JP2003131699A - 音声/音響信号の符号化方法及び電子装置 - Google Patents

音声/音響信号の符号化方法及び電子装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】低ビットレートでも高品質な音声信号/音響信
号を生成できる音声/音響信号の符号化方法を提供す
る。 【解決手段】合成信号を表すための所定のパラメータを
用いる音声/音響信号の符号化方法であって、所定の方
法により位置に関する重み情報を取得する重み情報取得
ステップと、取得した重み情報を用いて、前記所定のパ
ラメータの符号選択を行なう符号選択ステップとを具備
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声/音響信号の
符号化方法及び電子装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】音声信号を圧縮符号化する方法としてC
ELP(Code-Excited Linear Prediction)方式が知ら
れている[“Code-Excited Linear Prediction(CEL
P):High-quality Speech at Very Low Rates”Proc.
ICASSP'85,25,1.1.pp.937−940,
1985年]。
【0003】CELP方式では、音声信号を合成フィル
タとこれを駆動する音源信号に分けてモデル化してい
る。符号化後の合成音声信号は音源信号を合成フィルタ
に通過させることにより生成される。
【0004】音源信号は、過去の音源信号を格納する適
応符号帳から生成される適応符号ベクトルと、雑音符号
帳から生成される雑音符号ベクトルという2つの符号ベ
クトルを結合することにより生成される。
【0005】適応符号ベクトルは主に有声音区間の音源
信号の特徴であるピッチ周期による波形の繰返しを表わ
す役割がある。一方、雑音符号ベクトルは適応符号ベク
トルでは表わしきれない音源信号に含まれる成分を補う
役割を持ち、合成音声信号をより自然なものにするため
に用いられている。
【0006】CELP方式では、音源信号の符号化は聴
覚重み付けられた音声信号のレベルで歪を評価すること
により、符号化歪が知覚されにくくなるようにしている
点に特徴がある。符号化歪が知覚されにくくなるのは、
音声信号のスペクトルの形状に符号化歪のスペクトルが
マスクされるように聴覚重み付けが行なわれるためで、
周波数マスキングを利用している。この場合の聴覚重み
特性は、符号化区間毎に音声信号から求め、同一の符号
化区間の中では同じ聴覚重み特性を用いて音源信号の符
号化を行なっている。
【0007】ここで符号化ビットレートを例えば音声信
号の場合、4kbit/s程度にまで低下させると、音
源信号を表現するために割り当てられるビット数が不足
するため、符号化による歪が音として知覚されるように
なる。結果として音がかすれたり、雑音が混じるなどの
音質の劣化が顕著となってしまう。
【0008】このためビットレートを低下させても高品
質な合成音声を生成できる高効率の符号化が求められて
いる。このような要求は音響信号の符号化についても同
様である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
音声/音響信号の符号化方法では、聴覚重み特性は符号
化区間毎に音声信号から求め、符号化区間の中で同じ聴
覚重み特性を用いて音源信号の符号化を行なっているた
め、低ビットレートでは高品質の合成音声が得難いとい
う問題点があった。
【0010】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、低ビットレートでも高品質な音声信号/音響信号を
生成できる音声/音響信号の符号化方法及び電子装置を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明は、合成信号を表すための所定のパラ
メータを用いる音声/音響信号の符号化方法であって、
所定の方法により位置に関する重み情報を取得する重み
情報取得ステップと、この重み情報取得ステップにおい
て取得した重み情報を用いて、前記所定のパラメータの
符号選択を行なう符号選択ステップとを具備する。
【0012】また、第2の発明は、合成信号を表すため
の所定のパラメータを用いる音声/音響信号の符号化方
法であって、入力信号から得られる信号に基づいて位置
に関する重み情報を取得する重み情報取得ステップと、
この重み情報取得ステップにおいて取得した重み情報を
用いて、前記所定のパラメータの符号選択を行なう符号
選択ステップとを具備する。
【0013】また、第3の発明は、合成信号を表すため
の所定のパラメータを用いる音声/音響信号の符号化方
法であって、入力信号から得られる信号に基づいて特定
の位置が重視または軽視されるような重み情報を取得す
る重み情報取得ステップと、この重み情報取得ステップ
において取得した重み情報を用いて、前記所定のパラメ
ータの符号選択を行なう符号選択ステップとを具備す
る。
【0014】また、第4の発明は、第1から第3の発明
のいずれか1つに係る音声/音響信号の符号化方法にお
いて、前記所定のパラメータが、CELP(Code-Excite
d Linear Prediction)系符号化における音源信号に関す
るパラメータである。
【0015】また、第5の発明は、第2から第4の発明
のいずれか1つに係る音声/音響信号の符号化方法にお
いて、前記入力信号から得られる信号は、音声信号、予
測残差信号、当該予測残差信号の模擬信号のいずれかで
ある。
【0016】また、第6の発明は、第1から第5の発明
のいずれか1つに係る音声/音響信号の符号化方法にお
いて、前記位置に関する重み情報と、聴覚重みとを用い
て前記所定のパラメータを選択する。
【0017】また、第7の発明は、電子装置であって、
音声/音響信号を入力するための入力部と、この入力部
を介して入力された音声/音響信号に対して符号化処理
を施す符号化部と、この符号化部で符号化された音声/
音響信号を送信する送信部と、符号化された音声/音響
信号を受信する受信部と、この受信部を介して受信され
た音声/音響信号に対して復号化処理を施す復号化部
と、この復号化部で復号化された音声/音響信号を出力
する出力部とを具備し、上記符号化部は、第1から第6
のいずれか1つに記載の符号化方法を実行する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態を説明する。
【0019】図1は、本発明の音声/音響信号の符号化
方法の骨子となる構成をブロック図に表したものであ
る。ここでは音声信号のCELP符号化に本発明を適用
した例を説明することにする。
【0020】マイクなどの音声入力手段(図示せず)か
ら入力された音声はA/D変換を施されて離散的な音声
信号として入力端子100から所定の時間区間毎に入力
される。通常この時間区間は10〜30ms程度の長さ
が用いられ、フレーム長と呼ばれることがある。
【0021】CELP方式では音声の生成過程のモデル
として声帯信号を音源信号に対応させ、声道が表すスペ
クトル包絡特性を合成フィルタにより表し、音源信号を
合成フィルタに入力させ、合成フィルタの出力で音声信
号を表現する。本発明は、入力音声信号と合成音声信号
との波形歪みが聴覚的に小さくなるように音源信号の符
号化を行うところはCELP方式と同じであるが、符号
帳探索で用いる波形歪みの計算に位置重みを導入してい
る点が従来と異なる。
【0022】すなわち、ここで説明する本発明によるC
ELP符号化は、スペクトルパラメータ符号帳探索部9
11、適応符号帳探索部912、雑音符号帳探索部91
3、ゲイン符号帳探索部914のほかに、残差信号計算
部120と位置重み制御部910とを用いて符号化を行
なう。各符号帳探索部で探索されたインデックス情報は
符号化データ出力部915から音声符号化データとして
出力される。
【0023】以下に、図1の音声符号化の中の個々の符
号帳探索部の機能について説明して行く。
【0024】スペクトルパラメータ符号帳探索部911
は入力端子100から音声信号をフレーム毎に入力し、
予め用意しているスペクトルパラメータ符号帳を探索し
て、入力された音声信号のスペクトル包絡をより良く表
現することのできる符号帳のインデックス(スペクトル
パラメータ符号)Aを選択し、このインデックスを符号
化データ出力部915へ出力する。通常、CELP方式
ではスペクトル包絡を符号化する際に用いるスペクトル
パラメータとしてLSP(Line Spectrum Pair)パラメ
ータを用いるが、これに限られるものではなく、スペク
トル包絡を表現できるパラメータであれば他のパラメー
タも有効である。
【0025】残差信号計算部120は音声信号とスペク
トルパラメータ符号帳探索部911からのスペクトルパ
ラメータを用いて残差信号を計算する。具体例として
は、スペクトルパラメータをLPC係数に変換し、これ
を用いた予測フィルタA(z)で音声信号をフィルタリ
ングすることにより予測残差信号r(n)を求める。予
測残差信号r(n)の詳細な求め方は公知なので、ここ
では説明を省略する。予測残差信号は残差信号と呼ばれ
ることもある。以降の説明では残差信号と呼ぶことにす
る。
【0026】位置重み制御部910は音声信号から得ら
れた残差信号をもとに位置重みを求め、これを適応符号
帳探索部912、雑音符号帳探索部913、ゲイン符号
帳探索部914にそれぞれ出力すると共に、それぞれの
符号帳で位置重みが歪み評価値に反映されるように各符
号帳の探索部912,913,914を制御する。
【0027】図2及び図3は、本実施形態の方法により
音声信号から位置重みを求める手順を説明するための図
である。
【0028】図2(A)は符号化前の音声信号の離散波
形例である。同図ではサンプル位置n=iの音声信号の
波形振幅をs(i)と表している。図2(B)は残差信
号計算部120において図2(A)の音声信号から求め
た残差信号の波形例である。残差信号は音声信号を予測
したときの誤差信号であるから、残差信号の振幅が他に
比べて大きな位置は予測によって十分表現できなかった
位置であるということができる。そしてその位置は、他
の振幅が小さな位置に比べ、予測によって表現できない
音声の特徴がより多く含まれている位置であると考えら
れる。従って、残差信号の振幅が他に比べて大きな位置
を他の位置より精度良く(即ち歪みを少なく)符号化す
る仕組みを音源信号の符号化に導入することにより、よ
り高品質の合成音声を提供することが可能となる。
【0029】本発明は、残差信号を基に、その特徴をと
らえることにより、どの位置で歪みをより小さくするべ
きかを分析し、そのような位置では歪み評価のペナルテ
ィーが大きくなるように、位置重みを相対的に大きく設
定する。
【0030】ここでは図2(C)を参照しながら、残差
信号から位置重みを設定する方法の一例を説明する。同
図では、残差信号の各位置における絶対値振幅と所定の
方法で決まるしきい値49とを比較し、その大小関係で
位置重みを設定する最も簡単な方法を示している。すな
わち、各位置における残差信号の絶対値振幅がしきい値
49よりも小さいならば位置重みを相対的に小さく設定
し、逆に、絶対値振幅がしきい値49よりも大きいなら
ば位置重みを相対的に大きく設定する。実際、図2
(C)の例では、50で示す絶対値振幅はしきい値49
よりも小さいのでこの位置の位置重みは相対的に小さく
設定され、51で示す絶対値振幅はしきい値49よりも
大きいのでこの位置の位置重みは相対的に大きく設定さ
れる。
【0031】なお、しきい値は、例えば、残差信号の2
乗和平均の平方根や絶対値平均を基に決めることができ
る。残差信号の振幅を正規化したものを用いて位置重み
を設定するのであれば、しきい値はほぼ固定値とするこ
とが可能であるが、これに限られるものではない。
【0032】図3(A)はこの結果得られる位置重みv
(n)の例を示す。この例では、位置重みv(n)はす
べて同一の極性(この図ではすべて正:v(n)>0)
を持っている。このことは、位置重みがサンプル位置n
に対して決まる重み関数であることを示している。サン
プル位置nはサンプリングされた時系列信号の位置nを
示すものであるから、本発明で言う位置nとは、時間
n、または時刻nと考えてよい。従って、位置に関する
重みv(n)は対象とする符号化の区間内のサンプル位
置に関する位置重みであると言えるし、この区間内で定
義される時刻nに関する時間重み(または時刻重み)で
あると言ってもよい。このような時間位置に関する重み
付けは、時系列信号の個々のサンプル毎に乗じるように
定義される重み付けであって、従来の聴覚重み付けで用
いるフィルタ演算や畳み込み演算によって実現される重
み付けとは全く異なる重み付けである。
【0033】図3(B)は残差信号の絶対値振幅が非常
に小さい位置での位置重みをより小さな値に設定する方
法も取り入れ、位置重みの大きさを3種類に設定した例
である。例えば、同図で位置重みv(21)の値が図3
(A)のv(21)の値より小さくなっているのは、位
置n=21での残差信号の絶対値振幅が非常に小さいこ
とを反映している。
【0034】位置重みの別な設定方法としては、残差信
号r(n)または残差信号を正規化した信号を用いて、
その絶対値を量子化したものを位置重みv(n)とする
ことができる。即ち、v(n)=Q[abs(r
(n))]とする。ここで、abs( )は絶対値を表
す関数、Q[x]は所定の量子化器Qにxを入力したと
きの量子化出力を表す。量子化出力が2値の量子化器を
用いる構成にした場合は、図3(A)と同様に2種類の
大きさの位置重み設定をすることができる。同様に、量
子化出力が3値の量子化器を用いる構成にした場合は、
図3(B)と同様に3種類の大きさの位置重み設定をす
ることができる。位置重みの大きさの設定の種類は4種
類以上であってもよい。
【0035】また、別な位置重みの設定方法としては、
r(n)の代わりに残差信号の2乗信号{r(n)}2
を用いて上記の例に示した方法で位置重みを設定するこ
とも可能である。
【0036】このように位置重みの設定方法としては様
々なものが考えられるが、要は、位置毎の重要度を位置
重みに反映できるような仕組みになっていればよく、ど
のような位置重みの決め方であっても本発明に含まれ
る。
【0037】ここで図1に戻って説明を続ける。
【0038】適応符号帳探索部912は音源信号の中の
ピッチ周期で繰り返す成分を表現するために用いる。C
ELP方式では、符号化された過去の音源信号を所定の
長さだけ適応符号帳として格納し、これを音声符号化部
と音声復号化部の両方で持つことにより、指定されたピ
ッチ周期に対応して繰り返す信号を適応符号帳から引き
出すことができる構造になっている。適応符号帳では符
号帳からの出力信号とピッチ周期が一対一に対応するた
めピッチ周期を適応符号帳のインデックスに対応させる
ことができる。
【0039】このような構造の下、適応符号帳探索部9
12では、符号帳からの出力信号を合成フィルタで合成
したときの合成信号と目標とする音声信号との歪みを、
位置重み制御部910からの位置重みで重み付けしたレ
ベルで評価し、その歪みが小さくなるようなピッチ周期
を探索する。そして、探索されたインデックス(適応符
号)Lを符号化データ出力部915へ出力する。上記の
重み付けは、位置重みと従来の聴覚重みの両方を用いる
ことでより効果的に歪みが聞こえにくい符号を選択する
ことができる効果がある。
【0040】雑音符号帳探索部913は音源信号の中の
雑音的な成分を表現するために用いる。CELP方式で
は、音源信号の雑音成分は雑音符号帳を用いて表され
る。指定されたインデックスに対応して雑音符号帳から
雑音的な信号あるいはパルス的な信号を引き出すことが
できる構造になっている。
【0041】なお、本実施形態では雑音符号帳と書き表
すが、この符号帳が表わす雑音信号は必ずしもいわゆる
雑音的なものである必要のないことは言うまでもない。
例えば、雑音符号帳が代数符号帳(Algebraic Codeboo
k)のようにパルス的な音源信号を生成する符号帳であ
っても構わない。代数符号帳は予め定められた数のパル
スの振幅を+1,−1に限定し、パルスの位置情報と極
性情報の組合せで符号ベクトルを表わす符号帳である。
【0042】代数符号帳の特徴としては、符号ベクトル
そのものを直接には格納する必要がないため符号帳を表
わすメモリ量が少なくて済み、符号ベクトルを選択する
ための計算量が少ないにもかかわらず、比較的高品質に
音源情報に含まれる雑音成分を表わすことができること
が挙げられる。このように音源信号の符号化に代数符号
帳を用いるものはACELP方式、ACELPベースの
方式と呼ばれ、比較的歪の少ない合成音声が得られるこ
とが知られている。
【0043】このような構造の下、雑音符号帳探索部9
13では、符号帳からの出力信号を用いて再生される合
成音声信号と雑音符号帳探索部913において目標とな
る音声信号との歪みを、位置重み制御部910からの位
置重みで重み付けしたレベルで評価し、その歪みが小さ
くなるようなインデックス(雑音符号)Cを探索する。
【0044】位置重みv(n)を用いて雑音符号帳のイ
ンデックス(雑音符号)を選択するための方法の一例
は、以下の歪みDvを最小とする雑音符号ベクトルck
のインデックスkを選択することである。
【0045】 Dv=Σ[v(n){X(n)−gHck(n)}]2 (1) ここでX(n)は目標信号、gはゲイン、Hは合成音声
信号を生成するためのインパルス応答行列、ck(n)
は雑音符号ベクトルの位置nにおける要素である。この
ように定義すると、再生される合成音声信号はgHck
(n)で表すことができる。従来法では目標信号と再生
される合成音声信号との誤差信号{X(n)−gHck
(n)}の2乗和が最小となるように雑音符号ベクトル
ckのインデックスkを選択するという原理に基づいて
符号選択を行なっている。
【0046】ここでは、目標信号と再生される合成音声
信号との誤差信号{X(n)−gHck(n)}の位置
n毎に位置重みv(n)を乗じた、位置重み付きの誤差
(位置重み付きの歪み)v(n){X(n)−gHck
(n)}の2乗和が最小となるように雑音符号ベクトル
ckのインデックスkを選択する。この際、使用する位
置重みは、残差信号から求める方法もあるが、音声信号
や聴覚重み付けられた音声信号から求めた位置重みを使
用することもできる。
【0047】残差信号の代わりに残差信号に比較的近い
形状を有する模擬信号を用いることができる。このよう
な残差信号の模擬信号としては、例えば、適応符号ベク
トルが考えられ、適応符号ベクトルを残差信号の代わり
に用いて位置重みを求めることも有効である。
【0048】そして、探索された雑音符号Cを符号化デ
ータ出力部915へ出力する。上記の重み付けは、位置
重みと従来の聴覚重み付けを組み合わせることでより効
果的に歪みが聞こえにくい符号を選択することができる
効果がある。
【0049】次にゲイン符号帳探索部914は音源信号
のゲイン成分を表現するために用いる。典型的なCEL
P方式では、ピッチ成分に用いるゲインと雑音成分に用
いるゲインの2種類のゲインをゲイン符号帳探索部91
4で符号化する。符号帳探索においては、符号帳から引
き出されるゲイン候補を用いて再生される合成音声信号
と目標とする音声信号との歪みを、位置重み制御部91
0からの位置重みで重み付けしたレベルで評価し、その
歪みが小さくなるようなインデックス(ゲイン符号)G
を探索する。そして、探索されたゲイン符号Gを符号化
データ出力部915へ出力する。上記の重み付けは、位
置重みと従来の聴覚重みの両方を用いることでより効果
的に歪みが聞こえにくい符号を選択することができる効
果がある。
【0050】符号化データ部915は符号化データを音
声符号化データとして出力する。
【0051】ここでは適応符号帳探索、雑音符号帳探
索、ゲイン符号帳探索の3つの符号帳の探索のそれぞれ
に位置重みを用いる方法を説明したが、本発明はこれに
限られるものではなく、様々な変形例が可能であること
はいうまでもない。例えば、雑音符号帳探索にだけ位置
重みを用いる方法も有効である。
【0052】以上で図1の音声符号化の説明を終わる。
【0053】図4は本発明の一実施形態に係る符号化方
法を説明するためのフローチャートである。
【0054】所定の符号化区間毎に音声信号を入力し
(ステップS1)、スペクトルパラメータ符号帳探索を
行ない(ステップS2)、音声信号から残差信号を求め
る(ステップS3)。次に、求めた残差信号の各振幅値
r(n)の相対的な大小関係に応じ、各位置nの位置重
みv(n)を設定する(ステップS4)。そして、位置
重みv(n)を用いて適応符号帳探索を行ない(ステッ
プS5)、次に、位置重みv(n)を用いて雑音(代
数)符号帳探索を行ない(ステップS6)、位置重みv
(n)を用いてゲイン符号帳探索を行なう(ステップS
7)。
【0055】最後に、上記の探索により得られた符号
A,L,C,Gを出力(ステップS8)する。そして次
の符号化区間の符号化が必要かどうかを判断し(ステッ
プS9)、必要がなければ符号化の処理を終了する。
【0056】なお、上記したステップS4の処理の具体
的な方法の一例は以下のようになる。
【0057】r(n)からしきい値THを計算し、 |r(n)|>TH ならば v(n)=k1 |r(n)|≦TH ならば v(n)=k2 ここで、k1、k2はk1>k2>0 なる関係にすると絶対値振幅が大きい位置に大きな位置
重みk1が設定されることになる。k1=k2とすると
位置重みを用いないことになる。また、しきい値THは
1種類としたが、TH1、TH2を使うなどして複数種
類のしきい値を使ってより細かく位置重みの値を設定す
る方法も効果がある。
【0058】以上で図4のフローチャートの説明を終わ
る。
【0059】なお、本発明は、符号化側で行なうパラメ
ータの符号選択に用いる重み付けに関するものなので、
符号化で得られた各パラメータの符号を用いた復号化の
方法は従来と同様である。ここでは図5を用いて復号化
方法について簡単に説明する。
【0060】図5において、符号化部からの符号化デー
タは入力端子160から入力され、符号化データ分離部
19において各符号A,L,C,Gに分離される。スペ
クトルパラメータ復号部14は、符号Aを基にスペクト
ルパラメータを再生する。適応音源復号部11は、符号
Lを基に適応符号ベクトルを再生する。雑音音源復号部
12は、符号Cを基に雑音符号ベクトルを再生する。ゲ
イン復号部13は、符号Gを基に、ゲインを再生する。
音源再生部15では再生された適応符号ベクトル、雑音
符号ベクトル、ゲインを用いて音源信号を再生する。
【0061】合成フィルタ16は、スペクトルパラメー
タ復号部14で再生されたスペクトルパラメータを用い
て合成フィルタを構成し、これに音源再生部15からの
音源信号を通過させることにより、合成音声信号を生成
する。ポストフィルタ17は、この合成音声信号に含ま
れる符号化歪みを整形して聞きやすい音となるようにす
るポストフィルタリング処理を行う。処理された合成音
声信号は出力端子195から出力される。
【0062】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、位置重
みをパラメータの符号選択に導入することで重要な位置
での符号化歪みが少なくなるような符号選択を行なうこ
とができる。
【0063】また、請求項2に記載の発明によれば、入
力信号から得られる信号に基づいて位置重みを適応的に
設定することができる。
【0064】また、請求項3に記載の発明によれば、特
定の位置だけに位置重みを用いるので、すべての位置に
位置重みを設定する手間が不要となり、これによって計
算量が減少する。
【0065】また、請求項4に記載の発明によれば、請
求項1から3のいずれか1つの発明の効果に加えて、位
置重み付けの導入により、CELP系の音源信号の符号
化においてピッチパルスなど音源信号の特徴がうまく表
現できない問題を克服できる。
【0066】また、請求項5に記載の発明によれば、請
求項2から4のいずれか1つに記載の発明の効果が得ら
れる。
【0067】また、請求項6に記載の発明によれば、請
求項1から5のいずれか1つの発明の効果に加えて、位
置重みと従来の聴覚重みの両方を用いることで、より効
果的に歪みが聞こえにくい符号を選択することができ
る。
【0068】また、請求項7に記載の発明によれば、請
求項1から6のいずれか1つの発明の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音声/音響信号の符号化方法の骨子と
なる構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態の方法により音声信号から位置重み
を求める手順を説明するための図(その1)である。
【図3】本実施形態の方法により音声信号から位置重み
を求める手順を説明するための図(その2)である。
【図4】本発明の一実施形態に係る符号化方法を説明す
るためのフローチャートである。
【図5】復号化方法について説明するための図である。
【符号の説明】
100 入力端子 120 残差信号計算部 150 符号化データ 910 位置重み制御部 911 スペクトルパラメータ符号帳探索部 912 適応符号帳探索部 913 雑音符号帳探索部 914 ゲイン符号帳探索部 915 符号化データ出力部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成信号を表すための所定のパラメータ
    を用いる音声/音響信号の符号化方法であって、 所定の方法により位置に関する重み情報を取得する重み
    情報取得ステップと、 この重み情報取得ステップにおいて取得した重み情報を
    用いて、前記所定のパラメータの符号選択を行なう符号
    選択ステップとを具備することを特徴とする音声/音響
    信号の符号化方法。
  2. 【請求項2】 合成信号を表すための所定のパラメータ
    を用いる音声/音響信号の符号化方法であって、 入力信号から得られる信号に基づいて位置に関する重み
    情報を取得する重み情報取得ステップと、 この重み情報取得ステップにおいて取得した重み情報を
    用いて、前記所定のパラメータの符号選択を行なう符号
    選択ステップとを具備することを特徴とする音声/音響
    信号の符号化方法。
  3. 【請求項3】 合成信号を表すための所定のパラメータ
    を用いる音声/音響信号の符号化方法であって、 入力信号から得られる信号に基づいて特定の位置が重視
    または軽視されるような重み情報を取得する重み情報取
    得ステップと、 この重み情報取得ステップにおいて取得した重み情報を
    用いて、前記所定のパラメータの符号選択を行なう符号
    選択ステップとを具備することを特徴とする音声/音響
    信号の符号化方法。
  4. 【請求項4】 前記所定のパラメータが、CELP(Cod
    e-Excited Linear Prediction)系符号化における音源信
    号に関するパラメータであることを特徴とする請求項1
    から3のいずれか1つに記載の音声/音響信号の符号化
    方法。
  5. 【請求項5】 前記入力信号から得られる信号は、音声
    信号、予測残差信号、当該予測残差信号の模擬信号のい
    ずれかであることを特徴とする請求項2から4のいずれ
    か1つに記載の音声/音響信号の符号化方法。
  6. 【請求項6】 前記位置に関する重み情報と、聴覚重み
    とを用いて前記所定のパラメータを選択することを特徴
    とする請求項1から5のいずれか1つに記載の音声/音
    響信号の符号化方法。
  7. 【請求項7】 音声/音響信号を入力するための入力部
    と、 この入力部を介して入力された音声/音響信号に対して
    符号化処理を施す符号化部と、 この符号化部で符号化された音声/音響信号を送信する
    送信部と、 符号化された音声/音響信号を受信する受信部と、 この受信部を介して受信された音声/音響信号に対して
    復号化処理を施す復号化部と、 この復号化部で復号化された音声/音響信号を出力する
    出力部と、 を具備し、 上記符号化部は、請求項1から6のいずれか1つに記載
    の符号化方法を実行することを特徴とする電子装置。
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