JP2003127028A - 微細放電加工方法及びその放電制御装置 - Google Patents
微細放電加工方法及びその放電制御装置Info
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Abstract
きかつその導通遮断をコントロールすることで、純水加
工においても電解作用を解消して加工品位を向上でき、
かつ短絡状態を発生し難くして加工スピードを向上でき
る微細加工方法及びその放電制御装置を提供する。 【解決手段】 電源3と電極1との間の回路を導通遮断
する第1の導通遮断素子6と、加工ワーク2と電源3と
の間に接続された第2の導通遮断素子7と、第1の導通
遮断素子6に対して導通遮断タイミングを指令するコン
トロール部10と、その導通遮断タイミングを所定時間
遅延して第2の導通遮断素子7に対して指令する遅延回
路11とを備え、第1の導通遮断素子6の導通立ち上り
後、第2の導通遮断素子7を導通立ち上げして、差分電
圧を電極1と加工ワーク2間に印加するようにした。
Description
リンタのノズル穴加工や化学繊維のノズル穴加工や自動
車エンジンの燃料噴射ノズル穴などの微細径穴加工や、
微細部品成形金型の加工等に好適に使用される微細放電
加工方法及びその放電制御装置に関するものである。
構成例を図7に示す。図7において、電極21にて加工
ワーク22に対して放電加工を行うように構成され、電
極21には、直流の電源23、充電時定数を定める抵抗
24、25、及び放電エネルギーを蓄積するコンデンサ
26からなる放電制御回路が接続されている。
放電が自然発生し、抵抗24、25とコンデンサ26に
よって規定される充放電時定数で充電・放電を繰り返
し、放電加工が進行することになる。
デンサの充放電方式を採用するのは、放電加工電流のパ
ルス幅を数10nsecのオーダまで下げ、放電エネル
ギーを10-7Jレベルにできることにある。
な放電制御回路が知られている。図8において、電極2
1にて加工ワーク22に対して放電加工を行うように構
成され、電極21には、直流の電源23、回路を導通遮
断するトランジスタ27、及び電流制限抵抗28、29
からなる放電制御回路が接続されている。トランジスタ
27にはコントローラ30から一定の周期のパルス電圧
が印加され、放電加工が進行することになる。
ンサ放電に比べて回路を強制的に遮断することができる
利点がある。
制御回路においては、抵抗24、25、コンデンサ2
6、及び放電ギャップにより決まるほぼランダムに近い
周期で放電パルスが自然発生することになり、電極送り
速度が早い場合や加工深さが深い場合には、電極21と
加工ワーク22の間が近接しすぎるため、また深穴で加
工屑が除去されない場合においても、短絡電流が発生し
やすくなり、加工が進まなくなるという問題がある。
る間を含め、電極21と加工ワーク22間には電圧が常
時かかった状態になるため、特に加工速度を高くするた
めに、加工液として油でなく純水を用いて加工する場合
には電解作用が起こり、目標とする加工以外に電解作用
での異常加工が発生するという問題点もある。
ず、正常な放電状態に復帰するため電極を一旦退避動作
させる必要があるために著しく加工時間が長くなり、そ
のため短絡が発生し始めると、放電パルスを長くとるこ
とが望ましいが、放電周期を変化させることは困難であ
るという問題がある。
路を強制的に遮断できるので上記のような問題は解消で
きるが、高速スイッチングMOSFETでも、パルス波
形の立ち上がり時間で10nsec程度の遅れがあり、
トランジスタ27のゲートに遮断指令を入れてから立ち
下がりが始まるまで数100nsecの時間遅れがあ
り、さらに立ち下がりが完了するまでで100nsec
オーダの遅れ時間を生じるため、コンデンサ充放電と同
等の数10nsecパルス幅の微少放電電流を得ること
が困難であるという問題がある。
電電流を得ることができて超微細放電加工を実現できる
とともに、導通遮断をコントロールできて、純水加工に
おいても電解作用を解消して加工品位を向上でき、かつ
短絡状態を発生し難くできて加工スピードを向上できる
微細放電加工方法及びその放電制御装置を提供すること
を目的とする。
放電加工方法は、放電電源と電極間を第1の導通遮断素
子にて所定タイミングで導通遮断するとともにこの第1
の導通遮断素子に比して導通遮断タイミングを所定時間
遅延して放電電源と加工ワーク間を第2の導通遮断素子
にて導通遮断して電極と加工ワーク間に差分電圧を印加
して放電加工するものであり、第1と第2の導通遮断素
子の導通遮断タイミングの設定によって極短時間の放電
パルスを形成することができて超微細加工を実現するこ
とができ、また導通遮断素子にて導通遮断制御を行うこ
とができ、放電状態に応じて放電パルスの時間幅を調整
することができ、短絡状態を発生し難くできて加工スピ
ードを向上できる。
断タイミングを、電極と加工ワーク間の放電加工電流及
び電圧パルス幅が100nsec以下となるように制御
することにより、10-7Jレベルの放電エネルギーによ
る超微細放電加工を実現でき、かつ加工液に水を用いて
も電解作用が発生せず、電解作用による加工品位の低下
を防止して、加工精度を向上できる。なお、パルス幅は
短ければ短い方が良いが、1nsec以下は現実的でな
く、これが下限値となる。
立ち上がり特性を用いて10nsecレベルのパルス幅
の電流・電圧を得ることができが、その場合導通遮断素
子に印加されるパルス幅以下の周期でパルス電圧・電流
を印加して加工するすることができない。
方法は、放電電源と電極間を導通遮断する第1の導通遮
断素子の導通後、所定時間後に放電電源と加工ワーク間
を導通遮断する第2の導通遮断素子を導通させ、第2の
導通遮断素子を遮断した後所定時間後に第1の導通遮断
素子が遮断されるように、第1及び第2の導通遮断素子
の導通遮断パルスのパルス幅と位相を調整して放電加工
するものであり、第1及び第2の導通遮断素子として立
ち上がり・立ち下がりの高速な素子を用いることによ
り、1つのパルス周期の間に2重のパルスを得ることが
できて、微細加工を高速にて加工することができる。
ワークの間の加工媒体として脱イオン水を用いると、放
電加工電流パルス幅が100nsec以下と小さくても
加工ワークを確実にかつ高速にて加工することができ
る。即ち、電極と加工ワークの間の加工媒体として油を
用いて放電加工電流パルス幅を上記のように小さくする
と、加工速度が極めて遅くなって実用化が不可能となる
が、脱イオン水を用いることで10-7Jレベルの放電エ
ネルギーによる超微細加工を高精度にかつ高速にて加工
することができ、超微細加工が実現される。
御装置は、放電電源と電極との間の回路を導通遮断する
第1の導通遮断素子と、加工ワークと放電電源との間に
接続された第2の導通遮断素子と、第1の導通遮断素子
に対して導通遮断タイミングを指令するパルス発生手段
と、パルス発生手段による導通遮断タイミングを所定時
間遅延して第2の導通遮断素子に対して指令する遅延手
段とを備え、第1の導通遮断素子の導通立ち上り後、第
2の導通遮断素子を導通立ち上げして、差分電圧を電極
と加工ワーク間に印加するようにしたものであり、第1
と第2の導通遮断素子の導通遮断タイミングの設定によ
って10〜数10nsecレベルの極短時間の放電パル
スを形成することができるとともに、導通遮断素子にて
導通遮断し、遅延手段の遅延時間によって放電状態に応
じて放電パルスの時間幅を調整することができるため、
加工液を水を用いた放電加工においても電解作用を解消
して加工品位を向上でき、かつ短絡状態を発生し難くで
きて加工スピードを向上できる。
装置は、放電電源の一方の極性と電極との間の回路を導
通遮断する第1の導通遮断素子と、加工ワークと放電電
源の一方の極性との間に接続された第2の導通遮断素子
と、加工ワークと放電電源の他方の極性との間に接続さ
れた第3の導通遮断素子と、第1の導通遮断素子に対し
て導通遮断タイミングを指令するパルス発生手段と、パ
ルス発生手段による導通遮断タイミングを所定時間遅延
して第2の導通遮断素子に対して指令する遅延手段と、
パルス発生手段による導通遮断タイミングを所定時間進
相して第3の導通遮断素子に対して指令する進相手段と
を備え、第1の導通遮断素子の導通立ち上り後、第2の
導通遮断素子を導通立ち上げし、差分電圧を電極と加工
ワーク間に印加し、第3の導通遮断素子の遮断で第1と
第2の導通遮断素子の導通を遮断するようにしたもので
あり、上記第1発明の作用に加え、第3の導通遮断素子
により、電源より供給される放電電流に寄与しない無効
電流を大幅に低減することができる。
装置は、放電電源と電極との間の回路を導通遮断する第
1の導通遮断素子と、加工ワークと放電電源との間に接
続された第2の導通遮断素子と、第1の導通遮断素子に
対して導通遮断タイミングを指令する第1のパルス発生
手段と、第2の導通遮断素子に対して導通遮断タイミン
グを指令する第2のパルス発生手段とを備え、第2のパ
ルス発生手段は、その導通タイミングを第1のパルス発
生手段よりも所定時間遅らせるとともに、その遮断タイ
ミングを第1のパルス発生手段よりも所定時間早めるよ
うに構成して、差分電圧を電極と加工ワーク間に印加す
るようにしたものであり、第1及び第2の導通遮断素子
として立ち上がり・立ち下がりの高速な素子を用いるこ
とにより、1つのパルス周期の間に2重のパルスを得る
ことができて、微細加工を高速にて加工することができ
る。
相手段を、TTLレベルのデジタル信号処理素子で構成
することにより、信号処理各素子の遅延時間の影響を無
くして上記作用効果を確実に得ることができる。
抵抗を配置すると、導通遮断素子の内蔵電荷や浮遊容量
の電荷を還流することができ、遮断時の残留電圧、浮遊
電圧を瞬時に低減して上記作用効果を確実に得ることが
できる。
の微細放電加工機の放電制御装置の第1の実施形態につ
いて、図1、図2を参照して説明する。
で、電極1にて加工ワーク2に対して放電加工を行うよ
うに構成されている。電極1に対して直流の電源3から
電流を制限する抵抗4、5を介して電圧、電流を供給す
るように構成され、かつ電極1と電源3の間に第1の導
通遮断素子6が介装されている。また、加工ワーク2と
電源3との間に第2の導通遮断素子7が介装されてい
る。コントロール部10から指令される導通遮断指令信
号は、第1の導通遮断素子6のゲート駆動回路8に対し
ては直接入力され、第2の導通遮断素子7のゲート駆動
回路9に対しては遅延回路11を介して入力されてい
る。12は電極1と加工ワーク2間に並列に介装された
還流抵抗である。
2との間隙が放電可能な距離になると、放電が始まり加
工がスタートすることになる。超微細加工においては、
10 -7J程度のエネルギーで加工することが望ましく、
通常10〜40nsec程度のパルス幅で、0.5A程
度の波高値の放電電流で加工することになる。第1の導
通遮断素子6として通常のトランジスタを用いた場合に
は、数100nsec程度のパルス幅発生が限度とな
る。コントロール部10の指令信号に基づいてゲート駆
動回路8を図2(a)に示すようにオン・オフした場
合、第1の導通遮断素子6の実際の動作は、図2(b)
に示すようになる。すなわち、ゲートON信号よりtd
時間遅れ、さらに立ち上がりにtr時間を要する。ま
た、ゲートOFF信号より立ち下がりスタートするまで
にtscg 時間がかかり、また遮断が完了するまでにtf
時間の立ち下がり時間がかかることになる。一般に立ち
上がり時間trは10nsec程度のスピードがある
が、立ち下がり時間tfや遅延時間tscg は、立ち上が
り時間trに比べて数10倍の時間がかかるため、ゲー
ト信号を10nsecのパルス幅にしても実際の電流パ
ルス幅は数100nsecのオーダになる。
ートON信号に対してtde時間、例えば5nsecの遅
延時間をもたせて、ゲート駆動回路9にて第2の導通遮
断素子7に図2(c)に示すようなゲートオン・オフ信
号を印加する。すると、第1の導通遮断素子6のオンに
よって電極1に電圧が印加されるが、第2の導通遮断素
子7のオンによって、図2(d)のような電圧が加工ワ
ーク2に印加され、電極1と加工ワーク2間には、図2
(e)に示すように、立ち上がり時の各電圧差分のみが
印加されることになり、(tde+tr)時間、約15n
secのパルス幅で放電電圧が電極1に印加され、パル
ス電流及び電圧の幅は約数10nsec程度になる。
印加し、その後所定の時間遮断するというタイミングを
強制的に繰り返すことで、放電加工を行う加工ワーク2
への電圧・電流の印加を定期的に遮断することができ
る。かくして、従来例の連続電圧印加に比べ、電極1と
加工ワーク2間への電圧印加の期間を調節することがで
き、これによって加工媒体に水を用いる場合でも電解作
用が生じる前に電圧が遮断されて異常加工が防止され
る。また、短絡が生じた場合でも回路を遮断することに
なるので、通常短絡現象は復帰することになる。
体として、特に比抵抗値が10〜18MΩ・cmの超純
水と呼ばれる脱イオン水を用いると、放電加工電流パル
ス幅が10〜40nsecと小さくても加工ワークを確
実にかつ高速にて加工することができる。即ち、電極1
と加工ワーク2の間の加工媒体として油を用いて放電加
工電流パルス幅を上記のように小さくすると、加工速度
が極めて遅くなって実用化が不可能となるが、脱イオン
水を用いることで10-7Jレベルの放電エネルギーによ
る超微細加工を高精度にかつ高速にて加工することがで
き、超微細加工が実現される。
子の持つ比抵抗値に限りなく近い18MΩ・cmとなる
ように生成されるが、電極1と加工ワーク2の間に供給
される間に環境のイオンや不純物に晒されて比抵抗値が
直ちに低下するため、掛け流しながら加工して加工状態
での加工媒体の比抵抗値を10MΩ・cm程度以上とな
るように調整することにより、上記作用を確保すること
ができる。因みに、通常の純水の比抵抗値は、100K
〜1MΩ・cm程度である。
うに10〜40nsecとなるように制御すると、電流
のパルス幅が小さいことによって加工面の粗さを少なく
でき、電圧のパルス幅が小さいことによって電解腐食の
発生を抑制できて効果があるが、特に10〜30nse
c、さらには10〜15nsecに制御すると、特に加
工媒体として脱イオン水を用いる高速・高精度の超微細
加工の実現に効果的である。
レス板に直径15μmのタングステン電極で50μmの
深さの加工を行う場合、約30μmまでの深さは短絡の
発生もなく加工は進むが、この深さから次第に短絡状態
が増加し、加工が進まないことになる。これは、加工深
さが深くなるに従って、物理的な放電環境が変化し、放
電周期短い場合、短絡現象を発生し易くなるためと考え
られる。そこで、図2に示す放電周期Tp、Tsを、基
準信号と遅延時間の調整により変更することにより、特
にTsの長さを長くすることにより、短絡が発生し難く
なり、より早く加工を行うことができる。なお、Tsの
値は絶縁媒体や加工ワークの材質によって異なるもので
ある。
流抵抗12を介装しているので、MOSFETの内蔵電
荷や浮遊容量の電荷を還流することができ、遮断時の残
留電圧、浮遊電圧を瞬時に低減することができる。
電加工機の放電制御装置の第2の実施形態について、図
3、図4を参照して説明する。なお、以下の実施形態の
説明においては、先行する実施形態と同一の構成要素に
ついては同一参照符号を付して説明を省略し、相違点の
みを説明する。
源3の逆極性側との間に第3の導通遮断素子13が介装
され、そのゲート駆動回路14にコントロール部10か
ら指令される導通遮断指令信号が進相回路15を介して
入力されている。
図4に示す。図4において、図2の波形に加えて、第3
の導通遮断素子13に加えるゲート信号を図4(f)に
示し、実際の動作波形を図4(g)に示す。ゲート信号
は図4(a)よりもtdf時間進んだ位相で供給される。
これにより、電源3より第2の導通遮断素子7、電流制
限抵抗5を通って流れる、図4(d)に示す放電加工に
寄与しない無効電流を、図4(h)に示すように大幅に
低減することができる。図4(d)に示すように、第2
の導通遮断素子7に大量の無効電流が流れると、この第
2の導通遮断素子7が発熱し、温度上昇によって各導通
遮断素子6、7、13による損失が大きくなり、加工効
率の低下を来すという問題が発生するのを確実に防止す
ることができる。
電加工機の放電制御装置の第3の実施形態について、図
5、図6を参照して説明する。
子6のゲート駆動回路8とコントロール部10との間に
パルス幅及びパルス位相をコントロールする第1のパル
ス幅・位相コントロール回路16を介装し、第2の導通
遮断素子7のゲート駆動回路9とコントロール部10と
の間にパルス幅及びパルス位相をコントロールする第2
のパルス幅・位相コントロール回路17を介装してい
る。また、第1及び第2の導通遮断素子6、7として立
ち上がり・立ち下がりの高速な素子を使用している。
相コントロール回路16にてゲート駆動回路8を介して
第1の導通遮断素子6に図6(a)の信号を印加し、第
2のパルス幅・位相コントロール回路17にてゲート駆
動回路9を介して第2の導通遮断素子7に、図6(b)
に示すように、図6(a)の信号の立ち上がりより所定
時間遅れて立ち上がり、図6(a)の信号の立ち下がり
より所定時間早く立ち下がる信号を印加することによ
り、図6(c)に示すように、1つのパルス周期の間
に、各々10nsecレベルの2重のパルスを発生する
ことができ、微細な加工を高速にて加工することができ
る。
振や遅延、進相処理は、ナノ秒オーダの信号処理が必要
であり、TTLレベルのデジタル信号処理回路にて構成
している。そうしないと、信号処理各素子の遅延時間に
影響し、目的とする信号を得ることができない。また、
導通遮断を行う各導通遮断素子6、7、13も、ゲート
のTTLドライブが可能なパワー素子にて構成されてい
る。
上のように放電電源と電極間を第1の導通遮断素子にて
所定タイミングで導通遮断するとともにこの第1の導通
遮断素子に比して導通遮断タイミングを所定時間遅延し
て放電電源と加工ワーク間を第2の導通遮断素子にて導
通遮断し、電極と加工ワーク間に差分電圧を印加して放
電加工するので、第1と第2の導通遮断素子の導通遮断
タイミングの設定によって極短時間の放電パルスを形成
することができて超微細加工を実現することができ、ま
た導通遮断素子にて導通遮断制御を行うことができ、放
電状態に応じて放電パルスの時間幅を調整することがで
き、短絡状態を発生し難くできて加工スピードを向上で
きる。
断タイミングを、電極と加工ワーク間の放電加工電流及
び電圧パルス幅が100nsec以下となるように制御
することにより、10-7Jレベルの放電エネルギーによ
る超微細放電加工を実現でき、かつ加工液に水を用いて
も電解作用が発生せず、電解作用による加工品位の低下
を防止して、加工精度を向上できる。
1の導通遮断素子の導通後、所定時間後に放電電源と加
工ワーク間を導通遮断する第2の導通遮断素子を導通さ
せ、第2の導通遮断素子を遮断した後所定時間後に第1
の導通遮断素子が遮断されるように、第1及び第2の導
通遮断素子の導通遮断パルスのパルス幅と位相を調整し
て放電加工すると、第1及び第2の導通遮断素子として
立ち上がり・立ち下がりの高速な素子を用いることによ
り、1つのパルス周期の間に2重のパルスを得ることが
できて、微細加工を高速にて加工することができる。
ワークの間の加工媒体として脱イオン水を用いると、放
電加工電流及び電圧パルス幅が100nsec以下と小
さくても加工ワークを確実にかつ高速にて加工すること
ができる。
置によれば、第1の導通遮断素子の導通立ち上り後、第
2の導通遮断素子を導通立ち上げして、差分電圧を電極
と加工ワーク間に印加するようにしたので、第1と第2
の導通遮断素子の導通遮断タイミングの設定によって、
100nsec、好適には10〜数10nsecレベル
の極短時間の放電パルスを形成することができるととも
に、導通遮断素子にて導通遮断し、遅延手段の遅延時間
によって放電状態に応じて放電パルスの時間幅を調整す
ることができるため、加工液に水を用いた放電加工にお
いても電解作用を解消して加工品位を向上でき、かつ短
絡状態を発生し難くできて加工スピードを向上できる。
後、第2の導通遮断素子を導通立ち上げし、差分電圧を
電極と加工ワーク間に印加し、さらに第3の導通遮断素
子の遮断で第1と第2の導通遮断素子の導通を遮断する
ようにすると、上記第1発明の作用に加え、第3の導通
遮断素子により、電源より供給される放電電流に寄与し
ない無効電流を大幅に低減することができる。
グを第1の導通遮断素子よりも所定時間早めるように、
第1と第2の導通遮断素子に対して導通遮断タイミング
を指令する第1と第2のパルス発生手段を構成し、第1
及び第2の導通遮断素子として立ち上がり・立ち下がり
の高速な素子を用いることにより、1つのパルス周期の
間に2重のパルスを得ることができて、微細加工を高速
にて加工することができる。
相手段を、TTLレベルのデジタル信号処理素子で構成
することにより、信号処理各素子の遅延時間の影響を無
くして上記作用効果を確実に得ることができる。
抵抗を配置すると、導通遮断素子の内蔵電荷や浮遊容量
の電荷を還流することができ、遮断時の残留電圧、浮遊
電圧を瞬時に低減して上記作用効果を確実に得ることが
できる。
の実施形態の概略構成図である。
る。
の実施形態の概略構成図である。
る。
の実施形態の概略構成図である。
る。
構成図である。
概略構成図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 放電電源と電極間を第1の導通遮断素子
にて所定タイミングで導通遮断するとともにこの第1の
導通遮断素子に比して導通遮断タイミングを所定時間遅
延して放電電源と加工ワーク間を第2の導通遮断素子に
て導通遮断して電極と加工ワーク間に差分電圧を印加し
て放電加工することを特徴とする微細放電加工方法。 - 【請求項2】 第1と第2の導通遮断素子の導通遮断タ
イミングを、電極と加工ワーク間の放電加工電流及び電
圧パルス幅が100nsec以下となるように制御する
ことを特徴とする請求項1記載の微細放電加工方法。 - 【請求項3】 放電電源と電極間を導通遮断する第1の
導通遮断素子の導通後、所定時間後に放電電源と加工ワ
ーク間を導通遮断する第2の導通遮断素子を導通させ、
第2の導通遮断素子を遮断した後所定時間後に第1の導
通遮断素子が遮断されるように、第1及び第2の導通遮
断素子の導通遮断パルスのパルス幅と位相を調整して放
電加工することを特徴とする微細放電加工方法。 - 【請求項4】 電極と加工ワークの間の加工媒体として
脱イオン水を用いることを特徴とする請求項1〜3の何
れかに記載の微細放電加工方法。 - 【請求項5】 放電電源と電極との間の回路を導通遮断
する第1の導通遮断素子と、加工ワークと放電電源との
間に接続された第2の導通遮断素子と、第1の導通遮断
素子に対して導通遮断タイミングを指令するパルス発生
手段と、パルス発生手段による導通遮断タイミングを所
定時間遅延して第2の導通遮断素子に対して指令する遅
延手段とを備え、第1の導通遮断素子の導通立ち上り
後、第2の導通遮断素子を導通立ち上げして、差分電圧
を電極と加工ワーク間に印加するようにしたことを特徴
とする微細放電加工の放電制御装置。 - 【請求項6】 放電電源の一方の極性と電極との間の回
路を導通遮断する第1の導通遮断素子と、加工ワークと
放電電源の一方の極性との間に接続された第2の導通遮
断素子と、加工ワークと放電電源の他方の極性との間に
接続された第3の導通遮断素子と、第1の導通遮断素子
に対して導通遮断タイミングを指令するパルス発生手段
と、パルス発生手段による導通遮断タイミングを所定時
間遅延して第2の導通遮断素子に対して指令する遅延手
段と、パルス発生手段による導通遮断タイミングを所定
時間進相して第3の導通遮断素子に対して指令する進相
手段とを備え、第1の導通遮断素子の導通立ち上り後、
第2の導通遮断素子を導通立ち上げし、差分電圧を電極
と加工ワーク間に印加し、第3の導通遮断素子の遮断で
第1と第2の導通遮断素子の導通を遮断するようにした
ことを特徴とする微細放電加工の放電制御装置。 - 【請求項7】 放電電源と電極との間の回路を導通遮断
する第1の導通遮断素子と、加工ワークと放電電源との
間に接続された第2の導通遮断素子と、第1の導通遮断
素子に対して導通遮断タイミングを指令する第1のパル
ス発生手段と、第2の導通遮断素子に対して導通遮断タ
イミングを指令する第2のパルス発生手段とを備え、第
2のパルス発生手段は、その導通タイミングを第1のパ
ルス発生手段よりも所定時間遅らせるとともに、その遮
断タイミングを第1のパルス発生手段よりも所定時間早
めるように構成して、差分電圧を電極と加工ワーク間に
印加するようにしたことを特徴とする微細放電加工の放
電制御装置。 - 【請求項8】 パルス発生手段、遅延手段、及び進相手
段を、TTLレベルのデジタル信号処理素子で構成した
ことを特徴とする請求項5〜7の何れかに記載の微細放
電加工の放電制御装置。 - 【請求項9】 電極と加工ワークの間に並列に還流抵抗
を配置したことを特徴とする請求項5〜7の何れかに記
載の微細放電加工の放電制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001326322A JP2003127028A (ja) | 2001-10-24 | 2001-10-24 | 微細放電加工方法及びその放電制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001326322A JP2003127028A (ja) | 2001-10-24 | 2001-10-24 | 微細放電加工方法及びその放電制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003127028A true JP2003127028A (ja) | 2003-05-08 |
JP2003127028A5 JP2003127028A5 (ja) | 2005-05-19 |
Family
ID=19142725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001326322A Pending JP2003127028A (ja) | 2001-10-24 | 2001-10-24 | 微細放電加工方法及びその放電制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003127028A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017001105A (ja) * | 2015-06-04 | 2017-01-05 | 株式会社新日本テック | ブレード加工装置及びブレード加工方法 |
JP2018047551A (ja) * | 2017-11-27 | 2018-03-29 | 株式会社新日本テック | ワーク加工装置及びワーク加工方法 |
-
2001
- 2001-10-24 JP JP2001326322A patent/JP2003127028A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017001105A (ja) * | 2015-06-04 | 2017-01-05 | 株式会社新日本テック | ブレード加工装置及びブレード加工方法 |
JP2018047551A (ja) * | 2017-11-27 | 2018-03-29 | 株式会社新日本テック | ワーク加工装置及びワーク加工方法 |
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