JP2003133713A - 回路基板 - Google Patents

回路基板

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JP2003133713A JP2001328156A JP2001328156A JP2003133713A JP 2003133713 A JP2003133713 A JP 2003133713A JP 2001328156 A JP2001328156 A JP 2001328156A JP 2001328156 A JP2001328156 A JP 2001328156A JP 2003133713 A JP2003133713 A JP 2003133713A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】駆動時に発熱する電子部品をリフロー半田付け
する場合に、これらの電子部品が位置ずれを起こすこと
なく、高い放熱効率を確保した状態で半田付けができる
回路基板を、その生産性を落とさない形で提供すること
を目的としている。 【解決手段】このような電子部品50が半田付けされる
パッド54の一部を、帯状のレジスト層60により、電
子部品が半田付けできる必要最小限の面積と形状を有し
た領域として区画し、電子部品はこの区画された領域内
に半田付けをする。これ以外のパッドの領域は、露出し
た状態にしておく。また、帯状レジスト層は、他の電子
部品間の絶縁性を確保するレジスト層と同じ材質と同じ
工程で形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高電圧や大電流を
取り扱う電子部品が実装される回路基板に関するもので
あり、特に、駆動時の電子部品からの発熱を放熱するパ
ッドを備えた回路基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高電圧や大電流を取り扱う電子部
品が実装される回路基板としては、電源用の回路基板、
電源供給回路部を有する回路基板あるいは各種アクチュ
エータのドライブ回路を有する回路基板等が挙げられ
る。これらの回路基板に実装される電子部品としては、
パワーIC、パワートランジスタ、コイル等があり、い
ずれも駆動時に発熱を伴う電子部品である。
【0003】これらのうち、パワーICやパワートラン
ジスタは、駆動時に発生する熱を効率的に放熱するため
に金属製の放熱フィンを備えており、それ自体に発熱対
策が施されている。しかし、取り扱う電圧や電流あるい
は周りに実装される電子部品によっては、この放熱フィ
ンだけでは適切に放熱するのに不十分な場合がある。そ
こで、これらの電子部品が実装される回路基板自体にも
放熱部を備えた構造のものが提供されている。実装され
る電子部品に対して電気的導通を取るための電極パッド
とは別に、例えば、パワートランジスタが備える放熱フ
ィンを取り付けるための放熱用のパッドが放熱部として
回路基板に形成してある。このパッドと放熱フィンとを
半田付けしてパワートランジスタを回路基板に固定す
る。これにより、パワートランジスタと回路基板とは良
好に熱結合されることになる。さらに、この放熱用のパ
ッドは放熱フィンよりも広い面積を有しており、実効的
に放熱フィンの面積を拡大する働きをしている。このよ
うにしてパワートランジスタからの熱の放熱効率の向上
が図られている。
【0004】このようなパワートランジスタ等の駆動時
に発熱を伴う電子部品の回路基板への取り付け方法は、
他の電子部品と同じである。この回路基板への取り付け
方法の一例として、リフロー半田付けがある。まず、各
電子部品の取り付け位置に対応して、回路基板上にクリ
ーム半田をスクリーン印刷したりディスペンサにより滴
下して塗布する。パワートランジスタを含む各電子部品
が、それぞれのクリーム半田が塗布された取り付け位置
に仮止めされる。この電子部品が仮止めされた回路基板
をリフロー炉に投入し、半田の溶融温度にまで加熱をし
てクリーム半田をリフローさせる。この後に、冷却する
ことで、各電子部品が所定の位置に半田付けされ、回路
基板に実装されることになる。このようなリフロー半田
付けにより、例えばパワートランジスタは、その通電用
のリード端子が対応する電極パッドに半田で固定される
と共に、放熱フィンが回路基板に放熱用のパターンとし
て形成されたパッドに半田付けされることになる。この
ようにして、パワートランジスタ等の駆動時に発熱を伴
う電子部品を含む、各種の電子部品が半田で固定された
回路基板の実装品ができあがる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7
(a)−1と図7(a)−2に示すように、放熱フィン
4が半田付けされる放熱用のパッド6は、放熱フィン4
の占有面積より広い面積を有している。なお、図7
(a)−1は、パワートランジスタ2が、回路基板12
に形成されたパッド6に取り付けられている状態を示す
図であり、図7(a)−2は、パワートランジスタ2が
取り付けられるパッド6及び電極パッド10の平面図を
示している。このパッド6に取り付けられるパワートラ
ンジスタ2の放熱フィン4は、リフロー前にはパッド6
全面に塗布されたクリーム半田に対して押圧されて仮止
めされているだけである。したがって、リフロー時には
溶融した半田の表面張力によりパワートランジスタ2が
浮くという現象が生じる。リフロー半田付けは、リフロ
ー炉内において、回路基板12をコンベヤで搬送しなが
ら塗布されたクリーム半田を加熱溶融させるもので、こ
の搬送途中に生じる回路基板12の傾きや振動、あるい
は溶融半田の対流現象等により溶融半田上に浮いている
パワートランジスタ2は容易に仮止め位置からずれてし
まう。これは、パワートランジスタ2のリード端子8
が、対応する電極パッド10からずれた状態で半田付け
されてしまうことを意味し、適切なリード端子8への電
極パッド10からの通電ができない状態でパワートラン
ジスタ2が実装されてしまうという不具合を起こす原因
となるものである。また、パッド6の放熱フィン4が半
田付けされる部分にだけクリーム半田を塗布した場合に
は、リフロー時に溶融した半田がパッド6のクリーム半
田が塗布されてなかった部分に流れて拡がるので、放熱
フィンを半田付けするのに十分な半田が確保できず、パ
ワートランジスタ2の確実な固定ができない。
【0006】このような不具合は、他の電子部品の実装
終了後に、改めて手作業によって半田付けをすること
で、図7(a)−1に示すように、回路基板12の所定
の位置に固定することができる。しかし、新たな半田付
けという工程が増えることを考えると、電子部品の実装
方法としては生産性の高いものではなく、コスト高にも
なる。
【0007】このようなリフロー時のパワートランジス
タ2の位置ずれに対する対策法として、図7(b)−1
および図7(b)−2に示すように、ボンドのような接
着剤20を用いてその放熱フィン4を回路基板12に対
して固定しておく方法がある。この放熱フィン4の接着
剤20による固定は、クリーム半田の塗布の後に行われ
る。さらに、放熱用のパッド6に対する熱的な結合は、
クリーム半田により仮止めされている他の電子部品とと
もにリフロー処理することにより完了する。しかし、こ
の対策法では接着剤20の塗布、乾燥、固化という新た
な工程を加えることが必要となり、電子部品の実装方法
としては生産性が低いといえる。
【0008】別の対策法としては、図7(c)−1およ
び図7(c)−2に示すように、回路基板12に通電可
能なスルーホール14を予め作成しておき、対応するス
ルーホール14にパワートランジスタ2のリード端子8
を挿入して固定しておく方法がある。この場合、パワー
トランジスタ2を回路基板12のスルーホール14に挿
入する必要があり、単にクリーム半田に仮止めする他の
電子部品と同時に実装することはできない。すなわち、
リード端子8のスルーホール14への挿入、リード端子
8とスルーホール14との半田付け、この後の放熱フィ
ン4のパッド6への半田付けという新たな工程が必要に
なる。このうち、リード端子8のスルーホール14への
挿入は手で行うことになる。また、回路基板12にスル
ーホール14を予め通電可能に形成しておくこと自体、
回路基板12のコスト高を招くものであり、全体として
も、電子部品の実装方法として生産性が低いといえる。
【0009】また別の対策法として、リフロー時の半田
の流れを最小限に押さえるために、図7(d)−1およ
び図7(d)−2に示すように、放熱用のパッド6の放
熱フィン4が取り付けられる領域を残して、他の部分を
耐熱絶縁性の合成樹脂やレジストの膜16で被覆する方
法がある。この場合、パッド6上ではパワートランジス
タ2が半田付けされる領域を残して絶縁性の合成樹脂1
6で被覆されることになる。この合成樹脂16は、リフ
ロー時の半田の流れを最小限に押さえることはできる
が、パッド6の放熱部分を被覆するため、熱の放熱特性
が被覆しない場合よりも低下する。つまり、このパッド
6が有する面積に見合った放熱フィン4の実効的な面積
の拡大は望めない。
【0010】また、図7(e)−1および図7(e)−
2に示すように、パワートランジスタ2のリード端子8
が半田付けされる電極パッド10の周囲に、適宜の高さ
の耐熱絶縁体で形成された隆起部18を設置する対策法
がある。トランジスタの移動を確実に防止するためには
十分な高さの隆起部が必要であり、このような隆起部1
8の作成は、新たな工程として形成することになる。従
って、電子部品の実装方法としては生産性が低いといえ
る。
【0011】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、パワーICやパワートランジス
タのように発熱する電子部品をリフロー半田付けする場
合に、これらの電子部品が位置ずれを起こすことなく、
高い放熱効率を確保した状態で半田付けができる回路基
板を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、電子部品が半田付けされる
回路基板であって、前記電子部品の半田付けされる部分
が占有する面積より広い面積を有するパッドと、前記電
子部品が半田付けされる半田付け領域を、前記電子部品
が半田付けされない前記パッドの領域から区画するため
の、前記パッド上に配置された半田規制層とを備えると
いう構成を有している。
【0013】このような構成では、電子部品が半田付け
されるパッドの面積が、このパッドに半田付けされる電
子部品の占有面積より広く、特に駆動時に発熱を伴う電
子部品を実装する場合には、この熱を高い効率で放熱す
る。さらに、前記半田規制層は前記パッドを電子部品が
半田付けされる領域と、半田付けされない領域とに区画
し、半田付けの際に溶融した半田が半田規制層をこえて
移動するのを防止する。
【0014】また、請求項2記載の発明は、請求項1に
記載の構成に加え、前記半田規制層は、溶融した半田が
濡れにくい材質からなり、前記電子部品が半田付けされ
る領域と前記電子部品が半田付けされない領域の間にお
いて、溶融した半田が移動するのを阻害するという構成
を有している。
【0015】このような構成では、半田規制層が、溶融
した半田に対して濡れにくい材質であるため、溶融した
半田をはじいたり反発したりする。そのため、半田層の
厚さに比べて半田規制層の方が厚い場合も、逆に、半田
規制層の方が薄い場合でも、電子部品が半田付けされる
領域に存在する溶融した半田が他方の領域に移動するこ
とを適切に阻害する。もちろん、この逆の方向の半田の
流れに対しても同様に阻害する。
【0016】さらに、請求項3記載の発明は、請求項1
あるいは2に記載の構成に加え、前記半田規制層が、所
定の幅を有する帯状の合成樹脂層であるという構成を有
している。
【0017】このような構成では、半田規制層である帯
状の合成樹脂層の幅を溶融した半田が横切ることができ
ない幅にすることで、放熱特性の悪い合成樹脂により不
必要に被覆されるパッドの面積が必要最小限にすること
ができる。また、半田規制層が、溶融した半田に対して
濡れにくい合成樹脂層の場合は、溶融した半田が半田規
制層を横切って移動してしまわない範囲内で、帯状の合
成樹脂層の幅がさらに狭くすることができる。
【0018】さらに、請求項4記載の発明は、請求項1
から3のいずれかに記載の構成に加え、前記半田規制層
により区画される半田付け領域は、前記電子部品が半田
付けされた際に、半田のはみ出しが生じない大きさで形
成されているという構成を有している。
【0019】このような構成では、前記電子部品が半田
付けされた際に、電子部品から半田がはみ出さない。
【0020】また、請求項5記載の発明は、請求項1か
ら4のいずれかに記載の構成に加え、前記電子部品に通
電するための少なくとも1つの電極パッドをさらに有
し、前記電子部品は、前記パッドに半田付けされる放熱
端子と、前記電極パッドに半田付けされる通電端子とを
備え、前記半田規制層により区画される半田付け領域
は、前記電子部品が半田付けされた際に、位置ずれが生
じない大きさで形成されているという構成を有してい
る。
【0021】このような構成では、電子部品の通電端子
が電極パッドに半田付けされるとともに、電子部品の放
熱端子がパッドの半田規制層で区画された半田付け領域
に半田付けされる。この時、半田規制層で区画された半
田付け領域は、電子部品の位置ずれを起こさない。
【0022】また、請求項6記載の発明は、請求項1か
ら5のいずれかに記載の構成に加え、前記半田規制層
は、前記回路基板の前記パッドを除く部分を被覆する層
を形成する絶縁性の合成樹脂を用いて形成されるという
構成を有している。
【0023】半田規制層とパッド以外の部分を被覆する
絶縁性の合成樹脂層とを同じ材料を用いて形成されるた
め、半田規制層のための材料を特別に準備する必要がな
い。
【0024】また、請求項7記載の発明は、請求項1か
ら6のいずれかに記載の構成に加え、前記電子部品は、
駆動時の発熱を放熱する放熱端子を有し、前記パッド
は、熱伝導率の高い材質からなり、前記電子部品が前記
パッドの半田付け領域に半田付けされた際に、前記電子
部品の発熱が前記放熱端子を介して前記パッドから放熱
されるという構成を有している。
【0025】このような構成では、前記電子部品が駆動
時に熱を発すると、前記パッドが、前記放熱端子を介し
て前記電子部品の熱を効率的に放熱する。
【0026】また、請求項8記載の発明は、絶縁性部材
で構成された基材と、前記基材上に配設され、導電体で
形成された複数の回路パターンと、前記回路パターンの
一部として形成され、半田付けされる電子部品が発する
熱を放熱する放熱パッドと、前記回路パターンの一部と
して形成され、半田付けされる電子部品に通電するため
の電極パッドと、前記回路パターン間を電気的に絶縁す
るために、前記基材上に配設されたレジストパターン
と、前記レジストパターンの一部として前記放熱パッド
上に形成され、前記放熱パッドを前記電子部品の放熱端
子が半田付けされる半田付け領域と前記電子部品が半田
付けされない領域とに区画する半田規制層とを備えると
いう構成を有している。
【0027】このような構成では、半田付けされる電子
部品が発生する熱を放熱するパッドと、半田付けされる
電子部品に通電するための電極パッドとが、いずれも基
板上に形成される回路パターンの一部として一体に形成
されている。さらに、各回路パターン間の電気的な絶縁
性を確保するためのレジストパターンと、パッド上に形
成される半田規制層とが一体に形成される。このレジス
トパターンと同じ材質で形成された半田規制層は、電子
部品が半田付けされる領域に存在する溶融した半田が、
この半田規制層を横切る移動を阻害する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0029】本発明は、パワーICやパワートランジス
タのように発熱する電子部品をリフロー半田付けする場
合に、生産性を犠牲にすることなく、これらの電子部品
が位置ずれを起こさず、高い放熱効率を確保した状態で
半田付けができる回路基板に関するものであり、このよ
うな回路基板の一例として、図2に、カラーレーザープ
リンタに用いるデータ変換用回路基板30の概略実装状
態を表した配置図を示す。これには、外部から入力され
た各種印字用データをビデオ信号に変換する回路を構成
する各種の電子部品が配置されている。ここで、データ
変換用回路基板30は電気絶縁性の基板材上に、電子部
品に通電するための陽極回路パターンと陰極回路パター
ンとデータ信号を伝達するための信号線回路パターンと
が前記基板材上にエッチング法にて形成されている。こ
れらの回路パターンは電気的に互いに絶縁されている。
回路基板に使用する電子部品の種類によっては前記陰極
回路パターンのかわりにアース回路パターンを設けるこ
とも可能で、陰極回路パターンとアース回路パターンと
を同時に設けることもある。また、供給電圧の相違によ
り、同一の基板上に異なる駆動電圧で駆動される電子部
品を装着する際には、前記陽極回路パターンも駆動電圧
毎に設けられることがある。そして前記基板材には、前
記複数の回路パターンを除く表面部分に電気絶縁性のレ
ジストによりレジストパターン(レジスト層59:図1
参照)が形成されている。
【0030】尚、図2はデータ変換用回路基板30の各
種の電子部品の配置を示す図面であり、簡単のためにこ
れらの回路パターンの図示は省略してある。
【0031】このデータ変換用回路基板30は、外部か
ら各種印字用データが入力されるUSB端子34やシリ
アル端子36、入力データをプリンタエンジン用のビデ
オ信号に変換するCPU部38、CPU部38の動作プ
ログラムが格納されているROM部40、CPU部38
の一時的な作業領域として使われたり入力データの一時
記憶領域として使われるRAM部42、入力信号から変
化されたビデオ信号を出力するための出力用インターフ
ェイス44とからなる。CPU部38からの命令信号に
基づいてASIC部46が特定の回路部を選択し、CP
U部38との信号の授受の仲介をするように構成されて
いる。また、図示はしていないが、2つの異なる極性を
持って各種の電子部品に対して電力を供給するための回
路パターンや、各電子部品間の信号の授受をするための
バスとして働くパターン等が多数配設されている。
【0032】このような回路構成を有するデータ変換用
回路基板30には、CPU部38に対する電源回路とし
て働く電源部48が設置されている。この電源部48で
は、駆動時に発熱を伴う電子部品であるレギュレーター
50がデータ変換用回路基板30に半田付けされてい
る。レギュレーター50は、CPU部38が必要とする
電圧の1.65V(V:ボルト)を、レギュレーター5
0への供給電圧である3.3Vから変換して出力してい
る。CPU部38に対して供給できる電流は0.5A
(A:アンペア)であり、駆動中は発熱をする。この熱
を放熱するために、図3に示すように、レギュレーター
50自体に放熱用の放熱フィン52が取り付けてある。
しかし、周りに配置される各種電子部品の要求する温度
条件を満足するためやレギュレーター50自体の電圧変
換効率を良好な状態に維持するためには、この放熱フィ
ン52による大気への直接的な放熱だけでは不十分の場
合がある。
【0033】そのため、データ変換用回路基板30のう
ち、このレギュレーター50が半田付けされる部位に
は、レギュレーター50からの熱を効率的に放熱するた
めの工夫がなされている。これを、図1(a)と図1
(b)に示す。このうち、図1(a)は、レギュレータ
ー50がデータ変換用回路基板30に半田付けされてい
る状態を示した断面図であり、図1(b)はレギュレー
ター50が半田付けされる放熱パッド54を示した平面
図である。この放熱パッドは、基板上で回路パターンと
独立して設けることもできるし、グランド回路パターン
の一部として設けることもできる。この電極パッド58
は、陽極回路パターンと陰極回路パターンとにそれぞれ
一体に設けられる。
【0034】放熱パッド54は、データ変換用回路基板
30の電源部48に位置して形成され、ここにレギュレ
ーター50の放熱端子である放熱フィン52が半田付け
されている。このレギュレーター50に通電するための
通電端子であるリード端子56も、放熱54に近接して
形成されている電極パッド58に半田付けされている。
【0035】ここでは、放熱パッド54が、ここに半田
付けされるレギュレーター50の占有面積に比べて広い
面積を有している。さらに、放熱パッド54は、レギュ
レーター50が半田付けされる領域54aと何も半田付
けがなされない領域54bとに、合成樹脂でできた帯状
のレジスト層60により区画されている。この帯状レジ
スト層60は、溶融した半田に対して濡れにくい性質を
持ち、領域54aと領域54bとの間で溶融した半田
が、他方の領域に移ることを規制する半田規制層として
働く。本実施例の場合には、溶融した半田は、レギュレ
ーター50が固定される領域54aに存在することにな
るので、帯状レジスト層60は、この半田が何も半田付
けされない領域54bに流れることを規制する。
【0036】このような溶融半田に対する規制効果は、
帯状レジスト層60の厚さが領域54aに存在する半田
の厚さ以上であれば当然のことながら良好に発揮される
が、帯状レジスト層60の厚さの方が薄くても溶融半田
に対して濡れにくいことから、溶融した半田をはじいた
り反発したりして、溶融した半田の流れに対する良好な
規制層として働く。このような溶融半田に対する規制層
としての働きは、当然ながら領域54bに半田が存在す
る場合も、領域54aと領域54bの両方に半田が存在
する場合にも発揮される。本実施の形態では、帯状レジ
スト層60の幅は0.5mm以上あれば溶融した半田の
領域間の移動を防ぐことができるので、放熱パッド54
上に形成される帯状レジスト層60の幅は0.5mmと
した。もちろん、これ以上の幅を帯状レジスト層60が
有しておれば、より確実に一方の領域から他方の領域に
半田が移動することを防ぐことができる。従って、帯状
レジスト層60の幅は、この層60によって放熱パッド
54の有する放熱特性が低下しない範囲で、適宜決める
ことができる。
【0037】図4に、本実施の形態おける電源部48に
おける、放熱パッド54及び電極パッド58のより実際
的な形状を表す平面図を示す。放熱パッド54は、縦1
3.6mm×横13.2mmの略正方形をしている。こ
のうち横13.2mmの一辺と幅0.5mmの帯状レジ
スト層60により、半田付けがされる領域54aを放熱
パッド54中に区画してある。この帯状レジスト層60
が放熱パッド54に対して占める面積的な割合は5%弱
であり、放熱パッド54のほとんどの部分が、半田付け
される領域54aあるいは半田付けされない領域54b
として露出していることになる。このうち、半田付けが
される領域54aの形状とサイズは、ここに半田付けさ
れるレギュレーター50が放熱パッド54に対して占有
する部分の外形とほぼ同じになっている。このレギュレ
ーター50は、図3に示したように、横幅6.6mmM
axの電子部品であるが、これに取り付けられている金
属製の放熱フィン52は横幅5.2mmで縦幅が5mm
である。これに対して、帯状レジスト層60により区画
される領域54aは、横幅6.5mmで縦幅は5mmの
サイズを有している。形状は、ほぼレギュレーター50
の外形と相似になっている。さらに、この領域54aの
近傍には、幅0.7mmで縦2.5mmの寸法を有し
た、レギュレーター50に通電するための電極パッド5
8が形成されている。ここには、レギュレーター50の
通電端子であるリード端子56が半田付けされる。な
お、放熱パッド54の面積は、ここに半田付けがされ
る、駆動時に発熱を伴う電子部品に対して要求される放
熱特性に基づいて決められるものであって、この実施の
形態で一例として挙げたレギュレーター50に対して
は、上記の面積が必要とされるものである。
【0038】以上に述べたように、駆動時に発熱を伴う
レギュレーター50が半田付けされる放熱パッド54
は、レギュレーター50の半田付けされる部分よりも広
い面積を有している。これにより、半田付け後には、レ
ギュレーター50の備える放熱フィン52の実効的な面
積が広くなるので、放熱フィン52だけで放熱する場合
に比べて高い放熱効率が実現されている。さらに、放熱
パッド54に比べて放熱特性が劣る帯状レジスト層60
によって被覆される面積も、放熱パッド54の5%弱と
非常に狭いものであるので、この帯状レジスト層60に
よる放熱パッド54の放熱効率の低下もほとんどない。
【0039】また、レギュレーター50と帯状レジスト
60との間の間隙は、レギュレーター50が位置ずれし
ても、電気的な接続が絶たれるといった導通不良や隣に
ある電極パッドにも導通してしまうような短絡といった
半田付け不良にはならない範囲で設けてあればよい。こ
のことはレギュレーター50の仮止め時の設置精度に自
由度を持たせてあると言える。縦幅の方向にも、上述し
たような自由度を持たせることができる。この場合で
も、半田付け中にレギュレーター50に位置ずれが生じ
ても、所定の電極パッド58に対してリード端子56が
完全に離れてしまって導通不良になってしまわない範囲
内で、縦方向の間隙を決めればよい。
【0040】一方で、電子部品が半田付けされる場合、
半田量が多いと、半田が固化するときにレギュレーター
50の重みによりレギュレーター50の周囲に半田がは
み出してしまい、そのまま残ってしまうという現象が起
こりやすい。特に、回路基板30上での半田付け部分で
ある領域54aの面積に対して、レギュレーター50が
大きい場合には、溶融した半田がこの領域54aからは
み出してしまう可能性が高い。このようにはみ出して固
化した半田は、何かの衝撃が加わると外れて、実装され
ている電子部品間で電気的な短絡を起こす原因になる。
【0041】ここでは、半田のはみ出しの有無につい
て、横幅6.6mmのレギュレーター50をパッド上の領
域54aに実際に半田付けしてみて調べた。予め塗布し
てあるクリーム半田の厚みは一定にして、領域54aの
幅(図4中の寸法:a)をレギュレーター50の横幅よ
り0.5mm狭く(a=6.1mm)した場合、レギュレー
ター50の周囲に球状をした半田のはみ出しが生じた。
これに対して、レギュレーター50の横幅より0.1mm
狭い(a=6.5mm)か、同じ(a=6.6mm)寸法に
した場合には、半田のはみ出しは生じず、良好な半田付
けがなされた。しかし、レギュレーター50の横幅より
も1.5mm広い(a=8.1mm)場合には、半田のはみ
出しな生じないが、レギュレーター50の位置ずれが生
じ、そのリード端子56に導通不良というような半田付
け不良が起こってしまった。
【0042】次に、このデータ変換用回路基板30に用
いる基板の作成手順を説明する。
【0043】図6は、基板の作成工程を順に示した図で
ある。まず、図5(a)に示すように、ガラスエポキシ
等の絶縁基材62の裏表に銅箔64が形成された基板6
6を用意する。次に、銅箔64を所望のパターンにエッ
チングにより成形する。図5(b)は、この成形により
回路パターンが基材上にできあがった状態を示してい
る。この図には、将来スルーホール68として用いられ
るパターンと上述のレギュレーター50が半田付けされ
る放熱パッド54や電極パッド58を有する回路用いら
れるパターンが形成された状態を概略的に示している。
このエッチングによるパターニングは、感光性のホトレ
ジストを塗布した後に所望のパターンでマスク露光する
ホトリソ法を用いても良いし、銅箔64に対するエッチ
ング剤に耐性を有するレジスト膜を所望のパターンで印
刷するスクリーン印刷法を用いても良い。このエッチン
グ処理の後、図5(c)に示すようにスルーホール68
をドリル加工で開設する。さらに、スルーホール68部
に対して銅のメッキ処理をすることにより、基材62の
表面と裏面に残っているパターンを電気的に接続された
状態にする。この状態を、図5の(d)に示す。最後
に、各パターン間を電気的に絶縁するために絶縁性の合
成樹脂であるレジストパターン70をスクリーン印刷法
で塗布する。本実施の形態では、レジストパターン70
の材料として、アクリレート系樹脂を使用して基材62
上に15μm以上の厚さで塗布している。このレジスト
パターン(層)70の塗布には、ディスペンサからレジ
ストを滴下することで塗布しても良いし、さらに、微細
なパターンが要求される場合には、レジストの吐出時の
液適量がディスペンサを用いた場合に比べ非常に少なく
てすむ、インクジェット装置を用いたインクジェット法
によって塗布しても良い。このレジストパターン(層)
70は、溶融した半田に対して塗れにくい性質がある。
この時、図5(e)に示すように、レギュレーター50
が半田付けされる放熱パッド54上にも、溶融した半田
に対する半田規制層として働く帯状レジスト層72も塗
布する。この帯状レジスト層72は、他の電子部品間の
絶縁性を確保するためのレジストパターン(層)70と
同じ工程で形成される。この帯状レジスト層72は、レ
ジストパターン(層)70と同じ材質のレジスト剤で形
成される。本実施の形態では、5μm以上の厚さに塗布
している。同一工程のため、新たに帯状レジスト層72
を形成するための工程を増すことなく、電子部品実装用
の基板66を作成することができる。もちろん、帯状レ
ジスト層72を別工程で作成しても、得られる帯状レジ
スト層72は、溶融した半田に対する良好な規制層とし
て働くと共に、帯状レジスト層72により区画される領
域54aに半田付けされる電子部品の位置ずれを確実に
防止できることに変わりはない。なお、この場合、レジ
ストパターン(層)70とは異なり、溶融した半田に対
してレジストパターン(層)に比べて、より塗れにくい
材料で帯状レジスト層72を形成することもできる。こ
の場合、帯状レジスト層72をさらに小さくすることが
できる。以上により、データ変換用回路基板30に用い
ることができる電子部品実装用の基板66の形成が完了
する。
【0044】ここで、放熱パッド54上において、何の
電子部品も半田付けされることなく露出する領域54b
に対して、この部分で露出することになる銅箔64の酸
化防止を目的に、ごく薄い半田層を形成しておくことは
基板66の長寿命化や実装される電子部品の安定動作の
ために好適である。この場合、放熱パッド54の放熱特
性を低下させず、露出する銅箔64の酸化を防止するも
のであれば、領域54b上に形成する層の材質は自由で
ある。これにより、所望の電子部品を実装できる基板6
6が形成される。ここでは、放熱パッド54は、基材6
2の一方の面にしか形成しない場合について説明してい
るが、放熱パッド54は、表裏両面に形成しても、さら
に基材62の内部に形成しても良い。いずれの部位に形
成される放熱パッド54の形状も、その周りに存在する
他の電子部品や別のパターンに対して電気的あるいは熱
的に干渉しないようにしておけば、自由に決められる。
また、各部位にある放熱パッド54を熱的に結合する方
法としては、上述のような、スルーホール68を介して
行えばよい。このようにすれば、各部位に形成された放
熱パッド54を好適に熱的に結合することができ、見か
け以上の放熱効果を揚げることができる。
【0045】このように、本実施の形態では、溶融した
半田に対する半田規制層として働く帯状レジスト層72
と各パターン間の絶縁性を確保するためのレジストパタ
ーン(層)70とが同じ材質であり、基板66の作成時
に同じ工程で形成もされている。また、この帯状レジス
ト層72を形成するために、特別な工程や新たな工程を
用いてもいない。本発明の基板66は、生産性の高い構
造を有する基板と言える。
【0046】続いて、図6を用いて、この基板66に所
望の電子部品を実装してデータ変換用回路基板30を形
成する手順を説明する。ここでは、説明を簡単にするた
めに、基板66の片面だけに実装する場合について述べ
る。
【0047】各種の電子部品の実装は、レギュレーター
50も含めてリフロー半田付け法を用いて行っている。
まず、上述のようにして形成された基板66を用意す
る。ここには、図6(a)に示すように、レギュレータ
ー50を半田付けするための放熱パッド54が帯状レジ
スト層72により区画された状態で形成されていると共
に、レギュレーター50のリード端子56や他の電子部
品76を半田付けするための電極パッド58も形成され
ている。帯状レジスト層72による放熱パッド54に対
する区画は、上述したように、放熱パッド54に半田付
けされるレギュレーター50の半田付け部分の外形とほ
ぼ等しい形状とサイズで行われている。
【0048】ここには図示してないが、前述したよう
に、放熱パッド54上の電子部品が半田付けされない領
域54bには、この部分に露出している銅箔64の酸化
防止のための薄い半田層が形成されていても良い。この
ような薄い半田半田層は、レギュレーター50が半田付
けされない領域54aに形成されていても良いし、全て
の露出している銅箔64に対して施されていても良い。
【0049】このような基板66に対して、図6(b)
に示すように、クリーム半田層74を塗布する。クリー
ム半田層74は、各電子部品が半田付けされる部位にの
み塗布すればよく、特に、放熱パッド54上において
は、帯状レジスト層72により区画された領域54aに
だけスクリーン印刷法で塗布される。このクリーム半田
層74の塗布は、ディスペンサから所定量の半田を滴下
する方法で形成しても良い。この放熱パッド54の有す
る面積は、基板上でクリーム半田を塗布しなければなら
ない面積に対して無視できない広さを有しているので、
領域54aに限定して塗布すればよいことは、クリーム
半田の使用量、ひいてはコストの低減につながる。次
に、図6(c)に示すように、所望の電子部品をそれぞ
れ所定の位置にマウントして仮止めをしておく。最後
に、このように各種の電子部品が仮止めされている基板
66を、半田の溶融温度まで昇温されているリフロー炉
に通す。リフロー炉の温度設定は、基板66の搬送速度
と炉内での滞在時間で決まるが、ここでは270℃にし
た。これにより、図6(d)に示すように、仮止めされ
ていた各種の電子部品が半田によりそれぞれの所定位置
に固定されることになる。この後、外観検査を行って不
具合が見つからなければ、データ変換用回路基板30の
完成である。
【0050】このように、本実施の形態では、帯状レジ
スト層72により、レギュレーター50が半田付けされ
る領域54aが、ほぼ半田付けされるレギュレーター5
0と同じ外形を有しているので、広い面積を有する放熱
パッド54に対しても必要最小限の半田の使用量で済
む。これは、製造コストの低減につながる。また、半田
付けされるレギュレーター50の外形とほぼ等しい外形
を有する領域54aは、帯状レジスト層72により区画
されている。そのため、リフロー炉の通過中に生じる基
板66の傾きや振動あるいは溶融した半田の対流現象に
よって、位置ずれしやすいレギュレーター50が位置ず
れすることもほとんどなく、他の電子部品と同時にリフ
ロー半田付けができる。このように、本発明の基板66
は、生産性の高い構造を有する基板であるとともに、広
い面積の領域に半田付けをする必要がある電子部品に対
しても、リフロー半田付け時に位置ずれが生じて半田付
け不良を起こすことがない構造を有した基板であるとも
言える。
【0051】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
請求項1記載の回路基板は、電子部品が半田付けされる
部分が占有する面積よりも広い面積を有するパッドに対
し、半田規制層が電子部品を半田付けする半田付け領域
と半田付けされない領域に区画しているので、半田付け
領域の溶融半田が半田付け領域から半田付けされない領
域に流出することが防止される。この流出が防止される
ため、電子部品の半田付け位置が所定の取付位置からず
れてしまうことがなく、確実且つ正確な半田付けが可能
となる。電子部品として駆動時に発熱するものを半田付
けした場合には、パッドを介して放熱が効率よく行なう
ことができる。
【0052】また、請求項2記載の回路基板は、請求項
1の効果に加え、半田規制層を、溶融した半田に対して
濡れにくい材質にすることで、この半田規制層は溶融し
た半田をはじいたり反発したりする。そのため、半田層
の厚さに比べて半田規制層の方が厚い場合も、逆に、半
田規制層の方が薄い場合でも、電子部品が半田付けされ
る領域に存在する溶融した半田が他方の領域に移動する
ことを適切に阻害することができる。もちろん、この逆
の方向の半田の流れに対する阻害効果も同様に有してい
る。このように、この半田規制層を介する半田の移動を
防ぐことができるので、リフロー半田付けを行う場合に
起こりがちな電子部品の位置ずれを効果的に防ぐことが
できる。
【0053】また、請求項3記載の回路基板は、請求項
1あるいは請求項2の効果に加え、半田規制層である帯
状の合成樹脂層の幅を溶融した半田が横切ることができ
ない幅にすることで、放熱特性の悪い合成樹脂により不
必要に被覆されるパッドの面積を必要最小限に少なくで
きる。また、半田規制層は、溶融した半田に対して濡れ
にくい合成樹脂層にする場合には、溶融した半田が半田
規制層を横切って移動してしまわない範囲内で、帯状の
合成樹脂層の幅をより狭くすることができる。これによ
り、パッドの露出面積を広く取れるので、その放熱効果
をより高くすることができる。
【0054】また、請求項4記載の回路基板は、請求項
1から請求項3のいずれかの効果に加え、電子部品が半
田付けされた際に、半田規制層によりパッド上に区画さ
れた領域は、半田のはみ出しが生じない大きさを有して
形成されているので、はみ出した半田が何かの原因で外
れてしまい、実装されている電子部品を短絡するような
不具合を防ぐことができる。
【0055】また、請求項5記載の回路基板は、請求項
1から請求項4のいずれかの効果に加え、電子部品の通
電端子が電極パッドに半田付けされるとともに、電子部
品の放熱端子がパッドの半田規制層で区画された半田付
け領域に半田付けされる。この時、半田規制層で区画さ
れた半田付け領域は、電子部品の位置ずれを起こさない
大きさで形成されているので、半田付け不良を起こすよ
うな位置ずれが確実に防止できる。
【0056】また、請求項6記載の回路基板は、請求項
1から請求項5のいずれかの効果に加え、半田規制層と
パッド以外の部分を被覆する絶縁性の合成樹脂層とを同
じ材料を用いているので、新たに別の材料を用いて半田
規制層を形成しなくても良い。
【0057】また、請求項7記載の回路基板は、請求項
1から請求項6のいずれかの効果に加え、電子部品は駆
動時に発熱するが、この発熱を放熱する放熱部材を電子
部品が有しているので、容易に電子部品からの発熱を外
部に放熱することができる。さらに、この放熱部材は、
放熱部材より広い面積を有する、熱の良導体でできたパ
ッドに半田付けされる。これにより、半田付けされた電
子部品は、放熱部材の実効的な面積が広くなり、より高
い放熱特性が得られる。
【0058】また、請求項8記載の回路基板は、半田付
けされる電子部品が発する熱を伝導するパッドと、半田
付けされる電子部品に通電するための電極パッドとが、
いずれも基板上に形成される回路パターンの一部として
一体に形成される。これにより、基板の作成工程の数が
少なくてすむ。さらに、各回路パターン間の電気的な絶
縁性を確保するためのレジスト層と、パッド上に形成さ
れる半田規制層とが一体に形成される。これにより、半
田規制層は、レジスト層と同じ材質で形成され、電子部
品が半田付けされる領域に存在する溶融した半田が、こ
の層を横切る移動を阻害することができる。これによ
り、電子部品の実装法として高い生産性も実現する。ま
たさらに、この半田規制層を、パッド上の位置に設置す
ることで、半田付け時の電子部品の位置ずれも防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の一実施形態を示し、駆動時
に発熱を伴う電子部品の実装状態を示す断面図であり、
(b)は、この電子部品が半田付けされる部位のパター
ン形状を示す平面図である。
【図2】本発明の基板構造を有して作成された一実施形
態を示し、データ変換用回路基板の実装状態を示す各種
電子部品の概略配置図である。
【図3】(a)は、データ変換用回路基板に実装する駆
動時に発熱を伴う電子部品であるレギュレーターの正面
を示す概略図である。(b)は、その側面図である。
【図4】レギュレーターが半田付けされる部位のパター
ン形状を詳細に説明した平面図である。
【図5】基板の作成工程を説明した図面である。
【図6】(a)、(b)、(c)および(d)は、実際
に電子部品を基板に実装する実装工程をそれぞれ示す図
面である。
【図7】(a)−1、(b)−1、(c)−1、(d)
−1および(e)−1は、従来の駆動時に発熱を伴う電
子部品の実装状態を示す断面図であり、(a)−2、
(b)−2、(c)−2、(d)−2および(e)−2
は、この電子部品が半田付けされる部位のパターン形状
を示す平面図である。
【符号の説明】
48 電源部 54 パッド 58 電源パッド 62 基材 64 銅箔 66 基板 70 レジストパターン(層) 72 帯状レジスト層 74 クリーム半田層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 7/20 H01L 23/12 J Q Fターム(参考) 5E319 AA03 AB01 AB02 AC01 AC11 AC13 BB05 CC22 CD04 CD06 GG03 GG09 5E322 AA11 AB02 AB07 5E336 AA04 CC32 CC42 CC51 CC55 EE01 GG03 GG05 GG09 5E338 BB75 CC08 CD22 CD33 EE02 EE31 EE51

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子部品が半田付けされる回路基板であ
    って、 前記電子部品の半田付けされる部分が占有する面積より
    広い面積を有するパッドと、 前記電子部品が半田付けされる半田付け領域を、前記電
    子部品が半田付けされない前記パッドの領域から区画す
    るための、前記パッド上に配置された半田規制層とを備
    えることを特徴とする回路基板。
  2. 【請求項2】 前記半田規制層は、溶融した半田が濡れ
    にくい材質からなり、前記電子部品が半田付けされる半
    田付け領域と前記電子部品が半田付けされない領域との
    間において、溶融した半田が移動するのを阻害すること
    を特徴とする請求項1に記載の回路基板。
  3. 【請求項3】 前記半田規制層は、所定の幅を有する帯
    状の合成樹脂層であることを特徴とする請求項1あるい
    は2に記載の回路基板。
  4. 【請求項4】 前記半田規制層により区画される半田付
    け領域は、前記電子部品が半田付けされた際に、半田の
    はみ出しが生じない大きさで形成されていることを特徴
    とする請求項1から3のいずれか1つに記載の回路基
    板。
  5. 【請求項5】 前記電子部品に通電するための少なくと
    も1つの電極パッドをさらに有し、 前記電子部品は、前記パッドに半田付けされる放熱端子
    と、前記電極パッドに半田付けされる通電端子とを備
    え、 前記半田規制層により区画される半田付け領域は、前記
    電子部品が半田付けされた際に、位置ずれが生じない大
    きさで形成されていることを特徴とする請求項1から4
    のいずれか1つに記載の回路基板。
  6. 【請求項6】 前記半田規制層は、前記回路基板の前記
    パッドを除く部分を被覆する層を形成する絶縁性の合成
    樹脂を用いて形成されることを特徴とする請求項1から
    5のいずれか1つに記載の回路基板。
  7. 【請求項7】 前記電子部品は、駆動時の発熱を放熱す
    る放熱端子を有し、 前記パッドは、熱伝導率の高い材質からなり、 前記電子部品が前記パッドの半田付け領域に半田付けさ
    れた際に、前記電子部品の発熱が前記放熱端子を介して
    前記パッドから放熱されることを特徴とする請求項1か
    ら6のいずれか1つに記載の回路基板。
  8. 【請求項8】 絶縁性部材で構成された基材と、 前記基材上に配設され、導電体で形成された複数の回路
    パターンと、 前記回路パターンの一部として形成され、半田付けされ
    る電子部品が発する熱を放熱する放熱パッドと、 前記回路パターンの一部として形成され、半田付けされ
    る電子部品に通電するための電極パッドと、 前記回路パターン間を電気的に絶縁するために、前記基
    材上に配設されたレジストパターンと、 前記レジストパターンの一部として前記放熱パッド上に
    形成され、前記放熱パッドを前記電子部品の放熱端子が
    半田付けされる半田付け領域と前記電子部品が半田付け
    されない領域とに区画する半田規制層とを備え、 前記半田規制層は、前記電子部品が半田付けされる半田
    付け領域と前記電子部品が半田付けされない領域との間
    において、溶融した半田が移動するのを阻害することを
    特徴とする回路基板。
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CN113690691A (zh) * 2020-05-18 2021-11-23 矢崎总业株式会社 电路连接模块

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