JP2003135053A - 静置液体培地中の細胞の成長速度の増大方法 - Google Patents
静置液体培地中の細胞の成長速度の増大方法Info
- Publication number
- JP2003135053A JP2003135053A JP2002292258A JP2002292258A JP2003135053A JP 2003135053 A JP2003135053 A JP 2003135053A JP 2002292258 A JP2002292258 A JP 2002292258A JP 2002292258 A JP2002292258 A JP 2002292258A JP 2003135053 A JP2003135053 A JP 2003135053A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cells
- cell
- medium
- gelling agent
- xanthan
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N1/00—Microorganisms, e.g. protozoa; Compositions thereof; Processes of propagating, maintaining or preserving microorganisms or compositions thereof; Processes of preparing or isolating a composition containing a microorganism; Culture media therefor
- C12N1/14—Fungi; Culture media therefor
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Botany (AREA)
- Mycology (AREA)
- Virology (AREA)
- Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 静置液体培地中での細胞の成長速度の増大お
よびこれらの細胞中での遺伝子の発現の増大。 【解決手段】 静置液体培地へのゲル化剤の添加。
よびこれらの細胞中での遺伝子の発現の増大。 【解決手段】 静置液体培地へのゲル化剤の添加。
Description
【0001】
【発明の属する技術的分野】本発明は、培地中でゲル化
剤を使用することによる静置液体培地中での細胞の成長
速度の増大方法およびこれらの細胞中の遺伝子の発現の
増大方法、ならびにこうした方法におけるキサンタンの
ようなゲル化剤の使用に関する。
剤を使用することによる静置液体培地中での細胞の成長
速度の増大方法およびこれらの細胞中の遺伝子の発現の
増大方法、ならびにこうした方法におけるキサンタンの
ようなゲル化剤の使用に関する。
【0002】
【従来の技術】人工栄養培地を使用するのに適した成長
条件は、細菌もしくは真菌、例えばビール酵母菌(S.
cerevisiae)、灰色かび症菌(B.cine
rea)、S.トリティチ(S.tritici)、
M.グリセア(M.grisea)、ジャガイモ疫病菌
(P.infestans)もしくは苗立枯病菌(R.
solani)のような多数の微生物について長年記述
された。こうした人工培地はまた、哺乳動物細胞もしく
は昆虫細胞培養物、および植物細胞培養物についても既
知である。これらの培地は例えば細胞培養物の使用に基
づく高スループット法でもまた使用される。従って、例
えばビール酵母菌(S.cerevisiae)はHT
S実験における細胞に基づくアッセイで成功裏に使用さ
れている。しかしながら、プレート培地上での成長もし
くは発芽は真菌のような多数の異なる細胞型について可
能である一方、液体培地中での培養は可能でないかもし
くは非常に複雑かつ結果として満足できない(例えば錆
病菌、卵菌類)かのいずれかであることが同様に既知で
ある。第三の群の真菌、すなわち絶対的生物栄養性(b
iotrophic)真菌と呼ばれるものは、人工培地
上で維持することができない。これらはそれらの宿主の
生存細胞と長期の栄養関係に進入する真菌である。原則
として、液体培地中の細胞の培養は、細胞に栄養素が供
給されることを確実にするために、培地を継続的に徹底
的に混合すなわち振とうすることを必要とする。この理
由から、大部分の細胞、例えば真菌細胞は、液体培地を
振とうすることができずそして結果として静置であるH
TS法に乏しく適するかもしくは適しない。しかしなが
ら、通常、HTS法は細胞の成長もしくは少なくとも生
存を必要とする。これに加えて、レポーター遺伝子が発
現されることが通常必要である。高い細胞密度の使用は
この情況でどうみても問題外である。高すぎる細胞密度
は光学密度もしくは蛍光の測定を不可能にするからであ
る。これらの問題は以下の実施例の助けを借りてさらに
明らかにすることができる。
条件は、細菌もしくは真菌、例えばビール酵母菌(S.
cerevisiae)、灰色かび症菌(B.cine
rea)、S.トリティチ(S.tritici)、
M.グリセア(M.grisea)、ジャガイモ疫病菌
(P.infestans)もしくは苗立枯病菌(R.
solani)のような多数の微生物について長年記述
された。こうした人工培地はまた、哺乳動物細胞もしく
は昆虫細胞培養物、および植物細胞培養物についても既
知である。これらの培地は例えば細胞培養物の使用に基
づく高スループット法でもまた使用される。従って、例
えばビール酵母菌(S.cerevisiae)はHT
S実験における細胞に基づくアッセイで成功裏に使用さ
れている。しかしながら、プレート培地上での成長もし
くは発芽は真菌のような多数の異なる細胞型について可
能である一方、液体培地中での培養は可能でないかもし
くは非常に複雑かつ結果として満足できない(例えば錆
病菌、卵菌類)かのいずれかであることが同様に既知で
ある。第三の群の真菌、すなわち絶対的生物栄養性(b
iotrophic)真菌と呼ばれるものは、人工培地
上で維持することができない。これらはそれらの宿主の
生存細胞と長期の栄養関係に進入する真菌である。原則
として、液体培地中の細胞の培養は、細胞に栄養素が供
給されることを確実にするために、培地を継続的に徹底
的に混合すなわち振とうすることを必要とする。この理
由から、大部分の細胞、例えば真菌細胞は、液体培地を
振とうすることができずそして結果として静置であるH
TS法に乏しく適するかもしくは適しない。しかしなが
ら、通常、HTS法は細胞の成長もしくは少なくとも生
存を必要とする。これに加えて、レポーター遺伝子が発
現されることが通常必要である。高い細胞密度の使用は
この情況でどうみても問題外である。高すぎる細胞密度
は光学密度もしくは蛍光の測定を不可能にするからであ
る。これらの問題は以下の実施例の助けを借りてさらに
明らかにすることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】挙げられた酵母真菌に
加え、固体培地および液体培地双方中で顕著な成長特性
を所有する他の真菌が存在する。この群の代表的なもの
は、植物病原性の担子菌トウモロコシ黒穂病菌(Ust
ilago maydis)である。トウモロコシ黒穂
病菌(U.maydis)は二形性真菌であるとして記
述されている。二倍体段階において、それは完全培地中
で約2時間の世代時間を伴う酵母様の成長を表す(担子
胞子)。対照的に、第二の成長の形態すなわち二核糸状
体(dikaryotic filament)は人工
培地上で増殖しない。この理由から、二倍体の担子胞子
が、トウモロコシ黒穂病菌(U.maydis)が培養
される主形態である。至適の成長を達成するために、培
養物を振とうしながら成長させることが必要である。
加え、固体培地および液体培地双方中で顕著な成長特性
を所有する他の真菌が存在する。この群の代表的なもの
は、植物病原性の担子菌トウモロコシ黒穂病菌(Ust
ilago maydis)である。トウモロコシ黒穂
病菌(U.maydis)は二形性真菌であるとして記
述されている。二倍体段階において、それは完全培地中
で約2時間の世代時間を伴う酵母様の成長を表す(担子
胞子)。対照的に、第二の成長の形態すなわち二核糸状
体(dikaryotic filament)は人工
培地上で増殖しない。この理由から、二倍体の担子胞子
が、トウモロコシ黒穂病菌(U.maydis)が培養
される主形態である。至適の成長を達成するために、培
養物を振とうしながら成長させることが必要である。
【0004】他方、トウモロコシ黒穂病菌(U.may
dis)の培養物を384穴MTP
dis)の培養物を384穴MTP
【0005】
【外1】
【0006】的に混合されない静置溶液に移す場合に
は、光学密度のいかなる増大も観察することが不可能で
あり(図1);結果として成長は起こらない。従って、
こうした静置液体培地中ではトウモロコシ黒穂病菌
(U.maydis)細胞のような真菌細胞を成長させ
かつ使用することが可能でない。これは、とりわけ、使
用される標的、特定の酵素試験もしくは測定方法の特別
の特性により特定の実験配置においてインビトロ試験の
みが可能であるかもしくは望ましい場合に問題となる。
これらの標的は、とりわけ、膜タンパク質もしくはレセ
プターのような標的、および細胞からのその精製が困難
であるかもしくは該ポリペプチドの活性の喪失を伴うポ
リペプチドもまた包含する。
は、光学密度のいかなる増大も観察することが不可能で
あり(図1);結果として成長は起こらない。従って、
こうした静置液体培地中ではトウモロコシ黒穂病菌
(U.maydis)細胞のような真菌細胞を成長させ
かつ使用することが可能でない。これは、とりわけ、使
用される標的、特定の酵素試験もしくは測定方法の特別
の特性により特定の実験配置においてインビトロ試験の
みが可能であるかもしくは望ましい場合に問題となる。
これらの標的は、とりわけ、膜タンパク質もしくはレセ
プターのような標的、および細胞からのその精製が困難
であるかもしくは該ポリペプチドの活性の喪失を伴うポ
リペプチドもまた包含する。
【0007】さらに、構成的に発現されるレポーター遺
伝子をもつ細胞において、発現のいかなる増大も観察す
ることが不可能であるか、もしくは発現のごくわずかな
増大を観察することのみが可能であるかのいずれかであ
る(図2)。これは、今日まで、静置液体培地中で前述
の真菌細胞を使用することを不可能にしている。
伝子をもつ細胞において、発現のいかなる増大も観察す
ることが不可能であるか、もしくは発現のごくわずかな
増大を観察することのみが可能であるかのいずれかであ
る(図2)。これは、今日まで、静置液体培地中で前述
の真菌細胞を使用することを不可能にしている。
【0008】前述の問題は、結果として、新たな有効成
分の分類に属しかつ/もしくは新たな作用部位を有する
新規の、前述の例の場合は殺真菌性の有効成分の高スル
ープット探索で負の効果を有する。作用部位、すなわち
通例の様式では細菌宿主中で過剰発現させ、精製しかつ
インビトロHTSアッセイで使用することができない、
標的もしくはポリペプチド、あるいはDNAもしくはR
NAは、従って、非常な困難を伴ってのみ到達可能であ
る。結果として、多数の興味深い標的のスクリーニング
は、技術的問題が原因で実施することができない。しか
しながら、問題のポリペプチドを発現しかつそれをイン
ビボで直接試験するのに適するこれらの標的を同定する
ことが可能であった生物体、例えば真菌の使用がまさに
頻繁である。しかしながら、上述された問題は、前述の
真菌のような特定の細胞もしくは生物体が本目的上使用
されることを今まで予防してきた。
分の分類に属しかつ/もしくは新たな作用部位を有する
新規の、前述の例の場合は殺真菌性の有効成分の高スル
ープット探索で負の効果を有する。作用部位、すなわち
通例の様式では細菌宿主中で過剰発現させ、精製しかつ
インビトロHTSアッセイで使用することができない、
標的もしくはポリペプチド、あるいはDNAもしくはR
NAは、従って、非常な困難を伴ってのみ到達可能であ
る。結果として、多数の興味深い標的のスクリーニング
は、技術的問題が原因で実施することができない。しか
しながら、問題のポリペプチドを発現しかつそれをイン
ビボで直接試験するのに適するこれらの標的を同定する
ことが可能であった生物体、例えば真菌の使用がまさに
頻繁である。しかしながら、上述された問題は、前述の
真菌のような特定の細胞もしくは生物体が本目的上使用
されることを今まで予防してきた。
【0009】本発明の目的は、従って、静置液体培地中
での細胞の成長およびポリペプチドの発現を確実にする
もしくは増大させるのに使用することができる方法を利
用可能にすることであった。
での細胞の成長およびポリペプチドの発現を確実にする
もしくは増大させるのに使用することができる方法を利
用可能にすることであった。
【0010】本発明の情況内で、細胞の不十分な成長
は、それらが受器、例えばマイクロタイタープレートの
底部に沈降して酸素および栄養素の必要な供給がもはや
維持されないことをもたらすという事実に帰されるべき
であることが今や見出された。ウェル中の培地の酸素飽
和は、拡散の速度および空気との交換の表面積に依存
し、それらは上述された静置液体培地中で非常に低いの
みである。別の問題は、細胞成長の接触阻害と呼ばれる
ものである可能性がある(細胞は、それらが相互と接触
するや否や増殖することを停止する(例えば骨芽細
胞))。
は、それらが受器、例えばマイクロタイタープレートの
底部に沈降して酸素および栄養素の必要な供給がもはや
維持されないことをもたらすという事実に帰されるべき
であることが今や見出された。ウェル中の培地の酸素飽
和は、拡散の速度および空気との交換の表面積に依存
し、それらは上述された静置液体培地中で非常に低いの
みである。別の問題は、細胞成長の接触阻害と呼ばれる
ものである可能性がある(細胞は、それらが相互と接触
するや否や増殖することを停止する(例えば骨芽細
胞))。
【0011】上述されたものに類似である問題は、液体
培養物中で沈降しかつ培地が例えば振とう機中で徹底的
に定常的に混合されてそれにより細胞に栄養素および酸
素が供給されることを確実にする場合にのみ有意の量で
成長することができる全部の細胞の場合に生じる。これ
は植物細胞、哺乳動物細胞もしくは昆虫細胞に影響を及
ぼす可能性がある。嫌気性条件下でもまた成長すること
が可能であるビール酵母菌(S.cerevisia
e)細胞でさえ、酸素が供給される場合に顕著に向上さ
れた繁殖速度を表す。本明細書で使用されるところの
「細胞」という用語は、従って、ここで挙げられる全部
の細胞型および細胞培養型、すなわち、例えば、真菌細
胞、植物細胞、哺乳動物細胞および昆虫細胞を包含す
る。
培養物中で沈降しかつ培地が例えば振とう機中で徹底的
に定常的に混合されてそれにより細胞に栄養素および酸
素が供給されることを確実にする場合にのみ有意の量で
成長することができる全部の細胞の場合に生じる。これ
は植物細胞、哺乳動物細胞もしくは昆虫細胞に影響を及
ぼす可能性がある。嫌気性条件下でもまた成長すること
が可能であるビール酵母菌(S.cerevisia
e)細胞でさえ、酸素が供給される場合に顕著に向上さ
れた繁殖速度を表す。本明細書で使用されるところの
「細胞」という用語は、従って、ここで挙げられる全部
の細胞型および細胞培養型、すなわち、例えば、真菌細
胞、植物細胞、哺乳動物細胞および昆虫細胞を包含す
る。
【0012】本発明の目的は、静止液体培地中での細胞
の成長を確実にした方法を利用可能にすることであり、
その方法は前記静置培地中で細胞を使用することを定常
的に可能にする。
の成長を確実にした方法を利用可能にすることであり、
その方法は前記静置培地中で細胞を使用することを定常
的に可能にする。
【0013】
【課題を解決するための手段】ゲル化剤の添加は384
穴MTP中でトウモロコシ黒穂病菌(U.maydi
s)が成長することを可能にする 驚くべきことに、液体培地への適する濃度のゲル化剤の
添加が、真菌細胞のような細胞が成長することを可能に
する(光学密度の増大およびレポーター遺伝子の上昇さ
れた発現に基づき立証することができる知見)ことが今
や見出された。
穴MTP中でトウモロコシ黒穂病菌(U.maydi
s)が成長することを可能にする 驚くべきことに、液体培地への適する濃度のゲル化剤の
添加が、真菌細胞のような細胞が成長することを可能に
する(光学密度の増大およびレポーター遺伝子の上昇さ
れた発現に基づき立証することができる知見)ことが今
や見出された。
【0014】この点について、本明細書で使用されると
ころの「ゲル化剤」という組織は、液体中でゲルの形成
あるいは構造(structure)もしくは組織(t
exture)および/または粘性の形成もしくは増大
をもたらす全部の物質、化合物もしくは物質の混合物を
包含する。代替の一定義において、培地中で細胞を懸濁
物に維持するのに適する物質を「ゲル化剤」と称する。
ころの「ゲル化剤」という組織は、液体中でゲルの形成
あるいは構造(structure)もしくは組織(t
exture)および/または粘性の形成もしくは増大
をもたらす全部の物質、化合物もしくは物質の混合物を
包含する。代替の一定義において、培地中で細胞を懸濁
物に維持するのに適する物質を「ゲル化剤」と称する。
【0015】本発明の助けを借りて、例えば細胞への酸
素および栄養素の供給は、今や、細胞を懸濁物に維持す
るゲル化剤を液体培地に添加することにより向上され
る。
素および栄養素の供給は、今や、細胞を懸濁物に維持す
るゲル化剤を液体培地に添加することにより向上され
る。
【0016】この点について、本発明は特定の培地に制
限されないが、但し、関する培地は使用される細胞培養
物および該細胞培養物が使用されるべきである目的に適
する。すなわち、培地は、例えば細胞の成長もしくは特
定の遺伝子産物の活性を測定するための測定方法(選択
された細胞培養物もしくは選択されたレポーター遺伝子
に関して使用されるべきである)に適していなければな
らない。従って、緑色蛍光タンパク質(GFP)を細胞
培養物中のレポーター遺伝子として使用する場合、培地
がそれ自身のいかなる蛍光も有しないことを確実にする
よう注意をはらわなくてはならない。従って、例えばジ
ャガイモブドウ糖培地(Tsukadaら、1988)
と呼ばれるものは、この培地がeGFPの波長範囲での
測定を妨害するため、eGFPに基づく蛍光測定に適し
ないとみられる。細胞の成長の測定、通常光学密度の測
定もまた、OD測定に対するいかなる影響も有しない培
地を要求する(例えば血液を含有する培地はこの情況で
とりわけ適してはいない)。
限されないが、但し、関する培地は使用される細胞培養
物および該細胞培養物が使用されるべきである目的に適
する。すなわち、培地は、例えば細胞の成長もしくは特
定の遺伝子産物の活性を測定するための測定方法(選択
された細胞培養物もしくは選択されたレポーター遺伝子
に関して使用されるべきである)に適していなければな
らない。従って、緑色蛍光タンパク質(GFP)を細胞
培養物中のレポーター遺伝子として使用する場合、培地
がそれ自身のいかなる蛍光も有しないことを確実にする
よう注意をはらわなくてはならない。従って、例えばジ
ャガイモブドウ糖培地(Tsukadaら、1988)
と呼ばれるものは、この培地がeGFPの波長範囲での
測定を妨害するため、eGFPに基づく蛍光測定に適し
ないとみられる。細胞の成長の測定、通常光学密度の測
定もまた、OD測定に対するいかなる影響も有しない培
地を要求する(例えば血液を含有する培地はこの情況で
とりわけ適してはいない)。
【0017】こうしたゲル化剤の一例はケルザン[Ke
lzan](商標)(キサンタン多糖(キサンタンガ
ム))と呼ばれるものである。キサンタンが存在するこ
との結果として、細胞、例えば真菌細胞はウェル中に均
一に分布されたまま留まり、そしてこうして十分な酸素
および栄養素を供給され、そして接触阻害により影響を
及ぼされない。しかしながら、下により詳細に記述され
る他のゲル化剤を使用することもまた同様に可能であ
る。
lzan](商標)(キサンタン多糖(キサンタンガ
ム))と呼ばれるものである。キサンタンが存在するこ
との結果として、細胞、例えば真菌細胞はウェル中に均
一に分布されたまま留まり、そしてこうして十分な酸素
および栄養素を供給され、そして接触阻害により影響を
及ぼされない。しかしながら、下により詳細に記述され
る他のゲル化剤を使用することもまた同様に可能であ
る。
【0018】例えばトウモロコシ黒穂病菌(U.may
dis)細胞の場合、振とうフラスコ中での至適の倍加
時間はわずか2.5時間である。例として使用したトウ
モロコシ黒穂病菌(U.maydis)株Um518の
場合、キサンタンを欠く静置液体培地中で65時間の間
以内にいかなる倍加も観察することが可能でなかった。
検討された期間中に光学密度は約75%だけのみ増大し
た。しかしながら、キサンタンを含有する培地中で、細
胞数は約21時間後に既に倍加していた。キサンタンを
培地に添加する場合、トウモロコシ黒穂病菌(U.ma
ydis)の光学密度は65時間以内に三倍になる。結
果として、真菌細胞の成長および増殖条件が顕著に改良
され、それによりそうでなければ静置培養の使用のみを
可能にする方法で該細胞を使用することを可能にする。
dis)細胞の場合、振とうフラスコ中での至適の倍加
時間はわずか2.5時間である。例として使用したトウ
モロコシ黒穂病菌(U.maydis)株Um518の
場合、キサンタンを欠く静置液体培地中で65時間の間
以内にいかなる倍加も観察することが可能でなかった。
検討された期間中に光学密度は約75%だけのみ増大し
た。しかしながら、キサンタンを含有する培地中で、細
胞数は約21時間後に既に倍加していた。キサンタンを
培地に添加する場合、トウモロコシ黒穂病菌(U.ma
ydis)の光学密度は65時間以内に三倍になる。結
果として、真菌細胞の成長および増殖条件が顕著に改良
され、それによりそうでなければ静置培養の使用のみを
可能にする方法で該細胞を使用することを可能にする。
【0019】
【発明の実施の形態】384穴MTP中でのトウモロコ
シ黒穂病菌(U.maydis)レポーター株における
GFPの発現により例示されるところの遺伝子産物の発
現に対するゲル化剤の影響 成長試験が、既に、トウモロコシ黒穂病菌(U.may
dis)細胞の成長速度に対するキサンタンのようなゲ
ル化剤の正の影響を示している。成長を別にして、ポリ
ペプチドの発現は、以前に記述されたとおりこれまでは
同時に予防されており、それにより真菌細胞を例えばイ
ンビトロ試験系、例えばHTSアッセイで使用すること
を不可能にしていた。頻繁に、試験されるべきである目
的のポリペプチドは、最初に、十分なシグナルを与える
活性試験を可能にするために増大された量で産生(過剰
産生)されなければならない。しかしながら、インビボ
法の場合は、ポリペプチドもしくはポリペプチド複合体
の活性もしくは活性の喪失をモニターするためにレポー
ターを使用することもまた頻繁に必要である。レポータ
ーの典型的な一例は緑色蛍光タンパク質(GFP)であ
り、その発現はその特徴的な蛍光特性に基づいて測定す
ることができる。
シ黒穂病菌(U.maydis)レポーター株における
GFPの発現により例示されるところの遺伝子産物の発
現に対するゲル化剤の影響 成長試験が、既に、トウモロコシ黒穂病菌(U.may
dis)細胞の成長速度に対するキサンタンのようなゲ
ル化剤の正の影響を示している。成長を別にして、ポリ
ペプチドの発現は、以前に記述されたとおりこれまでは
同時に予防されており、それにより真菌細胞を例えばイ
ンビトロ試験系、例えばHTSアッセイで使用すること
を不可能にしていた。頻繁に、試験されるべきである目
的のポリペプチドは、最初に、十分なシグナルを与える
活性試験を可能にするために増大された量で産生(過剰
産生)されなければならない。しかしながら、インビボ
法の場合は、ポリペプチドもしくはポリペプチド複合体
の活性もしくは活性の喪失をモニターするためにレポー
ターを使用することもまた頻繁に必要である。レポータ
ーの典型的な一例は緑色蛍光タンパク質(GFP)であ
り、その発現はその特徴的な蛍光特性に基づいて測定す
ることができる。
【0020】本発明の情況内で、従って、上述されたと
ころの増強された成長が遺伝子産物の発現に対する影響
もまた有するかどうか、および/または増強された成長
が活性試験もしくはHTSに十分な発現を確実にするの
に十分であるかどうかを決定するために検討を実施し
た。本発明は、例として、レポーター遺伝子の発現に基
づきこれを検討することになっていた。トウモロコシ黒
穂病菌(U.maydis)の場合、前述のGFPはこ
の目的上とりわけ適する。それはその活性のためにいか
なるさらなる外因性もしくは内在性の因子も必要としな
いためである。
ころの増強された成長が遺伝子産物の発現に対する影響
もまた有するかどうか、および/または増強された成長
が活性試験もしくはHTSに十分な発現を確実にするの
に十分であるかどうかを決定するために検討を実施し
た。本発明は、例として、レポーター遺伝子の発現に基
づきこれを検討することになっていた。トウモロコシ黒
穂病菌(U.maydis)の場合、前述のGFPはこ
の目的上とりわけ適する。それはその活性のためにいか
なるさらなる外因性もしくは内在性の因子も必要としな
いためである。
【0021】GFP蛍光を測定するために、構成的ot
efプロモーター(実施例3を参照されたい)の制御下
にeGFP(クロンテック(Clontech):「増
強(enhanced)緑色蛍光タンパク質」)を発現
するトウモロコシ黒穂病菌(U.maydis)株UM
A3を利用する。バックグラウンドの蛍光を測定するた
めに、GFP蛍光を野性型株Um518における蛍光と
比較した。該株における蛍光は、各場合で、培地(最小
培地)中にキサンタンを含みおよび含まずに測定した。
さらなる対照として、使用された培地を、各場合でキサ
ンタンを含みおよび含まずにそれ自体で(細胞を含ま
ず)検討に包含した。GFPに基づく蛍光は、485n
m(10nmバンド幅)の励起波長および510nm
(10nmバンド幅)の測定波長で、最低36個のウェ
ルで測定した(実施例4、図2)。
efプロモーター(実施例3を参照されたい)の制御下
にeGFP(クロンテック(Clontech):「増
強(enhanced)緑色蛍光タンパク質」)を発現
するトウモロコシ黒穂病菌(U.maydis)株UM
A3を利用する。バックグラウンドの蛍光を測定するた
めに、GFP蛍光を野性型株Um518における蛍光と
比較した。該株における蛍光は、各場合で、培地(最小
培地)中にキサンタンを含みおよび含まずに測定した。
さらなる対照として、使用された培地を、各場合でキサ
ンタンを含みおよび含まずにそれ自体で(細胞を含ま
ず)検討に包含した。GFPに基づく蛍光は、485n
m(10nmバンド幅)の励起波長および510nm
(10nmバンド幅)の測定波長で、最低36個のウェ
ルで測定した(実施例4、図2)。
【0022】この点について、株UMA3の場合、ゲル
化剤としてキサンタンを培地中に含有したウェル中の蛍
光の顕著な増大が存在したことを観察することが可能で
あった。対照的に、培地中にいかなるキサンタンも含ま
ずにインキュベートしたUMA3株において、GFP蛍
光のいかなる増大も観察することが可能でなかった。蛍
光のわずかな減少さえ観察された。同一のことがいかな
るGFPレポーター遺伝子ももたない株Um518に当
てはまる。GFP蛍光の減少は、従って、GFPレポー
ター遺伝子に依存しないが、しかし他の原因によるはず
である。培地対照は同様に蛍光のいかなる有意の変化も
表さなかった(示されない)。
化剤としてキサンタンを培地中に含有したウェル中の蛍
光の顕著な増大が存在したことを観察することが可能で
あった。対照的に、培地中にいかなるキサンタンも含ま
ずにインキュベートしたUMA3株において、GFP蛍
光のいかなる増大も観察することが可能でなかった。蛍
光のわずかな減少さえ観察された。同一のことがいかな
るGFPレポーター遺伝子ももたない株Um518に当
てはまる。GFP蛍光の減少は、従って、GFPレポー
ター遺伝子に依存しないが、しかし他の原因によるはず
である。培地対照は同様に蛍光のいかなる有意の変化も
表さなかった(示されない)。
【0023】本発明の情況内で、培地へのキサンタンの
ようなゲル化剤の添加が細胞中のタンパク質発現の有意
の増大につながることを立証することが結果的にさらに
可能であった。これはおそらく、これらのゲル化剤を添
加することにより達成される成長速度の上で立証された
向上を反映する。ゲル化剤は、結果として、細胞分裂の
速度の有意の増大をもたらすトウモロコシ黒穂病菌
(U.maydis)のような真菌細胞のような細胞の
培養における条件を創製する。これは、同様に有意によ
り高いタンパク質発現のレベルにより付随される。
ようなゲル化剤の添加が細胞中のタンパク質発現の有意
の増大につながることを立証することが結果的にさらに
可能であった。これはおそらく、これらのゲル化剤を添
加することにより達成される成長速度の上で立証された
向上を反映する。ゲル化剤は、結果として、細胞分裂の
速度の有意の増大をもたらすトウモロコシ黒穂病菌
(U.maydis)のような真菌細胞のような細胞の
培養における条件を創製する。これは、同様に有意によ
り高いタンパク質発現のレベルにより付随される。
【0024】結果として、本発明は、以前はこれらの方
法に制限された程度までのみ到達可能であった、HTS
もしくはUHTSのような方法で細胞に基づくインビボ
試験を実施することを可能にする。
法に制限された程度までのみ到達可能であった、HTS
もしくはUHTSのような方法で細胞に基づくインビボ
試験を実施することを可能にする。
【0025】本発明は、結果として、培地がゲル化剤
(キサンタンもしくはポリアクリルアミドがとりわけ好
ましい)を含有することを特徴とする、静置液体培地中
での細胞、好ましくは真菌細胞の成長速度の増大方法に
関する。本発明の方法はトウモロコシ黒穂病菌(U.m
aydis)の細胞培養物における使用にとりわけ好ま
しく適する。
(キサンタンもしくはポリアクリルアミドがとりわけ好
ましい)を含有することを特徴とする、静置液体培地中
での細胞、好ましくは真菌細胞の成長速度の増大方法に
関する。本発明の方法はトウモロコシ黒穂病菌(U.m
aydis)の細胞培養物における使用にとりわけ好ま
しく適する。
【0026】本発明は、同様に、培地がゲル化剤(キサ
ンタンもしくはポリアクリルアミドがとりわけ好まし
い)を含有することを特徴とする、静置液体培地中での
細胞培養物、好ましくは真菌細胞培養物中の遺伝子の発
現の増大方法に関する。本発明の方法はトウモロコシ黒
穂病菌(U.maydis)の細胞培養物における使用
にとりわけ好ましく適する。
ンタンもしくはポリアクリルアミドがとりわけ好まし
い)を含有することを特徴とする、静置液体培地中での
細胞培養物、好ましくは真菌細胞培養物中の遺伝子の発
現の増大方法に関する。本発明の方法はトウモロコシ黒
穂病菌(U.maydis)の細胞培養物における使用
にとりわけ好ましく適する。
【0027】本発明は同様に、細胞培養物、好ましくは
真菌細胞培養物の成長速度を増大させるため、および細
胞、好ましくは真菌細胞中の遺伝子の発現を増大させる
ための静置液体培地中でのゲル化剤(キサンタンおよび
ポリアクリルアミドがとりわけ好ましい)の使用に関す
る。本発明により、トウモロコシ黒穂病菌(U.may
dis)の細胞培養物中でキサンタンを使用することが
可能であることがとりわけ好ましい。
真菌細胞培養物の成長速度を増大させるため、および細
胞、好ましくは真菌細胞中の遺伝子の発現を増大させる
ための静置液体培地中でのゲル化剤(キサンタンおよび
ポリアクリルアミドがとりわけ好ましい)の使用に関す
る。本発明により、トウモロコシ黒穂病菌(U.may
dis)の細胞培養物中でキサンタンを使用することが
可能であることがとりわけ好ましい。
【0028】本発明は、同様に、真菌細胞培養物を使用
するインビボのHTSもしくはUHTSアッセイにおけ
る静置液体培地中でのゲル化剤の使用に関し、キサンタ
ンがとりわけ好ましい。本発明により、トウモロコシ黒
穂病菌(U.maydis)の細胞培養物を使用するH
TSもしくはUHTSアッセイにおいてキサンタンを使
用することが可能であることがとりわけ好ましい。 細胞培養物の成長速度の向上 上で説明されたとおり、例えばこれらの真菌/真菌細胞
をHTSアッセイもしくは静置液体培地中で使用するこ
とを可能にする、ある種の真菌もしくは真菌細胞のため
の方法が既に開発されている。記述される方法におい
て、ある範囲の真菌細胞はいかなる成長の問題も有さ
ず、これらの細胞の使用に与えられたおよび与えられて
いる好みをもたらす。
するインビボのHTSもしくはUHTSアッセイにおけ
る静置液体培地中でのゲル化剤の使用に関し、キサンタ
ンがとりわけ好ましい。本発明により、トウモロコシ黒
穂病菌(U.maydis)の細胞培養物を使用するH
TSもしくはUHTSアッセイにおいてキサンタンを使
用することが可能であることがとりわけ好ましい。 細胞培養物の成長速度の向上 上で説明されたとおり、例えばこれらの真菌/真菌細胞
をHTSアッセイもしくは静置液体培地中で使用するこ
とを可能にする、ある種の真菌もしくは真菌細胞のため
の方法が既に開発されている。記述される方法におい
て、ある範囲の真菌細胞はいかなる成長の問題も有さ
ず、これらの細胞の使用に与えられたおよび与えられて
いる好みをもたらす。
【0029】前述の問題が生じる真菌は、例えば静置液
体培地中で沈降および/もしくは集合する傾向がありそ
して従って一方で通例の測定方法にもはや利用可能でな
くかつ他方で酸素および栄養素の不十分な供給の結果と
してもはや成長しないかもしくは死ぬ真菌である。これ
らの真菌の一例は植物の病原体である担子菌、トウモロ
コシ黒穂病菌(Ustilago maydis)であ
る。この真菌はこれまでかなりの時間の間検討されてお
り、そして従って重要な標的の研究、すなわち新規殺真
菌剤の攻撃点の探索の情況内でとりわけ重要でもまたあ
る。しかしながら、トウモロコシ黒穂病菌(U.may
dis)のこれらの成長特性のため、本生物体中で同定
かつ検討することが可能でありそして将来見出され続け
ることができるがしかし精製もしくはそれらの特別の活
性の問題により(膜タンパク質、レセプターなど)新規
活性成分について探索するためのインビトロアッセイに
これまでのところ到達可能でない、標的と呼ばれるもの
を使用することが、限られた程度までかつかなりの努力
を伴ってのみ可能であった。むしろ、研究者らは、他の
より適する生物体中の相同な遺伝子を同定しかつ/もし
くは発現させ、そして適切な場合は精製することを余儀
なくされている。
体培地中で沈降および/もしくは集合する傾向がありそ
して従って一方で通例の測定方法にもはや利用可能でな
くかつ他方で酸素および栄養素の不十分な供給の結果と
してもはや成長しないかもしくは死ぬ真菌である。これ
らの真菌の一例は植物の病原体である担子菌、トウモロ
コシ黒穂病菌(Ustilago maydis)であ
る。この真菌はこれまでかなりの時間の間検討されてお
り、そして従って重要な標的の研究、すなわち新規殺真
菌剤の攻撃点の探索の情況内でとりわけ重要でもまたあ
る。しかしながら、トウモロコシ黒穂病菌(U.may
dis)のこれらの成長特性のため、本生物体中で同定
かつ検討することが可能でありそして将来見出され続け
ることができるがしかし精製もしくはそれらの特別の活
性の問題により(膜タンパク質、レセプターなど)新規
活性成分について探索するためのインビトロアッセイに
これまでのところ到達可能でない、標的と呼ばれるもの
を使用することが、限られた程度までかつかなりの努力
を伴ってのみ可能であった。むしろ、研究者らは、他の
より適する生物体中の相同な遺伝子を同定しかつ/もし
くは発現させ、そして適切な場合は精製することを余儀
なくされている。
【0030】しかしながら、これらの問題はトウモロコ
シ黒穂病菌(U.maydis)に制限されない。他の
細胞および他の真菌を、従って、この情況で好ましく使
用されるゲル化剤であるキサンタンのようなゲル化剤を
使用することにより、静置液体培地および結果としてH
TSもしくはUHTSアッセイでの使用に類似の様式で
利用可能にすることができる。これらの他の細胞および
真菌は真菌、ビール酵母菌(S.cerevisia
e)もまた包含し;嫌気的に生存するその能力のためこ
の真菌を静置液体培地中で使用することは既に可能にな
っている一方、本発明の方法はその成長およびポリペプ
チドを発現するその能力をさらに向上させることができ
る。 ゲル化剤 ゲルもしくは水性ゲルを形成することが可能でありかつ
安定剤、乳化剤もしくは増粘剤として、または親水コロ
イドを形成するもしくは多様な培地の特定の構造を作る
(texture)ために使用することができる、多数
の化合物、頻繁には生体高分子、しかしまた合成高分子
もしくはそれらの混合物が存在する。それらが本用語の
上の定義に従って本事例で示されるべきであるところの
これらの「ゲル化剤」は、食品加工においておよびまた
工業的目的上、例えば石油のため鑿井する(drill
ing)場合にも使用する。例えば、多様なポリマーが
真菌、アルテルナリア カシエ(Alternaria
cassiae)のような生物殺虫剤の発芽を促進す
る水性ゲルを形成する種子処理における処方のためにそ
れらを使用することもまた既知である(Shabana
ら、1997)。
シ黒穂病菌(U.maydis)に制限されない。他の
細胞および他の真菌を、従って、この情況で好ましく使
用されるゲル化剤であるキサンタンのようなゲル化剤を
使用することにより、静置液体培地および結果としてH
TSもしくはUHTSアッセイでの使用に類似の様式で
利用可能にすることができる。これらの他の細胞および
真菌は真菌、ビール酵母菌(S.cerevisia
e)もまた包含し;嫌気的に生存するその能力のためこ
の真菌を静置液体培地中で使用することは既に可能にな
っている一方、本発明の方法はその成長およびポリペプ
チドを発現するその能力をさらに向上させることができ
る。 ゲル化剤 ゲルもしくは水性ゲルを形成することが可能でありかつ
安定剤、乳化剤もしくは増粘剤として、または親水コロ
イドを形成するもしくは多様な培地の特定の構造を作る
(texture)ために使用することができる、多数
の化合物、頻繁には生体高分子、しかしまた合成高分子
もしくはそれらの混合物が存在する。それらが本用語の
上の定義に従って本事例で示されるべきであるところの
これらの「ゲル化剤」は、食品加工においておよびまた
工業的目的上、例えば石油のため鑿井する(drill
ing)場合にも使用する。例えば、多様なポリマーが
真菌、アルテルナリア カシエ(Alternaria
cassiae)のような生物殺虫剤の発芽を促進す
る水性ゲルを形成する種子処理における処方のためにそ
れらを使用することもまた既知である(Shabana
ら、1997)。
【0031】本発明の方法における使用にとりわけ良好
に適する合成ポリマーの一例はポリアクリルアミドであ
る。ポリアクリルアミドはアクリルアミド単量体を重合
することにより形成される。N,N’−メチレンビスア
クリルアミドのような二官能性化合物と架橋させること
によりゲルが形成される。これらのゲル中の孔径はゲル
の組成に依存して大きく変動する可能性があり、そして
本発明の方法においては所定の要件に調節することがで
きる。重合の開始剤として(N,N,N’,N’−テト
ラメチレンジアミン(TEMED)と組み合わせで)頻
繁に使用される過硫酸アンモニウムを、頻繁に妨害する
過硫酸塩を回避するためにリボフラビンで置き換えるこ
ともまたできる。必要なフリーラジカルがリボフラビン
の光分解により形成される。
に適する合成ポリマーの一例はポリアクリルアミドであ
る。ポリアクリルアミドはアクリルアミド単量体を重合
することにより形成される。N,N’−メチレンビスア
クリルアミドのような二官能性化合物と架橋させること
によりゲルが形成される。これらのゲル中の孔径はゲル
の組成に依存して大きく変動する可能性があり、そして
本発明の方法においては所定の要件に調節することがで
きる。重合の開始剤として(N,N,N’,N’−テト
ラメチレンジアミン(TEMED)と組み合わせで)頻
繁に使用される過硫酸アンモニウムを、頻繁に妨害する
過硫酸塩を回避するためにリボフラビンで置き換えるこ
ともまたできる。必要なフリーラジカルがリボフラビン
の光分解により形成される。
【0032】その使用がとりわけ食品の実務で通例であ
る天然に存在する多糖化合物もとりわけ興味深い。キサ
ンタンおよび/もしくはケルザンの例を使用して下でよ
り詳細に説明されるそれらの特別の特性のため、これら
のポリマーは本発明の上述された方法に十分に適する。
下により詳細に記述する物質はこれらの多糖ゲル化剤の
例である。
る天然に存在する多糖化合物もとりわけ興味深い。キサ
ンタンおよび/もしくはケルザンの例を使用して下でよ
り詳細に説明されるそれらの特別の特性のため、これら
のポリマーは本発明の上述された方法に十分に適する。
下により詳細に記述する物質はこれらの多糖ゲル化剤の
例である。
【0033】アラビノガラクタンはカラマツ種の芯材中
に5から35%までの含量で天然に存在する。該多糖は
(1,3)結合によって連結されるβ−D−ガラクトピ
ラノシル残基の鎖よりなる。個々の基礎単位で、主鎖は
ガラクトースおよびアラビノース残基より構成される側
鎖を担持する。分枝の程度は高い。分子量は50と70
000ダルトンとの間である。水性溶液中でのその球状
構造のため、溶液はニュートン液体として挙動する。粘
性は非常に低い。事実上、pHに対する依存性は存在し
ない。60%以上の濃度でのみ溶液の粘度が濃厚なペー
ストのものに変化する。その非常に良好な溶解性のた
め、アラビノガラクタンは低粘度でエーテル油、香料製
剤および甘味料中の乳化剤、安定剤および担体物質とし
て使用される。
に5から35%までの含量で天然に存在する。該多糖は
(1,3)結合によって連結されるβ−D−ガラクトピ
ラノシル残基の鎖よりなる。個々の基礎単位で、主鎖は
ガラクトースおよびアラビノース残基より構成される側
鎖を担持する。分枝の程度は高い。分子量は50と70
000ダルトンとの間である。水性溶液中でのその球状
構造のため、溶液はニュートン液体として挙動する。粘
性は非常に低い。事実上、pHに対する依存性は存在し
ない。60%以上の濃度でのみ溶液の粘度が濃厚なペー
ストのものに変化する。その非常に良好な溶解性のた
め、アラビノガラクタンは低粘度でエーテル油、香料製
剤および甘味料中の乳化剤、安定剤および担体物質とし
て使用される。
【0034】アミロース、デンプンを参照されたい。寒
天は、多様な紅藻(紅藻綱(Rhodophycea
e):ゲリジウム(Gelidium)スピーシーズ、
プテロクラディア(Pterocladia)スピーシ
ーズおよびグラシラリア(Gracilaria)スピ
ーシーズ)からの熱水抽出により得られる。寒天および
カラギーナンを産生することに加え、これらの藻はガラ
クタンもまた産生する。寒天は厳密に定義された物質で
はない。それは1,4結合および1,3結合によって交
互に連結されるβ−D−ガラクトピラノースおよび3,
6−アンヒドロ−α−L−ガラクトピラノースよりな
る。鎖のいくつかは硫酸でエステル化される。寒天は、
硫酸含量により、アガロース(およそ10個ごとのガラ
クトース残基がエステル化される)およびアガロペクチ
ン(より高程度のエステル化およびピルビン酸の使用)
に識別される。寒天は冷水に不溶性である。それは沸騰
される際にコロイド状に可溶性になる。寒天が冷却され
る場合、典型的なゲル形成を約45℃で観察することが
できる。この点について、寒天を再度加熱する場合にゲ
ル化温度および融解温度が異なることは注目すべきであ
る。例えば、1.5%溶液は32から39℃までの温度
でゲル化し、そして60から97℃までで再度融解する
のみである。形成されたゲルの特性および安定性は濃度
および分子量に依存する。寒天は微生物学において固体
栄養培地として、および食品工業で増粘剤として既に使
用されている。
天は、多様な紅藻(紅藻綱(Rhodophycea
e):ゲリジウム(Gelidium)スピーシーズ、
プテロクラディア(Pterocladia)スピーシ
ーズおよびグラシラリア(Gracilaria)スピ
ーシーズ)からの熱水抽出により得られる。寒天および
カラギーナンを産生することに加え、これらの藻はガラ
クタンもまた産生する。寒天は厳密に定義された物質で
はない。それは1,4結合および1,3結合によって交
互に連結されるβ−D−ガラクトピラノースおよび3,
6−アンヒドロ−α−L−ガラクトピラノースよりな
る。鎖のいくつかは硫酸でエステル化される。寒天は、
硫酸含量により、アガロース(およそ10個ごとのガラ
クトース残基がエステル化される)およびアガロペクチ
ン(より高程度のエステル化およびピルビン酸の使用)
に識別される。寒天は冷水に不溶性である。それは沸騰
される際にコロイド状に可溶性になる。寒天が冷却され
る場合、典型的なゲル形成を約45℃で観察することが
できる。この点について、寒天を再度加熱する場合にゲ
ル化温度および融解温度が異なることは注目すべきであ
る。例えば、1.5%溶液は32から39℃までの温度
でゲル化し、そして60から97℃までで再度融解する
のみである。形成されたゲルの特性および安定性は濃度
および分子量に依存する。寒天は微生物学において固体
栄養培地として、および食品工業で増粘剤として既に使
用されている。
【0035】アミロペクチン、デンプンを参照された
い。
い。
【0036】アルギネートは全部の褐藻の細胞壁に見出
される。アルギネートはアルカリを使用して褐藻(褐藻
綱(Phaeophyceae):ジャイアントケルプ
(Macrocystis pyrifera)、ラミ
ナリア(Laminaria)スピーシーズ、アスコフ
ィルム(Ascophyllum)スピーシーズおよび
サルガッスム(Sargassum)スピーシーズ)か
ら抽出されることにより得られる。多糖はその場合、生
じる抽出物からカルシウム塩(E404)もしくはアル
ギン酸(E400)として沈殿させる。アルギネート
は、1,4結合によって連結されるβ−D−マンヌロン
酸およびα−L−グルロン酸よりなる。分子量は320
00から200000ダルトンまでの範囲にあり、18
0単位の重合度に対応する。アルカリ金属、マグネシウ
ム、アンモニアおよびアミンと形成される塩は水溶性で
ありかつ増粘剤として使用される。アルギネート溶液の
粘性はとりわけ分子量および与えられる対イオンに依存
する。とりわけ、多価陽イオン(例えばカルシウム)の
存在下では、それはこれらのイオンの濃度とともに増大
しそして従って所望の値に容易に調節することができ
る。ゲル、繊維および薄膜は、カルシウムイオンを選択
的に添加することもしくはアルギン酸ナトリウム溶液を
酸性化することにより製造することができる。アルギネ
ートは非常に効果的な増粘剤、安定剤およびゲル化剤で
ある。0.25から0.5%までの濃度で、それらは例
えばケーキおよびペストリーの詰め物の安定性を向上さ
せ、そしてサラダドレッシング、チョコレートミルクお
よびアイスクリームを安定化する。
される。アルギネートはアルカリを使用して褐藻(褐藻
綱(Phaeophyceae):ジャイアントケルプ
(Macrocystis pyrifera)、ラミ
ナリア(Laminaria)スピーシーズ、アスコフ
ィルム(Ascophyllum)スピーシーズおよび
サルガッスム(Sargassum)スピーシーズ)か
ら抽出されることにより得られる。多糖はその場合、生
じる抽出物からカルシウム塩(E404)もしくはアル
ギン酸(E400)として沈殿させる。アルギネート
は、1,4結合によって連結されるβ−D−マンヌロン
酸およびα−L−グルロン酸よりなる。分子量は320
00から200000ダルトンまでの範囲にあり、18
0単位の重合度に対応する。アルカリ金属、マグネシウ
ム、アンモニアおよびアミンと形成される塩は水溶性で
ありかつ増粘剤として使用される。アルギネート溶液の
粘性はとりわけ分子量および与えられる対イオンに依存
する。とりわけ、多価陽イオン(例えばカルシウム)の
存在下では、それはこれらのイオンの濃度とともに増大
しそして従って所望の値に容易に調節することができ
る。ゲル、繊維および薄膜は、カルシウムイオンを選択
的に添加することもしくはアルギン酸ナトリウム溶液を
酸性化することにより製造することができる。アルギネ
ートは非常に効果的な増粘剤、安定剤およびゲル化剤で
ある。0.25から0.5%までの濃度で、それらは例
えばケーキおよびペストリーの詰め物の安定性を向上さ
せ、そしてサラダドレッシング、チョコレートミルクお
よびアイスクリームを安定化する。
【0037】カラギーナンは紅藻から抽出することがで
きるκ−カラギーナンのような硫酸を含有するガラクタ
ンである。カラギーナンは、1,3および1,4位で交
互にグリコシド的に(glycosidically)
連結されるD−ガラクトース−4−硫酸および3,6−
アンヒドロ−α−D−ガラクトースよりなり、水に容易
に可溶性であり、そして冷却される際に揺変性ゲルを形
成し、液状化はNa+イオンの存在下および比較的低い
pH値で開始する。
きるκ−カラギーナンのような硫酸を含有するガラクタ
ンである。カラギーナンは、1,3および1,4位で交
互にグリコシド的に(glycosidically)
連結されるD−ガラクトース−4−硫酸および3,6−
アンヒドロ−α−D−ガラクトースよりなり、水に容易
に可溶性であり、そして冷却される際に揺変性ゲルを形
成し、液状化はNa+イオンの存在下および比較的低い
pH値で開始する。
【0038】セルロースは植物細胞壁の主構成要素であ
る。それはヘミセルロース、ペクチンおよびリグニンと
一緒に見出される。セルロースは1,4結合によって連
結されるβ−グルコピラノース残基よりなる。結晶構造
は鎖の構造により形成される。天然のセルロースでは、
結晶セグメントの比率は約60%である。セルロース鎖
はまた、いくぶん折り畳まれてもおり、その結果分子内
水素結合を形成することができ、これらの結合は規則正
しい構造を付加的に増大させる(O(4)とO(6)、
およびまたO(3)とO(5)との間のH結合)。セル
ロースは高分子量を有する。起源に依存して、1000
から14000までの重合度が見積もられる。その高度
に規則正しい構造およびその高分子量のため、セルロー
スは水に可溶性でない。セルロースの膨潤する能力はセ
ルロースの起源に依存して変動する一方、この能力は基
本的に低い。不十分な水和可能性および分散可能性は、
少量のカルボキシメチルセルロースを添加することによ
り顕著に向上される。安定であるセルロースはアルキル
化により多数の誘導体に転化することができ、それらは
その後修飾に依存して容易に膨潤可能かつ可溶性であ
る。これらの化合物はセルロース誘導体と称され、これ
らはそれらの多くかつ多様な特性のため、多くの応用を
有する。
る。それはヘミセルロース、ペクチンおよびリグニンと
一緒に見出される。セルロースは1,4結合によって連
結されるβ−グルコピラノース残基よりなる。結晶構造
は鎖の構造により形成される。天然のセルロースでは、
結晶セグメントの比率は約60%である。セルロース鎖
はまた、いくぶん折り畳まれてもおり、その結果分子内
水素結合を形成することができ、これらの結合は規則正
しい構造を付加的に増大させる(O(4)とO(6)、
およびまたO(3)とO(5)との間のH結合)。セル
ロースは高分子量を有する。起源に依存して、1000
から14000までの重合度が見積もられる。その高度
に規則正しい構造およびその高分子量のため、セルロー
スは水に可溶性でない。セルロースの膨潤する能力はセ
ルロースの起源に依存して変動する一方、この能力は基
本的に低い。不十分な水和可能性および分散可能性は、
少量のカルボキシメチルセルロースを添加することによ
り顕著に向上される。安定であるセルロースはアルキル
化により多数の誘導体に転化することができ、それらは
その後修飾に依存して容易に膨潤可能かつ可溶性であ
る。これらの化合物はセルロース誘導体と称され、これ
らはそれらの多くかつ多様な特性のため、多くの応用を
有する。
【0039】カードラン(β−(1,3)−D−グルカ
ンの一般名)は最も濃縮された形態のβ−グルカンであ
り、その元の製造経路はブドウ糖培地をアグロバクテリ
ウムビオバル(Agrobacterium viob
ar)1で醗酵させることを含んだ。カードランは親水
コロイド形成体かつ良好な構造形成体であり、そのゲル
は広範なpH範囲にわたって安定である。
ンの一般名)は最も濃縮された形態のβ−グルカンであ
り、その元の製造経路はブドウ糖培地をアグロバクテリ
ウムビオバル(Agrobacterium viob
ar)1で醗酵させることを含んだ。カードランは親水
コロイド形成体かつ良好な構造形成体であり、そのゲル
は広範なpH範囲にわたって安定である。
【0040】デキストランは基質としてショ糖を使用し
てロイコノストック メセンテロイデス(Leucon
ostoc mesenteroides)およびL.
デキストラニクム(L.dextranicum)によ
り産生される。デキストランは、主として主鎖に1,3
によってしかしいくつかの場合には1,4および1,2
結合によってもまた連結される若干のブドウ糖側鎖を所
有するβ−1,6−グルカンである。
てロイコノストック メセンテロイデス(Leucon
ostoc mesenteroides)およびL.
デキストラニクム(L.dextranicum)によ
り産生される。デキストランは、主として主鎖に1,3
によってしかしいくつかの場合には1,4および1,2
結合によってもまた連結される若干のブドウ糖側鎖を所
有するβ−1,6−グルカンである。
【0041】フルセラランは紅藻フルセラリア ファス
チギアタ(Furcellariafastigiat
a)から得られる。フルセラランは、D−ガラクトース
(46から53%まで)、3,6−アンヒドロ−D−ガ
ラクトース(33%)および双方の糖の硫酸塩(16な
いし20%)よりなる。構造はκ−カラギーナンのもの
に非常に類似である。本質的な差異は、κ−カラギーナ
ンが2個の糖残基ごとについて1個の硫酸残基を含有す
る一方、フルセラランにおいては3ないし4個の糖残基
ごとについて1個の硫酸残基が存在することである。フ
ルセラランは熱可逆ゲルを形成する。ゲル化する能力は
重合度、3,6−アンヒドロ−D−ガラクトースの含有
量、および溶液中に存在する陽イオンに依存する。カリ
ウムは固体のゲルを形成する一方、カルシウムはほとん
ど影響を有しない。ナトリウムはいかなるゲル形成も生
じさせない。糖はゲル形成に正の影響を有する。
チギアタ(Furcellariafastigiat
a)から得られる。フルセラランは、D−ガラクトース
(46から53%まで)、3,6−アンヒドロ−D−ガ
ラクトース(33%)および双方の糖の硫酸塩(16な
いし20%)よりなる。構造はκ−カラギーナンのもの
に非常に類似である。本質的な差異は、κ−カラギーナ
ンが2個の糖残基ごとについて1個の硫酸残基を含有す
る一方、フルセラランにおいては3ないし4個の糖残基
ごとについて1個の硫酸残基が存在することである。フ
ルセラランは熱可逆ゲルを形成する。ゲル化する能力は
重合度、3,6−アンヒドロ−D−ガラクトースの含有
量、および溶液中に存在する陽イオンに依存する。カリ
ウムは固体のゲルを形成する一方、カルシウムはほとん
ど影響を有しない。ナトリウムはいかなるゲル形成も生
じさせない。糖はゲル形成に正の影響を有する。
【0042】グリコーゲンはその構造がアミロペクチン
に似ている一方、それはなおより大きい分枝度およびよ
り大きい分子量(25000から90000個までのD
−ブドウ糖単位)を表す。
に似ている一方、それはなおより大きい分枝度およびよ
り大きい分子量(25000から90000個までのD
−ブドウ糖単位)を表す。
【0043】外層および胚を分離することによりシアモ
プシス テトラゴノルバ(Cyamopsis tet
ragonolba)(マメ科(Leguminosa
e))の種子から得られるグアーは、多糖グアランに加
えて、10から15%までの水、5から6%までのタン
パク質、2.5%の粗繊維および0.5から0.8%ま
での灰分を含有し、かつ、1,4結合によって連結され
るβ−D−マンノピラノシル残基よりなり、2残基ごと
に1,6結合によって側鎖としてα−D−ガラクトピラ
ノシル残基を所有する。グアランは高度に粘性の溶液を
形成し、その粘度は剪断応力に依存する。
プシス テトラゴノルバ(Cyamopsis tet
ragonolba)(マメ科(Leguminosa
e))の種子から得られるグアーは、多糖グアランに加
えて、10から15%までの水、5から6%までのタン
パク質、2.5%の粗繊維および0.5から0.8%ま
での灰分を含有し、かつ、1,4結合によって連結され
るβ−D−マンノピラノシル残基よりなり、2残基ごと
に1,6結合によって側鎖としてα−D−ガラクトピラ
ノシル残基を所有する。グアランは高度に粘性の溶液を
形成し、その粘度は剪断応力に依存する。
【0044】多様なアカシア属の種(アカシア(Aca
cia)スピーシーズ)およびミモザ属の種の樹液から
樹脂として得られるアラビアゴムは、起源によって26
0000から1160000ダルトンまでの範囲で変動
する可能性のある平均分子量を有する緊密に関係した多
糖の混合物である。糖残基L−アラビノース、L−ラム
ノース、D−ガラクトースおよびD−グルクロン酸が基
礎単位としてはたらき、主鎖は1,3−結合されたβ−
D−ガラクトピラノシル残基よりなる一方、側鎖は1,
6−結合される。アラビアゴムは極めて水溶性であり、
その結果50%までの濃度を調製することが可能であ
る。他の多糖と対照的に、その粘性は高濃度でのみ増大
する。
cia)スピーシーズ)およびミモザ属の種の樹液から
樹脂として得られるアラビアゴムは、起源によって26
0000から1160000ダルトンまでの範囲で変動
する可能性のある平均分子量を有する緊密に関係した多
糖の混合物である。糖残基L−アラビノース、L−ラム
ノース、D−ガラクトースおよびD−グルクロン酸が基
礎単位としてはたらき、主鎖は1,3−結合されたβ−
D−ガラクトピラノシル残基よりなる一方、側鎖は1,
6−結合される。アラビアゴムは極めて水溶性であり、
その結果50%までの濃度を調製することが可能であ
る。他の多糖と対照的に、その粘性は高濃度でのみ増大
する。
【0045】イナゴマメ粉(carob bean f
lour)はカロブの樹木(イナゴマメ(Cerato
nia siliqua)の長角果(莢)から得られ
る。イナゴマメ粉を得るために、種子を粉砕し、そして
内乳胚を分離する。その場合、粉は約88%のガラクト
マンノグルカン、5%の他の多糖、6%のタンパク質お
よび1%の無機物質を含有する。グアランの場合(「グ
アー」を参照されたい)と同様、イナゴマメ粉の多糖は
1,4結合によって連結されるβ−D−マンノピラノシ
ル残基の鎖よりなる。グアランと対照的に、α−D−ガ
ラクトピラノシル残基は4ないし5個のマンノース残基
ごとに側鎖(1,6結合)としてのみ存在する。分子量
は約310000ダルトンである。特性はグアランのも
のに対応する。同一濃度で、溶液の粘性はいくぶんより
低い。イナゴマメ粉は好都合な構造粘性を有する。
lour)はカロブの樹木(イナゴマメ(Cerato
nia siliqua)の長角果(莢)から得られ
る。イナゴマメ粉を得るために、種子を粉砕し、そして
内乳胚を分離する。その場合、粉は約88%のガラクト
マンノグルカン、5%の他の多糖、6%のタンパク質お
よび1%の無機物質を含有する。グアランの場合(「グ
アー」を参照されたい)と同様、イナゴマメ粉の多糖は
1,4結合によって連結されるβ−D−マンノピラノシ
ル残基の鎖よりなる。グアランと対照的に、α−D−ガ
ラクトピラノシル残基は4ないし5個のマンノース残基
ごとに側鎖(1,6結合)としてのみ存在する。分子量
は約310000ダルトンである。特性はグアランのも
のに対応する。同一濃度で、溶液の粘性はいくぶんより
低い。イナゴマメ粉は好都合な構造粘性を有する。
【0046】ペクチンは柑橘類の果実の果皮およびリン
ゴ残滓から得られる。抽出物を濃縮して液体ペクチン調
製物を生じさせるか、もしくは噴霧乾燥およびドラム乾
燥によって粉末に加工するかのいずれかである。その主
構造において、ペクチンは、主に1,4−結合されたα
−D−ガラクツロン酸(ホモガラクツロナン)、ならび
に、そのバックボーンが1,4−結合されたα−D−ガ
ラクツロン酸および1,2−結合されたα−L−ラムノ
ースより交互に構成される分枝状領域(ラムノガラクツ
ロナン)よりなる。側鎖の主な基礎単位はアラビノース
およびガラクトースであり、それらは連結される。比較
的少量の、アピオース、L−アセル酸(aceric
acid)、2−ケト−3−デオキシオクトン酸(de
oxyoctinic acid)、3−デオキシ−D
−キシロ−2−ヘプツロン酸のような単糖、および2種
の異なるメチル化された単糖もまたペクチン中に見出さ
れる。ペクチンの基礎単位は多様な部位でメタノールも
しくは酢酸によりエステル化されている可能性がある。
ペクチンは3から4までのpHでその最大の化学的安定
性を達成する。ペクチンは容易に膨潤可能な炭水化物で
ある。これに加え、それはまた約pH3の範囲およびカ
ルシウムイオンの存在下で熱可逆ゲルも形成する。ゲル
を形成する能力は分子量に正比例し、また、エステル化
の程度に反比例するが、但しそれ以外は同一の条件が支
配する。
ゴ残滓から得られる。抽出物を濃縮して液体ペクチン調
製物を生じさせるか、もしくは噴霧乾燥およびドラム乾
燥によって粉末に加工するかのいずれかである。その主
構造において、ペクチンは、主に1,4−結合されたα
−D−ガラクツロン酸(ホモガラクツロナン)、ならび
に、そのバックボーンが1,4−結合されたα−D−ガ
ラクツロン酸および1,2−結合されたα−L−ラムノ
ースより交互に構成される分枝状領域(ラムノガラクツ
ロナン)よりなる。側鎖の主な基礎単位はアラビノース
およびガラクトースであり、それらは連結される。比較
的少量の、アピオース、L−アセル酸(aceric
acid)、2−ケト−3−デオキシオクトン酸(de
oxyoctinic acid)、3−デオキシ−D
−キシロ−2−ヘプツロン酸のような単糖、および2種
の異なるメチル化された単糖もまたペクチン中に見出さ
れる。ペクチンの基礎単位は多様な部位でメタノールも
しくは酢酸によりエステル化されている可能性がある。
ペクチンは3から4までのpHでその最大の化学的安定
性を達成する。ペクチンは容易に膨潤可能な炭水化物で
ある。これに加え、それはまた約pH3の範囲およびカ
ルシウムイオンの存在下で熱可逆ゲルも形成する。ゲル
を形成する能力は分子量に正比例し、また、エステル化
の程度に反比例するが、但しそれ以外は同一の条件が支
配する。
【0047】デンプンは植物における重要な貯蔵多糖で
あり、そして2つの画分に細分することができる。すな
わち、アミロースはα−1,4結合によって直鎖状に連
結されるブドウ糖分子よりなる非分枝状デンプンであ
る。トウモロコシデンプンにおいて、重合度は1000
と2000との間である。これらの鎖は、順に、溶液状
態に依存して、多かれ少なかれはっきりしたらせんであ
ると想像されるはずである。アミロースを冷水中に分散
させることは困難である。加熱する際に膨潤が起こり、
そしてデンプン糊が形成される。この糊はデンプン溶液
中の膨潤されたデンプン粒の系である。この点につい
て、グルチン化(glutinization)温度に
言及がなされる。この温度はデンプンに依存して異な
る。デンプン糊を急速に冷却する場合、混合物が攪拌さ
れるかもしくはされないかに依存して異なる構造が形成
される。混合物が攪拌される場合、粘性が全般に増大す
る一方、混合物が攪拌されない場合にアミロースゲルが
形成される。アミロペクチンはブドウ糖分子間にα−
1,4およびα−1,6結合を含有する分枝状デンプン
である。この点について、鎖中の分枝はα−1,6結合
によって遂げられる。これらの分枝は約15〜30個の
ブドウ糖セグメントごとに不規則に存在する。アミロペ
クチンの分子量は非常に大きく、107から2×108ダ
ルトンまでの範囲にある。アミロペクチンはまたある限
界内でらせんを形成するとも想定されている。アミロペ
クチンは熱水に可溶性である。それは粘質もしくは付着
性である澄明な高度に粘性の溶液を生じさせる。アミロ
ースと対照的に、アミロペクチンは老化を受けるいかな
る傾向もほとんど有しない。非常に高濃度でを除き、い
かなる劣化およびゲル形成も観察することが可能でな
い。天然のデンプンはこれら2種のデンプン画分の混合
物であり、それらの比率は起源に依存する。大部分のデ
ンプンは約30から40%までのアミロースを含有し、
そして結果として主としてアミロペクチンよりなる。
あり、そして2つの画分に細分することができる。すな
わち、アミロースはα−1,4結合によって直鎖状に連
結されるブドウ糖分子よりなる非分枝状デンプンであ
る。トウモロコシデンプンにおいて、重合度は1000
と2000との間である。これらの鎖は、順に、溶液状
態に依存して、多かれ少なかれはっきりしたらせんであ
ると想像されるはずである。アミロースを冷水中に分散
させることは困難である。加熱する際に膨潤が起こり、
そしてデンプン糊が形成される。この糊はデンプン溶液
中の膨潤されたデンプン粒の系である。この点につい
て、グルチン化(glutinization)温度に
言及がなされる。この温度はデンプンに依存して異な
る。デンプン糊を急速に冷却する場合、混合物が攪拌さ
れるかもしくはされないかに依存して異なる構造が形成
される。混合物が攪拌される場合、粘性が全般に増大す
る一方、混合物が攪拌されない場合にアミロースゲルが
形成される。アミロペクチンはブドウ糖分子間にα−
1,4およびα−1,6結合を含有する分枝状デンプン
である。この点について、鎖中の分枝はα−1,6結合
によって遂げられる。これらの分枝は約15〜30個の
ブドウ糖セグメントごとに不規則に存在する。アミロペ
クチンの分子量は非常に大きく、107から2×108ダ
ルトンまでの範囲にある。アミロペクチンはまたある限
界内でらせんを形成するとも想定されている。アミロペ
クチンは熱水に可溶性である。それは粘質もしくは付着
性である澄明な高度に粘性の溶液を生じさせる。アミロ
ースと対照的に、アミロペクチンは老化を受けるいかな
る傾向もほとんど有しない。非常に高濃度でを除き、い
かなる劣化およびゲル形成も観察することが可能でな
い。天然のデンプンはこれら2種のデンプン画分の混合
物であり、それらの比率は起源に依存する。大部分のデ
ンプンは約30から40%までのアミロースを含有し、
そして結果として主としてアミロペクチンよりなる。
【0048】ブドウ糖、硝酸塩および無機塩よりなる栄
養培地を必要とするスギ枝枯菌核病菌種(スクレロティ
ウム グルカニクム(Sclerotium gluc
anicum)から得られるスクレログルカンは、濾過
後アルコールで沈殿される多糖である。スクレログルカ
ンは約3個の糖ごとに側鎖として1個のブドウ糖残基を
所有しかつ約130000ダルトンの分子量を有するβ
−1,3−グルカンである。スクレログルカンは水に容
易に可溶性であり、そして高い粘性を生じさせ、これら
の溶液は偽塑性の挙動を表す。
養培地を必要とするスギ枝枯菌核病菌種(スクレロティ
ウム グルカニクム(Sclerotium gluc
anicum)から得られるスクレログルカンは、濾過
後アルコールで沈殿される多糖である。スクレログルカ
ンは約3個の糖ごとに側鎖として1個のブドウ糖残基を
所有しかつ約130000ダルトンの分子量を有するβ
−1,3−グルカンである。スクレログルカンは水に容
易に可溶性であり、そして高い粘性を生じさせ、これら
の溶液は偽塑性の挙動を表す。
【0049】植物アストラガルス(Astragalu
s)スピーシーズの滲出物から得られるトラガカントは
2つの画分よりなる植物ガムである。すなわち、トラガ
カンチンは水に可溶性であるが;対照的に、バソリンは
不溶性であり、可溶性画分は多様な多糖の混合物(D−
ガラクツロン酸、D−ガラクトース、L−果糖、D−キ
シロースおよびL−アラビノースよりなる)である。ト
ラガカンチン分子はおよそ840000ダルトンの分子
量を有しかつ長く延びており、高度に粘性の溶液をもた
らし、その粘度は適用される剪断速度に依存する。
s)スピーシーズの滲出物から得られるトラガカントは
2つの画分よりなる植物ガムである。すなわち、トラガ
カンチンは水に可溶性であるが;対照的に、バソリンは
不溶性であり、可溶性画分は多様な多糖の混合物(D−
ガラクツロン酸、D−ガラクトース、L−果糖、D−キ
シロースおよびL−アラビノースよりなる)である。ト
ラガカンチン分子はおよそ840000ダルトンの分子
量を有しかつ長く延びており、高度に粘性の溶液をもた
らし、その粘度は適用される剪断速度に依存する。
【0050】キサンタンは例えばカンキツかいよう病菌
(Xanthomonas campestris)お
よびいくつかの関係する微生物種により形成される。該
多糖はKClの存在下でイソプロパノールを用いてそれ
を沈殿させることにより培地から単離する。キサンタン
はモル比28:30:20:17:5.1〜6.3でD
−ブドウ糖、D−マンノース、D−グルクロン酸、酢酸
およびピルビン酸を含有するヘテログリカンである。分
子量は使用された製造条件および株に依存して2×10
6から12×106まで変動する。キサンタンは冷水およ
び熱水に容易に可溶性であり、生じるらせんが高い粘性
をもたらす三次元網状構造を生じさせる。従って、キサ
ンタンは高度に粘性の溶液中で偽塑性の挙動を表す。こ
の点について、粘性は大きな程度まで温度に非依存性で
ある。キサンタンの存在下で、溶液、乳剤およびゲルは
高い凍結融解安定性を所有する。キサンタンは飲料中で
の加圧安定化のためおよびエーテル油の乳剤を安定化さ
せるために使用される。その高程度の熱安定性のため、
それはまた缶詰食品中の増粘剤としても使用される。キ
サンタンの添加はデンプンゲル中の凍結融解安定性を向
上させる。高程度の安定性が休止状態で達成される一
方、剪断応力に関係した粘性の下落はわずかな流れ(f
lux)をもたらす。キサンタンは本発明の方法におけ
る使用にとりわけ良好に適する。
(Xanthomonas campestris)お
よびいくつかの関係する微生物種により形成される。該
多糖はKClの存在下でイソプロパノールを用いてそれ
を沈殿させることにより培地から単離する。キサンタン
はモル比28:30:20:17:5.1〜6.3でD
−ブドウ糖、D−マンノース、D−グルクロン酸、酢酸
およびピルビン酸を含有するヘテログリカンである。分
子量は使用された製造条件および株に依存して2×10
6から12×106まで変動する。キサンタンは冷水およ
び熱水に容易に可溶性であり、生じるらせんが高い粘性
をもたらす三次元網状構造を生じさせる。従って、キサ
ンタンは高度に粘性の溶液中で偽塑性の挙動を表す。こ
の点について、粘性は大きな程度まで温度に非依存性で
ある。キサンタンの存在下で、溶液、乳剤およびゲルは
高い凍結融解安定性を所有する。キサンタンは飲料中で
の加圧安定化のためおよびエーテル油の乳剤を安定化さ
せるために使用される。その高程度の熱安定性のため、
それはまた缶詰食品中の増粘剤としても使用される。キ
サンタンの添加はデンプンゲル中の凍結融解安定性を向
上させる。高程度の安定性が休止状態で達成される一
方、剪断応力に関係した粘性の下落はわずかな流れ(f
lux)をもたらす。キサンタンは本発明の方法におけ
る使用にとりわけ良好に適する。
【0051】キサンタンの一例は前述のケルザン[Ke
lzan](商標)(CAS#:11138−66−
2)である。ケルザン[Kelzan](商標)は13
0℃の温度まで活性である。該ポリマーはわずかに陰イ
オン性であり、その理由から、陽イオン性である溶液と
混合する過程は注意をはらって実施しなければならな
い。ケルザン[Kelzan](商標)は本発明の上述
された方法における使用に非常にとりわけ適する。
lzan](商標)(CAS#:11138−66−
2)である。ケルザン[Kelzan](商標)は13
0℃の温度まで活性である。該ポリマーはわずかに陰イ
オン性であり、その理由から、陽イオン性である溶液と
混合する過程は注意をはらって実施しなければならな
い。ケルザン[Kelzan](商標)は本発明の上述
された方法における使用に非常にとりわけ適する。
【0052】ゲル化剤の濃度および/もしくはそれらの
架橋度は変動させることができ、そして、一方で細胞が
沈降しないかもしくは十分にゆっくりとのみ沈降しかつ
他方で溶液はなおピペットで取ることができかつ行われ
るいかなる測定も妨害されないことを確実にするよう注
意がはらわれる限りは、単純な実験で、存在する培地、
使用される細胞および意図された目的に調節することが
できる。培地を細胞と混合する場合におそらく形成され
るかもしれない気泡が上方に上昇しかつ逃れることが可
能であるような濃度を調節することもまた重要である。
これらの気泡はそうでなければ測定を決定的に妨害する
とみられるからである。キサンタン(例えばケルザン
[Kelzan](商標))の場合、濃度は比較的広範
な範囲にわたって変動することができる。0.06から
0.3重量%までの濃度がとりわけ適することが見出さ
れており、0.08から0.2重量%までの濃度がとり
わけ好ましい。至適の結果は、0.09と0.12重量
%との間、とりわけ0.1重量%の濃度で得られた。
架橋度は変動させることができ、そして、一方で細胞が
沈降しないかもしくは十分にゆっくりとのみ沈降しかつ
他方で溶液はなおピペットで取ることができかつ行われ
るいかなる測定も妨害されないことを確実にするよう注
意がはらわれる限りは、単純な実験で、存在する培地、
使用される細胞および意図された目的に調節することが
できる。培地を細胞と混合する場合におそらく形成され
るかもしれない気泡が上方に上昇しかつ逃れることが可
能であるような濃度を調節することもまた重要である。
これらの気泡はそうでなければ測定を決定的に妨害する
とみられるからである。キサンタン(例えばケルザン
[Kelzan](商標))の場合、濃度は比較的広範
な範囲にわたって変動することができる。0.06から
0.3重量%までの濃度がとりわけ適することが見出さ
れており、0.08から0.2重量%までの濃度がとり
わけ好ましい。至適の結果は、0.09と0.12重量
%との間、とりわけ0.1重量%の濃度で得られた。
【0053】通常、ゲル化剤を使用することができる温
度範囲は大きく、そして前述の論評もしくは専門家の論
文から推論することができる。細胞培養物について興味
深い18から38℃までの温度範囲は、ほとんどいかな
るゲル化剤に対しても問題を構成しない。
度範囲は大きく、そして前述の論評もしくは専門家の論
文から推論することができる。細胞培養物について興味
深い18から38℃までの温度範囲は、ほとんどいかな
るゲル化剤に対しても問題を構成しない。
【0054】キサンタン、とりわけケルザン[Kelz
an](商標)の場合、16から37℃までの温度、と
りわけ22から34℃までの温度で非常に良好な結果が
得られ、良好な結果はとりわけ28ないし30℃で得ら
れた。至適の結果は30℃で得られた。
an](商標)の場合、16から37℃までの温度、と
りわけ22から34℃までの温度で非常に良好な結果が
得られ、良好な結果はとりわけ28ないし30℃で得ら
れた。至適の結果は30℃で得られた。
【0055】通常、ゲル化剤のゲル形成効果は導入され
る容量に依存しない。例えば、キサンタン(例えばケル
ザン[Kelzan](商標))を、384穴MTP中
の細胞培養物(100μl)および三角フラスコ中の細
胞培養物(800ml)中に、本発明に従って成功裏に
使用した。
る容量に依存しない。例えば、キサンタン(例えばケル
ザン[Kelzan](商標))を、384穴MTP中
の細胞培養物(100μl)および三角フラスコ中の細
胞培養物(800ml)中に、本発明に従って成功裏に
使用した。
【0056】ケルザン[Kelzan](商標)に加
え、類似の特性を所有しかつ従って同一の様式で本発明
の方法において使用することができる多数の他のキサン
タンが存在する。特別の特性はまたデンプンやセルロー
スのような前述のゲル化剤でも見出されるはずであり、
これらは網状構造様の構造を形成する能力および結果と
して粘性の溶液の結果として、本発明の方法における使
用に前述のキサンタンもしくはケルザン[Kelza
n](商標)と同一の程度まで適する。しかしながら、
上の一覧は網羅的でない。むしろ、意図は、本発明によ
り使用することができるゲル化剤が、本発明の意味内
で、とりわけ、溶液中で粘性を発生させる能力ならびに
適切な場合は偽塑性かつ安定化する特性を特徴とする可
能性があるという事実に対し読者の注意を引くために、
示された一覧を使用することである。
え、類似の特性を所有しかつ従って同一の様式で本発明
の方法において使用することができる多数の他のキサン
タンが存在する。特別の特性はまたデンプンやセルロー
スのような前述のゲル化剤でも見出されるはずであり、
これらは網状構造様の構造を形成する能力および結果と
して粘性の溶液の結果として、本発明の方法における使
用に前述のキサンタンもしくはケルザン[Kelza
n](商標)と同一の程度まで適する。しかしながら、
上の一覧は網羅的でない。むしろ、意図は、本発明によ
り使用することができるゲル化剤が、本発明の意味内
で、とりわけ、溶液中で粘性を発生させる能力ならびに
適切な場合は偽塑性かつ安定化する特性を特徴とする可
能性があるという事実に対し読者の注意を引くために、
示された一覧を使用することである。
【0057】温度耐性、好ましいpH、イオン依存性、
粘性もしくは網状構造の発生などに関しての変動する特
性を、使用される培地、使用される細胞、およびそれら
の要件、ならびにポリペプチドの発現および活性を観察
するために使用される測定方法に依存して各所定の場合
について適切なゲル化剤を見出すのに使用することがで
きる。このために、前述の特性を考慮に入れることがで
きるか、もしくはゲル化剤の適合性および至適の条件
を、明らかな様式で一連の実験で試験することができ
る。
粘性もしくは網状構造の発生などに関しての変動する特
性を、使用される培地、使用される細胞、およびそれら
の要件、ならびにポリペプチドの発現および活性を観察
するために使用される測定方法に依存して各所定の場合
について適切なゲル化剤を見出すのに使用することがで
きる。このために、前述の特性を考慮に入れることがで
きるか、もしくはゲル化剤の適合性および至適の条件
を、明らかな様式で一連の実験で試験することができ
る。
【0058】この点について、本発明の方法におけるそ
れらの使用のためにゲル化剤に対し置かれた基礎的な要
求は: a)培地中の懸濁物中で細胞を維持する能力。各場合に
適するゲル化剤の濃度を決定することが必要である、 b)ゲル化剤は光学的かつ化学的に不活性でなければな
らないが、しかしながら、適切な場合はゲル化剤が栄養
源としてもまたはたらくことが可能である、 c)ゲル化剤は細胞にいかなる浸透圧もはたらかせては
ならない、および d)ゲル化剤は、適切な場合に、培地が(適切な場合は
細胞と一緒に)ピペットで取られることをなお可能にし
なければならない である。
れらの使用のためにゲル化剤に対し置かれた基礎的な要
求は: a)培地中の懸濁物中で細胞を維持する能力。各場合に
適するゲル化剤の濃度を決定することが必要である、 b)ゲル化剤は光学的かつ化学的に不活性でなければな
らないが、しかしながら、適切な場合はゲル化剤が栄養
源としてもまたはたらくことが可能である、 c)ゲル化剤は細胞にいかなる浸透圧もはたらかせては
ならない、および d)ゲル化剤は、適切な場合に、培地が(適切な場合は
細胞と一緒に)ピペットで取られることをなお可能にし
なければならない である。
【0059】
【実施例】実施例1
トウモロコシ黒穂病菌(U.maydis)を成長させ
るための条件 トウモロコシ黒穂病菌(U.maydis)細胞は0.
6から1.0までのOD600までPD培地中28℃で培
養した。その後、それらを3200rpmで10分間遠
心分離し、最小培地で洗浄し、そしてその後培養物が
0.3のOD600を有したように、最小培地もしくは
0.1%ケルザン[Kelzan](商標)を含有する
最小培地に再懸濁した。これを達成するために以下の計
算を動員することができる: V(x)=V(y)×OD600(y)/OD600(x) V 容量 x:一夜培養物からのPD培地中の真菌培養物 y:MTP試験に使用する、最小培地もしくは0.1%
ケルザン[Kelzan](商標)を含有する最小培地
中の真菌培養物。
るための条件 トウモロコシ黒穂病菌(U.maydis)細胞は0.
6から1.0までのOD600までPD培地中28℃で培
養した。その後、それらを3200rpmで10分間遠
心分離し、最小培地で洗浄し、そしてその後培養物が
0.3のOD600を有したように、最小培地もしくは
0.1%ケルザン[Kelzan](商標)を含有する
最小培地に再懸濁した。これを達成するために以下の計
算を動員することができる: V(x)=V(y)×OD600(y)/OD600(x) V 容量 x:一夜培養物からのPD培地中の真菌培養物 y:MTP試験に使用する、最小培地もしくは0.1%
ケルザン[Kelzan](商標)を含有する最小培地
中の真菌培養物。
【0060】成長試験のためには、各場合で50μlの
細胞培養物を、マルチドロップ ピペッター(Mult
idrop Pipetter)を使用して384穴M
TP(透明、グライナー(Greiner)から)にピ
ペットで取った。成長試験のために、吸収を620nm
の波長で測定した。プレートを室温で3日間インキュベ
ートした。光学密度を、時間0およびその後4時間ごと
にティーカン(Tecan)プラス読取り器で測定し
た。 使用されたトウモロコシ黒穂病菌(U.maydis)
株 トウモロコシ黒穂病菌(Ustilago maydi
s)株Um518(a2b2)およびUMA3(a2b
2 pCA123)を、実施した実験に使用した。 使用された培地 PD培地 2.4%(w/v)ジャガイモブドウ糖培地 最小培地(MM) 0.3%(w/v)KNO3 6.25(v/v)のHolliday,1974に よる塩溶液 1.0%(w/v)ブドウ糖 塩溶液 (Holliday,1974による) 160%(w/v)KH2PO4 4.0%(w/v)Na2SO4 8.0%(w/v)KCl 4.08%(w/v)MgSO4・7H2O 1.32%(w/v)CaCl2・2H2O 8.0%(v/v)のHolliday,1974に よる微量元素 微量元素 (Holliday,1974による) 0.06%(w/v)H3BO3 0.14%(w/v)MnCl・4H2O 0.4%(w/v)ZnCl2 0.4%(w/v)Na2MoO4・2H2O 0.1%(w/v)FeCl3・6H2O 0.04%(w/v)CuSO4・5H2O。
細胞培養物を、マルチドロップ ピペッター(Mult
idrop Pipetter)を使用して384穴M
TP(透明、グライナー(Greiner)から)にピ
ペットで取った。成長試験のために、吸収を620nm
の波長で測定した。プレートを室温で3日間インキュベ
ートした。光学密度を、時間0およびその後4時間ごと
にティーカン(Tecan)プラス読取り器で測定し
た。 使用されたトウモロコシ黒穂病菌(U.maydis)
株 トウモロコシ黒穂病菌(Ustilago maydi
s)株Um518(a2b2)およびUMA3(a2b
2 pCA123)を、実施した実験に使用した。 使用された培地 PD培地 2.4%(w/v)ジャガイモブドウ糖培地 最小培地(MM) 0.3%(w/v)KNO3 6.25(v/v)のHolliday,1974に よる塩溶液 1.0%(w/v)ブドウ糖 塩溶液 (Holliday,1974による) 160%(w/v)KH2PO4 4.0%(w/v)Na2SO4 8.0%(w/v)KCl 4.08%(w/v)MgSO4・7H2O 1.32%(w/v)CaCl2・2H2O 8.0%(v/v)のHolliday,1974に よる微量元素 微量元素 (Holliday,1974による) 0.06%(w/v)H3BO3 0.14%(w/v)MnCl・4H2O 0.4%(w/v)ZnCl2 0.4%(w/v)Na2MoO4・2H2O 0.1%(w/v)FeCl3・6H2O 0.04%(w/v)CuSO4・5H2O。
【0061】実施例2
トウモロコシ黒穂病菌(U.maydis)細胞および
ケルザン[Kelzan](商標)を使用する成長試験 トウモロコシ黒穂病菌(U.maydis)細胞の成長
速度に対する培地中の0.1%ケルザン[Kelza
n](商標)の存在の影響を、成長試験(M&M)を使
用して検討した。このために、トウモロコシ黒穂病菌
(U.maydis)野性型株Um518を、0.1%
ケルザン[Kelzan](商標)を含むおよびケルザ
ン[Kelzan](商標)を含まない最小培地中、M
Tプレート中でインキュベートした。対照のため、最小
培地それ自身および0.1%ケルザン[Kelzan]
(商標)を含有する最小培地の光学密度を、それぞれこ
れとともに同時に測定した。吸収は36個の独立したウ
ェル中で4時間ごとに620nmの波長で測定した。測
定は3日(65時間)にわたって実施し、測定は4時間
ごとに行った。
ケルザン[Kelzan](商標)を使用する成長試験 トウモロコシ黒穂病菌(U.maydis)細胞の成長
速度に対する培地中の0.1%ケルザン[Kelza
n](商標)の存在の影響を、成長試験(M&M)を使
用して検討した。このために、トウモロコシ黒穂病菌
(U.maydis)野性型株Um518を、0.1%
ケルザン[Kelzan](商標)を含むおよびケルザ
ン[Kelzan](商標)を含まない最小培地中、M
Tプレート中でインキュベートした。対照のため、最小
培地それ自身および0.1%ケルザン[Kelzan]
(商標)を含有する最小培地の光学密度を、それぞれこ
れとともに同時に測定した。吸収は36個の独立したウ
ェル中で4時間ごとに620nmの波長で測定した。測
定は3日(65時間)にわたって実施し、測定は4時間
ごとに行った。
【0062】実施例3
液体培地中でのGFPの発現を測定するためのプラスミ
ドpCA123の構築 otefプロモーターを、890bpのPvuII/N
coIフラグメントとしてプラスミドpotef−SG
(Spellingら、1996)から単離し、そし
て、PvuII/NcoIで切断していたベクターpT
EF−SG(Spelligら、1996)に連結し
た。SGFP遺伝子を、NcoI/NotIで制限する
ことにより生じるプラスミドから切り出し、そしてpE
GFP−N1(クロンテック(Clontech)か
ら)からのNcoI/NotIで切断されたEGFP対
立遺伝子で置き換えた。生じるプラスミドをpCA12
3と命名する。
ドpCA123の構築 otefプロモーターを、890bpのPvuII/N
coIフラグメントとしてプラスミドpotef−SG
(Spellingら、1996)から単離し、そし
て、PvuII/NcoIで切断していたベクターpT
EF−SG(Spelligら、1996)に連結し
た。SGFP遺伝子を、NcoI/NotIで制限する
ことにより生じるプラスミドから切り出し、そしてpE
GFP−N1(クロンテック(Clontech)か
ら)からのNcoI/NotIで切断されたEGFP対
立遺伝子で置き換えた。生じるプラスミドをpCA12
3と命名する。
【0063】実施例4
レポーター遺伝子GFPの発現の測定
各場合において、試験されるべき株からの50μlの細
胞懸濁物を上述されたとおり384穴MTP(黒色、グ
ライナー(Greiner)から)に移した。発現され
たGFPによる相対的蛍光を、ティーカン(Teca
n)プラス読取り器中、485nm(バンド幅10n
m)の励起波長および510nm(バンド幅10nm)
の測定波長、ならびに70の利得係数で、測定あたり3
回のフラッシュで蛍光測定的に測定した。測定は時間0
およびその後4時間ごとに行った(図2)。
胞懸濁物を上述されたとおり384穴MTP(黒色、グ
ライナー(Greiner)から)に移した。発現され
たGFPによる相対的蛍光を、ティーカン(Teca
n)プラス読取り器中、485nm(バンド幅10n
m)の励起波長および510nm(バンド幅10nm)
の測定波長、ならびに70の利得係数で、測定あたり3
回のフラッシュで蛍光測定的に測定した。測定は時間0
およびその後4時間ごとに行った(図2)。
【0064】
【表1】
【図1】384穴MTP中のトウモロコシ黒穂病菌
(U.maydis)細胞のケルザン[Kelzan]
(商標)依存性の成長。成長は、時間に依存する620
nmの波長での光学密度の増大として示す。黒丸により
印を付けられた曲線はケルザン[Kelzan](商
標)の存在下でのOD620の平均の増大を描く一方、白
三角により印を付けられた曲線はケルザン[Kelza
n](商標)を含まないOD620の変化を描く。それぞ
れケルザン[Kelzan](商標)を含むおよび含ま
ない、細胞を含まない培地対照のOD620の変化を描く
曲線は、それぞれ白四角および白菱形により描く。黒棒
は各場合の測定値の標準誤差を示す。
(U.maydis)細胞のケルザン[Kelzan]
(商標)依存性の成長。成長は、時間に依存する620
nmの波長での光学密度の増大として示す。黒丸により
印を付けられた曲線はケルザン[Kelzan](商
標)の存在下でのOD620の平均の増大を描く一方、白
三角により印を付けられた曲線はケルザン[Kelza
n](商標)を含まないOD620の変化を描く。それぞ
れケルザン[Kelzan](商標)を含むおよび含ま
ない、細胞を含まない培地対照のOD620の変化を描く
曲線は、それぞれ白四角および白菱形により描く。黒棒
は各場合の測定値の標準誤差を示す。
【図2】834穴MTP中でのGFP蛍光のレポーター
株特異的およびケルザン[Kelzan](商標)依存
性の増大。該図は、384穴MTP中のレポーター遺伝
子産物GFPの発現による相対的蛍光の時間依存性の変
化を示す。囲みおよび黒三角により印を付けられた曲線
はそれぞれケルザン[Kelzan](商標)を含むお
よび含まない株UMA3における相対的蛍光を示す。菱
形および黒丸により印を付けられた曲線はそれぞれケル
ザン[Kelzan](商標)を含むおよび含まない株
Um521における相対的蛍光を描く。測定の連続の標
準誤差もまた各場合で示す。
株特異的およびケルザン[Kelzan](商標)依存
性の増大。該図は、384穴MTP中のレポーター遺伝
子産物GFPの発現による相対的蛍光の時間依存性の変
化を示す。囲みおよび黒三角により印を付けられた曲線
はそれぞれケルザン[Kelzan](商標)を含むお
よび含まない株UMA3における相対的蛍光を示す。菱
形および黒丸により印を付けられた曲線はそれぞれケル
ザン[Kelzan](商標)を含むおよび含まない株
Um521における相対的蛍光を描く。測定の連続の標
準誤差もまた各場合で示す。
【図3】384穴MTP中でのトウモロコシ黒穂病菌
(U.maydis)株の成長アッセイ。A:トウモロ
コシ黒穂病菌(U.maydis)野性型株のOD620
での吸光度の動力学を、ティーカン(Tecan)ウル
トラ読取り器(菱形)を使用して384穴MTP中で測
定した。対照として1種の株がはたらき、それにヒグロ
マイシンBを200μg/mlの濃度で添加した
(×)。双方の株の初期OD620は0.18であった。
ヒグロマイシンを含まない株は開始後20時間までOD
の増大を示した一方、ヒグロマイシンBの存在下で、同
一の株は光学密度の継続的減少を示した。B:384穴
MTP中でのトランスジェニックトウモロコシ黒穂病菌
(U.maydis)株中でのGFP発現の動力学。G
FP発現が強力な構成的OMAプロモーターにより制御
されているトウモロコシ黒穂病菌(U.maydis)
株のGFP蛍光(四角)をティーカン(Tecan)プ
ラス読取り器で測定した。励起波長は485nmであ
り、測定波長は535nmであった。対照として、GF
Pを発現しないトウモロコシ黒穂病菌(U.maydi
s)野性型株がはたらいた(三角)。時間が経つと、ト
ランスジェニック株は50時間後に最大を伴いGFP蛍
光の増大を示した一方、野性型株は蛍光を示さない。よ
り低温と比較すると、OD620の増大および蛍光の増大
はより速かった。実験手順:トウモロコシ黒穂病菌
(U.maydis)株は実施例で前に記述されたとお
り処理した。溶液は1×最小培地、0.1%ケルザン
(Kelzan)を含有し、そしてアッセイは30℃で
実施した。全部の実験は独立の二重物で反復した。
(U.maydis)株の成長アッセイ。A:トウモロ
コシ黒穂病菌(U.maydis)野性型株のOD620
での吸光度の動力学を、ティーカン(Tecan)ウル
トラ読取り器(菱形)を使用して384穴MTP中で測
定した。対照として1種の株がはたらき、それにヒグロ
マイシンBを200μg/mlの濃度で添加した
(×)。双方の株の初期OD620は0.18であった。
ヒグロマイシンを含まない株は開始後20時間までOD
の増大を示した一方、ヒグロマイシンBの存在下で、同
一の株は光学密度の継続的減少を示した。B:384穴
MTP中でのトランスジェニックトウモロコシ黒穂病菌
(U.maydis)株中でのGFP発現の動力学。G
FP発現が強力な構成的OMAプロモーターにより制御
されているトウモロコシ黒穂病菌(U.maydis)
株のGFP蛍光(四角)をティーカン(Tecan)プ
ラス読取り器で測定した。励起波長は485nmであ
り、測定波長は535nmであった。対照として、GF
Pを発現しないトウモロコシ黒穂病菌(U.maydi
s)野性型株がはたらいた(三角)。時間が経つと、ト
ランスジェニック株は50時間後に最大を伴いGFP蛍
光の増大を示した一方、野性型株は蛍光を示さない。よ
り低温と比較すると、OD620の増大および蛍光の増大
はより速かった。実験手順:トウモロコシ黒穂病菌
(U.maydis)株は実施例で前に記述されたとお
り処理した。溶液は1×最小培地、0.1%ケルザン
(Kelzan)を含有し、そしてアッセイは30℃で
実施した。全部の実験は独立の二重物で反復した。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 ペーター・シユライアー
ドイツ50674ケルン・ダツセルシユトラー
セ16
(72)発明者 ダナ・シエネベルク
ドイツ42327ブツペルタール・ドウイスベ
ルクシユトラーセ44
Fターム(参考) 4B065 AA58X AA87X BB01 BB18
BC50 CA46
Claims (11)
- 【請求項1】 液体培地が細胞が沈降するのを防ぐのに
適する濃度でゲル化剤を含有することを特徴とする、静
置液体培養物中での細胞の成長速度の増大方法。 - 【請求項2】 液体培養物が細胞が沈降するのを防ぐの
に適する濃度でゲル化剤を含有することを特徴とする、
静置液体培養物中での細胞中の遺伝子の発現の増大方
法。 - 【請求項3】 ゲル化剤がキサンタンであることを特徴
とする、請求項1もしくは2記載の方法。 - 【請求項4】 キサンタンが0.08から0.3重量%
までの濃度で存在することを特徴とする、請求項3記載
の方法。 - 【請求項5】 細胞が植物細胞、哺乳動物細胞もしくは
昆虫細胞であることを特徴とする、請求項1ないし4の
いずれか1つ記載の方法。 - 【請求項6】 細胞が真菌細胞であることを特徴とす
る、請求項1ないし4のいずれか1つ記載の方法。 - 【請求項7】 真菌細胞がトウモロコシ黒穂病菌(Us
tilago maydis)細胞であることを特徴と
する、請求項6記載の方法。 - 【請求項8】 その中に懸濁される細胞の成長速度を増
大させるための、静置液体培地中でのゲル化剤の使用。 - 【請求項9】 細胞中の遺伝子の発現を増大させるため
の静置液体培地中でのゲル化剤の使用。 - 【請求項10】 ゲル化剤がキサンタンであることを特
徴とする、請求項8もしくは9記載の使用。 - 【請求項11】 静置液体培養物中での細胞の成長速度
の増大方法におけるゲル化剤の使用。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE10150311A DE10150311A1 (de) | 2001-10-11 | 2001-10-11 | Verfahren zur Erhöhung der Wachstumsrate von Zellen in statischen Flüssigmedien |
DE10150311.3 | 2001-10-11 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003135053A true JP2003135053A (ja) | 2003-05-13 |
Family
ID=7702244
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002292258A Withdrawn JP2003135053A (ja) | 2001-10-11 | 2002-10-04 | 静置液体培地中の細胞の成長速度の増大方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6924143B2 (ja) |
EP (1) | EP1302532B1 (ja) |
JP (1) | JP2003135053A (ja) |
AT (1) | ATE290067T1 (ja) |
DE (2) | DE10150311A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009148201A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Kirin Food-Tech Co Ltd | 真菌増殖促進用組成物 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI235031B (en) * | 2003-10-28 | 2005-07-01 | Univ Nat Chunghsing | Process for producing orchid seedlings by static liquid culture |
US20130095560A1 (en) * | 2011-09-14 | 2013-04-18 | Gavin McIntyre | Method of Producing Tissue Culture Media Derived from Plant Seed Material and Casting of Mycological Biomaterials |
EP3871514A1 (en) * | 2014-07-21 | 2021-09-01 | Société des Produits Nestlé S.A. | Nutritional products to promote safe swallowing for individuals with dysphagia |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5923791B2 (ja) * | 1980-12-23 | 1984-06-05 | 旭化成株式会社 | 固定化微生物の製造法 |
JPS60232088A (ja) | 1984-05-04 | 1985-11-18 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | 細胞培養方法 |
KR100680906B1 (ko) | 2000-03-29 | 2007-02-08 | 카운슬 오브 사이언티픽 앤드 인더스트리얼 리서치 | 트라우스토키트리드 진균에서 다불포화 지방산의 수준을증가시키는 방법 |
-
2001
- 2001-10-11 DE DE10150311A patent/DE10150311A1/de not_active Withdrawn
-
2002
- 2002-09-23 US US10/252,500 patent/US6924143B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2002-09-30 AT AT02021859T patent/ATE290067T1/de not_active IP Right Cessation
- 2002-09-30 EP EP02021859A patent/EP1302532B1/de not_active Expired - Lifetime
- 2002-09-30 DE DE50202362T patent/DE50202362D1/de not_active Expired - Fee Related
- 2002-10-04 JP JP2002292258A patent/JP2003135053A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009148201A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Kirin Food-Tech Co Ltd | 真菌増殖促進用組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE10150311A1 (de) | 2003-04-30 |
ATE290067T1 (de) | 2005-03-15 |
US20030092165A1 (en) | 2003-05-15 |
EP1302532A1 (de) | 2003-04-16 |
DE50202362D1 (de) | 2005-04-07 |
EP1302532B1 (de) | 2005-03-02 |
US6924143B2 (en) | 2005-08-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Crescenzi | Microbial polysaccharides of applied interest: ongoing research activities in Europe | |
Cadmus et al. | Synthetic media for production of quality xanthan gum in 20 liter fermentors | |
Kang et al. | Xanthan, gellan, welan, and rhamsan | |
US9725523B2 (en) | Mutant bacterial strains of the genus sphingomonas deficient in production of polyhydroxybutyrate and a process of clarification of sphingans and compositions thereof | |
Lachke | Xanthan—a versatile gum | |
Sandford et al. | Microbial polysaccharides: new products and their commercial applications | |
CN101203615B (zh) | 含有细菌纤维素的制剂以及生产含有有效细菌纤维素的制剂的方法 | |
AU777378B2 (en) | Branched glucose soluble polymers and method for the production thereof | |
Morris | 12 Bacterial Polysaccharides | |
Sutherland | Xanthan | |
Banik et al. | Improvement in production and quality of gellan gum by Sphingomonas paucimobilis under high dissolved oxygen tension levels | |
Rončević et al. | Effect of carbon sources on xanthan production by Xanthomonas spp. isolated from pepper leaves | |
Torres et al. | Viscous behaviour of xanthan aqueous solutions from a variant strain of Xanthomonas campestris | |
JP2003135053A (ja) | 静置液体培地中の細胞の成長速度の増大方法 | |
Day | Alginates | |
CN117286082B (zh) | 野油菜黄单胞菌及发酵产低粘度黄原胶的方法 | |
Harvey et al. | Thickeners of microbial origin | |
Dunstan et al. | The rheology of engineered polysaccharides | |
NO162522B (no) | Vandig opploesning av paa forhaand fremstilte polymerer med oekte viskositetsegenskaper og fremgangsmaate for aa oeke viskositeteen i en opploesning av paa forhaand fremstilte polymerer. | |
BUCKE et al. | The production of industrially important bacterial polysaccharides | |
임성미 et al. | Optimization of culture condition for the gellan production by Pseudomonas elodea ATCC 31461 | |
Cândido | Design and Characterization of Novel Biopolymeric Structures using Biocompatible Ionic Liquids | |
US5744428A (en) | Process using gellan as a filtrate reducer for water-based drilling fluids | |
by Fermentation et al. | BUSINESS OPPORTUNITY classified as The traditional sources of these thickeners are the natural gums, seed gums, gum exudates. and seaweed extracts, and gum derivatives, principal-ly based on starch and cellulose. The sources of the major gums are shown in | |
Dlamini | Microbial biopolymers from whey: production and applications |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050720 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20080328 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20080806 |