JP2003126689A - 炭化水素用吸着剤及び炭化水素の吸着除去方法 - Google Patents
炭化水素用吸着剤及び炭化水素の吸着除去方法Info
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Abstract
優れ、且つそのHCの吸着性能が処理ガスの雰囲気に影
響されることのない高耐熱性の吸着剤、及びその吸着剤
を用いて処理ガス中に含有されるHCを吸着除去する方
法を提供する。 【解決手段】Sandersonの電気陰性度平均化原
理から求めた酸素の電荷の絶対値が0.210以上で、
且つSiO2/Al2O3モル比が30以上のゼオライト
を炭化水素用吸着剤として用いる。
Description
ば内燃機関より排出される排ガス中に含まれる炭化水素
(以下HCとする)を浄化する吸着剤及びHCの吸着除
去方法に関するものであり、例えば自動車などの内燃機
関から排出される排ガス中のHC吸着除去等に適用する
ことができる。
を含有する排ガスの浄化において、三元触媒を用いて、
排ガスと接触させる方法が実用化されている。しかし、
エンジン始動時においては、排ガス中のHC濃度が高い
ことに加えて、三元触媒が作動する温度に達していない
ため、HCは浄化されずにそのまま排出される。
開平2−135126号公報ではHCを吸着浄化するこ
とを目的として、Y型ゼオライト及びモルデナイトのゼ
オライトをコートしたモノリス担体の一部に1種以上の
金属を坦持したHC吸着剤を用いた排ガス浄化装置が提
案されている。この他にもゼオライトを構成成分とした
HC吸着剤が数多く提案されている。例えば、特開平6
−126165号公報ではAgを坦持した分子篩、特開
平7−185326号公報ではアルカリ金属、アルカリ
土類金属のうちの1種以上の金属、及びAg、分子篩か
ら構成されたHC吸着剤が提案されている。また特開平
8−10613号公報では元素の電気陰性度が1.40
以上のイオンが少なくとも1種含まれたゼオライトから
なる吸着剤、特開平9−99207号公報ではAlの一
部又は全部をFeで置換したゼオライトからなる吸着
剤、特願2000−117187号ではアルカリ金属を
含有し、アルカリ土類金属及び遷移金属を含有しないゼ
オライトからなる吸着剤が提案されている。
くクローズアップされ、HC排出量の低減技術の向上が
望まれている。自動車等の内燃機関から排出される排ガ
スにはHC、水等が含まれており、排ガスからHC吸着
剤を用いて吸着浄化する場合、吸着したHCを浄化する
必要がある。吸着HCを三元触媒で直接燃焼するために
は、三元触媒の作動温度まで排ガス中のHCを吸着保持
できる吸着剤が要求される。つまり吸着剤には、水共存
下でのHCの吸着容量及び吸着保持力が必要である。ま
た、内燃機関の排ガスは、運転状況により酸化雰囲気
(リーン)から還元雰囲気(リッチ)までの幅広い状態
をとり、排ガスの温度は600℃以上にも達する。その
ため、吸着剤は排ガスの雰囲気に影響されず、高温に晒
された後でも十分な吸着容量を有し、かつ十分な吸着保
持力を有することが必要である。即ち、いずれの排ガス
雰囲気においても耐熱性の高い吸着性能を有する吸着剤
である必要がある。
吸着剤では水共存下でのHCの吸着容量、吸着保持力、
耐熱性の何れかにおいて不十分であった。例えば、H型
の低シリカゼオライトでは、排ガス中に含まれる水の影
響により、HC吸着容量が小さく、更には耐熱性も不十
分であった。またH型の高シリカゼオライトでは、疎水
性が高いため、水の影響は受け難くHC吸着容量は大き
いが、吸着保持力が不足であった。
問題点を解決する為になされたものであり、水共存下で
のHCの吸着容量及び吸着保持力に優れ、且つそのHC
の吸着性能が処理ガスの雰囲気に影響されることのない
高耐熱性の吸着剤、及びその吸着剤を用いて処理ガス中
に含有されるHCを吸着除去する方法を提供するところ
にある。
対して、水共存下でのHCの吸着−脱離特性を鋭意検討
した結果、ゼオライトのルイス塩基性が大きく、且つS
iO2/Al2O3モル比が大きいゼオライトが、これま
でに開示されたHC吸着剤に比べて、HCの吸着保持力
に優れ、更には高温に晒された後でも高い吸着性能を有
することを見出し本発明を完成するに至った。
が大きく、且つSiO2/Al2O3モル比が大きいゼオ
ライトからなる炭化水素用吸着剤、及びそのような炭化
水素用吸着剤を処理ガスに接触させることを特徴とする
炭化水素の除去方法に関するものである。以下、本発明
を詳細に説明する。
dersonの電気陰性度平均化原理から求めた酸素の
電荷の絶対値が0.210以上であることが必須であ
る。
Sandersonの電気陰性度平均化原理から求めた
酸素の電荷の絶対値を用いる。Sandersonの電
気陰性度平均化原理から求めた酸素の電荷の絶対値は、
ゼオライトの塩基性を議論する際に、一般的に広く用い
られている。Sandersonの電気陰性度平均化原
理は、Sandersonが成書Chemical B
onds and Bond Energy(197
1)で提唱した方法で、化合物中の各電荷を電気陰性度
から計算するものである。化合物PpQqRrの電気陰性
度Sintおよび元素Qの電荷δQは下式で表される。
1,Si:2.84,Al:2.22,H:3.55,
Li:0.74,Na:0.70,K:0.42,C
s:0.28,Mg:1.56,Ca:1.22,Z
n:2.98,Ti(IV):1.40,Ag(I):
2.57である。
rsonの電気陰性度平均化原理から求めた酸素の電荷
の絶対値が大きいほど、大きくなる。酸素の電荷の絶対
値が0.210より小さいと、ゼオライトのルイス塩基
性は小さ過ぎて、HCの吸着保持力が低い。酸素の電荷
の絶対値は、大きいほど好ましく、少なくとも0.21
0以上、好ましくは0.220以上、更に好ましくは
0.230以上、最も好ましくは0.240以上であ
る。ゼオライトのルイス塩基性が大きいと、ゼオライト
の酸素のマイナス電荷とHCの水素のプラス電荷との間
に生じる特異的相互作用が大きくなるので、HCの吸着
保持力が高くなると考えられる。酸素の電荷の絶対値の
上限は特に限定されないが、0.260以下で十分であ
る。
オライトにS値の小さい元素を多く取り込ませれば良
い。例えば、イオン交換サイト、骨格、ゼオライト細孔
中に、S値の小さい元素を多く取り込ませると、酸素の
電荷の絶対値は大きくなる。S値の小さい元素として
は、Al,Ti,Mn,Li,Na,K,Rb,Cs,
Mg,Ca,Sr,Ba等が例示できる。
せる方法は、特に限定されない。例えば、イオン交換法
によりイオン交換サイトに取り込ませる、ゼオライトの
合成時にS値の小さい元素を添加し骨格に取り込ませ
る、pHスイングにより骨格元素をS値の小さい元素に
置換する、含浸法によりS値の小さい元素を酸化物等の
状態で坦持する等を挙げることができる。S値の小さい
元素の使用量および含有量は、酸素の電荷の絶対値が
0.210以上になる条件を満足すれば良く、何ら限定
されるものではない。
iO2/Al2O3モル比が30以上であることが必須で
ある。SiO2/Al2O3モル比が30より小さいと、
HCを吸着する際に水等の極性分子が共存している場合
にHCの吸着容量が減少する、更には、ゼオライトの耐
熱性が不十分なため高温に晒された後でのHC吸着容量
が著しく減少する。
に限定されないが、公知のMFI,BEA,FAU,M
OR,FER,MWW構造のゼオライトを用いることが
好ましい。より好ましくは、MFI,BEAが良い。
一般的に知られているシリカ源及びアルミナ源等をアル
カリ溶液中に分散させ、水熱合成する方法等を採用する
ことができる。更には、製造原料中に有機硬化剤等を添
加して製造することもできる。またゼオライトを合成後
に修飾する場合には、前述のように、その修飾方法も特
に限定されない。
処理(焼成)して用いても良い。その熱処理条件も特に
限定されない。通常400〜1000℃の範囲の温度、
0.5〜10時間の範囲の時間で処理することができ
る。
製造することができる。本発明の吸着剤は、シリカ、ア
ルミナ及び粘土鉱物等のバインダーと混合し成形して使
用することもできる。粘土鉱物としては、カオリン、ア
タパルガイト、モンモリロナイト、ベントナイト、アロ
フェン、セピオライト等を挙げることができる。またコ
ージェライト製あるいは金属製のハニカム状基材にウォ
ッシュコートして使用することもできる。ウォッシュコ
ートする場合、ハニカム状基材にゼオライトをコートし
た後に、ゼオライトを修飾する方法、予めゼオライトを
修飾した後に、ハニカム状基材にコートする方法などが
採用できる。
スを接触させることにより、処理ガス中のHCを吸着除
去することができる。
種類は特に限定されない。例えば、アルカン,アルケ
ン,アルキン,芳香族化合物が例示できる。これらのH
Cの中では、半経験的分子軌道計算(AM1)を用いて
計算した水素原子のMulliken電荷の少なくとも
1つが0.16以上である分子を、少なくとも一種以上
を含むことが好ましい。水素原子のMulliken電
荷の少なくとも1つが0.16以上である分子として
は、ベンゼン,置換ベンゼン,アルケン等が例示でき
る。水素原子のMulliken電荷の上限は特に限定
されないが、0.25以下で十分である。
のプログラム等を用いて計算することができる。例え
ば、Cambridge Software社のChe
m3Dに付属している半経験的分子軌道計算プログラム
MOPAC(AM1)を用いて、ベンゼンの水素原子の
Mulliken電荷を計算すると、全て+0.19で
ある。トルエンの水素原子のMulliken電荷は、
芳香族水素が+0.19、メチル基の水素が+0.13
である。またエチレン、プロピレン、i−オクタンの水
素原子のMulliken電荷は、それぞれ+0.1
6、+0.12〜+0.18、+0.12〜+0.14
である。
とも1つが0.16以上である分子は、ゼオライトの酸
素のマイナス電荷とHCの水素のプラス電荷による特異
的な相互作用により、ゼオライトへの吸着熱が大きく脱
離し難くなる。すなわち、水素原子のMulliken
電荷の少なくとも1つが0.16以上である分子は、ル
イス塩基性の大きいゼオライトを吸着剤として用いたと
きの吸着保持力の向上効果が大きい。
ン自動車、ディーゼルエンジン自動車等の内燃機関の排
ガスが具体的に例示される。更に上記処理ガスには、H
C以外に一酸化炭素、二酸化炭素、水素、窒素、酸素、
硫黄酸化物、水等が含まれていても良い。
が、メタン換算で0.001〜10体積%が好ましく、
より好ましくは0.001〜5体積%である。また処理
ガス中の水濃度も特に限定されず、0.01〜15体積
%が例示できる。処理ガス中のHC濃度、水濃度は時間
と共に変動していても良い。
の空間速度及び温度も特に限定されない。空間速度:1
00〜500,000hr-1、温度−30〜200℃で
あることが好ましい。
るが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるもの
ではない。
ゼオライト(商品名:HSZ−990HOA)を、硫酸
チタン水溶液に添加し80℃で攪拌した後、水酸化ナト
リウム水溶液を投入するpHスイングによる骨格Siの
Ti置換を行った。反応後、固液分離し、十分量の純水
で洗浄した後、120℃で乾燥して、吸着剤を得た。吸
着剤1のTi骨格置換量をICP発光分光分析(パーキ
ンエルマー社Optima3000シリーズ)により分
析したところ、Si/Ti=15、SiO2/Al2O3
=1620であった。Sandersonの電気陰性度
平均化原理から酸素の電荷の絶対値を計算すると、0.
214であった。
外は同様にして吸着剤を得た。吸着剤2の骨格置換量を
ICP発光分光分析(パーキンエルマー社Optima
3000シリーズ)により分析したところ、Si/Ti
=22、SiO 2/Al2O3=1650であった。Sa
ndersonの電気陰性度平均化原理から酸素の電荷
の絶対値を計算すると、0.210であった。
リケートを窒素気流下で混合し冷却した後、K及びNa
を含む水酸化テトラプロピルアンモニウム水溶液を滴下
し、室温で攪拌した。さらに約90℃に加熱して、加水
分解によって生じたエタノールを蒸留除去した。蒸留除
去された混合物に純水を加えた後、170℃まで2時間
で昇温させ、48時間攪拌した。反応後、固液分離し、
十分量の純水で洗浄後、550℃で焼成して、吸着剤を
得た。吸着剤3の骨格置換量をICP発光分光分析(パ
ーキンエルマー社Optima3000シリーズ)によ
り分析したところ、Si/Ti=20であった。San
dersonの電気陰性度平均化原理から酸素の電荷の
絶対値を計算すると、0.211であった。
イト(商品名:HSZ−960NHA)を塩化カリウム
水溶液中に添加し、80℃のイオン交換操作を2回行っ
た。更に得られたゼオライトを、塩化カルシウム水溶液
中に添加し、80℃のイオン交換操作を行った。イオン
交換後、固液分離し、十分量の純水で洗浄した後、11
0℃で20時間乾燥して、吸着剤を得た。吸着剤4のイ
オン交換率をICP発光分光分析(パーキンエルマー社
Optima3000シリーズ)により分析したとこ
ろ、K/Al=85%、2Ca/Al=13%であっ
た。Sandersonの電気陰性度平均化原理から酸
素の電荷の絶対値を計算すると、0.214であった。
(商品名:HSZ−840NHA)を、塩化セシウム水
溶液中に添加し、80℃のイオン交換操作を2回行っ
た。更に得られたゼオライトを、塩化マグネシウム水溶
液中に添加し、80℃のイオン交換操作を行った。イオ
ン交換後、固液分離し、十分量の純水で洗浄した後、1
10℃で20時間乾燥して、吸着剤を得た。吸着剤5の
イオン交換率をICP発光分光分析(パーキンエルマー
社Optima3000シリーズ)により分析したとこ
ろ、Cs/Al=82%、2Mg/Al=10%であっ
た。Sandersonの電気陰性度平均化原理から酸
素の電荷の絶対値を計算すると、0.237であった。
ゼオライト(商品名:HSZ−990HOA)を、比較
吸着剤1とした。Sandersonの電気陰性度平均
化原理から酸素の電荷の絶対値を計算すると、0.20
1であった。
SM−5(商品名:HSZ−890HOA)を、比較吸
着剤2とした。Sandersonの電気陰性度平均化
原理から酸素の電荷の絶対値を計算すると、0.201
であった。
M−5(商品名:HSZ−840NHA)を、600℃
で1時間空気焼成して、比較吸着剤3とした。Sand
ersonの電気陰性度平均化原理から酸素の電荷の絶
対値を計算すると、0.207であった。
M−5(商品名:HSZ−840NHA)を、塩化亜鉛
水溶液中に添加し、80℃のイオン交換操作を1回行っ
た。イオン交換後、固液分離し、十分量の純水で洗浄し
た後、110℃で20時間乾燥して、吸着剤を得た。比
較吸着剤4のイオン交換率をICP発光分光分析(パー
キンエルマー社Optima3000シリーズ)により
分析したところ、2Zn/Al=74%であった。Sa
ndersonの電気陰性度平均化原理から酸素の電荷
の絶対値を計算すると、0.207であった。
(商品名:HSZ−830NHA)を、塩化セシウム水
溶液中に添加し、80℃のイオン交換操作を2回行っ
た。更に得られたゼオライトを、塩化マグネシウム水溶
液中に添加し、80℃のイオン交換操作を行った。イオ
ン交換後、固液分離し、十分量の純水で洗浄した後、1
10℃で20時間乾燥して、吸着剤を得た。比較吸着剤
5のイオン交換率をICP発光分光分析(パーキンエル
マー社Optima3000シリーズ)により分析した
ところ、Cs/Al=65%、2Mg/Al=22%で
あった。Sandersonの電気陰性度平均化原理か
ら酸素の電荷の絶対値を計算すると、0.242であっ
た。
M−5(商品名:HSZ−840NHA)を硝酸銀水溶
液中に添加し、80℃のイオン交換操作を1回行った。
イオン交換後、固液分離し、十分量の純水で洗浄した
後、110℃で20時間乾燥して、吸着剤を得た。比較
吸着剤6のイオン交換率をICP発光分光分析(パーキ
ンエルマー社Optima3000シリーズ)により分
析したところ、Ag/Al=55%であった。Sand
ersonの電気陰性度平均化原理から酸素の電荷の絶
対値を計算すると、0.209であった。
イト(商品名:HSZ−960NHA)を塩化リチウム
水溶液中に添加し、80℃のイオン交換操作を1回行っ
た。イオン交換後、固液分離し、十分量の純水で洗浄し
た後、110℃で20時間乾燥して、吸着剤を得た。比
較吸着剤7のイオン交換率をICP発光分光分析(パー
キンエルマー社Optima3000シリーズ)により
分析したところ、Li/Al=50%であった。San
dersonの電気陰性度平均化原理から酸素の電荷の
絶対値を計算すると、0.208であった。
着剤1〜7のHC吸着除去特性を以下の2種類の方法で
評価した。所定の試料を空気流通下、500℃で前処理
し、室温まで冷却した。次いで、表1(トルエン)また
は表2(i−オクタン)のモデル排ガスを室温下、ガス
流速2000ml/minで吸着剤に接触させた。この
ときの空間速度は120,000hr-1であった。モデ
ル排ガス中のHC吸着が飽和した後に、表1または表2
のモデル排ガスからHCだけを除いたガスを吸着剤に接
触させながら、吸着剤を10℃/minの昇温速度で昇
温させ、吸着剤から脱離するHCをHC検出器により連
続的に定量分析し、HC脱離スペクトルよりHCの吸着
性能を評価した。
ら以下のように評価することができる。HC吸着容量
は、脱離スペクトルを積分して選られるHC脱離量から
見積もることができ、吸着保持力は、脱離ピーク温度で
見積もることができる。表3および表4のフレッシュ品
の欄に、吸着剤重量当たりの昇温時のHC脱離量(μm
ol/g)、及び脱離ピーク温度(℃)を示す。
較吸着剤1〜7を各々加圧成形後、粉砕して12〜20
メッシュに整粒した。清粒した吸着剤に、Airガスに
H2Oを10体積%となるように含有させた混合ガスを
流通しながら850℃で5時間処理した。これら耐久試
験を施した吸着剤を<HC吸着除去試験>と同様な前処
理、評価条件でHC吸着性能を評価した。耐久後の吸着
剤重量当たりの昇温時のHC脱離量(μmol/g)、
及び脱離ピーク温度(℃)を表3の耐久品の欄に示す。
高温での脱離量が多く、且つその脱離温度が高いという
HC吸着性能を有する。更には高温での耐久処理後で
も、高いHC吸着性能を維持する。従って、本発明の吸
着剤を、HCを含有する処理ガスに接触させることで、
従来技術で開示されている吸着剤よりも排ガス中のHC
を効率良く吸着除去できる。
Claims (4)
- 【請求項1】Sandersonの電気陰性度平均化原
理から求めた酸素の電荷の絶対値が0.210以上で、
且つSiO2/Al2O3モル比が30以上のゼオライト
からなる炭化水素用吸着剤。 - 【請求項2】吸着される炭化水素が、半経験的分子軌道
計算(AM1)を用いて計算した水素原子のMulli
ken電荷の少なくとも1つが0.16以上である分子
を、少なくとも一種以上を含む請求項1に記載の炭化水
素用吸着剤。 - 【請求項3】吸着される炭化水素が、ベンゼン,置換ベ
ンゼン,アルケンからなる群より選ばれる少なくとも一
種以上を含む請求項2に記載の炭化水素用吸着剤。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の炭化水素
用吸着剤を処理ガスに接触させることを特徴とする炭化
水素の吸着除去方法。
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