JP2003130327A - 排ガス処理装置 - Google Patents

排ガス処理装置

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JP2003130327A
JP2003130327A JP2001328773A JP2001328773A JP2003130327A JP 2003130327 A JP2003130327 A JP 2003130327A JP 2001328773 A JP2001328773 A JP 2001328773A JP 2001328773 A JP2001328773 A JP 2001328773A JP 2003130327 A JP2003130327 A JP 2003130327A
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water
combustion
decomposition
fluorine compound
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JP2001328773A
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Noboru Takarayama
登 寳山
Fumihiko Hanayama
文彦 花山
Kenji Kumagai
健志 熊谷
Shinichiro Nomura
伸一郎 野村
Yasutsune Katsuta
康常 勝田
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/34Indirect CO2mitigation, i.e. by acting on non CO2directly related matters of the process, e.g. pre-heating or heat recovery

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体製造工程から排出される排ガスに含ま
れる弗素化合物の分解効率を向上させる。 【解決手段】 半導体製造工程から排出される弗素化合
物及びシランを含むガス中の前記シランを燃焼して生成
するシリカ粉を除去した排ガスを一の蓄熱器27aで予
熱した後に燃焼し、燃焼後の排ガスで他の蓄熱器27b
を加熱し、前記一の蓄熱器と前記他の蓄熱器を交互に変
える交番燃焼方式により前記弗素化合物を分解する排ガ
ス処理装置において、前記シリカ粉を除去した排ガスに
前記弗素化合物の分解に要する量論比より過剰な水また
は水蒸気を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス処理装置に
係り、特に、半導体製造工程からの弗素化合物を含む排
ガスを分解処理する装置に関する。ここで、本明細書に
おいて弗素化合物とは、特定フロンCFC、弗化炭素P
FC(CF、C、C等)、弗化炭化水素
HFC、三弗化窒素NF、六弗化硫黄SF等の弗素
化合物を含むものとする。
【0002】
【従来の技術】地球温暖化やオゾン層破壊等の地球環境
問題から温室効果ガスのCOやフロン等の排出量が問
題となっている。冷蔵庫やエアコン等の冷媒に使われた
フロン(CFC)については、オゾン層を破壊するため
早くから規制が掛けられ、代替フロンが使用されてい
る。しかし、例えば半導体製造工程等に使われているフ
ロン(PFC)等の弗素化合物については、現在規制が
掛けられておらず、処理されずに大気へ放出されてい
る。この半導体製造工程等に使われるPFC等は、排出
される温室効果ガス全体の1%(PFC、CFC、HFCで10%、
CO2は全体の60%)と少ないものの非常に安定した物質
で、地球温暖化係数(GWP:100-Year Global Warming Po
tential、CO2=1とする)が6、500から24、000と非常に高
く、例えばCFは6500、Cは9200である。1997
年12月に行われたCOP3京都会議では地球温暖化防止に向
け削減対象ガスに採択され、2008年から2012年までに先
進国全体で温室効果ガスを5%削減(日本は6%削減、1
990年と比較)を目標としている。さらに第3回WSC(世界
半導体会議、1999年/4月)では総量で10%(1995年と比
較)削減することが決定した。そこで、今後PFCの排
出規制が厳しくなると考えられPFCを扱う半導体製造
工場等では回収・再利用、除害処理、代替ガスの利用・開
発等を考えている。
【0003】現在、国や主な半導体関係会社を集めた団
体(一例ASET)等が対策を検討しているが、PFCの回収
・再利用については費用や再生PFCの純度に問題があ
り、代替ガスについてはコストが高く生産との採算が合
わない等の問題があり、除害処理して排出することが今
のところよいとされている。
【0004】除害する方法としては各種方法があるが、
フロン等の弗素化合物は非常に安定した物質で、分解す
るのに大きなエネルギーが必要で非常に難しい。従来フ
ロン等を含有した排ガスの分解方法として、助燃料(水
素、メタン、天然ガス、プロパンガスや油など)を用い
て通常の燃焼温度雰囲気下(約900℃前後)でラジカルと
燃焼副生成物の水とともに分解を行う燃焼方式(特開平
9-108532、特開平9-42643、特開平3-51611、特開昭6
3-279014)や、燃焼方式の一つとして廃棄物溶融炉を利
用し水または水蒸気を予めフロンと混合しその混合ガス
を燃焼雰囲気内に導入して廃棄物と一緒にフロンを分解
する方法(特開平9-196349)、また酸化触媒を用いて分
解(分解時の温度約700℃)を行う触媒方式(特開平10-192
653、特開平10-235185他)や、カルシウム(Ca)等を用い
てフロンと化学反応させて分離する吸着剤方式(特開平
8-240382、特開平9-269114他)、さらに酸素または無
酸素領域で電気炉等を用いて熱エネルギーと生成水ある
いは水及び水蒸気を添加して分解処理する加熱・熱分解
方式(特開平11-33345、特開平10-263355、特開平10-349
他)、さらにフロンの解離のため瞬時にエネルギーを与
えてフロンを分解する爆轟方式(特開平6-54925、特開
平6-117620他)及び分解にプラズマの高エネルギを利用
したプラズマまたはマイクロ波方式(特開平7-299159、
特開平9-248424他)等がある。また燃焼方式の一つで、
交番燃焼による廃熱回収により空気を予熱(約800℃に)
し、予熱空気と助燃料により雰囲気温度を1000℃以上に
して被処理ガス(フロン等)を高効率分解する高温空気燃
焼及び交番燃焼方式(特願平11-245555、特願平11-18617
3)等がある。
【0005】燃焼方式でフロンを処理する場合とは、燃
焼火炎中に発生するラジカルとの酸化反応によりフロン
を分解する仕組みである。また、加熱・熱分解方式で
は、熱エネルギで分解する方法であるが、分解時に非常
に大きなエネルギを必要とするので分解に必要な水ある
いは水蒸気を添加して分解を促進させる方法がとられて
いる。
【0006】半導体製造工場では近年、クリーンルーム
等系内の汚れを防止するため、油等を使用した封止液の
無いドライポンプで半導体製造装置であるCVD装置等
を真空排気している。ドライポンプはその軸封に多量の
窒素ガスを使用しており、また、爆発の危険性があるガ
スを含んでいる場合にはこの窒素ガスで爆発下限濃度以
下に希釈して、各製造プロセスガスと共に排気してい
る。その排ガスには、半導体材料ガスであるシラン(Si
H4 )等や半導体製造装置やウエハの清浄に使われるク
リーニングガスで毒性の強い三弗化窒素NFや難燃
(難分解)性のCF4(パーフルオロメタン:PFCの一
つ)等の有害成分が含まれており、地球温暖化防止のた
め、そのまま大気中に排出することができないため、除
害処理をする必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フロン等の
弗素化合物ガスの分解は、水を加えた燃焼・加水分解反
応(火炎内で分解反応させるため、火炎・分解反応という
こともある) によりおこなわれる。この分解反応は、例
えばPFCのうちCFにつてはC-F結合、C
ついてはC-C結合を分離したのち、水と酸化反応させる
ことが必要であるが、これらの結合エネルギーは高いこ
とから分離が容易でなく、また単に水を噴霧または蒸発
させて排ガスに混合しても酸化反応は促進されない。
【0008】本発明の課題は、半導体製造工程から排出
されるガスに含まれる弗素化合物の分解効率を向上させ
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の排ガス処理装置は、半導体製造工程から排
出される弗素化合物及びシランを含むガス中の前記シラ
ンを燃焼して生成するシリカ粉を除去した排ガスを一の
蓄熱器で予熱した後に燃焼し、燃焼後の排ガスで他の蓄
熱器を加熱し、前記一の蓄熱器と前記他の蓄熱器を交互
に変える交番燃焼方式により前記弗素化合物を分解する
排ガス処理装置において、前記シリカ粉を除去した排ガ
スに前記弗素化合物の分解に要する量論比より過剰な水
または水蒸気を添加することを特徴とする。
【0010】このような構成とすることにより、高温雰
囲気の燃焼によって弗素化合物はその結合が切り離さ
れ、それと同時に燃焼場で発生するOHラジカルにより
切り離された弗素等を酸化して、処理しやすい物質に変
えることができる。特に、量論比より過剰な水または水
蒸気を添加することにより、水または水蒸気と分解対象
の弗素化合物との混合が十分に行われる。その結果、O
Hラジカルによる酸化反応が促進されるので、弗素化合
物の分解効率が向上する。
【0011】また、水または水蒸気は、蓄熱器での予熱
前に添加することが好ましい。処理ガスと水の混合が十
分に保たれ、水も予熱を経て燃焼下の高温雰囲気におか
れるので、OHラジカルも十分に発生するから、弗素化
合物の分解が促進される。
【0012】また、量論比で10倍以上の水または水蒸
気を添加することが好ましい。水または水蒸気と分解対
象の弗素化合物との混合がより一層十分に行われるの
で、分解効率がより向上するからである。
【0013】さらに、蓄熱器による予熱後の排ガスの燃
焼は、1000℃以上の高温雰囲気とするのが好まし
い。PFC等の弗素化合物の結合の分離とOHラジカル
の発生を促進できるので、弗素化合物の分解を向上でき
るからである。
【0014】また、量論比以上の水または水蒸気を添加
して燃焼するので、燃焼炉内の局所高温部が無くなり、
均一な温度分布となるのでサーマルNOの発生を減少
させることができる。
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1から図3を参照して説明する。図1は本発明を
適用してなる排ガス処理装置の一実施形態の構成図、図
2は本発明を適用してなる排ガス処理装置の一実施形態
の系統概念図、図3はCFの水量論比と温度における
分解効率を示した図である。図1及び図2に示すよう
に、本実施形態の排ガス処理装置は、半導体製造装置か
ら排出されるガスに含まれるシラン(SiO2 )を燃焼す
るシラン燃焼炉1を有する。半導体製造プロセスの主と
してCVD装置から排出されるガスには、シランやPF
Cが含まれており、排ガスの前処理としてシランを燃焼
処理する。シランやPFCを含む排ガス2は、排ガス入
口3からシラン燃焼炉1に入り、助燃料45a及びブロ
ワ5から供給される燃焼用空気7aとともに、パイロッ
トバーナ9によりシランが燃焼される。シランは燃焼に
よりシリカ(SiO2 )粉となり、そしてシリカ粉の混じ
った排ガス13は、バグフィルタ15に入りシリカ粉が
捕集される。捕集されたシリカ粉18は、払い落され、
タンク内水17aとともに、湿式により装置系外の図2
に示す処理設備47へ搬送され、処分される。シラン燃
焼炉1には冷却水注入口11aから冷却水が注入され、
炉内冷却後の冷却水はタンク内水17aとして排出され
る。シリカ粉を除去した排ガスは、流路21を通り途中
で燃焼用空気7bが加えられ、ほぼ常温となって、PF
C分解炉32の流路切換機25に入る。なお、シランを
含まない排ガス等のようにシラン燃焼の必要がないとき
は、ブロワ5から直接に流路23を通りPFC分解炉3
2へ入る。PFC分解炉32の流路切換機25から入っ
たシリカ粉除去後の排ガスは、蓄熱器27aに入り約8
00℃まで予熱される。予熱後の排ガスは、主バーナ2
9aより助燃料45bが投入され、PFC分解炉32の
燃焼炉31内で1000℃以上の雰囲気におかれる。こ
の高温雰囲気内で、主バーナ29aの近傍に設けた注入
口33aから水または水蒸気が注入され、PFCを燃焼
・加水分解する。分解されたガスは、他の蓄熱器27b
で熱回収がされ、冷却管30bにおいて冷却水注入口1
1bからの冷却水により排ガスの温度を約200℃以下
とされて、流路切換機25から流路37を通り、吸収塔
39へ入る。吸収塔39では、PFC分解後に生成され
た弗化水素(HF)を除去した排ガスをブロワ41によ
って大気43へ排出し、含まれていた水17bも排出す
る。
【0015】流路切換機25は、蓄熱器27bに十分熱
が貯えられる時間、例えば約30〜120秒間隔で切換
える。切換えられると、シリカ粉除去後の排ガスは、燃
焼用空気7bとともに、流路切換機25から蓄熱器27
bで予熱され、主バーナ29bより助燃料45cが投入
され、燃焼による高温雰囲気内で水または水蒸気が注入
口33bから注入される。この場合、蓄熱器27bの手
前に位置する冷却管30bでは冷却はしない。燃焼・加
水分解された排ガスは、蓄熱器27aで熱回収され、冷
却管30aで冷却されて流路切換機25からPFC分解
炉32を出て吸収塔39で同様に処理される。このよう
に予熱、燃焼、熱回収を流路切換により交互に繰り返
し、蓄熱器の役割をかえる交番燃焼を行う。
【0016】次に、本発明の特徴部について説明する。
本発明の解決課題で述べたように、半導体製造装置から
排出されるガスに含まれるPFC等の弗素化合物は、結
合エネルギー大きいため、分解が容易でなくかつ分解効
率も悪い。この問題を解決すべく、本発明は、交番燃焼
による分解炉にPFC等の分解に必要な水の量論比より
過剰となる水または水蒸気を添加することを特徴とす
る。すなわち、シランを燃焼によりシリカ粉に変えて除
去された排ガスは、蓄熱器27a(または27b)で約
800℃に予熱される。約800℃に予熱された排ガス
は、主バーナ29a(または29b)より助燃料が投入
され、燃焼炉31内で約1000℃以上の雰囲気におか
れる。そして、主バーナの近傍に設けられた注入口33
a(または33b)から水または水蒸気を注入する。ま
た、燃焼炉31に助燃バーナ35とその近傍に水または
水蒸気の注入口33cを必要に応じて設ける。注入する
水または水蒸気の量は、弗素化合物の分解に必要な量論
比よりも過剰となるようにする。分解については後述す
る反応式でもわかるように、水分子が必要であり、排ガ
スの弗素化合物分子の回りに多くの水分子があることが
必要であり、量論比よりも多くあることが分解の効率向
上につながる。PFCガスやその他の地球温暖化ガス等
の弗素化合物は、分解に際して、まず弗素化合物の結
合、例えばCFについてはC−F結合、Cにつ
いてはC−C結合を分離したのち、水と反応させること
が必要である。燃焼炉内のPFCガス等の弗素化合物の
結合を分離させるためには、雰囲気としては高温(約100
0℃以上)にする方が効果的である。高温にすることで弗
素化合物の結合分離と水との反応を促進することにな
り、より確実に有害ガスの分解が可能となる。ちなみに
PFC等を構成する平均結合エネルギは、C-F結合:427
kJ/mol、C-C結合:335kJ/mol、C-H結合:414kJ/mol、S-
F結合:324kJ/mol、N-F結合:234kJ/mol、H-F結合:565
kJ/mol、F-F結合:155kJ/mol(一般化学、化学便覧より)
で、C-F結合のみで構成されているCFが最も平均結
合エネルギが高いためPFC等の中では安定した物質
で、最も分解が難しいとされている。
【0017】次に、各結合を分離したのち酸化させて、
二酸化炭素(CO2)とHFの副生成物にして処理するわけで
あるが、単純に水を噴霧または蒸発させて処理されるガ
スに混合しても酸化反応は促進されない。炭化水素と酸
素の燃焼などからできるhydoroxyl radical(OH・:OHラ
ジカル)を発生させて酸化させる方法がよい。酸化力の
強さを表す指標として標準電極電位というものがある。
代表的物質の標準電極電位はF2:3.05V、OH:2.38V、
O3:2.08V (化学便覧より)であり、これらの反応から
生じる物質の中では、このOHラジカルの標準酸化電位は
F2に次ぐものでオゾン(O)よりも大きく酸化性が強
い。したがって、燃焼中に発生するOHラジカルを利用し
て分解をした方が効率的である。これらの分解反応を促
進させるためには、温度による依存性もあるが、まだ反
応していないガスが十分に高温域で、OHラジカルと接触
し、分解反応を進めることが望ましい。このため、分解
炉内での十分な混合と反応時間が、分解促進及び効率向
上へつながる。以上の条件を考慮すると,PFC等の高
分解効率を目指す場合,(a)十分な量の水との反応,(b)
雰囲気温度の高温化,(c) 燃焼雰囲気中での反応,(d)
十分な混合(滞留時間)が重要な条件となることが分か
る。よって、主バーナ29a、29bの近傍の水注入口
33a、33bから水または水蒸気を量論比より過剰に
水を添加することにより、高温の燃焼場で酸化力の強い
OHラジカルを十分に作れ、バーナ29a、29bの近傍
からの注入により排ガスと混合する時間が十分に確保で
き、PFCガス等の結合を分離し、OHラジカルとの反応
を促進させることができるので、PFCガス等の分解効
率を向上できる。また、水の添加はにより燃焼炉内の局
所高温部がなくなり、均一な温度分布となるのでサーマ
ルNOの発生を減少させることができる。
【0018】次に、PFCガスのCF、C、そ
の他の地球温暖化ガスである弗素化合物ガスのNF3、
SFの燃焼・加水分解の反応式を示す。
【0019】 CF4 + 2H2O = CO2 + 4HF (1A) CF4 + C3H8 + 5O2 = 4CO2 + 4HF + 2H2O (1B) C2F6 + 1/2O2 + 3H2O = 2CO2 + 6HF (2A) C2F6 + C3H8 + 11/2O2 = 5CO2 + 6HF + H2O (2B) 2NF3 + 1/2O2 + 3H2O = 2NO2 + 6HF (3A) 2NF3 + C3H8 + 11/2O2= 2NO2 + 3CO2 + 6HF + H2O (3B) SF6 + H2 + 2H2O = SO2 + 6HF (4A) SF6 + C3H8 + 5O2 + H2 = SO2 + 3CO2 + 6HF + 2H2O (4B) 式(1B)、(2B)、(3B)、(4B)は、それぞれ
PFC分解炉32の主バーナ29a、29bから供給さ
れる助燃料のプロパン(C)の反応も考慮した場
合を示している。
【0020】特開2001-65841号公報に示すように、排ガ
ス処理装置では電気炉を用いた基礎分解実験で雰囲気温
度を1100〜1200℃とし、水を二流体もしくは微細にでき
る一流体スプレイにより噴霧して供給した。加水分解す
る上で理論上の必要水量は,例えばCF4を分解すると,
式(1A)によりCF1molに対し水(H2O)2mol(この値
を量論量という)必要になる。ここで,燃焼炉31内の
温度を保つための助燃料45b、45c(ここではプロ
パン:C3H8とする)の燃焼副生成物として放出される水
を考えると,生成される水の量はCFを分解するため
に必要な量論量よりも多く生成されることになる(式(1
B)参照)。したがって,理論上では水を投入しなくとも
完全に分解してしまうことになるが,実際はガスの流れ
や,分解されるガス分子の回りに水分子が十分あるかど
うか,混合状態などにより分解は上手く完了しない。そ
のため,反応を促進させ分解を完全にさせるためには,
水を十分に投入する方が望ましい。排ガス処理装置及び
分解実験で確認した条件は,助燃料45b、45cの燃
焼副生成水と注入水量の合計から計算すると,量論比
(量論量との比率)で10倍以上(助燃料の燃焼副生成水,
量論比で4程度を含む)あれば分解効率が向上する。す
なわち、弗素化合物であるPFCガス等の分解に添加す
る水または水蒸気の量とは、燃料の燃焼により生成する
水の量と燃焼炉に注入する水または水蒸気の合計量をい
う。
【0021】この条件で分解実験を実施した結果を図3
に示す。実験は1170℃及び1010℃で水を量論比4と10の
条件で行った。量論比4は水の注入が無い条件で助燃料
の燃焼により生成した水の量を考慮した値である。量論
比10は助燃料の燃焼生成水+量論比6の水を注入したと
きの実験結果である。実験した2条件の温度雰囲気下で
は水を注入しない量論比4よりも燃焼炉で水を注入した
量論比10の方が分解率が向上することが分かった。さら
に、このように水を注入することによりサーマルNO
の発生が約40ppm程度抑えられ、実験では20ppm(1010℃
の条件)となった。
【0022】本実施形態では、水の注入する位置を主バ
ーナ29a、29bの出口近傍の高温雰囲気中に直接注
入したが、排ガスが蓄熱器で予熱された直後、あるいは
予熱される前の流路切換機25の通過前後のいずれかに
水または水蒸気を注入してもよい。注入位置が蓄熱器の
手前、すなわち排ガスが蓄熱器で予熱される前の位置で
あるときは、処理ガスと水の混合が十分になる滞留時間
となるので、燃焼用空気7bと水が蓄熱器で予熱、主バ
ーナからの助燃料の燃焼によりOHラジカルの形成が促
進されるので、PFC等を含む排ガスの分解効率が向上
する。また排ガスの分解対象は、PFCガスに限らず、
NFやSF等の温暖化ガス、その他の弗素化合物の
ガスも含むものとする。
【発明の効果】本発明によれば、半導体製造工程から排
出されるガスに含まれる弗素化合物の分解効率を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなる排ガス処理装置の一実施
形態の構成図である。
【図2】本発明を適用してなる排ガス処理装置の一実施
形態の系統概念図である。
【図3】PFCガスであるCFの水量論比と温度にお
ける分解効率を示した図である。
【符号の説明】
1 シラン燃焼炉 3 排ガス入り口 5 ブロワ 7a、7b 燃焼用空気 9 パイロットバーナ 15 バグフィルタ 25 流路切換機 27a、27b 蓄熱器 29a、29b 主バーナ 30a、30b 冷却管 31 燃焼炉 32 PFC分解炉 33a、33b、33c 水注入口 35 助燃バーナ 39 吸収塔
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/68 B01D 53/34 134C 53/70 134E (72)発明者 熊谷 健志 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉事業所内 (72)発明者 野村 伸一郎 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 勝田 康常 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 Fターム(参考) 3K023 QA12 SA00 3K070 DA05 DA37 DA39 3K078 AA05 BA20 BA26 CA24 4D002 AA22 AA26 AC07 BA01 BA05 BA12 BA20 5F045 AB32 AC01 AC02 EG07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体製造工程から排出される弗素化合
    物及びシランを含むガス中の前記シランを燃焼して生成
    するシリカ粉を除去した排ガスを一の蓄熱器で予熱した
    後に燃焼し、燃焼後の排ガスで他の蓄熱器を加熱し、前
    記一の蓄熱器と前記他の蓄熱器を交互に変える交番燃焼
    方式により前記弗素化合物を分解する排ガス処理装置に
    おいて、 前記シリカ粉を除去した排ガスに前記弗素化合物の分解
    に要する量論比より過剰な水または水蒸気を添加するこ
    とを特徴とする排ガス処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、量論比で10倍以上
    の前記水または水蒸気を添加することを特徴とする排ガ
    ス処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100623368B1 (ko) 2005-09-02 2006-09-12 크린시스템스코리아(주) 반도체 제조 장비용 직접 연소식 스크러버
JP2007054720A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Kanken Techno Co Ltd パーフルオロカーボンガスの除害方法及び除害装置
CN105402760A (zh) * 2015-12-09 2016-03-16 杭州佰强能源科技有限公司 一种具有防腐防堵功能的氟塑钢空气预热器

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