JP2003119717A - 舗装道路診断用シートおよび舗装道路の非破壊診断方法 - Google Patents

舗装道路診断用シートおよび舗装道路の非破壊診断方法

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JP2003119717A
JP2003119717A JP2001320672A JP2001320672A JP2003119717A JP 2003119717 A JP2003119717 A JP 2003119717A JP 2001320672 A JP2001320672 A JP 2001320672A JP 2001320672 A JP2001320672 A JP 2001320672A JP 2003119717 A JP2003119717 A JP 2003119717A
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asphalt
pavement
sheet
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Atsushi Oka
敦 岡
Hiroaki Tomimoto
裕昭 冨本
Takashi Iiyama
高志 飯山
Masataka Takamura
正隆 高村
Akihiko Imagawa
秋彦 今川
Koji Miyasaka
好治 宮坂
Yoshitaka Hoya
良隆 保谷
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アスファルト舗装道路に発生するひび割れ、
わだち掘れ等の舗装の損傷・欠陥を舗装体表面に顕在化
する前に予測検知するための舗装道路診断用シートおよ
びそれを用いた舗装道路の非破壊診断方法を提供する。 【解決手段】 強化シート2Aの両面に不織布4を配し
た芯材を用い、この芯材の一方の面にマーカー5を配設
する。マーカー5は、たとえば磁性体からなるものと
し、縦横に等間隔で設ける。以上の構成の舗装道路診断
用シートを舗装道路に埋設し、初期マーカー位置を所定
の測定装置により測定しておく。一定時間経過後、再
度、マーカー位置を測定し、マーカー位置の変動を算出
する。これにより道路内部の変形・欠陥等を検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アスファルト舗装
道路に発生するひび割れ、わだち掘れ等の舗装の損傷、
欠陥やアスファルト舗装の舗装構造を非破壊検査により
検知する、舗装道路の非破壊診断方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、道路交通量の増大や大型車交通量
の増大から道路舗装の損傷が顕在化し、走行の安全性お
よび快適性が損なわれている。特に重交通路線の道路舗
装はアスファルトの流動によるわだち掘れやひび割れな
どの損傷がひどく、交通安全性の確保をするための補修
工事が頻繁に行われている。一般にアスファルト舗装
は、舗設後、年月が経過して舗装の供用性が低下し、舗
装の修繕補修が必要となる。
【0003】アスファルト舗装道路の維持修繕の目的
は、道路利用者あるいは沿道住民の要求に添った道路の
サービスを提供することである。具体的には、第一に道
路が構造された時の機能を保持するための手入れや修理
をすることであり、第二に道路利用者の安全と便益を図
るための作業や施設の軽易な整備を行うことである。
【0004】アスファルト舗装の維持修繕は、舗装の支
持力と路面性状および要求される機能の程度を表す供用
性能を、従来から行っている路面性状の評価方法、例え
ばAASHO道路試験の自動車交通に対する快適性(乗
り心地)を重視したPSI(Present Serv
iceability Index:供用性指数)、建
設省で用いられている路面損傷を重視したMCI(Ma
intenanceControl Index:舗装
維持管理指数)を用いて定量的に評価し、一定の値以下
にならないように管理して行われている。しかしなが
ら、この手法では定期的に道路の状態を評価し、常にそ
れを把握しておかねばならず、道路の表面にひび割れ
や、わだち等の欠陥・損傷が現れて初めて維持修繕等の
対応を行うことになる。この事は、道路の運用・管理面
から見ると舗装道路の予防的対策がなされているとはい
えず、場当たり的な対応となっているのが実状である。
【0005】非破壊で舗装体の構造を検知する方法につ
いては、既にいくつかの提案がなされている。例えば特
開昭60−129306号公報では、舗装の維持補修を
行うときに、アスファルトの舗装構造、例えば表層厚も
しくは表層・基層厚を知る必要がある。現状では、舗装
構造を知るために舗装箇所の適所をボーリングして確認
をしているがこの方法では費用と時間がかかる。そこで
舗装体に金属箔を挿入して、修繕時に金属箔の位置を確
認して舗装厚を検知するとされている。
【0006】しかしながら、この方法は既存のアスファ
ルト舗装の舗装厚を測定することは可能であっても、ア
スファルト舗装に発生するひび割れや、わだち等の損傷
・欠陥を舗装体表面に顕在化する前に、予測検知するこ
とは困難である。したがって、合理的な維持修繕の運営
を行うための材料、手法とは言えない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、アスフ
ァルト舗装のひび割れやわだち等の舗装の損傷・欠陥が
舗装体表面に顕在化する前に、舗装体を破壊することな
く舗装の表面から何らかの測定を行うことにより舗装の
欠陥・損傷を予測検知する予防的対策(道路管理システ
ム)が必要であり、そのための舗装道路非破壊診断方法
の開発が要望されていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、以下の事項により特定されるとおりのものであ
る。
【0009】[1]アスファルト舗装道路に埋設され、
該アスファルト舗装道路の状態を非破壊診断するのに用
いられる舗装道路診断用シートであって、芯材と、該芯
材の表面または該芯材中に平面方向に一定の規則性をも
って配設された複数のマーカーと、を備えたことを特徴
とする舗装道路診断用シート。
【0010】[2]前記マーカーが金属を含むことを特
徴とする[1]に記載の舗装道路診断用シート。
【0011】[3]前記マーカーが磁性体を含むことを
特徴とする[1]に記載の舗装道路診断用シート。
【0012】[4]前記芯材の表面に、前記マーカーを
覆うアスファルト層が形成されたことを特徴とする
[1]乃至[3]いずれかに記載の舗装道路診断用シー
ト。
【0013】[5][1]乃至[4]いずれかに記載の
舗装道路診断用シートを用いてアスファルト舗装道路の
状態を非破壊診断する方法であって、アスファルト舗装
道路中に前記舗装道路診断用シートを埋設し、所定時間
経過後、前記舗装道路診断用シートに配設された前記マ
ーカーの位置をアスファルト舗装道路の外部から探知機
により測定し、測定された前記マーカーの位置に基づい
てアスファルト舗装道路の状態を診断することを特徴と
する舗装道路診断方法。
【0014】[6][1]乃至[4]いずれかに記載の
舗装道路診断用シートを用いてアスファルト舗装道路の
状態を非破壊診断する方法であって、アスファルト舗装
道路中に前記舗装道路診断用シートを埋設する第1のス
テップと、アスファルト舗装道路中に埋設されたマーカ
ーの位置を初期位置として記憶する第2のステップと、
所定時間経過後、アスファルト舗装道路の外部から探知
機により前記マーカーの位置を測定する第3のステップ
と、第2のステップで記憶した初期位置と、第3のステ
ップにより測定されたマーカーの位置とを比較し、アス
ファルト舗装道路の状態を診断する第4のステップと、
を有することを特徴とする舗装道路診断方法。
【0015】[7]アスファルト舗装道路の状態を非破
壊診断する方法であって、アスファルト舗装道路中に、
複数のマーカーを、平面方向に一定の規則性をもって埋
設し、所定時間経過後、アスファルト舗装道路の外部か
ら探知機により前記マーカーの位置を測定し、測定され
た前記マーカーの位置に基づいてアスファルト舗装道路
の状態を診断することを特徴とする舗装道路診断方法。
【0016】[8]アスファルト舗装道路の状態を非破
壊診断する方法であって、アスファルト舗装道路中に、
複数のマーカーを、平面方向に一定の規則性をもって埋
設する第1のステップと、アスファルト舗装道路中に埋
設されたマーカーの位置を初期位置として記憶する第2
のステップと、所定時間経過後、アスファルト舗装道路
の外部から探知機により前記マーカーの位置を測定する
第3のステップと、第2のステップで記憶した初期位置
と、第3のステップにより測定されたマーカーの位置と
を比較し、アスファルト舗装道路の状態を診断する第4
のステップとを有することを特徴とする舗装道路診断方
法。
【0017】[9]前記マーカーは磁性体を含み、前記
マーカーから発せられた磁気を測定することにより前記
マーカーの位置を測定することを特徴とする[7]また
は[8]に記載の舗装道路診断方法。
【0018】[10]前記マーカーに向けて電磁波を発
信し、前記マーカーで反射した電磁波を受信することに
より前記マーカーの位置を測定することを特徴とする
[7]または[8]に記載の舗装道路診断方法。
【0019】本発明は、これまで成し得なかった道路の
維持管理システムに関するものである。従来の技術では
アスファルト舗装の状態が悪くなって初めて補修・修繕
を行っていたのに対し、本発明によれば、アスファルト
舗装道路に発生するひび割れ、わだち掘れ等の舗装の損
傷・欠陥が舗装体表面に顕在化する前に、道路の状態を
把握することができる。
【0020】本発明は、平面方向に一定の規則性をもっ
て配設された複数のマーカーの位置を検知することによ
って舗装道路の状態を診断するものである。すなわち、
道路に埋設したときのマーカーの初期位置と、一定時
間、道路を使用した後のマーカーの位置を比較すること
により、舗装道路の変形の程度や表面からは観察できな
いクラックの発生の有無等を把握し、道路の状態を診断
することができる。たとえば、道路使用前後のマーカー
位置の変動量を3次元的に測定し、極端な変動の生じた
箇所を異常発生箇所と判断することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に係る舗装道路診断用シー
トは、芯材の表面または芯材中に複数のマーカーを配設
してなるものである。また、マーカーを配設した芯材の
表面にアスファルト層を備えた構成とすることもでき
る。以下、本発明における芯材、マーカーおよびアスフ
ァルト層について説明する。
【0022】(芯材)本発明の舗装道路診断用シートの
芯材としては、繊維質からなる織布、不織布、網、網状
布、メッシュ等を用いることができる。この場合、芯材
に使用される織布、不織布、網、網状布、メッシュ等
は、ガラス繊維等の無機繊維や天然繊維、例えば植物繊
維である木綿や麻、動物繊維である羊毛や絹、鉱物繊維
であるアスベスト等の繊維よりなるもの、並びに高分子
繊維、高分子長繊維を素材としたもの、例えば高分子高
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルアルコ
ール、ポリエステル、ナイロン及びこれらの各種共重合
体などが使用できる。シートを作製するときの加工温
度、その後のアスファルト層を設ける際の加工温度等の
事を考慮するとガラス繊維やポリエステル及びこれらの
各種共重合体などからなる織布または不織布が好ましい
が、これに限定されるものではない。なお、芯材として
使用される繊維質からなる織布、不織布、網、網状布、
メッシュ等の単位面積当たりの目付量は、好ましくは1
0g/m2〜500g/m2、より好ましくは100g/
2〜500g/m2とする。
【0023】また、本発明の舗装道路診断用シートの芯
材としては、強化シートを用いることもできる。強化シ
ートとしては、たとえば強化繊維に熱可塑性樹脂を含浸
させることにより得られるプリプレグ等が挙げられる。
【0024】強化シートに用いられる強化繊維として
は、特に限定されないが、例えばガラス繊維、カーボン
繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維等が挙げられる。
好ましい繊維としては、ガラス繊維が挙げられ、更に好
ましくは連続したガラス繊維が挙げられる。
【0025】また、強化シートに用いられる熱可塑性樹
脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、
α−オレフィンのホモポリマーやコポリマー等のポリオ
レフィン系樹脂、スチレン、メチルスチレン等のホモポ
リマーやこれらとα−オレフィンとのコポリマー等のポ
リスチレン系樹脂や、塩化ビニルのホモポリマーやこれ
とα−オレフィンのコポリマー等のポリ塩化ビニル系樹
脂を利用することができる。その他、AS樹脂、ABS
樹脂、ASA樹脂(ポリアクリロニトリル・ポリスチレ
ン・ポリアクリル酸エステル)、ポリメチルメタクリレ
ート、ナイロン、ポリアセタール、ポリカーボネート、
ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキシ
ド、フッ素樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリスル
フォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルケト
ン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリア
リレート等の各種の樹脂も用いることができるが、強
度、耐摩耗性、価格や廃棄物となったときの再生の容易
さなどの観点から、最も望ましい樹脂として、ポリエチ
レンやポリプロピレンなどの汎用ポリオレフィン系樹脂
およびポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂が例
示される。
【0026】上記強化シートは、強化繊維の容積含有率
が30%以上85%以下の範囲になるように熱可塑性樹
脂を含浸させることが好ましく、その厚みは、シートの
強度と可とう性を考えると好ましくは100μm〜60
0μm、更に好ましくは150μm〜550μmとす
る。プリプレグの具体例としては、たとえば特開平9−
177014号公報に記載されているものを使用でき
る。このプリプレグは、強化繊維は一方向に連続な長繊
維がほぼ均一に整列したものである。プリプレグに用い
られる繊維としては、例えばガラス繊維、カーボン繊
維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維等が代表的なもので
あるが、これらに限られない。特に好ましい繊維として
は、ガラス繊維が挙げられる。
【0027】繊維は通常太さ3〜25μmのモノフィラ
メントを200〜12000本集束したヤーンもしくは
ロービングを所定本数一方向に並べたものが用いられ
る。繊維がガラス繊維の場合は、通常各種の表面処理を
行い、樹脂との密着性を向上させることが行われる。表
面処理は、集束剤とカップリング剤を組み合わせて行
う。
【0028】プリプレグの製造方法の具体例としては、
例えば特公平4−042168号公報に開示されている
方法があげられる。この方法により、ガラス繊維の場合
は例えば13μmのモノフィラメントの表面をγ−メタ
クリロキシ−プロピルトリメトキシシランで処理し、そ
れを1800本集束して撚りのないヤーンとし、そのヤ
ーンを80本均一な張力で引張ながら一方向に整列さ
せ、樹脂をヤーンに絡ませて、その樹脂を熱ロールでし
ごきながら、ヤーンに含浸させて製造することができ
る。更に、より具体的には特開平9−177014号公
報の段落0032にプリプレグの製造方法が、段落00
34には強化シートの製造方法が記載されており、この
方法で製造されたものを用いることができる。好ましく
は、強化繊維がガラス繊維であり、樹脂がポリプロピレ
ンである。例えば、三井化学製「プレグロン」を使用す
ることができる。
【0029】また、この強化シートは、片面もしくは両
面の全面もしくはその一部に繊維質からなる織布または
不織布を配しても良く、一般に天然繊維、例えば植物繊
維である木綿や麻、動物繊維である羊毛や絹、鉱物繊維
であるアスベスト等の繊維よりなるもの、並びに高分子
繊維、高分子長繊維を素材としたもの、例えば高分子高
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルアルコ
ール、ポリエステル、ナイロン及びこれらの各種共重合
体などが使用できる。強化シートを作製するときの加工
温度、その後のアスファルト層を設ける際の加工温度等
の事を考慮するとポリエステル及びこれらの各種共重合
体などからなる織布または不織布が好ましいが、これに
限定されるものではない。ここで使用される繊維質から
なる織布または不織布の単位面積当たりの目付量は、1
0g/m2〜500g/m2が使用できるが、好ましくは
15g/m2〜60g/m2である。
【0030】(マーカー)本発明におけるマーカーとし
ては、舗装道路の埋設した状態で外部からその位置を検
知できるものであれば種々のものを用いることができ
る。たとえば、金属や磁性体を含むものを用いることが
できる。
【0031】金属としては、例えば、アルミニウム、
鉄、ステンレス、銅、錫、鉛、およびこれらの合金を利
用することができる。金属材料をマーカーとして使用す
る際の形態については特に制限はないが、金属箔、金属
繊維、金属粉を有する塗料、金属粉を樹脂中に分散させ
たフィルム、シート、成型体等が挙げられる。
【0032】一方、磁性体としては、その材質の面から
酸化鉄を主成分とする酸化金属磁性材料(フェライト)
と金属合金系磁性材料に分けることができる。酸化金属
磁性材料(フェライト)は、その結晶構造により立方晶
系、スピネル型(MnZnフェライト、NiZnフェラ
イト、γ−Fe23など)、ガーネット型(イットリウ
ム鉄ガーネット、ガドリニウム鉄ガーネットなど)、お
よび六方晶系のマグネットプランバイト型(Baフェラ
イト、Srフェライトなど)、W型、Y型等がある。金
属合金系磁性材料としては、室温以上で強磁性を示す金
属としてはFe、Co、Niがあり、室温以下では希土
類(ランタノイド)金属も強磁性を示す。実用上はこれ
ら金属の単体あるいは他の金属との合金あるいは金属間
化合物として使用する。磁性体材料をマーカーとして使
用する際の形態については特に制限はないが、今日多量
に生産されている永久磁石であるフェライト焼結磁石、
アルニコ鋳造磁石や、複合永久磁石である熱硬化性プラ
スチック磁石、ゴム磁石(可とう性プラスチック磁
石)、ESD磁石、繊維状複合磁石材料等のシート状
物、繊維状物、成型体等のいずれの形態でも利用が可能
である。
【0033】上記したマーカーは、芯材上または芯材中
に一定の規則性をもって配置される。配置する際の規則
性はどのようなものであってもよいが、道路使用前後の
マーカー位置の変動を容易に把握できるものが好まし
い。たとえば、縦横方向に、所定の間隔をもって配置す
る方法が好ましい。
【0034】本発明において、芯材上または芯材中にマ
ーカーを配置した後、その位置を固定する処理を行うこ
とが好ましい。たとえば、マーカーを配した芯材をアス
ファルト材料に含浸する、あるいはアスファルト材料で
被覆もしくは熱溶着することが好ましい。このようにす
ることによって、マーカーが芯材に強固に固定され、舗
装道路の診断の際、マーカー位置の変動をより高精度に
測定することができる。
【0035】(アスファルト層)本発明において、マー
カーを配設した芯材の表面にアスファルト層を備えた構
成とすることもできる。アスファルト層を構成する材料
としては、特に制限はないが、ストレートアスファル
ト、ブローンアスファルト、改質アスファルト等が挙げ
られ、改質アスファルトが特に好ましく用いられる。
【0036】改質アスファルトとしては、ストレートア
スファルトに高温で空気を吹き込み酸化重合により粘度
を高くしたセミブローンアスファルトの他、ゴム、熱可
塑性エラストマーなどの改質材を加え60℃粘度を高く
した改質アスファルト等がある。
【0037】改質アスファルトの改質材としては、ゴ
ム、樹脂などが使用される。添加材として用いられるゴ
ムは、通常は合成ゴムであって、スチレン・ブタジエン
ゴム、スチレン・ブタジエンブロックポリマー、スチレ
ンブタジェン共重合体、クロロプレンブタジェンニトリ
ル共重合体、イソブチレンイソプレン共重合体などがあ
る。ゴムの添加量は一般的には2〜5重量%である。ま
た、そのほかにスチレン・イソブロックポリマー、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・エチ
ルアクリレート共重合体(EEA)等がある。
【0038】本発明のアスファルト層の厚さは、通常3
00μm〜5000μmとすることができるが、好まし
くは400μm〜2000μmである。アスファルト層
の厚みが300μm以上であるとアスファルト層のアス
ファルト量が適当で層の形成が可能であると共に、施工
時に下地層との接着が良好である。また、アスファルト
層の厚みが4000μm以下であると舗装道路診断用シ
ートを製造する際のエアー抜き、厚みムラ、表面性等の
問題がなくアスファルト層の層形成が可能となると共
に、舗装道路診断用シートが柔軟で、重量が適当で施工
時の施工性が良好である。
【0039】(舗装道路診断用シートの例)本発明の芯
材に繊維質からなる織布、不織布、網、網状布、メッシ
ュ等を用い、当該芯材上にマーカーを配し、アスファル
トによって含浸被覆したシートの例を以下に示す。例え
ば、マーカーとして、ゴム磁石(可とう性プラスチック
磁石)の直径2cm、厚み500μmを縦横20cm間
隔でポリエステル不織布(スパンボンド不織布)100
g/m2上に配置し、改質アスファルトにより含浸被覆
し、厚み2mmのシートに仕上げることにより舗装道路
診断用シートを作成することができる。ここで、芯材を
他の材質、形態に変更することも可能であり、マーカー
として用いる材料を金属箔、金属繊維、金属粉もしくは
磁性体材料を含んだ樹脂材料とすることも可能である。
【0040】また、本発明の当該芯材中にマーカーを配
し、アスファルトによって含浸被覆したシートの一例と
しては、例えば、マーカーとして、幅2mm、厚み50
0μmの帯状のゴム磁石(可とう性プラスチック磁石)
を用い、例えばマーカーとして、幅2cm、厚み200
μmの帯状の金属箔(例えば銅箔)用い、一定間隔で格
子状にマーカーが配置するように、ガラス繊維を束ねた
ロービングと織り込んで平織クロスとし、このクロスに
改質アスファルトを含浸被覆し、厚み2mmのシートに
仕上げることにより舗装道路診断用シートを作成するこ
とができる。
【0041】(舗装道路診断用シートの敷設方法)次
に、本発明に係る舗装道路診断用シートを舗装道路に敷
設する方法について説明する。
【0042】本発明の舗装道路の非破壊診断方法は、前
述の舗装道路診断用シートをアスファルト舗装道路の表
層−基層間、表層−路盤間、基層−路盤間などの舗装層
の間に挿入させ舗装体を形成し、当該アスファルト舗装
体の表面から探知器を用いて検出用マーカーの位置を測
定することにより舗装体の構造、破損状況などを診断す
るための基本データーを得るものである。
【0043】通常のアスファルト舗装の構造は、路床上
に路盤、基層及び表層の順に構成されるが、基層が無く
路盤上に直接表層を舗設する場合もある。また、地盤が
軟弱地盤などの場合、路床上に現地材料またはこれに補
足材料を加えたものにアスファルト(ストレートアスフ
ァルト、アスファルト乳剤、カットバックアスファルト
等)を添加して処理するアスファルト安定処理工法を行
う場合もある。路床は、舗装の下、厚さ1mまでの深さ
の部分をいい、盛土部においては盛土仕上がり面より、
切土部においては掘削した面より下1mの部分がこれに
あたる。路床は舗装の厚さを決定する基礎となる。
【0044】路盤は、交通荷重を分散させて安全に路床
に伝える層である。従って充分な支持力を持ち、しかも
耐久性に富む材料を必要な厚さによく締め固めた物でな
ければならない。路盤は経済的にしかも力学的につり合
いのとれたかたちにするために、通常比較的支持力の小
さい安価な材料を用いた下層路盤と支持力の大きな良質
材料を用いた上層路盤とに分けて施工する。下層路盤及
び上層路盤に用いる材料は、現地材料、粒度調整砕石、
クラッシャランスラグ、山砂利、切込砂利あるいは砂な
どである。
【0045】表層および基層は、交通荷重や気象作用の
影響を最も多く受ける部分であり、これには加熱アスフ
ァルト混合物を用いる。加熱アスファルト混合物の種類
は、基層には粗粒度アスファルトコンクリート、表層に
は密粒度アスファルトコンクリート、細粒度アスファル
トコンクリート、密粒度ギャップアスファルトコンクリ
ートを標準としている。近年では、騒音の低減、路面上
の雨水排除のために排水性アスファルト混合物を用いる
こともある。本発明の表層及び基層に用いるアスファル
ト混合物の選定にあたっては、気象条件、交通条件、施
工条件等を考慮して決定し、特に限定されない。
【0046】本発明の舗装道路診断用シートの敷設方法
としては、道路を新設する場合は、基層下に舗装道路診
断用シートを敷設する。もしくは、基層上に舗装道路診
断用シートを敷設し、表層を敷設する場合がある。ま
た、修繕工事の場合、切削路面上に本発明の舗装道路診
断用シートを敷設し、基層、表層を順に舗設する、もし
くは表層だけを舗設する場合と基層上に舗装道路診断用
シートを敷設し、表層を舗設する場合がある。本発明の
舗装道路診断用シートを敷設する方法としては、舗装道
路診断用シートを敷設する被接着体に加熱溶融したアス
ファルトを流しながら貼り付ける方法、トーチバーナー
によって舗装道路診断用シート表面のアスファルトを溶
融し被接着体に貼り付ける方法、アスファルト舗装に用
いられるアスファルト合材の熱により被接着体に貼り付
ける方法等があるが、被接着体に対して充分な強度を持
ち貼り付けすることができるのであれば特に制限はな
い。
【0047】以下、本発明の舗装道路診断用シートを用
いて舗装体を形成する方法の一例を示す。
【0048】本発明の舗装道路補強シートを基層上に敷
設する場合、基層を舗設後、基層上に加熱溶融したアス
ファルトを流しながら本発明の舗装道路補強シートを敷
設する。舗装道路補強シートを敷設完了後、表層を舗設
する際、アスファルト混合物の温度は110℃以上とす
ることが好ましい。表層を敷きならし後、締め固めに鉄
輪ローラー、タイヤローラーを使用することにより熱が
基層に伝わり、アスファルトが溶融して更に基層、舗装
道路補強シート及び表層が強固に一体化される。
【0049】本発明の舗装道路補強シートを切削路面上
に敷設する場合、既設路面を切削後、加熱溶融したアス
ファルトを流しながら本発明の舗装道路補強シートを敷
設する。舗装道路補強シートを敷設完了後、基層、表層
の2層、もしくは表層の1層を舗設するが当該シート上
にアスファルト混合物層を舗設する際は、アスファルト
混合物の温度は110℃以上とすることが好ましい。基
層、もしくは表層を敷きならし後、締め固めに鉄輪ロー
ラー、タイヤローラーを使用することにより熱が基層に
伝わり、アスファルトが溶融して更に切削路面、舗装道
路補強シート及びアスファルト混合物層が強固に一体化
される。
【0050】上記の例では、溶融アスファルトを用いて
基層、もしくは切削路面上に本発明の舗装道路診断用シ
ートを敷設したが、本発明に係るシートは、トーチバー
ナーによりアスファルト層表面を溶融させて被接着体に
敷設する方法や、舗設するアスファルト合材の熱を利用
して被接着体に敷設する方法を用いることも可能であ
る。
【0051】次に本発明の舗装道路診断用シートを舗装
道路に適用した例について図面を参照して説明する。図
8は、通常の舗装道路の構造を示したものであり、下層
路盤9及び上層路盤からなる路盤の上に、基層7が積層
し、さらにその上に表層6が積層している。これに対し
て本発明の舗装道路診断用シートを適用した道路構造は
図9のようになっており、基層7と表層6の間に舗装道
路診断用シート1が敷設されている。一方、図10は、
切削路面11の上に舗装道路診断用シート1を敷設して
例を示すものである。舗装道路診断用シート1の上に基
層7および表層6が積層した構造となっている。
【0052】(舗装道路の非破壊診断方法)次に、本発
明の舗装道路診断用シートを用いた舗装道路の非破壊診
断方法について述べる。
【0053】まず、アスファルト舗装道路中に埋設され
たマーカーの位置を初期位置として記憶する。たとえ
ば、道路を舗設した直後にマーカーの位置を測定する。
次いで所定時間道路を使用した後、マーカー位置を再
度、測定する。この測定結果と前回測定した初期位置と
を比較し、マーカーの位置の変化を読みとる。これによ
り舗装体の欠陥・破損状況、および舗装構造などを検知
できる。
【0054】マーカー位置の測定方法については種々の
方法を採用することができ、たとえば、以下の方法が例
示される。
【0055】超音波を利用する方法 舗装道路内部に向けて超音波を発信し、マーカーから反
射した超音波を受信することによりマーカー位置を検知
する。反射波が戻ってくるまでの時間、反射波の大きさ
および位相等の情報からマーカー位置を検知する。
【0056】電磁波を利用する方法 舗装道路内部に向けて電磁波を発信し、マーカーから反
射した電磁波を受信する。反射波が戻ってくるまでの時
間、反射波の大きさおよび位相等の情報からマーカー位
置を検知する。
【0057】磁気を利用する方法 マーカーを磁石により構成し、マーカーから発する磁気
を検知することによりマーカー位置を検知する。マーカ
ーの検出原理は、例えば若海、山内「障害者の移動・誘
導とセンサー技術 フェライト利用身障者誘導システ
ム」87〜88頁センサー技術 1991年8月号(v
ol.11,No.8)、特開平8−6489、特開2
000−45236と同様の原理を利用することができ
る。
【0058】マーカー位置の測定は、通常、三次元的に
行う。平面方向および垂直方向についてマーカー位置の
変動を把握することによって、より正確に道路の状態を
診断することができる。
【0059】
【実施例】実施例1 本実施例では、芯材に強化シートを用いた舗装道路診断
用シートの製造例について説明する。
【0060】本実施例に係るシートは、図1に示すよう
に、強化シート2Aの両面に不織布4を配した芯材を用
い、この芯材の両面にアスファルト層3が積層した構造
となっている。芯材の一方の面にマーカー5が縦横に等
間隔で配設されている。
【0061】芯材としては、三井化学株式会社製「プレ
グロン(登録商標)」を使用した。これは、ガラス繊維
とポリプロピレンよりなる強化シート2Aの両面に15
g/cm2のポリエステルからなる不織布4を配したも
のである。このシートを作製する方法の詳細は特開平9
−177014号公報の実施例1に記載されている。こ
の「プレグロン」は、ガラス繊維50%、厚み270μ
m、引張り破断強度395MPa、引張り破断伸び2.
2%、熱膨張係数5×10-6/℃である。
【0062】本実施例では、上記強化シートの一方の面
にマーカー5を配設している。マーカー5としては、直
径2cm、厚み200μmの銅箔を用い、これを縦横2
0cm各間隔で設けた。
【0063】本実施例の舗装道路診断用シートを上面か
ら見ると図3のようになっている。マーカー5は、縦お
よび横方向に等間隔で配置されている。
【0064】本実施例の舗装道路診断用シートは図6に
示す装置で製造した。芯材2は、5m/minの速度で
送られ、加熱ヒーター(赤外線ヒーター)12により1
80℃以上に加熱される。つづいて、芯材2はアスファ
ルト層材料の満たされたバット15に浸漬される。その
後、180℃に加熱した加熱ロール13間を通過し、さ
らに、60℃に保温されている冷却ロール14間を通過
する。この冷却ロール14間で厚みが調整される。以上
の様にして舗装道路診断用シート1を得た。得られた舗
装道路診断用シートの厚みは2.5mmであった。
【0065】なお、本実施例ではアスファルト層を芯材
の両面に形成したが、片面にのみ形成する場合は図7に
示す装置で製造することもできる。この装置では、芯材
2は、加熱ヒーター12で加熱された後、塗布ローラ1
5によりアスファルト層材料16が塗布される。その
後、加熱ロール13および冷却ロール14を通過する。
以上により舗装道路診断用シート1が得られる。
【0066】以上の構成の舗装道路診断用シートを舗装
道路に埋設し、初期マーカー位置を所定の測定装置によ
り測定しておく。一定時間経過後、再度、マーカー位置
を測定し、マーカー位置の変動を算出する。これにより
道路内部の変形・欠陥等を検知することができる。
【0067】実施例2 本実施例では芯材に不織布を用いた舗装道路診断用シー
トの製造例について説明する。
【0068】マーカーとして、直径2cm、厚み200
μmの銅箔を用い、縦横20cm間隔で芯材である不織
布の片面上に配置し、両面にアスファルト層を積層し
た。この両面にアスファルト層が積層された舗装道路診
断用シートは図6に示す装置で製造した。5m/min
の速度にて不織布を200℃に加熱したアスファルトを
満たした容器内を通過させてアスファルトを含浸・塗布
し、180℃に加熱した加熱ロール間を通過させ、次い
で60℃に加熱されている冷却ロール間で厚みを調整し
ながら通過させ冷却した。この様にして舗装道路診断用
シートを得た。不織布は、ポリエステル不織布(スパン
ボンド不織布)100g/m2を使用した。得られた舗
装道路診断用シートの厚みは約2.3mmであった。
【0069】以上の構成の舗装道路診断用シートを舗装
道路に埋設し、初期マーカー位置を所定の測定装置によ
り測定しておく。一定時間経過後、再度、マーカー位置
を測定し、マーカー位置の変動を算出する。これにより
道路内部の変形・欠陥等を検知することができる。
【0070】実施例3 本実施例では芯材にマーカーを含む平織クロスを用いた
舗装道路診断用シートの製造例について説明する。
【0071】本実施例に係るシートは、図2に示すよう
に、マーカーを含む平織クロス芯材2Bの両面にアスフ
ァルト層3が積層した構造となっている。
【0072】平織クロス芯材2Bは図4のような構造と
なっている。マーカー5として、幅2cm、厚み200
μmの帯状の銅箔を用い、20cm間隔で格子状にマー
カーが配置するように、ガラス繊維を束ねたロービング
と織り込んで平織クロスとしたものを芯材とした。
【0073】本実施例に係るシートを上面から見ると図
5のようになっている。マーカー5は縦横各20cm間
隔で格子状に配置されている。
【0074】上記構造の舗装道路診断用シートは図6に
示す装置で製造した。5m/minの速度にて平織クロ
スを200℃に加熱したアスファルトを満たした容器内
を通過させてアスファルトを含浸・塗布し、180℃に
加熱した加熱ロール間を通過させ、次いで60℃に加熱
されている冷却ロール間で厚みを調整しながら通過させ
冷却した。この様にして舗装道路診断用シートを得た。
得られた舗装道路診断用シートの厚みは約2.5mmで
あった。
【0075】以上の構成の舗装道路診断用シートを舗装
道路に埋設し、初期マーカー位置を所定の測定装置によ
り測定しておく。一定時間経過後、再度、マーカー位置
を測定し、マーカー位置の変動を算出する。これにより
道路内部の変形・欠陥等を検知することができる。
【0076】実施例4 実施例1において、銅箔に替えて、幅2mm、厚み50
0μmの帯状のゴム磁石(可とう性プラスチック磁石)
を用いた以外はすべて同様に行った。その結果、舗装道
路診断用シートを舗装道路に埋設し、初期マーカー位置
を所定の測定装置により測定しておく。一定時間経過
後、再度、マーカー位置を測定し、マーカー位置の変動
を算出する。これにより道路内部の変形・欠陥等を検知
することができる。
【0077】実施例5 実施例2において、銅箔に替えて、直径2mm、厚み5
00μmの帯状のゴム磁石(可とう性プラスチック磁
石)を用いた以外はすべて同様に行った。その結果、舗
装道路診断用シートを舗装道路に埋設し、初期マーカー
位置を所定の測定装置により測定しておく。一定時間経
過後、再度、マーカー位置を測定し、マーカー位置の変
動を算出する。これにより道路内部の変形・欠陥等を検
知することができる。
【0078】実施例6 実施例3において、銅箔に替えて、幅2mm、厚み50
0μmの帯状のゴム磁石(可とう性プラスチック磁石)
を用いた以外はすべて同様に行った。その結果、舗装道
路診断用シートを舗装道路に埋設し、初期マーカー位置
を所定の測定装置により測定しておく。一定時間経過
後、再度、マーカー位置を測定し、マーカー位置の変動
を算出する。これにより道路内部の変形・欠陥等を検知
することができる。
【0079】実施例7 実施例1で製造した舗装道路診断用シートをアスファル
ト舗装道路の基層と表層間に敷設した。基層を舗設後、
基層上に加熱溶融したアスファルトを流しながら本発明
の診断材料を敷設した。診断材料を敷設完了後、表層を
舗設しアスファルト舗装を完成させた。なお、基層およ
び表層に用いるアスファルトコンパウンドは特に限定さ
れるものではなく、アスファルト舗装要項に記載されて
いるものを使用することができる。アスファルト舗装工
程は、アスファルト舗装要項に準じたもので従来の舗装
方法と同じものである。なお、本発明の舗装道路診断用
シートを敷設する方法は、この方法のみではなくトーチ
バーナーによりアスファルト層表面を溶融させて被接着
体に敷設する方法や、舗設するアスファルト合材の熱を
利用して被接着体に敷設する方法を用いることも可能で
ある。また、舗装道路診断用シートを敷設する箇所とし
て、アスファルト舗装道路の切削路面−表層間、切削路
面−基層間、基層−路盤間、表層−路盤間に適用するこ
ともできる。
【0080】上記のように舗装道路診断用シートを敷設
した後、マーカーの位置を3次元的に測定した。測定
は、電磁波を利用する方法で行った。得られた結果をマ
ーカー初期位置とした。道路を所定時間使用後、再度、
マーカーの位置を3次元的に測定した。得られたマーカ
ーの位置をマーカー初期位置と比較し、道路の状態を診
断した。その結果、表面に現れないクラックが道路中に
発生していることが確認された。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ア
スファルト舗装のひび割れやわだち等の舗装の損傷・欠
陥が舗装体表面に顕在化する前に、舗装体を破壊するこ
となく舗装の欠陥・損傷を予測検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る舗装道路診断用シートの構造を示
す図である。
【図2】本発明に係る舗装道路診断用シートの構造を示
す図である。
【図3】図1の舗装道路診断用シートの上面図である。
【図4】図2の舗装道路診断用シートに用いた芯材の構
造を示す図である。
【図5】図2の舗装道路診断用シートの上面図である。
【図6】本発明に係る舗装道路診断用シートを製造する
装置の一例を示す図である。
【図7】本発明に係る舗装道路診断用シートを製造する
装置の一例を示す図である。
【図8】従来の舗装道路の断面模式図である。
【図9】本発明に係る舗装道路診断用シートを適用した
舗装道路の断面模式図である。
【図10】本発明に係る舗装道路診断用シートを適用し
た舗装道路の断面模式図である。
【符号の説明】
1 舗装道路診断用シート 1A 舗装道路診断用シート 1B 舗装道路診断用シート 2 芯材 2A 強化シート 2B 平織クロス芯材 3 アスファルト層 4 不織布 5 マーカー 6 表層(アスファルトコンパウンド) 7 基層(アスファルトコンパウンド) 8 路盤 9 下層路盤(クラッシャーラン) 10 上層路盤(粒調砕石) 11 切削路面 12 加熱ヒーター 13 加熱ロール 14 冷却ロール 15 バット 16 塗布用ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯山 高志 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 (72)発明者 高村 正隆 愛知県名古屋市南区丹後通2−1 三井化 学株式会社内 (72)発明者 今川 秋彦 愛知県名古屋市南区丹後通2−1 三井化 学株式会社内 (72)発明者 宮坂 好治 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 三 井化学株式会社内 (72)発明者 保谷 良隆 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 三 井化学株式会社内 Fターム(参考) 2D053 AA33 AA34 AD01 AD03 2F063 AA04 BA15 BB03 DC08 GA58 KA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスファルト舗装道路に埋設され、該ア
    スファルト舗装道路の状態を非破壊診断するのに用いら
    れる舗装道路診断用シートであって、芯材と、該芯材の
    表面または該芯材中に平面方向に一定の規則性をもって
    配設された複数のマーカーと、を備えたことを特徴とす
    る舗装道路診断用シート。
  2. 【請求項2】 前記マーカーが金属を含むことを特徴と
    する請求項1に記載の舗装道路診断用シート。
  3. 【請求項3】 前記マーカーが磁性体を含むことを特徴
    とする請求項1に記載の舗装道路診断用シート。
  4. 【請求項4】 前記芯材の表面に前記マーカーを覆うア
    スファルト層が形成されたことを特徴とする請求項1乃
    至3いずれかに記載の舗装道路診断用シート。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4いずれかに記載の舗装道
    路診断用シートを用いてアスファルト舗装道路の状態を
    非破壊診断する方法であって、アスファルト舗装道路中
    に前記舗装道路診断用シートを埋設し、所定時間経過
    後、前記舗装道路診断用シートに配設された前記マーカ
    ーの位置をアスファルト舗装道路の外部から探知機によ
    り測定し、測定された前記マーカーの位置に基づいてア
    スファルト舗装道路の状態を診断することを特徴とする
    舗装道路診断方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4いずれかに記載の舗装道
    路診断用シートを用いてアスファルト舗装道路の状態を
    非破壊診断する方法であって、アスファルト舗装道路中
    に前記舗装道路診断用シートを埋設する第1のステップ
    と、アスファルト舗装道路中に埋設されたマーカーの位
    置を初期位置として記憶する第2のステップと、所定時
    間経過後、アスファルト舗装道路の外部から探知機によ
    り前記マーカーの位置を測定する第3のステップと、第
    2のステップで記憶した初期位置と、第3のステップに
    より測定されたマーカーの位置とを比較し、アスファル
    ト舗装道路の状態を診断する第4のステップと、を有す
    ることを特徴とする舗装道路診断方法。
  7. 【請求項7】 アスファルト舗装道路の状態を非破壊診
    断する方法であって、アスファルト舗装道路中に、複数
    のマーカーを、平面方向に一定の規則性をもって埋設
    し、所定時間経過後、アスファルト舗装道路の外部から
    探知機により前記マーカーの位置を測定し、測定された
    前記マーカーの位置に基づいてアスファルト舗装道路の
    状態を診断することを特徴とする舗装道路診断方法。
  8. 【請求項8】 アスファルト舗装道路の状態を非破壊診
    断する方法であって、アスファルト舗装道路中に、複数
    のマーカーを、平面方向に一定の規則性をもって埋設す
    る第1のステップと、アスファルト舗装道路中に埋設さ
    れたマーカーの位置を初期位置として記憶する第2のス
    テップと、所定時間経過後、アスファルト舗装道路の外
    部から探知機により前記マーカーの位置を測定する第3
    のステップと、第2のステップで記憶した初期位置と、
    第3のステップにより測定されたマーカーの位置とを比
    較し、アスファルト舗装道路の状態を診断する第4のス
    テップと、を有することを特徴とする舗装道路診断方
    法。
  9. 【請求項9】 前記マーカーは磁性体を含み、前記マー
    カーから発せられた磁気を測定することにより前記マー
    カーの位置を測定することを特徴とする請求項7または
    8に記載の舗装道路診断方法。
  10. 【請求項10】 前記マーカーに向けて電磁波を発信
    し、前記マーカーで反射した電磁波を受信することによ
    り前記マーカーの位置を測定することを特徴とする請求
    項7または8に記載の舗装道路診断方法。
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