JP2003123174A - 建物維持管理段階における火災リスク算出システム及び方法、並びにコンピュータプログラム - Google Patents

建物維持管理段階における火災リスク算出システム及び方法、並びにコンピュータプログラム

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JP2003123174A
JP2003123174A JP2001314053A JP2001314053A JP2003123174A JP 2003123174 A JP2003123174 A JP 2003123174A JP 2001314053 A JP2001314053 A JP 2001314053A JP 2001314053 A JP2001314053 A JP 2001314053A JP 2003123174 A JP2003123174 A JP 2003123174A
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Hiroomi Sato
博臣 佐藤
Hitoshi Kurioka
均 栗岡
Hideshi Kakegawa
秀史 掛川
Yoshiro Yashiro
嘉郎 矢代
Isao Kasahara
勲 笠原
Yuuka Michikoshi
由華 道越
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Kajima Corp
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Shimizu Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物の火災に対する安全性を精度よく評価で
きる火災リスク算出システム及び方法、並びにコンピュ
ータプログラムを提供する。 【解決手段】 火災リスク算出システム20は、建物に
使用される可燃物の燃焼情報を記憶する燃焼情報データ
ベース(DB)4と、対象となる建物に使用される可燃
物の情報を含む該建物の属性情報を記憶する建物属性情
報データベース(DB)8と、属性情報と燃焼情報とに
基づき、対象となる建物の火災性状を算出する火災性状
算出手段(制御部)2とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物維持管理段階
での使用実態に則した火災に対する建物の安全性等を評
価するための火災リスク算出システム及び方法、並びに
コンピュータプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建物の設計段階において、火災に
対する安全設計は次のようにして行われている。すなわ
ち、過去、同種の建物に用いられた可燃物(内装材、建
物に収容された家具等)の実態調査から、新たに設計す
る建物に使用される可燃物を見積もる。そして、この可
燃物を火源とした燃焼挙動を求めることにより、安全設
計を行うようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術の場合、次のような問題がある。第1は、安
全設計を行うための可燃物のデータが、過去の同種の建
物の平均的データであるために、対象となる建物の実情
を反映したものでないということである。
【0004】第2は、建物の使用時(維持管理段階)で
は、建物に使用状況の変化に伴い、建物に収容される可
燃物の種類や量が変動するということである。そのた
め、設計段階での安全性評価結果がその後の建物の火災
に対するリスク(安全性)を示さないという事態が生じ
る。特に、最近のオフィスでは、情報機器や新たな家具
什器が使用されており、これら特定の可燃物から発火し
た場合には、従来より火災が広がりやすくなることも考
えられる。
【0005】本発明は、上記した問題点に鑑みてなされ
たもので、建物の火災に対する安全性を精度よく評価で
きる火災リスク算出システム及び方法、並びにコンピュ
ータプログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明の火災リスク算出システムは、建物に使
用される可燃物の燃焼情報を記憶する燃焼情報データベ
ースと、対象となる建物に使用される可燃物の情報を含
む該建物の属性情報と、前記燃焼情報とに基づき、前記
対象となる建物の火災性状を算出する火災性状算出手段
とを備えたことを特徴とする。
【0007】請求項2記載の火災リスク算出システム
は、前記火災性状に基づき、前記対象となる建物の延焼
状況を算出する火災拡大状況算出手段をさらに備えたこ
とを特徴とする。
【0008】請求項3記載の火災リスク算出システムに
おいて、前記火災拡大状況算出手段は、火災発生後の前
記建物の延焼面積及び煙層高さの時間変化を算出するこ
とを特徴とする。
【0009】請求項4記載の火災リスク算出システムに
おいて、前記属性情報は、前記対象となる建物に収容さ
れる人員に関する情報を含み、前記属性情報と前記火災
性状とに基づき、前記人員の避難性状を算出する避難性
状算出手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0010】請求項5記載の火災リスク算出システムに
おいて、前記避難性状算出手段は、火災発生後の前記建
物からの前記人員の避難所要時間、又は前記人員のうち
火災の被害を受ける人数を算出することを特徴とする。
【0011】請求項6記載の火災リスク算出システムに
おいて、前記属性情報は、前記対象となる建物に設置さ
れる防火設備に関する情報を含み、前記防火設備による
前記可燃物の燃焼抑制情報を記憶する燃焼抑制情報デー
タベースをさらに備え、前記火災性状算出手段は、前記
燃焼抑制情報と前記属性情報とに基づいて前記火災性状
を算出することを特徴とする。
【0012】請求項7記載の火災リスク算出システムに
おいて、前記燃焼情報データベースは、前記可燃物の発
熱速度の時間変化を記憶しており、前記属性情報は、前
記可燃物の配置状況を含み、前記火災性状算出手段は、
最初に着火する可燃物とその周囲の可燃物の配置状況に
応じて、各可燃物の発熱速度の時間変化を合成すること
を特徴とする。
【0013】本発明の火災リスク算出方法は、建物に使
用される可燃物の燃焼情報と、対象となる建物に使用さ
れる可燃物の情報を含む該建物の属性情報とに基づき、
前記対象となる建物の火災性状を算出することを特徴と
する。
【0014】本発明のコンピュータプログラムは、建物
に使用される可燃物の燃焼情報と、対象となる建物に使
用される可燃物の情報を含む該建物の属性情報とに基づ
き、前記対象となる建物の火災性状を算出する処理をコ
ンピュータに実行させることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、各図を参照して説明する。図1は、本発明にかかる
火災リスク算出システム20の一実施の形態を示す構成
ブロック図であり、システム全体を制御する制御部(火
災性状算出手段、火災拡大状況算出手段、避難性状算出
手段)2、燃焼情報データベース(以下、適宜「DB」
という)4、燃焼抑制情報データベース6、建物属性情
報データベース8、表示部10、入力部12を備えてい
る。制御部2は所定の中央演算処理装置(CPU)等か
らなり、表示部10は制御部2の処理結果等を適宜表示
するモニタ、入力部12は各種データを入力するキーボ
ード等である。そして、火災リスク算出システム20
は、サーバあるいはパーソナルコンピュータ等から構成
されている。
【0016】燃焼情報データベース4は、建物に使用さ
れる可燃物の燃焼情報(データ)を記憶する。可燃物と
しては、建物の内装材、家具什器等が該当する。例えば
可燃物が机である場合、その燃焼データは、机に着火し
てからの発熱速度の時間変化を示すものからなる。燃焼
抑制情報データベース6は、建物に設置される防火設備
による、可燃物の燃焼抑制情報(データ)を記憶する。
防火設備としては、(自動)火災報知設備、スプリンク
ラ等の防火設備が該当する。例えばスプリンクラの場
合、その燃焼抑制データは、スプリンクラの設置位置か
ら所定の領域内を防護範囲(火災抑制範囲)とみなすも
のである。
【0017】図2は、燃焼データ及び燃焼抑制データの
構成の一例を示す図である。可燃物が机である場合、着
火してからの経過時間に対する机の発熱速度から燃焼デ
ータが構成されている(図2の「スプリンクラが作動し
ない場合」)。又、燃焼抑制データは、スプリンクラが
作動した場合の、着火後の経過時間に対する発熱速度か
ら構成されている(同図の「スプリンクラが作動した場
合」)。この場合、スプリンクラの設置位置(スプリン
クラヘッド)を中心とする所定の半径の円内(防護範
囲)に可燃物があれば、スプリンクラ作動後の発熱速度
が抑制される。
【0018】建物属性情報データベース8は、対象とな
る建物に使用される可燃物の情報(可燃物の種類及び
量、配置状態等)、建物の空間情報(形状、床面積、用
途等)、防火設備情報(防火設備の種類、設置数、配置
状態等)、在館者情報(その建物に収容されている人員
の数、歩行速度等)などの属性情報を記憶する。
【0019】図3は、属性情報の一例を示す図である。
この図において、建物40は、壁や梁等の空間情報から
構成される、1区画の部屋からなっている。そして、建
物40の内部には、可燃物として複数の机30、椅子3
2、及び床材34が、防火設備としてスプリンクラ36
がそれぞれ収容されている。また、スプリンクラ36の
防護範囲が円36aとして示されている。なお、ここで
は単純のため、壁材及び天井材については省略するが、
これらを可燃物として属性情報のデータに含めても勿論
よい。
【0020】次に、図4を参照して、火災リスク算出シ
ステム20で行われる処理フローを説明する。この図に
おいて、予め、リスク算出の対象となる建物の属性情報
が入力部12等を介して入力され、建物属性情報DB8
に登録されているものとする。まず、リスク算出を行う
建物が指定されると、制御部2は建物属性情報DB8を
参照し、該当する建物に使用されている可燃物及び防火
設備を取得する(ステップS100)。そして、制御部
2は、取得した可燃物に関する燃焼データを燃焼情報D
B4から抽出するとともに、防火設備による燃焼抑制デ
ータを燃焼抑制情報DB6から抽出する(ステップS1
02、S104)。
【0021】次に、制御部2は、最初に着火する可燃物
を起点とし、各可燃物の燃焼データと配置状態、及び燃
焼抑制データに基づいて火災性状を算出する(ステップ
S106〜S110)。火災性状の算出は、次のように
して行われる。まず制御部2は、予め建物の所定位置に
定めた着火点(図3参照)に存在する可燃物(図3では
机30b)を、最初に着火する可燃物として取得する
(ステップS106)。ここで、着火点としては、例え
ばタバコの不始末等が想定される。次に制御部2は、そ
の可燃物(机30b)の燃焼データから、近傍にある可
燃物(図3では机30aや机30c)の温度上昇を計算
し、これらの可燃物が着火するまでの時間を求める(ス
テップS108)。そして、最初に着火した可燃物の燃
焼データと、これら可燃物の燃焼データを合成し、火災
性状を算出する(ステップS110)。
【0022】図5は、上記した手順で火災性状を算出す
る方法を具体的に示す。この図において、机30bから
着火し、隣接する机30aに燃え移った場合を考える
(図5(a))。この場合には、机30bと机30aと
の距離から、ステップS108における机30aの着火
時間はt1と計算される。従って、机30bの燃焼デー
タの始点からt1時間ずらした位置を、机30aの燃焼
データの始点として両者のデータを合成する。
【0023】次に、机30bから着火し、近傍の机30
cに燃え移った場合を考える(図5(b))。この場合
には、机30bと机30cの距離が上記した場合より離
れていることから、机30cの着火時間はt2(t2>
t1)と計算される。従って、机30bの燃焼データの
始点からt2時間ずらした位置を、机30cの燃焼デー
タの始点として両者のデータを合成する。
【0024】ここで、図5(a)と図5(b)とを比べ
ると、図5(a)の場合は、机30bが着火してからま
もなく机30aも着火するので、両者が同時に燃焼する
時間が長くなり、合成された燃焼データQの最大値(Q
max)も大きくなる。従って、図5(a)と図5
(b)の各場合の合成燃焼データを表示部10上に出力
表示するようにすれば、図5(a)の場合の延焼を防止
するのが有効であることが示される。
【0025】なお、上記した各説明では、可燃物として
机のみを考えたが、最初に着火する可燃物(机30a)
の近傍に他の可燃物(図3では椅子等)が存在する場
合、その可燃物についても同様にして着火時間を計算
し、その可燃物の燃焼データを合成するようにしてもよ
い。また、防火設備が設置されている場合、自動消火設
備が作動すると、防護範囲内に存在する可燃物は燃焼が
抑制されるため、周辺の可燃物への延焼拡大が生じない
ものとみなし、周辺の可燃物の燃焼データは合成しな
い。
【0026】以上のようにして合成された燃焼データ
(図5(a)、(b))をすべて合わせたものを、火災
性状と称する。つまり、火災性状は、建物の異なる位置
における合成燃焼データが複数集まったものからなる。
【0027】そして、得られた火災性状に基づき、建物
の延焼領域(延焼状況)を所定の方法で算出する。図6
〜図8は、図5(a)、(b)の合成燃焼データからな
る火災性状に基づいて算出された、建物40の延焼領域
を示す。各図におけるクロスハッチ部が延焼領域であ
る。
【0028】図6において、机30bから周囲の机30
a、30cへ延焼拡大することを考える。まず、経過時
間t3では、机30bとの離隔距離の短い机30aへ延
焼が起きる。そのため、着火後早い段階で周辺可燃物に
延焼が及ぶと判定される(図6(a))。ここで、ある
時間で所定の可燃物(机30a)に延焼が及ぶか否かの
判定は、例えば、机30b、30a間の離隔距離と、経
過時間t3における机30bの発熱速度(図5(a))
から算出される机30aの輻射受熱量が、閾値を越える
か否かで判定される。このようにして、着火後の経過時
間t3において、机30b、30aで挟まれる部分はす
べて延焼領域になる。
【0029】一方、さらに時間が経過して経過時間t4
になると、机30bとの離隔距離の遠い机30cへ延焼
が起きる(図6(b))。この場合、机30bの発熱速
度としては、図5(b))のデータが用いられる。
【0030】また、自動消火設備が作動した場合、スプ
リンクラの防護範囲内に存在する可燃物については、着
火点から周辺への延焼拡大が生じないので、着火点の可
燃物のみが延焼領域になると判断される。以上の判断を
総合して延焼領域が算出される。
【0031】ところで、上記したように、机30b、3
0a間の延焼では、発熱速度がきわめて高く、周囲への
延焼拡大も顕著になる虞がある。従って、机30b、3
0a間の延焼を防止する防護壁を設ければ、延焼領域も
低減する可能性がある。図7は、スプリンクラーが作動
しない条件において、かかる防護壁を設置した場合の延
焼領域を示す。なお、以下の図7、図8においては、ス
プリンクラーヘッドが15個設置された場合を考える。
【0032】この図において、机30b、30a間には
防護壁が設置されており、この方向には延焼が生じない
ので、机30b、30a間では合成燃焼データを生成し
ないよう設定がされている。従って、着火点を起点とす
る延焼は、図の縦方向にのみ進展するので、防護壁が設
置されていない場合と比較して、着火後の同一経過時間
における延焼領域(図のクロスハッチ部)は低減する。
【0033】図8は、スプリンクラーが作動した条件に
おいて、上記と同様の防護壁を設置した場合の延焼領域
を示す。この図においては、机30bの周囲の可燃物
(机30c等)への延焼が抑制されるので、延焼領域は
机30bの近傍のみの狭い範囲となる。
【0034】図9は、前記図6に示した延焼領域に基づ
き、延焼面積を求めた結果を示し、図9(a)が図6に
対応し、図9(b)が図7に対応している。なお、図9
は、延焼面積の時間変化を示しており、着火開始から所
定時間ごとに図6(a)、(b)、図7(a)、(b)
に相当する延焼領域を判定し、延焼面積を算出してい
る。
【0035】図9(a)の場合、机30b、30a間へ
の延焼が起きるので、その分延焼面積も大きくなり、消
火時の延焼面積はAmaxとなる。一方、図9(b)の
場合、机30b、30a間への延焼が防止される分延焼
面積が小さくなり、消火時の延焼面積はAmax’(A
max>Amax’)となる。なお、図9の各図におい
て、t10、t20は消防隊による消火開始時間を示
す。
【0036】図10は、建物に収容されている在館者が
出口を通って避難するための所要時間を算出する方法を
示す。この図において、着火後の所定の時刻における延
焼領域がハッチ部として表示され、その時の在館者数が
○○人であるとする。この際の発熱速度をQ1とする。
延焼領域の判定及び発熱速度の算出は上記した方法によ
り行われ、在館者数は建物属性情報DB8に記録されて
いるものである。
【0037】制御部2は、上記時刻t5、t6のそれぞ
れにおいて出口1,2が延焼領域に含まれているか否か
を判定し、含まれていない出口1を有効とみなす。ま
た、制御部2は、可燃物の材質と発熱速度に基づき、上
記時刻における煙発生量を算出し、室の床面積や天井高
さ等の建物属性データより煙層高さを算出する。ここ
で、煙層高さが在館者の身長として規定された高さ
(1.8m)より上方であれば、在館者は当該室内で安
全に避難できると判断される。また、予め各出口からの
単位時間当りの出入数が建物属性情報DB8に登録され
ているとすると、この時刻での避難者数を計算すること
ができ、避難できずに建物に残る人数も計算できる。
【0038】次に、所定時間経過後に、制御部2は同様
に延焼領域を判定し、在館者数を参照する。そして、出
口1から避難する人数を計算していき、避難人数と建物
内の在館時間とに基づいて、避難所要時間(平均値)を
求める。また、避難できなかった人数を火災被害者数と
して算出する。
【0039】なお、図11に示すように、室の煙層高さ
は時間の経過とともに降下し(図11の(a)から
(b)へ)、在館者の居る領域に接近する。従って、煙
層高さが在館者の身長(1.8m)以下となる時点にお
いて室内に残された人は、火災の被害を受けた、と判定
し、被害者数を算出する。
【0040】なお、本発明の火災リスク算出システム
は、コンピューターと、通信装置等の各種周辺機器と、
そのコンピューターによって実行されるソフトウェアプ
ログラムとによって実現することができ、上記システム
内で実行されるソフトウェアプログラムは、コンピュー
ター読み取り可能な記憶媒体あるいは通信回線を介して
配布することが可能である。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
対象となる建物に実際に使用される可燃物の燃焼情報に
基づいて、建物の火災性状を算出するので、その建物の
実態を反映した火災リスクを精度よく評価することがで
きる。また、建物使用状況の変化に伴い、建物に収容さ
れる可燃物の種類や量が変動してもそれに応じた火災リ
スクを評価できる。さらに、建物の属性情報を種々変え
た場合の火災性状を出力すれば、火災リスクを低減する
ための条件、例えば可燃物の種類や配置の変更、防火設
備の設置等を知ることができる。
【0042】請求項2記載の本発明によれば、火災性状
から延焼面積等の延焼状況を算出するので、火災リスク
を容易に評価することができる。請求項4記載の本発明
によれば、建物に収容された人員と火災性状から、避難
性状を算出するので、火災発生時に十分な避難がされる
か否かを容易に評価することができ、対策も立てやすく
なる。請求項6記載の本発明によれば、建物に設置され
た防火設備の効果を考慮して火災性状を算出するので、
火災リスクをさらに精度よく評価することができる。請
求項7記載の本発明によれば、最初に着火する可燃物と
その周囲の可燃物の配置状況に応じて、各可燃物の発熱
速度の時間変化を合成するので、合成した発熱速度の値
に応じて延焼範囲を推定することができ、建物の延焼状
況をより正確に算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の火災リスク算出システムの構成を示
すブロック図である。
【図2】 燃焼データ及び燃焼抑制データの構成の一例
を示す図である。
【図3】 属性情報の一例を示す図である。
【図4】 火災リスク算出システムで行われる処理フロ
ーを示す図である。
【図5】 火災性状を具体的に算出する方法を示す図で
ある。
【図6】 火災性状に基づいて算出された延焼領域を示
す図である。
【図7】 火災性状に基づいて算出された延焼領域を示
す別の図である。
【図8】 火災性状に基づいて算出された延焼領域を示
すさらに別の図である。
【図9】 延焼面積の時間変化を示す図である。
【図10】 建物に収容されている在館者の避難所要時
間を算出する方法を示す図である。
【図11】 時間経過に伴う煙層高さの降下を示す図で
ある。
【符号の説明】
2 火災性状算出手段(制御部) 4 燃焼情報データベース(D
B) 8 建物属性情報データベース
(DB) 20 火災リスク算出システム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 博臣 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 栗岡 均 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 掛川 秀史 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 矢代 嘉郎 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 笠原 勲 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 道越 由華 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 Fターム(参考) 5C087 DD04 DD23 EE14 FF19 GG90

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物に使用される可燃物の燃焼情報を記
    憶する燃焼情報データベースと、 対象となる建物に使用される可燃物の情報を含む該建物
    の属性情報と、前記燃焼情報とに基づき、前記対象とな
    る建物の火災性状を算出する火災性状算出手段とを備え
    たことを特徴とする火災リスク算出システム。
  2. 【請求項2】 前記火災性状に基づき、前記対象となる
    建物の延焼状況を算出する火災拡大状況算出手段をさら
    に備えたことを特徴とする請求項1に記載の火災リスク
    算出システム。
  3. 【請求項3】 前記火災拡大状況算出手段は、火災発生
    後の前記建物の延焼面積及び煙層高さの時間変化を算出
    することを特徴とする請求項2に記載の火災リスク算出
    システム。
  4. 【請求項4】 前記属性情報は、前記対象となる建物に
    収容される人員に関する情報を含み、 前記属性情報と前記火災性状とに基づき、前記人員の避
    難性状を算出する避難性状算出手段をさらに備えたこと
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の火災
    リスク算出システム。
  5. 【請求項5】 前記避難性状算出手段は、火災発生後の
    前記建物からの前記人員の避難所要時間、又は前記人員
    のうち火災の被害を受ける人数を算出することを特徴と
    する請求項4に記載の火災リスク算出システム。
  6. 【請求項6】 前記属性情報は、前記対象となる建物に
    設置される防火設備に関する情報を含み、 前記防火設備による前記可燃物の燃焼抑制情報を記憶す
    る燃焼抑制情報データベースをさらに備え、 前記火災性状算出手段は、前記燃焼抑制情報と前記属性
    情報とに基づいて前記火災性状を算出することを特徴と
    する請求項1ないし5のいずれかに記載の火災リスク算
    出システム。
  7. 【請求項7】 前記燃焼情報データベースは、前記可燃
    物の発熱速度の時間変化を記憶しており、 前記属性情報は、前記可燃物の配置状況を含み、 前記火災性状算出手段は、最初に着火する可燃物とその
    周囲の可燃物の配置状況に応じて、各可燃物の発熱速度
    の時間変化を合成することを特徴とする請求項1ないし
    6のいずれかに記載の火災リスク算出システム。
  8. 【請求項8】 建物に使用される可燃物の燃焼情報と、
    対象となる建物に使用される可燃物の情報を含む該建物
    の属性情報とに基づき、前記対象となる建物の火災性状
    を算出することを特徴とする火災リスク算出方法。
  9. 【請求項9】 建物に使用される可燃物の燃焼情報と、
    対象となる建物に使用される可燃物の情報を含む該建物
    の属性情報とに基づき、前記対象となる建物の火災性状
    を算出する処理をコンピュータに実行させることを特徴
    とするコンピュータプログラム。
JP2001314053A 2001-10-11 2001-10-11 建物維持管理段階における火災リスク算出システム及び方法、並びにコンピュータプログラム Pending JP2003123174A (ja)

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