JP2003131090A - 光ファイバの被覆方法及び被覆装置 - Google Patents

光ファイバの被覆方法及び被覆装置

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JP2003131090A
JP2003131090A JP2001323623A JP2001323623A JP2003131090A JP 2003131090 A JP2003131090 A JP 2003131090A JP 2001323623 A JP2001323623 A JP 2001323623A JP 2001323623 A JP2001323623 A JP 2001323623A JP 2003131090 A JP2003131090 A JP 2003131090A
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ultraviolet
illuminance
optical fiber
quartz tube
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Yoshihisa Kato
善久 加藤
Yoshinori Kurosawa
芳宣 黒沢
Takeshi Okubo
豪 大窪
Makoto Kawasaki
誠 川崎
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Hitachi Cable Ltd
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 石英管が汚れたり紫外線照射ランプが劣化し
ても光ファイバに常に一定の紫外線を照射できる光ファ
イバの被覆方法及び被覆装置を提供する。 【解決手段】 光ファイバ12の外側に紫外線硬化樹脂
をコートした後、この光ファイバ12を石英管1内に通
しつつ石英管1の外側から石英管1内の光ファイバ12
に紫外線を照射し、光ファイバ12上の紫外線硬化樹脂
を硬化させる光ファイバ12の被覆方法において、石英
管1を透過した紫外線の照度を測定し、この照度を一定
に保つように上記紫外線の紫外線発生源2の出力を補正
するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバのコー
ティングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバのコーティング材には、紫外
線硬化樹脂が主に用いられ、石英ファイバに紫外線硬化
樹脂をコーティングした後、この石英ファイバに紫外線
を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化させる方法が行われて
いる。
【0003】紫外線の照射は、紫外線硬化樹脂をコート
された光ファイバを挿通させるための石英管と、石英管
の外側に設けられ石英管を通して光ファイバに紫外線を
照射する紫外線照射ランプと、石英管及び紫外線照射ラ
ンプを囲繞するケーシングとを備えた被覆装置を用いて
行っている。
【0004】通常、被覆装置における紫外線照射量の測
定は、ケーシングに窓を形成し、作業前に照度計により
外部照度を測定して照度確認を行う方法や、端面を加工
した石英ガラスを石英管内に装入し、石英ガラスを通し
て得た紫外線を照度計で測定して確認を行う方法が行わ
れている。
【0005】また、光ファイバの線引速度変化に対応し
てUV照度を制御することはよく知られている。UV照
度の制御としては特開平4−114484、特開平9−
202654に、光ファイバの着色被覆時の速度が変化
した場合に、速度変化に応じてUV照度を制御する手段
が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、線引作業中
には硬化する前のコーティング材料からミストが飛散す
るため、石英管が汚れて光ファイバに十分な照度の紫外
線が当たらなくなったり、紫外線照射ランプ自体の劣化
で十分な照度を得られなかったりすることがあった。
【0007】石英管の汚れや紫外線照射ランプの劣化
は、長時間光ファイバを被覆し続けることで発生するも
のであるため、線引長が長くなるほど顕著に現れるとい
う特徴があり、線引開始時の外部照度による照度測定や
作業前の石英管内の照度測定のみでは評価できず、ま
た、特開平4−114484、特開平9−202654
に示される線引速度変化で紫外線照度を制御する方法で
も対応できなかった。
【0008】またさらに、紫外線量を測定するセンサは
一般に熱に弱いため、被覆装置の窓にセンサを直接当て
て、照度を連続して長時間測定することはできなかっ
た。このため、一定時間毎に窓にセンサを当てて照度変
化をチェックしなければならず煩雑であった。
【0009】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、石英管が汚れたり紫外線発生源が劣化しても光ファ
イバに常に一定の紫外線を照射できる光ファイバの被覆
方法及び被覆装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、光ファイバの外側に紫外線硬化樹脂をコー
トした後、この光ファイバを石英管内に通しつつ石英管
の外側から石英管内の光ファイバに紫外線を照射し、光
ファイバ上の紫外線硬化樹脂を硬化させる光ファイバの
被覆方法において、上記石英管を透過した紫外線の照度
を測定し、この照度を一定に保つように上記紫外線の紫
外線発生源の出力を補正するものである。
【0011】そして、上記石英管に汚れがないときに上
記照度を測定してこれを基準値とし、さらに上記照度を
測定し、上記基準値に対する測定値の割合からなる紫外
線透過率を算出し、この紫外線透過率に応じて上記紫外
線発生源の出力を補正するとよい。
【0012】また、上記紫外線発生源から直接受ける紫
外線の照度を測定した後、上記紫外線発生源の出力が低
下しているか否かを判定し、出力が低下しているとき、
その出力低下による照度低下を補うように上記紫外線発
生源の出力を補正するとよい。
【0013】具体的な装置としては、紫外線硬化樹脂を
外側にコートされた光ファイバを挿通させるための石英
管と、該石英管内を通過する光ファイバに紫外線を照射
するための紫外線照射ランプとを備えた光ファイバの被
覆装置において、上記石英管を透過した紫外線の照度を
測定する紫外線照度センサと、この紫外線照度センサで
測定される照度を受けてこの照度を一定に保つように上
記紫外線照射ランプの出力を制御するコントローラとを
備えるとよい。
【0014】このとき、上記紫外線照射ランプと上記石
英管はケーシング内に設けられ、上記紫外線照度センサ
は上記ケーシング外に上記紫外線照射ランプから離間し
て設けられ上記ケーシング内から延びる導波路に接続さ
れるようにするとよい。
【0015】また、上記紫外線照射ランプから直接受け
る紫外線の照度を測定する直射線用紫外線照度センサ
と、この直射線用紫外線照度センサで測定される照度か
ら上記紫外線照射ランプの出力が低下しているか否かを
判定し、出力が低下している場合に上記直射線用紫外線
照度センサで測定される照度低下を補うように上記紫外
線照射ランプの出力を制御するコントローラとを備える
とさらによい。
【0016】このとき、上記紫外線照射ランプと上記石
英管はケーシング内に設けられ、上記直射線用紫外線照
度センサは、上記ケーシング外に上記紫外線照射ランプ
から離間して設けられ上記ケーシング内から延びる導波
路に接続されるようにするとよい。
【0017】また、上記導波路は石英ガラスで形成する
とよく、導波路の外周を保護パイプで囲むと更によい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の好適実施の形態を添付図
面に基づいて詳述する。
【0019】図1に示すように、被覆装置8aは、紫外
線硬化樹脂(図示せず)をコートされた光ファイバ12
を挿通させるための石英管1と、石英管1の外側に設け
られ石英管1を通して光ファイバ12に紫外線を照射す
る紫外線発生源たる紫外線照射ランプ(UVランプ)2
と、石英管1及び紫外線照射ランプ2を囲繞するケーシ
ング13と、石英管1を透過した紫外線の照度を測定す
るための透過線用紫外線照度センサ4と、紫外線照射ラ
ンプ2から直接受ける紫外線の照度を測定する直射線用
紫外線照度センサ9と、直射線用紫外線照度センサ9で
測定される照度から紫外線照射ランプ2の出力が低下し
ているか否かを判定し、出力が低下している場合に直射
線用紫外線照度センサ9で測定される照度低下を補うよ
うに紫外線照射ランプ2の出力を制御すると共に、透過
線用紫外線照度センサ4で測定される照度を受けてこの
照度を一定に保つように紫外線照射ランプ2の出力を制
御するコントローラ7aとからなる。
【0020】石英管1は、内部に窒素ガス等の不活性ガ
スを充満させており、紫外線硬化樹脂を不活性ガスの雰
囲気中で安定して硬化させるようになっている。光ファ
イバ12は石英ガラスファイバからなる。
【0021】紫外線照射ランプ2は、具体的にはメタル
ハライドランプからなり、石英管1に対してほぼ平行に
配置されている。
【0022】紫外線照射ランプ2から見て石英管1の裏
側には、紫外線を反射するための第1反射板3aが設け
られている。第1反射板3aは、石英管1の外周を覆う
ように樋状に形成されており、中央に石英管1を透過し
た紫外線を通すための第1ピンホール14が形成されて
いる。
【0023】また、石英管1から見て紫外線照射ランプ
2の裏側にも、紫外線を反射するための第2反射板3b
が設けられている。第2反射板3bは、紫外線照射ラン
プ2の外周を覆うように樋状に形成されており、中央に
石英管1を透過した紫外線を通すための第2ピンホール
15が形成されている。
【0024】ケーシング13は、紫外線照射ランプ2か
ら発せられる紫外線を外部に漏らさないように形成され
ている。
【0025】透過線用紫外線照度センサ4は、ケーシン
グ13外に紫外線照射ランプ2から離間して設けられケ
ーシング13内から延びる透過線用導波路5に接続され
ている。透過線用導波路5は、0.5mmφ〜20mmφの
石英ガラスで形成されており、一端を第1ピンホール1
4に臨んで設けられている。そして、透過線用導波路5
は、第1ピンホール14を通った紫外線を透過線用紫外
線照度センサ4へ案内するようになっている。
【0026】直射線用紫外線照度センサ9は、ケーシン
グ13外に紫外線照射ランプ2から離間して設けられケ
ーシング13内から延びる直射線用導波路10に接続さ
れている。直射線用導波路10は、透過線用導波路5と
同様のものからなり、一端を第2ピンホール15に臨ん
で設けられている。そして、直射線用導波路10は、第
2ピンホール15を通った紫外線を直射線用紫外線照度
センサ9へ案内するようになっている。
【0027】また、透過線用導波路5と直射線用導波路
10は、それぞれ外周を保護パイプ6,11で囲まれて
保護されている。
【0028】コントローラ7aは、直射線用紫外線照度
センサ9、透過線用紫外線照度センサ4及び紫外線照射
ランプ2の電源供給部(図示せず)にそれぞれ接続され
ており、直射線用紫外線照度センサ9及び透過線用紫外
線照度センサ4からの情報を受けて電源供給部を制御す
るようになっている。
【0029】次に作用を述べる。
【0030】外側に紫外線硬化樹脂をコートされた光フ
ァイバ12を、石英管1内に連続的に通しつつ、紫外線
照射ランプ2を所定の電圧で点灯させる。紫外線照射ラ
ンプ2から放射された紫外線は、石英管1を透過して光
ファイバ12上の紫外線硬化樹脂に照射される。このと
き、一切汚れのない石英管1を用いて運転を開始するた
め、紫外線硬化樹脂には硬化に最適な量の紫外線が当た
り、不活性ガス雰囲気中で良好に安定して硬化させるこ
とができる。
【0031】また、石英管1を透過した紫外線の一部は
第1ピンホール14と透過線用導波路5とを経て透過線
用紫外線照度センサ4に到達しており、紫外線照射ラン
プ2から第2反射板3b側へ照射された紫外線の一部は
第2ピンホール15と直射線用導波路10とを経て直射
線用紫外線照度センサ9に到達している。
【0032】そして、このようにして運転を開始すると
同時に、図2に示すように初期処理16を行う。初期処
理16は、透過線用紫外線照度センサ4と直射線用紫外
線照度センサ9とを作動させ、それぞれの測定値をコン
トローラ7a内に記録することで行う。
【0033】具体的には、直射線用紫外線照度センサ9
で照度(以下、直射照度という)を測定すると共に透過
線用紫外線照度センサ4で照度(以下、透過照度とい
う)を測定17し、直射照度を紫外線照射ランプ2の出
力低下を計るための基準値(以下、直射基準値という)
として記録18し,透過照度を石英管1の汚れ、すなわ
ち紫外線透過率を評価するための基準値(以下、透過基
準値という)として記録19する。
【0034】初期処理16が終了したら、紫外線照射ラ
ンプ2に出力低下があるか否かを評価20し、出力低下
の程度に応じて紫外線照射ランプ2への電圧を補正21
した後、石英管1の汚れを評価22し、汚れの程度に応
じて紫外線照射ランプ2への電圧を補正23するという
一連の手順を繰り返す。
【0035】紫外線照射ランプ2に出力低下があるか否
かの評価は、直射線用紫外線照度センサ9で直射照度を
測定24し、この値が直射基準値から変動しているか否
か25で評価する。
【0036】変動している場合、出力低下による直射照
度の低下を補うように変動の割合から必要な電圧(補正
電圧)を算出26し、紫外線照射ランプ2への電圧を補
正27する。
【0037】また、石英管1の汚れの評価は、透過線用
紫外線照度センサ4で透過照度を測定28し、この値が
透過基準値から変動しているか否か29で評価する。
【0038】変動している場合、透過基準値に対する測
定値の割合からなる紫外線透過率を算出30し、透過照
度を一定に保つために必要な電圧(補正電圧)を紫外線
透過率から算出31し、紫外線照射ランプ2への電圧を
補正32する。そして、電圧の補正に伴って維持すべき
直射照度が変わるため、直射線用紫外線照度センサ9で
直射照度を測定33し直し、直射基準値の記録を更新3
4する。
【0039】このように、光ファイバ12の外側に紫外
線硬化樹脂をコートした後、光ファイバ12を石英管1
内に通しつつ石英管1の外側から石英管1内の光ファイ
バ12に紫外線を照射し、光ファイバ12上の紫外線硬
化樹脂を硬化させる光ファイバ12の被覆方法におい
て、石英管1を透過した紫外線の照度を測定28し、こ
の照度を一定に保つように紫外線照射ランプ2の出力を
補正32するため、石英管1が汚れても光ファイバ12
に常に一定の紫外線を照射でき、紫外線照射ランプ2が
劣化しても光ファイバ12に照射される紫外線量を低下
させないようにできる。
【0040】また、予め石英管1に汚れがないときに透
過照度を測定してこれを透過基準値として記録19して
おき、さらに透過線用紫外線照度センサ4で透過照度を
測定28し、透過基準値に対する測定値の割合からなる
紫外線透過率を算出30し、この紫外線透過率に応じて
紫外線照射ランプ2の出力を補正32するようにしたた
め、迅速かつ確実に透過照度を補正することができ、紫
外線硬化樹脂を安定して硬化させることができる。
【0041】紫外線照射ランプ2から直接受ける紫外線
の照度、すなわち直射照度を測定24した後、紫外線照
射ランプ2の出力が低下しているか否かを判定20し、
出力が低下しているとき、その出力低下による照度低下
を補うように紫外線照射ランプ2の出力を補正27する
ようにしたため、石英管1の汚れによる照度の低下と区
別して紫外線照射ランプ2の劣化を検出でき、石英管1
が汚れた場合の出力制御とは異なる出力制御で紫外線ラ
ンプ2の出力を正確に制御できる。
【0042】また、被覆装置8aを、石英管1を透過し
た紫外線の照度を測定する透過線用紫外線照度センサ4
と、透過線用紫外線照度センサ4で測定される透過照度
を受けて透過照度を一定に保つように紫外線照射ランプ
2の出力を制御するコントローラ7aとを備えて構成し
たため、簡易な構造で容易に紫外線照射ランプ2の出力
を制御することができる。
【0043】そして、紫外線照射ランプ2と石英管1を
ケーシング13内に設け、ケーシング13外に透過線用
紫外線照度センサ4を紫外線照射ランプ2から離間して
設けると共にケーシング13内から延びる透過線用導波
路5に接続したため、数百度と非常に高温になるケーシ
ング13内の熱から透過線用紫外線照度センサ4を守る
ことができ、劣化を防ぐことができる。
【0044】また、被覆装置8aを、紫外線照射ランプ
2から直接受ける紫外線の照度を測定する直射線用紫外
線照度センサ9と、直射線用紫外線照度センサ9で測定
される照度から紫外線照射ランプ2の出力が低下してい
るか否かを判定し、出力が低下している場合に直射線用
紫外線照度センサ9で測定される照度低下を補うように
紫外線照射ランプ2の出力を制御するコントローラ7a
とを備えて構成したため、簡易な構造で正確に紫外線照
射ランプ2の出力を制御できる。
【0045】そして、紫外線照射ランプ2と石英管1を
ケーシング13内に設け、ケーシング13外に直射線用
紫外線照度センサ9を紫外線照射ランプ2から離間して
設けると共にケーシング13内から延びる直射線用導波
路10に接続したため、ケーシング13内の熱から直射
線用紫外線照度センサ9を守ることができ、劣化を防ぐ
ことができる。
【0046】直射線用導波路10と透過線用導波路5を
それぞれ石英ガラスで形成し、それぞれの導波路5,1
0の外周を保護パイプ6,11で囲んだため、導波路
5,10を容易かつ安定してケーシング13に取り付け
ることができ、紫外線照度センサ4,9に測定すべき紫
外線をほとんど減衰させることなく取り込むことができ
る。
【0047】なお、紫外線照射ランプ2としてメタルハ
ライドランプを用いるものとしたが、これに限るもので
はない。例えば、低圧水銀ランプや高圧放電ランプなど
の市販のランプであってもよい。
【0048】被覆装置8aは、有電極タイプまたは無電
極タイプのいずれを用いてもよい。
【0049】そして、紫外線照射ランプ2が1灯のもの
について述べたがこれに限るものではなく、図5に示す
ように、2灯組み合わせたものであってもよくそれ以上
組み合わせたものであってもよい。特に複数の紫外線照
射ランプ2を組み合わせる場合、それぞれの紫外線照射
ランプ2と石英管1とを一直線上にならないようにずら
して配置するとよい。直射線用紫外線照度センサ9と透
過線用紫外線照度センサ4とを各紫外線照射ランプ2ご
とに容易に配置することができる。
【0050】導波路5,10の太さは、特に限定するも
のではないが、0.5mmφ以上が望ましい。好ましく
は、1mmφ〜20mmφがよい。
【0051】また、紫外線照射ランプ2から直接照射さ
れる紫外線をモニターする被覆装置8aについて述べた
が、紫外線照射ランプ2を劣化させる以前に定期的に交
換する場合や、紫外線硬化樹脂に当たる紫外線量をあま
り高い精度で制御する必要がなく被覆装置8aを簡素化
したい場合などには、図3に示すように、直射線用紫外
線照度センサ9と、直射線用導波路10を省くことも可
能である。
【0052】この場合、コントローラ7bは、図4に示
すように、透過線用紫外線照度センサ4で透過照度を測
定40して透過基準値として記録19するという初期処
理41を行い、初期処理41が終了したら、石英管1の
汚れを評価22し、汚れの程度に応じて紫外線照射ラン
プ2への電圧を補正23するという手順を繰り返すよう
にするとよい。石英管1の汚れの評価22の方法につい
ては前述の被覆装置8aの場合と同様でよい。紫外線照
射ランプ2への電圧の補正23については、前述の被覆
装置8aと同様に紫外線透過率を算出30したのち、紫
外線透過率から補正電圧を算出31し、電圧を補正32
するようにするとよい。
【0053】次に、効果を検証するための試験を行った
ので、試験の結果について述べる。
【0054】試験は、図1及び図2に示すように透過照
度と直射照度とを測定し、それぞれの測定値に応じて紫
外線照射ランプ2の出力を補正した場合(ケース1)
と、図3及び図4に示すように透過照度のみを測定し、
この測定値に応じて紫外線照射ランプ2の出力を補正し
た場合(ケース2)と、紫外線照射ランプ2の出力補正
を一切行わない場合(ケース3)とについて、それぞれ
連続的に被覆装置を稼働させ、紫外線硬化樹脂の硬化度
がどのように変化するかを測定し、比較することで行っ
た。
【0055】ケース1について 一次及び二次被覆用ウレタンアクリレート系紫外線硬化
樹脂を外径125±1μmの石英ガラスファイバ(光フ
ァイバ12)に各々厚さ35,25μmコーティング
し、紫外線照射ランプ2でそれぞれ硬化させる際に、紫
外線照射ランプ2自体の照度低下を直射線用紫外線照度
センサ9で石英ガラスからなる直射線用導波路10を通
して検知し、紫外線照射ランプ2の出力を優先的に行っ
た後、石英管1の汚れに伴う外部照度変化を透過線用紫
外線照度センサ4にて石英ガラスからなる透過線用導波
路5を通して検知し、コントローラ7aにより紫外線照
射ランプ2の出力を制御しながら線引速度1200m/
分で外径245±2μmの光ファイバを1000km作
製した。
【0056】完成した光ファイバ12から50,10
0,200,300,500,1000kmごとに硬化
度測定用ファイバを50mずつ採取した。ファイバ試料
を恒温恒湿室にて24時間状態調節し、初期重量を測定
したのち、MEK(メチルエチルケトン)を用い、ソッ
クスレー抽出装置で12時間抽出処理した。抽出後のフ
ァイバを12時間常温乾燥後、80℃で4時間真空乾燥
し、恒温恒湿室(23℃±2℃、65%RH)で24時
間状態調節後、重量測定を行い、数1から硬化度(ゲル
分率)を求めた。
【0057】
【数1】
【0058】なお、石英ガラスファイバの重量は、試料
の被覆を550℃電気炉にて4時間完全に燃焼させたの
ち、ガラスファイバをエタノール槽で超音波洗浄し、1
時間常温乾燥したのち測定した。
【0059】ケース2について 一次及び二次被覆用ウレタンアクリレート系紫外線硬化
樹脂を外径125±1μmの石英ガラスファイバ(光フ
ァイバ12)に各々厚さ35,25μmコーティング
し、紫外線照射ランプ2でそれぞれ硬化させる際に、石
英管1の汚れに伴う外部照度変化を透過線用紫外線照度
センサ4にて石英ガラスからなる透過線用導波路5を通
して検知し、コントローラ7bにより紫外線照射ランプ
2の出力を制御しながら線引速度1200m/分で外径
245±2μmの光ファイバ12を1000km作製し
た。
【0060】この光ファイバ12から50,100,2
00,300,500,1000kmごとに硬化度測定
用ファイバを50mずつ採取し、ケース1と同様の手順
で硬化度を求めた。
【0061】ケース3について 一次及び二次被覆用ウレタンアクリレート系紫外線硬化
樹脂を外径125±1μmの石英ガラスファイバ(光フ
ァイバ)に各々厚さ35,25μmコーティングし、紫
外線照射ランプ2の出力は初期設定のまま、線引速度1
200m/分で外径245±2μmの光ファイバ12を
1000km作製した。完成した光ファイバ12から5
0,100,200,300,500,1000kmご
とに硬化度測定用ファイバを50mずつ採取し、ケース
1と同様の手順で硬化度を求めた。
【0062】ケース1〜3の試験結果について ケース1における50km地点の硬化度を100%とす
ると、図6に示すように、各線引長での被覆層の硬化度
はケース1では四角ドット、ケース2では丸ドット、ケ
ース3では三角ドットで示すようになった。
【0063】図6から明らかなように、ケース1のよう
に直射線用紫外線照度センサ9で紫外線照射ランプ2自
体の劣化を検知して紫外線照射ランプ2の出力を補正し
たのち、石英管1の汚れを検知して紫外線照射ランプ2
の出力を補正することで、連続1000kmの線引にお
いても硬化度を上下させずに安定した線引ができた。ま
た、ケース2のように直射線用紫外線照度センサ9を用
いない場合であっても、硬化度の低下を防ぐことがで
き、硬化度の変動を抑えることができた。
【0064】一方、石英管1の汚れや紫外線照射ランプ
2の劣化による照度低下を補正しないケース3では、被
覆層の硬化度が線引初めに対して大きく低下し、被覆層
の硬化が不十分となった。
【0065】これから明らかなように、石英管1の汚れ
による透過照度の変化や紫外線照射ランプ2の直射照度
の変化を検知し、紫外線照射ランプ2の出力制御を行
い、石英管1内の紫外線照度を一定に保つことにより、
長尺線引における光ファイバ12の被覆層の硬化度を安
定に保つことができる。
【0066】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を奏する。 (1)石英管が汚れても光ファイバに常に一定の紫外線
を照射できる。 (2)紫外線発生源が劣化しても光ファイバに常に一定
の紫外線を照射できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施の形態を示す被覆装置の断面
図である。
【図2】被覆装置の処理の流れを示す流れ図である。
【図3】他の実施の形態を示す被覆装置の断面図であ
る。
【図4】被覆装置の処理の流れを示す流れ図である。
【図5】他の実施の形態を示す被覆装置の要部拡大斜視
図である。
【図6】線引長と硬化度の関係を示す折れ線グラフであ
る。
【符号の説明】
1 石英管 2 紫外線照射ランプ(紫外線発生源) 4 透過線用紫外線照度センサ(紫外線照度センサ) 5 透過線用導波路 6 保護パイプ 7a コントローラ 7b コントローラ 8a 被覆装置 8b 被覆装置 9 直射線用紫外線照度センサ 10 直射線用導波路 11 保護パイプ 12 光ファイバ 13 ケーシング
フロントページの続き (72)発明者 大窪 豪 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内 (72)発明者 川崎 誠 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内 Fターム(参考) 2H050 BA03 BA18 BA25 BA32 BB02W BB33W BD05 BD07 4G060 AA01 AA03 AC15 AD22 AD43 AD51 AD58 CB09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバの外側に紫外線硬化樹脂をコ
    ートした後、この光ファイバを石英管内に通しつつ石英
    管の外側から石英管内の光ファイバに紫外線を照射し、
    光ファイバ上の紫外線硬化樹脂を硬化させる光ファイバ
    の被覆方法において、上記石英管を透過した紫外線の照
    度を測定し、この照度を一定に保つように上記紫外線の
    紫外線発生源の出力を補正することを特徴とする光ファ
    イバの被覆方法。
  2. 【請求項2】 上記石英管に汚れがないときに上記照度
    を測定してこれを基準値とし、さらに上記照度を測定
    し、上記基準値に対する測定値の割合からなる紫外線透
    過率を算出し、この紫外線透過率に応じて上記紫外線発
    生源の出力を補正する請求項1記載の光ファイバの被覆
    方法。
  3. 【請求項3】 上記紫外線発生源から直接受ける紫外線
    の照度を測定した後、上記紫外線発生源の出力が低下し
    ているか否かを判定し、出力が低下しているとき、その
    出力低下による照度低下を補うように上記紫外線発生源
    の出力を補正する請求項1又は2記載の光ファイバの被
    覆方法。
  4. 【請求項4】 紫外線硬化樹脂を外側にコートされた光
    ファイバを挿通させるための石英管と、該石英管内を通
    過する光ファイバに紫外線を照射するための紫外線照射
    ランプとを備えた光ファイバの被覆装置において、上記
    石英管を透過した紫外線の照度を測定する紫外線照度セ
    ンサと、該紫外線照度センサで測定される照度を受けて
    該照度を一定に保つように上記紫外線照射ランプの出力
    を制御するコントローラとを備えたことを特徴とする光
    ファイバの被覆装置。
  5. 【請求項5】 上記紫外線照射ランプと上記石英管はケ
    ーシング内に設けられ、上記紫外線照度センサは上記ケ
    ーシング外に上記紫外線照射ランプから離間して設けら
    れ上記ケーシング内から延びる導波路に接続される請求
    項4記載の光ファイバの被覆装置。
  6. 【請求項6】 上記紫外線照射ランプから直接受ける紫
    外線の照度を測定する直射線用紫外線照度センサと、該
    直射線用紫外線照度センサで測定される照度から上記紫
    外線照射ランプの出力が低下しているか否かを判定し、
    出力が低下している場合に上記直射線用紫外線照度セン
    サで測定される照度低下を補うように上記紫外線照射ラ
    ンプの出力を制御するコントローラとを備えた請求項4
    又は5記載の光ファイバの被覆装置。
  7. 【請求項7】 上記紫外線照射ランプと上記石英管はケ
    ーシング内に設けられ、上記直射線用紫外線照度センサ
    は、上記ケーシング外に上記紫外線照射ランプから離間
    して設けられ上記ケーシング内から延びる導波路に接続
    される請求項6記載の光ファイバの被覆装置。
  8. 【請求項8】 上記導波路を石英ガラスで形成し、導波
    路の外周を保護パイプで囲んだ請求項5又は7記載の光
    ファイバの被覆装置。
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