JP2003130767A - ミクロトーム用安全カバー及びミクロトーム - Google Patents

ミクロトーム用安全カバー及びミクロトーム

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JP2003130767A
JP2003130767A JP2001326547A JP2001326547A JP2003130767A JP 2003130767 A JP2003130767 A JP 2003130767A JP 2001326547 A JP2001326547 A JP 2001326547A JP 2001326547 A JP2001326547 A JP 2001326547A JP 2003130767 A JP2003130767 A JP 2003130767A
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microtome
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blade
blade holder
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Jitsuo Kashiya
実男 菓子谷
Hideki Muto
秀樹 武藤
Hiroko Sanada
裕子 真田
Megumi Kono
恵 河野
Tomoko Hamahara
知子 浜原
Miyuki Iwanaga
美由紀 岩永
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KH Neochem Co Ltd
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Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】標本を作製する際の作業者の手指切削事故を防
止できるとともに、標本を作製する際にも、邪魔になる
ことが無い、ミクロトーム用安全カバーを提供する。 【解決手段】ミクロトーム1のガイドレール2に対して
摺動可能に設けられた滑走台3に取り付けられ、試料S
を薄切りして標本を作製する刃5、5の全体を覆うよう
に、且つ、その概ね中央部に、作業者側に開口部を有す
る切欠部cを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に、標本(薄切
片)を作製する際の作業者の手指切削事故を防止できる
とともに、標本(薄切片)を作製する際にも、邪魔にな
ることが無い、ミクロトーム用安全カバー、及びそのよ
うなミクロトーム用安全カバーを備えるミクロトームに
関する。
【0002】
【従来の技術】病理組織標本等の標本(薄切片)を作製
する際には、一般に、ミクロトームが用いられている。
【0003】図8は、従来のミクロトームの一例を概略
的に示す斜視図である。
【0004】ミクロトーム101は、ガイドレール10
2と、ガイドレール102に対して摺動可能に設けられ
た滑走台103と、滑走台103に取り付けられた替刃
ホルダー104と、替刃ホルダー104に交換自在に取
り付けられた替刃105、105と、試料台106と、
試料台106上を替刃ホルダー104が往復運動する度
に、一定のピッチで試料台106を上方に移動させる微
動追進装置112とを備える。
【0005】替刃ホルダー104は、替刃ホルダー本体
107と、保持板108、108と、滑走台103上
に、滑走台103に対し、替刃ホルダー104を所望の
向きに取り付け固定する固定ボール110とを備える。
【0006】替刃105、105の各々は、替刃ホルダ
ー本体104と、保持板108、108の各々とにより
挟持・固定されるようになっている。
【0007】111で示す部材装置は、替刃ホルダー1
04を滑走台103に取り付ける替刃ホルダー取付装置
を示しており、替刃ホルダー取付装置111は、操作レ
バー111aを横に倒すと、替刃ホルダー104を滑走
台103から取り外すことができ、また、操作レバー1
11aを横に倒した状態で、替刃ホルダー取付装置11
1に替刃ホルダー104を挿入し、操作レバー111a
を図8に示すように、立てた状態にすると、替刃ホルダ
ー104を滑走台103に固定できるようになってい
る。
【0008】尚、図8中、Sは、薄切片を作製する試料
を示している。
【0009】このような試料Sは、例えば、器官(標
本)をパラフィンに包埋して作製する。
【0010】次に、ミクロトーム101を用いて、病理
組織標本等を作製する方法について説明する。
【0011】病理組織標本等の薄切片を作製する際に
は、まず、例えば、器官等をパラフィンに包埋した試料
Sを準備し、この試料Sを、試料台106上に載置す
る。
【0012】次いで、試料台106の高さを調整する。
【0013】次に、病理組織標本等の薄切片を作製する
作業者が、替刃105、105を取り付けた替刃ホルダ
ー本体107が取り付けられた滑走台103をガイドレ
ール102に沿って水平方向に往復移動させると、試料
台106上に載置した試料Sが、所望の厚さ(例えば、
2μm〜3μm程度)の薄切片(病理組織標本等)に切
断される。
【0014】微動追進装置112は、替刃ホルダー本体
104が、試料台106上を往復運動する度に、一定の
ピッチで試料台106を上方に移動させるので、作業者
は、替刃ホルダー本体104を試料台106上を往復運
動させることで、必要な枚数の薄切片(病理組織標本
等)を作製することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ミクロトーム101は、図8に示すように、替刃10
5、105の各々が、外部にむき出しの状態で取り付け
られているために、作業者が、手指を替刃105、10
5によってけがするという事故がいろいろな施設で多発
している。
【0016】かかる問題を解決するために、図9に示す
ミクロトーム201が開発されている。
【0017】尚、このミクロトーム201の構成は、以
下の構成を除けば、図8に示すミクロトーム101と同
様の構成であるので、ミクロトーム201の構成中、ミ
クロトーム101の構成部材に相当する部材装置につい
ては、ミクロトーム101の構成部材に付した参照番号
を付して、その説明を省略する。
【0018】このミクロトーム201は、図9に示すよ
うに、替刃ホルダー104を囲うように安全バーCを備
えている。
【0019】そして、この安全バーCは、図9(a)に
示すように、ミクロトーム201を使用しない際に、替
刃ホルダー104を囲うようにして用い、また、ミクロ
トーム201を使用して、薄切片(病理組織標本等)を
作製する際には、安全バーCを、図9(b)に示すよう
に、立てた状態にして用いるものである。
【0020】このため、この安全バー202は、薄切片
(病理組織標本等)を作製するために、作業者が、替刃
105、105を取り付けた替刃ホルダー104が取り
付けられた滑走台103をガイドレール102に沿って
水平方向に往復移動させる際の手指切削事故を防止でき
るものとは、言えなかった。
【0021】本発明は、以上のような問題を解決するた
めになされたものであって、ミクロトームを使用しない
際の手指切削事故を防止できることはもちろんのこと、
薄切片を作製中に、作業者が手指切削事故を防止できる
とともに、薄切片を作製する際にも、邪魔になることが
無い、ミクロトーム用安全カバーを提供することを目的
としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のミクロ
トーム用安全カバーは、ミクロトームのガイドレールに
対して摺動可能に設けられた滑走台に取り付けられ、試
料を薄切りして標本を作製する刃の全体を覆うように、
且つ、その概ね中央部に、作業者側に開口部を有する切
欠部を有する。
【0023】このミクロトーム用安全カバーでは、試料
を薄切りする刃の全体を覆う形状にしているので、手指
切削事故を防止できる。
【0024】のみならず、このミクロトーム用安全カバ
ーでは、その概ね中央部に、作業者側に開口部を有する
切欠部を設けているので、この切欠部の存在により、刃
の全体を覆っているミクロトーム用安全カバーを刃から
取り外さなくても、刃の、この切欠部の領域内に露呈し
ている部分を用いて、作製した標本を取り出すことがで
きる。
【0025】即ち、このミクロトーム用安全カバーは、
標本を作製する際に、邪魔にならない。
【0026】のみならず、ミクロトームに、このミクロ
トーム用安全カバーを取り付ければ、ミクロトーム用安
全カバーを刃から取り外さなくても、標本を作製するこ
とができるので、標本の作製中に、作業者が手指切削事
故を防止できる。
【0027】請求項2に記載のミクロトーム用安全カバ
ーは、ミクロトームのガイドレールに対して摺動可能に
設けられた滑走台に取り付けられ、試料を薄切りして標
本を作製する刃を覆うようにして使用するミクロトーム
用安全カバーであって、前方側面と、上面と、後方側面
とを備え、下方に開口部を有する略コの字形状にされて
おり、前方側面の下方位置から前記後方側面方向に張り
出すように設けられた張出部を備え、且つ、前方側面の
中央部に、上面領域にかかるように、作業者側に開口部
を有する切欠部を有する。
【0028】このミクロトーム用安全カバーは、切欠部
以外の部分において、刃の上面、前面及び下面を覆って
いるので、作業者の手指切削事故を防止できる。
【0029】のみならず、このミクロトーム用安全カバ
ーでは、その概ね中央部に、作業者側に開口部を有する
切欠部を設けているので、この切欠部の存在により、刃
の全体を覆っているミクロトーム用安全カバーを刃から
取り外さなくても、刃の、この切欠部の領域内に露呈し
ている部分を用いて、作製した標本を取り出すことがで
きる。
【0030】即ち、このミクロトーム用安全カバーは、
標本を作製する際に、邪魔にならない。
【0031】のみならず、ミクロトームに、このミクロ
トーム用安全カバーを取り付ければ、ミクロトーム用安
全カバーを刃から取り外さなくても、標本を作製するこ
とができるので、標本の作製中に、作業者が手指切削事
故を防止できる。
【0032】更に、このミクロトーム用安全カバーで
は、切欠部を、前方側面のみならず、上面領域にかかる
ように設けているので、標本を試料台から容易に取り出
すことができる。
【0033】請求項3に記載のミクロトーム用安全カバ
ーは、請求項1又は請求項2に記載のミクロトーム用安
全カバーの、切欠部の形状を、正面視した場合、切欠部
の下辺が、切欠部の上辺より広くなっており、且つ、試
料を薄切りし標本を作製する刃が、試料を薄切りする際
に、最初に、試料に接触する側の側辺が、試料を薄切り
し標本を作製する刃が、試料を最後に切断する際に用い
られる側の側辺に比べ、ゆるやかな傾斜を有する略台形
形状にしている。
【0034】このミクロトーム用安全カバーでは、その
概ね中央部に設けている、作業者側に開口部を有する切
欠部の形状を、正面視した場合、切欠部の下辺が、切欠
部の上辺より広くした略台形形状にしているので、作業
者が、ミクロトーム用安全カバーを刃から取り外さなく
ても、ミクロトーム用安全カバーが、標本を作製する際
に、邪魔にならない。
【0035】また、一般に、ミクロトームを用いて、試
料を薄切りして、標本を作製する際には、標本の作製が
容易なように、ガイドレールの方向に対して、試料を薄
切りし標本を作製する刃の方向を、傾斜するようにして
いる。
【0036】このミクロトーム用安全カバーでは、ミク
ロトームを用いて、試料から標本を作製する際のこのよ
うな刃の設けられ方を考慮して、ミクロトーム用安全カ
バーの概ね中央部に設けている、作業者側に開口部を有
する切欠部の形状を、正面視した場合、試料を薄切りし
標本を作製する刃が、試料を薄切りする際に、最初に、
試料に接触する側の側辺を、試料を薄切りし標本を作製
する刃が、試料を最後に切断する際に用いられる側の側
辺に比べ、ゆるやかな傾斜を有する略台形形状にしてい
るので、試料から標本を作製する際に、ミクロトーム用
安全カバーを刃から取り外さなくても、この切欠部によ
り、試料から標本を作製することができる。
【0037】請求項4に記載のミクロトーム用安全カバ
ーは、請求項1又は請求項2に記載のミクロトーム用安
全カバーの、切欠部の形状を、切欠部の開口部の下辺
が、切欠部の開口部の上辺と同じ長さになっており、切
欠部を平面視した場合(真上から見た場合)、試料を薄
切りして標本を作製する刃が最初に試料に接触する側の
側辺と、切欠部の上面に形成された側辺と、試料を薄切
りして標本を作製する刃が標本を最後に切断する際に用
いられる側の側辺とが、平行四辺形の3辺を構成する形
状にしている。
【0038】このミクロトーム用安全カバーでは、切欠
部の開口部が最小限となるように構成しているので、作
業者が安全に標本作製作業を行なうことができる。
【0039】請求項5に記載のミクロトーム用安全カバ
ーは、請求項1〜4のいずれかに記載のミクロトーム用
安全カバーが、透明部材により製されていることを特徴
とする。
【0040】このミクロトーム用安全カバーでは、ミク
ロトーム用安全カバーを透明部材にしているので、試料
から薄切片を作製する際に、作業者が、刃の位置を確認
しながら、薄切片の作製作業ができるので、薄切片の作
製作業を行なう作業者が、手指にけがをすることを防止
できる。
【0041】請求項6に記載のミクロトームは、請求項
1〜5のいずれかに記載のミクロトーム用安全カバーを
備える。
【0042】このミクロトームは、請求項1〜4のいず
れかに記載のミクロトーム用安全カバーを備えているの
で、ミクロトームを使用しない際の手指切削事故を防止
できることはもちろんのこと、標本を作製中に、作業者
が手指切削事故を防止できるとともに、標本を作製する
際にも、邪魔になることが無い。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るミクロトーム
用安全カバーの一例を図面を参照しながら更に詳しく説
明する。
【0044】図1は、本発明に係るミクロトーム用安全
カバーを備えるミクロトームを概略的に示す斜視図であ
る。
【0045】また、図2は、図1中、ミクロトーム用安
全カバー及びミクロトームのミクロトーム用安全カバー
が設けられた部分を拡大して概略的に示す斜視図であ
り、また、図3は、図1中、ミクロトーム用安全カバー
及びミクロトームの替刃ホルダー及びこの近傍部を拡大
して概略的に示す分解斜視図である。
【0046】即ち、このミクロトーム1は、ガイドレー
ル2と、ガイドレール2に対して摺動可能に設けられた
滑走台3と、滑走台3に取り付けられた替刃ホルダー4
と、替刃ホルダー4に交換自在に取り付けられた替刃
5、5と、試料台6と、試料台6上を替刃ホルダー4が
往復運動する度に、一定のピッチで試料台6を上方に移
動させる微動追進装置12とを備える。
【0047】替刃ホルダー4は、替刃ホルダー本体7
と、保持板8、8と、滑走台3上に、滑走台3に対し、
替刃ホルダー4を所望の向きに取り付け固定する固定ボ
ール10とを備える。
【0048】そして、替刃5、5の各々は、替刃ホルダ
ー本体4と、保持板8、8の各々とにより挟持・固定さ
れるようになっている。
【0049】11で示す部材装置は、替刃ホルダー4を
滑走台3に取り付ける替刃ホルダー取付装置を示してお
り、替刃ホルダー取付装置11は、先端にカム機構を持
つ操作レバー11aを横に倒すと、替刃ホルダー4を滑
走台3から取り外すことができ、また、操作レバー11
aを横に倒した状態で、替刃ホルダー取付装置11に替
刃ホルダー4を挿入し、操作レバー11aを図1及び図
2に示すように、立てた状態にすると、替刃ホルダー4
を滑走台3に固定できるようになっている。
【0050】また、滑走台3はその上面に、ボルトvを
備える。
【0051】替刃ホルダー取付装置11としては、例え
ば、C−24ワンタッチ式ナイフホルダー固定器(大和
光機工業株式会社製)を使用することができる。
【0052】替刃ホルダー取付装置11は、滑走台3の
上面に取り付けられているボルトvを挿通する貫通孔h
11を有する。
【0053】固定ボール10には、滑走台3の上面に設
けられているボルトvと螺合可能なネジ孔(図示せ
ず。)を有する。
【0054】また、この例では、固定ボール10は、そ
の先端部に、外方に広がるように設けられた鍔体部10
fを有する。
【0055】そして、替刃ホルダー取付装置11を、滑
走台3上に取り付ける際には、滑走台3の上面に取り付
けられているボルトvを、替刃ホルダー取付装置11に
設けられている貫通孔h11を挿通させた後、固定ボー
ル10をボルトvに上方から螺進させて、替刃ホルダー
取付装置11を、滑走台3上に取り付ける。
【0056】このミクロトーム1の以上の構成は、図6
に示すミクロトーム101と同様の構成である。
【0057】尚、図1中、Sは、薄切片を作製する試料
を示している。
【0058】このような試料Sは、例えば、器官(標
本)をパラフィンに包埋して作製する。
【0059】このミクロトーム1は、更に、ミクロトー
ム用安全カバーAを備える。
【0060】ミクロトーム用安全カバーAは、図1及び
図2に示すように透明部材により製されている。
【0061】このミクロトーム用安全カバーAは、試料
Sを薄切りして標本を作製する刃5、5の全体を覆う形
状になっている。
【0062】より詳しく説明すると、このミクロトーム
用安全カバーAは、図2からも明らかなように、上方か
ら見た場合には、刃5、5の両端の各々からはみ出すよ
うな大きさにされている。
【0063】この例では、ミクロトーム用安全カバーA
は、上方から見た場合には、替刃ホルダー4の全体を覆
う大きさにされている。
【0064】また、ミクロトーム用安全カバーAは、側
面視した場合には、前方側面faと上面uaと後方側面
raを備え、下方に開口部を有する略コの字形状をして
いる。
【0065】そして、このミクロトーム用安全カバーA
は、前方側面faの下方位置から後方側面raの方向に
張り出すように設けられた張出部ohを有する。
【0066】即ち、ミクロトーム用安全カバーAは、刃
5、5の上方から下方に、刃5、5の刃先を覆うことが
できるような形状になっている。
【0067】且つ、ミクロトーム用安全カバーAは、そ
の概ね中央部に、作業者側に開口部を有する切欠部cを
有する。
【0068】この例では、ミクロトーム用安全カバーA
を正面視した場合、ミクロトーム用安全カバーAの概ね
中央部に設けられている切欠部cの形状は、切欠部cの
下辺bが、切欠部cの上辺suより広くなった形状にさ
れている。
【0069】従って、このミクロトーム用安全カバーA
は、切欠部c以外の部分において、刃5、5の上面、前
面及び下面を覆っているので、作業者の手指切削事故を
防止できる。
【0070】また、ミクロトーム1を用いて試料Sから
薄切片を作製する際に、試料Sを試料台6に載置する
際、刃5、5を動かして、試料Sから薄切片を作製する
際及び、作製された薄切片を試料台6から取り出す際の
利便性を考慮して、切欠部cを前方側側面faから上面
uaの領域にかかるように形成している。
【0071】且つ、この例では、ミクロトーム用安全カ
バーAの概ね中央部に設けられている切欠部cの形状
は、試料Sを薄切りして標本を作製する刃5、5が最初
に試料Sに接触する側の側辺saが、試料Sを薄切りし
て標本を作製する刃5、5が標本を試料Sから最後に切
断する際に用いられる側の側辺sbに比べ、ゆるやかな
傾斜を有する略台形形状にしている。
【0072】また、ミクロトーム用安全カバーAは、ミ
クロトーム1のガイドレール2に対して摺動可能に設け
られた滑走台3に取り付けられるようになっている。
【0073】より詳しく説明すると、ミクロトーム用安
全カバーAは、図3に示すように、切欠部cが設けられ
ている側と反対側の後方側面raの下端に、後方側面r
aに対して直角又は概ね直角になるように設けられた一
対の取付片pa、paを備える。
【0074】一対の取付片pa、paの各々は、ミクロ
トーム用安全カバーAの切欠部cが設けられている側と
反対側に、滑走台3の上面に取り付けられているボルト
vの直径に等しいかこれよりやや広い間隔を隔てて突出
するように形成されている。
【0075】また、ミクロトーム用安全カバーAは、そ
の上面uaに、替刃ホルダー取付装置11の操作レバー
11aを挿通し、操作レバー11aをミクロトーム用安
全カバーAから外方に出すために貫通孔haを有する。
【0076】尚、このミクロトーム用安全カバーAは、
介挿部材Bを用いて、滑走台3上に取り付けるようにし
ている。
【0077】介挿部材Bは、平面視した場合、略H字を
しており、側面視した場合、クランク形状(略S字形
状)になっている。
【0078】即ち、介挿部材Bは、起立壁wと、起立壁
wの上端側に起立壁wに対して直角又は概ね直角になる
ように設けられた、略コの字形状の押え部材pbと、起
立壁wの下端側に起立壁wに対して直角又は概ね直角に
なるように設けられた、一対の取付片pb2、pb2と
を備える。
【0079】起立壁wの高さは、ミクロトーム用安全カ
バーAの後方側面raの高さに等しいか概ね等しくされ
ている。
【0080】略コの字形状の押え部材pbの一対の押え
部材pb1、pb1は、ミクロトーム用安全カバーAの
上面uaに形成されている貫通孔haの幅dに等しい
か、この幅dよりもやや大きい間隔を隔てるようにして
設けられている。
【0081】また、一対の押え部材pb1、pb1の各
々の先端側は、下方に折り曲げられた形状になってい
る。
【0082】また、一対の取付片pb2、pb2の各々
は、滑走台3の上面に取り付けられているボルトvの直
径に等しいかこれよりやや広い間隔を隔てて突出するよ
うに形成されている。
【0083】次に、ミクロトーム用安全カバーAを、滑
走台3上に取り付ける取り付け手順を例示的に説明す
る。
【0084】ミクロトーム用安全カバーAを、滑走台3
上に取り付ける際には、まず、滑走台3の上面に取り付
けられているボルトvを、替刃ホルダー取付装置11に
設けられている貫通孔h11を挿通させる。
【0085】次いで、ミクロトーム用安全カバーAを、
替刃ホルダー取付装置11を覆うようにかぶせ、ミクロ
トーム用安全カバーAの上面uaに設けられている貫通
孔haから、替刃ホルダー取付装置11の操作レバー1
1aを、ミクロトーム用安全カバーAの外方に出した状
態にする。
【0086】そして、替刃ホルダー取付装置11の上面
に、替刃ホルダー取付装置11の貫通孔h11から替刃
ホルダー取付装置11の上方に突出しているボルトvを
ミクロトーム用安全カバーAの後方側面raの下端に設
けられている一対の取付片pa、paの間に嵌め込む。
【0087】次いで、替刃ホルダー取付装置11の上面
に、替刃ホルダー取付装置11の貫通孔h11から替刃
ホルダー取付装置11の上方に突出しているボルトvを
ミクロトーム用安全カバーAの後方側面raの下端に設
けられている一対の取付片pa、paの間に嵌め込むよ
うにして取り付けられている、ミクロトーム用安全カバ
ーAの上に、介挿部材Bを、介挿部材Bの押え部材pb
1、pb1の間に、ミクロトーム用安全カバーAの上面
uaに設けられている貫通孔haが位置し、且つ、ボル
トvを間に嵌め合わせた、ミクロトーム用安全カバーA
の一対の取付片pa、pa上に、介挿部材Bの一対の取
付片pb2、pb2を、一対の取付片pb2、pb2の
間にボルトvを嵌め込んだ状態で取り付ける。
【0088】その後、固定ボール10をボルトvに上方
から螺進させて、替刃ホルダー取付装置11を、滑走台
3上に取り付け固定するとともに、替刃ホルダー取付装
置11上のミクロトーム用安全カバーAの一対の取付片
pa、pa及びミクロトーム用安全カバーAの一対の取
付片pa、pa上の介挿部材Bの一対の取付片pb2、
pb2を、滑走台3の上面と、固定ボール10の鍔体部
10fとにより挟持することで、ミクロトーム用安全カ
バーAを滑走台3の上面に取り付ける。
【0089】その後、替刃ホルダー取付装置11に、刃
5、5を取り付けた替刃ホルダー4を取り付ける際に
は、替刃ホルダー取付装置11の操作レバー11aが立
った状態になっている場合には、操作レバー11aを横
に倒した状態にし、刃5、5を取り付けた替刃ホルダー
4をミクロトーム用安全カバーAの側方の開口部より挿
入し、替刃ホルダー4が、替刃ホルダー取付装置11の
所定の固定位置にきた時点で、操作レバー11aを立て
た状態にすることで、替刃ホルダー取付装置11に刃
5、5を取り付けた替刃ホルダー4を取り付け、固定す
る。
【0090】尚、替刃ホルダー取付装置11から替刃ホ
ルダー4を取り外す際には、替刃ホルダー取付装置11
の操作レバー11aを横に倒した後、替刃ホルダー4を
ミクロトーム用安全カバーAの側方の開口部から抜き取
るようにする。
【0091】次に、ミクロトーム1を用いて、病理組織
標本等を作製する方法について説明する。
【0092】病理組織標本等の薄切片を作製する際に
は、まず、例えば、器官(標本)をパラフィンに包埋し
た試料Sを準備し、この試料Sを、ミクロトーム用安全
カバーAの概ね中央部に設けられている切欠部cを介し
て、試料台6上に載置する。
【0093】次いで、試料台6の高さを調整する。
【0094】次に、病理組織標本等の薄切片を作製する
作業者が、替刃5、5を取り付けた替刃ホルダー本体7
が取り付けられた滑走台3をガイドレール2に沿って水
平方向に往復移動させると、試料台6上に載置した試料
Sが、所望の厚さ(例えば、2μm〜3μm程度)の薄
切片(病理組織標本等)に切断される。
【0095】微動追進装置12は、替刃ホルダー本体4
が、試料台6上を往復運動する度に、一定のピッチで試
料台6を上方に移動させるので、作業者は、替刃ホルダ
ー本体4を試料台6上を往復運動させることで、必要な
枚数の薄切片(病理組織標本等)を作製することができ
る。
【0096】そして、試料台6上から薄切片(病理組織
標本等)を取り出す際には、試料台6上の薄切片(病理
組織標本等)を、ミクロトーム用安全カバーAの概ね中
央部に設けられている切欠部cを介して、ミクロトーム
用安全カバーAの外に取り出す。
【0097】このミクロトーム用安全カバーAでは、試
料Sを薄切りする刃5、5の全体を覆う形状にしている
ので、手指切削事故を防止できる。
【0098】のみならず、このミクロトーム用安全カバ
ーAでは、その概ね中央部に、作業者側に開口部を有す
る切欠部cを設けているので、この切欠部cの存在によ
り、刃5、5の全体を覆っているミクロトーム用安全カ
バーAを刃5、5から取り外さなくても、刃5、5の、
この切欠部cの領域内に露呈している部分を用いて、作
製した薄切片(標本)を取り出すことができる。
【0099】即ち、このミクロトーム用安全カバーA
は、薄切片を作製する際に、邪魔にならない。
【0100】のみならず、このミクロトーム用安全カバ
ーAは、ミクロトーム用安全カバーAを刃5、5から取
り外さなくても、薄切片(標本)を作製することができ
るので、薄切片(標本)を作製中に、作業者が手指切削
事故を防止できる。
【0101】また、このミクロトーム用安全カバーAで
は、その概ね中央部に設けている、作業者側に開口部を
有する切欠部cの形状を、切欠部cの下辺bを、切欠部
cの上辺suより広くした略台形形状にしているので、
作業者が、ミクロトーム用安全カバーAを刃から取り外
さなくても、ミクロトーム用安全カバーが、薄切片を作
製する際に、邪魔にならない。
【0102】また、一般に、ミクロトーム1を用いて、
試料Sから薄切片(標本)を作製する際には、薄切片
(標本)の作製が容易なように、ガイドレール2の方向
に対して、試料Sを薄切りし標本を作製する刃5、5の
方向を、傾斜するようにしている。
【0103】より具体的に説明すると、刃5、5の刃先
面は、ガイドレール2の方向に対して、30度以上45
度以下、より好ましくは、30度以上40度以下の範囲
内に設定される。
【0104】このミクロトーム用安全カバーAでは、ミ
クロトーム1を用いて、試料Sから薄切片(標本)を作
製する際のこのような刃5、5の設けられ方を考慮し
て、ミクロトーム用安全カバーAの概ね中央部に設けて
いる、作業者側に開口部を有する切欠部cの形状を、平
面視した場合、試料Sを薄切りし標本を作製する刃5、
5が、試料Sを薄切りする際に、最初に、試料Sに接触
する側の側辺saを、試料Sを薄切りし標本を作製する
刃5、5が、試料Sを最後に切断する際に用いられる側
の側辺sbに比べ、ゆるやかな傾斜を有する略台形形状
にしているので、試料Sから薄切片(標本)を作製する
際に、ミクロトーム用安全カバーAを刃から取り外さな
くても、この切欠部cにより、試料Sから薄切片(標
本)を容易に作製することができる。
【0105】また、このミクロトーム用安全カバーAで
は、ミクロトーム用安全カバーAを透明部材にしている
ので、試料Sから薄切片(標本)を作製する際に、作業
者が、刃5、5の位置を確認しながら、薄切片(標本)
の作製作業ができるので、薄切片(標本)の作製作業を
行なう作業者が、手指にけがをすることを防止できる。
【0106】また、このミクロトーム用安全カバーAで
は、切欠部cを前方側側面faから上面uaの領域にか
かるように形成しているので、ミクロトーム1を用いて
試料Sから薄切片を作製する際に、試料Sを試料台6に
載置する際、刃5、5を動かして、試料Sから薄切片を
作製する際、及び、作製された薄切片を試料台6から取
り出す際の利便性に優れている。
【0107】また、この例では、ミクロトーム用安全カ
バーAを、滑走台3に、介挿部材Bを介在させて固定す
るようにしているので、ミクロトーム用安全カバーAの
後方側面raの下端に設けられた一対の取付片pa、p
aの根元に力が集中することが防止されるので、ミクロ
トーム用安全カバーAから一対の取付片pa、paが折
り取られることが防止できる。
【0108】また、ミクロトーム1は、ミクロトーム用
安全カバーAを備えているので、ミクロトーム1を使用
しない際の手指切削事故を防止できることはもちろんの
こと、標本を作製中に、作業者が手指切削事故を防止で
きるとともに、標本を作製する際にも、邪魔になること
が無い。
【0109】また、図4は、ミクロトーム用安全カバー
Aの機能を模式的に説明する説明図であり、図4(a)
は、ミクロトーム用安全カバーが、ミクロトームに取り
付けられた状態を正面から見た状態を模式的に正面図で
あり、また、図4(b)は、ミクロトーム用安全カバー
が、ミクロトームに取り付けられた状態を上方から下方
に見た状態を模式的に平面図である。
【0110】ミクロトーム用安全カバーAの切欠部cの
形状を、正面視した場合、試料Sを薄切りし標本を作製
する刃5、5が、試料Sを薄切りする際に、最初に、試
料Sに接触する側の側辺saを、試料Sを薄切りし標本
を作製する刃5、5が、試料Sを最後に切断する際に用
いられる側の側辺sbに比べ、ゆるやかな傾斜を有する
略台形形状にした場合には、図4(b)に示すように、
ミクロトーム用安全カバーAの前面に対し、刃5、5の
刃先がある傾斜角を有するように、ミクロトーム1にミ
クロトーム用安全カバーAを取り付けても、標本を作製
する際に、作業者にとって、ミクロトーム用安全カバー
Aが邪魔になることがない。このことは、本発明者等
が、切欠部cの形状を種々の形状にしたミクロトーム用
安全カバーを用い、作業者に、標本を作製してもらうこ
とで、得た結果である。
【0111】尚、上記において説明したミクロトーム用
安全カバーA及びミクロトーム1は、本発明に係るミク
ロトーム用安全カバーを説明するために用いたものであ
って、本発明に係るミクロトーム用安全カバー及び本発
明に係るミクロトームは、上記において説明したミクロ
トーム用安全カバーA及びミクロトーム1によって限定
されることはなく、ミクロトームの構成により、種々の
変形例があることは言うまでもない。
【0112】例えば、図5〜図6に示すミクロトーム用
安全カバーA1及びこのミクロトーム用安全カバーA1
を備えるミクロトーム1Aも、本願発明に含まれる。
【0113】このミクロトーム用安全カバーA1は、ミ
クロトーム用安全カバーAとは以下の構成を除けば、ミ
クロトーム用安全カバーAと同様であるので、ミクロト
ーム用安全カバーA1の構成部材装置中、ミクロトーム
用安全カバーAの構成部材装置と同様の構成部材装置に
ついては、ミクロトーム用安全カバーAの構成部材装置
に付した参照符号と同一の参照符号を付して、その説明
を省略する。
【0114】ミクロトーム用安全カバーA1は、その上
面uaに2個の貫通孔h1、h1を備える。
【0115】また、このミクロトーム1Aは、滑走台3
に、替刃ホルダー本体7を備える替刃ホルダー取付装置
11Aを備え、刃5、5の各々は、替刃ホルダー本体7
と保持板8、8の各々によって挟持されることで、替刃
ホルダー取付装置11Aに取り付けられるようになって
いる。
【0116】このミクロトーム1Aでは、替刃ホルダー
取付装置11Aの上面に、ミクロトーム用安全カバーA
1を取り付けるネジ孔h3、h3を備える。
【0117】また、この例では、ミクロトーム用安全カ
バーA1を介挿部材B1を介在させて、替刃ホルダー取
付装置11Aに取り付けるようにしている。
【0118】介挿部材B1は、上面ub1と後方側面r
b1とを備える。
【0119】上面ub1には、2個の貫通孔h2、h2
が形成されている。
【0120】そして、このミクロトーム1Aでは、替刃
ホルダー取付装置11Aに、以下の手順により、ミクロ
トーム用安全カバーA1を固定する。
【0121】即ち、まず、刃5、5が取り付けられた替
刃ホルダー取付装置11Aを覆うように、且つ、ミクロ
トーム用安全カバーA1の上面uaに設けられている貫
通孔h1、h1の各々と、替刃ホルダー取付装置11A
の上面に設けられているネジ孔h3、h3の各々とが一
致するように取り付ける。
【0122】その後、介挿部材B1を、ミクロトーム用
安全カバーA1上に、介挿部材B1の上面ub1に設け
られている2個の貫通孔h2、h2の各々と、ミクロト
ーム用安全カバーA1の上面uaに設けられている貫通
孔h1、h1の各々とが一致するように取り付ける。
【0123】そして、最後に、介挿部材B1の上方か
ら、介挿部材B1の上面ub1に設けられている2個の
貫通孔h2、h2の各々、及び、ミクロトーム用安全カ
バーA1の上面uaに設けられている貫通孔h1、h1
の各々をを挿通させたボルトv1、v1を替刃ホルダー
取付装置11Aの上面に設けられたネジ孔h3、h3に
螺合させることで、替刃ホルダー取付装置11Aに、ミ
クロトーム用安全カバーA1を固定する。
【0124】また、以上の詳細な説明では、切欠部cの
形状を、正面視した場合、試料Sを薄切りし標本を作製
する刃5、5が、試料Sを薄切りする際に、最初に、試
料Sに接触する側の側辺saを、試料Sを薄切りし標本
を作製する刃5、5が、試料Sを最後に切断する際に用
いられる側の側辺sbに比べ、ゆるやかな傾斜を有する
略台形形状にしたミクロトーム用安全カバーA、A1に
ついて説明したが、ミクロトーム用安全カバーの切欠部
cの形状は、このような略台形形状のものに限られず、
他の形状としてもよい。
【0125】図7は、ミクロトーム用安全カバーに設け
る切欠部の形状の変形例の一つを模式的に説明する説明
図であり、図7(a)は、ミクロトーム用安全カバー
が、ミクロトームに取り付けられた状態を正面から見た
状態を模式的に正面図であり、また、図7(b)は、ミ
クロトーム用安全カバーが、ミクロトームに取り付けら
れた状態を上方から下方に見た状態を模式的に平面図で
ある。
【0126】図7に示すミクロトーム用安全カバーA2
は、切欠部cは側辺sa、側辺su及び側辺sbで構成
されている。標本を作製する刃5、5が最初に試料Sに
接触する側の側辺saは、試料を薄切りして標本を作製
する刃5、5が標本を最後に切断する際に用いられる側
の側辺sbと試料Sとが衝突しない間で、側辺sbに対
して平行な形状にされている。
【0127】開口部の側辺によって構成される切欠部の
形状は、平面視した場合(真上から見た場合)、方形か
ら角度Φだけ傾けた平行四辺形の形状を有している。
【0128】尚、角度Φは、好ましくは、30度以上4
5度以下、より好ましくは、30度以上40度以下であ
って、且つ、ガイドレール2の方向に対する刃5の刃先
面の傾斜角に一致する角度に設定されている。
【0129】このようにして、図7に示すミクロトーム
用安全カバーA2では、開口部が最小限となるようにし
てあるので、作業者は安全に標本作製作業を行うことが
できる。
【0130】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、請求項1
に記載のミクロトーム用安全カバーでは、試料を薄切り
する刃の全体を覆う形状にしているので、手指切削事故
を防止できる。
【0131】のみならず、このミクロトーム用安全カバ
ーでは、その概ね中央部に、作業者側に開口部を有する
切欠部を設けているので、この切欠部の存在により、刃
の全体を覆っているミクロトーム用安全カバーを刃から
取り外さなくても、刃の、この切欠部の領域内に露呈し
ている部分を用いて、作製した標本を取り出すことがで
きる。
【0132】即ち、このミクロトーム用安全カバーは、
標本を作製する際に、邪魔にならない。
【0133】のみならず、ミクロトームに、このミクロ
トーム用安全カバーを取り付ければ、ミクロトーム用安
全カバーを刃から取り外さなくても、標本を作製するこ
とができるので、標本の作製中に、作業者が手指切削事
故を防止できる。
【0134】請求項2に記載のミクロトーム用安全カバ
ーは、切欠部以外の部分において、刃の上面、前面及び
下面を覆っているので、作業者の手指切削事故を防止で
きる。
【0135】のみならず、このミクロトーム用安全カバ
ーでは、その概ね中央部に、作業者側に開口部を有する
切欠部を設けているので、この切欠部の存在により、刃
の全体を覆っているミクロトーム用安全カバーを刃から
取り外さなくても、刃の、この切欠部の領域内に露呈し
ている部分を用いて、作製した標本を取り出すことがで
きる。
【0136】即ち、このミクロトーム用安全カバーは、
標本を作製する際に、邪魔にならない。
【0137】のみならず、ミクロトームに、このミクロ
トーム用安全カバーを取り付ければ、ミクロトーム用安
全カバーを刃から取り外さなくても、標本を作製するこ
とができるので、標本の作製中に、作業者が手指切削事
故を防止できる。
【0138】更に、このミクロトーム用安全カバーで
は、切欠部を、前方側面のみならず、上面領域にかかる
ように設けているので、標本を試料台から容易に取り出
すことができる。
【0139】請求項3に記載のミクロトーム用安全カバ
ーでは、その概ね中央部に設けている、作業者側に開口
部を有する切欠部の形状を、正面視した場合、切欠部の
下辺を、切欠部の上辺より広くした略台形形状にしてい
るので、作業者が、ミクロトーム用安全カバーを刃から
取り外さなくても、ミクロトーム用安全カバーが、標本
を作製する際に、邪魔にならない。
【0140】また、一般に、ミクロトームを用いて、試
料を薄切りして、標本を作製する際には、標本の作製が
容易なように、ガイドレールの方向に対して、試料を薄
切りし標本を作製する刃の方向を、傾斜するようにして
いる。
【0141】このミクロトーム用安全カバーでは、ミク
ロトームを用いて、試料から標本を作製する際のこのよ
うな刃の設けられ方を考慮して、ミクロトーム用安全カ
バーの概ね中央部に設けている、作業者側に開口部を有
する切欠部の形状を、正面視した場合、試料を薄切りし
標本を作製する刃を、試料を薄切りする際に、最初に、
試料に接触する側の側辺を、試料を薄切りし標本を作製
する刃が、試料を最後に切断する際に用いられる側の側
辺に比べ、ゆるやかな傾斜を有する略台形形状にしてい
るので、試料から標本を作製する際に、ミクロトーム用
安全カバーを刃から取り外さなくても、この切欠部によ
り、試料から標本を作製することができる。
【0142】請求項4に記載のミクロトーム用安全カバ
ーでは、請求項1又は請求項2に記載のミクロトーム用
安全カバーの、切欠部の形状を、切欠部の開口部の下辺
が、切欠部の開口部の上辺と同じ長さになっており、試
料を薄切りして標本を作製する刃が最初に前記試料に接
触する側の側辺と、切欠部の上面に形成された側辺と、
試料を薄切りして標本を作製する刃が標本を最後に切断
する際に用いられる側の側辺とが、平行四辺形の3辺を
構成する形状にしている。
【0143】このようにして、このミクロトーム用安全
カバーでは、切欠部の開口部が最小限となるように構成
しているので、作業者は安全に標本作製作業を行なうこ
とができる。
【0144】請求項5に記載のミクロトーム用安全カバ
ーでは、ミクロトーム用安全カバーを透明部材にしてい
るので、試料から薄切片を作製する際に、作業者が、刃
の位置を確認しながら、薄切片の作製作業ができるの
で、薄切片の作製作業を行なう作業者が、手指にけがを
することを防止できる。
【0145】請求項6に記載のミクロトームは、請求項
1〜4のいずれかに記載のミクロトーム用安全カバーを
備えているので、ミクロトームを使用しない際の手指切
削事故を防止できることはもちろんのこと、標本を作製
中に、作業者が手指切削事故を防止できるとともに、標
本を作製する際にも、邪魔になることが無い。
【0146】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るミクロトーム用安全カバーを備え
るミクロトームを概略的に示す斜視図である。
【図2】図1中、ミクロトーム用安全カバー及びミクロ
トームのミクロトーム用安全カバーが設けられた部分を
拡大して概略的に示す斜視図である。
【図3】図1中、ミクロトーム用安全カバー及びミクロ
トームの替刃ホルダー及びこの近傍部を拡大して概略的
に示す分解斜視図である。
【図4】ミクロトーム用安全カバーAの機能を模式的に
説明する説明図であり、図4(a)は、ミクロトーム用
安全カバーが、ミクロトームに取り付けられた状態を正
面から見た状態を模式的に正面図であり、また、図4
(b)は、ミクロトーム用安全カバーが、ミクロトーム
に取り付けられた状態を上方から下方に見た状態を模式
的に平面図である。
【図5】本発明に係るミクロトーム用安全カバーの他の
一例及び本発明に係るミクロトームの他の一例の要部を
概略的に示す斜視図である。
【図6】図5に示す、ミクロトーム用安全カバーの他の
一例及びミクロトームの他の一例の要部を概略的に示す
分解斜視図である。
【図7】本発明に係るミクロトーム用安全カバーに設け
る切欠部の変形例の一つの形状を模式的に説明する説明
図であり、図7(a)は、ミクロトーム用安全カバー
が、ミクロトームに取り付けられた状態を正面から見た
状態を模式的に正面図であり、また、図7(b)は、ミ
クロトーム用安全カバーが、ミクロトームに取り付けら
れた状態を上方から下方に見た状態を模式的に平面図で
ある。
【図8】従来のミクロトームの一例を概略的に示す斜視
図である。
【図9】従来のミクロトームの他の一例を概略的に示す
斜視図であり、図9(a)は、ミクロトームを使用して
いない状態を概略的に示しており、図9(b)は、ミク
ロトームを使用している状態を概略的に示してる。
【符号の説明】 1、1A ミクロトーム 5、5 刃 A、A1 ミクロトーム用安全カバー c 切欠部 fa 前方側面 sa 切欠部を形成する2つの側辺の中、試料を薄切り
して標本を作製する刃が最初に試料に接触する側の側辺 sb 切欠部を形成する2つの側辺の中、試料を薄切り
して標本を作製する刃が標本を試料から最後に切断する
際に用いられる側の側辺 ua 上面 ra 後方側面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真田 裕子 山口県宇部市大字藤曲2548番地 協和醗酵 工業株式会社安全性研究所内 (72)発明者 河野 恵 山口県宇部市大字藤曲2548番地 協和醗酵 工業株式会社安全性研究所内 (72)発明者 浜原 知子 山口県宇部市大字藤曲2548番地 協和醗酵 工業株式会社安全性研究所内 (72)発明者 岩永 美由紀 山口県宇部市大字藤曲2548番地 協和醗酵 工業株式会社安全性研究所内 Fターム(参考) 2G052 AA28 AD24 EC03 FA01 JA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ミクロトームのガイドレールに対して摺動
    可能に設けられた滑走台に取り付けられ、試料を薄切り
    して標本を作製する刃の全体を覆うように、且つ、その
    概ね中央部に、作業者側に開口部を有する切欠部を有す
    る、ミクロトーム用安全カバー。
  2. 【請求項2】ミクロトームのガイドレールに対して摺動
    可能に設けられた滑走台に取り付けられ、試料を薄切り
    して標本を作製する刃を覆うようにして使用するミクロ
    トーム用安全カバーであって、 前方側面と、上面と、後方側面とを備え、下方に開口部
    を有する略コの字形状にされており、 前記前方側面の下方位置から前記後方側面方向に張り出
    すように設けられた張出部を備え、且つ、 前記前方側面の中央部に、前記上面領域にかかるよう
    に、作業者側に開口部を有する切欠部を有する、ミクロ
    トーム用安全カバー。
  3. 【請求項3】前記切欠部の形状を、正面視した場合、前
    記切欠部の開口部の下辺が、前記切欠部の上辺より広く
    なっており、且つ、前記試料を薄切りして標本を作製す
    る刃が最初に前記試料に接触する側の側辺が、前記試料
    を薄切りして標本を作製する刃が前記標本を最後に切断
    する際に用いられる側の側辺に比べ、ゆるやかな傾斜を
    有する略台形形状にしている、請求項1又は請求項2に
    記載のミクロトーム用安全カバー。
  4. 【請求項4】前記切欠部の形状を、 前記切欠部の開口部の下辺を、前記切欠部の開口部の上
    辺と同じ長さになっており、 前記切欠部を平面視した場合、前記試料を薄切りして標
    本を作製する刃が最初に前記試料に接触する側の側辺
    と、前記切欠部の上面に形成された側辺と、前記試料を
    薄切りして標本を作製する刃が前記標本を最後に切断す
    る際に用いられる側の側辺とが、平行四辺形の3辺を構
    成している、請求項1又は請求項2に記載のミクロトー
    ム用安全カバー。
  5. 【請求項5】透明部材により製されていることを特徴と
    する、請求項1〜4のいずれかに記載のミクロトーム用
    安全カバー。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれかに記載のミクロト
    ーム用安全カバーを備える、ミクロトーム。
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