JP2003126284A - 空気弁内蔵型ボール式消火栓 - Google Patents

空気弁内蔵型ボール式消火栓

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JP2003126284A JP2001330556A JP2001330556A JP2003126284A JP 2003126284 A JP2003126284 A JP 2003126284A JP 2001330556 A JP2001330556 A JP 2001330556A JP 2001330556 A JP2001330556 A JP 2001330556A JP 2003126284 A JP2003126284 A JP 2003126284A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボール式地下式消火栓に空気弁を内蔵させ
る。 【解決手段】 (A)弁箱1内で回転可能で、弁箱1の下
部から上部への連通の閉鎖状態において、上下側壁に第
2流通穴15を形成された弁体12、(B)前記閉鎖状態
における弁体12の上側壁の第2流通穴15内に設けら
れ、下端部と側面に連通穴21を開けられた案内部材1
7、(C)案内部材17内に収容され、水量に応じて上下
動可能に設けられたフロート弁体18、(D)フロート弁
体18の上部に配置された状態で案内部材17内に収容
され、フロート弁体18に伴って上下動可能で、フロー
ト弁体18によって開閉される排気穴23,25を形成
され、案内部材17の側面上部の連通穴21cよりも下
方へ降下することでその連通穴21cを介して空気を外
方へ排気可能な遊動弁体19を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消火栓の配水管路
内に溜まった空気を自動排出できる空気弁内蔵型ボール
式消火栓に関するものである。更に詳細には、本発明
は、配水管内に流れたり溜まったりした空気を通常時
(消火活動若しくはそれに類する行為等以外の時)つま
り閉鎖時に自動的に排気できる空気弁内蔵型ボール式地
下式消火栓に関するものである。
【0002】
【発明の背景】配水管に空気が溜まると、消火時の放水
に振れを生じたり、断続的な水流になったりして、スム
ーズな消火活動に支障をきたす。また、配水管に空気溜
まりが常時できると、その部分は酸化等の関係もあり、
腐食が起こり易い状況になる。そして、このような腐食
は、漏水の発生にもつながり、さらに空気体積が多けれ
ばそれだけ損失水量が多く、通水能力が落ち、流量経済
効果もよくない。
【0003】このようなことから、消火栓に空気弁を内
蔵させることが試みられている。例えば、本件出願人
は、先に急速空気弁付き消火栓について特許出願を済ま
せている(特願2001−75853号)。
【0004】しかしながら、従来の地下式消火栓の空気
弁は、全てケレップ型やそれに類似した弁体であり、ボ
ール式消火栓に空気弁を内蔵したものはなかった。ボー
ル式地下式消火栓の場合、限られたボールの範囲内しか
なく、空気弁を組み込んで内蔵することやその加工は困
難と考えられていた。ところが上述したように、配水管
内の空気は種々の問題を生じさせるので、その解決が望
まれていた。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その主たる目的は、簡易な構成でボール式地下
式消火栓に空気弁を内蔵させ、配水管内の空気を確実に
排気可能な空気弁内蔵型ボール式消火栓を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の空気弁内蔵型ボール式消火栓は、以下の
(A)から(E)までの構成要件を備えることを特徴と
する。 (A)上下に貫通して、給水側の下部開口と排水側の上
部開口が形成された弁箱。 (B)この弁箱内に回転操作可能に設けられ、直径方向
に貫通して第1流通穴が形成され、この第1流通穴と弁
箱の上下開口との対応関係の有無により、弁箱の下部開
口から上部開口への連通を開閉可能とされ、この連通の
閉鎖状態において弁箱の上下開口に向けて配置される上
下の側壁に、前記第1流通穴と交差して第2流通穴を貫
通形成された弁体。 (C)前記閉鎖状態における弁体の上側壁の第2流通穴
内に設けられ、下端部と側面に連通穴を開けられた案内
部材。 (D)案内部材内に収容され、水に浮くことで案内部材
内の水量に応じて上下動可能に設けられたフロート弁
体。 (E)フロート弁体の上部に配置された状態で案内部材
内に収容され、フロート弁体に伴って上下動可能で、案
内部材内に入った空気を外方へ排気する排気穴を形成さ
れ、この排気穴をフロート弁体によって開閉可能とさ
れ、案内部材の側面上部の連通穴よりも下方へ降下する
ことでその連通穴を介して空気を外方へ排気可能な遊動
弁体。
【0007】或いは、本発明の空気弁内蔵型ボール式消
火栓は、以下の(A)から(F)までの構成要件を備え
ることを特徴とする。 (A)上下に貫通して、給水側の下部開口と排水側の上
部開口が形成され、その上部開口に弁蓋を設けられた弁
箱。 (B)弁蓋の上部に設けられ、消化ホースが接続可能と
された口金。 (C)直径方向に貫通して第1流通穴が形成された略球
状とされ、弁箱及び弁蓋にて形成される中空部内に回転
操作可能に設けられることで、弁箱側の下部開口から弁
蓋側の上部開口への連通を開閉可能とされ、この連通の
閉鎖状態における上下の側壁に、前記第1流通穴と交差
して第2流通穴が上下方向に貫通形成された弁体。 (D)前記閉鎖状態における弁体の上側壁の第2流通穴
内に設けられ、下端部と側面に連通穴を開けられた案内
部材。 (E)案内部材内に収容され、水に浮くことで案内部材
内の水量に応じて上下動可能に設けられたフロート弁
体。 (F)フロート弁体の上部に配置された状態で案内部材
内に収容され、フロート弁体に伴って上下動可能で、案
内部材内に入った空気を外方へ排気する排気穴を形成さ
れ、この排気穴をフロート弁体によって開閉可能とさ
れ、案内部材の側面上部の連通穴よりも下方へ降下する
ことでその連通穴を介して空気を外方へ排気可能な遊動
弁体。
【0008】また、好ましくは上記いずれかの構成に加
えて、前記第1流通穴及び第2流通穴は、略球状の弁体
の直径方向に貫通して形成され、第2流通穴は、第1流
通穴と直交して形成され、第1流通穴及び第2流通穴の
双方に直交し、且つ略球状の弁体の直径方向に沿って配
置される弁棒にて、前記弁体が回転操作されることを特
徴とする空気弁内蔵型ボール式消火栓である。
【0009】さらに好ましくは上記構成に加えて、前記
案内部材は、上方に開口した略円筒状で、その下面は略
球面状に下方に膨出して形成され、遊動弁体が最も降下
した状態でその上下位置となる側面と、下面中央部とに
連通穴を開けられており、前記フロート弁体は、略球状
に形成されており、前記遊動弁体は、案内部材の内径よ
りも僅かに小径の略円板状で、中央部に上下方向に貫通
して排気穴が設けられており、案内部材の上部には、案
内部材からの遊動弁体の脱落を防止するフロート押えが
設けられ、このフロート押えの中央部には、遊動弁体な
いし案内部材からの空気を外方へ排気する排気穴が形成
されていることを特徴とする空気弁内蔵型ボール式消火
栓である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の空気弁内蔵型ボー
ル式消火栓について、実施例に基づき更に詳細に説明す
る。
【0011】図1から図3は、本発明の空気弁内蔵型ボ
ール式地下式消火栓の一実施例を示す図であり、図1は
一部を断面にした正面図であり、弁を開いた状態を示
し、図2及び図3は側面側から見た縦断面図であり、図
2は弁を開いた状態、図3は弁を閉じた状態を示してい
る。
【0012】本実施例の消火栓は、水道用空気弁付きボ
ール式地下式消火栓であり、本体ケースとして弁箱1を
備えている。この弁箱1は、上下方向に開口する略円筒
状とされ、その上下両端部には径方向外側に突出してフ
ランジ2,3を一体形成されている。図1において、弁
箱1の右側端部上方には、後述する弁棒7が挿通される
略円筒状部8が右側に延出して一体形成されている。
【0013】弁箱1の上下方向に沿って形成された貫通
穴4は、その内周面が上方に開口した略球面状に形成さ
れており、その略球面状部4aの下部には、円筒状部4
bを介してテーパ部4cとされている。なお、このテー
パ部4cは、弁箱1下部のフランジ3とほぼ対応した高
さ位置に形成され、下方に行くに従って拡径して形成さ
れている。
【0014】弁箱1の上部開口には、弁蓋5が取り付け
られる。この弁蓋5は、略円筒形状であり、下端部には
径方向外側に突出してフランジ6を一体形成されてい
る。このフランジ6を弁箱1上部のフランジ2に重ね合
わせてボルト・ナット9にて締結することで、弁箱1の
上部に弁蓋5が取り付けられる。
【0015】弁蓋5には、弁箱1への取付状態において
弁箱1の貫通穴4と連続的に、上下方向に貫通して貫通
穴10が形成されている。弁蓋5の貫通穴10は、上端
部10aが段付きの円筒状に形成される一方、その下端
部10bが下方に開口して略球面状に形成されている。
そして、弁箱1への弁蓋5の取付状態において、弁箱1
と弁蓋5の各貫通穴4,10の略球面状部4a,10b
にて、略球状空間が形成されることになる。この略球状
空間は、球体の上下が略水平に切断されたような形状と
されている。
【0016】そして、この略球状空間の上下両端部(弁
箱1の略球面状部4aの下端部と、弁蓋5の略球面状部
10bの上端部)には、それぞれ周方向に沿ってパッキ
ン11,11が設けられている。なお、図2及び図3に
示すように、略球状空間の前後部には、略球面状壁1
3,13が配置されている。そして、この略球面状壁1
3の内周面の上下部にも、それぞれパッキン11,11
が設けられている。
【0017】弁箱1と弁蓋5との間で形成される略球状
空間には、略球状の弁体12が回動可能に収容されて設
けられる。この弁体12を形成する材料は特に問わない
が、本実施例では例えば砲金にて形成され、中実の球体
を切り出して形成することができる。この弁体12は、
球体の対向する端部(図1では上下部)が略水平に切除
された形状とされている。そして、このようにして形成
された水平面に垂直に、弁体12の直径方向(図1では
上下方向)に貫通して、第1流通穴14が形成されてい
る。この第1流通穴14は、弁箱1に形成した貫通穴4
の円筒状部4bより僅かに小径に形成されている。
【0018】また弁体12には、第1流通穴14と垂直
方向(図1では前後方向)に、弁体12の直径方向に貫
通して、第2流通穴15が形成されている(図2,図
3)。つまり、第2流通穴15は、第1流通穴14が形
成されることで構成された弁体12の周側壁に、弁体1
2の直径方向に対向してそれぞれ形成される。この第2
流通穴15は、第1流通穴14よりもかなり小径に形成
されている。
【0019】弁体12は、後述するように、図1におい
て前後方向(図2ないし図3において時計ないし反時計
方向)に回転される訳であるが、図3の弁閉鎖時におい
て上方に配置される側の側壁に形成された第2流通穴1
5は、上端部が二段階に拡径されて形成されている(図
3)。つまり、図3において弁体12の上側壁に形成さ
れた第2流通穴15は、下側壁に形成された第2流通穴
15と同軸上に配置され、下端部15aが下側壁の第2
流通穴15と略同径とされ、中央部15bがやや拡径さ
れた後、上端部15cがもう一段拡径された円筒状の穴
に形成されている。
【0020】図3において、弁体12の上側壁の第2流
通穴15には、空気弁16が内蔵される。この空気弁1
6部分の拡大図を図4及び図5に示した。本実施例の空
気弁16は、案内部材(フロート弁体案内)17と、フ
ロート弁体18と、遊動弁体19と、フロート押え20
とによって構成されている。案内部材17は、上方に開
口した略円筒形状とされ、その上端部には、径方向外側
に突出してフランジ17aが一体形成されている。
【0021】なお、案内部材17のフランジ17aの外
径は、弁体12の第2流通穴15の上方拡径部15cの
径とほぼ対応して形成されている。よって、このフラン
ジ17aの下面を、上方拡径部15cの下端面に当接し
て、案内部材17は下方拡径部15b内に保持される。
また、案内部材17の外径は下方拡径部15bの内径よ
りも小さく、案内部材17の外周面と下方拡径部15b
の内周面との間に、水ないし空気が入る隙間が形成され
た状態に配置される。
【0022】案内部材17の下端面は浅い略球面状に下
方に僅かに突出して形成されている。また、案内部材1
7には、下端面と側面にそれぞれ、案内部材17の内外
を連通する連通穴21(21a〜21c)を形成されて
いる。図示例では、案内部材17の下面中央部(21
a)に形成されると共に、案内部材の側面には、上下に
離間して2列(21c,21b)になるよう複数個の連
通穴が形成されている。
【0023】本実施例のフロート弁体18は、案内部材
17の内径よりもやや小径の球状に形成されている。フ
ロート弁体18は、案内部材17内に上下動可能に収容
され、また水に浮くよう形成されている。従って、フロ
ート弁体18は、案内部材17内の水量に応じて上下動
可能とされる。
【0024】本実施例の遊動弁体19は、案内部材17
の内径よりも僅かに小径の円板状に形成され、案内部材
17内に上下動可能に収容され、また水に浮くよう形成
されている。遊動弁体19の中央部には、段付きの略円
形穴が上下方向に貫通形成されている。下方の小径穴
は、下方へ行くに従って縮径したテーパ穴に形成され、
このテーパ穴にはこれと略適合した大きさの円錐弁座2
2がはめ込まれる。
【0025】円錐弁座22の中央部には、例えば約2m
m程度の穴(排気穴)23を上下方向に貫通形成されて
いる。円錐弁座22は、遊動弁体19の上部大径穴に取
り付けられる弁座押え24によって固定される。弁座押
え24は、中央部に円錐弁座22の排気穴23よりも大
径の排気穴25を貫通形成された略円板形状とされ、そ
の外周面に形成された雄ねじを、遊動弁体19の大径穴
内周面に形成された雌ねじにねじ込んで取り付けられ
る。これにより、円錐弁座22は、遊動弁体19からの
脱落が防止される。
【0026】案内部材17のフランジ17aの上面に
は、フロート押え20が取り付けられる。このフロート
押え20は、案内部材17のフランジ17aの外径に等
しい外径の円板状に形成され、その外周側下端面を案内
部材17のフランジ17a上面に当接されて配置され
る。フロート押え20の中央部には、上下方向に貫通し
て排気穴26が形成されている。この排気穴26は、図
示例では弁座押え24の排気穴25より大径で、弁座押
え25の外径より小径とされている。
【0027】案内部材17に対するフロート押え20の
位置決めは、弁体12の第2流通穴15の上方拡径部1
5cにねじ込まれる止め部材27によって行われる。第
2流通穴15の上方拡径部15cはネジ穴とされている
ので、そのネジ穴15cに外周面にネジを形成された止
め部材27をねじ込むことができる。これにより、止め
部材27が、案内部材17のフランジ部17aとフロー
ト押え20とを位置決め保持する。なお、止め部材27
の中央部には、貫通穴(排気穴)28が形成されてい
る。
【0028】以上のような構成の略球状の弁体12は、
弁箱1と弁蓋5との間で形成される略球状空間、ないし
その内部に同心に配置された略球面状壁13の内側に回
動操作可能に設けられる。本実施例では、図1に示すよ
うに、第1流通穴14及び第2流通穴15の双方に垂直
な方向(図1における右側)に弁棒7を連結して、この
弁棒7を回転操作することで弁体12を回転操作可能と
している。本実施例では、弁体12が図2と図3の位置
との間を90度正逆に回転可能とされている。なお、弁
体12は、弁箱1や弁蓋5等に設けられたパッキン11
に接触状態で回動される。
【0029】つまり、弁棒7は一端部を弁体12に結合
され、他端部は操作部29を介して上方に延びる操作棒
30に結合されている。弁棒7と操作棒30とは、例え
ばベベルギア31を介して結合されており、操作棒30
の回転がベベルギア31を介して弁棒7に伝達され、弁
体12が回転されることになる。なお、弁棒7の中途外
周面にはOリングが配置されており、操作部29側に水
がくることはない。
【0030】ところで、弁蓋5の上端部には、補助部材
32を介して口金33が設けられており、口金33には
蓋34が着脱可能に設けられている。
【0031】本実施例の消火栓は、弁箱1下端部のフラ
ンジ3を補修弁35のフランジ36に連結され、その補
修弁35や接続管を介して水道管に接続されて設置され
る。通常は、図3に示すように、空気弁16が上部開口
側に配置された状態とされる。その状態では、弁箱1の
下部開口からの水は、弁体12の下側壁の第2流通穴1
5を介して、左右方向に配置された第1流通穴14に入
り、更に弁体12の上側壁の第2流通穴15a,15b
内に入り、その弁体16にて封止される。
【0032】つまり、図4に示すように、案内部材17
には複数個の連通穴21(21a〜21c)が開けられ
ているので、水は案内部材17内に入る。これにより、
案内部材17内のフロート弁体18が水の浮力によって
上昇し、フロート弁体18の上部が遊動弁体19の排出
口23,25を塞いだ図4の状態となる。よって、遊動
弁体19から外部への水の流出は防止される。
【0033】今、微小な空気が水道管から消火栓に入っ
たとすると、その空気は第2流通穴15を通って上昇
し、案内部材17下部の連通穴21a等から案内部材1
7内に進入し、案内部材17の上部へ移動する。フロー
ト弁体18と遊動弁体19との間まで上昇した空気は、
フロート弁体18を僅かに下方に押し下げて、遊動弁体
19の排気穴23,25、フロート押え20の排気穴2
6、止め部材27の排気穴28を介して消火栓外部へ排
出される。なお、例えば口金33と蓋34との間は、完
全な気密状態でないので、止め部材27からの空気は容
易に外部へ導出される。
【0034】一方、比較的大量の空気が消火栓に入った
場合には、弁体12内の空気弁16が急速排気を行う。
すなわち、この場合には、図5に示すように、大量の空
気が案内部材17の上部に一時的にたまることで、案内
部材17内の水が少なくなり、フロート弁体18が浮力
を失って下方に下がると共に、遊動弁体19もこれに伴
って重力によって下方に下がることになる。この状態に
おいて案内部材17の側面には、遊動弁体19の上下位
置となる高さにそれぞれ連通穴21c,21bが配置さ
れる。従って、空気は遊動弁体19の上方に配置された
連通穴21cを通って、フロート押え20の排気穴2
6、止め部材27の排気穴28を介して消火栓外部に急
速排気される。
【0035】そして、空気が排出されると、遊動弁体1
9の下部に配置された排気穴21bや、案内部材17の
下面に形成された排気穴21aを通って水が案内部材1
7内に流入し、浮力を得たフロート弁体18や遊動弁体
19は上昇して、図4の状態に戻されることになる。
【0036】なお、上記実施例の構成によれば、限られ
たボールの範囲内で、空気弁を組み込むことができる。
そして、空気弁を組み込むことで、管内の空気をなく
し、消火活動の円滑化や、管内の錆の発生防止を図るこ
とができる。また、エアーハンマーなどの防止にもな
る。
【0037】ところで、水道配管側が負圧となった場合
には、図4の状態から、フロート弁体18(ないし遊動
弁体19)が下方に降下して、止め部材27の排気穴2
8、フロート押え20の排気穴26を介して外気を吸い
込むことで、その負圧を解消することができる。
【0038】また、消火栓の使用時には、蓋34を取り
外して、口金33に消火ホース等を接続した状態で、操
作棒30を回転操作して、弁棒7を介して弁体12を回
転させればよい。弁体12を回転させると、図1のよう
に、弁箱1の下部開口から弁蓋5側の上部開口との間
を、弁体1の第1流通穴14にて連通することになる。
【0039】ところで、上記実施例のボール式消火栓に
ついては、既設のボール式消火栓に代えて設置すること
ができる。つまり、現在、ボール式の使用されている消
火栓ボックスには、通常同じサイズの規格品が使用され
ているので、補修弁35を止めて取り替えることで、不
断水工事で従来取付けられていたボール式地下式消火栓
を、ボール式地下式空気弁内蔵型消火栓とすることがで
きる。
【0040】なお、本発明の空気弁内蔵型ボール式消火
栓は、上記各実施例の構成に限らず、適宜変更可能であ
る。例えばボール、つまり弁体12の形状は適宜変更可
能である。つまり、上記実施例では略球状の弁体12を
使用した場合について説明したが、略楕円ひずみ型の弁
体としてもよい。その場合には、弁体12の形状に合わ
せて、弁箱1や弁蓋5の形状を適宜変更するのは言うま
でもない。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の空気弁内
蔵型ボール式消火栓によれば、簡易な構成でボール式地
下式消火栓に空気弁を内蔵させ、配水管内の空気を確実
に排気可能な消火栓を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気弁内蔵型ボール式地下式消火栓の
一実施例を示す図であり、弁を開いた状態の一部を断面
にした正面図である。
【図2】図1の空気弁内蔵型ボール式地下式消火栓にお
いて、弁を開いた状態を示し、側面側から見た縦断面図
である。
【図3】図1の空気弁内蔵型ボール式地下式消火栓にお
いて、弁を閉じた状態を示し、側面側から見た縦断面図
である。
【図4】図1の空気弁内蔵型ボール式地下式消火栓の空
気弁部分の拡大図であり、通常時の状態を示している。
【図5】図1の空気弁内蔵型ボール式地下式消火栓の空
気弁部分の拡大図であり、急速排気時の状態を示してい
る。
【符号の説明】
1 弁箱 5 弁蓋 7 弁棒 12 弁体 14 第1流通穴 15 第2流通穴 17 案内部材 18 フロート弁体 19 遊動弁体 20 フロート押え 21(21a〜21c) 連通穴 23,25 排気穴 26 排気穴 33口金

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下に貫通して、給水側の下部開口と排
    水側の上部開口が形成された弁箱と、 この弁箱内に回転操作可能に設けられ、直径方向に貫通
    して第1流通穴が形成され、この第1流通穴と弁箱の上
    下開口との対応関係の有無により、弁箱の下部開口から
    上部開口への連通を開閉可能とされ、この連通の閉鎖状
    態において弁箱の上下開口に向けて配置される上下の側
    壁に、前記第1流通穴と交差して第2流通穴を貫通形成
    された弁体と、 前記閉鎖状態における弁体の上側壁の第2流通穴内に設
    けられ、下端部と側面に連通穴を開けられた案内部材
    と、 案内部材内に収容され、水に浮くことで案内部材内の水
    量に応じて上下動可能に設けられたフロート弁体と、 フロート弁体の上部に配置された状態で案内部材内に収
    容され、フロート弁体に伴って上下動可能で、案内部材
    内に入った空気を外方へ排気する排気穴を形成され、こ
    の排気穴をフロート弁体によって開閉可能とされ、案内
    部材の側面上部の連通穴よりも下方へ降下することでそ
    の連通穴を介して空気を外方へ排気可能な遊動弁体とを
    備えることを特徴とする空気弁内蔵型ボール式消火栓。
  2. 【請求項2】 上下に貫通して、給水側の下部開口と排
    水側の上部開口が形成され、その上部開口に弁蓋を設け
    られた弁箱と、 弁蓋の上部に設けられ、消化ホースが接続可能とされた
    口金と、 直径方向に貫通して第1流通穴が形成された略球状とさ
    れ、弁箱及び弁蓋にて形成される中空部内に回転操作可
    能に設けられることで、弁箱側の下部開口から弁蓋側の
    上部開口への連通を開閉可能とされ、この連通の閉鎖状
    態における上下の側壁に、前記第1流通穴と交差して第
    2流通穴が上下方向に貫通形成された弁体と、 前記閉鎖状態における弁体の上側壁の第2流通穴内に設
    けられ、下端部と側面に連通穴を開けられた案内部材
    と、 案内部材内に収容され、水に浮くことで案内部材内の水
    量に応じて上下動可能に設けられたフロート弁体と、 フロート弁体の上部に配置された状態で案内部材内に収
    容され、フロート弁体に伴って上下動可能で、案内部材
    内に入った空気を外方へ排気する排気穴を形成され、こ
    の排気穴をフロート弁体によって開閉可能とされ、案内
    部材の側面上部の連通穴よりも下方へ降下することでそ
    の連通穴を介して空気を外方へ排気可能な遊動弁体とを
    備えることを特徴とする空気弁内蔵型ボール式消火栓。
  3. 【請求項3】 前記第1流通穴及び第2流通穴は、略球
    状の弁体の直径方向に貫通して形成され、 第2流通穴は、第1流通穴と直交して形成され、 第1流通穴及び第2流通穴の双方に直交し、且つ略球状
    の弁体の直径方向に沿って配置される弁棒にて、前記弁
    体が回転操作されることを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の空気弁内蔵型ボール式消火栓。
  4. 【請求項4】 前記案内部材は、上方に開口した略円筒
    状で、その下面は略球面状に下方に膨出して形成され、
    遊動弁体が最も降下した状態でその上下位置となる側面
    と、下面中央部とに連通穴を開けられており、 前記フロート弁体は、略球状に形成されており、 前記遊動弁体は、案内部材の内径よりも僅かに小径の略
    円板状で、中央部に上下方向に貫通して排気穴が設けら
    れており、 案内部材の上部には、案内部材からの遊動弁体の脱落を
    防止するフロート押えが設けられ、 このフロート押えの中央部には、遊動弁体ないし案内部
    材からの空気を外方へ排気する排気穴が形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の空気弁内蔵型ボール
    式消火栓。
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