療用処置具1の使用時には、図8に示す
ように、フットスイッチ24をオンすることによって、
ヒーター11が加熱され、凝固・切開に必要な温度まで
上昇する。加熱された状態でジョー6、7で組織を把持
し、組織に熱を供給し凝固・切開するようになってい
る。生体組織の患部の手術において、処置部8のジョー
6,7を閉じた状態で図示しない血管等の被処置部の生
体組織を挟み込む。その時、フットスイッチ24によっ
てヒーター11が加熱し、その熱で組織が凝固し、同時
にジョー6、7を閉じる方向に力を加えると組織が切開
される。ここで、組織がヒーター11部周辺に付着して
しまうことがあるが、フットスイッチ24をオフする
と、ポンプ49が駆動し、ジョー7の送水口37から冷却
水が送水され、冷却水の送水圧力で付着した組織が洗い
落とされ、次の凝固・切開をすることができるようにな
る。 【0035】この動作が繰り返して行われることによ
り、止血をしながら組織の切開を行うことができる。な
お、送水時間は予め設定された時間作動するようにした
が、パネルで時間を可変設定できるようにしてもよい。 【0036】図9〜図12は第3の実施形態を示し、図
9は医療用処置具の斜視図、図10はジョーの斜視図、図
11は医療用処置システムの斜視図、図12は光源装置
の概略的縦断側面図である。 【0037】図9に示すように、医療用処置具1の本体
2には2つの鋏構成部材3、4が設けられている。これ
らの鋏構成部材3、4は途中部分が略交差する状態に重
ねられている。更に、両鋏構成部材3、4の交差部に回
動自在に連結する支点ピン5が配設されている。本体2
の先端部には生体組織を把持する開閉可能な一対のジョ
ー6,7を備えた処置部8が設けられている。更に、鋏
構成部材3、4の基端部には略楕円形状の手指挿入リン
グ9、10が形成されている。これらの手指挿入リング
9、10の回動によって一対のジョー6,7を開閉操作
できるようになっている。 【0038】ジョー6,7の生体組織に接触する面には
光出射口110、111が埋め込まれている。すなわ
ち、光出射口110、111は、図10に示すように、
多数本の光ファイバを引き揃えた光ファイバ束100、
101の一端面をジョー6,7の長手方向に複数列に配
置することにより構成されている。光ファイバ束10
0、101の他端部は鋏構成部材3、4に埋め込まれ、
手指挿入リング9、10部より光ファイバケーブル10
0a、101aとして延出されている。 【0039】鋏構成部材3の中間部に設けられた突起部
には開閉スイッチ104が設けられている。開閉スイッ
チ104の信号線は光ファイバケーブル100aに内挿
されている。 【0040】図11に示すように、光ファイバケーブル
100a、101aは1本のケーブル102に集合さ
れ、このケーブル102の基端部にはコネクタ103が
設けられている。コネクタ103には図示しない開閉ス
イッチの信号接点が設けられ、光源装置105の内部回
路に接続されるようになっている。コネクタ103は、
光源装置105のコネクタ受け口109に接続され、ケ
ーブル102に光が入力されるようになっている。入力
された光は、処置部8の光出射口110、111より光
エネルギーとして出射され、生体組織へ熱エネルギーを
伝えるように構成されている。光源装置105のパネル
には温度設定つまみ106が設けられている。 【0041】図12に示すように、コネクタ103には
ランプ116からの光が反射鏡112によって集光さ
れ、入射されるようになっている。コネクタ103の信
号接点114から開閉スイッチの信号が制御回路107
に入力され、制御回路107からソレノイド108の駆
動信号が出力される。ソレノイド108にはシャッター
羽根113が設けられ、ランプ116からの光を開閉す
ることにより光を遮断または通過させるようになってい
る。 【0042】温度設定つまみ106の信号は制御回路1
07に入力され、設定された温度となるようにランプ1
16を点灯させる電源回路115によってランプ116
の点灯電流が制御される。 【0043】次に、第3の実施形態の作用について説明
する。 【0044】医療用処置具1の使用時には、処置する時
のみ光出射口110,111から光エネルギーが出射さ
れ、熱を供給するようになっている。生体の患部の手術
において、処置部8のジョー6,7を閉じた状態で図示
しない血管等の被処置部の生体組織を挟み込む。その
時、開閉スイッチ104が鋏構成部材4によって押され
てオンとなり、組織が挟み込まれたと認識され、所定の
温度となるように光エネルギーが出射される。 【0045】光エネルギーの熱で組織が凝固し、同時に
ジョー6,7を閉じる方向に力を加えると組織が切開さ
れ、この動作が繰り返して行われることにより、止血を
しながら組織の切開を行うことができる。 【0046】シャッター羽根113の開閉により光エネ
ルギーを遮断することにより瞬時に熱の印加を停止でき
るため、ヒーターによる加熱手段とは異なり余熱によっ
て組織が余計に付着してしまうことにならない。さら
に、ヒーターによる加熱手段よりも処置部8を小型化す
ることができる。 【0047】図13〜図15は第4の実施形態を示し、
図1は医療用処置具全体の側面図、図14は処置部の斜
視図、図15は医療用処置システムの構成図である。 【0048】図13に示すように、熱凝固切開鉗子12
1は、手元操作部122、挿入部123と、挿入部12
3の先端部に設けられた一対の処置部124から構成さ
れている。手元操作部122は、操作部本体125と、
操作部本体125と一体に設けられた固定ハンドル12
6と、操作部本体125に枢支軸127を支点として回
動自在に設けられた可動ハンドル128とから構成され
ている。 【0049】操作部本体125には回転操作部129に
よって挿入部123が軸心を中心として回転可能に設け
られている。挿入部123は細径パイプによって形成さ
れ、その挿入部123の内部には軸方向に進退自在な駆
動軸130が内挿されている。可動ハンドル128を回
動させることにより、駆動軸130が進退して先端部の
処置部124が開閉するようになっている。 【0050】図14に示すように、処置部124には一
対のジョー131、132が設けられ、駆動軸130の
進退によって枢支ピン135を支点として開閉されるよ
うになっている。それぞれのジョー131,132には
光出射口133、134を備えており、光エネルギーが
出射されるようになっている。 【0051】光出射口133、134と接続する光ファ
イバ(図示しない)は挿入部123の内部に挿入されて
おり、固定ハンドル126部より光ケーブル136とし
て延出するようになっている。 【0052】図15に示すように、光源装置140の内
部にはキセノンランプ137が設けられている。キセノ
ンランプ137は放電発光により可視光から赤外線まで
広い波長分布で光を放射するランプである。この発明
は、光エネルギーを熱エネルギーとして使用する用途の
ため、可視光より発光エネルギー分布の広い赤外線まで
利用するのが効果的である。 【0053】キセノンランプ137には楕円面の反射鏡
138が設けられ、全波長を反射するようになってい
る。反射された光は回転フィルタ151の透過部a、可
視光カット部b、遠赤外のみのどれかを通過する通過部
cを有し、絞り羽根139を通って光ケーブル136に
入射される。キセノンランプ137は点灯回路146に
よってランプの初期点灯から安定的な点灯がされるよう
になっている。絞り羽根139は回転動作により出射光
を遮蔽から徐々に最大光が得られるよう開口面積が変化
するような形状となっている。照射光が出射されると強
力な光のため患部が見えなくなってしまうことがあるた
め、これを回避することが必要となる。このためには可
視光を可視光カット部bでカットしたものが良く、熱と
なる赤外エネルギーを伝達することができる。また、可
視光のエネルギーを使用したい場合には、透過部aを使
用し、熱となる赤外エネルギーを患部組織の深部まで到
達させたい場合にはより長波長側の遠赤外を通過部cで
通過させるのが効果的である。 【0054】光源装置140の図示しないパネルに設け
られた出力設定スイッチ143、出射光の種類を選択す
る出射光選択スイッチ152からの信号は設定回路14
4に入力され、設定レベル、出射光の種類は光源装置1
40の図示しない表示手段に表示回路145によって表
示されるようになっている。設定された設定レベル、出
射光の種類の信号は制御回路142に出力されている。
出射光の種類は駆動回路に出射光の種類に相当するフィ
ルタ151の位置が得られるように駆動信号が出力さ
れ、駆動回路148によってモーター150が駆動され
選定された種類のフィルタ(透過部a、可視光カット部
b、通過部c)のいずれかの位置に設定される。設定レ
ベルはフットスイッチ141が踏まれたときのオン信号
により、それまで出射光を遮蔽する位置にあった絞り羽
根139を設定された出力となる位置になるよう、駆動
回路148によってモーター147が駆動制御される。
フットスイッチ141がオフとなると、制御回路14
2、駆動回路148により絞り羽根139は、また元の
遮光位置に戻り停止するようになっている。 【0055】次に、第4の実施形態の作用を説明する。 【0056】まず、出射光の種類と出射エネルギーレベ
ルの設定を光源装置140のパネルで設定しておく。医
療用処置具121の使用時には、処置する時のみ光エネ
ルギーが出射され、熱を供給するようになっている。生
体の患部の手術において、処置部124のジョー13
1,132を閉じた状態で図示しない血管等の被処置部
の生体組織を挟み込む。その時、術者により組織が挟み
込まれたと認識され、フットスイッチ141がオンされ
ると、患部の組織が凝固される温度となるように光エネ
ルギーが出射される。 【0057】光エネルギーの熱で組織が凝固し、同時に
処置部124のジョー131,132を閉じる方向に力
を加えると組織が切開される。フットスイッチ141が
オフされると、光エネルギーの出力を停止する。 【0058】この動作が繰り返して行われることによ
り、止血をしながら組織の切開を行うことができる。光
エネルギーは出射しているときのみに熱くなるため、メ
スの余熱による影響、ヒーターをカットしても熱の残渣
があることによる影響を回避することができる。 【0059】また、出射光の種類の選択によって、様々
な効果が得られる。 【0060】透過部a:可視光のエネルギーを使用した
い場合には、赤外線をカットできる。 【0061】可視光カット部b:処置部のまぶしい可視
光をカットし光エネルギーの供給ができる。 【0062】遠赤外通過部c:熱となる赤外エネルギー
を患部組織の深部まで到達させたい場合にはより長波長
側の遠赤外が効果的である。 【0063】出射光の種類については、この他に紫外線
の使用、カットの組合せや、可視光を全くなくしてしま
うと光エネルギーの出射状態がわからなくなってしまう
ため、可視光の一部、例えば赤の光を可視光の波長カッ
トの特性を僅かに短い波長まで透過できるようにするこ
とで透過できるようにし、赤色であることを見せるよう
にしたりすることが可能である。 【0064】第3及び第4の実施形態によれば、外科手
術用に適した小型の形状で、光エネルギーを利用した生
体組織の切開・凝固用の医療用処置具を提供できる。サ
ーモクロミック材料は光や熱エネルギーにより、物質の
色が変化し、自発的あるいは異なるエネルギーを加える
ことにより元の色に戻る新しい化合物を言う。これら
は、調光材料として色が変化するサングラスや窓ガラス
への応用が考えられているものである。 【0065】このサーモクロミック材料は窓ガラスに自
然に色がついて暗くなってくれれば、ブラインドなどを
使わなくても自然に明るさが調節ができる。調光ガラス
は、この機能をかなえたガラスで、光、熱、そして電気
などによって外から室内に入ってくる光の量を調節する
ことができる。 【0066】ところが、このサーモクロミック材料に入
射されるエネルギーと熱に変わるエネルギー効率は、比
較的と効率が悪く、効果的に切開・凝固を行うための温
度を得るには非常に大きな光エネルギーを入射しなけれ
ばならないものである。むしろ、サーモクロミック材料
を介在させるよりも直接組織に光エネルギーを入射させ
た方が効率良く、組織の温度の上昇ができ、効果的に組
織の切開・凝固ができるようになる。 【0067】前記各実施形態によれば、次のような構成
が得られる。 【0068】(付記1)互いに開閉する一対のジョーを
有し、ジョーの少なくとも一方に加熱手段が接続され、
組織を加熱し凝固・切開を行う医療用処置具において、
前記処置部に貼り付いた組織を除去する送水手段を設け
たことを特徴とする医療用処置具。 【0069】(付記2)付記1において、送水手段及び
吸引手段を具備したことを特徴とする医療用処置具。 【0070】(付記3)付記1において、加熱手段は、
温度制御されることを特徴とする医療用処置具。 【0071】(付記4)付記1において、加熱手段は、
光エネルギーを使用することを特徴とする医療用処置
具。 【0072】(付記5)付記4において、加熱手段は、
光エネルギーの波長を切替使用するようにしたことを特
徴とする医療用処置具。 【0073】 【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、処置部の温度コントロールが容易にできるととも
に、処置部に血栓、凝固物が付着しても容易に除去でき
るため、滞りなく手術を行うことができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の第1の実施形態を示し、医療用処置
具全体の斜視図。 【図2】同実施形態を示し、(a)は噴射ノズルの斜視
図、(b)は吸引口の斜視図。 【図3】同実施形態を示し、吸引と送水のブロック図。 【図4】同実施形態を示し、ヒーターの温度制御を行う
回路図。 【図5】この発明の第2の実施形態を示し、(a)は医
療用処置具の斜視図、(b)はジョーの斜視図。 【図6】同実施形態を示し、医療用処置システムの斜視
図。 【図7】同実施形態のブロック図。 【図8】同実施形態のタイミングチャート図。 【図9】この発明の第3の実施形態を示し、医療用処置
具の斜視図。 【図10】同実施形態のジョーの斜視図。 【図11】同実施形態の医療用処置システムの斜視図。 【図12】同実施形態の光源装置の概略的縦断側面図。 【図13】この発明の第4の実施形態を示し、医療用処
置具全体の側面図。 【図14】同実施形態の処置部の斜視図。 【図15】同実施形態の医療用処置システムの構成図。 【符号の説明】 1…医療用処置具 6,7…ジョー 8…処置部 11,12…ヒーター 13…噴射ノズル(送水手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲高▼橋 裕之 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 飯田 浩司 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 村上 栄治 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 小川 晶久 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 野田 賢司 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 中村 剛明 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 4C060 KK47

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 互いに開閉する一対のジョーを有する処
    置部を備え、前記ジョーの少なくとも一方に加熱手段が
    接続され、組織を加熱し凝固・切開を行う医療用処置具
    において、前記処置部に貼り付いた組織を除去する送水
    手段を設けたことを特徴とする医療用処置具。
JP2001339818A 2001-11-05 2001-11-05 医療用処置具 Pending JP2003135480A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001339818A JP2003135480A (ja) 2001-11-05 2001-11-05 医療用処置具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001339818A JP2003135480A (ja) 2001-11-05 2001-11-05 医療用処置具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003135480A true JP2003135480A (ja) 2003-05-13

Family

ID=19154110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001339818A Pending JP2003135480A (ja) 2001-11-05 2001-11-05 医療用処置具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003135480A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013021805A1 (ja) * 2011-08-05 2013-02-14 オリンパス株式会社 治療用処置装置
WO2013157571A1 (ja) * 2012-04-20 2013-10-24 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 手術装置
CN104334104A (zh) * 2012-06-28 2015-02-04 奥林巴斯株式会社 治疗用处置装置
JP6076535B2 (ja) * 2014-07-10 2017-02-08 オリンパス株式会社 エネルギー処置具
KR102199174B1 (ko) * 2020-08-28 2021-01-06 김덕수 화상 및 상처 치료용 수소수 장치

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013021805A1 (ja) * 2011-08-05 2013-02-14 オリンパス株式会社 治療用処置装置
JP2013034568A (ja) * 2011-08-05 2013-02-21 Olympus Corp 治療用処置装置
US9675402B2 (en) 2011-08-05 2017-06-13 Olympus Corporation Treatment device for medical treatment
WO2013157571A1 (ja) * 2012-04-20 2013-10-24 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 手術装置
CN104334104A (zh) * 2012-06-28 2015-02-04 奥林巴斯株式会社 治疗用处置装置
CN104334104B (zh) * 2012-06-28 2016-11-09 奥林巴斯株式会社 治疗用处置装置
JP6076535B2 (ja) * 2014-07-10 2017-02-08 オリンパス株式会社 エネルギー処置具
KR102199174B1 (ko) * 2020-08-28 2021-01-06 김덕수 화상 및 상처 치료용 수소수 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20230057732A1 (en) Surgical instrument for energy-based tissue treatment
US7211079B2 (en) Ringed forceps
US7384421B2 (en) Slide-activated cutting assembly
WO1991010404A1 (en) Therapeutic apparatus using laser beam
US20150238260A1 (en) Surgical instruments including nerve stimulator apparatus for use in the detection of nerves in tissue and methods of directing energy to tissue using same
WO2003096871A2 (en) Multipurpose fluid jet surgical device
JP2003506190A (ja) 手術中に組織を凝血、シール及び切断するための電熱デバイス
EP2482744A2 (en) Cardiac ablation system with inflatable member having multiple inflation settings
JP2008043789A (ja) 組織をシールおよび/または切断するための電熱デバイス
WO2011041638A2 (en) Cardiac ablation system with automatic safety shut-off feature
WO2001010288A9 (en) Diode laser scalpel
US20100094267A1 (en) Confined Beam Laser Liposuction Handpiece
US11786295B2 (en) Electrosurgical tissue and vessel sealing device
US6669695B2 (en) Multifunctional electrosurgical instrument
US6217572B1 (en) Apparatus and method employing lasers for removal of hair
JP2003135480A (ja) 医療用処置具
US6090103A (en) Interstitial laser resectoscope
JPH06205789A (ja) レーザー光による手術装置
JP2003339632A (ja) 内視鏡
JP2004105743A (ja) 内視鏡用フード
CN107374724B (zh) 一种多功能手术电刀
US11771496B2 (en) Surgical instruments incorporating light energy tissue treatment functionality
EP3266395B1 (en) Surgical instruments with an end-effector assembly including optical fiber for treating tissue
CN210408588U (zh) 一种热能刀头及组织消融、切割及融合系统
US11596476B2 (en) Reflectors for optical-based vessel sealing

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040513

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060512

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060516

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061219

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070710