JP2003134596A - 音域拡大方法、音像定位処理方法及びそれらの装置 - Google Patents

音域拡大方法、音像定位処理方法及びそれらの装置

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JP2003134596A
JP2003134596A JP2001331108A JP2001331108A JP2003134596A JP 2003134596 A JP2003134596 A JP 2003134596A JP 2001331108 A JP2001331108 A JP 2001331108A JP 2001331108 A JP2001331108 A JP 2001331108A JP 2003134596 A JP2003134596 A JP 2003134596A
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input signal
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JP2001331108A
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Yoshinori Kumamoto
義則 熊本
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 演算量が少ない音域拡大技術を提供する。 【解決手段】 入力信号にハイパスフィルタ20をかけ
て、カットオフ周波数以上の高域成分を取り出すプロセ
スと、取り出した高域成分の周波数を取り出すプロセス
と、取り出した高域成分の周波数を逓倍して、逓倍カッ
トオフ周波数以上の拡大高域成分を取得するプロセス
と、入力信号と拡大高域成分とを合成して帯域合成信号
を得るプロセスとを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音響信号の再生帯
域を高域側に拡大する音域拡大方法、音像定位を向上さ
せる音像定位処理方法及びそれらの装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】人間は、2つの耳を持ち、これらの耳か
ら得た音声の周波数特性と位相差を、脳の中で処理する
ことにより、この人間の周囲に音像の位置を知ることが
できる。このように、人間の周囲あるいは彼の頭の中
に、ある音が位置することを、音像定位という。なお、
本明細書において、「音像定位処理」とは、ある音が所
望の位置に音像定位するように聞こえる各チャンネル成
分を人為的に作り出す処理をいう。
【0003】また、人間が明確な音像定位を感知するた
めには、比較的高い周波数成分(例えば、8kHz以
上)が必要であるとされている。逆に、低い周波数成分
のみでは、人間は音が発せられていることを感知するこ
とはできるが、音の発生源がどの位置にあるのか、明確
に知ることができない。
【0004】ところが、通信に係る情報量の節約のた
め、あるいは、その他の理由によって、複数のチャンネ
ル成分(例えば、2chステレオ、5.1chサラウン
ドなど)を持ち、本来、各チャンネル成分の周波数成分
と位相差から、人間が音像定位を感知できるようになっ
ているものの、その最高周波数が低い(例えば、4kH
zまで、あるいは8kHzまで)ため、正しい音像定位
が得られない場合がある。これは、通信システムの問題
だけでなく、録音状況が不良であることに起因する場合
もありうる。このような場合、音域を高域側に拡大する
ことが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、従来技術で
は、音域を拡大するために、FFT(高速フーリエ変
換)、IFFT(高速逆フーリエ変換)あるいは、これ
らに近似する処理を行っていた。
【0006】即ち、従来の帯域拡大装置では、図9に示
すように、入力端子1から最高周波数が低い音響信号が
入力される。そして、FFT3は、この入力信号を高速
フーリエ変換し、各スペクトル成分がスペクトル補間回
路4へ出力される。
【0007】スペクトル補間回路4は、高域成分を追加
する、スペクトル補間を行い、補間後の各スペクトル成
分が、IFFT5へ出力される。
【0008】IFFT5は、補間後のスペクトル成分
を、高速逆フーリエ変換し、結果が、出力端子2から外
部へ出力される。
【0009】しかしながら、これでは、演算量が膨大と
なり、回路規模が大きくなってしまう。
【0010】そこで本発明は、演算量が少ない音域拡大
技術を提供することを、第1の目的とする。
【0011】また、従来の音像定位処理回路は、図1
0、図11に示すように、高域側へ音域を拡大する機能
を備えていない。
【0012】図10は、左右のスピーカで再生(2c
h)するのを前提とする、従来の音像定位処理回路を示
している。
【0013】音響信号は、入力端子1から、メインパス
フィルタ6及びクロストークパスフィルタ7へ入力され
る。メインパスフィルタ6又はクロストークパスフィル
タ7を通過した信号は、それぞれ加算器8又は加算器9
へ入力される。
【0014】また、出力端子(L)2a又は出力端子
(R)2bには、それぞれクロストークキャンセルフィ
ルタ10又はクロストークキャンセルフィルタ11が接
続されており、クロストークキャンセルフィルタ10又
はクロストークキャンセルフィルタ11の出力は、加算
器8又は加算器9へ入力される。
【0015】そして、加算器8又は加算器9の出力(加
算値)が、出力端子(L)2a又は出力端子(R)2b
へそれぞれ出力される。
【0016】ここで、入力端子1から入力される音響信
号は、デジタル信号であり、メインパスフィルタ6、ク
ロストークパスフィルタ7、クロストークキャンセルフ
ィルタ10、11の諸元は、左右のスピーカから人間の
耳に到達する経路を反映した、伝達関数に基づいて定め
られている。
【0017】これにより、入力端子1から入力された音
響信号は、所望の位置に音像定位するように処理され、
出力端子(L)2a、出力端子(R)2bから外部へ出
力される。
【0018】また、図11は、ヘッドフォンで再生(2
ch)するのを前提とする、従来の音像定位処理回路を
示している。
【0019】ここでも、入力端子1からデジタル音響信
号が入力され、頭外定位フィルタ(L)12、頭外定位
フィルタ(R)13の2つのデジタルフィルタを経由す
ることにより、出力端子(L)2a、出力端子(R)2
bから外部へ出力される。
【0020】なお、頭外定位フィルタ(L)12、頭外
定位フィルタ(R)13の諸元は、ヘッドフォンを頭に
装着した際の伝達関数に基づいて定められる。
【0021】ところが、これら従来の音像定位処理回路
では、音像定位のためのフィルタ演算のみを行うもので
あり、帯域を高域側に拡大する機能を全く持たないの
で、入力端子1から入力される音響信号の最高周波数が
低い場合、明確な音像定位を得ることができない。
【0022】そこで本発明は、明確な音像定位が得られ
る音像定位処理技術を提供することを、第2の目的とす
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の音域拡大方法
は、入力信号にハイパスフィルタをかけて、カットオフ
周波数以上の高域成分を取り出すプロセスと、取り出し
た高域成分の周波数を逓倍して、逓倍カットオフ周波数
以上の拡大高域成分を取得するプロセスと、入力信号と
拡大高域成分とを合成して帯域合成信号を得るプロセス
とを含む。
【0024】この構成により、従来技術よりも少ない演
算量により、帯域を高域側に拡大できる。
【0025】本発明の音像定位処理方法は、入力信号に
基づいて各チャンネル成分を求めるプロセスと、各チャ
ンネル成分のそれぞれについて、ハイパスフィルタをか
けて、カットオフ周波数以上の高域成分を取り出すプロ
セスと、取り出した高域成分の周波数を逓倍して、逓倍
カットオフ周波数以上の拡大高域成分を取得するプロセ
スと、各チャンネル成分そのものと、このチャンネル成
分に対応する拡大高域成分とを合成して帯域合成信号を
得るプロセスとを含む。
【0026】この構成により、音像定位処理を行うだけ
でなく、帯域を高域側へ拡大して、音像定位を明確にで
きる。
【0027】
【発明の実施の形態】請求項1記載の音域拡大方法で
は、入力信号にハイパスフィルタをかけて、カットオフ
周波数以上の高域成分を取り出すプロセスと、取り出し
た高域成分の周波数を逓倍して、逓倍カットオフ周波数
以上の拡大高域成分を取得するプロセスと、入力信号と
拡大高域成分とを合成して帯域合成信号を得るプロセス
とを含む。
【0028】この構成において、入力信号は、FFTと
IFFTなどの複雑な演算を行なわず、利用されるの
で、演算量を少なくできる。
【0029】また、高域成分は、周波数の逓倍という、
シンプルな処理で高域側に、帯域拡大されるので、演算
量を少なくできる。
【0030】以上の結果、回路規模を、コンパクトにし
たまま、帯域を高域側へ拡大できる。
【0031】請求項2記載の音域拡大方法では、入力信
号の最高周波数と逓倍カットオフ周波数とが一致する。
【0032】この構成により、もともとの入力信号と、
拡大高域成分とを、スムーズに連続させることができ
る。
【0033】請求項3記載の音域拡大方法では、拡大高
域成分は、高域成分を時間軸圧縮して取得される。
【0034】この構成により、時間軸圧縮という、シン
プルな処理で、高域側へ帯域拡大できる。
【0035】請求項4記載の音域拡大方法では、入力信
号をアップサンプリングした信号に第1係数を乗じた信
号と、拡大高域成分に第2係数を乗じた信号とを、加算
することにより、帯域合成信号を得る。
【0036】この構成により、入力信号と拡大高域成分
とに、それぞれ適宜重み付けを加味して、合成すること
ができる。
【0037】請求項5記載の音域拡大方法では、第1係
数と第2係数とは、等しくない。
【0038】この構成により、擬似拡大した拡大高域成
分を信頼性が高い元の入力信号よりも、ひかえ目に合成
するなど、合成の態様を種々決定することができる。
【0039】次に、図面を参照しながら、本発明の実施
の形態を説明する。なお以下の説明において、従来技術
に係る図9〜図11と同様の構成要素については、同一
符号を付すことにより、説明を省略する。
【0040】(実施の形態1)本形態は、音域拡大装置
に関する。図1に示すように、本形態の音域拡大装置
は、次の構成要素を有する。
【0041】ハイパスフィルタ20は、入力端子1から
入力信号のカットオフ周波数以上の高域成分を取り出
す。
【0042】高域拡大手段30は、ハイパスフィルタ2
0が取り出した高域成分の周波数を逓倍して、逓倍カッ
トオフ周波数以上の拡大高域成分を、帯域合成手段40
へ出力する。
【0043】本形態では、高域拡大手段30は、高域成
分を時間軸圧縮して拡大高域成分を得る。その他、整流
によって拡大高域成分を得るようにすることもできる。
そして、高域拡大手段30は、逓倍カットオフ周波数以
上の拡大高域成分を、帯域合成手段40へ出力する。
【0044】このようにすると、FFT等を用いる従来
技術に比べ、演算量が格段に少なくなる。
【0045】高域拡大手段30としては、この他に、特
開2001−188600号公報において、本出願人が
提案した、「音域変換装置」を用いることもできる。
【0046】これによると、演算量は4MIPS(Me
ga Instraction per Secon
d)程度であり、逓倍比が整数であれば、さらに演算量
が少なくなる。つまり、このものを高域拡大手段30と
して用いても、回路規模を小さくできる。
【0047】また、図2に示すように、本形態では、帯
域合成手段40を、次のように構成する。
【0048】まず、アップサンプラ41は、入力端子1
から入力信号を入力し、高域拡大手段30の時間軸圧縮
にあわせて、入力信号をアップサンプリングする。
【0049】但し、このアップサンプリングによって
も、入力信号の周波数帯域は変化しない。
【0050】次に、ローパスフィルタ42は、アップサ
ンプラ41の出力から不要なエイリアス信号を除去し、
乗算器43へ出力する。
【0051】乗算器43は、ローパスフィルタ42の出
力に第1係数K1を乗じて、乗算結果を加算器45へ出
力する。
【0052】また、乗算器44は、高域拡大手段30の
出力に、第2係数K2を乗じて、乗算結果を加算器45
へ出力する。
【0053】加算器45は、乗算器43、44の乗算結
果を加算して、加算結果を出力端子2へ出力する。
【0054】ここで、これらの係数K1、K2は、重み
付けに相当する。第1係数K1と第2係数とを一致させ
ることもできるが、(第2係数K2)<(第1係数K
1)とすることが望ましい。
【0055】なぜなら、一般的に楽音は、1/f特性に
近い周波数特性を有していることが多い。ここで、1/
f特性とは、周波数がn倍になると振幅の大きさが1/
n倍になるというものである。この点を参酌すれば、高
域側の第2係数K2を、低域側の第1係数K1よりも小
さくすることは、合理的であると理解されよう。
【0056】また、拡大高域成分は、入力信号の高域側
を擬似拡大したものであるから、元の入力信号よりも信
頼性が低くなることは否めない。そこで、K2<K1と
して、拡大高域成分をひかえ目に合成することにより、
出力端子2から出力される信号の不自然さを緩和できる
ことが期待される。さらに、ひかえ目に合成すると、出
力端子2から出力される信号の、S/N比の劣化を抑制
することができる。
【0057】次に、図3を参照しながら、本発明におけ
る、周波数拡大の例を説明する。ここでは、入力信号の
サンプリング周波数が16kHzであるものとする。こ
のとき、図3(a)に示すように、ナイキストの定理よ
り、最高周波数f1は、8kHzである。
【0058】次に、図3(a)に示す元の入力信号に、
ハイパスフィルタ20をかけると図3(b)に示すよう
に、高域成分が取り出される。この例では、ハイパスフ
ィルタ20のカットオフ周波数f2は4kHzである。
【0059】次に、図3(b)の高域成分を、高域拡大
手段30により逓倍(逓倍比α=2)すると、図3
(c)に示す拡大高域成分が得られる。このとき、サン
プリング周波数は、16×2=32kHzであり、拡大
高域成分の最高周波数αf1は16kHzである。
【0060】そして、帯域合成手段40により、図3
(a)の元の入力信号と、図3(c)の拡大高域成分と
を、合成すると、図3(d)に示す合成成分が得られ
る。
【0061】ここで、この例では、f1=αf2となる
ようにしている。このため、図3(d)から明らかなよ
うに、元の入力信号と拡大高域成分とをなめらかに連続
させることができ、高域拡大による不自然さを抑制でき
る。また、上述したように、係数K1、K2を適宜定め
て、元の入力信号と拡大高域成分とに、重み付けを加味
することができる。
【0062】以上の処理の結果、最高周波数が8kHz
から16kHzへ拡大され、音像定位をより明確にする
ことができる。
【0063】(実施の形態2)本形態では、実施の形態
1に記載した音域拡大装置を応用して、音像定位を改善
した音像定位処理装置を提案する。
【0064】図4に示すように、この音像定位処理装置
は、図1に示した音域拡大装置の後段に、音像定位処理
回路50、出力端子(L)2a、出力端子(R)2bを
設けている。
【0065】音像定位処理回路50としては、従来技術
と同様のものであってもよい。例えば、スピーカで2c
h再生することを前提とするものであれば、図10に示
した音像定位処理回路を用いることができる。また、ヘ
ッドフォンで2ch再生するのであれば、図11に示し
た音像定位処理回路を用いればよい。
【0066】このようにすると、図1に示す音域拡大装
置によって、最高周波数が高域側へ拡大されるため、よ
り明確な音像定位を得られる。
【0067】(実施の形態3)本形態は、実施の形態2
の第1変形例に係る。即ち、本形態では、図5に示すよ
うに、入力端子1からの入力信号に基づいて、所望の音
像定位が得られるように、音像定位処理回路50による
音像定位処理を行い、LR2ch分の成分を得る。そし
て、各チャンネル成分に対して、図1の音域拡大装置に
より、最高周波数を高域側へ拡大している。
【0068】このようにすると、実施の形態1に対し、
音域拡大装置が余分に必要となるが、音像定位処理回路
50は、アップサンプリング前の(入力信号と同じ)サ
ンプリング周波数で動作するため、その処理負担が小さ
くなる。
【0069】(実施の形態4)本形態は、実施の形態2
の第2変形例に係る。即ち、本形態では、図6に示すよ
うに、元の入力信号に基づいて、所望の音像定位が得ら
れるように、音像定位処理回路50aによる音像定位処
理を行い、LR2ch成分(なお、これらの成分は高域
拡大されていない。)を得て、帯域合成手段40a、4
0bへ、それぞれ出力する。
【0070】また、元の入力信号を、ハイパスフィルタ
20、高域拡大手段30により、高域側へ帯域拡大し、
音像定位処理回路50bにより、帯域拡大した信号を、
LR2ch成分に分離し、帯域合成手段40a、帯域合
成手段40bへ出力する。
【0071】そして、帯域合成手段40a、40bによ
り、LR2chのそれぞれについて、帯域合成して出力
する。
【0072】このようにすると、実施の形態3を示す図
5よりも、ハイパスフィルタ20、高域拡大手段30を
少なくできる。また、音像定位処理回路50aは、アッ
プサンプリングされていない状態において、音像定位処
理ができるため、音像定位処理回路50aの処理負担を
軽減できる。
【0073】(実施の形態5)本形態は、実施の形態2
の第3変形例に係る。即ち、本形態では、図7に示すよ
うに、元の入力信号に基づいて、所望の音像定位が得ら
れるように、音像定位処理回路50aによる音像定位処
理を行い、第1のLR2ch成分(なお、これらの成分
は高域拡大されていない。)を得て、帯域合成手段40
a、40bへ、それぞれ出力する。
【0074】また、元の入力信号に基づいて、所望の音
像定位が得られるように、音像定位処理回路50bによ
る音像定位処理を行い、第2のLR2ch成分(なお、
これらの成分は高域拡大されていない。)を得て、ハイ
パスフィルタ20a、20bへ、それぞれ出力する。
【0075】そして、これらのハイパスフィルタ20
a、20bにより、カットオフ周波数以上の高域成分を
取り出し、高域拡大手段30a、30bにより、高域成
分の周波数を逓倍して、逓倍カットオフ周波数以上の拡
大高域成分(LR2ch分)を、帯域合成手段40a、
40bへ出力する。
【0076】このようにすると、図5に示した実施の形
態3に比べ、高域側に、音像定位処理回路50bが追加
され、音像定位の精度を向上できる。また、音像定位処
理回路50bは、アップサンプリングされる前の周波数
で動作するため、処理負担が小さくなる。
【0077】(実施の形態6)本形態は、実施の形態2
の第4変形例に係る。即ち、本形態では、図8に示すよ
うに、元の入力信号に基づいて、所望の音像定位が得ら
れるように、音像定位処理回路50aによる音像定位処
理を行い、第1のLR2ch成分(なお、これらの成分
は高域拡大されていない。)を得て、帯域合成手段40
a、40bへ、それぞれ出力する。
【0078】また、元の入力信号を、ハイパスフィルタ
20へ入力し、カットオフ周波数以上の高域成分を取り
出し、高域成分を音像定位処理回路50bへ入力する。
【0079】そして、高域成分に基づいて、所望の音像
定位が得られるように、音像定位処理回路50bによる
音像定位処理を行い、第2のLR2ch成分を得て、高
域拡大手段30a、30bへ、それぞれ出力する。
【0080】また、高域拡大手段30a、30bによ
り、LR2ch分の高域成分の周波数を逓倍して、逓倍
カットオフ周波数以上の拡大高域成分(LR2ch分)
を、帯域合成手段40a、40bへ出力する。
【0081】このようにすると、図7に示した実施の形
態5に比べ、ハイパスフィルタを1つ減らすことがで
き、回路規模を縮小できる。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、高域成分が不足してい
るために、正しい音像定位を得にくい音源に対しても、
少ない演算量で、帯域を高域側へ拡大して、音像定位を
より明確にすることができる。
【0083】さらに、音像定位処理装置における音像定
位を、改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における音域拡大装置の
機能ブロック図
【図2】同音域拡大装置のブロック図
【図3】(a)同元の入力信号の周波数特性を示す模式
図 (b)同高域成分の周波数特性を示す模式図 (c)同拡大高域成分の周波数特性を示す模式図 (d)同合成成分の周波数特性を示す模式図
【図4】本発明の実施の形態2における音像定位処理装
置の機能ブロック図
【図5】本発明の実施の形態3における音像定位処理装
置の機能ブロック図
【図6】本発明の実施の形態4における音像定位処理装
置の機能ブロック図
【図7】本発明の実施の形態5における音像定位処理装
置の機能ブロック図
【図8】本発明の実施の形態6における音像定位処理装
置の機能ブロック図
【図9】従来の音域拡大回路のブロック図
【図10】従来の音像定位処理回路のブロック図
【図11】従来の音像定位処理回路のブロック図
【符号の説明】
1 入力端子 2,2a,2b 出力端子 20,20a,20b ハイパスフィルタ 30,30a,30b 高域拡大手段 40,40a,40b 帯域合成手段 43,44 乗算器 45 加算器 50,50a,50b 音像定位処理回路

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音響信号を入力信号として受取って、音響
    信号の再生帯域を高域側に拡大して出力する音域拡大方
    法であって、 入力信号にハイパスフィルタをかけて、カットオフ周波
    数以上の高域成分を取り出すプロセスと、 取り出した高域成分の周波数を逓倍して、逓倍カットオ
    フ周波数以上の拡大高域成分を取得するプロセスと、 入力信号と拡大高域成分とを合成して帯域合成信号を得
    るプロセスとを含むことを特徴とする音域拡大方法。
  2. 【請求項2】入力信号の最高周波数と逓倍カットオフ周
    波数とが一致することを特徴とする請求項1記載の音域
    拡大方法。
  3. 【請求項3】拡大高域成分は、高域成分を時間軸圧縮し
    て取得されることを特徴とする請求項1から2記載の音
    域拡大方法。
  4. 【請求項4】入力信号をアップサンプリングした信号に
    第1係数を乗じた信号と、拡大高域成分に第2係数を乗
    じた信号とを、加算することにより、帯域合成信号を得
    ることを特徴とする請求項1から3記載の音域拡大方
    法。
  5. 【請求項5】第1係数と第2係数とは、等しくないこと
    を特徴とする請求項4記載の音域拡大方法。
  6. 【請求項6】音響信号を入力信号として受取って、各チ
    ャンネルについて音響信号の再生帯域を高域側に拡大し
    た信号を出力する音像定位処理方法であって、 入力信号にハイパスフィルタをかけて、カットオフ周波
    数以上の高域成分を取り出すプロセスと、 取り出した高域成分の周波数を逓倍して、逓倍カットオ
    フ周波数以上の拡大高域成分を取得するプロセスと、 入力信号と拡大高域成分とを合成して帯域合成信号を得
    るプロセスと、 帯域合成信号に基づいて各チャンネル成分を求めるプロ
    セスとを含むことを特徴とする音像定位処理方法。
  7. 【請求項7】音響信号を入力信号として受取って、各チ
    ャンネルについて音響信号の再生帯域を高域側に拡大し
    た信号を出力する音像定位処理方法であって、 入力信号に基づいて各チャンネル成分を求めるプロセス
    と、 各チャンネル成分のそれぞれについて、 ハイパスフィルタをかけて、カットオフ周波数以上の高
    域成分を取り出すプロセスと、 取り出した高域成分の周波数を逓倍して、逓倍カットオ
    フ周波数以上の拡大高域成分を取得するプロセスと、 各チャンネル成分そのものと、このチャンネル成分に対
    応する拡大高域成分とを合成して帯域合成信号を得るプ
    ロセスとを含むことを特徴とする音像定位処理方法。
  8. 【請求項8】音響信号を入力信号として受取って、各チ
    ャンネルについて音響信号の再生帯域を高域側に拡大し
    た信号を出力する音像定位処理方法であって、 入力信号に基づいて各チャンネル成分を求めるプロセス
    と、 入力信号にハイパスフィルタをかけて、カットオフ周波
    数以上の高域成分を取り出すプロセスと、 取り出した高域成分の周波数を逓倍して、逓倍カットオ
    フ周波数以上の拡大高域成分を取得するプロセスと、 拡大高域成分に基づいて各チャンネル成分を求めるプロ
    セスと、 各チャンネルのそれぞれについて、入力信号から求めた
    成分と、拡大高域成分から求めた成分とを合成して、帯
    域合成信号を得るプロセスとを含むことを特徴とする音
    像定位処理方法。
  9. 【請求項9】音響信号を入力信号として受取って、各チ
    ャンネルについて音響信号の再生帯域を高域側に拡大し
    た信号を出力する音像定位処理方法であって、 入力信号に基づいて第1の各チャンネル成分を求めるプ
    ロセスと、 入力信号に基づいて第2の各チャンネル成分を求めるプ
    ロセスと、 第2の各チャンネル成分のそれぞれについて、 ハイパスフィルタをかけて、カットオフ周波数以上の高
    域成分を取り出すプロセスと、 取り出した高域成分の周波数を逓倍して、逓倍カットオ
    フ周波数以上の拡大高域成分を取得するプロセスと、 第1の各チャンネル成分と、第2の各チャンネル成分か
    ら求めた拡大高域成分とを、合成して、帯域合成信号を
    得るプロセスとを含むことを特徴とする音像定位処理方
    法。
  10. 【請求項10】音響信号を入力信号として受取って、各
    チャンネルについて音響信号の再生帯域を高域側に拡大
    した信号を出力する音像定位処理方法であって、 入力信号に基づいて第1の各チャンネル成分を求めるプ
    ロセスと、 入力信号にハイパスフィルタをかけて、カットオフ周波
    数以上の高域成分を取り出すプロセスと、 取り出した高域成分に基づいて、第2の各チャンネル成
    分を求めるプロセスと、 第2の各チャンネル成分のそれぞれについて、周波数を
    逓倍して、逓倍カットオフ周波数以上の拡大高域成分を
    取得するプロセスと、 第1の各チャンネル成分と、第2の各チャンネル成分か
    ら求めた拡大高域成分とを、合成して、帯域合成信号を
    得るプロセスとを含むことを特徴とする音像定位処理方
    法。
  11. 【請求項11】入力信号の最高周波数と逓倍カットオフ
    周波数とが一致することを特徴とする請求項6から10
    記載の音像定位処理方法。
  12. 【請求項12】拡大高域成分は、高域成分を時間軸圧縮
    して取得されることを特徴とする請求項6から11記載
    の音像定位処理方法。
  13. 【請求項13】入力信号をアップサンプリングした信号
    に第1係数を乗じた信号と、拡大高域成分に第2係数を
    乗じた信号とを、加算することにより、帯域合成信号を
    得ることを特徴とする請求項6から12記載の音像定位
    処理方法。
  14. 【請求項14】第1係数と第2係数とは等しくないこと
    を特徴とする請求項13記載の音像定位処理方法。
  15. 【請求項15】音響信号を入力信号として受取る入力端
    子と、 前記入力端子が受取った入力信号からカットオフ周波数
    以上の高域成分を取り出すハイパスフィルタと、 前記ハイパスフィルタが取り出した高域成分の周波数を
    逓倍して、逓倍カットオフ周波数以上の拡大高域成分を
    出力する高域拡大手段と、 入力信号と、拡大高域成分とを合成して帯域合成信号を
    出力する帯域合成手段とを備えることを特徴とする音域
    拡大装置。
  16. 【請求項16】入力信号の最高周波数と逓倍カットオフ
    周波数が一致することを特徴とする請求項15記載の音
    域拡大装置。
  17. 【請求項17】前記高域拡大手段は、高域成分を時間軸
    圧縮することを特徴とする請求項15から16記載の音
    域拡大装置。
  18. 【請求項18】前記帯域合成手段は、入力信号をアップ
    サンプリングした信号に第1係数を乗ずる乗算器と、拡
    大高域成分に第2係数を乗ずる乗算器と、これらの乗算
    器の出力を加算する加算器とを有することを特徴とする
    請求項15から17記載の音域拡大装置。
  19. 【請求項19】第1係数と第2係数は等しくないことを
    特徴とする請求項18記載の音域拡大装置。
  20. 【請求項20】音響信号を入力信号として受取る入力端
    子と、 前記入力端子が受取った入力信号からカットオフ周波数
    以上の高域成分を取り出すハイパスフィルタと、 前記ハイパスフィルタが取り出した高域成分の周波数を
    逓倍して、逓倍カットオフ周波数以上の拡大高域成分を
    出力する高域拡大手段と、 入力信号と、拡大高域成分とを合成して帯域合成信号を
    出力する帯域合成手段と、 帯域合成信号に基づいて各チャンネル成分を求める音像
    定位処理回路とを備えることを特徴とする音像定位処理
    装置。
  21. 【請求項21】音響信号を入力信号として受取る入力端
    子と、 入力信号に基づいて各チャンネル成分を求める音像定位
    処理回路と、 前記音像定位処理回路が求めた、各チャンネル成分のそ
    れぞれについて、 カットオフ周波数以上の高域成分を取り出すハイパスフ
    ィルタと、 前記ハイパスフィルタが取り出した高域成分の周波数を
    逓倍して、逓倍カットオフ周波数以上の拡大高域成分を
    出力する高域拡大手段と、 入力信号と、拡大高域成分とを合成して帯域合成信号を
    出力する帯域合成手段とを備えることを特徴とする音像
    定位処理装置。
  22. 【請求項22】音響信号を入力信号として受取る入力端
    子と、 入力信号に基づいて各チャンネル成分を求める第1音像
    定位処理回路と、 入力信号からカットオフ周波数以上の高域成分を取り出
    すハイパスフィルタと、 前記ハイパスフィルタが取り出した高域成分の周波数を
    逓倍して、逓倍カットオフ周波数以上の拡大高域成分を
    出力する高域拡大手段と、 拡大高域成分に基づいて各チャンネル成分を求める第2
    音像定位処理回路と、 各チャンネルのそれぞれについて、前記第1音像定位処
    理回路が求めた成分と前記第2音像定位処理回路が求め
    た成分とを合成して、帯域合成信号を出力する帯域合成
    手段とを備えることを特徴とする音像定位処理装置。
  23. 【請求項23】音響信号を入力信号として受取る入力端
    子と、 入力信号に基づいて第1の各チャンネル成分を求める第
    1音像定位処理回路と、 入力信号に基づいて第2の各チャンネル成分を求める第
    2音像定位処理回路と、 第2の各チャンネル成分のそれぞれについて、カットオ
    フ周波数以上の高域成分を取り出すハイパスフィルタ
    と、 取り出した高域成分の周波数を逓倍して、逓倍カットオ
    フ周波数以上の拡大高域成分を求める高域拡大手段と、 第1の各チャンネル成分と、第2の各チャンネル成分か
    ら求めた拡大高域成分とを、合成して、帯域合成信号を
    出力する帯域合成手段とを備えることを特徴とする音像
    定位処理装置。
  24. 【請求項24】音響信号を入力信号として受取る入力端
    子と、 入力信号に基づいて第1の各チャンネル成分を求める第
    1音像定位処理回路と、 入力信号からカットオフ周波数以上の高域成分を取り出
    すハイパスフィルタと、 取り出した高域成分に基づいて、第2の各チャンネル成
    分を求める第2音像定位処理回路と、 第2の各チャンネル成分のそれぞれについて、周波数を
    逓倍して、逓倍カットオフ周波数以上の拡大高域成分を
    求める高域拡大手段と、 第1の各チャンネル成分と、第2の各チャンネル成分か
    ら求めた拡大高域成分とを、合成して、帯域合成信号を
    出力する帯域合成手段とを備えることを特徴とする音像
    定位処理装置。
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