JP2003125755A - 新規静水圧培養装置 - Google Patents

新規静水圧培養装置

Info

Publication number
JP2003125755A
JP2003125755A JP2001326493A JP2001326493A JP2003125755A JP 2003125755 A JP2003125755 A JP 2003125755A JP 2001326493 A JP2001326493 A JP 2001326493A JP 2001326493 A JP2001326493 A JP 2001326493A JP 2003125755 A JP2003125755 A JP 2003125755A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
culture
pressure
hydrostatic
medium
pressure load
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001326493A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Tateishi
哲也 立石
Takashi Ushida
多加志 牛田
Hideo Niwa
英夫 丹羽
Takeshi Fukuchi
健 福地
Tadao Sato
匡生 佐藤
Kenji Yamashita
憲司 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2001326493A priority Critical patent/JP2003125755A/ja
Publication of JP2003125755A publication Critical patent/JP2003125755A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 静水圧下で、サンプル間のコンタミリスクを
排除した上で、複数の細胞サンプルの培養を同時かつ簡
便に行う。 【解決手段】 複数の細胞サンプルの静水圧下での培養
を同時かつ連続的に実施するための、各細胞サンプル及
び各培地を互いに接触することなく完全に分離された状
態で保持する静水圧培養装置。圧力負荷用駆動装置
(1)、複数の培地送液シリンダー(2)、複数の培養
カラム(4)、複数の電磁弁(6)、圧力センサー
(8)、及び、シーケンサー(9)からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静水圧負荷下での
細胞培養技術に関する。
【0002】
【従来の技術】生体内の組織・細胞はサイトカインなど
種々の因子による生化学的な刺激だけでなく、静的ある
いは動的な力学的刺激を受けることにより、分化・増
殖、代謝など細胞の生化学的そして生理学的な機能を発
揮している。生体における力学的刺激としては、歩行時
の関節内での大気圧の数十倍という強度の静水圧による
刺激(Wrightら、Clinical Scien
ce 90巻、61−71頁、1996年;Parkk
inenら、Archives of Biochem
istry 300巻、458−465頁、1993
年)、そして静水圧に比べそれ自体の圧力強度はかなり
低いものであるが血液、体液の流れによる応力圧の刺激
がその主なものとして知られている(Leungら、S
cience 191巻、475−477頁、1976
年)。
【0003】これまでこのような力学的刺激を利用した
細胞の分化・増殖を目的とする細胞培養システムはいく
つか検討されており、高価な増殖因子を利用せずに済む
というコスト面のメリットに加え、外来物の混入を最小
限に抑えたいという安全性確保のメリットがあるという
理由で、動物細胞を用いた医薬品等の物質生産あるいは
組織再生など特に医療分野への応用が期待されている。
【0004】なかでも再生医療は高齢化社会が進展する
中、その産業化が強く叫ばれ、それを目指した企業の研
究開発が加速的に進んでいる。再生医療とは自己あるい
は他人の組織・細胞を体外で培養し、欠損を起こした箇
所の組織と入れ替えることにより、その疾患を治療する
ことを目指したものであり、骨、軟骨、皮膚を中心に代
謝臓器を含む種々の組織において、そのための技術開発
を目指した研究が多くの研究機関で進められており、そ
の内のいくつかは製品化をより具体的に目指したもので
ある。
【0005】再生医療において、自己の組織・細胞を用
いる場合を自家移植、他人の組織・細胞を用いる場合を
他家移植という。骨、軟骨、皮膚を中心に代謝臓器を含
む種々の組織における自家および他家移植について実際
の治療においては、皮膚移植を例外として、拒絶反応の
問題から基本的には自家の組織・細胞の利用がまず望ま
しいとされる。他家移植は多くの治療対象患者の移植組
織を同時に作製することができコスト面では特に好まし
いと考えられるが、先に述べた拒絶の問題、さらには他
人の組織・細胞由来のウィルス感染等のリスクが取り上
げられ、かなり規制が厳しくなると予想される。このこ
とより企業化においては自家の移植がまず優先されるこ
とになる。
【0006】自家移植治療を企業化する場合の課題とし
ては複数の患者サンプルを如何に安全にかつローコスト
で処理するかである。すなわち、複数の患者組織・細胞
を同時に扱う場合に起こる可能性が強く指摘される患者
サンプル間のコンタミの問題を如何に防ぐかである。自
家の系では患者間の組織・細胞あるいは培養液の混合が
決して起こらない患者毎の完全分離操作に基づいたサン
プル作製体制が必要とされ、実際にこの分離培養工程作
業をコスト面を満足させる形で実施可能にするシステム
の構築が強く要求されている。
【0007】しかしながら、複数のサンプルについて同
時に圧力負荷を行い、かつお互いのサンプルおよび培養
液が混ざり合うことのない長期連続培養システムの構築
例は極めて少なく、特に静水圧下での刺激培養装置につ
いてはまったく報告されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、静水圧という圧力負荷条件下で、無菌性を向上さ
せ、かつサンプル間のコンタミリスクを排除した上で、
複数の細胞サンプルの培養を同時かつ簡便に行うことを
目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、複数
の細胞サンプルの静水圧下での培養を同時かつ連続的に
実施するための静水圧培養装置であって、各細胞サンプ
ル及び各培地を互いに接触することなく完全に分離され
た状態で保持する静水圧培養装置である。
【0010】上記静水圧培養装置は、圧力負荷用駆動装
置、複数の培地送液シリンダー、複数の培養カラム、複
数の電磁弁、圧力センサー、及び、シーケンサーからな
ることが好ましい。また、上記静水圧培養装置は、圧力
負荷用駆動装置、培地を保持しており、上記圧力負荷用
駆動装置からの加圧により上記培地を送り出す複数の培
地送液シリンダー、細胞サンプル及び培養担体を保持し
ており、上記複数の培地送液シリンダーから培地が送り
込まれる複数の培養カラム、上記複数の培養カラムの各
出口に設置され、上記複数の培養カラムからの培地の吐
出量を制御する複数の電磁弁、上記複数の培養カラム内
の圧力を測定する圧力センサー、及び、上記圧力センサ
ーと上記圧力負荷用駆動装置に電気的に接続され、上記
圧力センサーが測定した圧力に応じて上記圧力負荷用駆
動装置の動作を制御するシーケンサー、からなることが
好ましい。
【0011】また、圧力負荷用駆動装置は、パルス式の
ステッピングモーター、直流式のサーボモーター、又
は、直流式のリニアモーターであることが好ましい。上
記培地送液シリンダー及び上記培養カラムは、5MPa
までの圧力に耐性を有する透明な素材からなるものであ
ることが好ましい。上記細胞は、ほ乳動物由来の細胞で
あることが好ましく、また、軟骨細胞であることが好ま
しい。
【0012】さらに本発明は、上記静水圧培養装置を用
いて静水圧下で複数の細胞サンプルを同時かつ連続的に
培養することからなる細胞培養方法である。
【0013】以下に本発明を詳述する。本発明の静水圧
培養装置は、初期に培地送液シリンダーに装着した培地
量の範囲での連続運転が可能であり、それを越えた量の
培地が必要な場合はシリンダー単位の交換を行うバッチ
式となる。本発明の静水圧培養装置は、構造的にはシン
プルで、無菌性の確保や、機器自体のコストの面で優れ
た方式である。
【0014】本発明の一態様を図1に基づいて説明す
る。 (a)シーケンサー制御の圧力負荷用駆動装置(シリン
ダー駆動装置) 圧力負荷用駆動装置としては、パルス電流制御式のステ
ッピングモーター、直流式のサーボモーター、又は、直
流式のリニアモーターが挙げられる。圧力負荷用駆動装
置の制御は、培養カラムの出口にセットした圧力センサ
ーにより測定された各培養カラム内の圧力をシーケンサ
ー(制御用コンピューター)に入力し、その入力値に応
じて行う。すなわち稼働パターンとしては、シーケンサ
ー設定の圧力値にすべての培養カラム出口圧が達するま
で圧力負荷用駆動装置が加圧を続け、達した段階で加圧
を停止するといったパターンが好ましい。この時、圧力
負荷用駆動装置は固定あるいはフリーの状態をとること
が可能で、圧力の維持、低下を自由に設定できる。
【0015】なお、図1では複数の培地送液シリンダー
の駆動をひとつの圧力負荷用駆動装置で行っているが、
それぞれの培地送液シリンダーに独立した複数の圧力負
荷用駆動装置を設置し、個々の培地送液シリンダー制御
を独立した形で行うことも可能である。この場合、シー
ケンサーにより各圧力センサーと各圧力負荷用駆動装置
との連携をそれぞれ別個に行う必要がある。
【0016】(b)複数の培地送液シリンダー ディスポーザブルタイプが好ましい。構造としては図1
に示すようなものが挙げられる。材質としては、耐圧性
のある材質たとえば強化ガラス、強化プラスチックを用
いることが好ましい。培地送液シリンダーの出口(培地
出口)はフィルターを介して培養カラムと接続している
ことが好ましい。培地送液シリンダーの数は培養カラム
の数と同数である。
【0017】(c)複数の培養カラム ディスポーザブルタイプが好ましい。構造としては図2
に示すように、Oリングを介在させ、ねじ込み式のもの
が挙げられる。材質としてはポリカーボネートを用いる
ことができるが、耐圧性のある材質たとえば強化ガラ
ス、強化プラスチックを用いることが好ましい。培養カ
ラムの出口(培地出口)はフィルターを介して電磁弁と
接続していることが好ましい。電磁弁により培養カラム
からの培地の吐出量を制御し、培養カラム中の圧力を制
御することができる。また、培養カラムには内部の圧力
を測定できるよう圧力センサーが設置されている。圧力
センサーは培養カラムの出口に設置することが好まし
い。
【0018】(d)圧力センサー、シーケンサー、複数
の電磁弁 圧力センサーとしては丸菱バイオエンジ社製のものが挙
げられる。圧力センサーは培養カラムの培地出口に装着
するのが好ましい。シーケンサー及び電磁弁としては、
丸菱バイオエンジ社製のものが好ましい。圧力センサ
ー、圧力負荷用駆動装置、電磁弁をシーケンサーで連動
させることにより、培養カラム内の圧力の上昇下降を制
御することができる。また圧力はリアルタイムで計測
し、レコーダーに記録してよい。なお電磁弁のかわり
に、手動で切り替えることも可能である。
【0019】(e)廃液槽、接続ライン 個々の培養カラムを通過してきた培地は、最終的に廃液
槽に到達する。廃液層は装置全体に1個であっても良い
が、個々の培養カラムに1つ備えておくことが好まし
い。培地送液シリンダーと培養カラム、又は、培養カラ
ムと廃液槽を接続する接続ラインは、ステン製のものが
好ましいが、テフロン(R)あるいはピーク製のものも
使用可能である。
【0020】上記培養カラム中の培養担体は、生体適合
性材料からなるものであることが好ましい。上記培養カ
ラム中の培養担体としては、細胞等を良好に保持できる
ものであれば特に限定されず、具体的には、平板プレー
ト、多孔質体、不織布、メッシュ、組み紐、ゲルが挙げ
られる。上記生体適合性材料としては、例えば、ポリグ
リコール酸、ポリ乳酸、ポリグリコール酸/ポリ乳酸共
重合体、ポリεカプロラクトン、ポリ乳酸/ポリεカプ
ロラクトン共重合体、アルギン酸、セルロース、ニトロ
セルロース、ゼラチン、コラーゲン等の分解性材料、ポ
リアミド、ポリエステル、ポリスチレン、ポリプロピレ
ン、ポリアクリル酸、ポリビニール、ポリカーボネー
ト、ポリウレタン等の非分解性材料などが挙げられる。
【0021】装置内を通液する培地(培養液)として
は、細胞が良好に培養できるものであれば特に限定され
ない。なお、培養カラムをCOインキュベーター内に
設置し、培養カラム出口のフィルターを介してインキュ
ベーターの内部環境と接触し培地の温度を制御するよう
にすることが好ましい。
【0022】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるもの
ではない。 (実施例1)以下、実施例1で用いた静水圧培養装置の
各構成要素について説明する。圧力負荷用駆動装置
(1)として、中央精機社製のパルス電流制御式のステ
ッピングモーターを用いたクロスヘッド変速方式のもの
を用いた。これは、クロスヘッドの稼働速度の広範囲に
わたる微調整が可能であり、最大荷重として500kg
f、クロスヘッド速度として0.005〜500mm/
minの稼働が可能なものである。
【0023】培地送液シリンダー(2)として、テルモ
社製のディスポーザブルタイプのものを用いた。培地送
液シリンダー(2)の各出口は、培地を送液できる接続
ラインにより、フィルター(3)を介してそれぞれ培養
カラム(4)と接続した。なお、圧力負荷用駆動装置
(1)と培地送液シリンダー(2)はクリーンベンチ
(10)内に設置した。
【0024】培養カラム(4)として、図2で示される
構造のディスポーザブルタイプのものを用いた。培養カ
ラム(4)の各出口は、フィルター(5)を介してそれ
ぞれ丸菱バイオエンジ社製の電磁弁(6)と接続し、培
地の吐出量を制御できるようにした。また丸菱バイオエ
ンジ社製の圧力センサー(8)を培養カラム(4)の出
口に装着した。培養カラム(4)の各出口は、各電磁弁
(6)を介し、培地を送液できる接続ラインによりそれ
ぞれ廃液槽(7)に接続した。
【0025】圧力センサー(8)、圧力負荷用駆動装置
(1)及び電磁弁(6)を丸菱バイオエンジ社製のシー
ケンサー(9)で連動させることにより、培養カラム
(4)内の圧力を後述するように制御した。上記圧力は
リアルタイムで計測し、レコーダーに記録した。なお、
培養カラム(4)、フィルター(5)、電磁弁(6)及
び廃液槽(7)はCOインキュベーター(11)内に
設置した。
【0026】(軟骨細胞の培養例)培地(ウシ胎児血清
(GIBCO社製)を10%添加したGIBCO社のハ
ムズF12)35mlを入れた50ml容量の培地送液
シリンダーを用い、実際に軟骨細胞の培養を行った。圧
力負荷パターンは、約5秒間で2MPaへ圧力上昇さ
せ、2MPaに達した状態で15秒間置き、その後5秒
間で0MPaまで下降させ、その状態で15秒間置くと
いうサイクルを1日あたり30サイクル連続稼働するよ
うにシーケンサーの設定を行った。図3にその負荷パタ
ーンの一例を示した。また非圧力負荷時の培地交換は、
流速を50μl/minに設定し、2ml/日で行っ
た。この培養を30日間継続した。なお中間時に培地送
液シリンダー(培地35ml入り)を交換した。
【0027】細胞はウシ関節軟骨組織よりコラゲナーゼ
を用いた方法により分離したものを用いた。5x10
個の細胞を径6.5mmのコラーゲンディスクに播種
し、2時間5%CO/airで静置培養した後に、培
養カラム内に入れ、上記条件での培養を行った。
【0028】30日間の培養期間、装置にコンタミはな
く順調に稼働した。培養後のサンプルについて、軟骨細
胞機能の評価を行った。比較として同サンプルをシャー
レを用いた旋回培養を行ったものを用いた。評価は、培
養後の細胞による軟骨細胞の機能マーカーであるプロテ
オグリカンの産生量を以下のELISA法で測定するこ
とにより行った。
【0029】培養後のサンプルは、抽出用緩衝溶液(4
Mグアニジン塩酸、0.05M酢酸ナトリウム、0.0
1Mエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、0.1Mア
ミノヘキサン酸、0.005Mベンズアミジン塩酸、p
H5.8)中で、4℃、48時間、ゆるやかに振盪し、
可溶化した後、1.3%酢酸カリウムを含むエタノール
溶液でプロテオグリカンを沈殿させた。沈殿物をELI
SA用96穴プレートに吸着させ、4℃で一晩放置し
た。ELISA洗浄液(0.05%ツィーン20を含む
リン酸緩衝液)で各ウェルを洗浄後0.1%ウシ血清ア
ルブミンを含むリン酸緩衝液を1ウェル当り200μl
を加え、2時間放置した。ELISA洗浄液で洗浄後5
00倍希釈したビオチン標識抗コンドロイチン−4−硫
酸モノクローナル抗体(生化学工業)を1ウェル当り1
00μl加え、2時間放置した。ELISA洗浄液で洗
浄後1000倍希釈したホースラディッシュパーオキシ
ダーゼ−ストレプトアビジンコンジュゲート(GIBC
O/BRL Laboratory)を1ウェル当り1
00μl加え、30分放置した。ELISA洗浄液で洗
浄後発色基質(Genzyme/Techne)を1ウ
ェル当り100μl加え室温で30分間放置した後2N
硫酸を1ウェル当り50μl加え反応を停止した。反応
停止後オートプレートリーダーにより450nmの吸光
度を測定した。以上の方法により細胞が産生したコンド
ロイチン−4−硫酸の量を測定したところ、周期的な圧
力負荷を行った軟骨細胞の産生量は、圧力負荷を行わず
大気圧下で30日間培養した軟骨細胞が産生する量より
約1.5倍高かった(図4)。
【0030】その結果、本装置での培養により、プロテ
オグリカンの産生はコントロールに比べ有意に高まって
おり、本装置が静水圧培養装置として優れた性能を有す
るものであることが示された。また、図1の装置構造か
ら明らかなように、培養液が接触する部分はシリンダ
ー、カラム、フィルター、電磁弁、廃液槽のそれぞれが
完全に独立しており、3つの各サンプル間でコンタミは
起こり得ない。
【0031】
【発明の効果】本発明の培養装置を用いることにより、
これまで不可能であった複数のサンプルを同時かつ完全
に独立した形で長期間にわたる周期的な圧力負荷連続培
養を簡便かつ高い無菌性を保った上で行うことが可能と
なった。これにより、軟骨組織を始め種々の自家組織の
移植治療において、製品の品質さらにはコスト、安全性
の面で大幅な向上が見込まれ、その産業化に大きく貢献
することが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一態様である静水圧培養装置の模式
【図2】 本発明の静水圧培養装置で用いられる培養カ
ラムの一態様
【図3】 本発明の静水圧培養装置で行われる圧力負荷
パターンの一例
【図4】 実施例と比較例におけるELISAによるコ
ンドロイチン−4−硫酸産生量を示すグラフ
【符号の説明】
1:圧力負荷用駆動装置 2:培地送液シリンダー 3:滅菌フィルター 4:培養カラム 5:滅菌フィルター 6:電磁弁 7:廃液槽 8:圧力センサー 9:シーケンサー 10:クリーンベンチ 11:COインキュベーター 12:カラム雄ねじ部 13:Oリング 14:カラム雌ねじ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立石 哲也 茨城県つくば市下広丘670−3 (72)発明者 牛田 多加志 茨城県つくば市竹園1−817−204 (72)発明者 丹羽 英夫 兵庫県明石市魚住町2568−3 (72)発明者 福地 健 兵庫県明石市朝霧町3―123セゾン朝霧304 (72)発明者 佐藤 匡生 兵庫県神戸市垂水区塩屋6−31−17 (72)発明者 山下 憲司 香川県高松市神在川窪町332−3 Fターム(参考) 4B029 AA02 BB11 CC01 DA03 DB19 DF10 4B065 AA90X AC14 BC18 BC20 CA24

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の細胞サンプルの静水圧下での培養
    を同時かつ連続的に実施するための静水圧培養装置であ
    って、各細胞サンプル及び各培地を互いに接触すること
    なく完全に分離された状態で保持することを特徴とする
    静水圧培養装置。
  2. 【請求項2】 圧力負荷用駆動装置、複数の培地送液シ
    リンダー、複数の培養カラム、複数の電磁弁、圧力セン
    サー、及び、シーケンサーからなる請求項1記載の静水
    圧培養装置。
  3. 【請求項3】 圧力負荷用駆動装置、培地を保持してお
    り、前記圧力負荷用駆動装置からの加圧により前記培地
    を送り出す複数の培地送液シリンダー、細胞サンプル及
    び培養担体を保持しており、前記複数の培地送液シリン
    ダーから培地が送り込まれる複数の培養カラム、前記複
    数の培養カラムの各出口に設置され、前記複数の培養カ
    ラムからの培地の吐出量を制御する複数の電磁弁、前記
    複数の培養カラム内の圧力を測定する圧力センサー、及
    び、前記圧力センサーと前記圧力負荷用駆動装置に電気
    的に接続され、前記圧力センサーが測定した圧力に応じ
    て前記圧力負荷用駆動装置の動作を制御するシーケンサ
    ー、からなる請求項1記載の静水圧培養装置。
  4. 【請求項4】 圧力負荷用駆動装置がパルス式のステッ
    ピングモーターである請求項2又は3記載の静水圧培養
    装置。
  5. 【請求項5】 圧力負荷用駆動装置が直流式のサーボモ
    ーターである請求項2又は3記載の静水圧培養装置。
  6. 【請求項6】 圧力負荷用駆動装置が直流式のリニアモ
    ーターである請求項2又は3記載の静水圧培養装置。
  7. 【請求項7】 培地送液シリンダー及び培養カラムが、
    5MPaまでの圧力に耐性を有する透明な素材からなる
    ものである請求項2〜6いずれか1項に記載の静水圧培
    養装置。
  8. 【請求項8】 細胞がほ乳動物細胞である請求項1〜7
    いずれか1項に記載の静水圧培養装置。
  9. 【請求項9】 細胞が軟骨細胞である請求項1〜8いず
    れか1項に記載の静水圧培養装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8いずれか1項に記載の静
    水圧培養装置を用いて静水圧下で複数の細胞サンプルを
    同時かつ連続的に培養することを特徴とする細胞培養方
    法。
JP2001326493A 2001-10-24 2001-10-24 新規静水圧培養装置 Pending JP2003125755A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001326493A JP2003125755A (ja) 2001-10-24 2001-10-24 新規静水圧培養装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001326493A JP2003125755A (ja) 2001-10-24 2001-10-24 新規静水圧培養装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003125755A true JP2003125755A (ja) 2003-05-07

Family

ID=19142863

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001326493A Pending JP2003125755A (ja) 2001-10-24 2001-10-24 新規静水圧培養装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003125755A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011043084A1 (ja) 2009-10-09 2011-04-14 高木産業株式会社 加圧循環培養装置及び加圧循環培養システム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011043084A1 (ja) 2009-10-09 2011-04-14 高木産業株式会社 加圧循環培養装置及び加圧循環培養システム
US9752112B2 (en) 2009-10-09 2017-09-05 Purpose Co., Ltd. Pressure and circulation culture apparatus and pressure and circulation culture system
EP3372668A1 (en) 2009-10-09 2018-09-12 Purpose Co., Ltd. Pressure and circulation culture system
US10829726B2 (en) 2009-10-09 2020-11-10 Purpose Co., Ltd. Pressure and circulation culture apparatus and pressure and circulation culture system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20110212493A1 (en) Perfusion bioreactors, cell culture systems, and methods for production of cells and cell-derived products
KR100271284B1 (ko) 사람의 스템 세포 및/또는 조혈세포를 유지하고 증식시키는 방법, 조성 및 장치
DE602004008453T2 (de) Künstliches immunorgan
US20110281351A1 (en) Process for producing laminated high-density cultured artificial tissue, and laminated high-density cultured artificial tissue
WO2004011593A1 (ja) 生体由来の細胞または組織の自動培養装置
US20040219668A1 (en) Method and device for the in vitro cultivation of cells
JP2018518190A (ja) 組織を培養する装置及び方法
CN115011560A (zh) 一种脑胶质瘤类器官、培养基及培养方法
EP0380610A4 (en) Bioreactor device
EP2543719B1 (de) Mäander-bioreaktor und verfahren zur dynamischen expansion, differenzierung und ernte von hämatopoetischen zellen
JP2003125755A (ja) 新規静水圧培養装置
JP2003265164A (ja) 力学的刺激負荷が可能な細胞培養装置
WO2008034387A1 (fr) Procédé de préparation d'îlots de cellules porcines pancréatiques réparables
CN105963795A (zh) 一种基于胶原制备组织工程表皮的方法
US20150065588A1 (en) Tissue Culture Chip
WO1997026023A1 (en) Wound dressing and apparatus
Halberstadt et al. Physiological cultured skin substitutes for wound healing
Khong et al. Stromalized microreactor supports murine hematopoietic progenitor enrichment
Goltry et al. Large-scale production of adult stem cells for clinical use
Shasby Endothelial cells grown on permeable membrane supports
Malik et al. Organ, Histotypic and Organotypic Culture, and Tissue Engineering
JP2004350557A (ja) ガス透過性バッグを用いた加圧培養装置
Hofbauer et al. Leukocyte migration: a new triple migration chamber assay allows investigation of various cell interactions simultaneously
WO2022094613A1 (en) Cell isolation device and methods of use
CN117757627A (zh) 器官芯片、器官芯片培养平台及其培养方法和应用