JP2003126227A - 汚染空気の処理装置及びその処理方法 - Google Patents

汚染空気の処理装置及びその処理方法

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JP2003126227A
JP2003126227A JP2001328969A JP2001328969A JP2003126227A JP 2003126227 A JP2003126227 A JP 2003126227A JP 2001328969 A JP2001328969 A JP 2001328969A JP 2001328969 A JP2001328969 A JP 2001328969A JP 2003126227 A JP2003126227 A JP 2003126227A
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air
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JP2001328969A
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Takehisa Norimoto
武久 則本
Yukio Takeda
幸雄 武田
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IWASAKI KANKYO SHISETSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光触媒の表面積が広くとれ、光触媒表面に紫
外線を満遍なく照射することができ、汚染空気の圧力損
失が少なく、臭気物質の脱臭および有害物質の除去処理
を効率的に行うことが可能な汚染空気の処理装置を提供
する。 【解決手段】 本発明の処理装置は、側部に棒状の紫外
線照射源5が配設された扁平状の導光板6と、導光板6
に対向して配置され、多数のハニカム孔表面に光触媒が
担持されたハニカム構造体4とを具備する。導光板6は
紫外線照射源5を作動させるとその全面から紫外線が照
射され、ハニカム構造体4はその厚さ方向が導光板6と
直交する方向に配置される。また、導光板6に複数の通
気開口部を形成してその両側にハニカム構造体4を配置
してもよく、処理装置に吸着剤充填のフィルタを装着し
てもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は汚染空気の処理装置
及びその方法に関し、特に光触媒と紫外線照射との作用
により、空気中の汚染物質を酸化分解して除去する汚染
空気の処理装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在普及している一般生活系での脱臭処
理及び有害物質除去処理のための装置は多種多様にわた
っている。例えば、低濃度の汚染空気を処理するものと
しては、家庭内で除塵を主目的としたHEPA(ヘパ:
超高性能フィルタ)利用の空気清浄機が代表的である。
しかし、従来の装置は未だ完全なものとはいえず、例え
ば脱臭装置では、大半が微細な塵埃の捕集を目的とした
方式であるにすぎず、臭気物質のアンモニア等、揮発性
有機化合物(VOC)のトルエン、アセトアルデヒド
等、シックハウス病の原因物質であるホルムアルデヒド
や、腐敗促進物質のエチレン等の満足のいく処理ができ
ないのが現状である。
【0003】近年、紫外線が照射されると触媒活性を有
するようになる酸化チタン等の光触媒が、多方面に応用
され、ガラスやタイル等の汚れ防止、抗菌、臭気物質を
含有する空気の脱臭処理や排ガス処理に利用され始めて
いる。光触媒の活性能は、光触媒の密度と表面積、紫外
線の光量に依存する。光触媒の密度は、ガラス等の基質
上の塗布層を厚くすれば活性は高くなるが、表面全体が
光触媒で覆うようになればそれ以上の活性の上昇は望め
ない。一方、光触媒の表面積は広いほど活性は高くな
る。また、紫外線の光量については、一定の光量以上で
は活性の上昇はみられないものの、光量が少ない段階で
は光触媒活性は光量に比例して上昇する。従って、光触
媒が密に塗布された光触媒にあっては、光触媒の表面積
および紫外線の光量が光触媒の活性を左右する重要な因
子となる。
【0004】光触媒の酸化分解作用を利用した装置とし
ては、前述の通り、空気清浄装置や脱臭装置がある。空
気清浄装置等の脱臭処理に使用される光触媒について
は、表面積が広く、表面部の通気性が良好で、その担体
が軽量であることが望まれる。これらを満たす部材とし
て、波形の担体に光触媒を塗布したものや不織布に光触
媒を塗布または焼結したものなどが利用されている。し
かし、波形状担体に担持された光触媒は、空気と接触す
る表面積をある程度広くとれるが、必ずしも充分でな
い。また、波形状および不織布製の光触媒は、紫外線に
当たる面だけは光触媒活性を有するが、紫外線の当たら
ない内側奥部等では光触媒活性が得られないため、効率
の良い触媒活性を得ることが困難であった。しかも、不
織布自体は必ずしも通気性が良好でないという欠点があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上述の従来技術の問題点を解消することにあり、光
触媒の表面積が広くとれ、光触媒表面に紫外線を満遍な
く照射することができ、汚染空気の圧力損失が少なく、
かつ構成部材が簡素化され、臭気物質の脱臭および有害
物質の除去処理を効率的に行うことが可能な汚染空気の
処理装置およびその処理方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、簡素化され
た汚染空気の処理装置およびその処理方法を利用して上
記従来技術の問題点を解決すべく、鋭意検討を重ねてき
たところ、紫外線照射源を作動させると全面から紫外線
が照射される導光板と、厚さ方向が導光板と直交する方
向に配置されるハニカム構造体とを組み合わせることに
より、脱臭物質および有害物質を効率良く除去すること
が可能な汚染空気の処理装置を開発するに至った。
【0007】すなわち、本発明の汚染空気の処理装置
は、一側部または両側部に棒状の紫外線照射源が配設さ
れた扁平状の導光板と、導光板に対向して配置され、多
数のハニカム孔表面に光触媒が担持されたハニカム構造
体とを具備し、上記導光板は紫外線照射源を作動させる
とその全面から紫外線が照射され、上記ハニカム構造体
はその厚さ方向が導光板と直交する方向に配置されるこ
とを特徴とする。また、本発明の汚染空気の処理方法
は、多数のハニカム孔表面に光触媒が担持されたハニカ
ム構造体の厚さ方向に対して、一側部または両側部に紫
外線照射源が配設された扁平状の導光板を直交する方向
に配置して、導光板の表面からハニカム孔全体に紫外線
を照射しながら、汚染物質を含有する空気を上記ハニカ
ム孔に送気させて、その表面で空気中の汚染物質を酸化
分解することを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の汚染空気の処理装置においては、ハニ
カム構造体の厚さ方向と直交する方向に導光板が配置さ
れているため、紫外線照射源を作動させると、導光板の
片面または両面から紫外線がハニカム構造体の奥部まで
満遍なくほぼ均一に照射され、汚染物質を含有する空気
がハニカム構造体の内部を通過する際に、光触媒が担持
されたハニカム孔の全表面で、光触媒と紫外線照射との
酸化作用により汚染物質が分解除去される。また、本発
明の汚染空気の処理装置は、紫外線照射源が側部に配設
された導光板と、内部に光触媒が担持されたハニカム構
造体との比較的簡素化された部材および構造からなり、
しかも、ハニカム構造体の多数の孔表面に光触媒が担持
されているため、単位体積当たりの光触媒の表面積が広
くとれ、かつハニカム構造体による通気抵抗を殆ど受け
ることなく汚染空気を送気させることが可能であり、汚
染物質を効率良く分解することが可能である。
【0009】上記導光板が複数の通気開口部を有し、そ
の両側にハニカム構造体を配置した汚染空気の処理装置
では、上流側の光触媒によってたとえ汚染物質が完全に
分解されなくても、未分解の汚染物質を下流側の光触媒
によって分解することが可能になる。エアコンディショ
ナ、サーキュレータまたは全熱交換器の装置内に、上記
導光板とハニカム構造体とが組み込まれた汚染空気の処
理装置では、既存の装置に汚染物質の分解機能を付加す
ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
汚染空気に含まれる代表的な汚染物質としては、アンモ
ニア、トリメチルアミン、硫化水素、メチルメルカプタ
ン、二硫化メチル等の臭気物質、シックハウス病の原因
物質であり、臭気物質の一種でもあるアセトアルデヒ
ド、トルエン、キシレン、酢酸、トリクロロエチレン、
テトラクロロエチレン、トリクロロエタン等のVOC
や、刺激臭のあるホルムアルデヒド、果実等の腐敗促進
物質であるエチレン等が挙げられる。なお、臭気物質の
多くは有害物質でもあるので、両者を明確に区別するこ
とはできない。本発明の処理装置および処理方法は、内
部に光触媒が担持されたハニカム構造体と、紫外線照射
源が側部に配設された導光板とを組み合わせて、空気中
に含まれる上記したような汚染物質を分解除去するもの
である。
【0011】本発明の処理装置を構成するハニカム構造
体は、通気性に優れ、光触媒が担持される表面積を格段
に広くすることができる。ハニカム構造とは一般に六角
形のコアが多数集合した構造物を指すが、その形状は、
三角形、四角形以上の多角形、千鳥格子状であってもよ
い。光触媒の担体となるハニカム壁は、セラミック、ガ
ラス、合成樹脂、紙、表面が電気的に絶縁処理された金
属等が使用される。この絶縁処理としては、ガラスコー
ティング処理、陽極酸化処理等が挙げられる。ハニカム
のコアは小さいほど表面積を広くとれるので光触媒活性
には効果的であるが、その大きさは通常3〜10mmの範
囲にある。ハニカム壁の厚みは、装置に組み込まれたハ
ニカム構造体が変形しない程度またはそれ以上の強度が
あればよく、特に限定されるものではない。
【0012】ハニカム孔表面に担持される光触媒として
は、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化カドミウム、酸化鉄等
が用いられ、酸化還元電位が高くバンドギャップの高い
酸化チタンが好適である。酸化チタンとしては、アナタ
ーゼ型、ルチル型、ブロッカイト型等の結晶型のものが
使用されるが、活性の強いアナターゼ型およびブロッカ
イト型結晶が好適である。光触媒は、その微粒子を水に
分散させてスラリーとし、このスラリー中にハニカム体
を浸漬するか、またはこのスラリーをハニカム壁に塗布
もしくは噴霧し、次いで乾燥することによって得ること
ができる。また、ハニカム壁が不燃性である場合は、光
触媒の可溶性塩を水またはアルコールに溶解し、上記ス
ラリー法と同様に浸漬、塗布または噴霧した後、空気雰
囲気下に焼結することによっても得ることができる。
【0013】本発明の処理装置を構成する導光板は、そ
の側部に紫外線照射源が配設されており、紫外線照射源
を作動させると、その表面から紫外線が照射される。紫
外線照射源は、導光板の側部に配設されるため、棒状の
紫外線ランプが使用される。紫外線ランプとしては、波
長400nm以下の紫外線を放射するランプであれば特に
限定されるものではないが、波長360nm中心の冷陰極
ランプ、波長320nm中心のブラックライト、波長25
4nm中心の低圧水銀ランプ等が使用される。紫外線照射
源は、紫外線照射量を増加させるために、導光板の両側
部に配設することができる。また、照射される紫外線を
全て導光板に入射するように、導光板の端面側を除く紫
外線照射源の周囲はリフレクタで覆われる。
【0014】導光板は紫外線透過性に優れた材質のもの
が使用される。その材質としては、例えば、ガラスや、
ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリカーボ
ネート、ポリプロピレン、ポリ四フッ化エチレン、ポリ
フッ化ビニリデン、ポリメチルペンテンなどの合成樹脂
が挙げられる。また、導光板は通常2〜10mmの範囲の
厚さで使用される。導光板表面から紫外線をより均一に
照射するために、導光板の表面または裏面に、光散乱用
の線状溝、点状に存在する凹部を形成するか、あるいは
光散乱性インクのストライプ状またはドット状印刷、サ
ンドブラスト等による粗面加工を施しておくことが好ま
しい。例えば、光散乱用の溝を形成する場合、溝は、棒
状の紫外線照射源に対して平行および直交方向のいずれ
でもよく、直線および曲線のいずれであってもよい。ま
た、上記のように溝を平行に形成するときは、反射光が
干渉することなく、紫外線照射源から遠ざかるに従って
その間隔を狭めることが好ましい。
【0015】前記ハニカム構造体は導光板の片面のみま
たは両面に配置される。ハニカム構造体を導光板の片面
に配置する場合は、導光板の上流側および下流側のいず
れに配置してもよいが、紫外線が無駄に照射されること
を防止するために、ハニカム構造体と反対側の導光板の
表面および紫外線照射源と反対側の端面を反射フィルム
で被覆するかあるいは反射性の材質を蒸着することが好
ましい。更に、ハニカム構造体側の導光板の表面には、
拡散フィルムを貼着してもよい。一方、ハニカム構造体
を導光板の両面に配置する場合は、空気が通過する通気
開口部を導光板に形成する必要がある。通常、紫外線の
入射方向と長手方向が平行な短冊状の開口部が導光板に
複数個形成される。通気開口部の形状は、中央部が膨ら
んだ長楕円形または平行四辺形等、短冊状に限定される
ものではなく、任意の形状を適宜選択することができ
る。
【0016】ハニカム構造体を導光板の片面に配置する
場合、両者を離間させても密着させてもよい。離間させ
るときは両者の間が空気流通路となり、密着させるとき
は、導光板に上記したような通気開口部を形成する必要
がある。また、ハニカム構造体を導光板の両面に配置す
る場合は、両者の対向する面の一方または双方を離間さ
せても密着させてもよいが、両者の組合せ構造を簡素化
するために、密着させることが好ましい。導光板に対す
る前記通気開口部の開口率は、30〜65%の範囲にあ
ることが好ましい。開口率が30%未満であると、導光
板による通気抵抗が大きくなる。一方、開口率が65%
より大きいと、ハニカム構造体内部の光触媒への紫外線
照射量が充分でなくなる。いずれにしても、上記範囲を
外れると、光触媒と紫外線照射とによる汚染物質の分解
効率が低下するので好ましくない。
【0017】本発明においては、前記ハニカム構造体の
上流側に吸着剤を充填したフィルタを配置することがで
きる。かかるフィルタとしては、例えば、粒状活性炭、
繊維状活性炭、シリカゲル等の吸着剤を通気性の良好な
例えば不織布に充填したものが用いられる。吸着剤とし
ては、空気中に含まれる汚染物質の性状に応じて、アン
モニア等の塩基性ガスを多く含む空気には酸添着炭を、
硫化水素、酢酸等の酸性ガスを多く含む空気には塩基性
炭を使用することもできる。また、本発明の処理装置に
おいては、紫外線がハニカム構造体を通り抜けてフィル
タにも照射されるので、フィルタの照射面に光触媒を塗
布して汚染物質の除去作用を更に高めることも効果的で
ある。
【0018】なお、紫外線照射源として低波長域の紫外
線が照射される低圧水銀ランプを使用する場合、浮遊性
細菌、カビ等の微生物は紫外線の照射または紫外線・光
触媒酸化により殺菌され、処理対象空間の微生物の数が
著しく低減される。同様に、処理対象空間にたとえウィ
ルスが存在するような場合でも、ウィルスは紫外線また
は光触媒酸化により死滅される。
【0019】本発明において、紫外線照射源から照射さ
れる紫外線は、導光板によってハニカム構造体内部のハ
ニカム孔をほぼ均一に照射するので、照射紫外線を効率
よく利用することができ、光触媒反応の効率が向上す
る。その結果、ハニカム構造体の内部において臭気物質
および有害物質は、酸化触媒として作用する光触媒によ
り分解され、例えば臭気物質は無臭物質になる。このよ
うに、本発明の汚染空気の処理装置は、紫外線照射源が
側部に配設された導光板と内部に光触媒が担持されたハ
ニカム構造体とを組み合わせたことにより、従来のもの
と比べて、汚染物質の分解効率に優れた汚染空気の処理
装置を提供することができる。
【0020】次に、図面を参照しながら本発明を具体的
に説明する。本発明の汚染空気の処理方法は、例えば図
1に示す処理装置を用いて実施できる。この汚染空気の
処理装置は、ケーシング1前面の吸気側にルーバ2が取
り付けられ、ケーシング1の内部には、送風機3と、内
部に光触媒が担持された図2に示すハニカム構造体4
と、ハニカム構造体4と間隔を介して、棒状の紫外線照
射源5を上部に配設した図3(A)に示す導光板6とが配
置されている。また、ケーシング1奥の底部には排気口
7が設けられている。送風機3はハニカム構造体4と導
光板6の間のケーシング1の下部に設置され、ハニカム
構造体4はルーバ2の裏面に密着していて、多数のハニ
カム孔が導光板6平面と直交する方向に存在する。図3
(A)において、導光板6の上縁部に沿って紫外線照射源
(ランプ)5が配設されている。なお、導光板6の裏面
には、反射フィルムが貼着され、更に紫外線照射ランプ
5と平行にかつランプ5から離れるに従って間隔を狭め
た極く細く浅い溝が多数本形成されている。また、紫外
線照射ランプ5の両端は、リード線およびインバータ
(図示せず)を介して電源に接続されている。
【0021】図1に示す処理装置において、紫外線照射
ランプ5を点灯させると、導光板6の前面から紫外線が
ハニカム構造体4のハニカム孔全体に満遍なくほぼ均一
に照射される。この状態で、送風機3を駆動して処理装
置前面のルーバ2から汚染空気を吸引すると、空気中の
汚染物質がハニカム構造体4内部の光触媒と接触する際
に酸化分解される。例えば、汚染物質がアンモニアの場
合は水と窒素ガスに分解され、ホルムアルデヒドの場合
は水と炭酸ガスに分解される。汚染物質が分解処理され
た空気は、ハニカム構造体4と導光板6の間の送風路を
通って、ケーシング1底部の排気口7から室内に排出さ
れ循環される。なお、空気中の汚染物質の濃度が高い場
合、汚染物質を完全に分解することができないことがあ
るので、例えば排出路切替ダンパー等を用いて、汚染空
気の処理開始から所定時間あるいは汚染物質が所定の濃
度に低下するまで、処理済みの空気を室外に排出しても
よい。
【0022】図1に示す処理装置は、次のように変更す
ることができる。導光板6をハニカム構造体4の背面に
密着させて配置してもよい。その場合、図3(B)に示す
ように、導光板6にはハニカム構造体4の内部を通過し
た空気が通気できるように複数の開口部8が形成され、
導光板6の後方が空気の送風路となる。また、排気口7
は、これから排出される空気がケーシング1内に直接吸
引されない位置であれば、ケーシング1の前面下部で
も、背面部でも、特に限定されるものではない。図4に
示すように、ルーバ2とハニカム構造体4の間に吸着剤
を充填したフィルタ9を装着してもよい。この汚染空気
の処理装置によれば、例えば処理装置の運転開始時のよ
うに、空気中の汚染物質濃度が一時的に高くても、光触
媒による分解に先立って汚染物質がフィルタ9中の活性
炭等の吸着剤に吸着され、汚染物質の濃度が低下するに
従って吸着剤から汚染物質が少しずつ放出される。その
ため、汚染物質の濃度変動に影響されることなく、光触
媒と紫外線照射の作用によって汚染物質を安定して酸化
分解することが可能である。
【0023】本発明の汚染空気の処理方法は、例えば図
5に示す処理装置を用いて実施できる。この汚染空気の
処理装置は、複数の開口部8が形成された図3(B)に示
す導光板6の両面に、図2に示すハニカム構造体4,4
が密着して配置されている点で、図1に示す処理装置と
相違する。また、導光板6には反射フィルムが貼着され
ておらず、前記した溝は導光板6の両面に形成されてい
る。図5に示す処理装置において、紫外線照射ランプ5
を点灯させると、導光板6の両面から紫外線が両側の各
ハニカム構造体4,4の前部および奥部まで満遍なくほ
ぼ均一に照射される。この状態で、送風機3を駆動して
処理装置前面のルーバ2から汚染空気を吸引すると、空
気中の汚染物質はまず上流側のハニカム構造体4内部の
光触媒と接触する際に酸化分解される。分解処理されな
かった汚染物質を含む空気は、導光板6の複数の開口部
8を通って、下流側のハニカム構造体4内部の光触媒と
接触する際に汚染物質が酸化分解される。下流側のハニ
カム構造体4を通過した処理済みの空気は、ケーシング
1の後方の送風路を通って、排気口7から室内に排出さ
れ循環される。
【0024】図5に示す処理装置において、ハニカム構
造体4,4を必ずしも導光板6の両側に密着させる必要
はなく、ハニカム構造体4と導光板6の間の一方または
双方に間隔をもたせて送風路を形成してもよい。また、
排気口7の位置を図1に示す処理装置と同様に適宜変更
することができる。更に、図4に示す処理装置と同様
に、ルーバ2とハニカム構造体4の間に吸着剤を充填し
たフィルタ9を装着してもよい。
【0025】本発明の汚染空気の処理装置は、汚染物質
の分解除去装置として使用できるだけでなく、光触媒担
持のハニカム構造体と紫外線照射源付きの導光板との前
述した構成の組み合わせを、家庭用、業務用または自動
車用等のエアコンディショナやサーキュレータ、あるい
は病院等に設置されている全熱交換器(熱および湿度交
換器)に組み込んだ装置としても使用することができ
る。ここで、エアコンディショナとは、冷暖房両機能、
更には加湿、殺菌等の別の機能を備えることのある空気
調和機の他、冷房または暖房機能のみを備えた装置も包
含する。本発明の処理装置は、一般住宅、マンション、
オフィス、レストラン、病院、介護福祉施設、自動車、
ペットルーム、トイレ等で利用することができる。本発
明によれば、ハニカム構造体の内部に担持された光触媒
と導光板の側部に配設された紫外線照射源からの紫外線
とによる酸化分解作用により、臭気物質および揮発性有
機物の脱臭、腐敗促進物質(エチレン)の除去の他に、
近年問題となっているシックハウス病やアレルギー症お
よび花粉症等に対処することも可能になる。
【0026】
【発明の効果】以上のような本発明の汚染空気の処理装
置およびその方法によれば、全面から発光する導光板を
ハニカム構造体の厚さ方向と直交する面に配置している
ため、ハニカム孔の隅々まで紫外線を満遍なくほぼ均一
に照射することができ、光触媒が担持されたハニカム孔
の全表面で汚染物質を分解することができる。しかも、
ハニカム構造体の多数の孔表面に光触媒が担持されてい
るため、単位体積当たりの光触媒の表面積が広くとれ、
かつハニカム構造体による汚染空気の圧力損失が殆どな
く、汚染物質を効率良く分解することができる。更に、
紫外線照射源が側部に配設された導光板と内部に光触媒
が担持されたハニカム構造体とから、処理装置が構成さ
れているため、その構成部材および構造が比較的簡素化
されている。また、既存のエアコンディショナ、サーキ
ュレータまたは全熱交換器を大幅に設計変更することな
く、上記導光板およびハニカム構造体を簡単に組み込む
ことも可能である。
【0027】本発明は、空気中に含まれる汚染物質の分
解効率が良好であるので、脱臭性能は勿論のこと、近年
問題視されているシックハウス病、アレルギー症および
花粉症の原因とされている物質の分解除去の他に、浮遊
微生物の殺菌にも充分効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の処理装置の一実施例を示す断面図で
ある。
【図2】 本発明におけるハニカム構造体の一実施例を
示す斜視図である。
【図3】 (A)は本発明における導光板の一例を示す平
面図であり、(B)は導光板の別の例を示す平面図であ
る。
【図4】 本発明の処理装置の別の実施例を示す断面図
である。
【図5】 本発明の処理装置の他の実施例を示す断面図
である。
【符号の説明】
4・・・ ハニカム構造体、5・・・ 紫外線照射源(紫外線照
射ランプ)、6・・・ 導光板、8・・・ 通気開口部、9・・・
フィルタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/36 E G Fターム(参考) 4C080 AA07 AA10 BB02 CC01 HH05 JJ03 KK08 MM02 QQ17 4D048 AA08 AA19 AA21 AA22 AB01 AB03 BB02 CC31 CC40 CD01 CD08 EA01 4G069 AA03 AA08 BA48A CA01 CA11 CA17 DA06 EA18 FA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一側部または両側部に棒状の紫外線照射
    源が配設された扁平状の導光板と、導光板に対向して配
    置され、多数のハニカム孔表面に光触媒が担持されたハ
    ニカム構造体とを具備し、上記導光板は紫外線照射源を
    作動させるとその全面から紫外線が照射され、上記ハニ
    カム構造体はその厚さ方向が導光板と直交する方向に配
    置されることを特徴とする汚染空気の処理装置。
  2. 【請求項2】 前記導光板が複数の通気開口部を有し、
    その両面にハニカム構造体が配置されることを特徴とす
    る請求項1記載の汚染空気の処理装置。
  3. 【請求項3】 一側部または両側部に棒状の紫外線照射
    源が配設され、紫外線照射源を作動させると全面から紫
    外線が照射される扁平状の導光板と、導光板に対して厚
    さ方向が直交する方向に配置され、多数のハニカム孔表
    面に光触媒が担持されたハニカム構造体とが、エアコン
    ディショナ、サーキュレータおよび全熱交換器から選ば
    れる装置内に組み込まれたことを特徴とする汚染空気の
    処理装置。
  4. 【請求項4】 多数のハニカム孔表面に光触媒が担持さ
    れたハニカム構造体の厚さ方向に対して、一側部または
    両側部に紫外線照射源が配設された扁平状の導光板を直
    交する方向に配置して、導光板の表面からハニカム孔全
    体に紫外線を照射しながら、汚染物質を含有する空気を
    上記ハニカム孔に送気させて、その表面で空気中の汚染
    物質を酸化分解することを特徴とする汚染空気の処理方
    法。
  5. 【請求項5】 前記導光板の両面にハニカム構造体を配
    置して、導光板に形成された複数の開口部を介して空気
    を送気させながら、各ハニカム構造体のハニカム孔表面
    で空気中の汚染物質を酸化分解することを特徴とする請
    求項4記載の汚染空気の処理方法。
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