JP2003118678A - 浮体の係留用ユニット - Google Patents

浮体の係留用ユニット

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JP2003118678A
JP2003118678A JP2001313108A JP2001313108A JP2003118678A JP 2003118678 A JP2003118678 A JP 2003118678A JP 2001313108 A JP2001313108 A JP 2001313108A JP 2001313108 A JP2001313108 A JP 2001313108A JP 2003118678 A JP2003118678 A JP 2003118678A
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floating
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JP2001313108A
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Inventor
Shinkichi Tanigaki
信吉 谷垣
Masami Matsuura
正己 松浦
Makoto Ota
真 太田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】作業面の利用性を損ねないこと。 【解決手段】1軸方向に互いに運動する複数の筒2−
1,2−3を含み、複数の筒2−1,2−3は内部に単
一の密閉空間13を形成し、密閉空間13には流体が注
入され、複数の筒2−1,2−3は1軸方向に互いに離
反する方向に運動して剛結する。伸縮式の筒の収納容積
は小さく、互いに延びる方向の内力が簡素に得られる。
曳航時に複数の筒は浮体の本体の中に完全に収容され、
曳航時に抵抗を受けず、作業面に障害をもたらさず、複
数の筒は浮体の本体の中に完全に収容されない場合に
も、曳航時に大きい抵抗を受けず、作業面に大きな障害
をもたらさない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浮体の係留用ユニ
ットに関し、特に、浅海域で場所的制限を受けずに簡易
に係留することができる浮体の係留用ユニットに関す
る。
【0002】
【従来の技術】浮体(フロート)は、多様に知られてい
る。被災地付近まで曳航される災害対策用フロートのよ
うな浮体は、曳航されていく場所は複数であり、その複
数の場所には図12に示されるように、係留用設備10
1が常設されていて、フロート側に係留用設備を装備し
ておく必要性が少ない。係留用設備を装備する場合に
は、その装備は簡素であることが好ましい。
【0003】チェーン係留は、アンカーを投入する際の
熟練的作業が必要であり、周辺海域も条件次第では係留
できないことがある。移動と作業とに迅速性が要求され
る海上作業船のようなフロートは、図13に示されるよ
うに、移動先で係留作業が簡易であるようにスパッド
(係留脚)102が用いられる簡易係留装置を装備して
いる。このような簡易係留装置のスパッド102は、曳
航時又は不使用時には図14に示されるように、浮体1
03から上方に高く聳え立ち、災害対策用フロートのよ
うに作業面である浮体上面を多様に利用する場合に、そ
の作業面の利用性を阻害する恐れがあり、災害対策時の
作業に支障を招く恐れがある。支持脚が聳え立たないフ
ロートは、特開昭57−26079号で知られている。
このような公知装置は、多段シリンダのような構造的に
複雑な機構を有し、その作業には困難性がある。
【0004】作業面の利用性を損ねることがなく係留作
業が簡易であることが求められる。浅海域で熟練を要し
ないで簡易に係留作業が行われることが望まれる。更
に、用いられる機会が少ない係留装置を簡易な係留作業
で用いることができることが求められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、作業
面の利用性を損ねることがなく係留作業が簡易である浮
体の係留用ユニットを提供することにある。本発明の他
の課題は、浅海域で熟練を要しないで簡易に係留作業が
行われる浮体の係留用ユニットを提供することにある。
本発明の他の課題は、用いられる機会が少ない場合には
より簡易な係留作業で用いられ得る浮体の係留用ユニッ
トを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】その課題を解決するため
の手段が、下記のように表現される。その表現中に現れ
る技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添
記されている。その番号、記号等は、本発明の実施の複
数・形態又は複数の実施例のうちの少なくとも1つの実
施の形態又は複数の実施例を構成する技術的事項、特
に、その実施の形態又は実施例に対応する図面に表現さ
れている技術的事項に付せられている参照番号、参照記
号等に一致している。このような参照番号、参照記号
は、請求項記載の技術的事項と実施の形態又は実施例の
技術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このよ
うな対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の
形態又は実施例の技術的事項に限定されて解釈されるこ
とを意味しない。
【0007】本発明による浮体の係留用ユニットは、鉛
直方向に互いに運動する複数の筒(2−1,2−3)を
含み、複数の筒(2−1,2−3)は内部に単一の密閉
空間(13)を形成し、密閉空間(13)には流体が注
入され、複数の筒(2−1,2−3)は鉛直方向に互い
に相対的に運動する。このような伸縮式の筒の収納容積
は小さく、互いに延びる方向の内力が簡素に得られる。
曳航時に複数の筒は浮体の本体の中に完全に収容され、
曳航時に抵抗を受けず、作業面に障害をもたらさず、複
数の筒は浮体の本体の中に完全に収容されない場合に
も、曳航時に大きい抵抗を受けず、作業面に大きな障害
をもたらさない。
【0008】本発明による浮体の係留用ユニットは、海
面上に作業用基準面を持って海面に浮く本体(1)と、
本体(1)に支持されるスパッドを備えている。スパッ
ドは、収容位置と係留位置の2位置間で位置的に遷移す
る。そのスパッドは、収容位置で概ね水平方向に向き、
係留位置で水平方向に対して傾斜し、特には、鉛直に向
き、そのスパッドの上端部位は、係留位置で本体(1)
に固定される。
【0009】そのスパッドは、係留位置で鉛直方向に伸
び、収容位置で水平方向に縮み、且つ、収容位置で作業
用基準面より下方に位置して本体(1)に収容される。
このような伸縮式のスパッドは、第1部分(2−1)
と、係留位置で第1部分(2−1)に対して下方に伸び
る第2部分(2−3)とを備え、第1部分(2−1)と
第2部分(2−3)は、閉じた共通の圧力室(13)を
形成し、第1部分(2−1)と第2部分(2−2)は、
係留位置で圧力室(13)の内部圧力の作用と反作用と
により互いに鉛直方向に支持しあう。内部圧力は、高圧
空気、海水のような流体の圧力であり、簡素に提供さ
れ、例えば、蓋で圧力室(13)を閉じるだけで実用化
され得る。
【0010】第2部分(2−3)は、第1部分(2−
1)に対して摺動し、第1部分(2−1)は第2部分
(2−3)に対して下側で接触する第1面(8−1又は
8−2)を有し、且つ、第2部分(2−3)は第1部分
(2−1)に対して上側で第1面に接触する第2面(7
−2又は7−3)を有している。このように複数の筒
(2−1,2−3)は、重力的に支持しあい、且つ、内
部圧力により互いに延びる方向に突っ張り合う。
【0011】第1部分(2−1)は、係留位置で下側部
分を形成する小径部(6−1)を有し、第1面(8−1
又は8−2)は小径部の上側面に一致している。第2部
分(2−3)は、係留位置で上側部分を形成する大径部
(5−3)を有し、第2面は大径部(5−3)の下側面
に一致している。また、第1部分(2−1)と第2部分
(2−3)が接しない場合でも、圧縮率が小さい流体
(例示:海水)を使用することにより、内部圧力のみで
鉛直方向に支持することができる。
【0012】駆動機構は、本体に支持される軸受(1
8)と、軸受(18)に回転自在に軸受けされ第1部分
(2−1)を支持する回転体(19)と、本体(1)に
支持され第2部分(2−3)を吊り上げる巻上機(4)
とを備えている。駆動機構の一部の回転機構により、複
数筒(2−1,2−3)を容易に係留位置に立ち上げ、
容易に収納位置に倒すことができる。
【0013】スパッドは、第1スパッド(31−1)
と、軸受(32’)の軸心線のまわりに第1スパッド
(32’)に対して相対的に回転する第2スパッド(3
1−2)とを備え、吊り索(3’)は、第1スパッド
(31−1)の下端部分を吊り下げる第1吊り索
(3’)と、第2スパッド(31−2)の下端部分を吊
り下げる第2吊り索(3’)とから構成されている。2
体のスパッドの使用により、浮体の本体(1)の係留性
をより良好に確保することができる。これら2体のスパ
ッドは、曳航時には本体(1)の下側面で水平に支持さ
れ、抵抗の過度の増大を招かない。
【0014】スパッドは、第1位置で回転自在に支持さ
れる第1スパッド(32’−1)と、第2位置で回転自
在に支持される第2スパッド(32’−2)とから構成
されている。第1スパッド(32’−1)の移動側端部
は、第2スパッド(32’−2)の移動側端部に結合
し、吊り索(3’)は、移動側端部に結合している。両
移動側端部は、1点で結合している。これら2体のスパ
ッドは、曳航時には本体(1)の下側面で水平に支持さ
れ、抵抗の過度の増大を招かない。
【0015】本発明による浮体の係留用ユニットは、本
体(1)と、本体(1)に固定されている筒(図5の2
−1)と、筒(2−1)の中で鉛直方向に昇降する昇降
体(2−3)とを含み、昇降体(2−3)は、筒(2−
1)の中で降下した降下位置で筒(2−1)に対して鉛
直上方方向に拘束される。筒(2−1)は本体(1)よ
り下方に突出するが、筒(2−1)の外側面は海中で円
筒面に形成され、曳航時に抵抗を大きく増大させること
はなく、筒(2−1)は基準作業面(S)より実質的に
上方に突出することはない。
【0016】
【発明の実施の形態】図に対応して、本発明による浮体
の係留用ユニットの実施の形態は、スパッドが本体とと
もに設けられている。その本体1は、図1に示されるよ
うに、中空箱体として形成されていて、その上面は基準
作業面Sとして形成されている。スパッド(又は、係留
用脚)2が、係留位置と収容位置の2位置の間で位置遷
移自在に本体1に相対的に支持されている。スパッド2
は、係留位置で本体1の質量の一部を重力的に支持す
る。スパッド2は、吊り索(例示:ロープ、チェーン)
3を介して巻上機4により吊り下げられて位置遷移中に
支持され得る。吊り索3と巻胴とから構成される巻上機
4は、複数のスパッド2を吊り下げるために、複数が本
体1に配置されている。
【0017】スパッド2は、図2に示されるように、複
数部分に形成されている。その複数部分は、係留位置で
上側に位置する第1部分(上側部分)2−1と、係留位
置で中側に位置する第2部分(中間部分)2−2と、係
留位置で下側に位置する第3部分(下側部分)2−3と
から構成されている。第2部分が省略される場合、第3
部分は第2部分として形成される。第1部分と、第2部
分と、第3部分とは、それぞれに、パイプが用いられ、
円筒状又は角筒状に形成されている。
【0018】第1部分2−1は、それの上端部分が第1
大径部(第1輪状鍔部)5−1として形成され、それの
下端部位が第1小径部(第1輪状底部)6−1として形
成されている。第2部分2−2は、それの上端部位が第
2大径部(第2輪状鍔部)5−2として形成され、それ
の下端部位が第2小径部(第2輪状底部)6−2として
形成されている。第3部分2−3は、それの上端部位が
第3大径部(第3輪状鍔部)5−3として形成され、そ
れの下端部位はソリッドに形成されている。第2部分2
−2の第2大径部5−2の外周面は、第1部分2−1の
内周面に摺動的に接触して第1部分2−1に対して鉛直
方向に昇降することができる。第3部分2−3の第3大
径部5−3の外周面は、第2部分2−2の内周面に摺動
的に接触して第2部分2−2に対して鉛直方向に昇降す
ることができる。
【0019】第1部分2−1の第1大径部5−1は、図
3に示されるように、上側で本体1の基準作業面Sに接
触する上側第1面7−1を有している。第1部分2−1
の第1小径部6−1は、第2部分2−2の第2大径部5
−2に下側で接触する下側第1面8−1を有している。
第2部分2−2の第2大径部5−2は、上側で第1部分
2−1の第1小径部6−1に接触する上側第2面7−2
を有している。第2部分2−2の第2小径部6−2は、
第3部分2−3の第3大径部5−3に下側で接触する下
側第2面8−2を有している。第3部分2−3の第3大
径部5−3は、上側で第2部分2−2の第2小径部6−
2に接触する上側第3面7−3を有している。
【0020】このような複数の接触面を有するスパッド
2は、第1部分2−1が本体1に吊り下げ的に支持さ
れ、第2部分2−2が第1部分2−1に吊り下げ的に支
持され、第3部分2−3が第2部分2−2に吊り下げ的
に支持される。最下段の第3部分2−3の下端部位に
は、第2部分2−2を支持するための鍔9が形成される
ことが望ましい。鍔9は、位置遷移時又は収納時の第2
部分2−2を支持することができる。
【0021】それぞれに筒である第1部分2−1と第2
部分2−2と第3部分2−3とは、1軸心線を共有して
1軸方向に互いに離反する方向に運動して、互いに剛結
して延び切ることができる。第1部分2−1と第2部分
2−2と第3部分2−3の3体は、いずれもが剛体であ
り、内部圧力の作用反作用力で互いに延びきった状態で
は、1つの剛体として形成されている。
【0022】図4は、巻上げ又は巻降ろしを示してい
る。巻上機の巻胴4に一端部が固着されている吊り索3
の他端は、第3部分2−3の第3大径部5−3の上端面
に固着されている。巻上機4と第3部分2−3の間の吊
り索3は、第1部分2−1の上端開口面11を通り、第
1部分2−1の内部空間と第2部分2−2の内部空間を
通って第3部分2−3に結合している。
【0023】巻上機4の駆動による吊り索3の繰り出し
と巻き取りにより、第1部分2−1に対して第2部分2
−2と第3部分2−3とを重力的に静かに降下させ(図
3参照)、又は、第1部分2−1に対して第2部分2−
2と第3部分2−3とを上昇させて、第2部分2−2と
第3部分2−3を第1部分2−1に収納することができ
る(図2参照)。図2に示される収納位置の第1部分2
−1は、本体1の下端面より下方に露出しているが、第
1部分2−1の外側面は、円柱面であって、曳航中の抵
抗を大きく増大させることはない。曳航時には、第2部
分2−2と第3部分2−3とは第1部分2−1の中に隠
れ曳航中の抵抗を生じさせることはない。
【0024】図3は、係留位置のスパッド2を示してい
る。第3部分2−3は第2部分2−2に対して重力的に
降下し、第2部分2−2は第1部分2−1に対して重力
的に降下し、第3部分2−3はその下端が海底に着地
し、又は、その下端部位が海底に突き刺さるまで降下す
る。係留状態の第1部分2−1の上端開口面11は、蓋
12により締め切られ、スパッド2の内部空間13は単
一化されて閉じられている。内部空間13には、自然に
空気が入り込み、更に、圧縮空気供給源(図示されず)
により圧縮空気が外部から強制的に内部空間13に導入
される。
【0025】第2大径部5−2の下面には、その高さ位
置の水圧が作用するが、第2大径部5−2の上面にはそ
の水圧より高い空気圧が作用し、第1部分2−1と第2
部分2−2の合計長さが長くなる方向に、第1部分2−
1と第2部分2−2とに作用と反作用が作用する。第3
大径部5−3の下面には、その高さ位置の水圧が作用す
るが、第3大径部5−3の上面にはその水圧より高い高
圧が作用し、第2部分2−2と第3部分2−3の合計長
さが長くなる方向に、第2部分2−2と第3部分2−3
とに作用と反作用が作用する。本体1は、僅かに押し上
げられ、その押し上げ力の反作用力で、第3部分2−3
の下端部位の先鋭部位が海底に突き刺さる。その反作用
力の大きさは適正であり、本体1を海底に対して持ち上
げている持ち上げ力の大半は、本体1の浮力である。実
施の本形態では、第1部分2−1は、鉛直方向には本体
1に固定されている。
【0026】図5は、第2部分2−2が省略され、既述
の第1部分2−1と既述の第3部分2−3の2体のみか
ら形成されるスパッド2の原理的動作を示している。第
3大径部5−3の下端面に接するリング14が、第1部
分2−1と第3部分2−3との間に嵌め込まれている。
第1部分2−1は、本体1に非回転的に固定されている
が、第3部分2−3は、同心軸心線Lのまわりに回転自
在に第1部分2−1に嵌め込まれている。図1に示され
るように、波力、潮汐力を受ける本体1の複数の第1部
分2−1は、海底に突き刺さっている複数の第3部分2
−3に対して、本体1と同体に自転的に回転することが
できる。図6に示される係留位置の第3部分2−3に固
着している吊り索3は、適正部位Pで断続可能であり、
その断続部位が第1部分2−1の内側に固着された後
に、図4に示されるように、蓋12により内部空間13
が密閉される。図5に示される第3部分2−3は、リン
グ14に支持されているが、第3部分2−3は半回転し
た時にリング14から下方に抜け出ることができる。こ
のように一旦抜け出た第3部分は、再び半回転してリン
グ14に鉛直上方向に拘束される。このようなリング1
4は、多段に第1部分2−1に形成されることが好まし
い。
【0027】図5に示されるように、第1部分2−1
は、それの一部分である第1大径部5−1が基準作業面
Sより上側にはみ出しているが、スパッド2の全体は実
質的には基準作業面Sの下側に位置するような配置設計
がなされている。巻上機4は体積的には小さく、基準作
業面Sの有効利用のために大きい障害にはなっていな
い。従来の脚・スパッドのように高く聳え立つ構造物が
なく、基準作業面Sの全平面を有効に利用することがで
きる。本体1には、クレーンの支柱が立ち上がることが
あるが、クレーンの腕はその支柱のまわりに自由に回転
することができる。
【0028】図7は、本発明による浮体の係留用ユニッ
トの実施の他の形態を示している。図2〜4に示される
3段式のスパッド2が、本体1の内部空間に収納され
る。スパッド2は、1軸方向に互いに運動する複数の筒
から構成され、複数のその筒は内部に単一の密閉空間を
形成し、密閉空間には流体が注入される。そのようなス
パッド2と本体1との間の取付け構造は、その一切が省
略されている。スパッド2を使用する際には、スパッド
2は本体1に搭載されているクレーン(図示されず)又
は人力で立ち上げられ、本体1に鉛直方向に開けられて
いる通し孔15に挿入される。スパッド2の内部空間を
蓋12で密閉して、その内部空間に圧縮空気を導入し、
又は、海水を注入する点は、実施の先に述べられた形態
に同じである。蓋12は、スパッド2の収容時に海水が
基準作業面Sに溢れ出すことを阻止するためにも使用さ
れる。
【0029】図8は、本発明による浮体の係留用ユニッ
トの実施の更に他の形態を示している。既述のスパッド
2がそのままに使用され、スパッド2の係留位置の下端
部を支持する支持筒16が追加されている。支持筒16
は、本体1を変形して形成した2段凹部17に収納され
る。2段凹部17の下段面上に軸18が固定されてい
る。軸18の軸心線は、水平方向に向いている。軸18
に回転自在に回転体19が支持されている。回転体19
に、支持筒16が固定されている。貫通孔22は、2段
凹部17の下段面から本体1の下側面に貫通している。
支持筒16の係留時の立ち上げ時の下端部の内側に小径
部21が形成されている。
【0030】収納時のスパッド2の第1部分2−1は、
2段凹部17の上段面に載置されている。スパッド2
は、クレーン又は人力により立ち上げられる。立上がり
位置のスパッド2の軸心線は、貫通孔22の軸心線に一
致している。立ち上がった支持筒16の大径部21の上
面に、自重で降下する第1大径部5−1の下端面が載置
される。実施の本形態では、スパッド2は完全に本体1
の基準作業面Sより下側に収納され、且つ、係留位置の
スパッド2も、完全に基準作業面Sより完全に下側に位
置している。
【0031】図9は、本発明による浮体の係留用ユニッ
トの実施の更に他の形態を示している。スパッド(又
は、支持脚、アーム、支柱)31は、その上端部位が軸
受32に回転自在に支持されている。巻上機4は、本体
1の基準作業面Sに固定されている。巻上機4から繰り
出される吊り索3’の一端は、スパッド31の自由端部
位(下端部位)に固着されている。スパッド31の下端
部位は先鋭化されている。スパッド31は、複数位置で
複数が配置されている。吊り索3’は、本体1に鉛直方
向に開けた孔を通されている。
【0032】複数のスパッド31は、互いに異なる斜め
方向に(鉛直方向に対して適正角度)に向いて、海底に
突き刺さる。互いに異なる方向に向く複数のスパッド3
1により、本体1は安定的に係留される。
【0033】図10は、本発明による浮体の係留用ユニ
ットの実施の更に他の形態を示している。スパッド31
は、第1スパッド31−1と第2スパッド31−2とか
ら形成されている。1組のスパッドに対応して、2つの
巻上機4が本体1に配置されている。第1スパッド31
−1の上端部位と第2スパッド31−2の上端部位と
は、共通の軸受32’に回転自在に支持されている。巻
上機4から繰り出される吊り索3’の一端は、第1スパ
ッド31−1の自由端部位に固着されている。他の巻上
機4から繰り出される他の吊り索3’の一端は、第2ス
パッド31−2の自由端部位に固着されている。第1ス
パッド31−1の下端部位と第2スパッド31−2の下
端部位とは、ともに先鋭化されている。軸受32’は、
鉛直線のまわりに回転自在に保持筒33に保持されてい
る。
【0034】第1スパッド31−1と第2スパッド31
−2とは互いに異なる角度方向に向いて、海底に突き刺
さる。収納時には、第1スパッド31−1と第2スパッ
ド31−2とは、本体1の下面に沿って本体1の外側に
収納される。第1スパッド31−1と第2スパッド31
−2との間の角度は、90゜よりも大きく鈍角である。
保持筒33の位置は、第1スパッド31−1の突刺さり
位置と第2スパッド31−2の突刺さり位置と保持筒3
3の高さ位置とで幾何学的に定められる定位置を保持す
る。
【0035】図11は、本発明による浮体の係留用ユニ
ットの実施の更に他の形態を示している。スパッド3
1’は、第1スパッド31’−1と第2スパッド31’
−2とから形成されている。第1スパッド31’−1の
上端部位が、第1方向性無限定軸受32’−1に回転自
在に支持されている。第2スパッド31’−2の上端部
位が、第2方向性無限定軸受32’−2に回転自在に支
持されている。単一の巻上機4は、本体1の基準作業面
Sに固定されている。第1スパッド31’−1の下端部
位は、第2スパッド31’−2の下端部位に共通点で結
合している。
【0036】本体1は、第1スパッド31’−1の長さ
と、第2スパッド31’−2の長さと、第1スパッド3
1’−1の高さ位置又は第2スパッド31’−2の高さ
位置とで幾何学的に定められる定位置を保持する。この
ような1組のスパッドは、複数組が配置されることが好
ましい。収納時には、第1スパッド31’−1と第2ス
パッド31’−2とは、それらの共通点部位が巻上機4
の吊り索3’に吊り下げられて、本体1の下面に沿って
本体1の外側に収納される。
【0037】
【発明の効果】本発明による浮体の係留用ユニットは、
作業面の作業性を阻害しない。スパッドの伸縮構造は、
簡素である。曳航時の抵抗を全く増大させず、又は、大
きく増大させることがない。係留時と収納時の位置遷移
の機構が簡素である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による浮体の係留用ユニットの
実施の形態を示す斜軸投影図である。
【図2】図2は、図1の一部の断面図である。
【図3】図3は、図2の動作状態と異なる動作状態を示
す断面図である。
【図4】図4は、他の動作状態を示す断面図である。
【図5】図5は、原理的動作状態を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明による浮体の係留用ユニットの
実施の他の形態を示す断面図である。
【図7】図7は、本発明による浮体の係留用ユニットの
実施の更に他の形態を示す断面図である。
【図8】図8は、本発明による浮体の係留用ユニットの
実施の更に他の形態を示す断面図である。
【図9】図9は、本発明による浮体の係留用ユニットの
実施の更に他の形態を示す断面図である。
【図10】図10は、本発明による浮体の係留用ユニッ
トの実施の更に他の形態を示す断面図である。
【図11】図11は、本発明による浮体の係留用ユニッ
トの実施の更に他の形態を示す断面図である。
【図12】図12は、公知の係留装置を示す断面図であ
る。
【図13】図13は、公知の他の係留装置を示す断面図
である。
【図14】図14は、公知の更に他の係留装置を示す断
面図である。
【符号の説明】
1…本体 2−1,2−3…筒 2−1…第1部分 2−3…第2部分 3’…吊り索 4…巻上機 5−3…大径部 6−1…小径部 8−1,8−2…第1面 13…密閉空間 18…軸受 31−1…第1スパッド 31−2…第2スパッド 32’…軸受 32’−1…第1スパッド 32’−2…第2スパッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 真 長崎県長崎市深堀町五丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉛直方向に互いに運動する複数の筒を含
    み、 前記複数の筒は内部に単一の密閉空間を形成し、 前記密閉空間には流体が注入され、 前記複数の筒は前記鉛直方向に相対的に運動する浮体の
    係留用ユニット。
  2. 【請求項2】海面上に作業用基準面を持って海面に浮く
    本体と、 前記本体に支持されるスパッドとを含み、 前記スパッドは収容位置と係留位置の2位置間で位置的
    に遷移し、 前記スパッドは、前記収容位置で概ね水平方向に向き、
    前記係留位置で前記水平方向に対して傾斜し、 前記スパッドの上端部位は、前記係留位置で前記本体に
    固定される浮体の係留用ユニット。
  3. 【請求項3】前記スパッドは、前記係留位置で鉛直方向
    に伸び、前記収容位置で前記水平方向に縮み、且つ、前
    記収容位置で前記作業用基準面より下方に位置して前記
    本体に収容される請求項2の浮体の係留用ユニット。
  4. 【請求項4】前記スパッドは、 第1部分と、 前記係留位置で前記第1部分に対して下方に伸びる第2
    部分とを備え、 前記第1部分と前記第2部分は、閉じた共通の圧力室を
    形成し、 前記第1部分と前記第2部分は、前記係留位置で前記圧
    力室の内部圧力の作用と反作用とにより互いに前記鉛直
    方向に支持しあう請求項2又は3の浮体の係留用ユニッ
    ト。
  5. 【請求項5】前記第2部分は前記第1部分に対して摺動
    し、 前記第1部分は前記第2部分に対して下側で接触する第
    1面を有し、且つ、前記第2部分は前記第1部分に対し
    て上側で前記第1面に接触する第2面を有している請求
    項4の浮体の係留用ユニット。
  6. 【請求項6】前記第1部分は、 前記係留位置で下側部分を形成する小径部を有し、前記
    第1面は前記小径部の上側面に一致している請求項5の
    浮体の係留用ユニット。
  7. 【請求項7】前記第2部分は、 前記係留位置で上側部分を形成する大径部を有し、前記
    第2面は前記大径部の下側面に一致している請求項6の
    浮体の係留用ユニット。
  8. 【請求項8】前記スパッドを前記2位置間で遷移させる
    駆動機構を更に含み、 前記駆動機構は、 前記本体に支持される軸受と、 前記軸受に回転自在に軸受けされ前記第1部分を支持す
    る回転体と、 前記本体に支持され前記第2部分を吊り上げる巻上機と
    を備える請求項7の浮体の係留用ユニット。
  9. 【請求項9】前記スパッドは、前記収容位置で前記作業
    用基準面より下方に位置し、 前記駆動機構は、 前記本体に支持され前記スパッドの上端部分を回転自在
    に支持する軸受と、 前記スパッドの下端部分を吊り索を介して吊り下げる巻
    上機を備える請求項2の浮体の係留用ユニット。
  10. 【請求項10】前記スパッドは、 第1スパッドと、 前記軸受の軸心線のまわりに前記第1スパッドに対して
    相対的に回転する第2スパッドとを備え、 前記吊り索は、 前記第1スパッドの下端部分を吊り下げる第1吊り索
    と、 前記第2スパッドの下端部分を吊り下げる第2吊り索と
    を含む請求項9の浮体の係留用ユニット。
  11. 【請求項11】前記スパッドは、 第1位置で回転自在に支持される第1スパッドと、 第2位置で回転自在に支持される第2スパッドとを備
    え、 前記第1スパッドの移動側端部は、前記第2スパッドの
    移動側端部に結合し、 前記吊り索は、前記移動側端部に結合している請求項9
    の浮体の係留用ユニット。
  12. 【請求項12】本体と、 前記本体に固定されている筒と、 前記筒の中で鉛直方向に昇降する昇降体とを含み、 前記昇降体は、前記筒の中で降下した降下位置で前記筒
    に対して鉛直上方方向に拘束される浮体の係留用ユニッ
    ト。
  13. 【請求項13】前記筒は前記本体より下方に突出し、前
    記筒の外側面は海中で円筒面に形成されている請求項1
    2の浮体の係留用ユニット。
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