JP2003130234A - 真空処理装置および真空処理方法 - Google Patents

真空処理装置および真空処理方法

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JP2003130234A
JP2003130234A JP2001323507A JP2001323507A JP2003130234A JP 2003130234 A JP2003130234 A JP 2003130234A JP 2001323507 A JP2001323507 A JP 2001323507A JP 2001323507 A JP2001323507 A JP 2001323507A JP 2003130234 A JP2003130234 A JP 2003130234A
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Japan
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vacuum
liquid
vacuum processing
substrate
container
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JP2001323507A
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English (en)
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Kazuyoshi Akiyama
和敬 秋山
Yoshio Seki
好雄 瀬木
Toshiyasu Shirasago
寿康 白砂
Takahisa Taniguchi
貴久 谷口
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空容器内で発生したダストが回転導入機構
に混入した場合にも、耐久性を確保することができる真
空処理装置および真空処理方法を提供する。 【解決手段】 回転導入機構200は、ハウジング20
1内に回転軸202を貫通させてなり、ハウジング20
1と回転軸202との間には、可塑性を有するシール部
材203を介在させる。シール部材203の真空側に
は、真空処理時における圧力よりも低い蒸気圧を有する
液体205を保持する液だめ204が設けられている。
そのため、真空容器内で発生したダスト等が回転導入機
構200内に進入した場合にも、液体205がダストを
内部に分散保持し、実質的にダストシールとして作用す
るためシール部材203の磨耗を軽減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸を貫通させ
真空容器内に導入させる回転導入機構を備え、真空容器
内を真空雰囲気にして原料ガスを導入し、回転軸上に基
体を設置し回転軸を回転させながら基体上に真空処理を
行う真空処理装置、たとえば基体上にエッチング、スパ
ッタ、プラズマCVDなどの真空処理を行ってデバイス
を形成する真空処理装置、および、真空容器内を真空雰
囲気にして原料ガスを導入し、基体上に真空処理を行っ
てデバイスを形成する真空処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、真空雰囲気中で基体に処理を行う
真空処理はさまざまな分野に応用されており、その中で
もスパッタ、プラズマエッチング、プラズマCVDなど
の真空処理は応用範囲も広くさまざまな分野で実用に供
されている。こうした真空処理を行う真空処理装置は、
一般に高額の投資が必要とされる。そのため、真空処理
装置や真空処理方法においては、できるだけ効率よく基
体に対して真空処理を行うことを可能とするためにさま
ざまな工夫がなされている。
【0003】こうした真空処理装置の一例が特開平10
−168575号公報に開示されている。この公報に開
示された装置は、真空容器の概略中央に高周波電極を配
置し、高周波電極を中心とする同一円周上に複数の円筒
状の基体を配置している。このような装置では、一度に
複数の基体に対して真空処理を行うことが可能となり生
産効率の向上が図れるという利点があるが、個々の基体
に対して真空処理を行う空間が非対称な配置となるた
め、基体の円周方向に真空処理が均一に行われにくいと
いう課題がある。そこで、上記公報に開示された装置で
は、基体の円周上に均一に真空処理を行うために、真空
処理中に真空容器内で基体を回転させる構成としてい
る。
【0004】上記のような構成の装置に限らず、真空容
器内で基体を回転させる装置は少なくない。このような
装置においては、通常、回転軸を回転導入機構のシール
部材を介して真空容器内に導入し、回転軸上に基体を設
置して回転軸を回転させる構成をとる場合がほとんどで
あり、この構成によって基体上に均一な真空処理を行う
ことを可能としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような装置には若干の課題も残っている。その一つとし
て、回転導入機構の耐久性の問題があげられる。
【0006】回転導入機構のシール部材にはさまざまな
形式のものがあるが、弾性体等の可塑性を有する材料か
らなるものが最も一般的であり、その一例としてOリン
グが挙げられる。この場合、回転軸との間に介在するシ
ール部材が摩擦により磨耗することで最終的にリークを
起こして寿命に達する。しかしながら、真空処理により
真空容器内にダストが発生する場合は、このダストがシ
ール部材に付着することで磨耗を加速し、寿命を悪化さ
せることとなる。
【0007】そのため、回転導入機構のシール部材には
定期的なメンテナンスが不可避であるが、その頻度は装
置の稼働率に直結し、ひいては形成するデバイスのコス
トにも影響を及ぼすため、シール部材の寿命は長いほど
良いことは言うまでも無い。
【0008】しかしながら、真空処理の中には、たとえ
ばエッチングの残渣や堆積膜の剥がれなど、基体処理中
にダストを発生するような場合もある。特に、基体上に
堆積膜を形成する真空処理においては、真空処理中に真
空容器内で堆積膜の剥がれなどによりダストが発生する
頻度が高くなるため、シール部材の寿命が著しく悪化し
て真空処理中にリークに至り、デバイスの品質を悪化さ
せることもある。
【0009】このような問題から、回転軸の構造にカバ
ーを設けたり、基体処理の空間からシール部材を遠ざけ
たりするなど、設計上の工夫をなす場合もあるが、この
ような場合には、回転軸の軸受け構造が複雑なりやすい
ことに加えて、特に頻繁に真空引き、大気圧へのリーク
を繰り返す装置においては、ダストの進入を効果的に防
止することは難しい。
【0010】従来、シール部材の磨耗を防ぐためには、
シール部材にグリースなどを塗布して摩擦を軽減するな
どの対策がとられてきた。しかしながら、グリースを塗
布したシール部材では、グリースの表面に大量のダスト
が付着する場合もあり、こうした場合、回転軸の回転に
伴い、ダスト同士がグリース表面でこすれあうことによ
り二次的にダストを発生し、かえってダストの量を増や
す結果にもなり得る。そのため、真空処理中に異常など
で発生したダストが、長期にわたって真空処理に影響を
及ぼす可能性も考えられる。たとえば、堆積膜の形成に
おいては、ダストが基体の表面や堆積中の膜の表面に付
着し、これを核として堆積膜が異常成長して球状の突起
を形成する「球状突起」と呼ばれる不良が発生すること
もある。さらに、グリースを用いた場合には流動性を有
しないため、一度ダストが混入したグリースを取り除く
には、回転軸および回転導入機構を分解する必要があっ
た。
【0011】また、弾性体を用いたシール部材の他に、
たとえば磁性流体を用いたシール部材等も実用化されて
いるが、こうしたシール部材は一般に弾性体を用いたシ
ール部材よりも高価であると同時に、ダストの混入によ
りリークを発生するなどの課題は本質的に変わらない。
【0012】また、磁気カップリング等によりシール部
材を介さないで回転軸を導入させる回転導入機構も実用
化されているが、伝達トルクが小さいことや、場合によ
っては磁気漏れが真空処理に影響を与えるなどの課題も
あった。
【0013】本発明の目的は、真空容器内で発生したダ
ストが混入した場合にも耐久性を確保できる安価な回転
導入機構を備える真空処理装置を提供することにある。
【0014】また、本発明の別の目的は、真空容器内で
発生したダストが回転導入機構に混入した場合にも耐久
性を確保でき、長期にわたって安定した品質のデバイス
を形成できる真空処理方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、真空処理装置および真空処理方法を以下の
ように構成したものである。
【0016】本発明の真空処理装置は、減圧可能な真空
容器と、前記真空容器に真空封止可能であり、回転軸を
貫通させ前記真空容器内に導入させる回転導入機構とを
少なくとも備え、前記真空容器内で前記回転軸上に基体
を設置し、該回転軸を回転させながら該基体に真空処理
を行う真空処理装置において、前記回転導入機構は、前
記回転軸との間に介在し、可塑性を有するシール部材を
備えるとともに、前記シール部材の真空側に、真空処理
時における圧力よりも低い蒸気圧を有する液体を保持す
る液だめ構造を備えることを特徴とするものである。
【0017】また、本発明の真空処理方法は、減圧可能
な真空容器と、前記真空容器内に原料ガスを供給する原
料ガス供給手段と、前記真空容器内に高周波電力を導入
する高周波電力導入手段と、前記真空容器に真空封止可
能であり、回転軸を貫通させ前記真空容器内に導入させ
る回転導入機構とを備えた真空処理装置にて、前記真空
容器内で前記回転軸上に基体を設置し、該基体に真空処
理を行う真空処理方法において、前記回転導入機構の可
塑性を有するシール部材の真空側に真空処理時における
圧力よりも低い蒸気圧を有する液体を保持し、前記回転
軸を回転させながら前記基体に真空処理を行うことを特
徴とするものである。
【0018】[作用]本発明においては、回転導入機構
の可塑性を有するシール部材の真空側で液体を保持する
ことにより、真空容器内でダストが発生するような真空
処理においても回転導入機構に混入したダストが液体内
に取り込まれる。このように、シール部材の真空側で保
持される液体が、シール部材に直接ダストが付着するこ
とを防止するダストシールとして働くため、ダストの発
生しやすい真空処理においても、シール部材へのダスト
の付着による磨耗を効果的に防止し、シール部材の寿命
の悪化を防ぐことでメンテナンス間隔を伸ばすことがで
きる。また、多量のダストが発生した場合でも、ダスト
同士がこすれあうことによって、二次的にダストが発生
することも防止することができる。
【0019】本発明で使用される液体は、真空処理時に
おける圧力(真空度)よりも低い蒸気圧を有するもので
ある。このような液体を用いることで、液体の蒸発によ
る真空度の悪化や、液体の成分がコンタミネーションと
して堆積膜中に取り込まれることを防止することができ
る。
【0020】液体の真空度は、実際の真空処理条件に合
わせて、それ以下の蒸気圧であればよい。一般的に蒸気
圧が低い液体の例としては真空ポンプに使用するオイル
等があげられ、たとえば、アルキルナフタレン系や、ア
ルキルフェニルエーテル系、テトラフェニルテトラメチ
ルトリシロキサン系、パーフロロポリエーテル系、シリ
コン系等のロータリーポンプ油や拡散ポンプ油等であ
る。
【0021】また、本発明で使用される液体とは、適度
な流動性を有し、その流動性により滴下等の方法によっ
て液体を保持する液だめ構造に補給可能であるものを指
す。このような流動性を有する液体を用いれば、たとえ
ば流動性の無いグリース等を用いた場合と比較して、シ
ール部材の寿命悪化防止、ダスト発生の抑制、メンテナ
ンス負担の軽減等の効果を得ることができる。
【0022】個々の真空処理装置において必要な液体の
流動性は、回転導入機構の構成あるいは真空容器内で発
生するダスト等の種類などの使用条件に合わせて適宜決
定することができるが、流動性が低い、すなわち粘度が
高いものはダストが液体表面に残り液体内部に分散しに
くいため、ダストの二次的な発生が起こりやすくなる傾
向がある。従って、液体の動粘度は5000×10-6
2/s以下であることで、より顕著に本発明の効果を得
ることができる。
【0023】液体の成分は、シール部材の構成材料を侵
食しないものであれば、いかなるものであっても本発明
の効果を得ることができる。
【0024】液体の種類は、上述の蒸気圧や動粘度の
他、真空処理に使用する原料ガスに腐食されないなどを
基準として、真空処理の種類や目的に合わせて適宜決定
することができる。なお、こうした液体の動粘度や蒸気
圧は真空処理の種類や回転軸の構成、回転速度などの条
件によって適宜決定して差し支えない。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を用いて説明する。
【0026】図1は、本発明の真空処理装置に用いられ
る回転導入機構の一構成例を示す模式的断面図である。
【0027】図1において、回転導入機構200は、ハ
ウジング201内に回転軸202を貫通させてなる。ハ
ウジング201は真空容器の外部において真空容器の壁
面210に固定されている。回転軸202は、真空容器
の壁面210に設けられた穴211から真空容器内部に
挿入され、大気側で回転機構(不図示)に連結されてお
り、これにより、真空容器内部に回転を導入できるよう
になっている。
【0028】ハウジング201にはベアリング206,
207が設けられており、このベアリング206,20
7がCリング208によってハウジング201にはめ込
まれることにより回転軸202を支えている。また、ハ
ウジング201にはシール部材203が設けられてお
り、このシール部材203がハウジング201と回転軸
202との間に介在することで真空容器を真空封止する
構成となっている。シール部材203の真空側には液だ
め204が設置されており、この液だめ204の内部に
は液体205を保持できるようになっている。
【0029】シール部材203は、弾性体等の可塑性を
有する材料からなり、回転軸202およびハウジング2
01によって変形された状態で組み込まれ、回転軸20
2とハウジング201との間に圧着された状態で真空封
止する。シール部材203は上記の様に圧着された状態
で真空封止可能なものなら如何なるものであっても差し
支えないが、一般的にはOリング形状をとる部材であ
る。また、その材質はシリコン、ニトリル、フッ素等の
ゴム素材のほか、ポリイミド、ポリテトラフロロエチレ
ン等の樹脂類も使用できる。さらに、金属などのスプリ
ング機能を有する芯材に上記のゴム類や樹脂の成形体を
組み込んだシール等も使用できる。
【0030】液だめ204は、シール部材203が真空
領域に露出しないように、かつ液体205を保持するよ
うに設計されている。
【0031】本構成例では、真空容器内からダストが穴
211を通して回転導入機構200内に進入した場合で
あっても、液体205がダストを内部に分散保持し、実
質的にダストシールとして作用するためシール部材20
3の磨耗を軽減できる。
【0032】なお、本構成例では、シール部材203の
磨耗を軽減するために、液体205を潤滑材として作用
させることもできるが、これとは別に、シール部材20
3の組み付け時にシール部材203にグリース等を塗布
しても良い。この場合でも、液体205が実質的にダス
トシールとして作用する本発明の効果には変わりは無
い。また、シール部材203が回転軸202およびハウ
ジング201と接触する部位は、研削加工等により表面
粗さ(Ra)を3.2μm以下程度にすることが望まし
い。さらに、メッキ処理等による表面処理も有効であ
る。
【0033】また、たとえばプラズマCVDなどの真空
処理を行う場合であって、液体205がプラズマにさら
されることで、液体205の分解等の問題が起こる場合
には、穴211や回転軸202、液だめ204の形状を
工夫することでプラズマの回り込みを防止することがで
きる。具体的には、穴211の径や長さを変更すること
でプラズマの回り込みを調整できるが、これらの実際の
数値については圧力条件やプラズマの密度等、真空処理
時の処理条件に応じて異なるため、処理条件に合わせて
適宜決定するのが望ましい。
【0034】また、液体205は、たとえばスポイトな
どの用具を用いて真空容器の壁面210に設けられた穴
211から容易に交換が可能である。そのため、多量の
ダストが発生した場合であってもそのメンテナンスのた
めに回転導入機構200全体を分解する必要は無く、メ
ンテナンスの負担を軽減できる。
【0035】なお、本発明では、こうした液体交換のた
め、液だめ204に液体205の供給口および排出口を
設け、これらを用いて液体205の交換を行うこともで
きる。さらに本発明では、液だめ204に液体205の
供給口および排出口を設ける他、外部に液体205の循
環機構を設け、液だめ204内の液体205を連続的に
循環させることもできる。
【0036】図2は、本発明の真空処理装置に用いられ
る回転導入機構の他の構成例を示す模式的断面図であ
り、液体の循環機構を設けた回転導入機構を示してい
る。
【0037】図2において、回転導入機構200は、液
だめ204に液体205の供給口221および排出口2
22が設けられ、これらの供給口221および排出口2
22が配管224,223をそれぞれ介して循環機構で
ある循環ポンプ225に連通されている。循環ポンプ2
25は液だめ204内の液体205が一定の液面を保つ
ために適宜循環量を調節するものである。また、排出口
222に連通する配管223にはフィルター226が設
けられている。
【0038】本構成例では、回転導入機構200内に侵
入したダスト等は、液だめ204内で液体205に分散
され、循環する液体205とともに排出口222から配
管224を通して回転導入機構200の外部に排出され
る。詳細には、液体205に混入したダストはフィルタ
ー226によって捕集され、液体205は清浄な状態と
なって循環ポンプ225によって配管223を介して供
給口221より回転導入機構200の液だめ204に再
度供給される。なお、循環ポンプ225、フィルター2
26等、液体205の循環経路内は、真空処理の際に処
理の行われる真空度程度の圧力に排気されていることが
望ましい。なお、図2の上記以外の構成については図1
の構成とまったく同様であるため説明を省略する。
【0039】上述のように本構成例では、液体205内
のダストが液体205とともに回転導入機構200の外
部に排出されるため、メンテナンスの間隔をさらに伸ば
すことができる。また、真空容器内でのダストの発生が
多い真空処理や、処理時間が長い場合、また、液体20
5の循環によって、実質的にダストを分散させる液体2
05の容量が増えるため、装置構成上、液だめ204部
分の容量が制限される場合などには特に有効である。
【0040】なお、液体205の循環は真空処理中に連
続して行うことができる。また、通常は循環を行わない
で、あるタイミングでのみ循環を行っても差し支えな
い。この場合、たとえば1バッチ、または一定回数のバ
ッチの真空処理が終了した時点で行うこともできる。ま
た、通常真空処理中でダストの発生の少ない処理条件に
おいては、たとえば膜剥がれ等の異常発生時のみに液体
205の循環を行うことなどが可能である。
【0041】なお、本発明では、図1および図2に示し
たように回転軸を鉛直方向に配置する構成に加えて、回
転軸を水平方向に配置する構成もとることができる。
【0042】図3は、本発明の真空処理装置に用いられ
る回転導入機構の他の構成例を示す模式的断面図であ
り、回転軸を水平方向に配置した場合の回転導入機構を
示している。
【0043】図3において、回転導入機構200は、ハ
ウジング201に、回転軸202に設けられた突起23
0との間に介在するようにシール部材203が設けられ
ている。液だめ204は真空側から見て内部が広がった
形状になっており、これにより液だめ204内の液体2
05が真空側に漏出することを防止している。この場
合、液体205は主に液だめ204の下部に保持される
が、回転軸202が回転することによって液体205を
巻き込むため、シール部材203が全体にわたって液体
205に覆われることとなる。
【0044】なお、本構成例では、図2と同様に液体2
05の循環機構を設けることもできる。この場合、液体
205の供給口を液だめ204の上部に設置し、液体2
05の排出口を液だめ204の下部に設置すれば、液体
205に分散したダストを押し流す形態とすることがで
きる。
【0045】図4は、本発明の実施の一形態の真空処理
装置を示す模式的断面図であり、円筒状の基体上にアモ
ルファスシリコン堆積層を形成する装置を示している。
【0046】図4において、真空処理装置は、真空処理
炉50と、その外部に設けられた原料ガス供給装置10
0とから構成されている。なお、この真空処理装置は、
回転軸202を鉛直方向に配置する構成であるため、回
転導入機構200として図1あるいは図2の回転導入機
構が設置されることになる。
【0047】真空処理炉50は、ベースプレート18、
誘電体で形成された円筒状の真空容器6およびふた3に
よって密閉された空間に排気配管15が接続され、真空
ポンプ(不図示)によって真空保持可能となっている。
回転軸202は真空処理炉50の壁の一面をなすベース
プレート18に設置された回転導入機構200によって
真空封止され、ベースプレート18に設けられた穴21
1を貫通し真空容器6の内部に導入される。なお図4に
示したベースプレート18は、図1、2における壁面2
10に相当する。真空容器6の内部には、複数の円筒状
の基体7が配置され、それぞれの基体7は回転軸202
にダミー2を介して設置される。また、基体7の内部に
はヒーター5が内包され、基体7を所望の温度に加熱可
能となっている。回転軸202の一端はギア10を介し
てモーター12に接続され、それぞれの基体7を回転可
能としている。
【0048】さらに真空処理炉50は、マッチングボッ
クス21を経て高周波電源20が接続されている。高周
波電源20から供給された高周波電力は接続端子29を
介し、分岐板25および複数の電極1に分配され、真空
容器6を透過して放電空間23に放射され、原料ガスを
分解してグロー放電を発生させ、基体7を真空処理す
る。電極1の下端にはマッチングの容易性や放電の安定
性を向上させるための位相調整用のコンデンサ30が設
置されている。また、真空処理炉50の最外郭にはシー
ルド19が設置され、高周波電力の漏洩を防止してい
る。
【0049】原料ガス供給装置100は、真空処理炉5
0に原料ガスを供給するための装置であり、ボンベ10
1〜104と、圧力調整器105〜108と、バルブ1
09〜112と、マスフローコントローラ113〜11
6と、バルブ117〜120,121〜124,125
〜128とから構成されている。
【0050】原料ガスはボンベ101〜104に充填さ
れ、圧力調整器105〜108によって適当な圧力に減
圧された後、バルブ109〜112およびマスフローコ
ントローラ113〜116によってそれぞれ所望の流量
に調整され、その後、バルブ121〜125を経て、さ
らに配管131を経て真空処理炉50に供給される。さ
らに原料ガスは、分岐管22を経て複数のノズル4に供
給される。ノズル4には複数のオリフィス32が空けら
れており、このオリフィス32から原料ガスが真空容器
6内に放出される。
【0051】バルブ125〜128は、原料ガス供給装
置100の排気経路となる排気配管132およびバルブ
129を経て真空ポンプ130に接続されている。
【0052】以下に、図4の装置を用いた真空処理方法
として、基体上に堆積膜を形成する方法の手順について
説明する。
【0053】まず、あらかじめ脱脂洗浄した円筒状の基
体7をダミー2を介して回転軸202上に設置し、さら
にふた3を取り付ける。この状態で、排気配管15に接
続された真空ポンプ(不図示)を運転し、排気バルブ
(不図示)を開いて真空容器6内をたとえば1Pa以下
の圧力まで排気する。
【0054】真空容器6内が十分に排気されたところ
で、たとえばボンベ101に充填された不活性ガスをバ
ルブ109,121およびマスフローコントローラ11
3を介して真空容器6内に導入する。このとき、マスフ
ローコントローラ113により、不活性ガスが所定の流
量になるように調整する。なお、この際に、あらかじめ
バルブ121とバルブ109,125との間の配管をバ
ルブ129を介して真空ポンプ130により排気するこ
とで、不活性ガスが真空容器6内に突出して導入される
ことを防止する、いわゆるスロー導入を行ってもよい。
【0055】不活性ガスが所定の流量に安定したところ
で、排気配管15に接続された排気バルブ(不図示)を
操作し、真空容器6内が所定の圧力になるように調整す
る。真空容器6内が所定の圧力になったところで、ヒー
ター5に電力を投入し基体7の加熱を行う。
【0056】この間、上記の手順と並行して真空処理炉
50に、電極1、コンデンサ30、分岐板25、シール
ド19、マッチングボックス21等を設置し真空処理炉
50の組付けを行っておく。
【0057】基体7が20〜350℃の所望の温度にな
ったところで、ヒーター5への電力投入を止め、バルブ
121,109を閉じて不活性ガスの導入を終える。
【0058】ここで、排気配管15に接続された排気バ
ルブ(不図示)を全開とし、真空容器6内をいったん1
Pa以下の圧力まで排気し、続いて、たとえばボンベ1
02〜104に充填された堆積膜形成用のガスを上記と
同様の手順で真空容器6内に導入する。
【0059】堆積膜形成用のガスの真空容器6内への導
入が終了し、真空容器6内の圧力が安定したところで、
高周波電源20により高周波電力を供給し、同時にマッ
チングボックス21を操作して放電空間23内にグロー
放電を生起させる。放電が安定したところで、マッチン
グボックス21を調整しながら高周波電源20を操作し
10〜5000Wの所望の電力を投入する。この際、モ
ーター12によって回転軸202を回転させておくこと
で基体7上に均一な堆積膜が形成される。
【0060】基体7上に所定の厚さの堆積膜を形成した
ところで、高周波電力と原料ガスの供給を終了し、排気
配管15に接続された排気バルブ(不図示)を全開とし
て真空容器6内をたとえば1Pa以下の圧力に排気す
る。なお、基体7上に複数の層構成からなる堆積膜を形
成する場合には、真空容器6内を1Pa以下の圧力に排
気した後、各層の形成にあわせた原料ガスを真空処理炉
50に供給し、上述の手順を繰り返せばよい。
【0061】堆積膜の形成が終了した時点で、モーター
12を停止し、基体7の温度がたとえば100℃以下の
取り出しに適した温度になるのを待つ。取り出しに適し
た温度になったところで、真空容器6内を大気圧にリー
クさせた後、ふた3を取り外し、真空容器6から基体7
を取り出す。なお、基体7を冷却する際には、たとえば
ヘリウム(He)や水素(H2)等を真空容器6内に所
定の圧力まで充填することで冷却時間を短縮してもよ
い。
【0062】以上の手順で一連の堆積膜の形成を終え
る。なお、図4の原料ガス供給装置100では、4本の
ボンベを備えているが、ボンベの数量は真空処理の内容
に合わせて適宜増減できることは言うまでもない。
【0063】
【実施例】以下、本発明の効果を実証するための実施例
について説明するが、本発明はこれらの実施例によって
何ら限定されるものではない。
【0064】(実施例1)図4の装置に図1の回転導入
機構200を設置し、上記の手順に基づいて表1に示し
た条件で、基体7上に電荷注入阻止層、光導電層、表面
層を順次形成してなるアモルファスシリコン電子写真感
光体を作製した。
【0065】
【表1】
【0066】本実施例では、回転導入機構200の液だ
め204内に、液体205として動粘度85×10-6
2/sのアルキルナフタレン系のオイルを6ml注入し
た。また、シール部材203にはフッ素ゴムからなるO
リングを用い、回転導入機構200の組み付け時にシリ
コン系の真空グリース(流動性を有しない物)を薄く塗
布した。また、回転軸202の回転数は10rpmに設
定した。
【0067】上記の条件で電子写真感光体の作製を行う
ことになるが、本実施例では、1回の電子写真感光体の
作製を終えて基体7を取り出す毎に、真空処理炉50内
に堆積膜が付着した部分(たとえば真空容器6、ノズル
4、ふた3、ダミー2等)を分解しブラストによって堆
積膜の除去を行い、その分解した部分を再度組み付けた
後、次回の電子写真感光体の作製を行った。
【0068】なお、堆積膜の形成が終了し基体7を冷却
する時点で主にダミー2から若干の膜はがれが生じ、ダ
ストを発生するが、このダストは堆積膜の形成終了後に
発生するものであるため、電子写真感光体の不良原因に
直接結びつくことはない。これらのダストは真空処理炉
50の分解時に除去されるが、回転導入機構200内に
進入したダストに関しては分解清掃で除去することはし
ない。
【0069】上記のように電子写真感光体の作製を繰り
返し、下記の手順により回転軸202からのリークの有
無を調べた。
【0070】まず、真空処理炉50を組み上げた状態
で、真空容器6内を回転軸202を回転したまま排気す
る。真空容器6内の圧力が1Paになった時点で排気バ
ルブを閉じ排気を中止する。そのまま真空容器内の圧力
を測定し、圧力が3Paになるまでの時間をT(1−
3)として計測する。
【0071】この測定を1サイクル毎に行い、上記のT
(1−3)のサイクル毎の変化を記録する。そして、初
回に比べてT(1−3)が80%以下となった時点でリ
ークありと判断する。
【0072】(実施例2)図4の装置に図2の回転導入
機構200を設置し、実施例1とまったく同様に電子写
真感光体の作製を行い、回転軸202からのリークの有
無を調べた。
【0073】なお、本実施例では、液体205として実
施例1と同じオイルを用い、液だめ204内のオイル量
は6mlとした。また、循環系全体のオイル量は約80
0mlで、循環量は3ml/minに設定した。
【0074】(比較例1)実施例1で用いた装置に対
し、回転導入機構200の液だめ204内にオイルを入
れないこと以外はまったく同じ装置を用い、実施例1と
まったく同様に電子写真感光体の作製を行い、回転軸2
02からのリークの有無を調べた。
【0075】以上、実施例1,2および比較例1におい
て、リークありと判断した時のサイクル数を比較した。
表2にその結果を示す。なお、表2におけるサイクル数
は、リークありと判断したサイクル数がもっとも少なか
った比較例1を1とした相対評価で示している。
【0076】
【表2】
【0077】さらに、実施例1,2および比較例1にお
いて、リークありと判断した後、回転導入機構200を
分解して回転軸202およびOリングであるシール部材
203を目視にて点検した。比較例1ではシール部材2
03にダストの付着が顕著で、回転軸202とシール部
材203との接触部位にもダストの侵入があったため、
ダストの付着によりシール部材203の摩耗が加速され
てリークが発生したと考えられる。また、実施例1でも
回転軸202とシール部材203との接触部位にダスト
の侵入が見られたが、シール部材203が回転軸202
に接触していることから、グリース切れによるシール部
材203の焼き付きによる摩耗が主なリーク原因と考え
られる。また、実施例2では回転軸202とシール部材
203との接触部位にダストの侵入は見られず、実施例
1と同様にシール部材203の焼き付きがリーク原因と
考えられる。
【0078】以上、実施例1,2および比較例1の結果
から、実施例1,2で液だめ204内に液体205を保
持させた場合には、液体205が実質的にダストシール
として作用し、シール部材203をダストの付着による
摩耗から保護し、寿命を延ばすことがわかった。また、
実施例1,2におけるシール部材203の目視の結果か
ら、実施例2で液体205を循環させた場合には、シー
ル部材203へのダストの付着をより効果的に防止でき
ることがわかった。
【0079】上記の条件ではダストの発生が比較的少な
い条件であったため、リーク発生までのサイクル数につ
いての実施例1と実施例2の差は小さいものであった
が、多量のダストが発生する真空処理ではこの差は更に
大きくなると予想される。
【0080】(実施例3)図4の装置に図1の回転導入
機構200を設置し、回転導入機構200の液だめ20
4内に、液体205としてシリコンオイルを6ml注入
した。ここでは、シリコンオイルの動粘度を5〜100
00×10-62/sの範囲内で変えた各々の条件につ
いて、表3の条件で電子写真感光体の作製を繰り返し、
実施例1と同様にT(1−3)を計測し、初期に比べて
T(1−3)が80%以下となるサイクル数を比較し
た。なお、シール部材203には実施例1と同様のOリ
ングを用い、回転導入機構200の組付け時にシリコン
系の真空グリース(流動性を有しないもの)を薄く塗布
した。
【0081】さらに、シリコンオイルの動粘度を5〜1
0000×10-62/sの範囲内で変えた各々の条件
について、40サイクル電子写真感光体を作製した時点
で、以下の手順により回転導入機構200から発生する
ダスト数を計測した。
【0082】まず、40サイクル電子写真感光体を作製
した後、基体7を取り出し、真空処理炉50内の堆積膜
を除去する。
【0083】次に、ベースプレート18の穴211付近
にダストカウンタを設置し、回転軸202を回転させる
と同時に体積1cft(立方フィート)あたりの直径
0.3μm以上のダスト数を計測し、その時間変化を記
録した。
【0084】
【表3】
【0085】(比較例2)実施例3で用いた装置に対
し、回転導入機構200の液だめ204内に、液体20
5としてシリコン真空グリース(流動性を有しないも
の)を6ml注入した以外はまったく同じ装置を用い、
実施例3と同様に、初期に比べてT(1−3)が80%
以下になるサイクル数と、電子写真感光体作製を40サ
イクル行った後体積1cft(立方フィート)あたりの
直径0.3μm以上のダスト数とを計測した。
【0086】以上、実施例3および比較例2において、
T(1−3)が初期に比べて80%以下になるサイクル
数を比較した。表4にその結果を示す。なお、表4にお
けるサイクル数は、比較例1におけるサイクル数を1と
した相対評価で示している。
【0087】
【表4】
【0088】表4の結果から、実施例3で液だめ204
内に液体205として動粘度5〜10000×10-6
2/sの範囲内のシリコンオイルを注入した場合には、
いずれの条件でも、ダストの付着による摩耗からOリン
グであるシール部材203を保護し、メンテナンス間隔
を伸ばす効果を得ることができた。これらの回転導入機
構200にはいずれもシール部材203の焼き付きが見
られ、これがリークの原因と考えられる。また、比較例
2で液だめ204内に液体205として流動性を有しな
いシリコングリースを注入した場合にも、実施例3と同
様の効果を得ることができた。これらのサイクル数の違
いはばらつきの範囲内で一致していると考えられる。
【0089】次に、実施例3および比較例2において、
回転導入機構200からのダスト数の測定結果を比較し
た。表5にその結果を示す。なお、表5においては、一
定流量で連続して体積1cft(立方フィート)あたり
の直径0.3μm以上のダストを連続して5回測定し、
ダスト数の変化を見た。なお、測定環境のダスト数は0
〜5×102の範囲内である。
【0090】
【表5】
【0091】表5の結果から、実施例3で液だめ204
内に液体205としてシリコンオイルを注入した場合に
は、回転軸202の回転初期に若干ダストが発生するも
のの、すぐにダスト数は減少し、測定3回目以降ではい
ずれも測定環境の範囲内のダスト数に落ち着いた。ま
た、初期のダスト数は動粘度が高くなるほど多くなる傾
向が見られる。これは、オイルの動粘度が高い場合に
は、ダストがオイル中に取り込まれるのに時間がかか
り、回転初期にダストが一部オイルの表面に付着した状
態に保たれる。そのため、特に回転初期にダストのこす
れ合いにより二次的にダストを発生するためと考えられ
る。
【0092】この傾向は、比較例2で液だめ204内に
液体205としてシリコングリースを注入した場合には
一層顕著になる。流動性のないグリースの場合には、表
面に付着したダストは攪拌されない限り表面にとどまる
ため、回転軸202の回転初期には多量のダストを発生
させる。さらに、回転によっても攪拌を受け難いため
に、ダストがグリース中に取り込まれるには比較的長い
時間を要することから、ダストが発生し続ける結果とな
った。
【0093】次に、実施例3および比較例2で1サイク
ル目と40サイクル目に作製した電子写真感光体につい
て、以下の手順で表面上の球状突起の数を数えた。
【0094】まず、作製した電子写真感光体表面を光学
顕微鏡で観察し、面積1mm2内にある直径5μm以上
の球状突起の数を数える。これを任意の10箇所にわた
って行い、合計10mm2の範囲の球状突起を数えた。
さらに、同じサイクル目に作製された複数の電子写真感
光体(図4の装置では6本)すべてについて球状突起の
数を数え、1本あたりの平均値を測定した。表6にその
結果を示す。なお、表6における球状突起の数は、実施
例3における動粘度5×10-62/sの1サイクル目
の電子写真感光体の球状突起数を1とした相対評価で示
している。
【0095】
【表6】
【0096】表6の結果から、実施例3で液だめ204
内に液体205として動粘度5000×10-62/s
以下のシリコンオイルを注入した場合には、1サイクル
目と40サイクル目で球状突起の数は、ばらつきの範囲
内であり、変化は見られなかった。また、実施例3で動
粘度10000×10-62/sのシリコンオイルを注
入した場合には、40サイクル目で若干球状突起数の増
加の傾向が見られた。また、比較例2でシリコングリー
スを注入した場合には更に顕著に球状突起数の増加の傾
向が見られた。これは、表5におけるダスト数を反映し
た結果となっていると考えられる。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
回転導入機構に液だめ構造を設け、この液だめ構造に真
空処理時における圧力以下の蒸気圧を有する液体を保持
させることで、シール部材を真空容器内で発生するダス
トから保護しシール部材の摩耗を防止することができる
とともに、回転導入機構内での二次的なダストの発生を
防止し、真空処理によるデバイスの不良発生を防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空処理装置に用いられる回転導入機
構の一構成例を示す模式的断面図である。
【図2】本発明の真空処理装置に用いられる回転導入機
構の他の構成例を示す模式的断面図である。
【図3】本発明の真空処理装置に用いられる回転導入機
構の他の構成例を示す模式的断面図である。
【図4】本発明の実施の一形態の真空処理装置の模式的
断面図である。
【符号の説明】 1 電極 2 ダミー 3 ふた 4 ノズル 5 ヒーター 6 真空容器 7 基体 10 ギア 12 モーター 15 排気配管 18 ベースプレート 19 シールド 20 高周波電源 21 マッチングボックス 22 分岐管 23 放電空間 25 分岐板 29 接続端子 32 ノズル 50 真空処理炉 100 原料ガス供給装置 101〜104 ボンベ 105〜108 圧力調整器 109〜112 バルブ 113〜116 マスフローコントローラ 117〜120 バルブ 121〜124 バルブ 125〜128 バルブ 129 バルブ 130 真空ポンプ 131 配管 132 排気配管 200 回転導入機構 201 ハウジング 202 回転軸 203 シール部材 204 液だめ 205 液体 206,207 ベアリング 208 Cリング 210 壁面 211 穴 221 供給口 222 排出口 223,224 配管 225 循環ポンプ 226 フィルター 230 突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/205 F16J 15/40 Z (72)発明者 白砂 寿康 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 谷口 貴久 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 3J042 AA04 AA11 AA16 BA02 CA15 DA09 4G075 AA24 AA30 BC02 BC04 BC06 CA25 CA47 CA65 DA02 DA18 FC17 4K029 JA02 KA05 KA06 4K030 BA30 FA03 GA06 KA10 LA17 5F045 AA08 AB04 AC01 BB08 CA16 DP25 DP28 EB10 EM10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧可能な真空容器と、前記真空容器に
    真空封止可能であり、回転軸を貫通させ前記真空容器内
    に導入させる回転導入機構とを少なくとも備え、前記真
    空容器内で前記回転軸上に基体を設置し、該回転軸を回
    転させながら該基体に真空処理を行う真空処理装置にお
    いて、 前記回転導入機構は、前記回転軸との間に介在し、可塑
    性を有するシール部材を備えるとともに、前記シール部
    材の真空側に、真空処理時における圧力よりも低い蒸気
    圧を有する液体を保持する液だめ構造を備えることを特
    徴とする真空処理装置。
  2. 【請求項2】 前記液体は、動粘度が5000×10-6
    2/s以下の範囲である、請求項1に記載の真空処理
    装置。
  3. 【請求項3】 前記液だめ構造は、外部のポンプに接続
    された前記液体の供給口および排出口を備え、前記ポン
    プにより前記液体を循環可能となっている、請求項1ま
    たは2に記載の真空処理装置。
  4. 【請求項4】 前記ポンプにより、少なくとも真空処理
    中に前記液体を循環させる、請求項3に記載の真空処理
    装置。
  5. 【請求項5】 前記真空容器内に原料ガスを供給する原
    料ガス供給手段と、 前記真空容器内に高周波電力を導入する高周波電力導入
    手段とを備え、 前記真空処理は、前記真空容器内に供給された前記原料
    ガスを前記高周波電力により分解することで、前記基体
    上に機能性堆積膜を形成する処理である、請求項1から
    4のいずれか1項に記載の真空処理装置。
  6. 【請求項6】 前記真空処理は、前記基体上に前記機能
    性堆積膜としてアモルファスシリコン堆積膜を形成し、
    アモルファスシリコン電子写真用感光体を作製する処理
    である、請求項5に記載の真空処理装置。
  7. 【請求項7】 減圧可能な真空容器と、前記真空容器内
    に原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、前記真空容
    器内に高周波電力を導入する高周波電力導入手段と、前
    記真空容器に真空封止可能であり、回転軸を貫通させ前
    記真空容器内に導入させる回転導入機構とを備えた真空
    処理装置にて、前記真空容器内で前記回転軸上に基体を
    設置し、該基体に真空処理を行う真空処理方法におい
    て、 前記回転導入機構の可塑性を有するシール部材の真空側
    で真空処理時における圧力よりも低い蒸気圧を有する液
    体を保持し、前記回転軸を回転させながら前記基体に真
    空処理を行うことを特徴とする真空処理方法。
  8. 【請求項8】 前記液体は、動粘度で5000×10-6
    2/s以下の範囲である、請求項7に記載の真空処理
    方法。
  9. 【請求項9】 前記液体を保持する液だめ構造に前記液
    体の供給口および排出口を設け、該供給口および該排出
    口を外部のポンプに接続し、該ポンプにより少なくとも
    真空処理中に前記液体を循環させる、請求項7または8
    に記載の真空処理方法。
  10. 【請求項10】 前記真空処理として、前記真空容器内
    に供給された前記原料ガスを前記高周波電力により分解
    することで、前記基体上に機能性堆積膜を形成する処理
    を行う、請求項7から9のいずれか1項に記載の真空処
    理方法。
  11. 【請求項11】 前記真空処理として、前記基体上に前
    記機能性堆積膜としてアモルファスシリコン堆積膜を形
    成し、アモルファスシリコン電子写真用感光体を作製す
    る処理を行う、請求項10に記載の真空処理方法。
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