JP2003132907A - 燃料電池用の電解質膜およびこれを備える燃料電池 - Google Patents

燃料電池用の電解質膜およびこれを備える燃料電池

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロトン伝導性を増加しても十分な膜強度を
維持することができる電解質膜を提供する。 【解決手段】 膜厚と同一か若干大きめの粒径を有する
電解質微粒子22を連続相を形成するバインダ樹脂24
に埋め込むように電解質膜20を形成する。電解質微粒
子22は膜の両面に至るからイオン経路を形成すること
ができる。また、電解質膜20に作用する応力は連続相
であるバインダ樹脂24が受け持つから、十分な膜強度
を得ることができる。さらに、製膜の際、燃料電池を形
成したときに燃料ガスや酸化ガスの流路に相当する部位
をプラスに帯電させたキャスト台に電解質微粒子22の
溶液を流し込んだ後に溶媒を揮発させ、その後バインダ
樹脂溶液を流し込んで溶媒を揮発させることによって製
膜するなど電解質微粒子22の密度分布によるパターニ
ングを行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用の電極
およびこれを備える燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の燃料電池用の電極として
は、フレキシブルな結合成分により生成された弾力性マ
トリックスにより形成された膜に膜厚方向に膜を貫通す
る複数の連続したイオン伝導チャンネルを形成してなる
ものが提案されている(例えば、特表平10−5037
88号公報など)。この燃料電池用の電解質膜では、こ
うした構造とすることにより、化学的に安定で良好なイ
オン伝導性を示す電解質膜を得ることができる、とされ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た膜厚方向に膜を貫通する複数のイオン伝導チャンネル
を形成してなる電解質膜では、その直径が不揃いで適正
な長さとなっていないものを含むため、連続相とした
り、パターニングすることが困難であり、電解質膜の性
能を十分に発揮させることができない場合があった。
【0004】燃料電池用の電解質膜の性能を向上させる
ためには、電解質膜の低抵抗化を図ることが望まれる。
この電解質膜を低抵抗化するための手法としては、薄膜
化することやプロトン伝導性を増大させること、膜の保
水性の向上を図ることなどが考えられる。
【0005】本発明の燃料電池用の電解質膜は、プロト
ン伝導性を増加することにより電解質膜の性能を向上さ
せることを目的の一つとする。また、本発明の燃料電池
用の電解質膜は、十分な膜強度を得ることを目的の一つ
とする。さらに、本発明の燃料電池用の電解質膜は、自
己加湿により電解質膜の水分布を制御することを目的の
一つとする。本発明の燃料電池は、本発明の電解質膜を
備えることによりその性能の向上を図ることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の燃料電池用の電解質膜およびこれを備える燃料電
池は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以
下の手段を採った。
【0007】本発明の電解質膜は、燃料電池に用いられ
る電解質膜であって、電解質により形成された電解質粒
子とバインダ樹脂とを用いて製膜してなることを要旨と
する。
【0008】この本発明の電解質膜では、電解質粒子を
用いて製膜することによりプロトン伝導性の増大を図る
ことができると共にバインダ樹脂を用いて製膜すること
により十分な膜強度を得ることができる。この結果、電
解質膜の性能を向上させることができる。
【0009】こうした本発明の燃料電池用の電解質膜に
おいて、粒径が膜厚と略同一の電解質粒子を用いて製膜
されてなるものとすることもできる。こうすれば、電解
質粒子が膜の両面の一部を形成するようになるから、プ
ロトン伝導性をさらに増大させることができ、電解質膜
の性能をより向上させることができる。
【0010】また、本発明の燃料電池用の電解質膜にお
いて、粒径が膜厚の1.0倍ないし1.4倍の電解質粒
子を用いて製膜されてなるものとすることもできる。こ
うすれば、電解質粒子により電解質膜の両面の一部をよ
り確実に形成することができるから、より確実にプロト
ン伝導性を増大させることができ、より確実に膜抵抗を
下げ、電解質膜の性能を向上させることができる。
【0011】さらに、本発明の燃料電池用の電解質膜に
おいて、前記電解質粒子の一部が膜の両面の一部を形成
するよう製膜されてなるものとすることもできる。こう
すれば、電解質粒子により直接イオン交換するから、プ
ロトン伝導性を増加させることができ、電解質膜の性能
を向上させることができる。
【0012】あるいは、本発明の燃料電池用の電解質膜
において、前記電解質粒子は、表面に触媒を担持してな
るものとすることもできる。こうすれば、より効率的に
燃料ガスを反応させることができると共に膜内で水を生
成することにより膜の乾燥を防止することができる。こ
の結果、電解質膜の性能をより向上させることができ
る。
【0013】また、本発明の燃料電池用の電解質膜にお
いて、膜厚方向に前記電解質粒子の粒径が一様に変化す
るよう形成されてなるものとすることもできる。こうす
れば、膜に配向性を持たせることができる。この態様の
本発明の燃料電池用の電解質膜において、粒径が異なる
電解質粒子を用いて少なくとも2層に形成してなるもの
とすることもできる。
【0014】さらに、本発明の第1の燃料電池用の電解
質膜において、前記電解質粒子の密度がパターニングさ
れて製膜されてなるものとすることもできる。こうすれ
ば、燃料ガスの供給流路に相当する部位の電解質粒子の
密度を高くすることができる。この結果、電解質膜の性
能を向上させることができる。
【0015】本発明の燃料電池は、上述のいずれかの態
様の本発明の燃料電池用の電解質膜、基本的には、電解
質により形成された電解質粒子とバインダ樹脂とを用い
て製膜してなる電解質膜を備えることを要旨とする。
【0016】この本発明の第1の燃料電池では、上述の
いずれかの態様の本発明の燃料電池用の電解質膜を備え
るから、本発明の燃料電池用の電解質膜が奏する効果、
例えば、電解質粒子を用いて製膜することによりプロト
ン伝導性の増大を図ることができる効果やバインダ樹脂
を用いて製膜することにより十分な膜強度を得ることが
できる効果、そしてこれらの効果から電解質膜の性能を
向上させることができる効果などを奏することができ
る。
【0017】本発明の第2の燃料電池は、膜厚方向に粒
径が一様に変化するよう形成された電解質粒子を用いて
製膜された電解質膜を備える態様の本発明の燃料電池用
の電解質膜を備える燃料電池であって、前記電解質粒子
の粒径がカソードからアノードに向けて小さくなるよう
前記電解質膜を配置してなることを要旨とする。
【0018】この本発明の第2の燃料電池では、電解質
粒子の粒径がカソードからアノードに向けて小さくなる
よう電解質膜を配置することにより、電解質膜の水分布
を制御することができる。この結果、燃料電池の性能を
向上させることができる。
【0019】また、本発明の第3の燃料電池は、電解質
粒子をパターニングする態様の本発明の電解質膜を備
え、前記パターニングにより前記電解質粒子の密度が高
い部位に燃料ガスの供給流路を配置してなることを要旨
とする。
【0020】この本発明の第3の燃料電池では、電解質
膜における電解質粒子の密度をパターニングすることに
より、燃料電池の性能を向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である
電解質膜20の構成を模式的に例示する構成図である。
実施例の電解質膜20は、粒径が膜厚より若干大きな複
数の電解質微粒子22を支持層であるバインダ樹脂24
に埋め込むようにして形成されている。
【0022】電解質微粒子22としては、形成する電解
質膜20の膜厚に対して1.0倍ないし1.4倍程度の
粒径となるよう形成されたものを用いるのが好ましい。
例えば、形成する電解質膜20の膜厚が30μmの場合
には、30μmないし40μmの粒径のものが好まし
い。電解質微粒子26は、例えば、エタノールとn−ヘ
キサンの重量比1:1の混合溶液30gにポリメチルビ
ニルエーテルなどのマトリックスポリマー3gとスチレ
ンスルホン酸ナトリウム5gと架橋剤としてジビニルベ
ンゼン0.5gと開始剤(AIBN)0.05gとを溶
解し、60℃で18時間加熱することにより、粒径3〜
20μmのものとして得ることができる。なお、混合溶
液における貧溶媒であるn−ヘキサンの組成比を大きく
又は小さくすることにより電解質粒子26の粒径を小さ
く又は大きく調節することができる。こうして形成した
電解質微粒子22は、支持層であるバインダ樹脂24に
埋め込まれるから、機械強度はあまり必要とされない。
このため、電解質微粒子22としてイオン交換容量の高
い電解質を用いることができる。なお、イオン交換容量
としては、0.1ないし10mmol/gが好ましい。
【0023】バインダ樹脂24としては、耐熱性と熱可
溶性を有したプラスチックが好ましく、例えばポリベン
ゾイミダゾール(PBI)やポリベンゾオキサゾール
(PBO)などを用いることができる。
【0024】次に、実施例の電解質膜20の製造の様子
について説明する。図2は、実施例の電解質膜20の製
造工程を例示する製造工程図である。実施例の電解質膜
20の製造は、まず、電解質微粒子22をメタノールな
どの溶液に分散させて分散溶液を調製する工程から始ま
る(工程S1)。次に電解質膜20を用いて燃料電池を
形成したときに燃料ガスや酸化ガスの流路に相当する部
位をプラスに帯電させたキャスト台に調製した分散溶液
を流し込んで電解質微粒子22の密度分布によるパター
ニングを行なう(工程S2)。電解質微粒子22はプラ
スに帯電させた部位に集まるから、プラスに帯電させた
部位では電解質微粒子22の密度分布が高くなり、プラ
スに帯電させていない部位では電解質微粒子22の密度
分布は低くなる。したがって、実施例では、燃料ガスや
酸化ガスの流路に相当する部位の電解質微粒子22の密
度分布を高くするパターニングを行なうのである。パタ
ーニングの一例を図3に示す。図3の例では、キャスト
台の斜線によるハッチングした部位をプラスに帯電させ
ることによりつづら折り状のパターニングを行なってい
る。
【0025】こうしてパターニングを行なった後に溶媒
を揮発させ(工程S3)、これにバインダ樹脂の溶液を
流し込んで均等な膜厚となるよう調整する(工程S
4)。そして、溶剤を揮発させて(工程S5)、実施例
の電解質膜20を完成する。
【0026】以上説明した実施例の電解質膜20によれ
ば、連続相のバインダ樹脂24によって支持するから、
電解質微粒子22によるプロトン伝導性を増加させても
膜強度を維持することができる。粒径が膜厚より若干大
きな電解質微粒子22を用いることにより、膜の両面に
対して連続相となるイオン経路を有する電解質膜を得る
ことができる。
【0027】また、実施例の電解質膜20によれば、電
解質微粒子22の密度分布によるパターニングを行なう
ことができるから、燃料電池を形成したときに燃料ガス
や酸化ガスの流路に相当する部位の電解質微粒子22の
密度分布を高くすることもできる。この結果、燃料電池
の性能を向上させることができる。
【0028】実施例の電解質膜20では、電解質微粒子
22の密度分布によるパターニングを行なって製膜する
ものとしたが、電解質微粒子22の密度分布によるパタ
ーニングを行なわずに、即ち電解質微粒子22を均一な
密度分布として製膜するものとしても構わない。
【0029】次に本発明の第2の実施例の電解質膜12
0について説明する。図4は、第2実施例の電解質膜1
20の構成を模式的に例示する構成図である。第2実施
例の電解質膜120は、図示するように、粒径の大きな
電解質微粒子122aと粒径の中くらいの電解質微粒子
126cと粒径の小さな電解質微粒子126cとをバイ
ンダ樹脂124に層状に埋め込むように形成されてい
る。
【0030】この第2実施例の電解質膜120は、粒径
の異なる電解質微粒子122a〜122cをそれぞれメ
タノールなどの溶液に分散させて3つの分散溶液を調製
し、各分散溶液を用いて一層ずつ順に第1実施例の電解
質膜20の製造工程と同一の工程により形成することに
より製膜する。例えば、まず粒径の大きな電解質微粒子
122aを分散させた分散溶液を所定の部位をプラスに
帯電させたキャスト台に流し込んで溶媒を揮発させ、バ
インダ樹脂を流し込んで溶媒を揮発させて第1層を形成
し、この第1層の上に粒径が中くらいの電解質微粒子1
22を分散させた溶液をプラスに帯電させたままのキャ
スト台の第1層の上に流し込んで揮発させ、更にバイン
ダ樹脂を流し込んで溶媒を揮発させて第1層に重ねるよ
うに第2層を形成し、同様に粒径の小さな電解質微粒子
122cの分散溶液を用いて第2層に重ねるように第3
層を形成することにより電解質膜120を製膜するので
ある。この場合、各層を、その層を形成するのに用いる
電解質微粒子の粒径より若干薄く形成する。これにより
大中小の電解質微粒子122a〜122cは、図4に例
示するように密に重なるようになる。
【0031】こうして製膜された第2実施例の電解質膜
120では、電解質微粒子の粒径における膜厚方向の粒
径の異方性により、膜表面における電解質相の開口面積
を膜の両面で変え、膜の両面でその親水性を異ならせる
ことができると共に電解質微粒子による毛管現象を得る
ことができる。即ち、第2実施例の電解質膜120で
は、図4に示すように、親水性が低い粒径の大きな電解
質微粒子122a側をカソード側として用いることによ
り燃料電池の発電に伴って生成される水の排水性を高く
していわゆるフラッディングを抑制し、カソード側から
アノード側に向けて電解質微粒子の粒径を小さくするこ
とにより毛管現象による水のアノード側への拡散を増大
させてアノード側の膜の乾燥を抑止するのである。
【0032】以上説明した第2実施例の電解質膜120
によれば、電解質微粒子の粒径を膜厚方向に一様に変化
させることにより、膜表面の親水性を異ならせることが
できると共に毛管現象による水の膜厚方向への拡散を増
大させることができる。したがって、親水性が低い粒径
が大きな電解質微粒子側をカソード側として第2実施例
の電解質膜120を用いて燃料電池を構成すれば、カソ
ード側の排水性を高くしてフラッディングを抑制するこ
とができると共に毛管現象によるアノード側への水の拡
散を増加してアノード側の膜の乾燥を防止することがで
きる。この結果、燃料電池の性能を向上させることがで
きる。
【0033】もとより、第2実施例の電解質膜120で
も第1実施例の電解質膜20と同様に、膜に作用する応
力に対しては連続相のバインダ樹脂24が作用するか
ら、電解質微粒子122a〜122cによるプロトン伝
導性を増加させても膜強度を維持することができる。ま
た、第2実施例の電解質膜120でも第1実施例の電解
質膜20と同様に、製膜の際の各層で電解質微粒子の密
度分布によるパターニングを行なうから、燃料電池を形
成したときに燃料ガスや酸化ガスの流路に相当する部位
の電解質微粒子の密度分布を高くすることができる。し
かもこのパターニングにより膜の両面に対して連続相と
なるイオン経路を形成することができる。この結果、燃
料電池の性能を向上させることがでできる。
【0034】第2実施例の電解質膜120では、粒径の
異なる3つの電解質微粒子122a〜122cを用いて
異方性を有するよう三層構造として電解質膜120を製
膜したが、粒径の異なる2つの電解質微粒子を用いて異
方性を有するよう二層構造として電解質膜を製膜しても
よく、粒径の異なる4つ以上の電解質微粒子を用いて異
方性を有するよう四層以上の構造として電極を製膜する
ものとしてもよい。また、複数の異なる粒径分布を有す
る電解質微粒子を用いて異方性を有するよう複数層構造
として製膜するものとしても構わない。
【0035】また、第2実施例の電解質膜120でも、
製膜の際の各層で電解質微粒子の密度分布によるパター
ニングを行なったが、電解質微粒子の粒径が膜厚方向に
一様に変化していればよいから、各層における電解質微
粒子の密度分布によるパターニングを行なわないものと
してもよい。
【0036】第1実施例の電解質膜20や第2実施例の
電解質膜120では、電解質材料により形成された電解
質微粒子とバインダ樹脂とにより製膜したが、カソード
やアノードに用いられる触媒(例えば、白金)を表面に
担持した電解質微粒子とバインダ樹脂とにより製膜する
ものとしてもよい。第1実施例の電解質膜20における
電解質微粒子22を表面に触媒としての白金粒子223
を担持した電解質微粒子222に代えてバインダ樹脂2
24と製膜した変形例の電解質膜220を図5に示す。
こうした変形例の電解質膜220によれば、電解質膜2
20内に浸透またはリークした燃料ガスや酸化ガスを電
解質微粒子222が担持している白金粒子223上で反
応させて水を生成することができるから、これにより膜
の乾燥を抑制することができる。なお、電解質微粒子2
22の表面に白金粒子223を担持させる手法として
は、カーボン粒子に白金を担持させる手法と同様に、電
解質微粒子222とPt(NH34Cl2とを混合して
酸で処理する手法を用いることができる。こうした触媒
を担持した電解質微粒子とバインダ樹脂とによって電解
質膜を構成する概念は、第1実施例の電解質膜20に対
するものだけでなく、第2実施例の電解質膜220に対
してや第1実施例の電解質膜20の変形例,第2実施例
の電解質膜120の変形例などに対しても適用すること
ができるのは勿論である。
【0037】以上、本発明の実施の形態について実施例
を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である電解質膜20の構成を
模式的に例示する構成図である。
【図2】実施例の電解質膜20の製造工程を例示する製
造工程図である。
【図3】燃料ガスや酸化ガスの流路となる部位に電解質
微粒子22が高密度となるようパターニングする際のパ
ターニングの一例を示す説明図である。
【図4】第2実施例の電解質膜120の構成を模式的に
例示する構成図である。
【図5】触媒を担持した電解質微粒子を用いた変形例の
電解質膜220の構成を模式的に例示する構成図であ
る。
【符号の説明】
20,120,220 電解質膜、22,122,22
2 電解質微粒子、24,124,224 バインダ樹
脂、223 白金粒子。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池に用いられる電解質膜であっ
    て、 電解質により形成された電解質粒子とバインダ樹脂とを
    用いて製膜してなる電解質膜。
  2. 【請求項2】 粒径が膜厚と略同一の電解質粒子を用い
    て製膜されてなる請求項1記載の電解質膜。
  3. 【請求項3】 粒径が膜厚の1.0倍ないし1.4倍の
    電解質粒子を用いて製膜されてなる請求項1記載の電解
    質膜。
  4. 【請求項4】 前記電解質粒子の一部が膜の両面の一部
    を形成するよう製膜されてなる請求項1ないし3いずれ
    か記載の電解質膜。
  5. 【請求項5】 前記電解質粒子は、表面に触媒を担持し
    てなる請求項1ないし4いずれか記載の電解質膜。
  6. 【請求項6】 膜厚方向に前記電解質粒子の粒径が一様
    に変化するよう形成されてなる請求項1記載の電解質
    膜。
  7. 【請求項7】 粒径が異なる電解質粒子を用いて少なく
    とも2層に形成してなる請求項6記載の電解質膜。
  8. 【請求項8】 前記電解質粒子の密度がパターニングさ
    れて製膜されてなる請求項1ないし5いずれか記載の電
    解質膜。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8いずれか記載の電解質
    膜を備える燃料電池。
  10. 【請求項10】 請求項6または7記載の電解質膜を備
    える燃料電池であって、 前記電解質粒子の粒径がカソードからアノードに向けて
    小さくなるよう前記電解質膜を配置してなる燃料電池。
  11. 【請求項11】 請求項8記載の電解質膜を備える燃料
    電池であって、 前記パターニングにより前記電解質粒子の密度が高い部
    位に燃料ガスの供給流路を配置してなる燃料電池。
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