JP2003129258A - 熱間プレス成形用鋼材 - Google Patents
熱間プレス成形用鋼材Info
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Abstract
難プレス成形材料である高張力鋼板の熱間プレス成形を
可能とし、同時に耐食性をも確保できる技術を提供す
る。 【解決手段】 亜鉛系めっき層の表層に加熱時の亜鉛の
蒸発を防止する、Fe、Co、およびNiから成る群から選ん
だ少なくとも1種の金属または合金のめっき層をバリア
層として備える。
Description
材、特に自動車用の足廻り、シャ−シ、補強部品などの
製造に使用される熱間プレス用鋼材に関する。
強度化を図り、使用する鋼材の厚みを減ずる努力が進ん
でいる。しかし、鋼材としての鋼板をプレス成形、例え
ば絞り形成を行うことを考えた場合、使用する鋼板の強
度が高くなると絞り成形加工時に金型との接触圧力が高
まり鋼板のカジリや鋼板の破断が発生したり、またその
ような問題を少しでも軽減しようとして、鋼板の絞り成
形時の材料の金型内への流入を高めるためブランク押さ
え圧を下げると成形後の形状がばらつく等の問題点があ
る。
クも発生し、これに対しては例えば潤滑剤使用による改
善対策等もあるが、780MPa級以上の高強度鋼板ではその
効果が小さい。
プレス成形には問題点が多いのが現状である。なお、以
下、この種の材料を「難プレス成形材料」という。
難プレス成形材料をプレス成形する技術として、成形す
べき材料を予め加熱して成形する方法が考えられる。い
わゆる熱間プレス成形および温間プレス成形である。以
下、単に熱間プレス成形と総称する。
を加工する成形方法であるため、表面酸化は避けられ
ず、たとえ鋼板を非酸化性雰囲気中で加熱しても、例え
ば加熱炉からプレス成形のため取り出すときに大気にふ
れると表面に鉄酸化物が形成される。この鉄酸化物がプ
レス時に脱落して金型に付着して生産性を低下させた
り、あるいはプレス後の製品にそのような酸化皮膜が残
存して外観が不良となるという問題がある。しかも、こ
のような酸化皮膜が残存すると、次工程で塗装する場合
に鋼板との塗膜密着性が劣ることになる。またスケール
が残存する場合、次工程で塗装してもスケール/鋼板間
の密着性不芳のせいで塗膜密着性が劣る。
ストを行ってそのようなスケールを構成する鉄酸化層を
除去することが必要となるが、これではコスト増は免れ
ない。
せないために低合金鋼やステンレス鋼を用いてもスケー
ル発生は完全に防止できないばかりか、普通鋼に比較し
て大幅にコスト高となる。
問題に対する対策として加熱時の雰囲気とプレス工程全
体の雰囲気をともに非酸化性雰囲気にすることも理論上
有効ではあるが設備上大幅な高コストとなる。
スについては多くの提案はされているが、実用的な段階
には至っていないのが現状である。ここに、特許出願と
して提案されている現状の技術について概観すると次の
ようである。
ス成形とともに熱処理を行えることが挙げられるが、そ
の際にさらに同時に表面処理をも行うことが、特開平7
−116900号公報に提案されている。もちろん、このよう
な技術にも前述のような表面酸化の問題もあるが、複雑
な形状の金型に防錆剤等の表面処理剤を均一に塗布する
ことは難しく、またそのように金型に予め塗布した表面
処理剤をプレス成形時に製品に均一に転写させることも
難しい。もちろん、プレス成形後の処理としてめっき処
理等の防錆処理を個別に行うことは自明であるが、生産
性が低く、大幅なコスト増をもたらすことは明らかであ
る。
熱間でプレス成形する方法があるが生成した鉄酸化物を
除去する工程が必要であるのと、たとえ鉄酸化物を除去
しても鋼板のみでは防錆性に劣るのが現状である。
らでは、特開平6−240414号公報で提案されているよう
に、例えばドア内のインパクトバーのような自動車用部
品では、ドア内に浸入した腐食因子の水分が焼入鋼管の
管内無塗装部を腐食させることがあるため、そのような
焼入鋼管を構成する鋼材の鋼成分にCr、Mo等の元素を添
加して耐食性を向上させている例もある。しかし、この
ような対策では、Cr、Mo添加でコスト高となるばかりで
なく、プレス成形用の材料の場合、それらの合金成分の
添加によるプレス成形性の劣化の問題がある。
易で、所定の耐食性を確保でき、かつ外観劣化が生じな
いプレス成形用の鋼材を提供することである。さらに本
発明の具体的課題は、耐食性確保のための後処理を必要
とせずに、例えば難プレス成形材料である高張力鋼板の
プレス成形を可能とし、同時に耐食性をも確保できる技
術を提供することである。
題を解決する手段について種々の角度から鋭意検討の結
果、前記のような難プレス成形材料をそのままプレス成
形するのではなく、変形抵抗を低減させるべく高温状態
でプレス成形を行い、同時にそのときに、後処理を行う
ことなく優れた耐食性を確保すべく、もともと耐食性に
優れるめっき鋼板を用いてその熱間プレス成形を行うと
いうアイデアを得た。そして、これに基づき、耐食性湿
潤環境において鋼板の犠牲防食作用のある亜鉛系めっき
鋼板に熱間プレスを適用することを着想した。しかし、
熱間プレスは700 〜1000℃という温度で加熱することを
意味するのであって、この温度は、亜鉛系めっき金属の
融点以上の温度であって、そのような高温に加熱した場
合、めっき層は溶融し、表面より流失し、あるいは溶融
・蒸発して残存しないか、残存しても表面性状は著しく
劣ったものとなることが予測された。
を重ねる内に、加熱することによりめっき層と鋼板とが
合金化することで何らかの変化が見られるのではないか
との見解を得て予備試験として各種めっき組成および各
種雰囲気で、実際に700 〜1000℃の温度に加熱を行い、
次いで熱間プレスを行ったところ、それまでの予測に反
して、一部の材料について問題なく熱間プレスを行うこ
とができることが判明した。
からプレスを行うと、表面に何らかのバリア層が形成さ
れめっき表面からの亜鉛の蒸発・輝散が抑制され良好な
熱間プレス品を得ることが可能となった。
は様々な理由で、鋼板に充分すぎるかあるいは過度な加
熱が行われる場合がある。例えばC含有量の高い鋼材を
用いる場合でも高強度を発現させるため、通常想定され
るより高温 (例えば900 ℃以上)であるいは長持聞 (例
えば5分以上) で加熱される場合である。あるいは加熱
ラインの異常時の停止や生産上の都合で、加熱ラインの
スピードを遅らせる場合もある。このようなケースに遭
遇しても安定した品質の熱間プレス品を得るための手段
について本発明者らはさらに検討した。
の結果、前記のように、まず、亜鉛系めっき鋼板が熱間
プレス工程に適用することが有用であるという着想の下
に、むしろその鋼板の亜鉛めっき層の上層として、予め
Fe、Co、またはNiからなる金属めっき層を形成すること
で、それをもって上述のバリア層として作用させること
ができ、さらに過度な加熱時にも熱間プレス成形品の品
質が安定することを見出した。
した場合は、めっき層の表面に酸化物が生じるととも
に、鋼板とめっき層との間に合金化反応が生じるが、こ
のとき表面の酸化反応が進みすぎ素地鋼板の酸化が起こ
る。しかし、亜鉛めっき層の上層としてFe、Co、または
Niの金属めっき層を施した場合は、亜鉛めつき層だけを
設けただけの場合と比べて、速やかにFe、Co、またはNi
の金属と亜鉛とが速やかに反応し、耐熱性の高い合金層
が形成され、酸化物層が形成されにくくなる。そのた
め、素地鋼板とこれらのめっき層との密着性が良好とな
り、熱間プレス成形においてもプレス成型時の金型への
付着が抑制され良好な成形品を得られるのである。ま
た、かかるプレス成形品は、後工程の塗装適合性を満足
することも確認された。
面に亜鉛または亜鉛を含むめっき層を設けた鋼板におい
て、当該めっき層の上層として、Fe、Ni、およびCoから
成る群から選んだ1種または2種以上の金属を主成分と
して含む金属あるいは合金からなるめっき層を例えば0.
2 〜10g/m2の厚さで設けたことを特徴とする熱間プレス
成形用鋼材である。
に限定する理由について詳述する。なお、本明細書にお
いて鋼組成およびめっき組成を規定する「%」は「質量
%」である。
酸化性雰囲気下で加熱して熱間プレス成形を行う場合、
表面にFe、Ni、およびCoから成る群から選んだ1種また
は2種以上の金属を主成分とした単体金属または合金め
っき層をさらに設けることで、これがバリア層として作
用し、例えば900 ℃以上に加熱しても、表面の亜鉛系め
っき層の蒸発が防止され、加熱後に熱間プレスを行うこ
とができる。しかも、プレス成形後は亜鉛系めっき皮膜
を備えていることから、それ自体すでに優れた耐食性を
備えており、後処理としての防錆処理を必要としないと
いうすぐれた効果を発揮することができる。
めっき時のめっき濡れ性、めっき後のめっき密着性が良
好であれば特に限定しないが、熱間プレスの特性とし
て、熱間成形後に急冷して高強度、高硬度となる焼き入
れを行う場合があることから、焼入れ鋼、たとえば高張
力鋼板が実用上は特に好ましい。
めっき濡れ性、めっき密着性に問題のある鋼種でもプレ
めっき処理等のめっき密着性向上手法を用いてめっき密
着性を改善することで本発明に用いることができる。
(C) 量によってきまるため、高強度の成形品が必要な場
合は、C含有量0.1 %以上、3.0 %以下とすることが望
ましい。C含有量がこのときの上限を超えると、靭性が
低下するおそれがある。
と言われている難プレス成形材である高張力鋼板、Si、
Mn、Ni、Cr、Mo、V等を添加した機械構造用鋼板、高硬
度鋼板等についてその実用上の意義が大きい。
般には板材であるが、本発明の対象とする熱間プレスの
形態として曲げ加工、絞り成型、張出し成型、穴拡げ成
型、フランジ成型等があるから、その場合には、棒材、
線材、管材などを素材として用いてもよい。
としては、溶融した亜鉛および亜鉛合金めっき浴に鋼板
を浸漬して引き上げる。めっき付着量の制御は引き上げ
速度やノズルより吹き出すワイピングガスの流量調整に
より行う。必要により合金化処理を行ってもよく、その
場合には、めっき処理後にガス炉や誘導加熱炉などで追
加的に加熱して行う。かかるめっき操作は、コイルの連
続めっき法あるいは切り板単板めっき法のいずれによっ
てめっきを行ってもよい。
のであれば、例えば、電気めっき、溶射めっき、蒸着め
っき等その他いずれの方法でめっき層を設けてもよい。
めっき付着量は90g/m2以下が良好である。通常は20g/m2
程度以上は確保する。望ましくは40〜80g/m2の範囲で性
能良好となる。
純亜鉛めっき層であっても、Al、Mn、Ni、Cr、Co、Mg、
Sn、Pbなどの合金元素をその目的に応じて適宜量添加し
た亜鉛合金めっき層であってもよい。その他原料等から
不可避的に混入することがあるBe、B、Si、P、S、T
i、V、W、Mo、Sb、Cd、Nb、Cu、Sr等のうちのいくつ
かが含有されることもある。
うな系が例示される。例えば亜鉛−鉄合金めっき、亜鉛
−12%ニッケル合金めっき、亜鉛−1%コバルト合金め
っき、55%アルミニウム−亜鉛合金めっき、亜鉛−5%
アルミニウム合金めっき、亜鉛−クロム合金めっき、亜
鉛−アルミニウム−マグネシウム合金めっき、スズ−8
%亜鉛合金めっき、亜鉛−マンガン合金めっきなどであ
る。
めっき層の方が低コストで望ましい。通常、溶融亜鉛め
っき浴には、Alが含有されており、本発明の場合にも、
めっき皮膜中Al含有量は0.08〜0.4 %の範囲であれば良
い。さらに望ましくは0.08〜0.3 %である。めっき皮膜
中のFe含有量を高くするにはAl濃度が低いほうがよい。
およびNiから成る群から選んだ少なくとも1種の金属ま
たは合金のめっきを施すことで、熱間プレス加工前に加
熱される際に亜鉛めっきままの場合と比べて速やかにF
e、Co、Niの金属とめっき層中の亜鉛とが反応し、耐熱
性の高い合金層が速やかに形成され酸化物層が形成され
にくく、より熱間プレス成形用として好適となる。
これを下回ると、亜鉛めっきままに比べるとほとんど上
層めっきの効果が確認できないためであり、また上限は
好ましくは10.0g/m2である。これを超えると、亜鉛系め
っき層の上層の金属あるいは合金めっき層の効果が飽和
するだけで経済的に不利だからだけではなく、Fe、Co、
Niなどの金属あるいは合金は亜鉛と電位差を生じさせる
ため、腐食しやすくなる場合が多く、塗装後耐食性を低
下させる場合があるからである。
り行われるが、場合によりスパッタ法、蒸着法、その他
適宜手段で行ってもよい。鋼板の加熱/熱間プレス成形 上述のようにして用意された表層に金属または合金めっ
き層を備えた亜鉛系めっき鋼板を次いで所定温度にまで
加熱し、プレス成形を行う。本発明の場合、熱間プレス
成形を行うことから、通常700 〜1000℃に加熱するが、
素材鋼板の種類によっては、プレス成形性がかなり良好
なものがあり、その場合にはもう少し低い温度に加熱す
るだけでよい。本発明の場合、鋼種によってはいわゆる
温間プレスの加熱領域に加熱する場合も包含されるが、
いわゆる難プレス成形材料に適用するときに本発明の効
果が効果的に発揮されることから、通常は、上述のよう
に700 〜1000℃に加熱する。
での加熱や火炎加熱、通電加熱、高周波加熱、誘導加熱
等が挙げられる。また加熱時の雰囲気も特に制限はない
が、上層めっきとして設けられているFe、Co、Niのめっ
き層に悪影響を与えない限り、特に制限はない。
れ鋼であれば目標とする硬度となる焼入温度に加熱した
のち一定時間保持し高温のままプレス成形を行い、その
際に金型で急冷する。
層の表面には、加熱時の亜鉛の蒸発を防止するバリア層
として作用する上層の金属または合金めっき層が形成さ
れており、通常、その量は、0.2 〜10g/m2程度で十分で
ある。
Fe含有量は、めっき皮膜の融点に影響するので高い方が
有利である。常温のプレス成形では皮膜中Fe量が増加す
るとめっき皮膜の加工性が低下するのでFe含有量は高く
ても13%前後であった。しかし、本発明においては熱間
プレス成形では常温よりも鋼板およびめっき皮膜が軟質
のためFe含有量が高くても成形が可能である。Fe含有量
は80%以下であってもよい。望ましくはFe含有量は5〜
80%の範囲であり、さらに望ましくは10〜30%である。
Fe含有量が余り少ないと加熱後の酸化皮膜に不均一さが
生じ、一方、余り多いとZn−Fe合金化に時間がかかり生
産性が低下しコストアップとなる。
が形成された本発明にかかる熱間プレス用鋼板には、次
いで、熱間プレス成形が行われるが、このときの熱間プ
レス成形は特に制限はなく、通常行われているプレス成
形を行えばよい。熱間プレス成形の特徴として成形と同
時に焼入れを行うことから、そのような焼入れを可能と
する鋼種を用いることが好ましい。もちろん、プレス型
を加熱しておいて、焼き入れ温度を変化させ、プレス後
の製品特性を制御してもよい。
さらに具体的に説明する。
に各種亜鉛めっきあるいは亜鉛合金めっきを施し、一部
についてはその上層にFe、Co、Niめっき層を硫酸浴を利
用した電気めっき法により形成させた。ついで大気雰囲
気炉内で表2に示すような加熱条件にて加熱後、円筒絞
り成形試験を行った。このときの熱間プレス成形は直径
90mmの円形ブランクを、ポンチ径50mm、ポンチ肩R5mm
、ダイス径53mm、ダイス肩R5mm で絞り高さ25mmの模
擬成形条件で行った。しわおさえ力(BHF) は1tonF とし
た。
らに得られ熱間プレス成形品について塗装適合性(耐水
二次密着性) 、塗装後耐食性の評価を行った。
記要領の塗膜密着性試験により、塗装後耐食性 (耐食
性) の評価は下記要領の塗装後耐食性試験により行っ
た。塗膜密着性試験 本例で得た円筒絞り体から切り出した試験片に、日本パ
ーカライジング (株)製PBL-3080で通常の化成処理条件
により燐酸亜鉛処理をしたのち関西ペイント製電着塗料
GT-10 を電圧200Vのスロープ通電で電着塗装し、焼き付
け温度150 ℃で20分焼き付け塗装した。塗膜厚みは20μ
m であった。
時間後に取り出して、カッターナイフで1mm 幅の碁盤目
状に傷を入れ、ニチバン製のポリエステルテープで剥離
テストを行い、塗膜の残存マス数を比較し、塗膜密着性
を評価した。なお、全マス数は100 個とした。
好:評価記号★、95〜99個を良好:評価記号◎、90〜94
個をやや良好:評価記号○、0〜89個を不良:評価記号
×とし、95個以上を合格とした。
ーカライジング (株)製PBL-3080で通常の化成処理条件
により燐酸亜鉛処理を行ったのち関西ペイント製電着塗
料GT-10 を電圧200Vのスロープ通電で電着塗装し、焼き
付け温度150 ℃で20分焼き付け塗装した。塗膜厚みは20
μm であった。
するスクラッチ傷を入れた後、JISZ2371 に規定された
塩水噴霧試験を480 時間行った。傷部からの塗膜膨れ幅
もしくは錆幅を測定し、塗装後耐食性を評価した。
きい方の値で Omm以上〜4mm 未満を良好:評価記号○、
4mm 以上を不良:評価記号×とした。これらの試験結果
を表2にまとめて示す。
5分の加熱を行ってから同様の熱間プレス成形を行い、
上述のような特性評価を行った。これらの結果を表2に
まとめて示す。本発明例である試番6〜19は、塗膜密着
性に優れ、加熱条件の厳しい条件 (加熱温度が900 ℃以
上あるいは/かる加熱時間が5分超) 下でも十分な特性
を有し、上層めっきの効果が発揮されていることが分か
る。これに対し、上層めっきを施していない試番2〜5
は、塗膜密着性がやや劣り、本発明の厳しい合否判断で
は不合格であった。なお、試番2〜6のプレス品外観が
茶変した粉化物が観察されるが特に問題となるレベルで
はなかった。
ば、例えば高張力鋼板およびステンレス鋼板などの難プ
レス成形材料の熱間プレス成形が可能となり、その際
に、加熱炉の雰囲気制御設備が不要となるほか、プレス
成形時の鋼板酸化物の剥離処理工程も不要となり生産工
程を簡素化できる。また犠牲防食効果のある亜鉛めっき
層を有するためプレス成形製品の耐食性も向上する。
Claims (2)
- 【請求項1】 表面に亜鉛または亜鉛を含むめっき層を
設けた鋼板において、当該めっき層の上層として、Fe、
Ni、およびCoから成る群から選んだ1種または2種以上
の金属を主成分として含む金属あるいは合金からなるめ
っき層を設けたことを特徴とする熱間プレス成形用鋼
材。 - 【請求項2】 上層としての前記めっき層の量が0.2 〜
10g/m2である請求項1記載の鋼板。
Priority Applications (11)
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KR1020047005977A KR100646619B1 (ko) | 2001-10-23 | 2002-10-23 | 열간 프레스 방법, 이를 위한 도금 강철재 및 이의 제조방법 |
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